JP3089263U - 警告灯を備える車両 - Google Patents

警告灯を備える車両

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 直進車輌と右折車輌との衝突を防止する。 【解決手段】一方の車線上で停止または徐行している直
進車輌の直前を対向車線から右折しようとしている右折
車輌に対し、自己の存在を知らせるための第1の警告灯
を当該直進車輌に設ける。第1の警告灯が右折車輌の注
意を惹き、これにより両者の接触を防止することができ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、渋滞等により一方の車線上で停止または徐行している直進車輌の 直前を対向車線から右折しようとする車輌若しくはオートバイ又は自転車(以下 、適宜「右折車輌」という)に対して、当該直進車輌の存在を知らせるための警 告灯と、同一車線上で左折しようとしている直進車輌(以下、適宜「左折車輌」 という)の側面後方から追尾する自転車・オートバイを含む軽車輌に対して、当 該左折車輌の存在を知らせるための警告灯と、に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自家用車やトラック、バス等の車輌には、前照灯、ウィンカー、ブレーキラン プなどの灯火装置がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、前照灯は、前方の進路を照らすための灯火であるから、せいぜい前方 にいる車輌やオートバイ等に同一車線上にいる車輌の位置を知らせることができ るにすぎない。よって、一方の車線上を直進しようとしている車輌の存在に、対 向車線からの右折車輌は気付きづらい。さらに、ウィンカーは、後方にいる車輌 やオートバイ等に、同一車線上にいる車輌の進行方向を示すものである。しかし 、当該車輌が左折する時に点滅するウィンカーは、右折車輌から見たときに裏側 の車体に位置することになる。このため、この右折車輌がウィンカーを見ること は困難であり、一方の車線から左折しようとしている車輌の存在を、右折車輌が 気付かない可能性が高い。つぎに、ブレーキランプは、あくまで後続の車輌やオ ートバイ等に、当該車輌が停止する時の衝突防止の注意を促すためだけのもので ある。したがって、一方の車線で停止しようとしている車輌の存在は対向車線か らの右折車輌からはまったく見えない。よって、ブレーキランプは右折車輌との 事故を防止する助けにはならない。このように、従来の灯火装置は、右折車輌に 自己の存在を知らせるために役立つものではない。事実、渋滞等により一方の車 線上で停止又は徐行している直進車輌の存在に気付かない右折車輌が、直進車輌 に衝突するという事故が多発している。
【0004】 上記のことは、オートバイや自転車等の軽車両においても事情は同じである。 例えば、左折車輌の前照灯については、側面後方から追尾する軽車両からはこれ を見ることはほとんどできない。また、直進車輌が左折しようとするときに点滅 させるウィンカーについては、直進車輌がウィンカーを点滅させるのは左折しよ うとして左方向に車体を傾けたときである。このため、軽車両がウィンカーに気 付いたときには、その車体に進路をふさがれており、これが事故原因の大半を占 めている。さらに、ブレーキランプは、側面後方を追尾する軽車輌の視界外であ る。直進車輌が左折しようとするときに、軽車輌と接触する事故が多いのは、上 述した事情によるものと考えられる。
【0005】 本考案の目的は、右折車輌と直進車輌の事故を未然防止すること、及び左折車 輌と軽車両の事故を未然防止することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
考案者は、右折車輌の見える位置に第1の警告灯を設けること、又は直進軽車 両の見える位置に第2の警告灯を設けることのいずれか一方によって、若しくは 第1及び第2の警告灯を共に備えることによって、上記目的を達成することを図 った。その具体的な構成については、項を改めて説明する。なお、何れかの請求 項に係る発明の説明に当たって行う用語の定義等は、その性質状可能な範囲にお いて他の請求項に係る考案にも適用されるものとする。
【0007】 (請求項1に記載した考案の特徴) 請求項1に記載した考案に係る車両(以下、「請求項1の車両」という)は、 一方の車線上で停止または徐行している直進車輌の直前を対向車線から右折しよ うとしている右折車輌に対して、当該直進車輌の存在を知らせるための第1の警 告灯を、当該右折車輌から目視可能な位置に設けたこと、及び/又は、同一車線 上の側面後方を追尾する軽車両に対して、当該左折車輌の存在を知らせるための 第2の警告灯を当該軽車両から目視可能な位置に設けたこと、を特徴とする。な お、警告灯は、これを常時点灯するように構成してもよいが、運転者等がスイッ チ等を操作することにより点灯・消灯するように構成することもできる。
【0008】 (請求項1に記載した考案の作用効果) 請求項1の車両は、自家用車やトラック、バス等の車輌が通常備えている灯火 装置である前照灯、ウィンカー、ブレーキランプ等とは別の新たな第1の警告灯 を車輌の右側面に備えており、この第1の警告灯を点灯させることで対向車線か ら右折しようとする車輌に自己の車輌の存在を示し、注意を促すことができる。 これにより、右折車輌と直進車輌との衝突事故を可及的に未然防止することがで きる。
【0009】 さらに、第1の警告灯の代わりに、又はこれとともに、第2の警告灯を車輌の 左側面に備えている場合は、この第2の警告灯を点灯させることで同一車線の側 面後方を追尾する軽車輌に自己の車輌の存在を示し、注意を促すことができる。 これにより、左折車輌と直進する軽車両との衝突事故を可及的に未然防止するこ とができる。
【0010】 (請求項2に記載した考案の特徴) 請求項2に記載した考案にかかる車輌(以下、「請求項2の車両」という)は 、前記警告灯を点滅可能に構成してあることを特徴とする。
【0011】 (請求項2に記載した考案の作用効果) 請求項2の車両は、請求項1の車輌の作用効果に加え、この警告灯を点滅させ ることで、点灯させる場合より効果的に右折車輌の注意を惹くことができる。こ れにより、右折車輌と直進車輌との衝突事故、又は直進軽車両と左折車輌との衝 突事故、若しくはその両方の未然防止をより確実に行うことができる。
【0012】 (請求項3に記載した考案の特徴) 請求項3に記載した考案にかかる車輌(以下、「請求項3の車両」という)は 、前記警告灯が赤色もしくは青色に発光することを特徴とする。
【0013】 (請求項3に記載した考案の作用効果) 請求項3の車両は、前記警告灯を赤または青に発光させることで、右折車輌の 注意をより強く惹くことができる。発光時の色は上記2色に限る必要はないが、 これらの色は人間工学的に人の注意を惹きやすいと考えられる。
【0014】
【考案の実施の形態】
以下、各図を参照しながら、本考案の実施の形態(以下、適宜「本実施形態」 という)について説明する。図1は警告灯を搭載した自家用車の側面図、図2は 警告灯を搭載した自家用車の正面図、図3は警告灯を搭載した自家用車の平面図 、図4は警告灯点灯・消灯用スイッチを取付けたウィンカースイッチレバーとハ ンドルの正面図である。なお、本実施形態では、自家用車を例にとって、説明を するが、バス、トラックその他の車輌の場合も同様である。
【0015】 (車輌の構造) 図1ないし4に示すように、自家用車1は、車体3と車輪5,...と前後の バンパ15,17とを備えている。さらに、前照灯7、ブレーキランプ9、ウィ ンカー11等の灯火装置を有している。また、図4に示すように、ハンドル19 、ウィンカーレバー21を有している。自家用車1は、後述する第1の警告灯1 3及び第2の警告灯33を持っている。
【0016】 (第1の警告灯の取付け場所) 図1ないし3及び5を参照しながら、第1の警告灯13の取付け場所について 説明する。第1の警告灯13は、バンパ15の進行方向右側に取り付けてある。 より具体的には、自家用車1の直前を対向車線から右折しようとする車輌51( 右折車輌)の運転者が容易に気付く位置に取りつけてある。第1の警告灯13は 、渋滞や駐車等により一方の車線上にいる直進車輌の前を横切る右折車輌51に 対して注意を促すためのものである。右折車輌51は、比較的車高の低い自家用 車だけではなく、トラックやバス等のように車高の高いものもある。さらに、軽 車両の場合もある。何れの場合であっても、運転者が確実に認識できる位置に第 1の警告灯13を設けておく。
【0017】 (第1の警告灯の構造) 図1ないし4及び5に基づいて第1の警告灯13の構造について説明する。第 1の警告灯13は、ハンドル19のそばにあるウィンカーレバー21(図4参照 )の頂部のスイッチ23を介してバッテリー25に接続してある。第1の警告灯 13は、これを常時点灯型としてもよいが、本実施形態では運転者が必要と感じ たときにだけスイッチ23を操作して第1の警告灯13を点灯させるように構成 してある。さらに、点灯したときに点滅するように構成してもよい。点滅により 、点滅しない場合に比べて右折車輌51の運転手がより確認しやすくなるからで ある。警告灯13の明るさ(輝度)は、夜間はもちろん昼間であっても右折車輌 51が十分認識することができる程度のものにする必要がある。第1の警告灯1 3は昼間でも点灯させるものであって、昼間見えないのでは、本考案の目的を達 成できないからである。警告灯13は、その発光色を赤または青とするのが好ま しい。この2色に限る必要はなく緑や黄色等の色であっても構わないが、赤と青 は人間工学的に人の注意を惹きやすいと考えられるからである。また、赤と青の 2色を互い違いに色変化させてもよい。
【0018】 (第1の警告灯の形状) つぎに、第1の警告灯13の形状について説明する。図1に示すとおり、球面 の一部を切り出したようなドーム型に形成してある。第1の警告灯13の高さ寸 法は、できるかぎり小さく、つまり、薄くすることが好ましい。厚すぎると車体 3の横幅を必要以上に広げてしまい走行の妨げになる恐れがあるからである。ド ーム型の他に、車輌のデザインや設計者の好み等に合わせて他の形状を選択して も構わない。例えば、ピラミッド型や蒲鉾型の形状が考えられる。第1の警告灯 13の数は、少なくとも1個あればよいが、他の灯火装置の機能を妨げないかぎ りこれを複数個としてもよい。
【0019】 (第2の警告灯の取付け場所) 図1ないし3及び5を参照しながら、第2の警告灯33の取付け場所について 説明する。第2の警告灯33は、バンパ15の進行方向左側に取り付けてある。 より具体的には、左折しようとする自家用車1の側面後方から追尾する軽車両6 1の運転者が容易に気付く位置に取り付けてある。第2の警告灯33は、左折し ようとする車輌の側面後方から追尾する軽車両61に注意を促すためのものであ るから、オートバイや自転車等の軽車両61の種類にかかわらず運転手が確実に 認識できる位置に第2の警告灯を設けておく必要がある。
【0020】 (第2の警告灯の構造) 第2の警告灯33の構造は、図1ないし4及び5に基づく第1の警告灯13の 構造と同様である。第2の警告灯33の場合も、これを常時点灯型にしてもよい が、本実施形態では、運転手が必要に応じスイッチ23を操作して第2の警告灯 33を点灯させるように構成してある。さらに、第2の警告灯33を点滅させる 機能を有することで、点灯のみの場合よりも軽車両61の運転手に確認し易くさ せること、第2の警告灯33の輝度を、夜間はもちろん昼間であっても、軽車両 61が十分認識できる程度のものにすること、は第1の警告灯13の場合と同様 である。また、第2の警告灯33の発光色も、第1の警告灯13と同様の理由か ら赤もしくは青とするのが好ましい。
【0021】 (第2の警告灯の形状) つぎに、第2の警告灯33の形状であるが、第1の警告灯13の場合と同様に 、車輌のデザインや設計者の嗜好に応じて、ドーム型やピラミッド型や蒲鉾型等 の形状を適宜選択するとよい。さらに、第2の警告灯33も少なくとも1個あれ ばよいが、これも他の灯火装置の機能を妨げないかぎり複数個としてもよい。
【0022】
【考案の効果】
本考案に係る警告灯を使用することにより、右折車輌の直進車輌に対する、及 び/又は、直進軽車両の左折車輌に対する運転手の注意を促すことができる。従 って、右折車輌と直進車輌との衝突事故、又は直進軽車両と左折車輌との衝突事 故、若しくはその両方の未然防止を可及的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る警告灯を設けた車輌の側面図であ
る。
【図2】本考案に係る警告灯を設けた車輌の正面図であ
る。
【図3】本考案に係る警告灯を設けた車輌の平面図であ
る。
【図4】警告灯点灯・消灯用スイッチを取付けたウィン
カースイッチレバーとハンドルの正面図である。
【図5】交差点における、直進車輌と右折車輌、及び左
折しようとしている直進車輌と直進軽車両との進路を描
いた平面図である。
【符号の説明】
1 自家用車 3 車体 5 タイヤ 7 ヘッドライト 9 ブレーキランプ 11 ウィンカー 13 第1の警告灯 15 前面部バンパ 17 背面部バンパ 19 ハンドル 21 ウィンカーレバー 23 警告灯点灯・消灯用スイッチ 25 バッテリー 33 第2の警告灯 51 右折車輌 61 軽車輌

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の車線上で停止または徐行している
    直進車輌の直前を対向車線から右折しようとしている右
    折車輌に対し、当該直進車輌の存在を知らせるための第
    1の警告灯を当該右折車輌から目視可能な位置に設け、
    及び/又は当該直進車輌の側面後方から追尾する軽車両
    に対し、当該直進車輌の存在を知らせる為の第2の警告
    灯を設けたことを特徴とする車輌。
  2. 【請求項2】 前記警告灯を点滅可能に構成してあるこ
    とを特徴とする請求項1記載の車輌。
  3. 【請求項3】 前記警告灯が赤色もしくは青色に発光す
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌。
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