JP3087729B2 - 気体採取装置、該気体採取装置を用いた気体分析装置および気体分析方法 - Google Patents

気体採取装置、該気体採取装置を用いた気体分析装置および気体分析方法

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JP3087729B2 JP10200679A JP20067998A JP3087729B2 JP 3087729 B2 JP3087729 B2 JP 3087729B2 JP 10200679 A JP10200679 A JP 10200679A JP 20067998 A JP20067998 A JP 20067998A JP 3087729 B2 JP3087729 B2 JP 3087729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気中の微量ガス
成分あるいは微量揮発性成分を連続モニタリングするた
めに前記微量ガス成分等を採取する気体採取装置、該気
体採取装置を用いた気体分析装置および気体分析方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、大気中のガス成分の分析には、現
場で試料を採取し分析室に持ち帰り各種分析方法により
分析を行うか、あるいは、特定の成分については現場に
センサと記録装置からなる分析装置を設置しモニタする
という方法が取られてきた。現場での試料採取は、多く
の場合、吸収液や吸収剤に分析成分を吸収させることに
より行い、その成分の分析には、吸収液の場合には吸収
液そのものを、吸収剤の場合には吸収剤に抽出液を加え
て成分の抽出を行った抽出液を用いていた。
【0003】高速液体クロマトグラフやイオンクロマト
グラフなどの液体クロマトグラフは、1回の試料注入で
液体中の多成分を高感度で分析できるという特徴を持っ
ている。特に無機成分の分析を目的としたイオンクロマ
トグラフは、他の分析方法では分析操作が煩雑な陰イオ
ン成分を容易に分析できるために広く利用されるように
なり、大気中の酸性ガス成分の分析においても、上記の
ように試料採取を行った後に吸収液や抽出液をイオンク
ロマトグラフで分析する方法が用いられている。
【0004】吸引液による方法では、バブラーやインピ
ンジャーに所定量の吸引液を入れ、大気を吸引してバブ
リングすることで分析目的の成分を吸引液に溶解させる
方法が広く用いられている。この方法を利用した自動モ
ニタも開発されており、現場でのモニタが可能になって
いる。
【0005】これに対して、より自動化が容易な方法と
して、気体透過膜を利用した試料採取方法(いわゆる拡
散スクラバー法)が開発され、例えば「アナリティカル
ケミストリー、第61巻、第1号(1989年1月)、
19〜24頁(AnaliticalChemistr
y,VOL.61,NO.1,January,198
9)」や、特開平8−54380号公報等に開示されて
いる。
【0006】図10は、従来の気体分析装置における拡
散スクラバー本体を示す構成図である。図10に示すよ
うに、拡散スクラバー本体101は、気体透過膜チュー
ブの内管102と、内部に内管102が挿入された外管
103とを有する。
【0007】拡散スクラバー本体101では、内管10
2内に試料大気を通気させつつ、内管102と外管10
3との隙間に吸収液を通液させることにより、試料大気
中の分析成分が吸収液に吸収される。
【0008】拡散スクラバー法には、塩酸、硝酸、アン
モニア等の分析目的成分を90%以上の高い捕集率で採
取できるものもあるが、概して捕集率はあまり高くない
うえに、試料気体中の微粒子が気体透過膜の表面に吸着
することにより、捕集率の経時変化が発生する。従っ
て、微粒子量が極めて低いクリーンルーム大気中におい
てアンモニア等の捕集率の高い成分に限定して分析する
場合には適しているが、試料大気が通常の外気や室内大
気である場合や、試料大気中の不純物成分を定性的に把
握したい場合には、必ずしも適していない。この問題は
試料大気と吸収液とが直接接触しないことによるもので
ある。
【0009】これを解決する手段として、ウェットデニ
ューダ法が開発され、例えば、「アナリティカルケミス
トリー、第63巻、第13号(1991年7月)、12
37〜1242頁(AnalyticalChemis
try,VOL.63,NO.13,July,199
1)」に開示されている。以下、図11および図12を
用いてウエットデニューダ法を利用した従来の気体分析
装置を説明する。
【0010】図11はウエットデニューダ法を利用した
従来の気体分析装置を示す全体構成図、図12は図11
に示したデニューダ本体の拡大断面図である。
【0011】図11に示すように、ウエットデニューダ
法を利用した従来の気体分析装置201では、気体採取
装置であるデニューダ202内の内壁に沿わせて上方か
ら下方へ吸収液を通液させるとともに、吸引ポンプ20
3を作動させることにより試料大気をデニューダ202
内の下方から上方へ通気させる。なお、吸引ポンプ20
3による試料大気の流量は、流量コントローラ217で
調整されている。
【0012】デニューダ202では、図12に示すよう
に、ガラス管の内壁にシリカゲル膜が成膜されたシリカ
ゲルコートガラス管204(以下、「ガラス管204」
という。)の上部に、ガラス管204に吸収液を供給す
る吸収液供給管205と、ガラス管204から試料大気
を排出する試料大気排出管206とが設けられている。
また、ガラス管204の下部には、ガラス管204から
吸収液を排出する吸収液排出管207と、ガラス管20
4に試料大気を供給する試料大気供給管208とが設け
られている。
【0013】吸収液供給管205からガラス管204内
に供給された吸収液は、フィルタ206’を通過した後
にガラス管204の内壁に沿って下方へ流れ落ちる。一
方、試料大気供給管208から供給された試料大気は、
ガラス管204内を通過して試料大気排出管206から
排出される。このとき、吸収液と試料大気とが直接接触
するため、試料大気内の分析成分が吸収液に吸収され
る。分析成分を吸収した吸収液は、吸収液排出管207
からガラス管204の外部に排出される。
【0014】吸収液排出管207から排出された吸収液
は、図11に示す送液ポンプ209によってイオンクロ
マトグラフ210に送液される。図11に示すように、
イオンクロマトグラフ210は、送液された吸収液の流
路を切り替えるための流路切替バルブ211a,211
bと、吸収液を一時的に蓄えるための試料ループ212
a,212bと、吸収液から分析成分を分離してその成
分分析を行うための分離カラム213、サプレッサ21
4、および導電率検出器215とを有する。
【0015】イオンクロマトグラフ210に送液された
吸収液は、流路切替バルブ211aで流路が振り分けら
れ、試料ループ212aもしくは試料ループ212bに
一時的に蓄えられる。その後、流路切替バルブ211b
を切り替えると、試料ループ212aもしくは試料ルー
プ212bに蓄えられていた吸収液は送液ポンプ216
によって分離カラム213、サプレッサ214、導電率
検出器215に順に流入され、吸収液から分析成分が分
離され、その成分分析が行われる。その分析値から試料
大気中の分析成分の濃度が算出される。
【0016】このように構成された従来の気体分析装置
201の構成によれば、分析成分の捕集率は吸収液と試
料大気との接触面積の大きさに依存し、分析成分の濃度
測定精度はガラス管204の内壁表面における吸収液と
試料大気との接触面積の再現性に依存する。そこで、気
体分析装置201では、ガラス管204の内壁表面にシ
リカゲル膜が成膜された構成とすることにより、ガラス
管204の内壁表面での吸収液の濡れ性を高めると共に
均一化し、さらに吸収液供給管205から供給された吸
収液をフィルタ206を通過させることにより、吸収液
をガラス管204の内壁表面の全面に分散させている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
気体分析装置は、長期間に渡って使用すると、気体採取
装置であるシリカゲルコートガラス管のシリカゲル膜表
面に大気中の有機物成分が吸着してしまう。その結果、
有機物成分が吸着した部分におけるガラス管の内壁表面
での濡れ性が低下するため、ガラス管内壁表面における
吸収液の濡れ性が不均一になり、分析成分の捕集率が経
時的に変化するとともに、分析成分の濃度測定精度が低
下する。
【0018】この捕集率の経時変化等を防止するために
は、シリカゲルコートガラス管の内壁を洗剤やアルコー
ルで洗浄することが必要であるため、定期的に保守洗浄
しなければならず、気体分析装置のユーザにとって負担
となっていた。
【0019】そこで本発明は、長期間に渡って使用して
も分析成分の捕集率が低下せず、定期的に保守洗浄を必
要としない気体採取装置、該気体採取装置を用いた気体
分析装置および気体分析方法を提供することを目的とす
る。
【0020】
【課題を解決するための手段】ここで、気体採取装置内
に試料大気の有機物成分等が付着することを防止するた
めに参考となる従来技術を以下に示す。
【0021】まず、特開平9−83005号公報に、光
触媒を含む透明層で太陽電池の表面を被覆する技術が開
示されている。この技術は太陽電池の保護カバーに関す
る技術であるが、当該技術のように太陽電池の保護カバ
ーの表面を光触媒層で被覆する構成とすると、光触媒層
は太陽光によって光励起され、光触媒層の表面は水との
接触角が約0゜になる程度に超親水化される。太陽電池
が降雨にさらされた時には、保護カバーの表面に付着し
た汚れは雨水により洗い流され、表面は自己浄化(セル
フクリーニング)される。
【0022】また特開平8−99041号公報では、代
表的な光触媒である酸化チタンの結晶形がアナターゼで
あるものを、透明かつ多孔質になるように基板表面に成
膜すると、当該酸化チタン膜は環境汚染物質を吸着し、
光が照射されることによって迅速かつ効果的にしかも連
続的にその環境汚染物質を分解除去できることが開示さ
れている。さらに、特開平8−94502号公報等に
は、酸化チタン等の光触媒の作用によりNOやNO2
水に可溶な化学形態に変化することが開示されている。
【0023】本発明は、上記のような光触媒が有する特
性を応用してなされたものである。上記目的を達成する
ため、本発明の気体採取装置は、内壁に特定波長の光を
受けると光励起されて超親水化される光触媒を含む光触
媒薄膜層が形成されていると共に、前記特定波長の光を
透過する材質で形成されている管状部材を有する気体採
取装置であって、測定対象である試料大気を前記管状部
材内に供給する試料大気供給手段と、前記試料大気中に
含まれる分析成分を吸収するための吸収液を前記光触媒
薄膜層の表面に沿って送液する吸収液送液手段と、前記
特定波長の光を照射する光照射手段とを備え、前記試料
大気供給手段によって前記試料大気を供給する動作と、
前記吸収液送液手段によって前記吸収液を送液する動作
と、前記光照射手段によって前記特定波長の光を照射す
る動作とが同時に行われるように構成されていることを
特徴とする。
【0024】これにより、光触媒を光励起させる特定波
長の光が気体採取装置に照射されると、光触媒薄膜層の
表面は水との接触角が約0゜になる程度に超親水化され
る。そのため、光触媒薄膜層の表面に付着していた有機
物成分等は吸収液に容易に洗い流されるので、光触媒薄
膜層の表面は自己浄化される。さらに、試料大気が吸収
液に接触するため、試料大気中の分析成分が吸収液に直
接吸収される。 また、前記吸収液送液手段は、前記供給
液を前記光触媒薄膜層の表面に噴射させるノズルを備え
ている構成としてもよく、あるいは、前記管状部材の内
径よりも小径に設けられ前記管状部材の内壁との間に前
記試料大気および前記吸収液を流通させるための隙間を
おいて前記管状部材内に配置された拡散板を備えている
構成としてもよい。
【0025】また、前記特定波長の光は白色光源あるい
は太陽からの光に含まれる紫外線であり、前記光触媒は
前記吸収液への前記分析成分と同じ成分あるいは前記分
析成分の分析の障害となる成分の溶出が前記分析成分の
分析精度に影響しない程度に少ない物質からなる構成で
あることが望ましい。
【0026】また、前記光触媒はアナターゼ型酸化チタ
ンもしくはルチル型酸化チタンである構成であることが
望ましい。
【0027】さらに、前記光触媒薄膜層は透明であり、
かつ膜厚が0.01μm〜5μmに形成されている構成
であることが好ましい。
【0028】さらには、前記光触媒薄膜層は多孔質に形
成されている構成とすることにより、光触媒薄膜層の表
面に付着した有機物成分等との光化学反応効率が向上さ
れる。
【0029】さらに、前記管状部材は、管壁における前
記特定波長の光の減衰率が90%以下である構成である
ことが望ましい。
【0030】さらには、前記管状部材は、管壁における
前記特定波長の光の減衰率が50%以下である構成であ
ることが望ましい。
【0031】加えて、前記管状部材内の一部もしくは全
体を冷却するための冷却装置が備えられている構成とす
ることにより、吸収液の蒸発が抑えられるので、試料大
気中の分析成分の捕集率の低下が防止される。
【0032】さらに、前記冷却装置による前記管状部材
内の一部もしくは全体の冷却温度は0℃〜10℃である
ことが望ましい。
【0033】また、本発明の気体分析装置は、上記発明
の気体採取装置と、前記管状部材の内壁に沿って送液さ
れた吸収液が送液され、前記吸収液に含まれる分析成分
を検出するための成分検出装置とを有する気体分析装置
であって、前記気体採取装置は、前記管状部材の内壁に
形成された光触媒薄膜層の光触媒を光励起させる特定波
長を有する白色光源または太陽の光が照射される環境下
に配置されている。
【0034】これにより、気体採取装置の管状部材に形
成された光触媒薄膜層の光触媒は常に光励起され、光触
媒薄膜層の表面が超親水化される。そのため、光触媒薄
膜層の表面に付着した有機物成分等は吸収液によって直
ちに洗い流される。
【0035】また、前記成分検出装置は、前記吸収液に
含まれる分析成分を捕捉して濃縮させる捕捉濃縮手段
と、前記捕捉濃縮手段に捕捉された分析成分を前記捕捉
濃縮手段から離脱させる離脱手段と、前記捕捉濃縮手段
から離脱された分析成分を検出する成分検出手段とを有
する構成とすることにより、分析成分は濃縮された状態
で検出されるので、分析成分の検出強度が高められ、分
析精度が向上する。
【0036】さらに、前記成分検出装置の捕捉濃縮手段
は、前記吸収液に含まれる分析成分を吸着するための吸
着剤が充填された濃縮カラムである構成とすることが望
ましい。
【0037】さらには、前記捕捉濃縮手段を通過するこ
とにより前記分析成分が除去された前記吸収液は前記気
体採取装置に循環送液される構成とすることにより、吸
収液の送液流速の大小にかかわらず測定に使用される吸
収液の液量自体は一定となるため、捕捉濃縮手段での分
析成分の捕捉損失が発生しない範囲で吸収液の送液流速
が任意に設定される。
【0038】また、前記成分検出装置は、液体クロマト
グラフまたはイオンクロマトグラフである構成であるこ
とが望ましい。
【0039】さらに、前記気体採取装置の管状部材の内
壁に形成された光触媒薄膜層に含まれる光触媒を励起さ
せる特定波長の光を、連続的あるいは間欠的に前記管状
部材に照射する励起光光源が備えられた構成とすること
により、光触媒薄膜層の活性は非常に高くなり、NOや
NO2のようにそのままでは吸収液にほとんど溶解しな
い成分が、吸収液に溶解可能な亜硝酸等に酸化分解され
る。
【0040】また、本発明の気体分析方法は、請求項
に記載の気体分析装置を用いる気体分析方法であっ
て、前記励起光光源を消灯した状態で分析目的である分
析成分を測定対象である試料大気中から前記気体採取装
置によって捕集した後に、捕集された前記分析成分を前
記成分検出装置によって分析する第1の成分分析工程
と、前記励起光光源を点灯した状態で分析目的である分
析成分を測定対象である試料大気中から前記気体採取装
置によって捕集した後に、捕集された前記分析成分を前
記成分検出装置によって分析する第2の成分分析工程と
を有する。
【0041】上記の気体分析方法によれば、励起光光源
を消灯して分析成分の捕集を行った場合には、光触媒薄
膜層は管状部材の内壁面の汚損を防止する程度しか活性
化されず、試料大気中の水溶性の分析成分のみが吸収液
に捕集される。一方、励起光光源を点灯して分析成分の
捕集を行った場合には、光触媒薄膜層の活性は非常に高
くなり、NOやNO2のようにそのままでは吸収液にほ
とんど溶解しない成分が、吸収液に溶解可能な亜硝酸等
に酸化分解される。
【0042】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0043】(第1の実施形態)図1は、本発明の気体
分析装置の第1の実施形態を示す構成図である。
【0044】図1に示すように、本実施形態の気体分析
装置1は、試料大気中から分析目的の分析成分を採取す
る気体採取装置であるデニューダ2と、デニューダ2で
採取した分析成分を検出する成分検出装置であるイオン
クロマトグラフ3とを有する。
【0045】最初に、デニューダ2の概略について図1
および図2を用いて説明する。図2は図1に示したデニ
ューダの詳細な構成を示す断面図である。
【0046】図1および図2に示すように、デニューダ
2は、管状部材であるデニューダ管2a内に吸収液を供
給する吸収液供給管4と、デニューダ管2a内から試料
大気を排出する試料大気排出管5とがデニューダ管2a
の上部に設けられている。また、デニューダ管2aの下
部には、デニューダ管2a内から吸収液を排出する吸収
液排出管6と、デニューダ管2a内に試料大気を供給す
る試料大気供給管7とが設けられている。
【0047】また、図2に示すように、吸収液供給管4
と試料大気排出管5とは、接続ジョイント8を介してデ
ニューダ管2aの上部に設けられ、吸収液排出管6と試
料大気供給管7とは、接続ジョイント9を介してデニュ
ーダ管2aの下部に設けられている。さらに、吸収液供
給管4および試料大気排出管5と接続ジョイント8との
接続部、吸収液排出管6および試料大気供給管7と接続
ジョイント9との接続部には、それぞれシール材10
a,10b,10c,10dが配設され、加えて、接続
ジョイント8とデニューダ管2aとの接続部、接続ジョ
イント9とデニューダ管2aとの接続部にはそれぞれシ
ール材11a,11bが配設されているので、外部気体
の混入および吸収液の漏出が防がれている。
【0048】上記のように構成されたデニューダ2で
は、第1の送液ポンプ14によって吸収液が吸収液供給
管4に送液されると、吸収液は吸収液供給管4の先端に
設けられたノズル4aからデニューダ管2aの内壁に向
けて噴出され、デニューダ管2aの内壁に沿って下方に
流れ落ちる。一方、吸引ポンプ15を作動させると、試
料大気供給管7からデニューダ管2a内に試料大気が供
給され、デニューダ2内を通過して試料大気排出管5か
ら排出される。このとき、吸収液と試料大気とが直接接
触するため、試料大気中の分析成分が吸収液に吸収され
る。分析成分を吸収した吸収液は、吸収液排出管6から
デニューダ管2aの外部に排出される。
【0049】吸収液排出管6から排出された吸収液は、
第1の流路切替バルブ16を経由して第2の送液ポンプ
17に送液され、さらにイオンクロマトグラフ3に送液
される。
【0050】なお、各送液ポンプ14,17の送液流量
は各送液ポンプが有する流量調整機構(不図示)により
所定の値に設定され、吸引ポンプ15の流量は流量コン
トローラ15aにより所定の値に設定される。
【0051】次に、イオンクロマトグラフ3の概略につ
いて説明する。
【0052】図1に示すように、イオンクロマトグラフ
3は、送液された吸収液の流路を切り替えるための第3
の流路切替バルブ18と、吸収液に捕集された分析成分
を吸着して濃縮させる捕捉濃縮手段としての濃縮カラム
19と、濃縮カラム19に吸着された分析成分を溶出さ
せる溶離液を送液するための第3の送液ポンプ20と、
分析成分を相互に分離して分析成分の検出を行う検出手
段としての分離カラム21、サプレッサ22、および導
電率検出器23とを有する。なお、第3の送液ポンプ2
0は、本実施形態の気体分析装置1の始動時から終了時
まで常時作動し溶離液を送液し続け、導電率検出器23
ではその検出器23を通過する溶離液の導電率を連続的
に測定する。分離カラム21で相互に分離された分析成
分を含む溶離液が導電率検出器23を通過すると、当該
分析成分による導電率がベースラインに上乗せされる。
【0053】イオンクロマトグラフ3に送液された吸収
液は、第3の流路切替バルブ18を経由して濃縮カラム
19に送液される。濃縮カラム19では、吸収液に含ま
れる分析成分が捕捉されることにより分析成分が濃縮さ
れ、残りの吸収液は再び第3の流路切替バルブ18を経
由して廃水される。次に、第3の流路切替バルブ18を
破線で示す流路に切り替えると、溶離液は第3の流路切
替バルブ18を経由して濃縮カラム19に送液され、濃
縮カラム19に捕捉されていた分析成分が溶離液に溶出
する。なお、第3の送液ポンプ20の送液流量は流量調
整機構(不図示)により所定の値に設定される。
【0054】分析成分を含んだ溶離液は、分離カラム2
1、サプレッサ22、導電率検出器23に順に流入す
る。分析成分は成分毎に相互に分離され、成分毎の分析
が行われる。その分析値から試料大気中の分析成分の濃
度が算出される。
【0055】ここで、図1に示したデニューダ2の構成
について、図3を用いて詳しく説明する。図3は図1お
よび図2に示したデニューダのデニューダ管と吸収液供
給管との拡大断面図である。
【0056】図3に示すように、デニューダ管2aは、
ガラス管12の内壁に光触媒薄膜層13が形成されてい
る。
【0057】ガラス管12は、光触媒薄膜層13の光触
媒を励起させる励起光を少ない減衰で透過させることが
できる材質で形成されている。例えば、その材質には石
英やパイレックスを用いることが好ましい。発明者の検
証の結果によれば、ガラス管12の管壁における励起光
の減衰率が90%以下であるときに、光触媒が光励起さ
れることが確認された。さらに、励起光の減衰率が50
%以下であるときには、光触媒がより光励起され、光触
媒薄膜層13の表面が良好に親水性化されることが確認
された。
【0058】光触媒薄膜層13には、蛍光灯、キセノン
ランプ、ハロゲンランプ等の白色光源の人工光、あるい
は太陽からの自然光に含まれる特定波長の光(例えば紫
外線)によって光励起可能であり、分析成分と同じ成分
あるいは分析の障害となる成分の吸収液への溶出が少な
い光触媒物質が用いられる。その光触媒物質には、例え
ばアナターゼ型酸化チタン、酸化亜鉛(励起波長378
nm)、酸化スズ(励起波長344nm)、ルチル型酸
化チタン(励起波長413nm)等、UVランプ等の紫
外光源からの人工光によって効率よく活性化される物質
を用いることが望ましい。特に、アナターゼ型酸化もし
くはルチル型酸化チタン等の酸化チタンは、無害であり
かつ化学的に安定であるので、薄膜層材として好適であ
る。
【0059】光触媒薄膜層13は、上記のような光触媒
物質の一つを用いて単一膜としてもよく、更には2以上
の光触媒物質を用いて複合膜を形成しても良い。なお、
光触媒薄膜層13は透明であり、光触媒薄膜層13の膜
厚は0.01μm〜5μm、望ましくは1μm以下であ
ることが好ましい。さらに、光触媒薄膜層13の表面を
多孔質にした場合には、光触媒薄膜層13に付着した有
機物成分等との光化学反応効率が向上する。
【0060】一方、吸収液供給管4のノズル4aは、吸
収液供給管4の未端が封止され、封止箇所の近傍の管壁
に細孔が形成されてなり、吸収液が少なくとも二方向に
分散してデニューダ管2aの内壁表面に供給されるよう
な構造となっている。吸収液供給管4から供給された吸
収液はデニューダ管4aの内壁全面に拡散され、光触媒
薄膜層13の表面に水膜を形成して、デニューダ管2a
の内壁表面を上方から下方に流通する。これにより、再
現性を有する高い捕集率で分析成分を捕集することがで
きる。なお、ノズル4aは、各細孔から噴出される吸収
液の大部分をデニューダ管2aの内壁に到達させること
ができる構成であればよく、細孔の数、細孔の口径、細
孔の設置位置等の構成は任意である。
【0061】なお、デニューダ2は、デニューダ管2a
の内壁に形成された光触媒薄膜層13の光触媒を光励起
させる特定波長を有する白色光源または太陽の光が照射
される環境下に配置されている。
【0062】次に、上記で説明した本実施形態の気体分
析装置を用いた気体分析方法について、図1および図4
を用いて説明する。図4は、本実施形態の気体分析方法
の分析工程を示すフローチャートである。
【0063】第1の工程では、始動操作を行う(S10
1)。すなわち、図1に示す第1の流路切替バルブ16
および第2の流路切替バルブ24を破線で示す流路に切
り替え、デニューダ30内に残留する吸収液を第2の流
路切替バルブ24の排水口から廃水する。また、第3の
流路切替バルブ18を破線で示す流路に切り替え、第3
の送液ポンプ20を稼働させて濃縮カラム19に溶離液
を送液し、濃縮カラム19内に残留する分析成分を溶離
液に溶出させて除去する。第3の送液ポンプ20は、第
6の工程である終了操作まで連続稼働させ、溶離液を定
常的に送液し、導電率検出器23ではその検出器23を
通過する溶離液の導電率を連続的に測定する。
【0064】第2の工程では、始動洗浄を行う(S10
2)。すなわち、第1の送液ポンプ14を稼動させ、吸
収液供給管4からデニューダ2内に新鮮な吸収液を供給
する。この供給状態を所定時間継続し、デニューダ2内
を新鮮な吸収液で洗浄する。第3の工程では、予備運転
を行う(S103)。すなわち、吸引ポンプ15を稼動
させ、試料大気をデニューダ2の試料大気供給管7から
試料大気排出管5へ通気させる。デニューダ2内の試料
大気に含まれる分析成分の濃度と、デニューダ管2a内
表面を流下する吸収液に含まれる分析成分濃度とを安定
させるため、この通気状態を所定の一定時間継続させ
る。
【0065】第4の工程では、サンプリングを行う(S
104)。まず、第1の流路切替バルブ16および第3
の流路切替バルブ18を実線で示す流路に切り替える。
吸引ポンプ15を稼動させて試料大気供給管7から試料
大気をデニューダ2内に通気させるとともに、第1の送
液ポンプ14を稼動させて吸収液をデニューダ管2aの
内壁に沿わせて通液させる。さらに、第2の送液ポンプ
17を稼働させて、吸収液排出管6から排出された吸収
液を濃縮カラム19に送液し、吸収液に捕集された分析
成分を濃縮カラム19に吸着させて濃縮する。
【0066】第5の工程では、成分分析を行う(S10
5)。まず、第1の流路切替バルブ16および第3の流
路切替バルブ18を破線で示す流路に切り替える(流路
切替バルブ16,18の状態は第3の工程と同様にな
る)。第3の送液ポンプ20によって送液されている溶
離液を濃縮カラム19に流入させる。当該溶離液は、濃
縮カラム19に吸着された分析成分を溶出し、分離カラ
ム21に流入する。分析成分の分離カラム21における
保持時間の差異により、分離カラム21からの流出時間
の差異が生じ、分析成分が相互に分離される。分離カラ
ム21から流出した溶離液を、サプレッサ22、導電率
検出器23に順に流入させ、導電率検出器23を通過す
る溶離液の導電率を測定する。検出器の検出強度の経時
変化をデータ処理・制御部(不図示)に取り込む。デー
タ処理・制御部は、取り込まれたデータに基づいて分析
成分に起因する検出強度の変化(ベースラインに上乗せ
される検出強度の変化)を検出し(複数の成分を分析す
る場合はそれぞれの成分の帰属も行う)、予め入力して
おいた検量線データに基づき自動的に濃度計算を行な
う。
【0067】なお、連続して複数回数の測定を行う場合
には、必要とする測定回数の分だけ第3〜第5の工程を
繰り返す。この場合は、第3の工程と第5の工程とを並
行して行うので、第3の工程の継続時間は第5の工程に
おける成分分析時間と同じとなる。すべての測定を終了
した後、次の工程に進む(S106)。
【0068】第6の工程では、終了操作を行う(S10
7)。まず、第2の送液ポンプ17を停止し、第1の流
路切替バルブ16を破線で示す流路に切り替え、デニュ
ーダ2内に残留する吸収液を第2の流路切替バルブ24
の排水口から廃水する。次いで第2の流路切替バルブ2
4のみを実線で示す流路に切り替え、第1の送液ポンプ
14を稼働させて吸収液をデニューダ2内に送液し、デ
ニューダ2内を吸収液で満たす。その後、イオンクロマ
トグラフ3、データ処理・制御部(不図示)を含む気体
分析装置1全体を停止する。そのままの状態で、デニュ
ーダ2を、光触媒薄膜層13を励起可能な波長を含む蛍
光灯等からの人工光あるいは太陽からの自然光が照射さ
れうる環境下に放置する。
【0069】なお、第6の工程(終了操作)は気体分析
装置1の停止だけでもよいが、発明者の検証の結果、長
期に渡ってデニューダ2を作動させない場合には、デニ
ューダ2内に吸収液を満たして停止させた方が、デニュ
ーダ2内を空にして停止させた場合に比べて、デニュー
ダ管2aの内壁における濡れ性の低下を防止できること
が確認されている。
【0070】既に説明したように、デニューダ管2a
は、光の照射によって励起可能な光触媒薄膜層13がガ
ラス管12の内壁に形成されているので、前述したよう
に、デニューダ2は光触媒薄膜層13を励起可能な特定
波長を含む光が照射され得る環境下に配設されているこ
とにより、光触媒薄膜層13は前記光によって常に光励
起され、光触媒薄膜層13の表面は水との接触角が約0
゜になる程度に超親水化される。そのため、光触媒薄膜
層13の表面に付着した有機物成分等は吸収液によって
直ちに洗い流されるので、光触媒薄膜層13の表面は自
己浄化(セルフクリーニング)される。
【0071】また、第6の工程(終了操作)において説
明したように、デニューダ2は光触媒薄膜層13を励起
可能な波長を含む光が照射されうる環境下に放置される
ので、光触媒薄膜層13の表面に付着した有機物成分等
は、デニューダ2内に満たされている吸収液中に遊離さ
れて除去されるため、気体分析装置1が停止中であって
も光触媒薄膜層13の表面は自己浄化(セルフクリーニ
ング)される。
【0072】なお、上記では、デニューダ2内に吸収液
を満たして気体分析装置1を停止させた場合について説
明したが、デニューダ2内を空にして気体分析装置1を
停止させた場合には、第2の工程(始動洗浄)でデニュ
ーダ2内を吸収液で洗浄することにより、光触媒薄膜層
13の表面に付着していた有機物成分等は容易に洗い流
される。その結果、光触媒薄膜層13の表面は自己浄化
(セルフクリーニング)される。
【0073】以上説明したように、光触媒薄膜層13は
光励起されることで超親水化され、表面が自己浄化(セ
ルフクリーニング)される。そのため、デニューダ管2
aの内壁表面における吸収液の均一な濡れ性が保たれる
ので、分析成分の捕集率の経時変化が発生しにくく、分
析成分の濃度測定精度を維持することができる。さら
に、デニューダ2を定期的に保守洗浄する必要がないの
で、気体分析装置1のユーザに対する負担を軽減させる
ことができる。
【0074】さらに、本実施形態の気体分析装置1で
は、デニューダ2で吸収液に分析成分を吸収させ、濃縮
カラム19にその吸収液を送液して分析成分を濃縮させ
るまでの工程を、一連の流れで行うことができる。その
ため、従来の吸引法のように、インピンジャー等に貯留
された吸引液に分析成分を溶解させた後、別途の工程に
よってその吸収液を濃縮カラムに送液する場合に比べ
て、分析時間の短縮を図ることができる。
【0075】加えて、本実施形態では、デニューダ管2
aの内壁全面に吸収液の水膜を形成して分析成分を吸収
させるため、用いる吸収液量が少なくても分析成分を効
率よく吸収することができる。そのため、少ない吸収液
に分析成分を吸収させることにより、吸収液に不純物と
して含まれる分析成分に起因する検出強度(ブランク
値)を低減できるので、採取した大気に含まれる分析成
分に起因する検出強度が相対的に高められるため、分析
成分の分析精度を向上させることができる。例えば、従
来の吸引法ではインピンジャー内に数10ml〜100
ml程度の吸収液を貯留して用いていたのに対し、本実
施形態では一回の測定に用いられる吸収液の送液量は5
ml以下であるので、ブランク値は1/5〜1/10程
度に低減される。
【0076】一方、本実施形態の気体分析装置1を従来
の拡散スクラバー法と比較すると、拡散スクラバー法で
は、図10に示すように試料大気と吸収液とが気体透過
膜チューブの内管102を介して間接的に接触するのに
対し、本実施形態の気体分析装置1では、図3に示すよ
うにデニューダ管2aの内壁を通液される吸収液に試料
大気が直接接触するので、種々の分析成分に対して高い
捕集率を得ることができる。また、拡散スクラバー法で
は、試料大気が通気されるのは細い内管102の内部で
あるのに対し、本実施形態ではデニューダ管2a内を通
気されるので、本実施形態の方が試料大気との接触面積
が大きく、分析成分の捕集率が高い。
【0077】さらに、拡散スクラバー法では、分析成分
が気体透過膜内を拡散する際に遅延が生じるため、前回
の測定で採取された成分分析が後の測定で検出されると
いう「メモリ効果」を有するが、本実施形態では試料大
気と吸収液とが直接接触するため、透過膜内拡散の遅延
に起因する「メモリ効果」は生じない。
【0078】なお、本実施形態のデニューダ2では、図
3に示すように、吸収液供給管4の先端にノズル4aを
設け、ノズル4aからデニューダ管2aの内壁に吸収液
を噴射させる例を示したが、図5に示すデニューダ2’
のように、吸収液供給管4’の直下に拡散板25を配設
した構成としてもよい。拡散板25の外径は、デニュー
ダ管2a’の内径よりも若干だけ小径に設けられ、拡散
板25の外縁とデニューダ管2a’の内壁との間に吸収
液および試料大気を流通させるための隙間が確保されて
いる。拡散板25は、分析成分あるいは分析の障害とな
る成分の溶出が少ない材料で形成されていることが望ま
しく、例えばフッ素樹脂等を用いることが望ましい。そ
の他、ガラス管12’、光触媒薄膜層13’の構成は、
図1に示す気体分析装置1と同じである。
【0079】上記の構成によれば、吸収液供給管4’か
ら拡散板25上に吸収液が送液されると、吸収液は拡散
板25の外縁全周に向けて拡散され、さらにデニューダ
管2a’の内壁表面に沿ってデニューダ管2a’の下方
に流れ落ちる。これにより、デニューダ管2a’の内壁
全面に吸収液による水膜が形成されるので、再現性を有
する高い捕集率で分析成分を捕集することができる。
【0080】また、本実施形態のイオンクロマトグラフ
3では、図1に示すように、高い検出感度を得るために
濃縮カラム19を用いた例を示したが、高い検出感度を
必要としない場合には、図10に示した気体分析装置1
01で用いられているような一定の容量を有するチュー
ブからなる試料ループを濃縮カラム19の代わりに用い
てもよい。
【0081】濃縮カラム19は圧力損失が大きく、濃縮
カラム19に吸収液を送液するためには図1に示す第2
の送液ポンプ17が必要だったが、濃縮カラム19の代
わりに試料ループを用いた場合など、吸収液排出管6か
ら分析部に至る配管の圧力損失が小さいときには、重力
差のみで吸収液が成分検出装置に送液されるので、第2
の送液ポンプ17は不要である。
【0082】なお、本実施形態では、デニューダ2で採
取した気体の成分を検出する成分検出装置としてイオン
クロマトグラフ3を用いた例を示したが、気体分析装置
1に適用できる成分検出装置はイオンクロマトグラフ3
等の液体クロマトグラフに限られず、分析対象の成分・
成分群に応じた成分検出装置を用いることが望ましい。
【0083】(第2の実施形態)図6は本発明の気体分
析装置の第2の実施形態を示す構成図である。
【0084】図1に示す第1の実施形態の気体分析装置
1では、デニューダ2に送液されて濃縮カラム19を通
過した吸収液は廃液されていた。これに対し、図6に示
す本実施形態の気体分析装置31では、デニューダ32
から排出され濃縮カラム49を通過した吸収液は、第4
の流路切替バルブ55を通り、再び吸収液供給管34か
らデニューダ32内に送液される構成となっており、吸
収液はデニューダ32と濃縮カラム49との間の吸収液
循環系を循環送液される。なお、デニューダ32と濃縮
カラム49との間の吸収液循環系への新鮮な吸収液の供
給は、第1の流路切替バルブ46を介して行われる。ま
た、本実施形態の気体分析装置31では、試料大気排出
管35と吸引ポンプ45との流路間に、第5の流路切替
バルブ56が設置されている。さらに、試料気体供給管
37には逆止弁57が設置されている。
【0085】その他、デニューダ32、デニューダ管3
2a、イオンクロマトグラフ33、吸収液供給管34、
ノズル34a、試料大気排出管35、吸収液排出管3
6、試料大気供給管37、接続ジョイント(不図示)、
各シール材(不図示)、ガラス管(不図示)、光触媒薄
膜層(不図示)、吸引ポンプ45、流量コントローラ4
5a、第1の流路切替バルブ46、第2の送液ポンプ4
7、第3の流路切替バルブ48、濃縮カラム49、第3
の送液ポンプ50、分離カラム51、サプレッサ52、
導電率検出器53、第2の流路切替バルブ54の各構成
は、図1等に示した気体分析装置1の各構成と同様であ
るので、詳しい説明は省略する。
【0086】なお、図1に示す気体分析装置1では、デ
ニューダ2に吸収液を供給するために第1の送液ポンプ
14が用いられていた。しかし、上述したように、本実
施形態の気体分析装置31では吸収液がデニューダ32
と濃縮カラム49との間を循環される構成となっている
ため、図1に示す第1の送液ポンプ14に相当する送液
ポンプは設けられていない。
【0087】次に、上記で説明した本実施形態の気体分
析装置31を用いた気体分析方法について、図6および
図7を用いて説明する。図7は、本実施形態の気体分析
方法の分析工程を示すフローチャートである。
【0088】第1の工程では、始動操作を行う(S20
1)。まず、流路切替バルブ46,54,56を破線で
示す流路に切り替え、デニューダ32内に残留する吸収
液を第2の流路切替バルブ54の排水口から排出させ
る。また、第3の流路切替バルブ48を破線で示す流路
に切り替え、第3の送液ポンプ50により濃縮カラム4
9に溶離液を送液し、濃縮カラム49内に残留する分析
成分を溶離液に溶出させて除去する。さらに、第4の流
路切替バルブ55を破線で示す流路に切り替えた上、第
2の送液ポンプ47を稼働させて吸収液を送液し、第2
の送液ポンプ47から第4の流路切替バルブ55に至る
配管に残留する吸収液を新鮮な吸収液に置換する。第3
の送液ポンプ50は、第7の工程である終了操作まで連
続稼働させ、溶離液を定常的に送液し、導電率検出器5
3ではその検出器53を通過する溶離液の導電率を連続
的に測定する。
【0089】第2の工程では、始動洗浄を行う(S20
2)。すなわち、第4の流路切替バルブ55を実線で示
す流路に切り替え、第2の送液ポンプ47を稼動させ、
吸収液供給管34からデニューダ32内に新鮮な吸収液
を供給する。この状態を所定時間継続し、デニューダ3
2内を新鮮な吸収液で洗浄する。
【0090】第3の工程では、予備運転を行う(S20
3)。すなわち、第5の流路切替バルブ56を実線で示
す流路に切り替え、吸引ポンプ45を稼動させて、試料
大気をデニューダ32の試料大気供給管37から試料大
気排出管35へ通気させる。デニューダ32内の試料大
気に含まれる分析成分の濃度と、デニューダ管32aの
内表面を流下する吸収液に含まれる分析成分濃度とを安
定させるため、この通気状態を所定の一定時間継続させ
る。
【0091】第4の工程では、吸収液貯留を行う(S2
04)。すなわち、吸引ポンプ45を停止し、第2の流
路切替バルブ54を実線で示す流路に切り替え、所定量
(望ましくは5ml以下)の吸収液をデニューダ32の
底部に溜める。
【0092】第5の工程では、サンプリングを行う(S
205)。まず、第1の流路切替バルブ46および第3
の流路切替バルブ48を実線で示す流路に切り替える。
次いで、吸引ポンプ45を稼動させて試料大気供給管3
7から試料大気をデニューダ32内に通気させるととも
に、第2の送液ポンプ47を稼動させる。すると、デニ
ューダ32の底部に貯留された吸収液は濃縮カラム49
に送液され、吸収液中に含まれる分析成分が除去された
後に再びデニューダ32に供給され、デニューダ32内
で試料大気と接触して分析成分が吸収される。その後、
分析成分を含んだ吸収液は再び濃縮カラム49に送液さ
れ、吸収液に捕集された分析成分は濃縮カラム49に吸
着されて濃縮される。この工程により、吸収液への分析
成分の捕集と吸収液中の分析成分の濃縮とが同時に行な
われる。
【0093】第6の工程では、成分分析を行う(S20
6)。まず、第1の流路切替バルブ46および第3の流
路切替バルブ48を破線で示す流路に切り替える(流路
切替バルブ46,48の状態は第3の工程と同様にな
る)。第3の送液ポンプ50によって送液されている溶
離液を濃縮カラム49に流入させる。当該溶離液は、濃
縮カラム49に吸着された分析成分を溶出し、分離カラ
ム51に流入する。分析成分の分離カラム51における
保持時間の差異により、分離カラム51からの流出時間
の差異が生じ、分析成分が相互に分離される。分離カラ
ム51から流出した溶離液を、サプレッサ52、導電率
検出器53に順に流入させ、導電率検出器53を通過す
る溶離液の導電率を測定する。検出器の検出強度の経時
変化をデータ処理・制御部(不図示)に取り込む。デー
タ処理・制御部は、取り込まれたデータに基づいて分析
成分に起因する検出強度の変化(ベースラインに上乗せ
される検出強度の変化)を検出し(複数の成分を分析す
る場合はそれぞれの成分の帰属も行う)、予め入力して
おいた検量線データに基づき自動的に濃度計算を行な
う。
【0094】なお、連続して複数回数の測定を行う場合
には、必要とする測定回数の分だけ第3から第6の工程
を繰り返す。この場合は、第3の工程と第6の工程とを
並行して行うので、第3の工程の継続時間は第6の工程
における成分分析時間と同じとなる。すべての測定を終
了した後、次の工程に進む(S207)。
【0095】第7の工程では、終了操作を行う(S20
8)。まず、第2の送液ポンプ47を停止し、流路切替
バルブ46,54,56を破線状態に切り替え、デニュ
ーダ32内に残留する吸収液を第2の流路切替バルブ5
4の排水口から廃水する。次いで第2の流路切替バルブ
54を実線で示す流路に切り替え、第2の送液ポンプ4
7を稼働させて吸収液をデニューダ32内に送液し、デ
ニューダ32内を吸収液で満たす。その後、イオンクロ
マトグラフ33、データ処理・制御郡(不図示)を含む
気体分析装置31全体を停止する。そのままの状態で、
デニューダ32を、光触媒薄膜層を励起可能な波長を含
む蛍光灯等からの人工光あるいは太陽からの自然光が照
射されうる環境下に放置する。
【0096】なお、第7の工程は気体分析装置31の停
止だけでもよいが、発明者の検証の結果、長期に渡って
デニューダ32を作動させない場合には、デニューダ3
2内に吸収液を満たして停止させた方が、デニューダ3
2内を空にして停止させた場合に比べて、デニューダ管
32aの内壁における濡れ性の低下を防止できることが
確認されている。
【0097】第1の実施形態の気体分析装置1では常に
新鮮な吸収液がデニューダ2内に送液されるため、1回
の測定に使用する吸収液の液量を抑えるためには、第2
の送液ポンプ17での送液流速を抑える必要があった。
一方、上記説明したように、本実施形態の気体分析装置
31ではデニューダ32の底部に貯留された吸収液が循
環送液されるため、送液流速の大小にかかわらず測定に
使用される吸収液の液量自体は一定である。従って、濃
縮カラム49での分析成分の捕捉損失が発生しない範囲
で吸収液の送液流速を任意に設定することができる。こ
の場合は、送液流速を大きくした方が吸収液の循環が速
くなるので、試料大気中の分析成分が効率よく吸収され
るため、デニューダ32内でのいわゆる「メモリ効果」
を減少させることができる。
【0098】次に、図6に示した気体分析装置31の変
形例を説明する。
【0099】図8は、図6に示した気体分析装置31の
変形例を示す構成図である。本変形例の気体分析装置3
1’には、図8に示すように、図6に示した気体分析装
置31の各構成に加えて、デニューダ32の上部にデニ
ューダ32を冷却するための冷却装置58が設けられて
いる。なお、この冷却装置58は、デニューダ32内の
温度を10℃以下に冷却するように制御することができ
る。
【0100】冷却装置58を用いてデニューダ32の一
部もしくは全体を冷却すると、吸収液の蒸発を抑えられ
ので、試料大気中の分析成分の捕集率の低下を防ぎ、ひ
いては分析精度の向上を図ることができる。加えて、水
蒸気が凝集する際に分析成分が捕捉されるため、捕集率
の向上を図ることもできる。
【0101】発明者の検証の結果によれば、デニューダ
32内の温度を0℃〜10℃としたときに、分析成分の
分析精度が向上することが確認された。さらには、デニ
ューダ32内の温度を5℃としたときに、分析成分の分
析精度が最良となることが確認された。
【0102】なお、冷却装置58が適用されるのは本変
形例の気体分析装置31’に限られず、図1に示した気
体分析装置1や、図9に示す気体分析装置61(第3の
実施形態を参照)にも同様に適用することができる。
【0103】(第3の実施形態)図9は、本発明の気体
分析装置の第3の実施形態を示す構成図である。
【0104】図9に示すように、本実施形態の気体分析
装置61では、デニューダ62の近傍に励起光光源88
が配設されている。励起光光源88は、光触媒薄膜層
(不図示)を励起させる特定波長の光(例えば紫外線)
の強度が大きく、かつ連続的あるいは間欠的に点灯させ
ることができる。なお、励起光光源88は光を出射する
際にオゾンの発生を伴わず、かつ出射光の特性は光触媒
薄膜層(不図示)の励起波長以下の波長の強度が小さい
ことが望ましい。これにより、気体分析装置61内で有
害なガスが発生することを防止できるため、作業者の安
全が確保される。その他、デニューダ62、デニューダ
管62a、イオンクロマトグラフ63、吸収液供給管6
4、ノズル64a、試料大気排出管65、吸収液排出管
66、試料大気供給管67、接続ジョイント(不図
示)、各シール材(不図示)、ガラス管(不図示)、光
触媒薄膜層(不図示)、吸引ポンプ75、流量コントロ
ーラ75a、第1の流路切替バルブ76、第2の送液ポ
ンプ77、第3の流路切替バルブ78、濃縮カラム7
9、第3の送液ポンプ80、分離カラム81、サプレッ
サ82、導電率検出器83、第2の流路切替バルブ8
4、第4の流路切替バルブ85、第5の流路切替バルブ
86、逆止弁87の各構成は、図6に示した気体分析装
置31の各構成と同様であるので、詳しい説明は省略す
る。
【0105】上記のように構成された気体分析装置61
は、第2の実施形態の気体分析装置31(図6参照)を
用いた気体分析方法と同様にして分析成分の分析が行わ
れる。その分析工程の詳細は、図7を用いて説明した第
1〜第7の工程の通りである。但し、本実施形態の気体
分析方法では、必要とする測定回数の分だけ繰り返され
る第3〜第6の工程を、励起光光源88を点灯させて第
5の工程(サンプリング)を行った場合と、励起光光源
88を消灯させて第5の工程(サンプリング)を行った
場合との2回分の測定を1組の測定として行う。
【0106】励起光光源88を消灯して第5の工程(サ
ンプリング)を行った場合には、光触媒薄膜層はデニュ
ーダ管62aの内壁面の汚損を防止する(セルフクリー
ニング)程度しか活性化されず、試料大気中の水溶性の
分析成分のみが吸収液に捕集される。一方、励起光光源
88を点灯して第5の工程(サンプリング)を行った場
合には、光触媒薄膜層の活性は非常に高くなり、NOや
NO2のようにそのままでは吸収液にほとんど溶解しな
い成分が、吸収液に溶解可能な亜硝酸等に酸化分解され
る。
【0107】従って、励起光光源88を点灯させてサン
プリングを行う場合と、励起光光源88を消灯させてサ
ンプリングを行う場合との2つの条件で分析成分の測定
を行うことにより、水溶性および非水溶性の分析成分を
捕集することができるので、より多種の分析成分に対す
る分析を行うことができる。
【0108】また、励起光光源88が適用されるのは本
実施形態の気体分析装置61に限られず、図1に示した
気体分析装置1や、図6に示した気体分析装置31にも
同様に適用することができる。
【0109】なお、図9に示す気体分析装置61におい
て、デニューダ62を挟んで励起光光源88に対向する
位置に、励起光を反射させるための反射板(不図示)を
設けた構成としてもよい。これにより、光触媒薄膜層の
活性化効率を向上させることができる。
【0110】また、デニューダ62と励起光光源88と
を内壁が鏡からなる容器(不図示)に収容する構成とし
てもよい。これにより、光触媒薄膜層の活性化効率を向
上させることができるとともに、万一有害なガスが発生
した場合にも、そのガスは前記容器内から漏出しないの
で、作業者の安全を確保することができる。
【0111】
【実施例】次に本発明の気体分析装置の実施例について
図面を参照して説明する。
【0112】(第1の実施例)最初に、図1等に示した
第1の実施形態における気体分析装置1の実施例につい
て説明する。
【0113】本実施例の気体分析装置1は、分離カラム
21(ダイオネクス社製、IonPac CS12)
と、濃縮カラム19(ダイオネクス社製、Ion Pa
cCG12)と、サプレッサ22(ダイオネクス社製、
CSRS−I)とが接続されたイオンクロマトグラフ3
(ダイオネクス社製、DX120)を検出装置とした、
大気中のアンモニア成分を分析する気体分析装置であ
る。
【0114】吸収液には超純水を、溶離液には20mM
メタンスルホン酸溶液を用いた。デニューダ管2aのガ
ラス管12には内径12mm、外径16mm、長さ60
0mmに形成されたパイレックスガラス管を用い、光触
媒薄膜層13は、アナターゼ型酸化チタンからなる透明
多孔質膜を0.7μmの膜厚に形成した。デニューダ2
は、吸収液供給管4と試料大気排出管5とが設けられて
いる上部を上にして鉛直に設置し、さらに、デニューダ
2と平行させて20Wの蛍光灯を設置した。また、第1
の送液ポンプ14、および第2の送液ポンプ17の流量
は0.5ml/minに、第3の送液ポンプ20の流量
は1ml/minに、吸引ポンプ15の流量は1l/m
inに設定した。
【0115】予めアンモニア成分濃度が調製された標準
ガスを用いて行なった捕集率の評価では、吸引ポンプ1
5の流量が2l/min以下である場合に、100%の
再現率で標準ガスに含まれるアンモニア成分の濃度を再
現することができた。
【0116】また、気体分析は図4を用いて説明した第
1〜第6の工程に従って行い、第2の工程(始動洗浄)
による始動洗浄時間は20分間、第3の工程(予備運
転)による予備運転時間は10分間、第4の工程(サン
プリング)によるサンプリング時間は5分間、第5の工
程(成分分析)による成分分析時間は10分間に設定し
た。第3の工程(予備運転)と第5の工程(成分分析)
とを並行して行なう2回目以降の測定では、15分周期
(サンプリングを5分、成分分析を10分)で測定が行
なうことができた。
【0117】なお、気体分析装置1を用いたアンモニア
成分濃度の検出下限は0.02ppbvであった。ま
た、一般に、実際にアンモニアとして検出されるものの
中には一部のアミン類が含まれるが、前記の条件ではア
ミン類をアンモニアと分離して検出することはできなか
った。しかしながら、イオンクロマトグラフ3の分離カ
ラム21や溶離液の適正化を図ることにより、アミン類
を検出することも可能である。なお、上記の装置構成、
測定条件、測定周期、および検出下限値は発明者の検討
により最適化されて得られたものであるが、それらの装
置構成、測定条件等は上記に何ら限定されるものではな
い。
【0118】(第2の実施例)次に、図6等に示した第
2の実施形態における気体分析装置31の実施例につい
て説明する。
【0119】本実施例の気体分析装置31も大気中のア
ンモニア成分を分析する気体分析装置であり、イオンク
ロマトグラフ33には、第1の実施例と同じ分離カラム
51、濃縮カラム49、およびサプレッサ52が接続さ
れている。その他、デニューダ管32aのガラス管42
および光触媒薄膜層43、吸収液、溶離液の構成は、第
1の実施例と同様である。
【0120】本実施例では、第2の送液ポンプ47の流
量は2ml/minに、第3の送液ポンプ50の流量は
1ml/minに、吸引ポンプ45の流量は1l/mi
nに設定した。また、気体分析は図7を用いて説明した
第1〜第7の工程に従って行い、第2の工程(始動洗
浄)による始動洗浄時間は20分間、第3の工程(予備
運転)による予備運転時間は10分間、第5の工程(サ
ンプリング)によるサンプリング時間は5分間、第6の
工程(成分分析)による成分分析時間は10分間に設定
した。なお、第4の工程(吸収液貯留)によるデニュー
ダ32内底部への吸収液の貯留量は、2ml(すなわ
ち、吸収液を1分間送液)に設定した。第3の工程(予
備運転)と第6の工程(成分分析)とを並行して行なう
2回目以降の測定では、16分周期(サンプリングを5
分、吸収液貯留を1分、成分分析を10分)で測定を行
うことができた。
【0121】その他、検出下限等の気体分析装置31の
分析結果は、第1の実施例と同様であった。
【0122】(第3の実施例)次に、図8に示した第2
の実施形態の変形例における気体分析装置31’の実施
例について説明する。
【0123】本実施例の気体分析装置31’も大気中の
アンモニア成分を分析する気体分析装置であり、イオン
クロマトグラフ33には、第1の実施例と同じ分離カラ
ム51、濃縮カラム49、およびサプレッサ52が接続
されている。その他、デニューダ管32aのガラス管4
2および光触媒薄膜層43、吸収液、溶離液の構成は、
第1の実施例と同様である。
【0124】本実施例では、図7を用いて説明した第1
〜第7の工程に従って、第2の実施例で説明した条件と
同様の条件で成分分析を行う。また、本実施例では、デ
ニューダ32の上部に設けられた冷却装置58により、
デニューダ32の上部から3分の1の部分を5℃に冷却
する。
【0125】上記のようにデニューダ32の上部が冷却
装置58で冷却されることにより、デニューダ32の下
部で水蒸気となった吸収液がデニューダ32の上部で冷
却されて凝集する際に塩類の微細粒子を取り込むため、
第1および第2の実施例で説明した測定結果に加えて、
NaやK等のアルカリ金属も検出された。これらの捕集
率はインピンジャー法での捕集率に対して70%前後で
あったが、捕集率の再現性はあるため、捕集率の向上を
図ればこれらのアルカリ金属類の測定にも気体分析装置
31’を利用することができる。
【0126】(第4の実施例)次に、図1等に示した第
1の実施形態における気体分析装置1の他の実施例につ
いて説明する。
【0127】本実施例の気体分析装置1は、分離カラム
21(ダイオネクス社製、IonPac AS14)
と、濃縮カラム19(ダイオネクス社製、Ion Pa
cAG14)と、サプレッサ22(ダイオネクス社製、
ASRS−I)とが接続されたイオンクロマトグラフ3
(ダイオネクス社製、DX120)を検出装置とした、
大気中の酸性ガス成分を分析する気体分析装置である。
【0128】本実施例では、吸収液には超純水を、溶離
液には4mM炭酸ナトリウム−1.5mM炭酸水素ナト
リウム溶液を用いた。気体分析は図4を用いて説明した
第1〜第6の工程に従って行い、第2の工程(始動洗
浄)による始動洗浄時間は20分間、第3の工程(予備
運転)による予備運転時間は15分間、第4の工程(サ
ンプリング)によるサンプリング時間は5分間、第5の
工程(成分分析工程)による成分分析時間は10分間に
設定した。また、溶離液の流量は1.5ml/minに
設定した。その他、デニューダ管2aの各部構成、およ
び各送液ポンプによる送液流量は、第1の実施例と同様
である。
【0129】本実施例の気体分析装置1による測定の結
果、フッ化物、ギ酸、酢酸、塩化物、亜硝酸、硝酸、硫
酸の各イオンが検出された。検出された各イオンは、主
にはこれらの酸であり、一部これらの塩である。特に、
亜硝酸イオンはNO2から化学変化したものであり、硫
酸イオンはSO2から化学変化したものである。
【0130】また、標準ガスを用いた評価の結果、フッ
化水素酸、ギ酸、酢酸、塩酸、および硝酸の捕集率はほ
ぼ100%であったが、NO2の捕集率は40%、SO2
の捕集率は80%であった。過酸化水素の濃度が100
ppmとなるように吸収液に過酸化水素を添加すると、
SO2の捕集率はほぼ100%になった。NO2の捕集率
は、吸収液を5%イソプロピルアルコールにすると60
%にまで向上し、吸収液を1mMのトリエタノールアミ
ンにすると80%にまで向上したが、その際、特に保持
時間の短いフッ化物、ギ酸、酢酸、塩化物の各イオン等
の他の成分は、濃縮カラム19での捕集が不完全となっ
た。なお、各成分の検出下限は0.01ppbv前後で
あった。
【0131】また、本実施例の気体分析装置1のように
大気中の酸性ガス成分を分析するための構成とすること
は、図1に示す気体分析装置1に限らず、図6に示す気
体分析装置31や、図8に示す気体分析装置31’、図
9に示す気体分析装置61にも同様に適用することがで
きる。特に、図8に示す気体分析装置31’では、冷却
による水蒸気の凝集効果によって、捕集率の低い成分に
ついても5%程度の捕集率の改善が見られた。
【0132】(実施例5)次に、図9に示した第3の実
施形態における気体分析装置61の実施例について説明
する。
【0133】本実施例の気体分析装置61も第4の実施
形態の気体分析装置31と同じく大気中の酸性ガス成分
を分析する気体分析装置であり、イオンクロマトグラフ
63には、第1の実施例と同じ分離カラム81、濃縮カ
ラム79、およびサプレッサ82が接続されている。紫
外線を出射する励起光光源88には10Wの殺菌灯を用
いた。また、デニューダ62を挟んで励起光光源88に
対向する位置と励起光光源88の背面とに、鏡面の反射
板(不図示)を設けた。
【0134】気体分析は図7を用いて説明した第1〜第
7の工程に従って行うが、前述したように、必要とする
測定回数の分だけ繰り返される第3〜第6の工程は、励
起光光源88を点灯させて第5の工程(サンプリング)
を行った場合と、励起光光源88を消灯させて第5の工
程(サンプリング)を行った場合との2回分の測定を1
組の測定として行う。
【0135】励起光光源88を点灯させて測定した場合
は、ギ酸や酢酸などの有機酸が光化学反応により分解さ
れるために水溶性の分析成分の濃度が相対的に減少し、
水溶性の分析成分の検出強度は励起光光源88を消灯さ
せて測定した場合の50%程度にまで低下した。しかし
ながら、一方では、第4の実施例において捕集率が80
%であったSO2、および捕集率が40%であったNO2
は、いずれも捕集率がほぼ100%となった。また、第
4の実施例ではほとんど捕集できなかったNOについて
も、70%程度の捕集率で捕集することができた。なお
NO2、NOはいずれも亜硝酸イオンとして検出される
ため、検出結果から知得できるのは試料大気におけるN
2およびNOの各量ではなく、試料大気におけるNO2
とNOとの総量である。
【0136】このように、励起光光源88を点灯させて
測定すると、吸収液として超純水を用いた場合であって
も、大部分の酸性ガスの検出が可能となった。また、水
溶性の分析成分、および装置内の蛍光灯だけでも酸化分
解され易い分析成分の測定を励起光光源88を消灯させ
た状態で行ない、装置内の蛍光灯だけでは光化学反応が
十分に進まない分析成分の測定を励起光光源88を点灯
させた状態で行うことで、より多くの種類の分析成分を
分析することができる。
【0137】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の気体採取
装置は、内壁に特定波長の光を受けると光励起されて超
親水化される光触媒を含む光触媒薄膜層が形成されてい
ると共に、特定波長の光を透過する材質で形成されてい
る管状部材を有し、測定対象である試料大気を管状部材
内に供給する試料大気供給手段と、試料大気中に含まれ
る分析成分を吸収するための吸収液を光触媒薄膜層の表
面に沿って送液させる吸収液送液手段と、特定波長の光
を照射する光照射手段とを備え、試料大気供給手段によ
る試料大気供給動作と、吸収液送液手段による吸収液の
送液動作と、光照射手段による光照射動作とが同時に行
われるように構成されていることにより、光触媒薄膜層
の表面に付着していた有機物成分等は吸収液に容易に洗
い流されて光触媒薄膜層の表面が自己浄化されるのと同
時に吸収液に分析成分が吸収されるので、管状部材の内
壁表面における吸収液の均一な濡れ性が保たれるため、
分析成分の捕集率の経時変化が発生しにくく、分析成分
の濃度測定精度を維持することができる。
【0138】また、光触媒薄膜層を多孔質に形成するこ
とにより、光触媒薄膜層の表面に付着した有機物成分等
との光化学反応効率を向上させることができる。
【0139】さらに、管状部材内の一部もしくは全体を
冷却するための冷却装置を備えることにより、試料大気
中の分析成分の捕集率の低下が防止され、分析精度の向
上を図ることができる。
【0140】また、本発明の気体分析装置は、上記発明
の気体採取装置と、管状部材の内壁に沿って送液された
吸収液に含まれる分析成分を検出するための成分検出装
置とを有する気体分析装置であって、気体採取装置は、
前記管状部材の内壁に形成された光触媒薄膜層の光触媒
を光励起させる特定波長を有する白色光源または太陽の
光が照射される環境下に配置されていることにより、光
触媒薄膜層の表面は自己浄化(セルフクリーニング)さ
れるため、管状部材の内壁表面における吸収液の均一な
濡れ性が保たれるので、分析成分の捕集率の経時変化を
防止し、分析成分の濃度測定精度を維持することができ
る。さらに、気体採取装置を定期的に保守洗浄する必要
がないので、気体分析装置のユーザに対する負担を軽減
させることができる。
【0141】また、前記成分検出装置を、吸収液に含ま
れる分析成分を捕捉して濃縮させる捕捉濃縮手段と、そ
の分析成分を捕捉濃縮手段から離脱させる離脱手段と、
分析成分を検出する検出手段とを有する構成とすること
により、分析成分は濃縮された状態で検出されるので、
分析成分の検出強度が高められ、分析精度を向上させる
ことができる。
【0142】さらに、捕捉濃縮手段を通過することによ
り前記分析成分が除去された前記吸収液を気体採取装置
に循環送液させる構成とすることにより、捕捉濃縮手段
での分析成分の捕捉損失が発生しない範囲で吸収液の送
液流速を任意に設定することができる。
【0143】さらには、光触媒を励起させる特定波長の
光を連続的あるいは間欠的に管状部材に照射する励起光
光源を備えることにより、NOやNO2のようにそのま
までは吸収液にほとんど溶解しない成分も検出すること
ができる。
【0144】また、本発明の気体分析方法は、励起光光
源が備えられた上記本発明の気体分析装置を用いる気体
分析方法であって、励起光光源を消灯した状態で分析成
分を捕集した後に分析成分を分析する第1の成分分析工
程と、励起光光源を点灯した状態で分析成分を捕集した
後に分析成分を分析する第2の成分分析工程とを有する
ことにより、水溶性および非水溶性の分析成分を捕集す
ることができるので、より多種の分析成分を分析するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の気体分析装置の第1の実施形態を示す
構成図である。
【図2】図1に示したデニューダの詳細な構成を示す断
面図である。
【図3】図1および図2に示したデニューダのデニュー
ダ管と吸収液供給管との拡大断面図である。
【図4】第1の実施形態の気体分析方法の分析工程を示
すフローチャートである。
【図5】図1に示したデニューダの変形例の拡大断面図
である。
【図6】本発明の気体分析装置の第2の実施形態を示す
構成図である。
【図7】第2の実施形態の気体分析方法の分析工程を示
すフローチャートである。
【図8】図6に示した気体分析装置の変形例を示す構成
図である。
【図9】本発明の気体分析装置の第3の実施形態を示す
構成図である。
【図10】従来の気体分析装置における拡散スクラバー
本体を示す構成図である。
【図11】ウエットデニューダ法を利用した従来の気体
分析装置を示す全体構成図である。
【図12】図11に示したデニューダ本体の拡大断面図
である。
【符号の説明】
1,31,31’,61 気体分析装置 2,2’,32,62 デニューダ 2a,2a’,32a,62a デニューダ管 3,33,63 イオンクロマトグラフ 4,4’,34,64 吸収液供給管 4a ノズル 5,35,65 試料大気排出管 6,36,66 吸収液排出管 7,37,67 試料大気供給管 8,9 接続ジョイント 10a,10b,10c,10d,11a,11b
シール材 12,12’ ガラス管 13,13’ 光触媒薄膜層 14 第1の送液ポンプ 15,45,75 吸引ポンプ 16,46,76 第1の流路切替バルブ 17,47,77 第2の送液ポンプ 18,48,78 第3の流路切替バルブ 19,49,79 濃縮カラム 20,50,80 第3の送液ポンプ 21,51,81 分離カラム 22,52,82 サプレッサ 23,53,83 導電率検出器 24,54,84 第2の流路切替バルブ 25 分散板 55,85 第4の流路切替バルブ 56,86 第5の流路切替バルブ 57,87 逆止弁 58 冷却装置 88 励起光光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B01J 35/02 B01J 35/02 J (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/00 101 - 1/28

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内壁に特定波長の光を受けると光励起さ
    れて超親水化される光触媒を含む光触媒薄膜層が形成さ
    れていると共に、前記特定波長の光を透過する材質で形
    成されている管状部材を有する気体採取装置であって、 測定対象である試料大気を前記管状部材内に供給する試
    料大気供給手段と、前記試料大気中に含まれる分析成分
    を吸収するための吸収液を前記光触媒薄膜層の表面に沿
    って送液する吸収液送液手段と、前記特定波長の光を照
    射する光照射手段とを備え、 前記試料大気供給手段によって前記試料大気を供給する
    動作と、前記吸収液送液手段によって前記吸収液を送液
    する動作と、前記光照射手段によって前記特定波長の光
    を照射する動作とが同時に行われるように構成されてい
    ることを特徴とする気体採取装置。
  2. 【請求項2】 前記吸収液送液手段は、細孔が形成され
    前記供給液を分散させて前記光触媒薄膜層の表面に噴射
    するノズルを備えている請求項1に記載の気体採取装
    置。
  3. 【請求項3】 前記吸収液送液手段は、前記管状部材の
    内径よりも小径に設けられ前記管状部材の内壁との間に
    前記試料大気および前記吸収液を流通させるための隙間
    をおいて前記管状部材内に配置された拡散板を備えてい
    る請求項1に記載の気体採取装置。
  4. 【請求項4】 前記特定波長の光は白色光源あるいは太
    陽からの光に含まれる紫外線であり、前記光触媒は前記
    吸収液への前記分析成分と同じ成分あるいは前記分析成
    分の分析の障害となる成分の溶出が前記分析成分の分析
    精度に影響しない程度に少ない物質からなる請求項1
    ら3のいずれか1項に記載の気体採取装置。
  5. 【請求項5】 前記光触媒はアナターゼ型酸化チタンも
    しくはルチル型酸化チタンである請求項1から4のいず
    れか1項に記載の気体採取装置。
  6. 【請求項6】 前記光触媒薄膜層は透明であり、かつ膜
    厚が0.01μm〜5μmに形成されている請求項1か
    のいずれか1項に記載の気体採取装置。
  7. 【請求項7】 前記光触媒薄膜層は多孔質に形成されて
    いる請求項1からのいずれか1項に記載の気体採取装
    置。
  8. 【請求項8】 前記管状部材は、管壁における前記特定
    波長の光の減衰率が90%以下である請求項1から
    いずれか1項に記載の気体採取装置。
  9. 【請求項9】 前記管状部材は、管壁における前記特定
    波長の光の減衰率が50%以下である請求項1から
    いずれか1項に記載の気体採取装置。
  10. 【請求項10】 前記管状部材内の一部もしくは全体を
    冷却するための冷却装置が備えられている請求項1から
    のいずれか1項に記載の気体採取装置。
  11. 【請求項11】 前記冷却装置による前記管状部材内の
    一部もしくは全体の冷却温度は0℃〜10℃である請求
    10に記載の気体採取装置。
  12. 【請求項12】 請求項1から11のいずれか1項に記
    載の気体採取装置と、前記管状部材の内壁に沿って送液
    された吸収液が送液され、前記吸収液に含まれる分析成
    分を検出するための成分検出装置とを有する気体分析装
    置であって、前記気体採取装置は、前記管状部材の内壁
    に形成された光触媒薄膜層の光触媒を光励起させる特定
    波長を有する白色光源または太陽の光が照射される環境
    下に配置されていることを特徴とする気体分析装置。
  13. 【請求項13】 前記成分検出装置は、前記吸収液に含
    まれる分析成分を捕捉して濃縮させる捕捉濃縮手段と、
    前記捕捉濃縮手段に捕捉された分析成分を前記捕捉濃縮
    手段から離脱させる離脱手段と、前記捕捉濃縮手段から
    離脱された分析成分を検出する成分検出手段とを有する
    請求項12に記載の気体分析装置。
  14. 【請求項14】 前記成分検出装置の捕捉濃縮手段は、
    前記吸収液に含まれる分析成分を吸着するための吸着剤
    が充填された濃縮カラムである請求項13に記載の気体
    分析装置。
  15. 【請求項15】 前記捕捉濃縮手段を通過することによ
    り前記分析成分が除去された前記吸収液は前記気体採取
    装置に循環送液される請求項13または14に記載の気
    体分析装置。
  16. 【請求項16】 前記成分検出装置は、液体クロマトグ
    ラフまたはイオンクロマトグラフである請求項12から
    15のいずれか1項に記載の気体分析装置。
  17. 【請求項17】 前記気体採取装置の管状部材の内壁に
    形成された光触媒薄膜層に含まれる光触媒を励起させる
    特定波長の光を、連続的あるいは間欠的に前記管状部材
    に照射する励起光光源が備えられた請求項12から16
    のいずれか1項に記載の気体分析装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の気体分析装置を用
    いる気体分析方法であって、 前記励起光光源を消灯した状態で分析目的である分析成
    分を測定対象である試料大気中から前記気体採取装置に
    よって捕集した後に、捕集された前記分析成分を前記成
    分検出装置によって分析する第1の成分分析工程と、 前記励起光光源を点灯した状態で分析目的である分析成
    分を測定対象である試料大気中から前記気体採取装置に
    よって捕集した後に、捕集された前記分析成分を前記成
    分検出装置によって分析する第2の成分分析工程とを有
    する気体分析方法。
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