JP3086931U - 折り畳み形態から箱形態へと容易に復元可能な箱体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトな折り畳み形態から使用形態であ
る箱形態へと容易且つ瞬時に復元可能とした箱体を提供
する。 【解決手段】 矩形の底壁２と四面の側壁３とから成る
上方を開口された有底の箱体１であり、この箱体は、前
記各側壁に各第一折り畳み線４及び各第二折り畳み線５
を、対向する一方の両側壁に谷折れ可能な第三折り畳み
線６をそれぞれ形成し、前記底壁の各三角状折り畳み部
７に谷折れ可能な第四折り畳み線８を、この二等辺位置
に山折れ可能な第五折り畳み線９を、頂部側に切り離し
部１０をそれぞれ形成し、前記底壁に山折れ可能な第六
折り畳み線１１を形成してある。前記箱体１は、可撓性
素材で形成され、前記各折り畳み線に折り畳み形態から
一定の外力を加えることによって元の箱体形態へと復元
可能な弾性力を付与した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、コンパクトな折り畳み形態から使用形態である箱形態へと容易且 つ瞬時に復元可能な箱体に係るものである。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の目的は、コンパクトな折り畳み形態から使用形態である箱形態へと 容易且つ瞬時に復元可能とした箱体を提供しようとするものである。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案に係る折り畳み形態から箱形態へと容易に 復元可能な箱体は、矩形の底壁（２）とこの底壁を囲む四面の側壁（３，３，３ ，３）とから成る上方を開口された有底の箱体（１）であり、この箱体（１）は 、前記各側壁（３，３，３，３）を該側壁と前記底壁の境界線から内側に折り畳 み可能な各第一折り畳み線（４，４，４，４）を介して前記底壁（２）に連設し 、隣接された前記各側壁（３，３，３，３）を各側壁の各コーナー境界線から内 側に折り畳み可能な各第二折り畳み線（５，５，５，５）を介して互いに連設し てあり、前記各側壁（３，３，３，３）の対向する一方の両側壁（３，３）の略 中心位置に縦方向に延ばした内側に谷折れ可能な第三折り畳み線（６，６）をそ れぞれ形成し、この第三折り畳み線（６，６）を形成された対向した前記両側壁 （３，３）を内側に折り畳み可能な前記第一折り畳み線（４，４）を底辺として 前記底壁（２）に二等辺三角形状の三角状折り畳み部（７，７）をそれぞれ区画 形成し、この三角状折り畳み部（７，７）に前記第三折り畳み線（６，６）と連 続する谷折れ可能な第四折り畳み線（８，８）をそれぞれ形成し、この三角状折 り畳み部（７，７）の二等辺位置に山折れ可能な第五折り畳み線（９，９）をそ れぞれ形成すると共にこの二等辺位置の頂部側に前記第五折り畳み線（９，９） と連続した切り離し部（１０，１０）をそれぞれ切り込み形成し、前記底壁（２ ）に対設された前記切り離し部（１０，１０）を繋ぐ山折れ可能な第六折り畳み 線（１１）を前記第四折り畳み線（８，８）のほぼ延長線上に形成してあり、前 記各第一折り畳み線（４，４，４，４）と前記各第二折り畳み線（５，５，５， ５）と前記各第五折り畳み線（９，９）との各交差部に第一逃がし用切り欠き部 （１２，１２，１２，１２）をそれぞれ切り欠き形成し、前記各第一折り畳み線 （４，４）と前記各第三折り畳み線（６，６）と前記各第四折り畳み線（８，８ ）との各交差部に第二逃がし用切り欠き部（１３，１３）をそれぞれ切り欠き形 成したものであり、更に、前記箱体（１）は、可撓性素材で形成され、前記各折 り畳み線（４，５，６，８，９，１１）に折り畳み形態から一定の外力を加える ことによって元の箱体形態へと復元可能な弾性力を持つヒンジ機能を付与したこ とを特徴としている。

【０００４】 このように構成された本考案に係る折り畳み形態から箱形態へと容易に復元可 能な箱体を、箱体形態から前記各折り畳み線（４，５，６，８，９，１１）の弾 性力に抗して弾性力の限界を超える折り畳み形態まで折り畳むと、前記第三折り 畳み線（６，６）から内側に谷折りされて起立状態にある一方の対向した前記両 側壁（３，３）と連動して、前記三角状折り畳み部（７，７）は、前記第四折り 畳み線（８，８）で谷折りされ、前記第五折り畳み線（９，９）で山折れされ、 前記切り離し部（１０，１０）で頂部側を前記底壁（２）から離され、前記第一 折り畳み線（４，４）を底辺として前記両側壁（３，３）と重なるように起立さ れた折り畳み保持形態となり、同時に前記第六折り畳み線（１１）と他方の対向 した前記両側壁（３，３）側の前記各第一折り畳み線（４，４）が折り畳まれ、 箱体形態への復元を阻止された折り畳み形態に保持される。

【０００５】 そして、この折り畳み形態を保持された折り畳み形態から復元可能な箱体形態 近くの形態まで外力を加えると前記各折り畳み線（４，５，６，８，９，１１） の弾性力によって元の箱体形態へと復元される。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案に係る折り畳み形態から箱形態へと容易に復元可能な箱体の実施 形態を示した図面に基づいて説明する。図１は箱形態に復元された状態を示す箱 体の斜視図、図２は復元前の折り畳み形態の状態を示す斜視図をそれぞれ示して いる。

【０００７】 本考案の箱体１は、復元形態において、矩形（長方形）の底壁２とこの底壁２ を囲む四面の側壁３，３，３，３とから成る上方を開口された有底の箱形態から 成っている。

【０００８】 前記各側壁３，３，３，３は該側壁３と前記底壁２の境界線から内側に折り畳 み可能な各第一折り畳み線４，４，４，４を介して前記底壁２に連設され、隣接 された前記各側壁３，３，３，３は各側壁３の各コーナー境界線から内側に折り 畳み可能な各第二折り畳み線５，５，５，５を介して互いに連設されている。

【０００９】 また、前記各側壁３，３，３，３の対向する一方（短辺側）の両側壁３，３の 中心位置に縦方向に延ばした内側に谷折れ可能な第三折り畳み線６，６をそれぞ れ形成し、この第三折り畳み線６，６を形成された短辺側の対向した前記両側壁 ３，３を内側に折り畳み可能な前記第一折り畳み線４，４を底辺として前記底壁 ２に二等辺三角形状の三角状折り畳み部７，７をそれぞれ区画形成し、この三角 状折り畳み部７，７に前記第三折り畳み線６，６と連続する谷折れ可能な第四折 り畳み線８，８をそれぞれ形成し、この三角状折り畳み部７，７の二等辺位置に 山折れ可能な第五折り畳み線９，９をそれぞれ形成すると共にこの二等辺位置の 頂部側に前記第五折り畳み線９，９と連続した半円の円弧状から成る切り離し部 １０，１０をそれぞれ切り込み形成し、前記底壁２に対設された前記切り離し部 １０，１０を繋ぐ山折れ可能な複数（二本）の第六折り畳み線１１を前記第四折 り畳み線８，８のほぼ延長線上に形成してある。

【００１０】 また、前記各第一折り畳み線４，４，４，４と前記各第二折り畳み線５，５， ５，５と前記各第五折り畳み線９，９との各交差部に第一逃がし用切り欠き部１ ２，１２，１２，１２をそれぞれ切り欠き形成し、前記各第一折り畳み線４，４ と前記各第三折り畳み線６，６と前記各第四折り畳み線８，８との各交差部に第 二逃がし用切り欠き部１３，１３をそれぞれ切り欠き形成してある。前記した各 逃がし用切り欠き部１２，１３は、折り畳み形態において折り畳み部が集中して いる個所の折り畳みを容易にするために形成したものである。

【００１１】 前記箱体１は可撓性素材で形成してある。具体的には可撓性を有する合成樹脂 材をダンボール状に形成した板壁によって構成されている。そして、前記各折り 畳み線４，５，６，８，９，１１に折り畳み形態から一定の外力を加えることに よって元の箱体形態へと復元可能な弾性力を持つヒンジ機能を付与している。

【００１２】 次に折り畳み形態を示した図２を加えて説明する。図２に示した折り畳み形態 は、図１の箱体形態に図１の矢印Ａ方向あるいは矢印Ｂ方向から圧力を加えて前 記各折り畳み線４，５，６，８，９，１１の復元方向に働く弾性力に抗して折り 畳んだものであり、弾性力の限界を超えるまで折り畳むと元の箱形態に復元しな い折り畳み形態を保つように構成されている。すなわち、箱体形態から前記各折 り畳み線４，５，６，８，９，１１の弾性力に抗して弾性力の限界を超える折り 畳み形態まで折り畳むと、前記第三折り畳み線６，６から内側に谷折りされて起 立状態にある一方の対向した前記両側壁３，３と連動して、前記三角状折り畳み 部７，７は、前記第四折り畳み線８，８で谷折りされ、前記第五折り畳み線９， ９で山折れされ、前記切り離し部１０，１０で頂部側を前記底壁２から離され、 前記第一折り畳み線４，４を底辺として前記両側壁３，３と重なるように起立さ れた折り畳み保持形態となり、同時に前記第六折り畳み線１１と他方の対向した 前記両側壁３，３側の前記各第一折り畳み線４，４が折り畳まれ、箱体形態への 復元を阻止された折り畳み形態に保持される。

【００１３】 図２に示した折り畳み保持形態から更に図２の矢印Ｃ方向に圧力を加えれば更 にコンパクトな折り畳み形態とすることができる。例えば、折り畳まれた本考案 の箱体を図示しない収納ケース内に隙間をおかずに多数並べて収納すれば、前記 収納ケースの内壁が図２の矢印Ｃ方向に働く圧力体となり小さく折り畳まれた多 数の箱体をコンパクトに収納できる。

【００１４】 図２に示した折り畳み形態から図１の箱形態に復元させる場合は、折り畳まれ ない対向する側壁を図２の矢印Ｄ方向に引き離せば前記各折り畳み線４，５，６ ，８，９，１１の復元方向に働く弾性力によって瞬時に元の箱形態へと復元され る。すなほち、折り畳み形態を保持された図２の折り畳み形態から復元可能な箱 体形態近くの形態まで外力を加えると前記各折り畳み線４，５，６，８，９，１ １の弾性力によって元の箱体形態へと瞬時に復元される。

【００１５】

【考案の効果】

請求項１に記載した本考案に係る折り畳み形態から箱形態へと容易に復元可能 な箱体によれば、コンパクトな折り畳み形態から使用形態である箱形態へと容易 且つ瞬時に復元可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】箱形態に復元された状態を示す箱体の斜視図で
ある。

【図２】復元前の折り畳み形態の状態を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 箱体 ２ 底壁 ３ 側壁 ４ 第一折り畳み線 ５ 第二折り畳み線 ６ 第三折り畳み線 ７ 三角状折り畳み部 ８ 第四折り畳み線 ９ 第五折り畳み線 １０ 切り離し部 １１ 第六折り畳み線 １２ 第一逃がし用切り欠き部 １３ 第二逃がし用切り欠き部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 矩形の底壁（２）とこの底壁を囲む四面
   の側壁（３，３，３，３）とから成る上方を開口された
   有底の箱体（１）であり、この箱体（１）は、前記各側
   壁（３，３，３，３）を該側壁と前記底壁の境界線から
   内側に折り畳み可能な各第一折り畳み線（４，４，４，
   ４）を介して前記底壁（２）に連設し、隣接された前記
   各側壁（３，３，３，３）を各側壁の各コーナー境界線
   から内側に折り畳み可能な各第二折り畳み線（５，５，
   ５，５）を介して互いに連設してあり、前記各側壁
   （３，３，３，３）の対向する一方の両側壁（３，３）
   の略中心位置に縦方向に延ばした内側に谷折れ可能な第
   三折り畳み線（６，６）をそれぞれ形成し、この第三折
   り畳み線（６，６）を形成された対向した前記両側壁
   （３，３）を内側に折り畳み可能な前記第一折り畳み線
   （４，４）を底辺として前記底壁（２）に二等辺三角形
   状の三角状折り畳み部（７，７）をそれぞれ区画形成
   し、この三角状折り畳み部（７，７）に前記第三折り畳
   み線（６，６）と連続する谷折れ可能な第四折り畳み線
   （８，８）をそれぞれ形成し、この三角状折り畳み部
   （７，７）の二等辺位置に山折れ可能な第五折り畳み線
   （９，９）をそれぞれ形成すると共にこの二等辺位置の
   頂部側に前記第五折り畳み線（９，９）と連続した切り
   離し部（１０，１０）をそれぞれ切り込み形成し、前記
   底壁（２）に対設された前記切り離し部（１０，１０）
   を繋ぐ山折れ可能な第六折り畳み線（１１）を前記第四
   折り畳み線（８，８）のほぼ延長線上に形成してあり、
   前記各第一折り畳み線（４，４，４，４）と前記各第二
   折り畳み線（５，５，５，５）と前記各第五折り畳み線
   （９，９）との各交差部に第一逃がし用切り欠き部（１
   ２，１２，１２，１２）をそれぞれ切り欠き形成し、前
   記各第一折り畳み線（４，４）と前記各第三折り畳み線
   （６，６）と前記各第四折り畳み線（８，８）との各交
   差部に第二逃がし用切り欠き部（１３，１３）をそれぞ
   れ切り欠き形成したものであり、更に、前記箱体（１）
   は、可撓性素材で形成され、前記各折り畳み線（４，
   ５，６，８，９，１１）に折り畳み形態から一定の外力
   を加えることによって元の箱体形態へと復元可能な弾性
   力を持つヒンジ機能を付与したことを特徴とする折り畳
   み形態から箱形態へと容易に復元可能な箱体。