JP3089986U - ネズミのよじのぼり防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ネズミのよじのぼり防止装置。金属を初めとする変形可
能な金属板（１）より形成された同装置は、連続的に配
列された多数の変形可能板（３）と、これらの変形可能
板をパイプ本体（若しくはロッド）（１０）又は所望の
物の本体に固定するための固定板（２）とを備える。変
形可能板の縁部は、連結用の側面以外は鋭利で突出した
形状である。使用者は道具を用いて、こられの変形可能
板を変形させると共に様々な方向へ突出させることが可
能であり、この結果ネズミがよじのぼるのを防止する多
数の鋭利で突出した形状を備えた構造が、パイプ（若し
くはロッド）本体（１０）の周囲に形成される。さら
に、固定板には任意の種類の打ち抜き構造（４）が備え
られ、ねじ、ロープ、鋼板を初めとする要素を通過させ
たり、一方の装置を他方の装置へ連結したりすることが
可能である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 考案の属する技術分野 本考案はネズミのよじのぼり防止装置に関し、特に、ネズミがパイプ若しくは ロッド又は任意の他の物の本体によじのぼるのを防止する、金属板を初めとする 変形可能板より形成された装置に関する。

【０００２】 考案の背景 共同施設、特にアパートにおいて、ネズミが食物の紛失又は食物の汚染を起こ すと共に、ネズミの排泄物が病原菌、ウイルス、及び毒素を含み、感染によって 人に容易に病気を引き起こすことがよく知られている。ネズミは、家具、壁のす み、及び衣服を破損したり、ペットを襲ったりするだけでなく、その上赤ん坊を 噛んだり、部屋の中で繁殖したりする。

【０００３】 ネズミは屋内及び屋外で制御し得る。捕獲装置、接着装置、及び殺鼠剤を初め とする屋内での防止方法は、ネズミが疑いを抱いたり敏感になったりするために 常に成功するとは限らない。しかしながら、屋外から入ってくるネズミの進路を 遮る方法が最も有効である。ネズミは通常、階段、水道管を初めとするパイプ若 しくはロッドの輪郭に沿ってよじのぼるか下水管又は雨樋からよじのぼるかして 、特に、外壁に固定され、屋内の距離をあけて下水管又は雨樋へと垂直下方へ通 じるパイプ若しくはロッドに沿ってよじのぼることによって建物の中に侵入する 。

【０００４】 考案の詳細な説明 本考案の第１の目的は、ネズミによる損害を防止するべく、ネズミがパイプ又 は管に沿ってよじのぼって建物の中へ侵入するのを防止する有効な装置を提供す ることにある。

【０００５】 本考案の別の目的は、ネズミがよじのぼるのを防止する、容易に設置可能で低 価格な装置を提供することにある。 本考案の更なる目的は、ネズミがよじのぼるのを防止する、容易に取外し可能 な装置を提供することにある。

【０００６】 本考案のネズミのよじのぼり防止装置は、金属を初めとする変形可能な金属板 より成形される。また、同装置は、隣接して配列された複数の変形可能板と、こ れらの複数の変形可能板をネズミがよじのぼる対象であるパイプ若しくはロッド 又は他の所望の物の本体に固定するための固定部とを備える。各変形可能板の縁 部には鋭利な歯又は突出物の少なくともいずれか一方が設けられ、各変形可能板 は前記固定部と接続される端部を有する。変形可能板は、道具を用いて変形させ ると共に、様々な方向へ延ばすことが可能であり、この結果、パイプ若しくはロ ッド又は他の所望の物の本体の輪郭周囲に鋭利な構造を形成可能である。

【０００７】 さらに、固定部には打き抜ち構造が備えられ、同構造を介してねじ、ロープ、 鋼板を初めとする固定部材を通過させ、装置を固定したり、一方の装置を他方の 装置へ連結したりすることが可能である。

【０００８】 好適な実施形態の詳細な説明 図１ａ乃至図１ｄに示すように、板１は金属又は他の適当な材料を初めとする 変形可能な材料より形成される。板１の上部は固定部２であり、同固定部２には 、ねじ、ロープ、又は鋼板を初めとする固定部材による板１の貫通及び固定を許 容する、２以上の孔４が表面に設けられている。図２に示すように、板１が水道 管を初めとするパイプ又はロッド１０の輪郭の周囲に取り付けられるように、固 定部２の幅は板１を支持するに十分な幅である。固定部２の一側面は、隣接して 配列された複数の変形可能板３に接続される。各変形可能板３の縁部には鋭利な 歯又は突出物５の少なくともいずれか一方が設けられ、各変形可能板３は固定部 ２と接続される端部を有する（図１ｂ、図１ｄ、及び図２参照）。変形可能板３ の両側面に沿って配置された歯及び／又は突出部５は、変形可能板の中心線に関 して垂直な、くし形の接線配置又は逆Ｖ字形の接線配列（配列の様式はすべてを 本明細書に記載したわけではない）のように変形される。一方、変形可能板３の 下端に配置された歯及び／又は突出部５は、変形可能板の中心線に関して平行に 走る接線様式に形成される。

【０００９】 板１をパイプ又はロッド１０（図２参照）の輪郭の周囲に設置する間、固定部 材であるねじ７ａは、固定部２の重ねた部分６上の２つの適切に重なり合った孔 ４に挿通され、固定部材であるナット７ｂによってしっかりと固定される。次に やっとこや他の道具を用いて、変形可能板３は様々な方向及び角度にねじって回 転される。金属に延性、剛性、可塑性、及び変形性があるため、各変形可能板３ は様々な方向に変形又は延長され、変形可能板３の歯及び／又は突出部５は突き 立てたり又は押し下げたりされる（図１ｂ参照）。変形可能板３と、その歯及び ／又は突出部５とは同じ角度に延ばしてもよいし、異なる角度に延ばしてもよい 。各変形可能板３と、各歯及び／又は突出部５の打ち抜きによって形成された鋭 利で硬い金属縁部との間には立体的角度が生じるため、互いの間の距離、高さ、 角度を調節可能な不規則な様式で、装置はパイプ１０の輪郭の周囲に設置される 。これによって、動物がよじのぼる進路を遮ることが可能である。考案者がこの 防止構造を準備する際に気が付いたことは、各歯及び／又は突出部５が予想を超 える鋭利さ及び剛性を有するため、作業者が道具を用いて様々な方向へ延ばされ る変形可能板３を取り扱う時に傷つけられないよう注意しなければならず、手袋 を着用しなければならないということである。この装置はアパートの外壁に取り 付けられたパイプ又は管の周囲に設置されるため、その結果、ネズミが姿を消す だけでなく、盗難の心配をしたり、他の動物がパイプに沿ってよじのぼって部屋 の中に侵入するのを心配したりする必要がない。

【００１０】 更に、図３に示すように、本考案の第２実施形態では、ロープやワイヤを初め とする固定部材１１を用いることにより金属板１を貫通してパイプ１０の輪郭周 囲に固定する方法が提供される（図３ａ参照）。

【００１１】 図３ｂにも示すように、固定部２の長さ方向の一端は、内向きに配列された傾 斜突出部１３（lug boss）を備えたひも様の固定部材１２となるように延びる。 傾斜突出部１３は、直接打ち抜くか間接的に溶接することにより固定部材１２上 に形成される。その後、固定部材１２の固定部２の中空溝１４に挿通し、固定部 ２の中空溝１４に対して固定することにより、金属板１をパイプ１０の輪郭周囲 に設置可能である。

【００１２】 更に、固定部材のねじ７ａ、固定部材のナット７ｂ、固定部材１１、及び固定 部材１２を固定部２の孔４から解放したり、固定部２をその幅方向１に沿って切 り離したりするだけで、装置をパイプ１０から取り外せると都合がよい（図５ａ 及び図５ｂ参照）。設置や取外しが容易であることも本装置の別の利点である。

【００１３】 図１ａに示すように、変形可能板３の両側面に存在する歯及び／又は突出部５ は、変形可能板３の中心線に関して垂直なくし形の接線配列に形成される一方、 変形可能板３の下端に存在する歯及び／又は突出部５は、変形可能板３の中心線 に関して平行に走る接線配列に形成される。しかしながら、図１ｃ、図１ｄ、図 ４、図５に示すように、鋭利さを増すように、変形可能板３の両側面に存在する 歯及び／又は突出部５は、変形可能板３の中心線に関して対称な逆Ｖ字形の接線 配列に形成され、変形可能板３の下端に存在する歯及び／又は突出部５は変形可 能板３の中心線に関して平行に走る接線配列に形成され得る。固定部材はパイプ に挿通され、パイプに対して接続固定されることにより、パイプの輪郭に対して 取り付けられる。孔は円形、長円形、又は部分的に長い中空の形状を有し得る。 金属板１は上部、中間部、及び下部を有し、上部及び下部が複数の隣接して配列 された変形可能板となるように打ち抜かれ、中間部が固定部となる。固定部の２ つの対向する両側面は、隣接して配列された変形可能板と連結するだけでなく、 金属板を支持及び固定するのに十分な幅を有する。代わりに、変形可能板を連結 する固定部の部分を省略することもでき、この場合装置を固定するための外付け 部分のみが残される（図５ａ及び図５ｂ参照）。また、前記の固定部に２以上の 孔を設けて、装置を固定するために、ねじ、ロープ、及び鋼板を初めとする固定 部材を同孔に挿通させるようにすることが可能である。

【００１４】 要約すると、上述の実施形態は単に本考案を説明するためのものであり、考案 の範囲を限定しない。この考案の精神から逸脱しないすべての変更は本実用新案 登録請求の範囲に含まれる。

【００１５】 産業上の利用 本考案のネズミのよじのぼり防止装置は簡単な構造を有し、低価格で、取外し が容易である。本装置はネズミがパイプ若しくはロッド又は何らかの他の物の本 体に沿ってよじのぼり建物の中に侵入するのを有効に防止する。従って、ネズミ による損害を防止することが可能である。 〔図面の簡単な説明〕

【図１ａ】 本考案の第１実施形態の略平面図。

【図１ｂ】 変形可能板をねじった本考案の第１実施形態の略図。

【図２】 パイプの輪郭の周囲に設置した本考案の第１実施形態の装置の略 図。

【図３ａ】 ひも様の固定部材を用いてパイプの輪郭の周囲に設置した本考 案の第２実施形態の装置の略図。

【図３ｂ】 傾斜突出部を備えたひも様の固定部材を用いてパイプの周囲に 設置した本考案の第２実施形態の装置の略図。

【図４ａ】 本考案の第３実施形態の略平面図。

【図４ｂ】 変形可能板をねじった本考案の第３実施形態。

【図５ａ】 本考案の第４実施形態の略平面図

【図５ｂ】 変形可能板をねじった本考案の第４実施形態。

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ネズミが物によじのぼるのを防止する装
   置であって、複数の隣接して配列された変形可能板と、
   ネズミのよじのぼりを防止する対象である前記物に前記
   複数の変形可能板を固定させるための固定部とを有し、
   各変形可能板は、その縁部に鋭利な歯又は突出物の少な
   くともいずれか一方を有すると共に、前記固定部と接続
   される端部を有し、前記変形可能板は、前記物の輪郭周
   囲に鋭利な構造を形成すべく、変形により様々な方向に
   延ばすことができ、それによってネズミが物によじのぼ
   るのを防止する装置。
2. 【請求項２】 前記固定部には打ち抜き構造が設けら
   れ、前記装置を固定するか又は前記装置を別の装置と連
   結するために、同打ち抜き構造を介してねじ、ロープ、
   及び鋼板を初めとする固定部材が挿通される請求項１に
   記載のネズミが物によじのぼるのを防止する装置。
3. 【請求項３】 前記複数の隣接して配列された変形可能
   板が前記固定部の一側面において前記固定部と連結され
   る請求項１に記載のネズミが物によじのぼるのを防止す
   る装置。
4. 【請求項４】 前記複数の隣接して配列された変形可能
   板が前記固定部の両側面において前記固定部と連結され
   る請求項１に記載のネズミが物によじのぼるのを防止す
   る装置。
5. 【請求項５】 前記隣接して配列された変形可能板が様
   々な方向にねじって回転可能である請求項１に記載のネ
   ズミが物によじのぼるのを防止する装置。
6. 【請求項６】 ネズミのよじのぼりを防止する器械を形
   成可能な請求項１に記載のネズミが物によじのぼるのを
   防止する装置。