JP3089856B2 - 冷却用フィン - Google Patents

冷却用フィン

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JP3089856B2 JP04269448A JP26944892A JP3089856B2 JP 3089856 B2 JP3089856 B2 JP 3089856B2 JP 04269448 A JP04269448 A JP 04269448A JP 26944892 A JP26944892 A JP 26944892A JP 3089856 B2 JP3089856 B2 JP 3089856B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高熱伝導性及び絶縁性
を有する窒化アルミニウムと金属を、圧力を伴う回転に
よる摩擦とそれに引き続いて行うより高い圧力による押
え込みにより接合した冷却用フィンに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、軽量化、高速
化が進につれ、回路基板上の電子素子の実装密度が高く
なり、放熱を効率的に行うこと及び熱ストレスに対して
の高信頼性も高くなってきた。
【0003】このために、このような電子素子を絶縁基
材に搭載し、該絶縁基材を金属製冷却フィンに装着する
ことにより電子素子より発生する熱を前記冷却フィンか
ら放熱させる手法が採用されている。この場合、AlN
焼結体は、熱伝導率が高く熱放熱性に優れているために
絶縁基材が窒化アルミニウム(AlN)焼結体から形成
され、金属部がアルミニウム(Al)より形成されてい
る冷却フィンが用いられることがある。
【0004】この場合、従来、AlN焼結体とAlとの
接合方法は以下のような手法が用いられている。
【0005】 AlNとAlをロウ材を介して接合さ
せる方法 AlNとAlにネジ穴を形成させ、該ネジ穴にスタ
ッドを蝶着して接合させる方法 AlNとAlの間に金属箔をはさんで圧接により接
合させる方法
【0006】しかしながら、AlN焼結体とAlでは熱
膨張係数が大きく異なる(AlN;4.5×10-6
K,Al;23.6×10-6/K)。そのためにAlN
焼結体とAlの熱膨張差による応力を緩和出来ない。従
って、AlN焼結体とAlの接合による冷却フィンを加
熱、冷却のサイクルに課すると接合面が一部剥離してし
まうという問題があった。
【0007】また、上記の方法では、AlN焼結体とA
lを接合させるために、穴空け加工等の機械加工やAl
N基板表面のメタライズ等の工程を経なければならず、
そのために接合に対するコストが高いものとなってしま
う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる問題
を解決するためになされたもので、AlN焼結体と金属
を、圧力を伴う回転による摩擦とそれに引き続いて行う
より高い圧力による押え込みにより接合し、穴空け加工
等の機械加工やAlNのメタライズ等の工程を行うこと
なく迅速に低コストで十分な接合力を有する冷却用フィ
ンを提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
めに、本発明は窒化アルミニウム基材と金属の接合複合
体からなる冷却用フィンにおいて、窒化アルミニウム基
材と金属が、圧力を伴う回転による摩擦とそれに引き続
いて行うより高い圧力による押え込みにより接合してい
る構成を採用したものである。
【0010】
【作用】本発明によれば、AlN焼結体からなる絶縁基
材にAl,Cu,Ti,Ni,Nb,W,Mo,Si,
Zn,Au,Ag,Co,Fe,Pb,Mg,Mnのう
ち少なくとも1種以上の元素からなる金属を接触させた
後、前記AlN焼結体と前記金属を圧力を加えながら回
転させる。両者は、摩擦による熱エネルギーにより加熱
される。この場合、前記金属の融点直下まで加熱させる
のが望ましく、W,Mo等のような高融点の金属は、よ
り長い回転時間あるいは/及びより高い圧力が必要であ
る。
【0011】また、Al,Au等のような低融点の金属
はより短いあるいは/及びより低い圧力が適切である。
【0012】このように、回転時間及び圧力は、金属の
種類に依存するが、概ね各々、0.5〜60秒、0.5
〜2TON が適切な範囲である。
【0013】このように、所定の圧力、一定時間の回転
による摩擦加熱による圧接が終了した後、金属が冷えな
いようにするため回転を急停止させ、更に高い圧力(ア
ップセット圧)を加え、そのまま一定時間保持させる。
この時、高融点直下まで加熱された金属の中でAlNが
接触している面の部分が溶融された状態で図3に示すよ
うにAlNの接触部の周囲に押し出される。
【0014】この後、両者を接合させた状態で徐冷する
ことにより図3に示した状態でAlNと金属は冷却され
る。この時、金属の熱膨張係数は、AlNよりも高いた
め、冷却による寸法変化が大きく、AlNとの接触部を
周囲から押え込む状態(焼きばめ)が生じ、両者は強力
に接合する。この場合、焼きばめの効果は、両者の接合
部の形状及び両者の熱膨張係数の差異等によって異なる
ため、AlNと接合する金属の種類及び接合する部品形
状により適切な接合条件を設定することによって強力な
接合が得られる。
【0015】従来、焼きばめは、熱膨張係数の異なる2
種類の素材を、高温に加熱した時の状態と冷却後の状態
の寸法変化を計算した後、素材加工を行い、接合する工
程を経るが、素材の形状により寸法変化の予測及び接合
に最適な素材加工が困難であり、長時間及び高コストを
要する。
【0016】それに対し、本発明による接合は、同じ焼
きばめによる効果を利用した接合でありながら、複雑な
素材加工や詳細な設計を必要とせず、極めて短時間で接
合を可能とするものである。この接合によってAlNが
相手金属内に押し込まれ、AlNの周囲から圧力が加わ
った状態とする。この意味で相手金属はAlNより熱膨
張係数の大きなものを用いる。
【0017】また、AlN焼結体と前記金属は熱膨張係
数が著しく異なるため、これらの形状によっては接合し
た後の冷却中に両者の間で著しい熱ストレスが加わり、
クラックが生じたり破損する場合がある。このような場
合は、AlN焼結体と前記金属の間に前記金属と異なる
金属層を設けることにより熱ストレスを緩和させること
が望ましい。該金属層は、AlN焼結体とAl,Cu,
Ti,Ni,Nb,W,Mo,Si,Zn,Au,A
g,Co,Fe,Pb,Mg,Mnのうち少なくとも1
種以上の元素からなる金属の中間の熱膨張係数を有する
金属であれば如何なるものでもよく、例えば、W−Cu
やW−Mo合金(両者とも例えば7×10-6/K),A
l−Si合金(例えば14×10-6/K)が適切であ
る。また、該金属層の厚み及び層数は問わない。
【0018】また、このようにして形成された冷却用フ
ィンにおいて、必要に応じて、フィンを形成するAlN
の、金属と対向する面と逆の面に、メタライズ処理ある
いはメッキ処理を施すと、AlN基板に半導体素子を直
接搭載することが可能になる。この為、半導体素子より
発生する熱が最短の伝熱経路を経てフィンより発生され
る為、冷却効果が著しい。メタライズ処理は、タングス
テンあるいはモリブデン等のような高融点金属による厚
膜法またはTi−Pt−Au等の薄膜法が適切であり、
メッキ処理はNiあるいはAu/Ni等が適切である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0020】実施例1 図1において、熱伝導率が200W/mKのAlN基材1
(φ40mm,厚さ2mm)を接合用設備の1対のチャック
の片方に固定した。また、このチャックと対向する他方
のチャックに直径40mm、厚さ30mmのAl2を固定し
た。次に室温下でAl2に1TON の荷重を加えながら6
00rpm の速さで回転させてAlN1に押さえつけた。
8秒後回転を止めると共に更に荷重を2TON まで上昇さ
せて10秒間Al2をAlN1に押さえつけた後荷重を
開放した。
【0021】接合した接合複合体をチャックより即取り
外し200℃の砂浴に入れて徐冷した。その後、Al2
部を切断機により削り取り冷却フィンを作製した。
【0022】このように作製したフィンのAlN基材1
とAl2の接合程度を確かめるために、超音波探傷によ
り接合面積を調べた。その結果、φ40mmの全面積にわ
たり十分に接合していることが分かった。
【0023】更に、このように作製したフィンの接合力
を測定するために、AlN基板とAlを横から挟み、引
っ張り試験機でAlNを引っ張り、AlN基板とAlの
接合部が剥離する応力を測定した。その結果、接合強度
は7.5kg/mm2であった。この強度は、他の接合方法で
AlNとAlを接合した場合に比べ極めて高い。
【0024】実施例2 図2において、直径60mm、長さ0.6mmのAlN基材
1と直径90mm、長さ32mmのTi2’を用いて、両者
の間に直径60mm、厚さ1mmのAl−Si合金3を挟み
込み、室温下でAlN基材1に4TON の荷重を加えなが
ら800rpm の速さで回転させて接合を行った。10秒
後回転を止めると共に荷重を開放させ、この接合複合体
を砂浴に加えて徐冷した。その後、Ti部2’を加工し
て冷却用フィンを作製した。
【0025】本実施例で作製した冷却用フィンの接合強
度を実施例1と同様の方法で測定したところ、6.3kg
/mm2であった。
【0026】また、この冷却用フィンを室温→180℃
→−50℃→室温のヒートサイクルを2000回繰り返
したがAlN基板とAl−Si合金及びAl−Si合金
とTiの界面で剥離は生じていなかった。
【0027】実施例3 本実施例を図4を用いて説明する。直径20mm,長さ3
mmのAlN基材1の片面の一部(15×15mm)にタン
グステンを含むペーストをスクリーン印刷により塗布し
た後、乾燥,脱脂,焼成を経て、Niメッキ,Auメッ
キ3を施した。タングステン膜の厚さは約10μm,N
i,Auメッキの厚さは各々約5μm,1μmであっ
た。
【0028】この後、実施例1,2と同様の処理により
直径25mm,長さ15mmのAl2と接合を行い、Alを
加工して冷却用フィンを作製した。ひきつづき、メタラ
イズとメッキを施した部位3に半導体素子4を搭載し
た。このフィンの冷却能力を評価する為に、熱抵抗を測
定したところ5K/Wであった。また、比較例として、
同一寸法のAlN基材に同じ形状に加工したAlを樹脂
により接着したフィンの熱抵抗を測定したところ10W
/Kであった。
【0029】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明によれば冷却
用フィンにおいて、良好な冷却性能を有し、繰り返し熱
履歴が加わってもAlN基材と金属の接合面での剥離を
生じない優れたAlN焼結体と金属の接合フィンを迅速
に低コストで提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるAlN基材と金属の接合フィンの
断面図である。
【図2】本発明によるAlN基材と金属の接合フィンの
断面図である。
【図3】金属とAlを接合した後の接合部の状態の断面
概念図である。図中矢印は焼きばめにより金属がAlN
を押し込む状態を示す。
【図4】半導体素子をAlN/Alフィンに搭載した様
子を示す。
【符号の説明】
1 AlN基材 2 Al 2’ Ti 3 金属層 4 半導体素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/373

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒化アルミニウム基材と金属の接合複合
    体からなる冷却用フィンにおいて、窒化アルミニウム基
    材と金属が、圧力を伴う回転による摩擦とそれに引き続
    いて行うより高い圧力による押え込みにより接合してい
    ることを特徴とする冷却用フィン。
  2. 【請求項2】 前記接合が、焼きばめにより成り立って
    いることを特徴とする請求項1記載の冷却用フィン。
  3. 【請求項3】 前記金属が、前記窒化アルミニウムより
    大きな熱膨張係数を有することを特徴とする請求項1、
    2記載の冷却用フィン。
  4. 【請求項4】 前記金属の主成分が、Al,Cu,T
    i,Ni,Nb,W,Mo,Si,Zn,Au,Ag,
    Co,Fe,Pb,Mg,Mnのうち、少なくとも1種
    類以上の元素より構成されていることを特徴とする請求
    項1記載の冷却用フィン。
  5. 【請求項5】 前記接合が前記窒化アルミニウム基材と
    前記金属を直接接合するかまたは前記窒化アルミニウム
    基材と前記金属の間に、熱膨張係数が窒化アルミニウム
    と前記金属の中間である前記金属と異なる金属層を設け
    て接合することからなることを特徴とする請求項1、2
    記載の冷却用フィン。
  6. 【請求項6】 前記冷却用フィンにおいて、必要に応じ
    て前記窒化アルミニウムの、金属と接合している面と対
    向する面あるいは側面にメタライズあるいはメッキが施
    されており、半導体素子が直接接合し得ることを特徴と
    する請求項1,2記載の冷却用フィン。
  7. 【請求項7】 前記冷却用フィンにおいて、前記窒化ア
    ルミニウムのメタライズあるいはメッキされている面に
    更にロー付けにより金属枠が接合していることを特徴と
    する請求項1,2,6記載の冷却用フィン。
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