JP3090464B2 - 車両のブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

車両のブレーキ液圧制御装置

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JP3090464B2 JP02294941A JP29494190A JP3090464B2 JP 3090464 B2 JP3090464 B2 JP 3090464B2 JP 02294941 A JP02294941 A JP 02294941A JP 29494190 A JP29494190 A JP 29494190A JP 3090464 B2 JP3090464 B2 JP 3090464B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両のブレーキ液圧制御装置の改良に関す
る。
従来の技術 従来、車両の制動時における車輪のアンチロック制御
と発進加速時等のスリップ制御とを行なうようにした車
両のブレーキ液圧制御装置としては、例えば特開昭58−
202142号公報に記載されたものが知られている。
この装置は、マスターシリンダとホィールシリンダと
を接続するブレーキ液通路に、ホィールシリンダのブレ
ーキ圧力を制御するブレーキ圧力制御弁が設けられ、こ
のブレーキ圧力制御弁を介してホィールシリンダの圧力
媒体(液圧)を貯蔵室内に排出するようにし、そして、
この排出された液圧を戻しポンプを介してマスターシリ
ンダとブレーキ圧力制御弁との間のブレーキ液通路に戻
してブレーキ圧力を変えるアンチロック機構を有してい
る。さらに、加速時の車輪スリップが検出されたとき
に、液圧を戻しポンプを介して一時的に貯蔵する畜圧器
を備え、加速スリップ調整中に、マスターシリンダとブ
レーキ圧力制御弁との連通を遮断すると共に、前記畜圧
器とブレーキ圧力制御弁の入口部とを連通する液圧源切
換電磁弁を設けると共に、マスターシリンダと戻しポン
プの入口部との間に、ポンプ入口部の圧力が所定値以下
に下がった時にマスターシリンダと戻しポンプ入口部と
を連通させる切替弁が設けられている。しかして、加速
スリップが生じた場合には、液圧源切換電磁弁によって
流路が切り換えられ、畜圧器内の液圧がブレーキ液通路
を介してホィールシリンダに導入され加速スリップを制
御するようになっている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、斯かる従来の車両のブレーキ液圧制御
装置にあっては、液圧源切換電磁弁等の構成部品が故障
した場合などの対策が不十分であるため、通常ブレーキ
時にホィールシリンダ内に十分な液圧を供給できなくな
る。即ち、例えば液圧源切換電磁弁のブレーキ液通路を
開閉する弁体を閉位置に付勢する圧縮スプリングが破損
した場合には、畜圧器内の圧力が高いときは該液圧で弁
体を閉位置に保持できるが、畜圧器内の圧力が低いとき
はマスターシリンダからの液圧がブレーキ液通路を介し
て畜圧器側に漏出してホィールシリンダへ十分に供給で
きなくなる。
課題を解決するための手段 本発明は、前記従来の各問題点に鑑みて案出されたも
ので、基本的には第1図のブロック図で示すように、リ
ザーバBを備えかつブレーキペダルCの踏み込みに応じ
て液圧を発生するマスターシリンダAと、該マスターシ
リンダAと配管Dにより接続されホィールシリンダE
と、前記配管Dの途中に接続されたバイパス管Lに設け
られ、かつポンプKによりサーバBから液圧が供給され
る第2の液圧源である畜圧器Fと、車輪のロックあるい
はスリップを検出する検出手段Gと、該検出手段Gによ
る車輪のロックあるいはスリップの検出時に、前記ホィ
ールシリンダEの液圧制御を行なうブレーキ液圧制御手
段Hと、該ブレーキ液圧制御手段Hと前記マスターシリ
ンダAとの間に配設されて、加速スリップ検出時に前記
マスターシリンダAと前記ブレーキ液圧制御手段Hとの
連通を遮断すると共に、前記畜圧器Fとブレーキ液圧制
御手段Hとを連通すべく切り換える液圧源切換手段I
と、該液圧源切換手段Iと畜圧器Fとの間に設けられ
て、通常ブレーキ動作時において前記配管Dから畜圧器
Fへのブレーキ液の流入を阻止する阻止手段Jとを備え
たことを特徴としている。
作用 例えば、液圧源切換手段等の故障によってホィールシ
リンダE側及び畜圧器F側の双方がマスターシリンダA
に連通している場合において、ブレーキペダルCの踏み
込みにより通常のブレーキ動作を行なった場合には、マ
スターシリンダAから配管D内に流出したブレーキ液は
阻止手段Jによって畜圧器Fへの流入が阻止されて、ホ
ィールシリンダE側にのみブレーキ液が供給され、適正
な通常ブレーキ作用を得ることができる。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。
第2図は本発明に係る車両のブレーキ液圧制御装置の
第1実施例を示している。
図中10は第1及び第2の液圧発生室を有するマスター
シリンダであり、ブレーキ液を貯留するリザーバ11を備
え、ブレーキペダル12の踏み込み量に応じて液圧を発生
する。
20は各車輪21に備えられたホィールシリンダであり、
以下右前輪21FRのホィールシリンダを20FR,左前輪21FL
のホィールシリンダを20FL,右後輪21RR及び左後輪21RL
のホィールシリンダをそれぞれ20RR及び20RLと称す。
本実施例においては、後輪21RR及び21RLが駆動輪、前
輪21FR及び21FLが従動輪であり、前後輪には各々車輪の
回転数を検出する車輪速度センサ22A及び22Bが設けられ
ている。
マスターシリンダ10の第1液圧発生室は、配管たる第
1通路31とこれから分岐する第1分岐通路31Aとを介し
てそれぞれ左右後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRと
接続されている。また、マスターシリンダ10の第2液圧
発生室は、第2通路32とこれから分岐する第2分岐通路
32Aとを介してそれぞれ左右前輪のホィールシリンダ20F
L及び20FRと接続されている。
さらに、第1通路31から分岐して第1の貯蔵室41が接
続される第1の循環通路33と、第2通路32と第2分岐通
路32Aとからそれぞれ分岐して、かつ途中に第2の貯蔵
室42が接続される第2の循環通路34とが設けられてい
る。
前記第1通路31と第1の循環通路33との分岐部近傍に
は、駆動輪である後輪のホィールシリンダ20RL及び20RR
の液圧を制御する切換制御弁としての第1電磁流入弁51
A及び第1電磁流出弁52Aが、第2通路32及び第2分岐通
路32Aと第2の循環通路34との分岐部近傍には、前輪ホ
ィールシリンダ20FL及び20FRのそれぞれの液圧を制御す
る第2電磁流入弁51B及び第2電磁流出弁52Bと第3電磁
流入弁51C及び第3電磁流出弁52Cとがそれぞれ設けられ
ている。
上記第1ないし第3の電磁流入弁51A〜51Cは常開の2
ポート2位置電磁弁、第1ないし第3の電磁流出弁52A
〜52Cは通閉の2ポート2位置電磁弁であり、後述する
コントローラ60からの信号により制御される。
尚、各電磁流入弁及び電磁流出弁をそれぞれ一体化し
て3ポート3位置電磁弁として構成してもよいことは勿
論である。
次に、70A及び70Bは、モータ71Aによって駆動され
る、例えばプランジャ型の第1及び第2のポンプであ
り、それぞれ第1及び第2の循環通路33,34に介装され
ている。また、各ポンプ70A,70Bの吐出側は、第1,第2
の循環通路33,34に有するチェックバルブ72A及び72Bを
介してマスターシリンダ10と接続された第1通路31及び
第2通路32にそれぞれ接続されている。
また、モータ71Aもコントローラ60からの信号により
制御される。
さらに、80は第1通路31において第1の循環通路33の
合流点よりマスターシリンダ10側に配設され、該第1通
路31を開閉するための液圧源切換手段たる切換電磁弁で
あり、これは常開の2ポート2位置電磁弁でもって構成
されている。また、前記第3ポンプ70Cの吸入側とマス
ターシリンダ10のリザーバ11とは、供給通路35をもって
接続されている。また、この供給通路35と前記切換電磁
弁80下流の第1通路31との間には、バイパス通路36が設
けられている。
90は前記バイパス通路36の途中に介装された第2の液
圧源としての畜圧器であって、該畜圧器90と前記第1通
路31との間には、バイパス通路36を開閉する液圧源切換
手段たる常閉の2ポート2位置切換電磁弁81が介装され
ている。また、この切換電磁弁81と畜圧器90との間のバ
イパス通路36には、阻止手段たる逆止弁101とリリーフ
弁102が並列に設けられている。前記逆止弁101は、畜圧
器90内のブレーキ液を第1通路31側にのみ流入を許容
し、その逆流を阻止する一方、リリーフ弁102は、第1
通路31内のブレーキ液を畜圧器90側にのみ流入を許容
し、その逆流を阻止するようになっていると共に、第1
通路31から畜圧器90側への流入は該第1通路31内のブレ
ーキ液圧が設定圧力値より上昇した場合にのみ許容され
るようになっている。また、畜圧器90は、さらにリリー
フバルブ91を介して供給通路35と接続されていると共
に、内部圧力が所定値以上になると圧力スイッチ92がオ
ン作動してモータ71Bの回転を停止させて第3ポンプ70C
による畜圧作用が停止される一方、内部圧力が所定値以
下で圧力スイッチ92がオフ作動して第3ポンプ70Cによ
る圧力作用が開始される。
コントローラ60はマイクロコンピュータにより構成さ
れ、第3図に示すように、車輪速度センサ22A及び22Bや
圧力スイッチ92にて検出されたデータを制御プログラム
に従って、入力及び演算し、第1ないし第3の電磁流入
弁51A〜51C,電磁流出弁52A〜52C,切換電磁弁80,81及び
モータ71A,71Bを駆動制御するための処理を行なうCPU61
と、制御プログラムや基準データが格納されたROM62
と、上記各センサや演算制御に必要なデータが一時的に
記憶されるRAM63と、波形整形回路や各センサの出力信
号をCPU61に選択的に出力するマルチプレクサ等を備え
た入力部64と、各負荷をCPU61からの制御信号に従って
駆動する駆動回路を備えた出力部65と、各部を結ぶバス
ライン66とを備えている。
次に、上記構成になる本実施例の動作を説明する。
(1)通常ブレーキ操作時 アンチロック制御及び加速時スリップ制御が行なわれ
ない通常ブレーキ操作時においては、第1ないし第3の
電磁流入弁51A〜51Cは開,第1ないし第3の電磁流出弁
52A〜52Cは閉の状態にある。そして、電磁弁80,81も第
2図に示す位置にあり、マスターシリンダ10と駆動輪で
ある後輪のホィールシリンダ20RR及び20RLとが連通され
ると共に、畜圧器90は切り離されて独立の状態ある。
従って、ブレーキペダル12が踏み込まれると、第1液
圧発生室の液圧は第1通路31及び第1分岐通路31Aを介
してそれぞれ後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRに、
また第2液圧発生室の液圧は第2通路32及び第2分岐通
路32Aを介してそれぞれの前輪のホィールシリンダ20FL
及び20FRに、それぞれ独立性を保って及ぼされる。
このとき、第1通路31及び第2通路32の液圧はそれぞ
れチェックバルブ72A及び72Bでもって他の配管への流動
が阻止されるから圧力逃げが生ずることなく液圧剛性が
高く保たれるのである。
また、この時点において、前記常閉切換電磁弁81が、
弁体を閉方向に付勢する圧縮スプリングの破損等で十分
な閉弁状態が得られずに開弁状態になっている場合は、
畜圧器90が十分に畜圧されていない状態でも、第1通路
31内を通流した液圧は、逆止弁101によって畜圧器90方
向への流入が確実に阻止され、設定圧力以上になって始
めて、リリーフ弁102が開弁する。したがって、斯かる
常閉切換電磁弁81の故障時でも、各ホィールシリンダ20
RL,20RRに十分なブレーキ液圧が供給され、適正な通常
ブレーキ作用が得られ、安全かつ信頼性が向上する。
尚、リリーフ弁102のばね力の設定圧は、通常ブレーキ
時の第1通路31内圧力よりも大きく設定されている。従
って、通常ブレーキ制御に支障に来すことはない。
(2)アンチロック制御時 アンチロック制御は左及び右前輪と後輪とが各々独立
して行なわれる。前後輪とも同様の制御であるから代表
的に後輪について説明する。
ブレーキペダル12を踏み込んだブレーキ動作時に、車
輪速度センサ22A及び22Bから入力に基づくコントローラ
60での判断の結果、アンチロック制御を行なう必要があ
るとされた時には、コントローラ60は電磁弁80を閉、電
磁弁81を開とし、第1電磁流入弁51Aを閉とし、第1電
磁流出弁52Aを開として、後輪のホィールシリンダ20RL
及び20RRのブレーキ液を第1貯蔵室41に抜き減圧する。
そして、後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRの液圧
を保持するときには第1電磁流入弁51Aを閉のまま第1
電磁流出弁52Aをも閉とする。
また、再増圧のときには、モータ71Aを駆動し、ポン
プ70Aによって第1貯蔵室41に貯蔵されたブレーキ液を
吸い上げ、加圧しつつチェックバルブ72Aを介して第1
通路31に戻す。このとき、第1電磁流入弁51Aは開状態
であり、後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRが再増圧
される。
かくて、上記動作が繰り返されてアンチロック制御が
行なわれる。
(3)加速時の車輪スリップ制御 次に、加速時の車輪スリップ制御につき、その制御手
段の一例を第4図(A)(B)(C)(D)のフローチ
ャートに基づき説明する。
本フローチャートに示す制御手段は不図示のオペレー
ションシステムにより定時間(例えば5ms)毎に起動さ
れる。
制御がスタートすると、まず、ステップS11で右前輪
回転数Vf1と左前輪回転数Vf2を車輪速度センサ22Aの出
力値として読み取り、ステップS12で前輪平均回転数Vf
として算出する。
次いで、ステップS13で後輪平均回転数Vrを車輪速度
センサ22Bの出力値として読み取り、ステップS14で前輪
平均回転数Vfと後輪平均回転数Vrからスリップ率Sを として算出する。
ステップS15では、ブレーキ動作中であるか否かを不
図示のペダルスイッチの出力信号により判断する。動作
中であれば、第4図Bに示すようにステップS31に進
み、フラグを0にセットし、ステップS32でカウンタを
0にリセットする。そして、ステップS33で切換電磁弁8
0,81及びポンプ70A,70Bがオフ状態、すなわち通常ブレ
ーキ状態とし、さらに、ステップS34で第1ないし第3
電磁流入弁51A〜51C及び第1ないし第3電磁流出弁52A
〜52Cをオフにする。つまり、マスターシリンダ10と各
ホィールシリンダ20とを連通状態とする。
一方、上述のステップS15でブレーキ動作中でなけれ
ば、ステップS16に進み、スリップ率Sがあらかじめ定
めたスリップ率制御上限値Sa以上であるか否かが判断さ
れる。S>Saであれば、つまり大きな加速スリップが生
じていれば、ステップS17でフラグを1にセットし、ス
テップS18でカウンタを0にリセットする。そして、ス
テップS19で切換電磁弁80,81及び第1ポンプ70Aをオン
にする。さらに、ステップS20で常開の第1電磁流入弁5
1A及び常閉の第1電磁流出弁52Aをオフとし、畜圧器90
と駆動輪である後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRと
を連通させ、ホィールシリンダ圧力を上昇させる。ここ
で、第1ポンプ70Aは、第1貯蔵室41に蓄えられた液圧
をチェックバルブ72Aを介して第1通路31に吐出する。
これは、後輪のホィールシリンダ20RL及び20RRの圧力上
昇及びリリーフ弁102を介して畜圧器90の畜圧のために
用いられる。
また、畜圧器90の許容圧力を越えた過剰の圧力分は、
リリーフバルブ91を介して供給通路35に戻され、マスタ
ーシリンダ10のリザーバ11に戻される。
一方、ステップS16でS>Saでなければ、つまり加速
時のスリップ率Sが制御上限値Saを越えていなければ、
ステップS41に進み、フラグが1にセットされているか
否かが判断される。ここで、フラグが1にセットされて
いれば、ステップS42に進み、スリップ率Sがスリップ
率制御下限Sb以上であるか否かが判定される。S>Sbで
あれば、ステップS43に進み、第1電磁流入弁51Aをオ
ン、第1電磁流出弁52Aをオフにする。これにより、ホ
ィールシリンダ20RL及び20RRの圧力が駆動力が最大とな
る所定のスリップ率範囲に保持される。また、ステップ
S42でS>Sbでなければ、すなわち加速スリップ率Sが
十分に小さい時は、ステップS51へ進み、カウンタのカ
ウント値が所定値Nになったか否かが判定される。カウ
ント値が所定値Nに至っていなければ、ステップS52で
カウンタに1を加え、ステップS53に進み、第1電磁流
入弁51A及び第1電磁流出弁52Aを夫々オンにする。これ
により、ホィールシリンダ20RL及び20RRのブレーキ液
を、第1貯蔵室41に戻して減圧する。
尚、このとき第1ポンプ70Aは作動状態にあり、第1
貯蔵室41のブレーキ液をリリーフ弁102を介して畜圧器9
0側に戻す。さらに、畜圧器90がリリーフバルブ91の設
定圧になっていれば前述の如く該リリーフバルブ91から
排出される。
また、前記ステップS51でカウント値が所定値N(例
えばN=3)であれば、つまり充分減圧が行なわれ、加
速スリップ状態が終了したと判断されると、第4図Cに
示すようにステップS71に進み、フラグを0にセット
し、また、ステップS72でカウンタを0にリセットす
る。
そして、ステップS73で切換電磁弁80,81と、第1電磁
流入弁51A及び第1電磁流出弁52Aをオフにし、マスター
シンリンダ10とホィールシリンダ20RL及び20RRとを連通
させる。また、ステップS74では第1ポンプ70Aを設定時
間を後にオフにする。
一方、ステップS4でフラグが1でなければ、つまり前
回加速スリップ制御を行なっていなければ、ステップS3
1〜S34に進み、通常ブレーキ可能状態を維持する。
また、畜圧器90の畜圧制御は、第4図Dに示すように
ステップS61で、圧力スイッチ92がオンしているか否か
が判断される。圧力スイッチ92がオンしていなければ畜
圧の余裕があるからステップS62に進み、第3ポンプ70C
をオンとし、畜圧器90に畜圧する。圧力スイッチ92がオ
ン状態であれば、ステップS63に進み、第3ポンプ70Cを
オフにする。
また、畜圧器90への畜圧作用は、通常ブレーキ作動時
やアンチロック制御時あるいはスリップ制御時において
も行なわれる。
第5図には本発明の第2実施例を示し、第1実施例と
異なるところは、阻止手段を1つの圧力感応型流路開閉
弁103で構成したものである。
即ち、この流路開閉弁103は、バイパス通路36の切換
電磁弁81と畜圧器90との間に設けられており、第6図に
示すように略円筒状のボディ201内に軸方向に沿って形
成された弁孔202と、該弁孔202内を軸方向へ摺動する弁
体203と、該弁体203と固定ねじ204との間に弾装されて
該弁体203を閉方向に付勢する圧縮スプリング205とを備
えている。
弁孔202は、ボディ201の直径方向から接続されたバイ
パス通路36の畜圧器90側の第1通路部36aとボディ201の
軸方向から接続された切換電磁弁81側の第2通路部36b
とに夫々連通している。
弁体203は、本体の外周構内に弁孔202とのシール性を
確保するOリング206が装着されていると共に、本体先
端部の球状弁部207が第2通路部36bの開口端に有する環
状シート部208に離着して該第1通路部36aと第2通路部
36bを連通,遮断するようになっている。前記圧縮スプ
リング205のばね力は、畜圧器90内の液圧が所定値以上
で短縮変位を開始するように設定されて弁体203によっ
て第2通路部36bを開成し、所定値以下で伸長変位して
弁体203により第2通路部36bを閉成し、両通路部36a,36
bの連通を遮断するように設定されている。
したがって、畜圧器90内の液圧が所定値以下の場合
は、前記流路開閉弁103がバイパス通路36が閉成するた
め、例えば切換電磁弁81が故障して開弁状態にある場合
でも、通常ブレーキ操作によりマスターシリンダ10から
第1通路31内に流入したブレーキ液は畜圧器90側には流
入せず、各ホィールシリンダ20RL,20RRに流入する。こ
のため、適正な通常ブレーキ作用が得られる。一方、畜
圧器90内の液圧が所定値以上の場合は、流路開閉弁103
がバイパス通路36を開成するが、通常ブレーキ操作によ
り第1通路31内に流入したブレーキ液は畜圧器90の液圧
によって該畜圧器90側への流入が阻止されるため、通常
ブレーキ制御に影響を与えることがない。
第7図は流路開閉弁103の他例を示し、上部開口端が
固定ねじ212で閉塞された段差円柱状のボディ211に、一
端が畜圧器90に接続された信号圧力通路213と、一端が
大気または供給通路35に接続された連通路214と、一端
が畜圧器90に接続されたバイパス通路36の第1液圧通路
215と、一端が切換電磁弁81に接続された第2液圧通路2
16の各他端がボディ211内部に臨んで形成されている。
また、ボディ211内部には、上端が前記固定ねじ212及び
円形状のストッパ217で固定されたシリンダ部218が収納
されていると共に、該シリンダ部218の下端側に弁孔219
が形成されている。前記シリンダ部218は、内部の円柱
状収納孔220内に先端の小径ロッド223が弁孔219内に臨
むプランジャ222が上下動可能に収納されていると共
に、前記各通路213〜215に対応した位置に通孔224〜226
が半径方向に沿って設けられている。前記弁孔219内に
は、前記第1液圧通路215と第2液圧通路216とを連通す
るシリンダ部下部の連通孔227を開閉するボール弁体228
が上下動自在に収納されている。
このボール弁体228は、弁孔219内に弾装された圧縮ス
プリング229によってシリンダ部218下端の環状シート部
230に着座する方向つまり連通孔227を閉塞する方向に付
勢されている一方、上端が前記小径ロッド223によって
適宜連通孔227を開成する方向に押圧されるようになっ
ている。前記プランジャ222は、収納孔220内に弾装され
たリターンスプリング231によって上方向に付勢され、
つまりボール弁体228への押圧を解除する方向に付勢さ
れている一方、前記信号圧力が通路213から受圧室232に
導入された畜圧器90内の所定値以上の液圧によって受圧
面233を介して下方へ摺動、つまりボール弁体228を開成
する方向に摺動するようになっている。
したがって、この流路開閉弁103によれば、前述と同
様に畜圧器90内の液圧が所定値以下の場合は、プランジ
ャ222がリターンスプリング231及び圧縮スプリング229
の合成ばね力によって上動してボール弁体228への押圧
力を解除する。これにより、ボール弁228が、シート部2
30に着座して連通孔227を閉塞する。このため、通常ブ
レーキ操作時にマスターシリンダ10から第1通路31内に
流入したブレーキ液はバイパス通路36側には流入せず各
ホィールシリンダ20RL,20RRに流入する。この結果、た
とえ切換電磁弁81が故障等により通常開成状態になって
も、適正な通常ブレーキ作用が得られる。
一方、畜圧器90内の液圧が所定値以上である場合は、
信号圧力通路213から受圧室232内に流入した高液圧によ
ってプランジャ222がリターンスプリング231及び圧縮ス
プリング229の合成ばね力に抗して下動してボール弁体2
28を押圧して連通孔227を開成させ、第1液圧通路215と
第2液圧通路216とを連通させる。依って、通常ブレー
キ操作時において、マスターシリンダ10から第1通路31
に流入したブレーキ液は、畜圧器90内の高液圧によって
バイパス通路36への流入が阻止される一方、加速スリッ
プ制御時において、該加速スリップ率が充分に小さい場
合に減圧のためホィールシリンダ20RL,20RRから第2貯
蔵室41に戻されたブレーキ液がチェックバルブ72A及び
切換電磁弁81及び流路開閉弁103を介して畜圧器90内に
戻される。
第8図は本発明の第3実施例を示し、阻止手段の構成
をさらに変更したものであって、第1通路31と畜圧器90
との間のバイパス通路36が並列に分岐され、該各第1,第
2分岐通路36c,36dに夫々2ポート2位置の常閉型第1,
第2切換電磁弁81,82と第1,第2逆止弁104,105が配置さ
れている。即ち、第9図に示すように第1分岐通路36c
には、第1切換電磁弁81と第1逆止弁104が直列に配置
され、第2分岐通路36dには、第2切換電磁弁82と第2
逆止弁105が直列に配置されており、各電磁弁81,82及び
逆止弁104,105は互いに逆向きに配置されている。つま
り、第1切換電磁弁81は、弁体81aがスプリング81bのば
ね力によって第1分岐通路36cの第1通路31側を閉塞す
る方向に付勢され、第1逆止弁104は、弁体104aがスプ
リング104bのばね力により第1通路31から畜圧器90方向
へのブレーキ液の流入を阻止するようになっている。一
方、第2切換電磁弁82は、弁体82aがスプリング82bのば
ね力で第2分岐通路36dの畜圧器90側を閉塞する方向に
付勢され、第2逆止弁105は、弁体105aがスプリング105
bのばね力により畜圧器90から第1通路31方向へのブレ
ーキ液の流入を阻止するようになっている。
したがって、この実施例によれば、各切換電磁弁81,8
2が正常に作動している場合は、通常ブレーキ操作時に
は、常開型の切換電磁弁80及び閉型の各切換電磁弁81,8
2が夫々オフされてマスターシリンダ10から流出したブ
レーキ液が各ホィールシリンダ20RL,20RRにそのまま供
給され、適正な通常ブレーキ作用が営まれる。また、ア
ンチロック制御時にも夫々がオフされ、加速時スリップ
制御時には前記第1実施例で説明した所定のステップに
おいて切換電磁弁80と同様なオン,オフ制御が行なわれ
る。
そして、各切換電磁弁81,82の一方あるいは双方が、
スプリング81b,82bの破損等で故障した場合において、
通常ブレーキ操作を行なった場合、マスターシリンダ10
から第1通路31に流入したブレーキ液は、第1分岐通路
36cでは第1逆止弁104によって畜圧器90方向への流入が
阻止され、一方、第2分岐通路36dではそのブレーキ液
圧で第2切換電磁弁82の弁体82aが閉路し、しかも第2
逆止弁105の弁体105aがスプリング105bばね力で閉路し
ているため、畜圧器90への流入が確実に阻止される。依
って、適正な通常ブレーキ制御が可能になる。
また、畜圧器90から第1通路31に向かうブレーキ液に
対しては、前述とは逆の作用によって第1通路31への流
入が確実に阻止される。
尚、各実施例とも他の構成は第1実施例と同様である
から具体的な説明を省略する。
各実施例においてはホィールシリンダの液圧を制御す
るのに電磁流入弁及び電磁流出弁の組み合せによって行
なう例を示したが、これは前述のように3ポート3位置
電磁弁等を1個用いて同様の制御を行ない得ることは言
うまでもない。
更に、各実施例は後輪駆動車の場合につき説明した
が、前輪駆動車あるいは4輪駆動車であっても、要する
に駆動輪のホィールシリンダ液圧を制御するようにして
加速時のスリップ制御を行なうことができる。
発明の効果 以上の説明で明らかなように、本発明に係る車両のブ
レーキ液圧制御装置によれば、とりわけ液圧源切換手段
と畜圧器との間に、通常ブレーキ動作時において配管か
ら畜圧器への液圧の流入を阻止する阻止手段を設けたた
め、例えば液圧源切換手段等が故障した場合でも、マス
ターシリンダから流出した液圧が畜圧器方向へ漏出する
ことなく各ホィールシリンダへそのまま供給される。こ
の結果、適正な通常ブレーキ制御が可能となり、安全性
と信頼性が向上する。また、マスターシリンダとホィー
ルシリンダとを接続する配管内の液圧が設定値以上の高
圧になった状態では、前記配管から阻止手段を介して畜
圧器にブレーキ液が流入することが許容されるように構
成されているので、前記配管内のブレーキ液圧が過度に
高圧となることがなく、常に適正な通常ブレーキ制御、
アンチロック制御及び車輪スリップ制御が可能となり、
安全性と信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るブレーキ液圧制御装置の基本構成
を示すブロック図、第2図は本発明の第1実施例を示す
概略構成図、第3図は本実施例のコントローラの一例を
示すブロック図、第4図A,B,C,Dは本実施例の制御手段
を示すフローチャート図、第5図は本発明の第2実施例
を示す概略図、第6図は本実施例の阻止手段たる流路開
閉弁を示す縦断面図、第7図は異なる流路開閉弁を示す
縦断面図、第8図は本発明の第3実施例を示す概略図、
第9図は本実施例の阻止手段を示す概略図である。 10……マスターシリンダ、11……リザーバ、20……ホィ
ールシリンダ、22……車輪速度センサ(検出手段)、31
……第1通路(配管)、51……電磁流入弁(ブレーキ液
圧制御手段)、52……電磁流出弁(ブレーキ液圧制御手
段)、80,81,82……切換電磁弁(液圧源切換手段)、90
……畜圧器、101……逆止弁、102……リリーフ弁(阻止
手段)、103……流路開閉弁(阻止手段)、104,105……
逆止弁(阻止手段)。
フロントページの続き (72)発明者 八木 英治 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−257341(JP,A) 特開 昭63−46959(JP,A) 特開 平1−182153(JP,A) 特開 平1−240353(JP,A) 特開 平1−311940(JP,A) 実開 昭61−76760(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/46 B60T 8/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リザーバを備えた第1液圧源であるマスタ
    ーシリンダと、該マスターシリンダと配管により接続さ
    れたホィールシリンダと、前記配管途中に設けられた第
    2の液圧源である畜圧器と、車輪のロックあるいはスリ
    ップを検出する検出手段と、該検出手段による車輪のロ
    ックあるいはスリップ検出時に、前記ホィールシリンダ
    の液圧制御を行なうブレーキ液圧制御手段と、該ブレー
    キ液圧制御手段と前記マスターシリンダとの間に配設さ
    れて、加速スリップ検出時に前記マスターシリンダと前
    記ブレーキ液圧制御手段との連通を遮断すると共に、前
    記畜圧器とブレーキ液圧制御手段とを連通すべく切り換
    える液圧源切換手段と、該液圧源切換手段と畜圧器との
    間に設けられて、通常ブレーキ動作時においては前記配
    管から畜圧器へのブレーキ液の流入を阻止する逆止弁
    と、車輪スリップの検出時に前記配管内の液圧が設定値
    以上の高圧になった場合においてはブレーキ液の前記畜
    圧器への流入を許容するリリーフ弁と、を有する阻止手
    段と、を備えたことを特徴とする車両のブレーキ液圧制
    御装置。
  2. 【請求項2】リザーバを備えた第1液圧源であるマスタ
    ーシリンダと、該マスターシリンダと配管により接続さ
    れたホィールシリンダと、前記配管途中に設けられた第
    2の液圧源である畜圧器と、車輪のロックあるいはスリ
    ップを検出する検出手段と、該検出手段による車輪のロ
    ックあるいはスリップ検出時に、前記ホィールシリンダ
    の液圧制御を行なうブレーキ液圧制御手段と、該ブレー
    キ液圧制御手段と前記マスターシリンダとの間に配設さ
    れて、加速スリップ検出時に前記マスターシリンダと前
    記ブレーキ液圧制御手段との連通を遮断すると共に、前
    記畜圧器とブレーキ液圧制御手段とを連通すべく切り換
    える液圧源切換手段と、該液圧源切換手段と畜圧器との
    間に設けられて、通常ブレーキ動作時においては前記配
    管から畜圧器へのブレーキ液の流入を阻止し、かつ前記
    畜圧器内の液圧が所定値以上の状態においてはブレーキ
    液の前記畜圧器への流入が可能となる阻止手段と、を備
    えたことを特徴とする車両のブレーキ液圧制御装置。
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