JP3088655B2 - 在席検出装置 - Google Patents

在席検出装置

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JP3088655B2
JP3088655B2 JP08126664A JP12666496A JP3088655B2 JP 3088655 B2 JP3088655 B2 JP 3088655B2 JP 08126664 A JP08126664 A JP 08126664A JP 12666496 A JP12666496 A JP 12666496A JP 3088655 B2 JP3088655 B2 JP 3088655B2
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弘之 荻野
義明 渡邉
雅篤 井上
隆司 岩佐
栄一 田中
康清 上田
俊一 長本
巻衛 諸田
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Panasonic Corp
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Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Geophysics And Detection Of Objects (AREA)
  • Passenger Equipment (AREA)
  • Air Bags (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車の座席が在席
か不在かを判定する在席検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種の在席検出装置は、例えば図
25に示すように、複数の感圧抵抗体40を有したセン
サーシート39を座席に配設し、人体の着席による荷重
により抵抗体の抵抗値がある設定値以下になると判定回
路(図示せず)によりある一定時間在席信号を保持する
というものであった(DE4237072号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
在席検出装置では、重い物体を座席上に置くと感圧抵抗
体40に荷重がかかって判定回路は在席信号を出力して
いた。又乳幼児用にチャイルドシートを使用する際に、
使用者が後向きにチャイルドシートを使用し乳幼児を着
席させたときにも、判定回路は在席信号を出力してい
た。このため前記のような状況では、例えば助手席にこ
の在席検出装置を配設して助手席側エアバッグとの連動
を行う場合に、衝突時にエアバッグが不必要に展開する
といった課題を有していた。
【0004】本発明はこのような従来の課題を解決する
もので、座席に在席検出装置を配設してエアバッグとの
連動を行う場合に、座席上に置いた重い物体などにより
在席と判定されるような誤判定がなく、また使用者がチ
ャイルドシートを後向きに使用したときにはその上に乳
幼児が乗っていても不在と判定する在席検出装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、上
記目的を達成するために、自動車の座席の一部分に固定
された少なくとも一つの荷重検出手段と、車室内に設置
され受光部が前記座席前面に相対した少なくとも一つの
赤外線検出手段と、前記荷重検出手段から出力される荷
重信号と前記赤外線検出手段から出力される赤外線信号
とに基づき前記座席が在席か不在かを判定する判定手段
とから構成されることを特徴とする。
【0006】この第1発明によれば、荷重検出手段は座
席上の荷重を検出し、赤外線検出手段は座席の前方へ放
射される赤外線を検出し、判定手段は荷重の検出信号と
赤外線の検出信号とに基づいて座席が在席か不在かを判
定する。これにより、座席上の人体と物体とは、その重
量の他に前方への赤外線放射により、区別して判定され
る。又チャイルドシートを後向きに使用したときには、
その上に人体が着席していても、前方への赤外線放射が
無いので不在と判定される。
【0007】本発明の第2発明は、自動車の座席の一部
分に固定され前記座席の振動を検出する少なくとも一つ
の振動検出手段と、車室内に設置され受光部が前記座席
前面に相対した少なくとも一つの赤外線検出手段と、前
記振動検出手段から出力される振動信号から人体に特有
の周波数成分を抽出する信号処理手段と、前記信号処理
手段から出力される処理信号と前記赤外線検出手段から
出力される赤外線信号とに基づき前記座席が在席か不在
かを判定する判定手段とからなる。
【0008】この第2発明によれば、信号処理手段は振
動検出手段が検出した座席の振動から人体に特有の周波
数成分を抽出し、赤外線検出手段は人体から発せられる
赤外線を検出し、判定手段は荷重の検出信号と赤外線の
検出信号とに基づいて座席が在席か不在かを判定する。
これにより、座席上の人体や物体の重量の影響を受け
ず、又例えば悪路走行のように走行中大きな衝撃や加速
度があっても誤判定がなくなり、判定の精度が向上す
る。更に、チャイルドシートを後向きに使用したときに
は、その上に人体が着席していても、前方への赤外線放
射が無いので不在と判定される。
【0009】本発明の第3発明は、上記第2発明におい
て、判定手段は、信号処理手段から出力された処理信号
が予め定められた設定範囲にない場合は前記処理信号に
基づき座席が在席か不在かを判定し、前記処理信号が前
記設定範囲にある場合は赤外線検出手段から出力される
赤外線信号に基づき座席が在席か不在かを判定する。
【0010】この第3発明によれば、判定手段は、信号
処理手段から出力された処理信号が予め定められた中間
の設定範囲の外にあり、前記処理信号による在席判定が
明らかな場合はその処理信号に基づき座席が在席か不在
かを判定し、前記処理信号が前記設定範囲にあり、前記
処理信号による在席判定が微妙な場合は赤外線検出手段
から出力される赤外線信号に基づき座席が在席か不在か
を判定する。これにより前記第2発明による効果がある
他に、座席上の人体が子供や乳幼児などのように人体に
特有の振動周波数成分が大きくない場合の判定の精度が
向上する。
【0011】本発明の第4発明は、前記第3発明におい
て、赤外線検出手段は、赤外線を受光する受光部が指向
性を有し、赤外線を受光する受光部を揺動させる駆動部
を有し、判定手段は前記受光部を揺動させた際に前記赤
外線検出手段から出力される赤外線信号の信号パターン
に基づき座席が在席か不在かを判定する。
【0012】この第4発明によれば、判定手段は、赤外
線検出手段の受光部を揺動させた際に出力される赤外線
信号の信号パターンに基づき座席が在席か不在かを判定
する。これにより前記第3発明による効果がある他に、
例えば直射日光により車室内の温度が上がって座席の車
室内全体の赤外線放射レベルが上昇しても人体を検出で
き、判定の精度が向上する。
【0013】本発明の第5発明は、前記第3発明におい
て、赤外線検出手段は赤外線を受光する受光部が指向性
を有し、車室内に複数設置され、判定手段は複数の前記
赤外線検出手段から出力される赤外線信号各々の差に基
づき座席が在席か不在かを判定する。
【0014】この第5発明によれば、振動信号が予め定
められた設定領域にある場合は複数の赤外線検出手段か
ら出力される赤外線信号各々の差に基づき座席が在席か
不在かが判定される。これにより前記第4発明と同様の
作用があり、赤外線受光部を可動部分の無い簡単で安価
なもので構成することができる。
【0015】本発明の第6発明は、前記第3発明におい
て、車室内の照度を検出する照度検出部を有し、判定手
段はその照度検出部から出力される照度信号に基づき検
出した赤外線信号を補正する補正手段を有する。
【0016】この第6発明によれば、車室内の照度に基
づき赤外線検出手段から出力される赤外線信号が補正さ
れ座席が在席か不在かが判定される。これにより前記第
3発明による効果がある他に、車室内の照度が上がって
車室内全体の赤外線放射レベルが増えても人体を検出で
き、判定の精度が向上する。
【0017】本発明の第7発明は、自動車の座席の一部
分に固定され前記座席の振動を検出する少なくとも一つ
の振動検出手段と、前記座席の一部分に固定された複数
の電極間の静電容量を検出する静電容量検出手段と、前
記振動検出手段から出力される振動信号から人体に特有
の周波数成分を抽出する信号処理手段と、前記信号処理
手段から出力される処理信号と前記静電容量検出手段か
ら出力される静電容量信号とに基づき前記座席が在席か
不在かを判定する判定手段とからなる。
【0018】この第7発明によれば、振動検出手段から
出力される振動信号と静電容量検出手段から出力される
静電容量信号とに基づき座席が在席か不在かが判定され
る。
【0019】これにより前記第2発明と同様の効果があ
る他に、車室内の温度や照度による影響を受けないため
判定の精度が向上する。又、座席の中へ電極を配設する
といった簡単な構成であるため、検出部が隠れてスペー
スを要せず、車室内がすっきりして好適である。
【0020】本発明の第8発明は、自動車の座席の一部
分に固定され前記座席の振動を検出する少なくとも一つ
の振動検出手段と、形成される光路が前記座席上にチャ
イルドシートを後向けに設置したときにのみそのチャイ
ルドシートに遮られるように車室内に設置された少なく
とも一対の光線発生手段及び受光手段と、前記振動検出
手段から出力される振動信号から人体に特有の周波数成
分を抽出する信号処理手段と、前記信号処理手段から出
力される処理信号と前記受光手段から出力される受光信
号とに基づき前記座席が在席か不在かを判定する判定手
段とからなる。
【0021】この第8発明によれば、振動検出手段から
出力される振動信号と受光手段から出力される受光信号
とに基づき座席が在席か不在かが判定される。これによ
り、チャイルドシートが前向きに設置され、その上に乳
幼児が着席した場合には従来どおり在席と判定される
が、チャイルドシートが後向きに設置された場合には、
光路が遮断されるので、その上に乳幼児が着席していて
も不在と判定される。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態を図面と
ともに説明する。本発明の第1の実施形態における在席
検出装置は、図1に示すように、座席1の座面2下のウ
レタンフォーム3とシートスプリング4の間に設置され
た荷重検出手段6と、車室内の天井11、フロントガラ
ス12、フロントパネル13夫々に設置された赤外線検
出手段7〜9と、前記荷重検出手段6と赤外線検出手段
7〜9からの信号に基づき座席1が在席か不在かを判定
する判定手段10とから構成される。
【0023】荷重検出手段6は簡単なシートスイッチあ
るいは感圧抵抗体からなる。荷重検出手段6は、ここで
は座席1のウレタンフォーム3とシートスプリング4の
間に固定されているが、可撓性や形状を選択することに
より着座感に不具合がなければ座面2とウレタンフォー
ム3との間に固定したり、ウレタンフォーム3の成形時
にウレタンフォーム3に内蔵してもよい。荷重検出手段
6そのものの形状に制約がある場合は、複数個配設して
各々の信号を導出するような構成としてもよい。
【0024】赤外線検出手段7〜9は車室内の天井1
1、フロントガラス12、フロントパネル13に設置さ
れている。図1の点線と矢印で示しているように、赤外
線を受ける各々の受光部は座席1の方向に向けてあり、
ここでは座席1に大人15が着席した場合に大人15の
顔面の方向に向くよう設定されている。
【0025】上記構成による作用を添付図面に基づいて
説明する。ここで、本発明の実施形態の説明の便宜のた
め座席1上の条件を下記の6条件に分け夫々条件A〜F
を定義しておく。すなわち、 条件A:座席1上に何もない場合(図1の座面上)、 条件B:座席1上に鞄のような物体14が置いてある場
合(図2の座面上)、 条件C:座席1上に大人15が着席している場合(図3
の座面上)、 条件D:座席1上にブースタシート26が設置されてい
て子供27が着席している場合(図4の座面上)、 条件E:座席1上にチャイルドシート16が前向きに設
置されていて乳幼児17が着席している場合(図5の座
面上)、 条件F:座席1上にチャイルドシート16が後向きに設
置されていて乳幼児17が着席している場合(図6の座
面上)、である。
【0026】座席1上に物体14や大人15、チャイル
ドシート16等が乗るとそれらの重量に応じて荷重検出
手段6から荷重信号Wが出力される。又赤外線検出手段
7〜9の少なくとも一つから出力される赤外線信号は判
定手段10で輻射温度Tに換算される。そして判定手段
10は、図7の斜線部に示すようにWが予め定められた
設定値Wo以上で、かつTが予め定められた設定値To
以上であれば座席1が在席であると判定する。Woは、
例えば座席1に着席可能な人体の体重の下限値を調査
し、その下限値以下の値として設定される。又Toは、
例えば人体の輻射温度を計測し、その最低温度以下の値
として設定される。図7に示したように、図1のように
座席1上に何もない場合はW<Woなので不在と判定さ
れる(条件A)。図2のように座席1上に物体14が置
いてある場合は、物体14が鞄のようなものであればW
<Woなので不在と判定され(条件B)、物体14がW
≧Woなる重い物であっても、通常では物体の輻射温度
は低いのでT<Toとなるので不在と判定される。図
3、図4あるいは図5のように座席1上に人体15、1
7あるいは27が着席している場合はW≧Woで、かつ
人体15、17あるいは27の輻射温度TはT≧Toな
ので在席と判定される(条件C、D、E)。図6のよう
に座席1上にチャイルドシート16が後向きに設置され
ていて乳幼児17が着席している場合はW≧Woとなる
が、赤外線検出手段7〜9は乳幼児17から発生する赤
外線を検出できる方向には向いておらず、座席1の背も
たれやチャイルドシート背面から発生する赤外線を検出
するのでT<Toとなり不在と判定される(条件F)。
【0027】上記作用により本実施形態によれば、荷重
検出手段6で検出された荷重信号と赤外線検出手段7〜
9で検出された赤外線信号とに基づき座席1が在席か不
在かが判定されるので、重い物体を座席1上に置いたと
きにも誤って在席と判定することがないという効果があ
る。又使用者がチャイルドシート16を使用し乳幼児1
7を着席させたとき、チャイルドシート16を前向きに
設置した場合には従来どおり在席と判定するが、チャイ
ルドシート16を後向きに設置した場合には不在と判定
されるので、在席検出装置でエアバッグとの連動を行う
と、衝突時にエアバッグが不必要に展開しないという効
果がある。
【0028】上記実施形態では赤外線検出手段7〜9を
3つ用いたが、このうちの少なくとも一つを用いる構成
としてもよく、同様の効果がある。
【0029】次に本発明の第2の実施形態を図面ととも
に説明する。第2の実施形態は、図8に示すように、座
席1の座面2下のウレタンフォーム3とシートスプリン
グ4の間に設置された振動検出手段18と、その振動検
出手段18から出力される振動信号から人体に特有の周
波数成分、それより高い周波数成分を夫々抽出するため
の低域濾波手段19、高域濾波手段20と、車室内の赤
外線を検出する赤外線検出手段7〜9と、下方赤外線検
出手段21と、車室内の照度を検出する照度検出部22
と、その照度検出部22から出力される照度信号に基づ
き前記赤外線検出手段7〜9、21から出力される赤外
線信号を補正する補正手段5と、前記低域濾波手段1
9、高域濾波手段20と前記補正手段5とから出力され
る信号に基づき座席1が在席か不在かを判定する判定手
段23とから構成されている。
【0030】振動検出手段18はフィルム状のポリフッ
化ビニリデン等の高分子圧電材の両面に電極膜を形成し
た可撓性の圧電センサで、必要に応じてセンサ全体を例
えば金属フィルムのようなシールド材で電気的シールド
を行って成形してもよい。更に振動検出手段18とし
て、ケーブル状の圧電センサや圧電セラミックスや抵抗
体を使用した加速度センサを使用してもよく、上記のよ
うなフィルム状の圧電センサに限定するものではない。
振動検出手段18は、ここでは座席1のウレタンフォー
ム3とシートスプリング4の間に固定されているが、圧
電センサの可撓性や形状を選択することにより着座感に
不具合がなければ座面2とウレタンフォーム3との間に
固定したり、ウレタンフォーム3の成形時にウレタンフ
ォームに内蔵してもよい。伝達される振動をなるべく効
率よく検出するため、振動検出手段18はウレタンフォ
ーム3の底面全体をカバーするような形状が望ましい
が、帯状にして蛇行させたり、中央の縦方向に1本の帯
状にして配設してもよい。又、振動検出手段18そのも
のの形状に制約がある場合は、複数個配設して各々の信
号を導出するような構成としてもよい。低域濾波手段1
9、高域濾波手段20は各々例えば10Hz未満の周波
数成分を通過させるローパスフィルタと10Hz以上の
周波数成分を通過させるハイパスフィルタで構成されて
いる。これは低域濾波手段19が主に人体の心拍等によ
る低い振動の周波数成分を、高域濾波手段20が主に車
体のエンジン等による高い振動の周波数成分を夫々選択
的に出力するためである。
【0031】3個の赤外線検出手段7〜9は、車室内の
天井11、フロントガラス12、フロントパネル13夫
々に設置され、夫々の赤外線受光部は、座席1に大人1
5が着席した場合に大人15の顔面の方向に向くよう設
定されている。又、残り1個の下方赤外線検出手段21
は、フロントパネル13に設置され、図8の点線と矢印
で示しているように、その赤外線受光部は、座席1に人
体が着席した場合に人体の腹部の方向に向くよう設定さ
れている。そのため下方赤外線検出手段21は、他の赤
外線検出手段7〜9より指向性を強くしてもよい。又赤
外線検出手段9は、指向性を強くし、図9のように赤外
線を受光する受光部24を揺動させる駆動部25を有し
た構成としてもよい。照度検出部22は、図8の点線と
矢印で示しているように、車室内のフロントパネル13
等に設置され、座席1の方向に向けられている。
【0032】上記構成による作用を、前記第1の実施形
態のところで定義した座席1上条件A〜Fの6条件につ
き、添付図面に基づいて説明する。図8は座席1上に何
もない場合を示している。例えば、条件Cのように座席
1に大人15が着席するとその振動が座席1の座面2、
ウレタンフォーム3を経て振動検出手段18に伝達され
て振動する。走行時においては、車体の振動がシートス
プリング4を経て振動検出手段18に伝達されるが、そ
の振動は更にウレタンフォーム3、座面2を経て大人1
5に伝達され、大人15も振動するため、振動検出手段
18は車体の振動とそれによる大人15の振動との複合
された振動を受ける。大人15自身が動いた場合は更に
その分の振動が付加される。このようにして振動検出手
段18に振動が印加されると圧電効果により印加された
振動強度に応じた電圧が出力される。振動検出手段18
から出力された振動信号は低域濾波手段19、高域濾波
手段20で濾波される。前記のように座席1上条件A〜
F夫々において、低域濾波手段19、高域濾波手段20
各々の出力をV1、V2として(V1,V2)の分布を
模式的に示すと図10のようになる。すなわち、条件
A、Bのように何も無かったり物体14が載っており低
域周波数出力が小さい場合には(V1,V2)がJ22
に分布し、条件Cのように大人15が着席して低域周波
数出力が大きく明確な場合は(V1,V2)がJ1に分
布し、条件D、E、Fのように子供27や乳幼児17が
着席して低域周波数出力が大きくなく明確でない場合に
は(V1,V2)がJ21に分布する。
【0033】そして判定手段23は、前記図10に示す
ように判定領域をJ1、J21、J22の3つに分け、
(V1,V2)の分布により例えば下記のように判定す
る。
【0034】すなわち、条件A、Bの場合には不在と判
定し、条件Cの場合には在席と判定し、条件D、E、F
の場合には次の判定ステップで赤外線検出手段7〜9か
ら出力される赤外線信号に基づき在席か不在かを判定す
る。このフローチャートを図11に示す。図11よりス
テップ45で(V1,V2)の分布がJ1にあるかどう
かが比較され、条件CのようにJ1にある場合はステッ
プ49で在席と判定される。J1にない場合はステップ
46で(V1,V2)がJ22にあるかどうかが比較さ
れ、条件A、BのようにJ22にある場合はステップ4
8で不在と判定され、条件D、E、FのようにJ22に
ない場合はステップ47でTがTo以上かどうかが比較
される。ここでT≧Toの場合にはステップ49で在席
と判定され、T<Toならばステップ48で不在と判定
される。条件D、Eのように座席11上にブースターシ
ート26やチャイルドシート16が設置されその上に子
供27や乳幼児17が乗っている場合は、子供27や乳
幼児17から発生する赤外線を検出するためT≧Toと
なり在席と判定される。条件Fのように座席1上にチャ
イルドシート16が後向きに設置されていて乳幼児17
が乗っている場合は、赤外線検出手段7〜9は乳幼児1
7から発生する赤外線を検出できる方向には向いておら
ず、座席1の背もたれやチャイルドシート16背面から
発生する赤外線を検出するのでT<Toとなり不在と判
定される。
【0035】又上記構成により、直射日光が車室内に入
ってきた場合は以下のように作用する。すなわち、直射
日光が入ると座席1の表面温度が上昇するため、例えば
条件Fのように座席1上にチャイルドシート16が後向
きに設置されていて乳幼児17が乗っている場合に赤外
線検出手段9で赤外線を検出すると、T≧Toとなり例
えば図11のフローチャートで判定を行う場合にはステ
ップ47でT≧Toなのでステップ49で在席と判定し
てしまう。しかしながら、本実施形態の構成で述べたよ
うに赤外線検出手段9を図9のように赤外線を受光する
受光部24を揺動させる駆動部25を有した構成とすれ
ば以下のように作用する。図12に示すように座席1上
に人体が前向きに着席している場合(条件C)と、図1
3に示すようにチャイルドシート16が後向きに設置さ
れている場合(条件F)との夫々において、受光部24
の揺動角度をΔθとして図中P−P’の位置を受光部2
4がスキャンした時のTの分布の概略を示したものであ
る。図中Sは直射日光なしの場合のTの分布、S’は直
射日光ありの場合のTの分布である。日射によって人体
及びチャイルドシート16あるいはシートの背もたれの
温度はSからS’へ上昇する。図12のように条件Cの
場合は人体とその背景との間には温度差があるため、S
とS’には各々ΔTとΔT’の温度差があるが、図13
のように条件Fの場合は赤外線検出手段9が検出する赤
外線はそのほとんどが、チャイルドシート16から発生
するものであるため条件Cの場合のような温度差がな
く、SとS’にも温度差がない。判定手段23ではこの
ようなSの温度分布に基づき在席か不在かを判定する。
この場合、例えば図11のステップ47でΔT≧ΔTo
であればステップ49で在席と判定し、ステップ47で
ΔT<ΔToであればステップ48で不在と判定する。
条件Cの場合は、ステップ47でΔTとΔT’は共にΔ
To以上となるのでステップ49で在席と判定される。
条件Fの場合はSとS’にも温度差がないため、ステッ
プ47でΔT<ΔToとなりステップ49で不在と判定
される。尚、ΔToは実測等の実験により求めることが
できる。尚、条件A、Bの場合は条件Fと同様に不在
と、又条件D、Eの場合は条件Cと同様に在席と夫々判
定される。
【0036】又上記構成により、直射日光が車室内に入
ってきた場合は、図8に示すように、例えば赤外線検出
手段7、8、21から出力される赤外線信号各々の差に
基づき座席1が在席か不在かを判定するようにしてもよ
い。以下に赤外線検出手段7と21との差に基づいた判
定手順を示す。図14は条件A〜Fの各座席1上条件の
場合に通常時Sと直射日光が入った時S’での赤外線検
出手段7、21の出力から換算した輻射温度T1、T2
を模式的に示したものである。図14に示したように、
通常時Sに比して直射日光が入った時S’はT1、T2
共に上昇するが、座席1上に人体が前向きに着席してい
る場合条件C、D、Eでは赤外線検出手段7は主に人体
の顔面部から発生する赤外線を検出し、赤外線検出手段
21は例えば人体の衣服から発生する赤外線を検出する
ので、条件C、D、Eの場合はT1とT2との温度差Δ
Tが他の条件A、B、Fに比して大きい。この関係は直
射日光が入ってきても同様となる。従って判定手段23
では例えば図11のステップ47でΔT≧ΔToであれ
ばステップ49で在席と判定し、ステップ47でΔT<
ΔToであればステップ48で不在と判定する。図14
の場合では、条件C、D、Eの場合はステップ47でΔ
T≧ΔToとなりステップ49で在席と判定され、座席
1上条件A、B、Dの場合はステップ47でΔT<ΔT
oとなりステップ48で不在と判定される。上記では赤
外線検出手段7と21との差に基づいた判定手順を示し
たが、赤外線検出手段8と21との差に基づいて判定し
てもよい。尚、ΔToは実測等の実験により求めること
ができる。
【0037】更に上記構成により、直射日光が車室内に
入ってきた場合は例えば、図8に示すように、例えば照
度検出部22から出力される照度信号に基づき赤外線検
出手段9で検出した赤外線信号を補正して座席1が在席
か不在かを判定するようにしてもよい。この場合の赤外
線検出手段9は、図9のように駆動部25を有していて
もよいが、駆動部25のない通常の受光部24のみの構
成としてもよい。図15、図16に基づいて上記の判定
手順を説明する。図15は、照度検出部22から出力さ
れる照度信号Lと赤外線検出手段9で検出した赤外線信
号から換算した輻射温度Tの補正量ΔTmとの関係を示
している。図16は、座席1上に人体が前向きに着席し
ている場合Cと、チャイルドシートを後向きに設置して
いる場合Fとの夫々について、通常時Sと直射日光が入
った時S’での赤外線検出手段9の出力から換算した輻
射温度TとTを上記補正値ΔTmで補正した値Tcとを
模式的に示したものである。図16に示したように直射
日光が入るとTが上昇し、条件Fの場合でもT≧Toと
なりこのままだと図11のフローチャートのステップ4
7で在席の判定となるが、照度検出部22により照度L
が検出されると判定手段23内の補正部で図15の関係
に基づきΔTmが求められ、TからΔTmが差し引かれ
ることによりTcが求められる。そして図11のフロー
チャートのステップ47でToとTcが比較されて在席
か不在かが判定される。これにより図12のように条件
Cの場合はS、S’いずれでもTc≧Toなのでステッ
プ49で在席と判定され、図13のように条件Fの場合
はS、S’いずれでもTc<Toなのでステップ48で
不在と判定される。尚、条件A、Bの場合は条件Fと同
様に不在と、又条件D、Eの場合は条件Cと同様に在席
と夫々判定される。
【0038】上記作用により、本実施形態によれば、座
席1の一部に固定された振動検出手段18から出力され
る振動信号から人体に特有の周波数成分を抽出する信号
処理手段19、20と、赤外線検出手段7〜9、21か
ら出力される赤外線信号とに基づき座席1が在席か不在
かを判定されるので、第1の実施形態と同様な効果があ
る上に、例えば悪路走行のように走行中大きな衝撃があ
っても誤判定がなくなり判定の精度が向上する。
【0039】又本実施形態によれば、判定手段23は、
信号処理手段19、20から出力された処理信号が予め
定められた中間の設定範囲J21の外にあり、前記処理
信号による在席判定が明らかな場合はその処理信号に基
づき座席1が在席か不在かを判定し、前記処理信号が前
記設定範囲J21にあり、前記処理信号による在席判定
が微妙な場合は赤外線検出手段7〜9、21から出力さ
れる赤外線信号に基づき座席1が在席か不在かを判定す
る。これにより、座席1上の人体が子供27や乳幼児1
7などのように人体に特有の振動周波数成分が大きくな
い場合の判定の精度が向上する。
【0040】又本実施形態によれば、赤外線検出手段9
が赤外線を受光する受光部24を揺動させる駆動部25
を有し、判定手段23は処理信号が予め定められた設定
領域J21にある場合は受光部24を揺動させた際に赤
外線検出手段9から出力される赤外線信号の信号パター
ンに基づき座席1が在席か不在かを判定するので、例え
ば直射日光が車内に入ってきても誤判定がなくなり判定
の精度が向上する。
【0041】又本実施形態によれば、判定手段23が処
理信号が予め定められた設定領域J21にある場合は複
数の赤外線検出手段7〜9、21から出力される赤外線
信号各々の差に基づき座席1が在席か不在かを判定する
ので、上記と同様に例えば直射日光が車内に入ってきて
も誤判定がなくなり判定の精度が向上する。
【0042】更に本実施形態によれば、赤外線検出手段
7〜9、21が車室内の照度を検出する照度検出部22
と照度検出部22から出力される照度信号に基づき検出
した赤外線信号を補正する補正部5とを有しているの
で、上記と同様に例えば直射日光が車内に入ってきても
誤判定がなくなり判定の精度が向上する。
【0043】上記第2の実施形態では直射日光の影響が
あっても誤判定のない構成を示したが、この構成を第1
の実施形態に応用してもよく、同様な効果が得られる。
【0044】次に本発明の第3の実施形態を図面ととも
に説明する。第3の実施形態は、上記第2の実施形態に
おいて、図17に示すように、座席1の一部分に固定さ
れた2個の電極28、29と、その電極28、29の間
の静電容量Csを検出する静電容量検出手段30と、信
号処理手段19、20から出力される処理信号と前記静
電容量検出手段30から出力される静電容量信号とに基
づき座席1が在席か不在かを判定する判定手段31とを
有している。これら以外の構成については上記第2の実
施形態で述べたのでここでの詳細な説明は省略する。
【0045】電極28、29は着座感を損なわぬよう、
例えば可撓性のある金属シートや網状電極等の可撓性の
ある部材で構成するのが望ましい。又、電極形状につい
ては矩形状でもよいが、短冊状、棒状等で構成してもよ
い。ケーブル状の電極を蛇行させて配設してもよい。電
極28、29の配設位置はここでは座席1のウレタンフ
ォーム3とシートスプリング4の間に固定したり、座面
2とウレタンフォーム3との間に固定したり、ウレタン
フォーム3の成形時にウレタンフォーム3に内蔵しても
よい。
【0046】上記構成による作用を添付図面とともに説
明する。図18は座席1上の条件A〜F夫々の場合にお
ける、静電容量検出手段30で検出される電極28、2
9の間の静電容量Csの分布を模式的に示したものであ
る。図18中、座席1上の条件A〜Fは前記第1の実施
形態の通りである。そして、条件Gは座席1上に例えば
誤って水をこぼして座席1が濡れた状態とする。人体の
躯幹部の接近による静電容量の増加は大きい。従ってC
sについては図18に示すように、大人15が着席して
いる場合Cとブースターシート26が設置されその上に
子供27が着席している場合Dについては、人体15、
27の躯幹部が電極28、29に接近しているためCs
は高くなるが、チャイルドシート16が後向きに設置さ
れその上に乳幼児17が着席している場合Fでは、乳幼
児17の躯幹部の前記電極28、29に相対する面積が
小さいことと躯幹部が前記電極28、29から離れてい
ることからCsは小さい。何もない場合Aと鞄のような
物体14が置いてある場合Bについては静電容量の増加
が小さいのでCsは更に小さくなる。条件Gについては
座席1の濡れ方にもよるが、図18のようにCsが大き
くなることがある。
【0047】振動検出手段18から出力される振動信号
は低域濾波手段19、高域濾波手段20で濾波される。
上記の座席1上条件それぞれについて、低域濾波手段1
9、高域濾波手段20各々の出力をV1、V2とし(V
1,V2)の分布を模式的に示すと図19のようにな
る。図19の概要は第2の実施形態の図10で説明した
のでここでの詳細な説明は省略する。尚、条件Gについ
ては振動特性としては条件Aとほぼ同じとなる。判定手
段31では以下の手順で在席か不在かを判定する。
【0048】図20はその判定手順を示したフローチャ
ートである。図20よりステップ50で(V1,V2)
の分布が図19のJ1にあるかどうかが比較され、J1
にある場合はステップ54で在席と判定される(条件
C)。J1にない場合はステップ51で(V1,V2)
が図19のJ22にあるかどうかが比較され、J22に
ある場合はステップ53で不在と判定される(条件A、
B、F)。J22にない場合はステップ52でCsがC
o以上かどうかが比較される。ここでCs≧Coの場合
にはステップ54で在席と判定され(条件E)、Cs<
Coならばステップ53で不在と判定される(条件
D)。
【0049】上記作用により本実施形態によれば、信号
処理手段19、20から出力される処理信号と静電容量
検出手段30から出力される静電容量信号とに基づき座
席1が在席か不在かを判定する判定手段とからなるの
で、第1の実施形態と同様な効果がある。又、第2の実
施形態は直射日光による誤検出を防ぐ構成を有していた
が、本実施形態によればそのような構成は必要なく、複
数の電極28、29を座席1に配設するといった簡単な
構成で在席判定の精度を向上することができるといった
効果がある。更に、座席の中へ電極を配設するといった
簡単な構成であるため、検出部が隠れてスペースを要せ
ず、車室内がすっきりして好適である。
【0050】上記第3実施形態では振動検出手段18と
静電容量検出手段30とを組合わせた構成を示したが、
第1の実施形態で用いた荷重検出手段6と静電容量検出
手段30とを組み合わせた構成としてもよく、同様な効
果が得られる。
【0051】次に本発明の第4の実施形態を図面ととも
に説明する。第4の実施形態は、上記第2の実施形態に
おいて、図21に示すように、形成される光路が自動車
の座席1近傍を通過するように車室内の天井11、フロ
ントパネル13夫々に設置された光線発生手段32、受
光手段33と、信号処理手段19、20から出力される
処理信号と受光手段33から出力される受光信号とに基
づき座席1が在席か不在かを判定する判定手段34とを
有している。これら以外の構成については上記第2の実
施形態で述べたのでここでの詳細な説明は省略する。
【0052】上記構成による作用を図面に基づいて説明
する。振動検出手段18から出力される振動信号は低域
濾波手段19、高域濾波手段20で濾波される。低域濾
波手段19、高域濾波手段20各々の出力をV1、V2
とし(V1,V2)の分布を模式的に示すと図10のよ
うになる。図10の概要は第2の実施形態で説明したの
でここでの詳細な説明は省略する。図10で条件D、
E、Fは互いに分布が重複しているが、条件Fの場合は
図22に示すように光線発生手段32から発生した光線
がチャイルドシート16に遮断されて受光手段33に到
達しない。条件D、Eの場合は光線発生手段32から発
生した光線は受光手段33に到達して光線が検出され
る。従って判定手段34では以下の手順で在席か不在か
を判定する。
【0053】図23はその判定手順を示したフローチャ
ートである。図23よりステップ55で(V1,V2)
の分布が図14のJ1にあるかどうかが比較され、J1
にある場合はステップ59で在席と判定される(条件
C)。J1にない場合はステップ56で(V1,V2)
が図14のJ22にあるかどうかが比較され、J22に
ある場合はステップ58で不在と判定される(条件A、
B)。J22にない場合はステップ57で光線発生手段
32から発生した光線が受光手段33で検出されたかど
うかが判定される。ここで受光手段33で光線が検出さ
れた場合にはステップ59で在席と判定され(条件D、
E)、受光手段33で光線が検出されない場合にはステ
ップ58で不在と判定される(条件F)。
【0054】上記作用により本実施形態によれば、信号
処理手段19、20から出力される処理信号と、光線発
生手段32から発生した光線が受光手段33で検出され
たかどうかとに基づき座席1が在席か不在かが判定され
るので、第1の実施形態と同様な効果がある。又、第3
の実施形態では座席1に配設した複数の電極28、29
間の静電容量を検出する構成を有していたが、強電界が
印加されたり、水袋のような水分を含んだ重い物体を座
席1に置いたりすると誤判定が生じる場合があるが、本
実施形態は光線を用いているのでそのような誤判定がな
いという効果がある。
【0055】又、第4の実施形態では光線発生手段32
は車室内の天井11に、受光手段33はフロントパネル
13に設置しているが、条件EとFが区別できるような
位置に、すなわち形成される光路が前記座席上にチャイ
ルドシートを後向けに設置したときにのみそのチャイル
ドシートに遮られるように、光線発生手段32と受光手
段33とが設置されていれば他の位置に設置してもよ
い。例えば、図24のように光線発生手段32をドア3
5の内側に設置して受光手段33をフロントパネル13
に設置する構成としてもよい。
【0056】又、上記第4の実施形態では振動検出手段
18と光線発生手段32及び受光手段33とを組合せた
構成を示したが、第1の実施形態で用いた荷重検出手段
6と光線発生手段32及び受光手段33とを組み合わせ
た構成としてもよく、同様な効果が得られる。
【0057】以上の実施形態では本発明を主に車の助手
席1へ応用した事例について説明したが、後部座席への
応用も可能である。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の在席検出
装置によれば次の効果が得られる。
【0059】(1)荷重検出手段で検出された荷重信号
と赤外線検出手段で検出された赤外線信号とに基づき座
席が在席か不在かが判定されるので、重い物体を座席上
に置いても在席と判定するといったような誤動作がな
い。又従来の在席検出装置でエアバッグとの連動を行う
と、使用者が後向きにチャイルドシートを使用しても在
席と判定するので、衝突時にはエアバッグが不必要に展
開する、といった課題があったが、本発明では使用者が
後向きにチャイルドシートを使用したときには不在と判
定されるので、衝突時にエアバッグが不必要に展開しな
い。
【0060】(2)座席の一部に固定された振動検出手
段から出力される振動信号から人体に特有の周波数成分
を抽出する信号処理手段と、赤外線検出手段から出力さ
れる赤外線信号とに基づき座席が在席か不在かが判定さ
れるので、座席上の人体や物体の重量の影響を受けず、
又例えば悪路走行のように走行中大きな衝撃や加速度が
あっても誤判定がなくなり、判定の精度が向上する。更
に、使用者が後向きにチャイルドシートを使用したとき
には不在と判定されるので、衝突時にエアバッグが不必
要に展開しない。
【0061】(3)判定手段は、信号処理手段から出力
された処理信号が予め定められた中間の設定範囲の外に
あり、前記処理信号による在席判定が明らかな場合はそ
の処理信号に基づき座席が在席か不在かを判定し、前記
処理信号が前記設定範囲にあり、前記処理信号による在
席判定が微妙な場合は赤外線検出手段から出力される赤
外線信号に基づき座席が在席か不在かを判定する。これ
により、前記(2)と同様の効果がある他に、座席上の
人体が子供や乳幼児などのように人体に特有の振動周波
数成分が大きくない場合の判定の精度が向上する。
【0062】(4)判定手段は、赤外線検出手段の受光
部を揺動させた際に出力される赤外線信号の信号パター
ンに基づき座席が在席か不在かを判定する。これにより
前記(3)と同様の効果がある他に、例えば、直射日光
により車室内の温度が上がって座席の背もたれ等含め車
室内全体の赤外線放射レベルが上昇しても人体を検出で
き、判定の精度が向上する。
【0063】(5)複数の赤外線検出手段から出力され
る赤外線信号各々の差に基づき座席が在席か不在かが判
定される。これにより、前記(4)と同様の効果が、赤
外線受光部を可動部分の無い簡単で安価なもので構成す
ることによって得られる。
【0064】(6)車室内の照度に基づき赤外線検出手
段から出力される赤外線信号が補正され座席が在席か不
在かが判定される。これにより前記(3)と同様の効果
がある他に、車室内の照度が上がって車室内全体の赤外
線放射レベルが上昇しても人体を検出でき、判定の精度
が向上する。
【0065】(7)信号処理手段から出力される処理信
号と静電容量検出手段から出力される静電容量信号とに
基づき座席が在席か不在かが判定されるので前記(2)
と同様な効果がある。又、車室内の温度や照度による影
響を受けないため判定の精度が向上する。更に、座席の
中へ電極を配設するといった簡単な構成であるため、検
出部が隠れてスペースを要せず、車室内がすっきりして
好適である。
【0066】(8)信号処理手段から出力される処理信
号と光線発生手段から発生した光線が受光手段で検出さ
れたかどうかに基づき座席が在席か不在かが判定され
る。これにより、チャイルドシートが前向きに設置さ
れ、その上に乳幼児が着席した場合には従来どおり在席
と判定されるが、チャイルドシートが後向きに設置され
た場合には、光路が遮断されるので、その上に乳幼児が
着席していても不在と判定されるので、衝突時にエアバ
ッグが不必要に展開しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すブロック図。
【図2】前記実施形態において座席上に物体が置いてあ
る状態を示すブロック図。
【図3】前記実施形態において座席上に大人が着席して
いる状態を示すブロック図。
【図4】前記実施形態において座席上にブースターシー
トが設置されその上に子供が乗っている状態を示すブロ
ック図。
【図5】前記実施形態において座席上にチャイルドシー
トが前向きに設置されていて乳幼児が乗っている状態を
示すブロック図。
【図6】前記実施形態において座席上にチャイルドシー
トが後向きに設置されていて乳幼児が乗っている状態を
示すブロック図。
【図7】前記実施形態において在席と判定される輻射温
度−重量の範囲を示す図。
【図8】本発明の第2の実施形態を示すブロック図。
【図9】前記実施形態の揺動できる受光部を有する赤外
線検出手段を示す斜視図。
【図10】前記実施形態において座席上条件A〜D夫々
における低域濾波手段、高域濾波手段の夫々の出力V
1、V2による(V1,V2)の分布を示す図。
【図11】前記実施形態における判定手順を示すフロー
チャート。
【図12】前記実施形態において座席上に人体が着席し
ている場合に赤外線検出部の受光部がスキャンした状態
を示すもので、(a)はスキャン経路を示す概念図、
(b)は前記スキャンに対応した輻射温度Tの分布の概
略を示す図。
【図13】前記実施形態において座席上にチャイルドシ
ートが後向きに設置されている場合に受光部がスキャン
した状態を示すもので、(a)はスキャン経路を示す概
念図、(b)は前記スキャンに対応した輻射温度Tの分
布の概略を示す図。
【図14】前記実施形態において座席上条件A〜Fの場
合に赤外線検出手段7、下方赤外線検出手段21夫々の
出力から換算した輻射温度T1、T2を模式的に示す
図。
【図15】前記実施形態において照度Lと温度補正量Δ
Tmとの関係を示す図。
【図16】前記実施形態において座席上の条件C、Dの
場合に輻射温度Tとその補正した値Tcとの関係を示す
図。
【図17】本発明の第3の実施形態を示すブロック図。
【図18】前記実施形態において座席上条件A〜Fと静
電容量Csとの分布を模式的に示す図。
【図19】前記実施形態において座席上条件A〜Fと低
域濾波手段、高域濾波手段各々の出力V1、V2による
(V1,V2)の分布を示す図。
【図20】前記実施形態における判定手順を示すフロー
チャート。
【図21】本発明の第4の実施形態を示すブロック図。
【図22】前記実施形態において座席上にチャイルドシ
ートが後向きに設置されていて乳幼児が乗っている状態
を示す図。
【図23】前記実施形態における判定手順を示すフロー
チャート。
【図24】前記実施形態において光線発生手段と受光手
段との他の設置例を示す後方斜視図。
【図25】従来の在席検出装置の平面図。
【符号の説明】
1 座席 6 荷重検出手段 7〜9 赤外線検出手段 10 判定手段 11 天井 12 フロントガラス 13 フロントパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 雅篤 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 岩佐 隆司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 田中 栄一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 上田 康清 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 長本 俊一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 諸田 巻衛 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−312966(JP,A) 特開 平6−316234(JP,A) 特開 平7−165011(JP,A) 特開 平7−270541(JP,A) 特開 平4−321421(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 5/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の座席の一部分に固定された少な
    くとも一つの荷重検出手段と、車室内に設置され受光部
    が前記座席前面に相対した少なくとも一つの赤外線検出
    手段と、前記荷重検出手段から出力される荷重信号と前
    記赤外線検出手段から出力される赤外線信号とに基づき
    前記座席が在席か不在かを判定する判定手段とから構成
    されることを特徴とする在席検出装置。
  2. 【請求項2】 自動車の座席の一部分に固定され前記座
    席の振動を検出する少なくとも一つの振動検出手段と、
    車室内に設置され受光部が前記座席前面に相対した少な
    くとも一つの赤外線検出手段と、前記振動検出手段から
    出力される振動信号から人体に特有の周波数成分を抽出
    する信号処理手段と、前記信号処理手段から出力される
    処理信号と前記赤外線検出手段から出力される赤外線信
    号とに基づき前記座席が在席か不在かを判定する判定手
    段とからなる在席検出装置。
  3. 【請求項3】 判定手段は、信号処理手段から出力され
    た処理信号が予め定められた設定範囲にない場合は前記
    処理信号に基づき座席が在席か不在かを判定し、前記処
    理信号が前記設定範囲にある場合は赤外線検出手段から
    出力される赤外線信号に基づき座席が在席か不在かを判
    定する請求項2記載の在席検出装置。
  4. 【請求項4】 赤外線検出手段は、赤外線を受光する受
    光部が指向性を有し、前記受光部を揺動させる駆動部を
    有し、判定手段は前記受光部を揺動させた際に前記赤外
    線検出手段から出力される赤外線信号の信号パターンに
    基づき座席が在席か不在かを判定する請求項3記載の在
    席検出装置。
  5. 【請求項5】 赤外線検出手段は、赤外線を受光する受
    光部が指向性を有し、車室内に複数設置され、判定手段
    は複数の前記赤外線検出手段から出力される赤外線信号
    各々の差に基づき座席が在席か不在かを判定する請求項
    3記載の在席検出装置。
  6. 【請求項6】 車室内の照度を検出する照度検出部を有
    し、判定手段はその照度検出部から出力される照度信号
    に基づき検出した赤外線信号を補正する補正手段を有す
    る請求項3記載の在席検出装置。
  7. 【請求項7】 自動車の座席の一部分に固定され前記座
    席の振動を検出する少なくとも一つの振動検出手段と、
    前記座席の一部分に固定された複数の電極間の静電容量
    を検出する静電容量検出手段と、前記振動検出手段から
    出力される振動信号から人体に特有の周波数成分を抽出
    する信号処理手段と、前記信号処理手段から出力される
    処理信号と前記静電容量検出手段から出力される静電容
    量信号とに基づき前記座席が在席か不在かを判定する判
    定手段とからなる在席検出装置。
  8. 【請求項8】 自動車の座席の一部分に固定され前記座
    席の振動を検出する少なくとも一つの振動検出手段と、
    形成される光路が前記座席上にチャイルドシートを後向
    けに設置したときにのみそのチャイルドシートに遮られ
    るように車室内に設置された少なくとも一対の光線発生
    手段及び受光手段と、前記振動検出手段から出力される
    振動信号から人体に特有の周波数成分を抽出する信号処
    理手段と、前記信号処理手段から出力される処理信号と
    前記受光手段から出力される受光信号とに基づき前記座
    席が在席か不在かを判定する判定手段とからなる在席検
    出装置。
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