JP4657515B2 - 誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信分野で使用される誘電体多層膜フィルタを備えた光コリメータ部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
誘電体多層膜付光コリメータ部品は、例えば波長多重システムを利用した光通信において、光合分波、あるいは損失の平坦化や分散補償などに利用されている。
図11は、従来の一般的な誘電体多層膜付光コリメータ部品(以下、光コリメータ部品と略記する)の概略構成図である。図中符号1は円柱形のコリメートレンズであり、ふたつのコリメートレンズ1、1がそのレンズ端面(底面)1a、1aどうしが対向する様に、円板状の誘電体多層膜フィルタ3を介して配置されている。なお、これらコリメートレンズ1、1の出力端面1b、1bにはそれぞれ光ファイバ2、2の端部が接続されている。また、コリメートレンズ1、1のレンズ端面1a、1aおよび出力端面1b、1bと誘電体多層膜フィルタ3の両面3a、3bは平行に配置されている。そして、実際にはこれらの部材が一体化されて用いられる。
【0003】
従来、誘電体多層膜フィルタ3とコリメートレンズ1、1とを一体化した構造には、例えば図12、図13に示したふた通りがある。
図12に示した例においては、誘電体多層膜フィルタ3の両面3a、3bに接着剤が塗布されて2つのコリメートレンズ1、1のレンズ端面1a、1aと誘電体多層膜フィルタ3とが接着剤を介して直接接着され、一体化されている。
図13に示した例おいては中空部を有する円筒状の部材4内にコリメートレンズ1、1が所定の間隔をあけて配置され、かつこの部材4の内壁4aに接着剤によって固定されている。そして、これらコリメートレンズ1、1のレンズ端面1a、1a間にコリメータレンズ1、1と間隔をあけて誘電体多層膜フィルタ3が配置され、部材4の内壁4aに接着剤によって固定された構造である。
図12、図13に示した例においては、いずれも光学特性の点から、誘電体多層膜フィルタ3とコリメートレンズ1、1の光軸を精密調整する必要があるため、マイクロステージ類などを使用し、光モニタを行いながら、位置調整をする操作が必須である。
【0004】
この種の光コリメータ部品に使用される誘電体多層膜フィルタ3は、従来、例えば以下の様にして製造されている。
すなわち、厚さ6.5〜10mmのガラス基板上に複数の屈折率の異なる膜を順次成膜、積層して誘電体多層膜を形成する。なお、前記ガラス基板の成膜面は光学研磨されている必要がある。
その後、ダイシング加工によってガラス基板と誘電体多層膜を切り出す。このチップの大きさは、コリメートレンズ1の直径やコリメートレンズ1のビーム径に依存し、一般的には1.4〜1.5mm角の四方形とされる。
このとき、成膜物質とガラス基板との熱膨張係数の違いに起因して歪みが生じ、成膜後にガラス基板が反り返る場合がある。そこで、前記ガラス基板は、この反り返りを防止できる厚さのものが用いられる。したがって、このガラス基板の厚さは成膜する膜の総数、および成膜温度に依存する。一般的には膜の総数が多い程歪みが大きく、ガラス基板の厚さは大きくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来、図12、図13に示した様に、コリメートレンズ1と誘電体多層膜フィルタ3は別々に製作され、最後に接着剤を用いて一体化されている。
そのため、製品の信頼性が接着剤の信頼性に大きく左右されるという問題があった。
一般的に、接着剤に用いられる合成樹脂は、耐湿特性・耐高温特性などが低く、環境に対する長期信頼性が低い。そのため、この接着剤の経時劣化によって、接着界面の剥離などが生じ、光コリメータ部品の故障が生じる場合があった。また、製造時においても、接着剤に用いられる合成樹脂の特性のばらつきや経時変化などが生じるため 光コリメータ部品の品質管理が難しく、安定した接着特性を得ることが難しいといった問題があった。
特に、図12に示した様に、コリメートレンズ1と誘電体多層膜フィルタ3とを直接接着剤を介して固定する方式の光コリメータ部品においては、光路中に接着剤層が存在するため、上述の様な問題が顕著に顕れる傾向があった。
【0006】
具体的には、例えばWDMフィルタ部品(WDM:wavelength division multiplexing)においては、このような光コリメータ部品が組み合わされて用いられている。以下、図12を利用して説明する。このWDMフィルタ部品においては光コリメータ部品を構成する誘電体多層膜フィルタ3において反射される反射光を利用する。
この反射光は一方のコリメートレンズ1を通ってその出力端面1bから出力される。そのため、コリメートレンズ1の出力端面1bと誘電体多層膜フィルタ3の反射面3cの配置角度が変化すると、反射光が透過する部材側の光の損失量が大きく変動する。よって、温度サイクルによって接着剤に用いられている合成樹脂が熱膨張することによってコリメートレンズ1、光ファイバ2、および誘電体多層膜フィルタ3の配置角度が変動すると、光学特性の変動が大きくなる。
WDMフィルタ部品の中でも特に狭帯域バンドパスフィルタは急峻な波長依存性を有するデバイスであるため、誘電体多層膜フィルタ3への光の入射角が変化すると、波長シフトが生じて所望の特性が得られなくなる。
この狭帯域バンドパスフィルタに係る問題は特に図13に示した様に、コリメートレンズ1、1と誘電体多層膜フィルタ3とを間接的に接着、固定した構造のものに顕著であった。
【0007】
図14は、一般的に使用されているコリメートレンズ(商品名:Selfoc、日本板ガラス社製)を使用した光コリメータ部品の反射ポートにおける、誘電体多層膜フィルタの配置角度の変化と損失変動の関係を示したグラフである。このグラフから、誘電体多層膜フィルタの配置角度によって損失が大きく変化することがわかる。
【0008】
また、上述の様にガラス基板は成膜用に光学研磨されている必要があり、製作コストが高いという問題があった。また、膜数が多くなると、反り返りを防止するためにガラス基板を厚くする必要があり、厚くした分を成膜後に研磨で除去する工程が必要となる。そのため、さらにコストが増大するという問題があった。
また、ダイシング工程などが必要で製造工程が多い。さらに、誘電体多層膜フィルタとコリメートレンズの光軸の位置調整を精密に制御するための操作が非常に面倒であり、かつ、工程数の増加も招き、コスト上昇の一因となっていた。そのため、製造工程をさらに簡単でき、その結果コストの低減や、製造性の向上を図ることができる技術が要望されていた。
また、一般的には成膜で使用するガラス基板は加工が難しく、ダイシング時0.5mmといった厚い砥石で加工しなければならないため、切りしろ面積が大きく、
無駄になる誘電体多層膜が多く、これによるコスト上昇も問題となっていた。
【0009】
本発明は前記事情に鑑てなされたもので、製品安定性を向上させることができる光コリメータ部品を提供することを課題とする。具体的には、接着剤の使用量を少なくすることができ、接着剤に使用されている合成樹脂の熱膨張などによって製品特性が変化しない光コリメータ部品を提供することを課題とする。
また、誘電体多層膜付光コリメータ部品のコストを低減することができる技術を提供することを課題とする。
具体的には、ガラス基板に係るコスト増加の原因を解決し、また、製造途中で無駄になる誘電体多層膜の面積が少なく、できるだけ簡単な工程で、かつ簡便な操作で製造できる誘電体多層膜付光コリメータ部品を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の第1の発明は、複数のコリメートレンズを、当該複数のコリメートレンズのレンズ端面を揃えて配列したコリメートレンズ配列束を形成する配列工程と、
前記複数のコリメートレンズのレンズ端面に誘電体多層膜フィルタを成膜する成膜工程とを備え、
前記配列工程において、前記コリメートレンズ配列束の一部に屈折率分布が形成されていないダミーのロッドを配し、
前記成膜工程において、前記ダミーのロッドを透過する光をモニタしながら成膜の制御を行うことを特徴とする誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造方法である。
前記配列工程において、前記複数のコリメートレンズを、金属、ガラスまたはセラミックスからなる固定部材の開口部に固定し、前記コリメートレンズ配列束を形成することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の光コリメータ部品の一例の概略構成図である。図中符号11は円柱形のコリメートレンズであり、ふたつのコリメートレンズ11、11がそのレンズ端面11a、11aどうしが対向する様に、円板状の誘電体多層膜フィルタ13を介して配置されている。この光コリメータ部品の特徴は、一方のコリメートレンズ11のレンズ端面11aに直接、誘電体多層膜フィルタ13が成膜されている点である。
なお、これらコリメートレンズ11、11の出力端面11b、11bにはそれぞれ光ファイバ12、12の端部が接続されている。光ファイバ12としては、例えば石英系の裸光ファイバの上にプラスチック製の被覆層が設けられた光ファイバ素線、あるいはこの光ファイバ素線の上にさらにプラスチック製の被覆層が設けられた光ファイバ心線などを用いることができる。
この光コリメータ部品は、実際には、図12に示した例と同様に、誘電体多層膜フィルタ13の片面13aと、誘電体多層膜フィルタ13を成膜していないコリメートレンズ11のレンズ端面11aとを接着剤などを用いて接着、一体化して用いる。
接着剤としては、例えば紫外線硬化型エポキシ樹脂などを用いることができる。
なお、本発明の光コリメータ部品においては、誘電体多層膜フィルタ13が成膜されたコリメートレンズ11が少なくともひとつ設けられていればよく、他のコリメートレンズ11などは必要に応じて設けられるものである。
【0012】
この誘電体多層膜フィルタ13を直接成膜したコリメートレンズ11は、図2(a)に示したガラス基板14にかえて、コリメートレンズ11、11…を複数本、レンズ端面11a、11a…と出力端面11b、11b…とを揃えて配列し、束ねて固定したコリメートレンズ配列束15を用い(配列工程)、このコリメートレンズ配列束15に直接成膜することによって製造することができる(成膜工程)。なお、この例においてコリメートレンズ11は石英系ガラス製のもので、直径0.5mm、長さ6mmの屈折率分布型のロッドレンズである。
このときの固定には、好ましくは有底の開口部を備えた固定部材を用意し、その開口部にコリメートレンズ11、11…を配列し、固定する方法などを例示することができる。
【0013】
なお、誘電体多層膜フィルタ13の成膜には後述する様に真空蒸着法やスパッタリング法などの公知の方法を用いることができる。この例においては、成膜の緻密性、密着度を向上させるためにイオンアシストを併用した真空蒸着法を好適に用いている。
そして、この成膜時にはコリメートレンズ11、11…が数百℃の高温になったり、高真空状態になる。一般的には約300度付近の温度条件で成膜すると膜質を安定させることができる。しかし、固定部材からアウトガスを発生するとコンタミの原因になり、成膜歩留まりが低下する。したがって、固定部材は金属、ガラス、セラミックスなどであり、かつ成膜時条件下でアウトガスを発生しない材料からなるものが好ましい。本実施例においては金属製の固定部材を用い、この固定部材の直径30mm、深さ4mmの円形開口部に3000本のコリメートレンズ11と、好ましくはその中心付近にダミーのロッド11’を1本配置してコリメートレンズ配列束15を形成する。なお、ロッド11’はコリメータレンズ配列束15のいずれかの場所(一部)に配置されていればよく、中心付近である必要はないが、成膜の制御の点ではコリメータレンズ配列束15の中心付近に配置することが好ましい。
なお、ロッド11’は、成膜時に成膜制御を行うためのもので、この例においてコリメートレンズ11は石英系ガラスからなるため、屈折率の点から、ロッド11’も石英系ガラス製であって、屈折率分布が形成されていないものである。
【0014】
誘電体多層膜フィルタ13は屈折率の異なる膜が複数層積層されたものである。この例において、誘電体多層膜フィルタ13は、比較的狭い特定の波長帯域の光は透過し、その他の波長帯域の光は反射する特性を備えた狭帯域バンドパスフィルタである。
誘電体多層膜フィルタ13は、膜の屈折率や膜数などを変更することにより透過する光の波長帯域や波長幅などを変更することができる。
この例において、屈折率の高い物質としてTa2O5 、屈折率の低い物質としてSiO2 を用い、これらの材料からなる膜を交互に積層して誘電体多層膜フィルタ13としている。総膜数は約100層、膜厚は約30μmである。
なお、膜数や各膜の材料は用途などに応じて種々の条件を設定することができる。
【0015】
具体的には、各層の材料を、真空蒸着法やスパッタリング法などの公知の方法を用いて成膜し、積層することによりコリメートレンズ配列束15を構成するコリメートレンズ11、11…およびロッド11’、11’…の上に、誘電体多層膜フィルタ13を直接成膜することができる。
このとき、図2(b)に示した様に、コリメートレンズ配列束15の中心付近に配置したダミーのロッド11’について、光を通過させ、この透過光のスペクトルを分光器でモニタして、各層の成膜制御を行いながら成膜する。その結果、例えば0.1〜0.01%の範囲で精密に膜厚を制御して、所望の光学特性を備えた誘電体多層膜フィルタ13を製造することができ、好ましい。
従来の方法では、この様に0.1〜0.01%という厳しい範囲で膜厚を制御することは非常に困難であるが、本発明においては、コリメータレンズ11、11…と同様の条件で成膜されているロッド11’の透過光をモニタすることにより、精密な成膜を行うことができる。
そして、モニタの結果から、所定の光学特性が得られた時点で成膜を終了し、固定部材からコリメートレンズ11、11…を取り外す。
【0016】
この誘電体多層膜付光コリメータ部品においては、図12、図13に示した従来のものと比較して、誘電体多層膜フィルタ13がコリメートレンズ11と一体化しているため、接着剤の使用箇所を少なくすることができる。
したがって、接着剤に使用されている合成樹脂の熱膨張などによる光学特性の変動を従来よりも小さくすることができる。
また、コリメートレンズ11に直接成膜して誘電体多層膜フィルタ13を形成するため、高価なガラス基板が必要ない。
さらに、はじめからコリメートレンズ11と誘電体多層膜フィルタ13とが一体化しているため、光軸の位置調整を簡略化、あるいは省略することができる。
また、無駄になる誘電体多層膜が少ないという利点もある。
その結果、コストの低減を図ることができる。
【0017】
図3は、この例において得られた誘電体多層膜付光コリメータ部品の損失波長特性の一例を示したグラフである。
横軸は波長(nm)、縦軸は透過率(dB)であり、透過率0dBのときに、その波長帯域の光が誘電体多層膜フィルタを透過していることを示し、透過率がマイナスにシフトしている場合は、その波長帯域の光が反射光となっていることを示している。
このグラフから分かるように、1547〜1549nmの比較的狭い波長帯域の透過率がゼロ付近となっており、この狭い波長帯域の光を選択的に透過する狭帯域バンドパスフィルタとしての特性が得られていることが明らかである。
【0018】
本例においては、石英系ガラス製のコリメートレンズ11やロッド11’を用いたが、他の材質のものを用いることもできる。例えば多成分ガラス系の屈折率分布型ロッドレンズなどを例示することができる。例えば上述のコリメートレンズ(商品名:Selfoc、日本板硝子社製)はフリント系ガラス製の屈折率分布型ロッドレンズである。
なお、上述の様に成膜時の高温条件下などにおいてアウトガスを生じると不都合であるから、例えば商品名:Selfocを用いる場合は成膜時の温度条件を200℃以下に制御する必要があり、成膜効率が低下する。
なお、球面レンズの様にレンズ端面11aに凹凸があるものは均一な膜厚の成膜ができないため、不向きである。したがって、レンズ端面11aが平滑な屈折率分布ロッドレンズが好ましい。
よって、本発明においては、製造性および誘電体多層膜フィルタの特性の点から、コリメートレンズ11として石英系ガラス製の屈折率分布型のロッドレンズを用いると好ましい。
【0019】
本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品の用途は限定するものではないが、好ましくは、例えば光増幅器に使用されるポンプ光合波機能を実現するための光フィルタや光通過帯域が数十から数百GHzの狭帯域バンドパスフィルタなどの高機能フィルタなどである。
そのためには、誘電体多層膜フィルタ13を構成する膜数は、少なくとも数十層以上とされ、通常は50〜140層必要とされる。
本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品において、成膜においては、膜の光学特性の精密な制御が必要である。特に膜数が多い高機能フィルタにおいては、例えば0.1%〜0.01%の範囲で膜厚を制御して、誘電体多層膜フィルタを形成する必要がある。したがって、成膜の精密な制御性の点から、上述の様に、ロッド11’を設け、コリメータレンズ11と同様の条件で成膜される当該ロッド11’の透過光をモニタしながら、好ましくは真空蒸着法、スパッタリング法などによって成膜することが好ましい。
【0020】
本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品は、誘電体多層膜フィルタの特性や組み合わせる部材の構成を変更することによって、種々の光素子を構成することができる。
本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を応用した光素子としては、以下の様なものを例示することができる。
図4はWDMフィルタ素子の一例を示したもので、コリメートレンズ11のレンズ端面11aに直接誘電体多層膜フィルタ13が成膜され、出力端面11bには2本の光ファイバ12、12が接続されている。これら光ファイバ12、12を便宜上それぞれ第1ポート20A、第2ポート20Bとする。
ここで用いられる誘電体多層膜フィルタ13は狭帯域バンドパスフィルタ22である。
この素子においては、さらに前記コリメートレンズ11のレンズ端面11aに対向する様に、前記誘電体多層膜フィルタ13を介して他のコリメートレンズ11が設けられている。この、他のコリメートレンズ11の出力端面11bには1本の光ファイバ12が接続されている。この光ファイバ12を便宜上第3ポート21とする。
なお、前記第3のポート21側の他のコリメートレンズ11と前記誘電体多層膜フィルタ13とを接着剤などを用いて一体化した状態で使用する。
【0021】
このWDMフィルタ素子において、第1ポート20Aから波長λ1の光と、波長λ2の光との合波光を入力すると、λ1の光が狭帯域バンドパスフィルタ22を透過し、第3ポート21から出力する。一方λ2の光は狭帯域バンドパスフィルタ22にて反射され、第2ポート20Bから出力する。
【0022】
図5に示した光素子はレーザダイオードを用いた発光素子であって、コリメートレンズ11と、そのレンズ端面11aに成膜された誘電体多層膜フィルタ13と、出力端面11bに接続された1本の光ファイバ12を備えている。そして、前記誘電体多層膜フィルタ13側にはレーザダイオード23が設けられている。
実際には誘電体多層膜フィルタ13とレーザダイオード23とを接着剤などによって一体化して使用する。
誘電体多層膜フィルタ13はレーザダイオード23の発光に適した波長帯域の光のみを選択的に透過する波長安定化フィルタ24である。波長安定化フィルタ24は狭帯域バンドパスフィルタであるが、その透過率が比較的低く設定されている。
【0023】
そのため、光ファイバ12から光を入力すると、レーザダイオード23の発光に適した波長帯域の光のみが波長安定化フィルタ24を透過し、レーザダイオード23に入力され、さらにその出力端面23aにおいて反射される。この反射光は波長安定化フィルタ24にて反射され、さらに出力端面23aにて反射される動作が繰り返されることによって、出力端面23aと波長安定化フィルタ24との間で光が共振し、増幅され、一定のパワーを超えると再び光ファイバ12から出力する。
この様に光ファイバ12に入力した光のうち、レーザダイオード23の発光に適した波長帯域の光のみが波長安定化フィルタ24を選択的に透過し、レーザダイオード23に入力されるため、レーザダイオード23の特性をより安定させることができる。
【0024】
図6は、図4に示したWDMフィルタ素子と光アイソレータとを複合した複合型光素子であって、光増幅器などにポンプ光を入力するデバイスとして好適なものである。
図4に示したWDMフィルタ素子と異なるのは、誘電体多層膜フィルタ13と、第3ポート21側のコリメートレンズ11との間に光アイソレータ25が挿入されている点である。この光アイソレータ25は偏光板とファラデー素子とを組み合わせたものなどを例示することができ、例えば光増幅器を挿入した光通信システムにおいて、光信号の進行方向と同方向にのみ光を透過するものである。
実際には光アイソレータ25と誘電体多層膜フィルタ13とを接着剤などを用いて一体化して使用する。
光増幅器などにポンプ光を入力するには、一般にWDMフィルタ素子と光アイソレータが別々に設置されるが、この複合型光素子を用いることにより、設置の操作が簡単となり、またスペース効率も向上する。また、本発明の光コリメータ部品は耐環境特性に優れているため、安定な光学特性を得ることができる。
【0025】
図7に示した光素子は、第3ポート21側のコリメートレンズ11のレンズ端面11aにも誘電体多層膜フィルタ13が成膜され、誘電体多層膜フィルタ13、13が2層構造となっている点が、図4に示したWDMフィルタ素子と異なっている。
この例においては、第3ポート21側の誘電体多層膜フィルタ13はクロストーク向上用フィルタ26である。このクロストーク向上用フィルタ26には、狭帯域バンドパスフィルタ22とは成膜材料は同一であるが、総膜数、膜厚などが異なる誘電体多層膜フィルタ13が用いられている。このクロストーク向上用フィルタ26は、狭帯域バンドパスフィルタ22を透過した光について、さらにクロストークを生じる波長帯域の光を選択的に除去するものである。その結果、第3ポート21に出力される光のノイズが低下し、受光感度の向上などを図ることができる。
【0026】
図8に示した光増幅器用複合型光素子である。この光素子は、コリメートレンズ11、11の両方に1本ずつ光ファイバ12、12が接続されている点と、一方の誘電体多層膜フィルタ13が利得等化フィルタ27である点が図7に示した光素子と異なっている。この利得等化フィルタ27には、狭帯域バンドパスフィルタ22とは成膜材料は同一であるが、総膜数、膜厚などが異なる誘電体多層膜フィルタ13が用いられている。
エルビウム添加光ファイバなどを用いた光増幅器は利得の波長依存性があることが知られている。そのため、この利得等化フィルタ27は、図示しない光増幅器によって増幅された光のうち、利得が大きい光のパワーの一部が選択的に減衰する様に動作する。その結果、利得等化フィルタ27によって利得が平坦化された光を出力することができる。
また、図9に示した様に、図6に示した光素子と図8に示した光素子とを組み合わせた構成とすることもできる。
【0027】
図10は、本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を複数組み合わせた多波長光合分波光素子の構成の一例を示したものである。
図中符号31〜38は誘電体多層膜付光コリメータ部品であり、これらを構成するコリメートレンズ11A、11B、…11Iのレンズ端面はレンズの光軸方向に対して垂直ではなく、所定の角度に研磨され、斜めになっている。そして、このレンズ端面に誘電体多層膜フィルタ13A、13B、…13Iが成膜されている。
この光素子においては、光ファイバ12Aからλ1、λ2、λ3、λ4、λ5、λ6、λ7、およびλ8の8つの波長の光を含む合波光を入力すると、この光は、まず円柱状のコリメートレンズ11Aを透過してコリメート(平行化)される。その後、第1の光コリメータ部品31の誘電体多層膜フィルタ13Bにおいて、λ1の光のみが透過し、光ファイバ12Bから出力され、他の光は反射される。この反射光は第2の光コリメータ部品32の誘電体多層膜フィルタ13Cに至り、λ2の光のみが透過し、光ファイバ12Cから出力され、他の光は反射される。この反射光は第3の光コリメータ部品33の誘電体多層膜フィルタ13Dに至り、λ3の光のみが透過し、光ファイバ12Dから出力され、他の光は反射される。
この反射光は第4の光コリメータ部品34の誘電体多層膜フィルタ13Eに至り、λ4の光のみが透過し、光ファイバ12Eから出力され、他の光は反射される。この反射光は第5の光コリメータ部品35の誘電体多層膜フィルタ13Fに至り、λ5の光のみが透過し、光ファイバ12Fから出力され、他の光は反射される。この反射光は第6の光コリメータ部品36の誘電体多層膜フィルタ13Gに至り、λ6の光のみが透過し、光ファイバ12Gから出力され、他の光は反射される。この反射光は第7の光コリメータ部品37の誘電体多層膜フィルタ13Hに至り、λ7の光のみが透過し、光ファイバ12Hから出力され、他の光は反射される。この反射光は第8の光コリメータ部品38の誘電体多層膜フィルタ13Iに至り、λ8の光のみが透過し、光ファイバ12Iから出力され、他の光は反射される。
そして、この反射光は円柱状のコリメートレンズ11Jに至り、コリメートされた後に光ファイバ12Jから出力される。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品においては、誘電体多層膜フィルタがコリメートレンズと一体化しているため、接着剤の使用箇所を少なくすることができる。
したがって、接着剤に使用されている合成樹脂の熱膨張などによる光学特性の変動を従来よりも小さくすることができ、長期信頼性の向上を図ることができる。
また、コリメートレンズに直接成膜して誘電体多層膜フィルタを形成するため、高価なガラス基板が必要ない。
さらに、はじめからコリメートレンズと誘電体多層膜フィルタとが一体化しているため、光軸の位置調整を簡略化、あるいは省略することができる。
また、無駄になる誘電体多層膜が少ないという利点もある。
その結果、コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光コリメータ部品の一例の概略構成図である。
【図2】 図2(a)は従来の誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造に用いるガラス基板を示した斜視図、図2(b)は本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造に用いるコリメートレンズ配列束の構成の一例を示した斜視図である。
【図3】 本発明の一例において得られた誘電体多層膜付光コリメータ部品の損失波長特性の一例を示したグラフである。
【図4】 本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を用いたWDMフィルタ素子の一例を示した概略構成図である。
【図5】 本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を用いたレーザダイオードを用いた発光素子の一例を示した概略構成図である。
【図6】 図4に示したWDMフィルタ素子と光アイソレータとを複合した複合型光素子の一例を示した概略構成図である。
【図7】 本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を用いたWDMフィルタ素子の他の例を示した概略構成図である。
【図8】 本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を用いた光増幅器用複合型光素子の一例を示した概略構成図である。
【図9】 図8に示した光増幅器用複合型光素子において、アイソレータを挿入した素子の一例を示した概略構成図である。
【図10】 本発明の誘電体多層膜付光コリメータ部品を複数組み合わせた多波長光合分波光素子の構成の一例を示した概略構成図である。
【図11】 従来の一般的な誘電体多層膜付光コリメータ部品の概略構成図である。
【図12】 従来の誘電体多層膜フィルタとコリメートレンズとを一体化した構造の一例を示した概略構成図である。
【図13】 従来の誘電体多層膜フィルタとコリメートレンズとを一体化した構造の他の例を示した概略構成図である。
【図14】 一般的に使用されているコリメートレンズを使用した光コリメータ部品における、誘電体多層膜フィルタの配置角度の変化と損失変動の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
11…コリメートレンズ、11a…レンズ端面、11’…ダミーのロッド、
13…誘電体多層膜フィルタ、15…コリメートレンズ配列束。
Claims (2)
- 複数のコリメートレンズを、当該複数のコリメートレンズのレンズ端面を揃えて配列したコリメートレンズ配列束を形成する配列工程と、
前記複数のコリメートレンズのレンズ端面に誘電体多層膜フィルタを成膜する成膜工程とを備え、
前記配列工程において、前記コリメートレンズ配列束の一部に屈折率分布が形成されていないダミーのロッドを配し、
前記成膜工程において、前記ダミーのロッドを透過する光をモニタしながら成膜の制御を行うことを特徴とする誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造方法。 - 前記配列工程において、前記複数のコリメートレンズを、金属、ガラスまたはセラミックスからなる固定部材の開口部に固定し、前記コリメートレンズ配列束を形成することを特徴とする請求項1に記載の誘電体多層膜付光コリメータ部品の製造方法。
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