JP3088700B2 - 虫侵入防止手段を備えた窓構造 - Google Patents

虫侵入防止手段を備えた窓構造

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JP3088700B2
JP3088700B2 JP10122428A JP12242898A JP3088700B2 JP 3088700 B2 JP3088700 B2 JP 3088700B2 JP 10122428 A JP10122428 A JP 10122428A JP 12242898 A JP12242898 A JP 12242898A JP 3088700 B2 JP3088700 B2 JP 3088700B2
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安 村瀬
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、窓枠体に少なくと
も一対のガラス障子が引違いに移動自在に取付けられ、
かかる一対のガラス障子間に虫進入防止手段が設けられ
た窓構造に関する。
【0002】
【従来の技術】住宅、ビルなどの建造物の窓構造は、一
般的に、たとえば図9に示す構成である。図9を参照し
て、このような窓構造は、上枠(図示せず)および下枠
2と、上枠および下枠2の両端部を接続する一対の竪枠
4,6とから構成された窓枠体8を備えている。窓枠体
8には、一対のガラス障子10,12が引違いに移動自
在に装着されている。各ガラス障子10,12は、上框
および下框(いずれも図示せず)と、上框および下框の
両端部を接続する一対の竪框14,16とから構成され
た障子枠体18を備え、この障子枠体18にガラス20
が取付けられている。
【0003】また、必要に応じて、一対のガラス障子1
0,12の室外側(図9において上側)に、室外側ガラ
ス障子12に対して引違いに移動自在に網戸障子22が
取付けられる。網戸障子22は、上框および下框(いず
れも図示せず)と、これら上框および下框の両端部を接
続する一対の竪框24,26とから構成された障子枠体
28を備え、障子枠体28に虫の進入を防止するための
防虫網30が取付けられている。
【0004】このような窓構造では、一対のガラス障子
10,12は、窓枠体8の開口を閉塞するときには図9
に示す閉状態に保持される。すなわち、室内側ガラス障
子10は一方の竪枠6側に寄せられて窓枠体8の開口の
片側部を閉塞し、室外側ガラス障子12は他方の竪枠4
側に寄せられて窓枠体8の開口の他側部を閉塞する。こ
のような状態においては、室内側ガラス障子10の竪框
14と室外側ガラス障子12の竪框16とが実質上接触
して室内外方向(図9において上下方向)に重なり合
い、両者間を閉塞する。したがって、この状態において
は、一対のガラス障子10,12は、窓枠体8の開口を
実質上密閉し、室外からの虫、風等の進入を防止する。
【0005】また、網戸障子22は、たとえば図9に示
す竪枠6側の閉位置に保持される。この閉位置において
は、網戸障子22の竪框24は、閉状態にある室外側ガ
ラス障子12の竪框16に実質上接触して室内外方向に
重なり合い、両者間を実質上閉塞する。また、この網戸
障子22の他方の竪框26は窓枠体8の竪枠6の一部に
実質上接触する。このように、網戸障子22は、窓枠体
8の開口のうち、ガラス障子12によって閉塞されてい
ない領域を覆う。
【0006】このような窓構造では、室外の空気を室内
に導入しようとするとき、図9に示す状態から室内側ガ
ラス障子10を矢印32で示す方向に移動して窓枠体8
の開口の一部を解放する。かくすると、室外の空気が網
戸障子22の防虫網30を通して室内側に流入し、自然
の空気の流れによって部屋の換気等を行うことができ
る。このとき、網戸障子22は窓枠体8の開口の解放さ
れた領域を覆っており、それ故に、網戸障子22によっ
て室外からの虫の進入を防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
窓構造であっても、たとえば、図10に示すような状態
にしたときには、室外からの虫の進入を防止することが
できない。すなわち、網戸障子22を竪枠4側の閉位置
に保持した状態にて、室外側ガラス障子12を開方向に
ある程度移動させると、室外側ガラス障子12の一方の
竪框14は、網戸障子22の防虫網30に対向して位置
し、またその他方の竪框16は、室内側ガラス障子10
のガラス20に対向して位置する。このような状態で
は、室外側ガラス障子12の竪框16と網戸障子22の
防虫網30との間に、またこの竪框16と室内側ガラス
障子10のガラス20との間にそれぞれ隙間が存在し、
それ故に、図10に矢印で示すとおり、室外側ガラス障
子12と網戸障子22との間、および室外側ガラス障子
12と室内側ガラス障子10との間に進入経路が生じ、
かかる進入経路を通して虫が室内に進入するおそれがあ
る。
【0008】そこで、このような問題を解消するため
に、たとえば実開昭59−54698号公報に開示され
たものが提案されている。この改良された窓構造は、図
11に示すとおりの基本的構造を有している。すなわ
ち、室内側ガラス障子10の竪框14に、室外側ガラス
障子12に向けて突出する防虫用ゴムシール36が設け
られ、このゴムシール36の先端部が室外側ガラス障子
12のガラス20に接触するように構成される。また、
同様にして網戸障子22の竪框26にも、室外側ガラス
障子12に向けて突出する防虫用ゴムシール38が設け
られ、このゴムシール38の先端部は室外側ガラス障子
12のガラス20に接触するように構成される。このよ
うに防虫用ゴムシール36,38を設けることによっ
て、図11に示すとおり、室外側ガラス障子12と網戸
障子22との間に生じる隙間および室外側ガラス障子1
2と室内側ガラス障子10との間に生じる隙間を塞ぐこ
とができ、かくして室外からの虫の進入を確実に防止す
ることができる。
【0009】しかし、この提案された窓構造では、図1
1から理解されるとおり、室内側ガラス障子10の竪框
14と室外側ガラス障子12のガラス20との間隔が大
きいと、大きく突出するゴムシール36が必要となる。
このようなゴムシール36を用いた場合、ゴムシール3
6でもって室内側ガラス障子10のガラス20の面を実
施上均一にシールことが容易でなく、特に、ガラス20
が上下方向に長いと部分的にシール不良が生じるおそれ
がある。また、このような場合、一対のガラス障子1
0,12でもって窓枠体8の開口を塞ぐ際に、ゴムシー
ル36の先端部が室外側ガラス障子12の竪框16を乗
上げるようになるが、かかる乗上げの際にゴムシール3
6が大きく弾性変形する。そのために、ガラス障子10
(または12)を移動させるのに大きな力を必要とし、
その開閉操作が容易でないという問題が生じる。加え
て、弾性変形が大きいとゴムシール36の傷みも早くな
り、長期に渡って安定してシールすることが困難とな
る。
【0010】本発明の目的は、一対のガラス障子間の隙
間を安定的にシールし、室外からの虫の侵入を確実に防
止することができる、虫侵入防止手段を備えた窓構造を
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上下方向に間
隔を置いて配設された上枠および下枠と、前記上枠およ
び前記下枠の両端部を接続する一対の竪枠とから構成さ
れた窓枠体と;前記窓枠体に装着された少なくとも一対
のガラス障子と;前記一対のガラス障子の間に配設され
た虫侵入防止手段と;を備え、前記一対のガラス障子の
各々は、上下方向に間隔を置いて配設された上框および
下框と、これら上框および下框の両端部を接続する一対
の竪框から構成された障子枠体を備え、前記障子枠体に
ガラスが取付けられた、虫侵入防止手段を備えた窓構造
において、前記虫進入防止手段は、前記一対のガラス障
子の一方の前記竪框に設けられ、前記一対のガラス障子
の他方の前記ガラスに進退自在に接触し、前記一方のガ
ラス障子の前記竪框に間隔を置いて装着された取付部材
と、各取付部材に進退自在に装着されたスライダと、前
記他方のガラス障子の前記ガラスに接触するシール材が
取付けられたシール補助部材と、対応する前記スライダ
の動きを前記シール補助部材に伝えるためのアーム部材
とを備え、前記アーム部材の一端部は対応する前記取付
部材に旋回自在に連結され、前記シール補助部材は前記
アーム部材の他端部に旋回自在に連結され、また前記ス
ライダは、対応する前記アーム部材の中間部に旋回自在
に連結され、前記スライダの進退移動が前記アーム部材
を介して前記シール補助部材に拡大して伝達されること
を特徴とする虫進入防止構造を備えた窓構造である。
【0012】本発明に従えば、虫進入防止手段は一方の
ガラス障子の竪框に、他方のガラス障子のガラスに対し
て進退自在に設けられている。したがって、他方のガラ
ス障子の竪框が作用すると、虫進入防止手段はこの他方
のガラス障子から後退し、これによって虫進入防止手段
に大きな力が作用することが防止される。また、ガラス
障子を移動するのに大きな力を必要とせず、その開閉操
作も容易となる。一方、他方のガラス障子による作用が
なくなると、虫進入防止手段は他方のガラス障子に向け
て前進し、これによって虫進入防止手段は他方のガラス
障子のガラスに接触する。かくして、虫進入防止手段は
一対のガラス障子間の間隙を確実にシールし、この間隙
を通しての虫の進入が防止される。
【0013】
【0014】本発明に従えば、虫侵入防止手段は、一方
のガラス障子に装着された取付部材を備えている。かか
る取付部材には、アーム部材の一端部が回転自在に連結
され、このアーム部材の他端部にシール補助部材が旋回
自在に連結されている。また、アーム部材の中間部にス
ライダが旋回自在に連結され、スライダは取付部材に進
退自在に装着されている。したがって、他方のガラス障
子の竪框がスライダに作用するとこれを後退させる。か
くすると、スライダの後退移動がアーム部材を介してシ
ール補助部材に伝達され、シール補助部材に取付けられ
たシール材が他方のガラス障子のガラスから後退し、こ
れによってシール材が大きく弾性変形することが回避さ
れ、またガラス障子の開閉に大きな力を必要としない。
また、ガラス障子の移動によって、他方のガラス障子の
竪框によるスライダの押圧が解除されると、スライダは
他方のガラス障子に向けて突出するようになる。かくす
ると、スライダの移動がアーム部材を介してシール補助
部材に伝達され、シール補助部材が他方のガラス障子に
向けて移動する。したがって、シール材が他方のガラス
障子のガラスに接触し、一対のガラス障子間の隙間がこ
のシール材によって塞がれ、室外からの虫の侵入が確実
に防止される。特に、スライダおよびシール補助部材が
アーム部材に上述したとおりに連結されているので、ス
ライダの動きが拡大されてシール補助部材に伝達され、
一方のガラス障子の竪框と他方のガラス障子のガラスと
の間隔が大きいときにも突出量の小さいシール材でもっ
て両者間の間隙を確実にシールすることができる。
【0015】また本発明は、前記取付部材と前記スライ
ダとの間には、前記スライダを前進方向に付勢するため
の付勢手段が設けられており、また前記スライダの両側
部には、前記ガラス障子の引違い移動方向両側に向けて
前記スライダの後退方向に傾斜する一対の傾斜部が設け
られ、前記一対の傾斜部の間に凹部が設けられ、前記ス
ライダが前記付勢手段の作用に抗して後退移動すると、
前記シール補助部材の先端部の一部は前記スライダの前
記凹部に収容されることを特徴とする。
【0016】本発明に従えば、スライダの両側部には傾
斜部が設けられているので、ガラス障子の移動によって
スライダを確実に進退移動させることができ、また両開
き型の引違い窓構造に好適に適用することができる。ま
た、スライダの一対の傾斜部の間に凹部が設けられ、ス
ライダが後退移動したとき、シール補助部材の先端部の
一部がこの凹部に収容されるので、シール補助部材を所
要のとおりに後退させてシール材に無理な力を作用させ
ることなくガラスから離間させることができる。
【0017】さらに本発明は、前記窓枠体には、前記一
対のガラス障子の室外側に網戸障子が設けられ、前記虫
進入防止手段は、前記網戸障子と室外側ガラス障子との
間にも配設されていることを特徴とする。
【0018】本発明に従えば、一対のガラス障子の室外
側に網戸障子が設けられ、この網戸障子と室外側ガラス
障子との間に虫進入防止手段が設けられているので、網
戸障子と室外側ガラス障子との間隙も確実にシールする
ことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図8を参照して、本
発明に従う窓構造の実施形態について説明する。図1
は、本発明に従う窓構造を縦方向に切断した縦断面図で
あり、図2は図1の窓構造を横方向に切断した水平断面
図であり、図3は、図2の切断位置よりも幾分下側の切
断位置で切断した部分水平断面図であり、図4は、図1
および図2の窓構造に設けられた虫侵入防止手段の要部
を分解して示す分解斜視図である。
【0020】図1および図2を参照して、図示の窓構造
は、上下方向に間隔を置いて配設された上枠102およ
び下枠104を備えている。これら上枠102および下
枠104の両端部は一対の竪枠106,108を介して
接続されており、上枠102、下枠104および一対の
竪框106,108は、矩形状の窓枠体110を構成
し、窓枠体110はその内側に窓開口を形成する。この
実施形態では、窓枠体110の窓開口には、一対のガラ
ス障子132,134が相互に引違いに移動自在に取付
けられている。
【0021】上枠102は上枠本体112を備え、この
上枠本体112の下面には、室内外方向(図1において
左右方向、図2において上下方向)に間隔を置いて一対
の上案内レール114,116が一体的に設けられてい
る。下枠104は、上枠本体112に対向して下側に配
設される下枠本体118を備え、下枠本体118の上面
には、室内外方向に間隔を置いて一対の下案内レール1
20,122が一体的に設けられている。上枠102お
よび下枠104は実質上水平方向に延びている。また、
片方の竪枠106は竪枠本体124を備え、この竪枠本
体124の内面には、室外側ガラス障子134に対応し
てシール用突起126が一体的に設けられている。ま
た、他方の竪枠108は、上記竪枠本体124に対向し
て配設される竪枠本体128を備え、この竪枠本体12
8の内面に、室内側ガラス障子132に対応してシール
用突起130が一体的に設けられている。竪枠本体12
4,128は実質上上下方向に延びている。
【0022】一対のガラス障子132,134は、実質
上同一の構成であり、以下それらの一方のガラス障子1
32(134)の構成について説明する。ガラス障子1
32(134)は、上下方向に間隔を置いて配設された
上框136および下框138(図1参照)を備え、実質
上水平方向に延びる上框136および下框138の両端
部が、実質上上下方向に延びる一対の竪框140,14
2(図2参照)によって接続されている。上框136、
下框138および一対の竪框140,142は矩形状の
障子枠体144を構成している。この実施形態では、図
2に示すように、上框136と下框138との間に中間
框146が設けられ、中間框146の両端部が一対の竪
框142,144に接続されている。
【0023】上框136の下面には下側に開口する受け
凹部148が設けられ、中間框146の上面には上側に
開口する受け凹部150が設けられ、また一対の竪框1
40,142の内面には内側に開口する受け凹部15
2,154が設けられ、これら受け部148,150,
152,154にシール保持部材156を介して上ガラ
ス158が取付けられている。また、下框138の上面
には上側に開口する受け凹部160が設けられ、中間框
146の下面には下側に開口する受け凹部162が設け
られ、これら受け凹部160,162および竪框14
2,144の受け凹部154,156にシール保持部材
164を介して下ガラス166が取付けられている。
【0024】また、上框136には間隔を置いて一対の
案内部材170(図1において片方のみ示す)が取付け
られ、各案内部材170には上側に開放された受け溝1
72が形成されている。また、下框138には間隔を置
いて一対の支持部材174(図1において片方のみ示
す)が取付けられ、各支持部材174には案内コロ17
6が回転自在に装着されている。
【0025】このようなガラス障子132,134は、
次のとおりにして窓枠体108に取付けられる。室内側
ガラス障子132は、上框136に装着された案内部材
170の受け溝172に上枠102の上案内レール11
4が受入れられるとともに、下框138に装着された案
内コロ176が下枠104の下案内レール120に載置
されるように取付けられる。また、他方の室外側ガラス
障子134は、上框136に装着された案内部材170
の受け溝172に上枠102の他方の上案内レール11
6が受入れられるとともに、下框138に装着された案
内コロ176が下枠104の他方の下案内レール122
に載置されるように取付けられる。このように取付ける
ことによって、ガラス障子132,134は、上案内レ
ール114,116および下案内レール120,122
に沿って引違いに相互に移動可能となり、窓枠体108
の窓開口を開閉することができる。
【0026】この窓構造には、虫侵入防止手段182が
設けられている。図2〜図4を参照して、図示の虫侵入
防止手段182は、室外側ガラス障子134の竪框14
0に長手方向に間隔を置いて配設された一対の取付部材
184(図2および図4においてそれらの一つのみを示
す)を備え、各取付部材184にスライダ186が進退
自在に、またアーム部材188が旋回自在に装着され、
こららアーム部材188にシール補助部材190が取付
けられている。さらに説明すると、取付部材184はブ
ロック状の取付本体192を有し、この取付本体192
には図4おいて右下に延びる取付部194が一体的に設
けられ、かかる取付部194が取付ねじ196(図2、
図5参照)を介して室外側ガラス障子134の竪框14
0の外面(図2において右面)に取付けられる。この形
態では、取付部194の先端部に位置決め突起198が
設けられ、この位置決め突起198を竪框140の外側
面に当接することによって、取付部材184は所定の取
付け位置に位置付けられる。
【0027】取付部材184の取付本体192には直方
体状の収容空間200(図2参照)が形成され、この収
容空間200は図4において左上面(図2において下側
の面)および図4において下側の面(図2において紙面
に垂直な方向の下側の面)が開放されている。スライダ
186は、取付部材184の収容空間200に進退自在
に、かつ幾分上下方向に移動自在に装着される。スライ
ダ186は直方体状のスライダ本体202を有し、この
スライダ本体202が取付部材184の収容空間200
に移動自在に収容される。この形態では、スライダ本体
202の後端部には当接突起204が設けられ、一方取
付本体192には内側(図2において左側)に突出する
抜止め突起206が設けられている。したがって、図2
から理解されるとおり、当接突起204が抜止め突起2
06に当接することによって、スライダ186の抜け方
向の移動が阻止され、これによってスライダ186の取
付部材184からの抜けが確実に防止される。
【0028】このスライダ本体202の後端側には、進
退方向に延びるスリット210が形成され、その先端部
には略三角状の作用部212が一体的に設けられてい
る。作用部212の両側部には、両側(図2において左
右方向)に向けて後退方向に傾斜する傾斜部214,2
16が設けられ、これら傾斜部214,216の間に凹
部218が形成されている。
【0029】取付部材184の取付本体192の上端部
には矩形状の切欠き部218が形成されている。この実
施形態では、アーム部材188の一端部(上端部)は、
取付本体192の下側から収容空間200に挿入され、
挿入された一端部は収容空間200に収容されたスライ
ダ186のスライダ本体202のスリット210を通し
てさらに上方に突出している。この突出端部には孔22
2が形成され、また取付本体192の切欠き部218に
は孔224が形成され、これら孔220,224を通し
てピン220が装着されることによって、アーム部材1
88の一端部が取付部材184に旋回自在に連結されて
いる。また、スライダ本体202にはスリット210を
貫通して貫通孔226が形成され、アーム部材188の
長手方向中間部には孔228が形成され、これら貫通孔
226および孔228を通してピン230を装着するこ
とによって、アーム部材188にスライダ186が旋回
自在に連結されている(図2参照)。かく構成されてい
るので、図6に示すように、スライダ186が矢印23
2で示す後退方向に移動すると、このスライダ186の
移動によってアーム部材188はピン220を中心とし
て矢印234で示す方向(図6において反時計方向)に
旋回される。一方、図5に示すように、スライダ186
が矢印236で示す前進方向に移動すると、スライダ1
86の移動によってアーム部材188がピン220を中
心として矢印238で示す方向(図5において時計方
向)に旋回される。
【0030】この形態では、さらに、スライダ本体20
2には一対の収容凹部241が設けられ、これら収容凹
部241に、付勢手段を構成するコイルばね243が収
容されている。コイルばね243の収容凹部243から
突出する端部は、取付本体192の収容空間200の壁
面に作用し、コイルばね243はスライダ186を矢印
214(図5)で示す前進方向(図2において下方)に
弾性的に偏倚する。したがって、外力が作用しないとき
には、スライダ186は、図2に示すとおり、スライダ
186の当接突起204が取付部材184の抜止め突起
206に当接する前進位置(図5に示す位置)に保持さ
れる。
【0031】アーム部材188の他端部は、図5および
図6に示すとおり、取付部材184の収容空間200か
ら下方に突出しており、この他端部には孔240が形成
されている。一方、シール補助部材190は、上下方向
に細長い補助本体部242を有している。補助本体部2
42の横断面は略コ字状で、一対の側壁部244,24
6を有し、一対の側壁部244,246の間に空間が存
在し、この空間にアーム部材188の他端部が位置付け
られる。一対の側壁部244,246の上端部には孔2
48が形成され、これら孔248およびアーム部材18
8の孔240を通してピン250を装着することによっ
て、シール補助部材190の一端部(上端部)がアーム
部材188の他端部に旋回自在に連結されている。
【0032】図示していないが、シール補助部材190
の他端部(下端部)に対応して、上述したと同様の構成
の取付部材184、スライダ186およびアーム部材1
88が設けられており、かく設けられたアーム部材18
8の他端部が同様にしてシール補助部材190の他端部
に旋回自在に連結されている。
【0033】シール補助部材190の片方の側壁部24
4の先端部には、横断面が略C字形状のシール取付部2
52が設けられ、このシール取付部252にシール材2
54が取付けられている。この形態では、シール材25
4は、ブラシ状部材から形成され、ブラシ状部材の先端
部がシール取付部252の開口を通して、室内側ガラス
障子132に向けて突出している。このようのブラシ状
部材は、たとえば合成樹脂から形成することができる。
シール材254としては、ブラシ状部材に代えて、薄い
ブレード状部材から形成することもでき、この場合、ブ
レード状部材は合成樹脂、ゴムなどから形成することが
できる。
【0034】この実施形態では、シール補助部材190
のシール取付部252の一端部(上端部)は、一対の側
壁部244,246から上方に突出しており、この突出
部分が、図2に示すように、スライダ186の凹部21
8に収容可能に構成されている。なお、シール取付部2
52の他端部(下端部)も、図示していないが、下側に
配置されるスライダ186の凹部218に収容可能に構
成される。また、他方の側壁部246の先端部には、外
側に突出する突起256が設けられている。この突起2
56は、図3に示すように、室外側ガラス障子134の
竪框140の外面に接触し、シール補助部材190が室
内側ガラス障子132に近接および離隔する方向に移動
するように作用する。さらに、シール補助部材190の
長手方向中間部には、切欠き260が形成されている。
この切欠き260は、シール材254、シール取付部2
52および一対の側壁部244,246の一部に渡って
形成され、容易に理解されるとおり、室内側ガラス障子
132の中間框146(図1参照)に対応しており、シ
ール補助部材190を後述する如くしてシール状態に保
持すると、かかる切欠き260内に室内側ガラス障子1
32の中間框146が位置付けられる。なお、上述した
実施形態では、ガラス障子132,134は1個の中間
框146を備えているが、中間框を2個以上備えるもの
にも適用することができ、かかる場合、各中間框に対応
してシール補助部材に上述した切欠きを設けることがで
きる。また、中間框を有しないものにも同様に適用する
ことができ、この場合、シール補助部材の切欠きを省略
することができる。
【0035】この実施形態では、さらに、シール補助部
材190が進退方向(室内側ガラス障子132に近接お
よび離隔する方向)にスムースに移動するように、さら
に、次のとおりに構成されている。図3に示すように、
シール補助部材190の一対の側壁部244,246に
対応して、室外側ガラス障子134の竪框140には、
外方(図3において右方)に突出する案内突条262が
一体的に設けられている。案内突条262の横断面は略
コ字状であり、その大部分がシール補助部材190の一
対の側壁部244,246間に形成される空間に上記進
退方向に相対的に移動自在に受入れられている。したが
って、図3から理解されるとおり、進退方向に移動する
とき、シール補助部材190の一対の側壁部244,2
46はこの案内突条262に沿って移動される。
【0036】上述した虫侵入防止手段182を備えた窓
構造の作用を説明すると、次のとおりである。
【0037】一対のガラス障子132,134の開閉操
作は、従来の引違い形態のものと同様に行われる。すな
わち、窓枠体108の窓開口を実質上密閉するときに
は、室内側ガラス障子132は図2に示す位置に保持さ
れ、これによって窓開口の図2において右部を閉じ、ま
た室外側ガラス障子134は図2に示す位置から左方に
移動して竪枠106との間隙を閉じる位置に保持され、
これによって窓開口の図2において左部を閉じる。この
ような閉状態においては、室内側ガラス障子132の竪
框142に設けられたシール材272が窓枠体110の
竪枠108のシール用突起130に作用し、かくして室
内側ガラス障子132と竪枠108との間が実質上密閉
される。また、室外側ガラス障子134の竪框142に
設けられたシール材274が窓枠体110の他方の竪枠
106のシール用突起126に作用し、かくして室外側
ガラス障子134と竪枠106との間も実質上密閉され
る。さらに、室内側ガラス障子132の竪框140と室
外側ガラス障子134の竪框140とが室内外方向に重
なり合い、これら両竪框140によって両ガラス障子1
32,134間の間隙が実質上閉じられる。この実施形
態では、両ガラス障子132,134の相互に重なり合
う竪框140には、相互に係合する略L字状の係合部2
76,278が設けられ、また一方の係合部278には
シール材280が設けられている。したがって、上記閉
状態においては、両係合部276,278がシール材2
80を介して相互に係合し、これによって両竪框140
間も実質上密閉される。
【0038】この閉状態では、図2から理解されるとお
り、室内側ガラス障子132の竪框140が虫侵入防止
手段182のスライダ186に作用することはなく、ス
ライダ186はコイルばね243の作用によってを図5
に示す前進位置に保持される。したがって、これによっ
てアーム部材188は図5に示す第1の角度位置に保持
され、シール補助部材190は図5に示す作用位置に保
持される。シール補助部材190が作用位置にあるとき
には、図2および図5に示すとおり、シール補助部材1
90に装着されたシール材254の先端部が室内側ガラ
ス障子132の上および下ガラス158,166に接触
してこれらガラス158,166との間隙を閉塞する。
【0039】この閉状態から、たとえば室外側ガラス障
子134を矢印282(図2)で示す開方向に幾分移動
させると、窓枠体110の竪枠106と室外側ガラス障
子134との間が幾分開放される。このように幾分開放
した状態では、図2および図5に示すように、虫侵入防
止手段182は上記閉状態のときと実質上同じ状態に保
持される。すなわち、スライダ186は前記前進位置に
保持され、アーム部材188は第1の角度位置に保持さ
れ、シール補助部材190は上記作用位置に保持され
る。この作用位置においては、シール補助部材190の
シール取付部252はスライダ186の凹部218から
突出して室内側ガラス障子132の上および下ガラス1
58,166に近接して位置し、シール材254がかか
る上および下ガラス158,166に作用する。したが
って、室内側ガラス障子132と室外側ガラス障子13
4との間隙がが虫侵入防止手段182によって閉塞さ
れ、かかる間隙を通しての虫の室内への侵入を確実に防
止することができる。このとき、図示していないが、室
外側ガラス障子134の閉状態に対応して網戸障子が設
けられ、この網戸障子と室外側ガラス障子134との間
の間隙が実質上閉塞されていると、室外からの虫の侵入
経路が実質上全て閉塞されるようになり、窓構造全体に
おける虫の侵入を確実に防止することができる。また、
上述した虫進入防止手段182を室外側ガラス障子13
4と網戸障子との間に配設することによって、これら両
者間の間隙が閉塞され、虫の進入を一層確実に防止する
ことができる。
【0040】たとえば、室外側ガラス障子134を矢印
282で示す開方向にさらに全開位置まで移動させる
と、図7に示す状態となる。室外側ガラス障子134を
全開位置近傍まで移動させると、室内側ガラス障子13
2の竪框142がスライダ186の作用部212の傾斜
部214に作用し、室外側ガラス障子134の移動に伴
ってスライダ186が矢印232(図5)で示す後退方
向に移動する。このとき、スライダ186に傾斜部21
4が設けられているので、スライダ186の後退方向の
移動がスムースとなる。かく移動すると、図6に示すと
おり、アーム部材188が矢印234で示す方向に旋回
され、このアーム部材188の旋回によってシール補助
部材190が作用位置から後退移動する。そして、上記
全開位置まで移動すると、室内側ガラス障子132の竪
框142がスライダ186の先端面に作用し、これによ
ってスライダ186は図6に示す後退位置に保持され、
またアーム部材188が図6に示す第2の角度位置に保
持され、シール補助部材190は図6に示す状態に保持
される。この状態においては、シール補助部材190は
作用位置から充分に後退され、シール補助部材190の
シール取付部252の一部はスライダ186の凹部21
8内に収容され、シール材254が室内側ガラス障子1
32の竪框142に大きな負荷でもって作用することが
回避され、これによってシール材254の損耗を少なく
することができる。この実施形態では、アーム部材18
8の一端部に旋回中心が存在し、その中間部にスライダ
186が連結され、その他端部にシール補助部材190
が連結されているので、スライダ186の後退方向の移
動が拡大されてシール補助部材190に伝達され、スラ
イダ186の少ない移動量でもってシール補助部材19
0を充分に移動させることができる。なお、アーム部材
188の孔222と孔228との間隔と、その孔222
と孔240との間隔を適宜設定することによって、スラ
イダ186とシール補助部材190との移動量比を適切
にすることができる。
【0041】この実施形態では、室内側ガラス障子13
2の竪框142の外側面に凹部284が形成され、室外
側ガラス障子134が全開位置にあるとき、シール補助
部材190に装着されたシール材254の先端部がこの
凹部284に位置するように構成されている。したがっ
て、全開位置にあるとき、シール材254の先端部の弾
性変形量が抑えられ、これによってシール材254の変
形を少なくすることができる。
【0042】たとえば、室外側ガラス障子134を上記
全開位置から閉位置に向けて移動させると、室内側ガラ
ス障子132の竪框142によるスライダ186の押圧
が解除される。かくすると、図5に示すように、スライ
ダ186はコイルばね243の作用によって矢印236
で示す前進方向に移動し、図2および図5に示す前進位
置に保持され、またアーム部材188はスライダ186
の前進に伴って矢印238で示す方向に旋回して図5に
示す第1の角度位置に保持され、これによってシール補
助部材190は上記作用位置に保持される。この作用位
置においては、上述したように、シール補助部材190
が室内側ガラス障子132に近接して位置し、シール材
254が室内側ガラス障子132の上および下ガラス1
58,166に作用し、室内側ガラス障子132と室外
側ガラス障子134との間隙がが虫侵入防止手段182
によって閉塞される。なお、このときにもスライダ18
6の前進方向の移動が拡大されてシール補助部材190
に伝達され、スライダ186の少ない移動量でもってシ
ール補助部材190を充分に前進方向に移動させて作用
位置に位置付けることができる。
【0043】この実施形態では、また、シール補助部材
190が一対のアーム部材188の旋回動によって室内
側ガラス障子132に向けて移動されるので、シール材
254はその上および下ガラス158,166に対して
実質上垂直な方向に移動され、かくしてシール材254
の先端部をその長手方向に渡って実質上均一に作用させ
ることができる。
【0044】この窓構造は、両開きタイプであるので、
閉位置にある室外側ガラス障子134に対して室内側ガ
ラス障子132を全開位置に向けて移動させることがで
きる。このように開閉操作するとき、室内側ガラス障子
132の竪框142がスライダ186の他方の傾斜部2
16に作用し、これによってスライダ186の進退移動
がスムースとなる。
【0045】図示の実施形態では、虫侵入防止手段18
2を室外側ガラス障子134の竪框140に設けている
が、これに代えて、室内側ガラス障子132の竪框14
0に設けてもよく、かかる場合、虫侵入防止手段182
のシール材254は室外側ガラス障子134の上および
下ガラス158,166の内面に作用する。
【0046】また、図示の実施形態では、特に図示して
説明していないが、室外側ガラス障子134の外側にさ
らに網戸障子が設けられる場合、この網戸障子の竪框
に、上述したと同様の構成の虫侵入防止手段182を設
けることができる。
【0047】このような虫侵入防止手段182は、たと
えば図8に示す窓構造にも適用することができる。図8
の変形形態においては、ガラス障子の障子枠体および網
戸に修正が施されている。
【0048】図8を参照して、この変形形態の窓構造で
は、室内側ガラス障子302の戸先框304に収容空間
306が形成され、この収容空間306の図8において
右面(戸先框304の先端面は)は開放されている。こ
の収容空間306には軸部材307が回転自在に装着さ
れ、この軸部材307に巻取網308が巻かれている。
戸先框304の先端部には蓋部材310が着脱自在に装
着され、この蓋部材310は室内側ガラス障子302の
上框、下框(いずれも図示せず)および戸先框304に
移動自在に装着されている。巻取網308の先端部は、
この蓋部材310に取付けられている。また、図示して
いないが、戸先框304に対して蓋部材310が相対的
に移動すると、この移動に伴って軸部材307が所要の
とおりに回転されるように構成されている。すなわち、
蓋部材310を矢印312で示す方向に戸先框304に
対して相対的に移動すると、軸部材307が矢印314
で示す方向に回転され、軸部材307に巻かれた巻取網
308が巻戻され、この巻戻された網308が蓋部材3
10と戸先框304との間隙を覆い、これによって室内
側ガラス障子302を開方向に移動することによって生
成される開口がこの網308によって覆われる。したが
って、開放された開口を通して室内側に虫が侵入するの
を張られた網308によって防止することができる。一
方、蓋部材310を矢印312で示す方向と反対方向に
戸先框304に対して相対的に移動すると、軸部材30
7が矢印314で示す方向と反対方向に回転され、蓋部
材310との間に張られた網308は軸部材307の回
動によって軸部材307に所要のとおりに巻取られて戸
先框304内に収納される。この巻取網308およびそ
れに関連する構成については、たとえば特開平9−60
455号公報に開示された構成と同一でよく、それらの
詳細については上記公開公報を参照されたい。
【0049】このような窓構造においても、図1〜図7
に示す実施形態と同様に、室外側ガラス障子314の竪
框316に、上述したと実質上同一の構成の虫侵入防止
手段182を設けることができ、かく設けた場合、図8
に示すように、虫侵入防止手段182のシール材254
の先端部が室内側ガラス障子302のガラス318に接
触し、一対のガラス障子302,314間の間隙がシー
ル材254によって閉塞され、かくしてこの間隙を通し
ての虫の侵入を防止することができる。特に、このよう
な形態の窓構造においては、虫侵入防止手段182を一
対のガラス障子302,314間に設けることによっ
て、窓枠体318の窓開口の全体からの虫の侵入を防止
することができ、窓構造の構成を簡略化することができ
る。
【0050】以上、本発明に従う窓構造の実施形態につ
いて説明したが、本発明はかかる実施形態に限定される
ものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の
変形、修正が可能である。
【0051】たとえば、上述した形態では、一対のガラ
ス障子の双方が引違いに移動する両開きタイプのものに
適用に適用して説明したが、これに限定されず、一対の
ガラス障子の片方が固定され、この固定されたガラス障
子に対して他方のガラス障子が開閉移動される片開きタ
イプのものにも同様に適用することができる。
【0052】また、上述した形態では、窓枠体に一対の
ガラス障子が取付けられた形態のものに適用して説明し
たが、これに限定されず、窓枠体に3個以上のガラス障
子が取付けられる形態のものにも同様に適用することが
できる。
【0053】また、上述した形態ではガラス障子が左右
方向に移動するものに適用して説明したが、これに限定
されず、ガラス障子が上下方向に移動して窓枠体の開口
を開閉するものにも同様に適用することができる。
【0054】
【発明の効果】本発明の請求項1の窓構造によれば、虫
進入防止手段は一方のガラス障子の竪框に、他方のガラ
ス障子のガラスに対して進退自在に設けられている。し
たがって、他方のガラス障子の竪框が作用すると、虫進
入防止手段はこの他方のガラス障子から後退し、これに
よって虫進入防止手段に大きな力が作用することが防止
される。また、ガラス障子を移動するのに大きな力を必
要とせず、その開閉操作も容易となる。一方、他方のガ
ラス障子による作用がなくなると、虫進入防止手段は他
方のガラス障子に向けて前進し、これによって虫進入防
止手段は他方のガラス障子のガラスに接触する。かくし
て、虫進入防止手段は一対のガラス障子間の間隙を確実
にシールし、この間隙を通しての虫の進入が防止され
る。
【0055】虫侵入防止手段は、一方のガラス障子に装
着された取付部材を備えている。かかる取付部材には、
アーム部材の一端部が回転自在に連結され、このアーム
部材の他端部にシール補助部材が旋回自在に連結されて
いる。また、アーム部材の中間部にスライダが旋回自在
に連結され、スライダは取付部材に進退自在に装着され
ている。したがって、他方のガラス障子の竪框がスライ
ダに作用するとこれを後退させる。かくすると、スライ
ダの後退移動がアーム部材を介してシール補助部材に伝
達され、シール補助部材に取付けられたシール材が他方
のガラス障子のガラスから後退し、これによってシール
材が大きく弾性変形することが回避され、またガラス障
子の開閉に大きな力を必要としない。また、ガラス障子
の移動によって、他方のガラス障子の竪框によるスライ
ダの押圧が解除されると、スライダは他方のガラス障子
に向けて突出するようになる。かくすると、スライダの
移動がアーム部材を介してシール補助部材に伝達され、
シール補助部材が他方のガラス障子に向けて移動する。
したがって、シール材が他方のガラス障子のガラスに接
触し、一対のガラス障子間の隙間がこのシール材によっ
て塞がれ、室外からの虫の侵入が確実に防止される。特
に、スライダおよびシール補助部材がアーム部材に上述
したとおりに連結されているので、スライダの動きが拡
大されてシール補助部材に伝達され、一方のガラス障子
の竪框と他方のガラス障子のガラスとの間隔が大きいと
きにも突出量の小さいシール材でもって両者間の間隙を
確実にシールすることができる。
【0056】また本発明の請求項2の窓構造によれば、
スライダの両側部には傾斜部が設けられているので、ガ
ラス障子の移動によってスライダを確実に進退移動させ
ることができ、また両開き型の引違い窓構造に好適に適
用することができる。また、スライダの一対の傾斜部の
間に凹部が設けられ、スライダが後退移動したとき、シ
ール補助部材の先端部の一部がこの凹部に収容されるの
で、シール補助部材を所要のとおりに後退させてシール
材に無理な力を作用させることなくガラスから離間させ
ることができる。
【0057】さらに本発明の請求項3の窓構造によれ
ば、一対のガラス障子の室外側に網戸障子が設けられ、
この網戸障子と室外側ガラス障子との間に虫進入防止手
段が設けられているので、網戸障子と室外側ガラス障子
との間隙も確実にシールすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う窓構造の一実施形態を縦方向に切
断した縦断面図である。
【図2】図1の窓構造を水平方向に切断した水平断面図
である。
【図3】図2の切断位置よりも幾分下側の切断位置で切
断した部分水平断面図である。
【図4】図1および図2の窓構造に設けられた虫侵入防
止手段の要部を分解して示す分解斜視図である。
【図5】虫侵入防止手段のスライダが前進位置にあると
きの状態を示す部分側面図である。
【図6】虫侵入防止手段のスライダが後退位置にあると
きの状態を示す部分側面図である。
【図7】室外側ガラス障子が全開位置にあるときの状態
を示す部分断面図である。
【図8】変形形態の窓構造の一部を示す部分水平断面図
である。
【図9】従来の窓構造を、一対のガラス障子を閉位置に
保持した状態で示す水平断面図である。
【図10】図9の窓構造において、室外側ガラス障子を
幾分開放した状態でしめす水平断面図である。
【図11】虫侵入防止手段を備えた従来の窓構造を示す
水平断面図である。
【符号の説明】
102 上枠 104 下枠 106,108 竪枠 110 窓枠体 114,116 上案内レール 120,122 下案内レール 132,134,302,314 ガラス障子 136 上框 138 下框 140,142,316 竪框 144 障子枠体 158,166,318 ガラス 182 虫侵入防止手段 184 取付部材 186 スライダ 188 アーム部材 190 シール補助部材 254 シール材 304 戸先框
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平7−38576(JP,U) 実開 昭59−54698(JP,U) 実公 昭55−1271(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 9/52 E06B 7/16 - 7/232

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に間隔を置いて配設された上枠
    および下枠と、前記上枠および前記下枠の両端部を接続
    する一対の竪枠とから構成された窓枠体と;前記窓枠体
    に装着された少なくとも一対のガラス障子と;前記一対
    のガラス障子の間に配設された虫侵入防止手段と;を備
    え、前記一対のガラス障子の各々は、上下方向に間隔を
    置いて配設された上框および下框と、これら上框および
    下框の両端部を接続する一対の竪框から構成された障子
    枠体を備え、前記障子枠体にガラスが取付けられた、虫
    侵入防止手段を備えた窓構造において、 前記虫進入防止手段は、 前記一対のガラス障子の一方の前記竪框に設けられ、前
    記一対のガラス障子の他方の前記ガラスに進退自在に接
    触し、 前記一方のガラス障子の前記竪框に間隔を置いて装着さ
    れた取付部材と、各取付部材に進退自在に装着されたス
    ライダと、前記他方のガラス障子の前記ガラスに接触す
    るシール材が取付けられたシール補助部材と、対応する
    前記スライダの動きを前記シール補助部材に伝えるため
    のアーム部材とを備え、 前記アーム部材の一端部は対応する前記取付部材に旋回
    自在に連結され、前記シール補助部材は前記アーム部材
    の他端部に旋回自在に連結され、また前記スライダは、
    対応する前記アーム部材の中間部に旋回自在に連結さ
    れ、前記スライダの進退移動が前記アーム部材を介して
    前記シール補助部材に拡大して伝達されることを特徴と
    する虫進入防止構造を備えた窓構造。
  2. 【請求項2】 前記取付部材と前記スライダとの間に
    は、前記スライダを前進方向に付勢するための付勢手段
    が設けられており、また前記スライダの両側部には、前
    記ガラス障子の引違い移動方向両側に向けて前記スライ
    ダの後退方向に傾斜する一対の傾斜部が設けられ、前記
    一対の傾斜部の間に凹部が設けられ、前記スライダが前
    記付勢手段の作用に抗して後退移動すると、前記シール
    補助部材の先端部の一部は前記スライダの前記凹部に収
    容されることを特徴とする請求項1記載の虫進入防止手
    段を備えた窓構造。
  3. 【請求項3】 前記窓枠体には、前記一対のガラス障子
    の室外側に網戸障子が設けられ、前記虫進入防止手段
    は、前記網戸障子と室外側ガラス障子との間にも配設さ
    れていることを特徴とする請求項1または2記載の虫進
    入防止手段を備えた窓構造。
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