JP3090938B2 - ミスト除去装置 - Google Patents

ミスト除去装置

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JP3090938B2
JP3090938B2 JP02211148A JP21114890A JP3090938B2 JP 3090938 B2 JP3090938 B2 JP 3090938B2 JP 02211148 A JP02211148 A JP 02211148A JP 21114890 A JP21114890 A JP 21114890A JP 3090938 B2 JP3090938 B2 JP 3090938B2
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信平 田中
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、塗料ミスト等の除去対象ミストを含む気流
を上向きの上部開口から流入させて流路通過過程で気流
中のミストをミスト捕捉液に捕捉させるミスト除去用の
流路を有するミスト除去装置に関し、 詳しくは、この流路の縦断面視において両側の流路壁
夫々に、気流を対向壁側へ変向させ、かつ、各流路壁に
沿って流下するミスト捕捉液を対向壁側へ放擲する段部
を形成したミスト除去装置に関する。
〔従来の技術〕
上記形式のミスト除去装置は、流下するミスト捕捉液
を各段部により対向壁側に向けて気流中へ放擲する(す
なわち、気流中へ放り出すようにする)ことでミスト捕
捉液を飛沫化し、そして、これらミスト捕捉液の放擲流
(飛沫化による多量の液滴を含む流れ)と気流とを接触
させることにより、気流中の除去対象ミストを液滴に捕
捉させるものである。
そして従来、この種形式のミスト除去装置として、第
3図に示す如く、一側の段部(13a)と他側の段部(13
b)とが、流路方向において同位相に位置設定(換言す
れば、両段部(13a),(13b)の突出端どうしを結ぶ仮
想直線が水平な直線となるような左右対称配置)された
ものがある。……(従来例1) 又、第4図に示す如く、一側の段部(13a)と他側の
段部(13b)とが、流路方向における位相が相違するよ
うに位置設定されていて、一側の段部(13a)からの単
独の放擲流(Wa)と他側の段部(13b)からの単独の放
擲流(Wb)とに対し、気流(A)が順次に接触するもの
(構造的に言えば、同第4図に示す如く両段部(13
a),(13b)をそれらの突出端どうしを結ぶ仮想直線が
鉛直な直線となる状態に配置したもの)がある。……
(従来例2) 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来例1のものは、同図に示すよう
に、両側からの放擲流(Wa),(Wb)どうしの間にV字
状の深い切れ込みが形成される形態で気流素通り部
(P)が生じ易く、この気流(A)の素通りのためミス
ト捕捉効率が低下する問題があった。
つまり、流路方向において互いに同じ位相の段部(13
a),(13b)による互いに対向する向きへの気流変向の
結果、気流(A)は流路中心に沿って直進する形態で、
又、同位相の両段部(13a),(13b)の絞り作用により
大きく加速されて両段部(13a),(13b)間を通過し、
この加速直進気流(A)が、両側からの放擲流(Wa),
(Wb)夫々の対向壁側への放散(すなわち、対向壁側へ
の液滴の放散)、並びに、各段部(13a),(13b)から
の液放擲そのものを抑止するように強く作用するため
に、上記の如き気流素通り部(P)が生じる。
又、このような気流(A)の素通りを防止するのに、
気流量を少量に制限して気流速度を低速化することも考
えられるが、気流速度を低速化すると液滴に対する気流
(A)中の除去対象ミストの相対速度が小さくなって、
ミストと液滴との接触率が全体的に低下するためにミス
ト捕捉効率が低下し、又、気流量の制限のために装置の
処理能力そのものまでが低下する。
又、別法としてミスト捕捉液(W)の流下量を大きく
することで気流(A)の素通りを防止することも考えら
れるが、ミスト捕捉液(W)の飛沫化を良好にするには
液流下量に制限があり、その制限を越えて液流下量を大
きくすると、飛沫化が充分に行われず液滴量が少量とな
るためかえってミスト捕捉効率が低下する。
一方、従来例2のものは、一側の段部(13a)と他側
の段部(13b)との流路方向における位相の相違により
気流形態が従来例1のものと相違するため、上記のよう
な直進気流による放散抑止や放擲自体の抑止は生じにく
く気流素通りの問題が生じることは少ないが、一方のみ
の段部(13a),(13b)からの単独の放擲流(Wa),
(Wb)においては液滴量が少量で放擲流域における液滴
密度が小さいため、 換言すれば、上流側の一側段部(13a)からの放擲流
(Wa)における液滴の一部は気流(A)に同伴されて下
流側の他側段部(13b)からの放擲流(Wb)に合流する
ものの、上流側の一側段部(13a)からの放擲流(Wa)
における液滴の多くは、他側の流路壁(12b)を流下す
る放擲前の流下液(W)に合流吸収されてしまい、これ
が原因で両放擲流(Wa),(Wb)の合流による液滴密度
の増大をあまり期待できないため、 一側の段部(13a)からの単独放擲流(Wa)と気体
(A)との接触、及び、それに続く他側の段部(13b)
からの単独放擲流(Wb)と気体(A)との接触の夫々で
のミスト捕捉効率が低く、このため、気流(A)は2流
の単独放擲流(Wa),(Wb)に対し順次に接触するもの
の、全体として、さほど高いミスト捕捉効率は得られな
いものであった。
本発明の目的は、両段部の相対位置を合理的に設定す
ることにより、ミスト捕捉効率の向上を効果的に達成す
る点にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明のミスト除去装置の特徴構成は、 除去対象ミストを含む気流を上向きの上部開口から流
入させて流路通過過程で気流中のミストをミスト捕捉液
に捕捉させるミスト除去用の流路を2枚の流路壁間に形
成するのに、 それら流路壁夫々の上流部分を前記上部開口の形成部
から下方へ向かうほど互いに接近する傾斜姿勢にして、
これら傾斜上流部分の夫々に沿わせる形態で前記上部開
口の開口縁からミスト捕捉液を硫化させる構造にし、 前記流路壁の夫々における前記傾斜上流部分の下端
に、前記傾斜上流部分の液流下面に連続するほぼ水平な
上面を有して対向壁側へ突出する流下液放擲用の段部を
形成するとともに、 これら段部を、それらの突出端どうしを結ぶ仮想直線
が一側流路壁の側が高くて他側流路壁の側が低くなる斜
め向き直線となる状態に配置し、 前記一側流路壁の前記段部よりも下流側の部分、及
び、前記他側流路壁の前記段部よりも下流側の部分を、
夫々、前記他側流路壁の前記傾斜上流部分と同じ向きに
傾斜する傾斜姿勢にして、これら傾斜下流部分の間に斜
め向き流路部分を形成し、 この斜め向き流路部分を通過した気流を受け止める延
出部を前記他側流路壁における前記傾斜下流部分の下端
から横向きに延出させて、この延出部と前記一側流路壁
における前記傾斜下流部分の下端との間に、流路通過気
流を横向きに放出する下部開口を形成してあることにあ
り、 その作用・効果は次の通りである。
〔作 用〕
つまり(第1図参照)、上記の如く一側の段部(13
a)と他側の段部(13b)とを、それらの突出端どうしを
結ぶ仮想直線が一側流路壁(12a)の側が高くて他側流
路壁(12b)の側が低くなる斜め向き直線となる状態に
配置すれば、 流路方向における両段部(13a),(13b)の位相が相
違することにより、両段部(13a),(13b)のうち上流
側に位置する一側の段部(13a)の通過段階において気
流(A)は、他側の段部(13b)による反対向きの気流
変向が未だない状態での一側の段部(13a)のみによる
気流変向のため他側の流路壁(12b)の側に変向する傾
向となる。
そして、このように一側の段部(13a)の通過段階に
おいて気流(A)が他側の流路壁(12b)の側に変向す
る傾向とすることにより、その一側の段部(13a)から
の放擲流(Wa)に対して対向壁(12b)側への放擲流放
散を抑止するように、又、一側の段部(13a)からの液
放擲そのものを抑止するように気流(A)が作用すると
いった気流の悪影響を抑制でき、その結果、上記一側の
段部(13a)からの放擲流(Wa)(すなわち、液滴の集
合流)を対向壁(12b)側へ大きく良好に放散させるこ
とができる。
また、この一側段部(13a)からの液放擲は、一側流
路壁(12a)の傾斜上流部分に沿わせる状態で安定的に
流下させてその流下過程で加速した流下液を、一側段部
(13a)の水平上面により変向案内して、気流(A)に
対し極力直交させるように放擲するものであるから、そ
の放擲流(Wa)における液的と気流(A)中の除去対象
ミストとの相対速度を大きく確保できる。
上記他側の流路壁(12b)の側に変向する傾向となっ
た気流(A)はその他側の流路壁(12b)の側に片寄る
偏流となるが、その後、下流側に位置する他側の段部
(13b)の通過段階において気流(A)は、上述と同
様、その他側の段部(13b)のみによる気流変向のため
に上記一側の流路壁(12a)の側に変向する傾向とな
り、これによって、この他側の段部(13b)からの放擲
流(Wb)についても上述と同様に対向壁(12a)側へ良
好に放散させることができる。
また、この他側段部(13b)からの液放擲について
も、他側流路壁(12b)の傾斜上流部分に沿わせる状態
で安定的に流下させてその流下過程で加速した流下液
を、他側段部(13b)の水平上面により変向案内して、
気流(A)に対し極力直交させるように放擲するもので
あるから、その放擲流(Wb)における液滴と気流(A)
中の除去対象ミストとの相対速度を大きく確保できる。
そしてまた、これらのことに加え、両段部(13a),
(13b)を前記の如く配置すれば、両段部(13a),(13
b)の突出端どうしが水平方向についても離間すること
により、 先述の従来例2のものにおける不都合、すなわち、上
流側の一側段部(13a)からの放擲流(Wa)における液
滴の多くが、下流側の他側段部(13b)からの放擲流(W
b)における液滴と合流する以前に他側の流路壁(12b)
に至って、他側の流路壁(12b)を流下する放擲前の流
下液(W)に吸収されてしまうといった不都合を抑止し
た状態で、 各段部(13a),(13b)からの放擲流(Wa),(Wb)
どうし、すなわち、前述の如く夫々が対向壁側へ良好に
放散した放擲流(Wa),(Wb)どうしを、両段部(13
a),(13b)よりも下流側の斜め向き流路部分(つま
り、一側及び他側の各流路壁(12a),(12b)の段部
(13a),(13b)よりも下流側の部分を夫々、他側流路
壁(12b)の傾斜上流部分と同じ向きに傾斜姿勢にする
ことで、それら傾斜下流部分の間に形成される流路部
分)において合流させることができる。
すなわち、放擲流(Wa),(Wb)と気流(A)との接
触から言えば、良好な放散により飛沫化が進んですでに
良好な液滴分布となっている放擲流(Wa),(Wb)に対
し気流(A)を接触(換言すれば、先述従来例1のもの
で生じた如き気流素通りのない状態で放擲流(Wa),
(Wb)に対し気流(A)を接触)させることができ、 又、上流側の一側段部(13a)からの放擲前の流下液
(W)における液滴が他側の流路壁(12b)における放
擲前の流下液(W)に吸収されてしまうことを抑止した
状態での放擲流(Wa),(Wb)どうしの合流により液滴
密度が大きくなっている合流放擲流(Wa),(Wb)に対
し気流(A)を接触させることができる。
しかも、放擲流(Wa),(Wb)どうしの合流による液
滴密度の増大領域において、上流側の一側段部(13a)
からの放擲流(Wa)の液滴は気流(A)中の除去対象ミ
ストとの相対速度が小さくなりつつあるが、これに対
し、下流側の他側段部(13b)からその水平上面により
案内して気流(A)に直交させるように放擲した他側放
擲流(Wb)の液滴をもって、その液滴密度増大領域にお
ける液滴の気流中除去対象ミストに対する平均的相対速
度を大きく保つようにすることができる。
さらにまた、流路構成として、両段部(13a),(13
b)の下流側に上記斜め向き流路部分を設けることに対
し、この斜め向き流路部分を通過した気流(A)を受け
止める延出部を他側流路壁(12b)における前記傾斜下
流部分の下端から横向きに延出させて、この延出部と一
側流路壁(12a)における前記傾斜下流部分の下端との
間に、流路通過気流(A)を横向きに放出する下部開口
(11)を設けることにより、 斜め向き流路部分において両段部(13a),(13b)か
らの放擲流(Wa),(Wb)に接触させた気流(A)を、
上記下部開口(11)へ導く過程で斜め向きから横向きに
変向させて、上記延出部の側に偏る偏流を生じさせるよ
うにし、 これにより、この偏流気流(A)を、両段部(13
a),(13b)からの放擲後に他側流路壁(12b)の傾斜
下流部分や上記延出部に降下して再び液流となったミス
ト捕捉液(W)に効率的に接触させて、そのミスト捕捉
液(W)に気流(A)中の残存除去対象ミストを再捕捉
させることができる。
〔発明の効果〕
以上の作用の結果、本発明によれば、気流の素通りに
よるミスト捕捉効率の低下を回避できることと、液滴密
度の小さな単独放擲流の2流に対し気流を順次に接触さ
せるに比べ、倍加した大きな液滴密度の合流放擲流に対
し気流を接触させることで高いミスト捕捉効率を得られ
ることとがあいまって、 さらにた、放擲流との接触後の気流をさらに偏流によ
りミスト捕捉液と効率的に接触させて気流中の残存除去
対象ミストを捕捉できることもあいまって、ミスト捕捉
効率の大巾な向上を達成しえる。
〔実施例〕
次に実施例を説明する。
第2図は塗装ブースを示し、被塗物(1)を塗装装置
(2)により吹き付け塗装する塗装作業域(3)の下方
に、溢水樋(4)からの溢水を夫々中央側へ流下させる
左右一対の流下パン(5)を設けてあり、これら流下パ
ン(5)の下流端に、格子床(6)を介して塗装作業域
(3)から排気した塗料ミスト含有空気(A)と両流下
パン(5)からの流下水(W)とを高速通過させて空気
(A)中の塗料ミストを水(W)に捕捉させるミスト除
去装置(S)を装備してある。
(7)は塗料ミストを捕捉した水(W)を受け止める
槽、(8)は塗料ミストが除去された浄化空気(A)を
排出する排気路、又、(9)は塗装作業域(3)からの
排気を行うと共に排気空気(A)をミスト除去装置
(S)に高速通過させる排気ファンである。
第1図は上記ミスト除去装置(S)の具体構成を示
し、装置構成としては、塗料ミスト含有空気(A)およ
び両流下パン(5)からの流下水(W)を流入させる上
向きの上部開口(10)と、通過後のそれらを気水分離室
(R)へ放出する下部開口(11)とを備える一連の流路
構造としてある。
この流路(F)の縦断面視において、両側の流路壁
(12a),(12b)夫々の上流部分は、上部開口(10)の
形成部から下方へ向かうほど互いに接近する傾斜構造で
あり、一側の流路壁(12a)の上端は一方の流下パン
(5)の下端に連なり、又、他側の流路壁(12b)の上
端は他方の流下パン(5)の下端に連なり、各流下パン
(5)からの流下水(W)は夫々、上部開口(10)の開
口縁から各流路壁(12a),(12b)の傾斜上流部分に沿
って流下する。
両側の流路壁(12a),(12b)夫々の傾斜上流部分の
下端には、通過空気流(A)を対向壁側へ変向させ、か
つ、上記傾斜上流部分からの流下水(W)を対向壁側へ
放擲する段部(13a),(13b)を形成してあり、流下水
(W)を各段部(13a),(13b)により対向壁側に向け
て気流(A)中へ放擲することで流下水(W)を飛沫化
して、これら流下水(W)の放擲流(飛沫化による多量
の水滴を含む流れ)と気流(A)とを接触させることに
より、気流(A)中の塗料ミストを水滴に捕捉させる。
各段部(13a),(13b)は、流路中心側に膨出する膨
出部(13)を流路壁(12a),(12b)に設けて形成した
ものであり、流路壁(12a),(12b)における傾斜上流
部分の水流下面に連続するほぼ水平な上面を有して対向
壁側へ突出する構造にしてある。
段部(13a),(13b)より下流側では、上記他側の流
路壁(12b)はその傾斜上流部の延長に相当する傾斜壁
であり、又、上記一側の流路壁(12a)はその傾斜上流
部分とは逆向きに傾斜する傾斜壁で他側の流路壁(12
b)とほぼ平行であり、これにより、これら両流路壁(1
2a),(12b)の傾斜下流部分の間に斜め向きの等巾流
路部分を形成してある。
又、この斜め向きの等巾流路部分を通過した気流
(A)を受け止める延出部を他側流路壁(12b)におけ
る上記傾斜下流部分の下端から横向きに延出させて、こ
の延出部と一側流路壁(12a)における上記傾斜下流部
分の下端との間を下部開口(11)にしてあり、これによ
り、流路通過気流(A)は上記延出部に一旦受け止めら
れて側方へ放出される。
各段部(13a),(13b)の形成において、それら段部
(13a),(13b)は、同第1図に示す如く、それらの突
出端どうしを結ぶ仮想直線が一側流路壁(12a)の側が
高くて他側流路壁(12b)の側が低くなる斜め向き直線
となる状態に配置してあり、 換言すれば、これら段部(13a),(13b)は、流路方
向における位相が相違するように位置設定され、かつ、
上流側の一側段部(13a)からの放擲流(Wa)における
水滴が、下流側の他側段部(13b)からの放擲流(Wb)
における水滴と合流する以前に他側の流路壁(12b)に
至って、他側の流路壁(12b)を流下する放擲前の流下
水(W)に吸収されてしまうといったことを抑止するよ
うに流路巾方向(水平方向)における位置が設定されて
いる。
つまり、両段部(13a),(13b)を流路方向における
位相が相違するように配置すると、両段部(13a),(1
3b)のうち上流側に位置する上記一側の段部(13a)の
通過段階において気流(A)は、他側の段部(13b)に
よる反対向きの気流変向が未だない状態での上記一側の
段部(13a)のみによる気流変向のために他側の流路壁
(12b)の側に変向する傾向となる。
他側の流路壁(12b)の側に変向する傾向となった気
流(A)はその他側の流路壁(12b)の側に方寄る偏流
となり、その後、下流側に位置する上記他側の段部(13
b)の通過過程において気流(A)は、その他側の段部
(13b)のみによる気流変向のため上記一側の流路壁(1
2a)の側に変向する傾向となる。
そして、このように各段部(13a),(13b)の通過段
階夫々において気流(A)が対向壁の側に変向する傾向
となることで、各段部(13a),(13b)からの放擲流
(Wa),(Wb)に対し対向壁側への放散を抑止するよう
に、又、各段部(13a),(13b)夫々からの流下水放擲
そのものを抑止するように気流(A)が作用するといっ
た気流の悪影響が抑制され、その結果、各段階(13
a),(13b)からの放擲流(Wa),(Wb)(水滴の集合
流)は夫々が対向側壁へ良好に放散する。
また、各段部(13a),(13b)からの流下水放擲は、
各流路壁(12a),(12b)の傾斜上流部分に沿わせる状
態で安定的に流下させてその流下過程で加速した流下水
(W)を、各段部(13a),(13b)の水平上面により変
向案内して、気流(A)に対し極力直交させるように放
擲するものであるから、それら放擲流(Wa),(Wb)に
おける水滴と気流(A)中の除去対象塗料ミストとの相
対速度を大きく確保できる。
そしてまた、これらのことに加え、両段部(13a),
(13b)を前記の如く配置すれば、上流側の一側段部(1
3a)からの放擲流(Wa)における水滴が、下流側の他側
段部(13b)からの放擲流(Wb)における水滴と合流す
る以前に他側の流路壁(12b)に至って、他側の流路壁
(12b)を流下する放擲前の流下水(W)に吸収されて
しまうといったことを、両段部(13a),(13b)の突出
端どうしの水平方向についての離間により効果的に抑止
した状態で、各段部(13a),(13b)からの放擲流(W
a),(Wb)どうし(すなわち、前述の如く夫々が対向
壁側へ良好に放散した放擲流(Wa),(Wb)どうし)
を、両段部(13a),(13b)よりも下流側の斜め向き流
路部分において合流させることができる。
すなわち、放擲流(Wa),(Wb)と気流(A)との接
触から言えば、良好な放散により飛沫化が進んですでに
良好な水滴分布となっている放擲流(Wa),(Wb)に対
し気流(A)が接触し、又、放擲流(Wa),(Wb)どう
しの合流により水滴密度が大きくなっている合流放擲流
(Wa),(Wb)に対し気流(A)が接触し、これによっ
て、極めて高いミスト捕捉効率が得られる。
又、各段部(13a),(13b)での気流偏流に伴う気流
(A)の高速化により、放擲流(Wa),(Wb)中の水滴
に対する気流(A)中の塗料ミストの相対速度が大きく
なって水滴と塗料ミストとの接触率が全体的に大きくな
ること、並びに、放擲流(Wa),(Wb)どうしの合流に
よる水滴密度の増大領域において、上流側の一側段部
(13a)からの放擲流(Wa)の水滴は気流(A)中の除
去対象ミストとの相対速度が小さくなりつつあるが、こ
れに対し、下流側の他側段部(13b)からその水平上面
により案内して気流(A)に直交させるように放擲した
他側放擲流(Wb)の水滴をもって、その水滴密度増大領
域における水滴の気流中除去対象ミストに対する平均的
相対速度を大きく保ち得ることも、ミスト捕捉効率の向
上に寄与する。
さらに、前述の如く両段部(13a),(13b)を位置設
定することにおいて、一側の段部(13a)の通過段階に
おける気流速度と他側の段部(13b)の通過段階におけ
る気流速度とを相違させ得ることで、一側の段部(13
a)からの放擲流(Wa)における平均水滴径と他和の段
部(13b)からの放擲流(Wb)における平均水滴径とを
相違させることができ、これによって、水滴径の分布範
囲を広くして捕捉可能なミスト粒径範囲を広くし得るこ
ともミスト捕捉効率の向上に寄与する。
そして、斜め向き流路部分において両段部(13a),
(13b)からの放擲流(Wa),(Wb)に接触させた気流
(A)は、最終的に下部開口(11)へ導く過程で前記の
横向き延出部による受け止めにより斜め向きから横向き
に変向させて、延出部の側(下方側)に偏る偏流を生じ
させるようにし、これにより、その偏流気流(A)を、
両段部(13a),(13b)からの放擲後に他側流路壁(12
b)の傾斜下流部分や上記延出部に降下して再び水流と
なった水(W)に効率的に接触させて、その水(W)に
気流(A)中の残存除去対象ミストを再捕捉させること
で、ミスト捕捉効率をさらに向上させる。
〔別実施例〕
次に別実施例を列記する。
流路(F)は筒状の流路、あるいは、流路縦端面視で
前述実施例の如き縦断面形状が奥行き方向に連続するス
リット状の流路いずれであってもよい。
除去対象ミストは塗料ミストに限定されるものではな
く、又、その除去対象ミストを含む気体(A)も空気に
限定されるものではなく、本発明は、各種分野において
種々の気体に含まれる種々のミストの捕捉除去に適用で
きる。
流下させるミスト捕捉液は水に限定されるものではな
く、各種の液材を適用でき、捕捉対象ミストの種別等に
応じて選択すればよい。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対象を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】 第1図及び第2図は本発明の実施例を示し、第1図は装
置構造を示す流路縦断面図、第2図は塗装ブースの断面
図である。 第3図および第4図は夫々、従来の装置構造を示す流路
縦断面図である。 (A)……気流、(10)……上部開口、(W)……ミス
ト捕捉液、(F)……流路、(12a),(12b)……流路
壁、(13a),(13b)……段部、(11)……下部開口。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】除去対象ミストを含む気流(A)を上向き
    の上部開口(10)から流入させて流路通過過程で気流
    (A)中のミストをミスト捕捉液(W)に捕捉させるミ
    スト除去用の流路(F)を2枚の流路壁(12a),(12
    b)間に形成するのに、 それら流路壁(12a),(12b)夫々の上流部分を前記上
    部開口(10)の形成部から下方へ向かうほど互いに接近
    する傾斜姿勢にして、これら傾斜上流部分の夫々に沿わ
    せる形態で前記上部開口(10)の開口縁からミスト捕捉
    液(W)を流下させる構造にし、 前記流路壁(12a),(12b)の夫々における前記傾斜上
    流部分の下端に、前記傾斜上流部分の液流下面に連続す
    るほぼ水平な上面を有して対向壁側へ突出する流下液放
    擲用の段部(13a),(13b)を形成するとともに、 これら段部(13a),(13b)を、それらの突出端どうし
    を結ぶ仮想直線が一側流路壁(12a)の側が高くて他側
    流路壁(12b)の側が低くなる斜め向き直線となる状態
    に配置し、 前記一側流路壁(12a)の前記段部(13a)よりも下流側
    の部分、及び、前記他側流路壁(12b)の前記段部(13
    b)よりも下流側の部分を、夫々、前記他側流路壁(12
    b)の前記傾斜上流部分と同じ向きに傾斜する傾斜姿勢
    にして、これら傾斜下流部分の間に斜め向き流路部分を
    形成し、 この斜め向き流路部分を通過した気流(A)を受け止め
    る延出部を前記他側流路壁(12b)における前記傾斜下
    流部分の下端から横向きに延出させて、この延出部と前
    記一側流路壁(12a)における前記傾斜下流部分の下端
    との間に、流路通過気流(A)を横向きに放出する下部
    開口(11)を形成してあるミスト除去装置。
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