JP3091064B2 - 導電性セラミックスの製造方法および固体電解質型燃料電池セルの製造方法 - Google Patents

導電性セラミックスの製造方法および固体電解質型燃料電池セルの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、LaMnO3 系ペロブ
スカイト型複合酸化物からなる導電性セラミックスの製
造方法、および固体電解質型燃料電池セルの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、固体電解質型燃料電池セルと
しては、円筒型と平板型の2種類の燃料電池セルについ
て研究開発が行われている。平板型燃料電池セルは、発
電の単位体積当り出力密度が高いという特長を有する
が、実用化に関してはガスシ−ル不完全性やセル内の温
度分布の不均一性などの問題がある。それに対して、円
筒型燃料電池セルでは、出力密度は低いものの、セルの
機械的強度が高く、またセル内の温度の均一性が保てる
という特長がある。両形状の固体電解質燃料電池セルと
も、それぞれの特長を生かして積極的に研究開発が進め
られている。
【0003】円筒型燃料電池の単セルは、図1に示すよ
うに開気孔率40%程度のCaO安定化ZrO2 を支持
管1とし、その上にスラリ−ディップ法により多孔性の
空気極としてLaMnO3 系材料2を塗布し、その表面
に気相合成法(EVD)や、あるいは溶射法により固体
電解質3であるY2 3 安定化ZrO2 膜を被覆し、さ
らにこの表面に多孔性のNi−ジルコニア(Y2 3
有)の燃料極4を設けられている。燃料電池のモジュ−
ルにおいては、各単セルはLaCrO3 系のインタ−コ
ネクタ5を介して接続される。発電は、支持管内部に空
気(酸素)を、外部に燃料(水素)を流し、1000〜
1050℃の温度で行われる。
【0004】近年、このセル作製の工程においてプロセ
スを単純化するため、空気極材料であるLaMnO3
材料を直接多孔性の支持管として使用する試みがなされ
ている。空気極としての機能を合せ持つ支持管材料とし
ては、Laを20%Caで、または15%Srで置換し
たLaMnO3 固溶体材料が用いられている。
【0005】また、平板型燃料電池の単セルは、円筒型
と同じ材料系を用いて、図2に示したように固体電解質
6の一方に多孔性の空気極材料7を、他方に多孔性の燃
料極8が設けられている。単セル間の接続には、セパレ
−タ9と呼ばれる緻密質のMgOやCaOを添加した緻
密質のLaCrO3 固溶体材料が用いられる。発電はセ
ルの空気極側に空気(酸素)、燃料極側に燃料(水素)
を供給して1000〜1050℃の温度で行われる。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、従来
の空気極材料はセル作製時や発電中に固体電解質とに反
応し、その両者の界面に電気的に高抵抗の物質を生成し
発電出力が時間とともに低下したり、あるいは空気極が
剥離するという問題があった。このような空気極を構成
する導電性セラミックスと固体電解質との反応による劣
化は、燃料電池の長期発電能力を維持するには致命的な
欠点となっている。
【0007】よって、本発明の目的は、固体電解質との
反応性を抑制した導電性セラミックスの製造方法、およ
び発電出力の安定した長寿命の固体電解質型燃料電池セ
ル製造する方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的に対して、本
発明者は、空気極を構成するLaMnO3 系ペロブスカ
イト型複合酸化物の製造方法について検討を重ねた結
果、まず、セラミックスを構成する金属の酸化物の混合
物を熱処理して一旦固溶体粉末を作製するとともに、そ
の粉末の粒径を比較的粗大粒子とし、これを原料として
成形、焼成すると、その焼結体の表面に固体電解質を形
成しても長期にわたり、両者の反応性が抑制されること
を見出し、本発明に至った。
【0009】即ち、本発明は、少なくともLa、Mn、
アルカル土類元素および/または周期律表第3a族元素
を含むペロブスカイト型複合酸化物からなる導電性セラ
ミックスを製造する方法であって、前記金属の酸化物、
あるいは熱処理により酸化物を形成することのできる化
合物粉末を所定の割合で混合した後、該混合物を140
0℃以上で熱処理して平均粒径が4μm以上の固溶体粉
末を得、該固溶体粉末を所定の形状に成形した後、11
00〜1650℃で焼成することを特徴とするものであ
る。
【0010】さらに、本発明の固体電解質型燃料電池セ
ルの製造方法は、上記発明に基づくもので、少なくとも
La、Mn、アルカル土類元素および周期律表第3a族
元素の各金属酸化物、あるいは熱処理により酸化物を形
成することのできる化合物粉末を所定の割合で混合した
後、該混合物を1400℃以上で熱処理して平均粒径が
4μm以上の固溶体粉末を得、該固溶体粉末を所定の形
状に成形した後、1100〜1650℃で焼成してペロ
ブスカイト型複合酸化物からなる導電性セラミックスを
製造する工程と、前記導電性セラミックスの表面に固体
電解質膜を形成する工程と、該固体電解質膜の表面に燃
料極を形成する工程とを具備することを特徴とするもの
である。
【0011】以下、本発明を詳述する。本発明の導電性
セラミックスの製造方法は、少なくともLaおよびMn
を含むとともに、Ca、Ba、Srなどのアルカリ土類
元素やY、Yb、Erなどの周期律表第3a族元素を含
む複合酸化物の製造に適用されるものである。この複合
酸化物は、ペロブスカイト型結晶を主体とするもので、
その一般式は、下記化1で表される。
【0012】
【化1】
【0013】なお、式中、Aは周期律表第3a族元素、
Bはアルカリ土類元素、Cは、Co、Ni、Zr、C
e、Fe、Crの群から選ばれた少なくも1種からなる
ものであって、化1中のx、y、z、wは 0.20≦x+y≦0.70 0≦z≦0.30 0.88≦w≦1.05 を満足するものである。
【0014】本発明の方法によれば、まず、上記一般式
で表される複合酸化物を構成する各金属の酸化物あるい
は熱処理によって酸化物を形成することのできる炭酸
塩、硝酸塩、酢酸塩などの化合物を準備し、これらを上
記式を満足するように秤量混合する。
【0015】次に、その混合物を大気などの酸化性雰囲
気下で、1400℃以上、特に1500〜1650℃の
温度で2〜15時間程度熱処理する。この熱処理により
酸化物粉末混合物を固溶体化する。この時の熱処理温度
を上記の範囲に限定したのは、熱処理温度が1400℃
より低いと固体電解質との反応性が大きく、また粉末の
活性が大きく焼結収縮も大きくなるためである。
【0016】さらに、本発明によれば、上記のようにし
て得られた固溶体粉末を例えば、粉砕などの処理により
平均粒径が4μm以上、特に5〜10μmの固溶体粉末
に調整することが重要である。この平均粒径を4μm以
上に限定したのは、4μmより細かいと上述と同様に固
体電解質との反応性が大きく、また収縮も大きくなるた
めである。
【0017】次に、上記のようにして得られた固溶体粉
末を所望の成形手段、例えば、金型プレス,冷間静水圧
プレス,押出し成形等により任意の形状に成形し、焼成
する。焼成は、大気などの酸化性雰囲気中で1100〜
1650℃で2〜15時間程度行うことにより、100
0℃における導電率が50s/cm以上の導電性セラミ
ックスを得ることができる。
【0018】次に、上記導電性セラミックスを空気極と
した固体電解質型燃料電池セルの製造方法について、特
に図1に示したような円筒型燃料電池セルの製造方法に
ついて具体的に説明する。円筒状燃料電池セルにおいて
は、空気極は、図1に示したように所定の多孔質支持管
の表面に形成されるか、あるいは支持管を別途設けるこ
となく、空気極自体に支持管としての機能を付加させる
場合がある。
【0019】所定の支持管表面に空気極を形成する場合
には、まず、前述したようにして平均粒径が4μm以上
の固溶体粉末を作製し、この固溶体粉末を所定の溶媒中
に分散してスラリーを調製する。その後、そのスラリー
をCaO安定化ZrO2 からなる支持管表面に浸漬塗布
−乾燥することによって所定の厚みの空気極成形体を形
成し、1400〜1650℃の温度で2〜15時間焼成
して厚み0.05〜3μmの空気極を形成することがで
きる。
【0020】また、空気極を支持管としても機能させる
場合には、上記と同様にして得られた平均粒径4μm以
上の固溶体粉末を用いて、これを金型プレス,冷間静水
圧プレス,押出し成形等により円筒状に成形する。そし
て、1400〜1650℃の温度で2〜10時間焼成し
て肉厚が1〜3mmの支持管兼空気極を形成することが
できる。
【0021】上記いずれの場合においても空気極は、開
気孔率が20〜40%の多孔質であることが必要であ
り、これは焼成温度や時間により任意に制御することが
できる。
【0022】そして、上記のようにして得られた空気極
の表面に固体電解質を形成する。固体電解質は、例えば
2 3 を3〜20モル%含有するZrO2 により構成
され、立方晶ZrO2 を主体としてなるものである。こ
のような固体電解質は、例えば、気相合成法(EVD)
や溶射法などの周知の方法により10〜300mmの厚
みに形成される。その後、この固体電解質の表面には、
スラリーディップ法あるいは溶射法などの方法によって
多孔性のNi−ジルコニア(Y2 3 含有)などからな
る燃料極を50〜100μmの厚みに被着形成する。
【0023】さらに、セル間を接続するために、Ca、
Sr、Mgなどを含有するLaCrO3 などからなるセ
パレータをEVD法あるいは溶射法などの方法により形
成される。
【0024】また、平板型燃料電池の場合には、前記固
溶体粉末を含むスラリーを塗布し平板状電解質表面に成
形した後、1100〜1400℃の温度で2〜10時間
焼成すればよく、さらに燃料極を形成し、前記セパレー
タと同様な材質からなるインターコネクタを形成するこ
とによりセルを作製することができる。
【0025】本発明における導電性セラミックスは、具
体的には前記化1で示された組成からなり、空気極能を
有するために十分な導電性を有するためにはx、y、
z、wを前述したような範囲に制御することが望ましい
が、空気極は、固体電解質や燃料極形成時、または発電
時に高温に晒されるために多孔質の空気極自体が焼結し
て収縮し、燃料電池セルの製造時の安定性や使用時の長
期信頼性を阻害する場合がある。このような空気極の焼
成収縮を抑制するためには、前記x、y、z、wは、
0.05≦x≦0.20、0.20≦y≦0.30、
0.95≦w≦1.00、0≦z≦0.20を満足する
ような組成に調製されることが望ましい。
【0026】さらに、上記導電性セラミックスは、化1
において、Laの一部をTi、Zn、Ce、Sn、Cu
の群から選ばれる1種以上により30atm%以下の割
合で置換してもよい。
【0027】
【作用】通常、LaMnO3 で表される複合酸化物は、
固体電解質(安定化ジルコニア)との化学反応によって
両者の界面に電気伝導度の小さなLa2 Zr2 7 が生
成しセルの性能を劣化させたり、固体電解質から空気極
が剥離するといった弊害が生じる。このような異種物質
の粉末同志の接触による化学反応を考えた場合、反応率
をαとすると下記数1
【0028】
【数1】
【0029】の式が成り立つ。燃料電池セルにおける固
体電解質と空気極との接触においては、セル構造の幾何
学的な問題はあるが、数1より定性的な議論は充分可能
である。すなわち前記数1から反応率αは、拡散係数D
が小さいほど、また粉末の半径Rが小さいほど大きいこ
とがわかる。
【0030】本発明におけるLaMnO3 系導電性材料
自体の拡散係数Dは小さいために、化学反応性には優れ
たものであるが、本発明者は、さらに化学反応性を抑制
するため粉末の粒子サイズに着目し、上述の空気極材料
の作製条件を種々検討した結果、4μm以上の大きさの
固溶体粉末が活性が小さく、固体電解質との化学反応性
がさらに小さくなることを見出だしたのである。
【0031】即ち、本発明の製造方法によって得られた
導電性セラミックスは、固体電解質との接触において反
応性を小さく制御することができるのである。従って、
空気極表面に固体電解質を具備してなる燃料電池セルに
おいて、上記製法に基づき作空気極を作製しその表面に
固体電解質を形成することにより、燃料電池セルの製造
過程や燃料電池の高温作動時に空気極と固体電解質との
反応が抑制され、La2 Zr2 7 などの生成がなく、
セルの性能が劣化したり、固体電解質から空気極が剥離
するといった弊害を防止し、長期安定性に優れた燃料電
池セルを提供することができる。
【0032】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づき説明する。 実施例1 市販の純度99.9%以上のLa2 3 、Y2 3 、C
aCO3 、BaCO3、Mn2 3 を出発原料として、
これらを表1に示す組成になるように調合し、ジルコニ
アボ−ルを用いて10時間混合した後、1200〜17
00℃で4〜10時間固相反応させ、反応物をジルコニ
アボ−ルを用いて4〜20時間粉砕し、約3〜10μm
の粉末を得た。この後、この粉末にエチレングリコ−ル
を添加して混合しペ−ストを作製した。
【0033】一方、市販の純度99.9%のYSZ(1
0モル%Y2 3 含有)粉末を円板状に成形し、140
0℃で焼成して大きさ20mmφ、厚み2mmで理論密
度比の98%以上の円板状焼結体を作製した。このYS
Z円板に上記のペ−ストを約50μmの厚みで塗布した
後、1300℃で10時間焼成した。
【0034】得られた積層体に対してさらに1400℃
で400時間焼鈍して加速試験を行い、試験後の積層体
に対して、YSZと導電性セラミックスとの界面をEP
MAを用いて分析し反応層であるLa2 Zr2 7 の厚
みを測定した。その結果を表1に示した。
【0035】また、上記固溶体粉末を押出成形法により
外径15mm、内径11mm、長さ100mmに円筒状
に成形して、1500〜1600℃にて焼成し、開気孔
率が25〜30%の円筒状焼結体を得た。得られた焼結
体の導電率を測定したところ、いずれの試料も1000
℃において50〜85s/cmの良導電性を示した。さ
らに、その円筒状焼結体を電気炉を用いて、大気中12
00℃で1000時間熱処理した後、円筒状焼結体の外
径の寸法測定を行い、熱処理前のそれと比較して下記数
【0036】
【数2】
【0037】に従い収縮率を算出し、その結果を表1に
示した。
【0038】
【表1】
【0039】表1から明らかなように、固相反応の温度
が1400℃より低い試料No.1、6、7、11、12
および固溶体粉末の平均粒径が4μmより小さい試料N
o.1、2、6、11では、La2 Zr2 7 の生成が顕
著であった。
【0040】実施例2 市販の純度99.9%以上のLa2 3 、Y2 3 、Y
2 3 、Sc2 3、Gd2 3 、Er2 3 、Dy
2 3 、Nd2 3 、Sm2 3 CaCO3 、SrCO
3 、BaCO3 、Mn2 3 、NiO、CoO、ZrO
2 、CeO2 、FeO、Cr2 3 を出発原料として、
これらを表2の組成になるように調合し、ジルコニアボ
−ルを用いて10時間混合した後、1550℃で10時
間固相反応させた。この粉末をジルコニアボ−ルを用い
て、さらに10〜24時間粉砕し,平均粒子径4〜8μ
mの固溶体粉末を得た。この後、この固溶体粉末を用い
て実施例1と同様にしてペーストを作製した後、実施例
1のYSZ焼結体表面に塗布し1300℃で10時間焼
成した。
【0041】得られた積層体に対してさらに1400℃
で400時間焼鈍して加速試験を行い、試験後の積層体
に対して、YSZと導電性セラミックスとの界面をEP
MAを用いて分析し反応層であるLa2 Zr2 7 の厚
みを測定した。その結果を表2に示した。表2から明ら
かなように、いずれの試料においても反応相の厚みを3
5μm以下に抑制することができた。
【0042】
【表2】
【0043】実施例3 実施例1、2中のNo.1,2,6,9,15の固溶体
粉末を用いて円筒状に成形した後、1500〜1530
℃で焼成し、平均細孔径1.0〜1.4μm、長さ20
0mm、外径16mm、内径12mmの一端が封じた円
筒状焼結体を作製し、空気極としての機能を有するセル
の支持管とした。この後、気相合成法により1150℃
で円筒状焼結体表面に厚さ約30μmのYSZ(10m
ol%Y2 3 含有)を被覆し、さらにこの上にスラリ
−ディップ法により30μmの厚みに70重量%のNi
を含有したジルコニア(8mol%Y2 3 含有)から
なる燃料極を被覆し単セルとした。このセルを電気炉中
に保持し、セルの内側に酸素ガスを、外側に水素ガスを
流し、1000℃で500時間発電を行い、発電時間と
出力密度との関係を図3に示した。
【0044】本発明のNo.9,15については、出力
密度はほとんど変化せず、発電後の反応相の厚みはいず
れも5μm以下であった。それに対して、粒径が4μm
以下の固溶体粉末である試料No.1、2、6を用いて作
製したセルでは時間とともに出力が低下し、発電後、固
体電解質と空気極との界面に30〜45μmの反応相が
認められた。また、試料No.2は約300時間後に支持
管が収縮してセルが破壊した。これより、本発明の優れ
た性能が認められた。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
導電性セラミックスが固体電解質などと接触するような
場合においても、固体電解質との反応性を抑制すること
ができる。これにより、導電性セラミックスを固体電解
質型燃料電池セルの空気極として用いた場合において、
固体電解質と空気極との反応を抑え、長期安定性に優れ
た燃料電池セルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】円筒型燃料電池セルの構造を示す図である。
【図2】平板型燃料電池セルの構造を示す図である。
【図3】実施例3における発電時間と出力密度との関係
を示す図である。
【符号の説明】
1 支持管 2,7 空気極 3,6 固体電解質 4,8 燃料極 5 インタ−コネクタ 9 セパレ−タ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/12 H01M 8/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくともLaおよびMnを含み、さらに
    アルカリ土類元素および/または周期律表第3a族元素
    を含むペロブスカイト型複合酸化物からなる導電性セラ
    ミックスを製造する方法であって、前記金属の酸化物、
    あるいは熱処理により酸化物を形成することのできる化
    合物粉末を所定の割合で混合した後、該混合物を140
    0℃以上で熱処理して平均粒径が4μm以上の固溶体粉
    末を得、該固溶体粉末を所定の形状に成形した後、11
    00〜1650℃で焼成することを特徴とする導電性セ
    ラミックスの製造方法。
  2. 【請求項2】前記ペロブスカイト型複合酸化物が下記化
    1 【化1】 で表され、式中、Aは周期律表第3a族元素、Bはアル
    カリ土類元素、CはCo、Ni、Zr、Ce、Fe、C
    rの群から選ばれた少なくも1種からなり、式中x、
    y、zおよびwが 0.20≦x+y≦0.70 0≦z≦0.30 0.88≦w≦1.05 を満足する請求項1記載の導電性セラミックスの製造方
    法。
  3. 【請求項3】少なくともLaおよびMnと、さらにアル
    カル土類元素および/または周期律表第3a族元素の各
    金属酸化物、あるいは熱処理により酸化物を形成するこ
    とのできる化合物粉末を所定の割合で混合した後、該混
    合物を1400℃以上で熱処理して平均粒径が4μm以
    上の固溶体粉末を得、該固溶体粉末を所定の形状に成形
    した後、1100〜1650℃で焼成してペロブスカイ
    ト型複合酸化物からなる導電性セラミックスを製造する
    工程と、前記導電性セラミックスの表面に固体電解質膜
    を形成する工程と、該固体電解質膜の表面に燃料極を形
    成する工程とを具備する固体電解質型燃料電池セルの製
    造方法。
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