JP3086815B2 - 巡回コース指示および確認装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、多数の店舗等を回
る運送業、配送業などで利用される巡回コース指示およ
び確認装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】運送業、配送業では、コース毎に配達を
必要とする複数の店舗とその順番および到着予定時刻等
が定められ、これらはコース指示書として通常、書面で
運転者に手渡される。

【０００３】運転者はこの渡されたコース指示書の各店
舗の位置をその住所から確認し、順番を基に巡回するコ
ースを設定する。なお、場所が分からない場合には道路
地図を捲ることもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このように紙のコース
指示書での指示では、運転者はその順番にそってルート
を組立てなければならず、運転者の地理知識の程度に依
存する。

【０００５】例えば新人ドライバーや震災などの救援で
遠隔地から派遣された場合などの地理の知識に乏しい運
転者ではその都度、道路地図帳により確認しなければな
らないなど非常な労力を費やさねばならないし、運転に
も支障をきたすおそれがある。

【０００６】また、近年カーナビゲーション装置を搭載
する車両もなくはないが、前記コース指示はその日毎に
渡されるものであり、日毎に異なるコースとなると予め
このカーナビゲーション装置に登録しておくことも不可
能である。

【０００７】したがって車両毎にカーナビゲーション装
置を搭載した場合も、現在位置とこれから向かう店舗と
のルートはこのカーナビゲーション装置のモニターに表
示されるが、巡回すべき全ての店舗を順番にルート表示
することはできない。その結果、その都度このカーナビ
ゲーション装置で次の店舗までのルートを表示しなけれ
ばならなかった。

【０００８】一方、管理者側ではコース指示書での指示
した通りのルートおよび時刻で巡回したか否かの確認は
運転者からの口頭の報告で受けるしかなく、正確な管理
はできなかった。

【０００９】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、地理を熟知していない者に対しても簡単かつわかり
易く巡回指示を行うことができ、また、指示した内容に
対する実施結果を簡単かつ正確に得て、理想的な管理が
できる巡回コース指示および確認装置を提供することに
ある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、事務所等に設置するパーソナルコンピュータ
に接続するカードリーダーライターで、メモリーカード
に複数の目的地と、その順番とを記録させ、このメモリ
ーカードを車両搭載のカーナビゲーション装置に付設す
る業務用ユニットのカードリーダーにかけ、メモリーカ
ードの記録内容である複数の目的地と、その順番とをカ
ーナビゲーション装置のモニターに現在位置を表示する
地図情報に重ねて、目的地へのルートを前記順番毎にラ
イン指示で表示するようにした巡回コース指示装置にお
いて、前記業務用ユニットはカーナビゲーション装置の
本体ユニットとの情報交換が可能で、本体ユニットから
刻々変化する現在位置情報を得て実際に車両が移動した
地図上の軌跡とその時刻を記憶する手段を有するもの
で、また、この業務用ユニットのカードリーダーはライ
ターも可能なカードリーダーライターであり、このカー
ドリーダーライターにかけるメモリーカードに実際に巡
回した目的地と、その順番および到着時刻を記録させ、
該メモリーカードの記録内容を事務所等に設置するパー
ソナルコンピュータに接続するカードリーダーライター
で読み取り、前記モニターに表示された目的地へのルー
トが前記順番毎にライン指示および到着予定時刻に重ね
て実際に巡回したルートおよび到着時刻を表示し、ま
た、目的地、到着時刻、到着予定時刻を記載した運行予
定実績表を内容とする運転日報を作成すること、およ
び、目的地の脇に到着予定時間を表示することを要旨と
するものである。

【００１１】請求項１記載の本発明によれば、日毎にコ
ース別に与える巡回指示は、これを事務所等に設置する
パーソナルコンピュータから呼び出してメモリーカード
に記録させ、このメモリーカードを運転者に渡す。運転
者は渡されたメモリーカードを自分の自動車のカーナビ
ゲーション装置に付設する業務用ユニットのカードリー
ダーにかけると、カーナビゲーション装置のモニターに
現在位置を表示する地図情報に重ねて、目的地へのルー
トが前記順番毎にライン指示で表示されるので、これを
見て目的地へと正確に巡回することができる。

【００１２】しかも、カーナビゲーション装置に付設す
る業務用ユニットのカードリーダーはライターも可能な
カードリーダーライターであり、ここでメモリーカード
に巡回した目的地と、その順番および時刻を記録させ、
このメモリーカードを事務所等に設置するパーソナルコ
ンピュータに接続するカードリーダーライターにかけれ
ば、先に巡回コース指示のために記録させた内容とこの
実際に巡回した内容とを対比して出力するので、これに
より的確な管理が可能となる。

【００１３】請求項２記載の本発明によれば、前記作用
に加えて、目的地の脇に到着予定時間を表示することで
より適切な巡回指示が可能となる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、図面について本発明の実施
の形態を詳細に説明する。図１は本発明の巡回コース指
示および確認装置の１実施形態を示す説明図、図２は車
両に搭載する装置の斜視図である。

【００１５】さきに、巡回コース指示装置を説明する
と、１は事務所等に設置するパーソナルコンピュータ
で、これにはカードリーダーライター２が接続される。
図中３はこのカードリーダーライター２にかけるメモリ
ーカードである。

【００１６】一方、４は車両に搭載する周知のカーナビ
ゲーション装置で、これは図２にも示すようにＣＤ−Ｒ
ＯＭでの地図ディスク５がかかる本体ユニット６と、テ
レビチューナー７と、モニター８と、ＧＰＳアンテナ９
とからなる。図中15はリモートコントローラである。機
種によってはこのテレビチューナー７は本体ユニット６
の中に組込まれた一体側型のものもある。

【００１７】また、自律航法方式のジャイロセンサー10
も接続して、エンジンセンサーのパルスも取り込み、Ｇ
ＰＳ衛星の電波が途絶えた時は自律航法方式に切り替わ
り、さらに、モニター８にパワー、トルク、燃費、加速
度、回転数などを表示できるようにもしている。

【００１８】本発明はこのカーナビゲーション装置４に
パーソナル（またはマイクロ）コンピュータによる業務
用ユニット11を付設するものとし、この業務用ユニット
11には前記メモリーカード３を読み取れるカードリーダ
ー12を設けた。図中18はメモリーカード３の取り出しボ
タンである。

【００１９】この業務用ユニット11は前記パーソナルコ
ンピュータ１と互換性があり、メモリーカード３を介し
て情報の交換ができる。また、カーナビゲーション装置
４の本体ユニット６と業務用ユニット11とは接続可能な
もので、この業務用ユニット11はカーナビゲーション装
置４とデータの交換が可能なものである。

【００２０】これら業務用ユニット11やカーナビゲーシ
ョン装置４の本体ユニット６はシガーライター16を介し
て変圧器17で24Ｖから12Ｖに落として車両から電源を得
ることができる。

【００２１】運送業等では予め、コース別に前記事務所
等に設置するパーソナルコンピュータ１に図３に示すよ
うな複数の目的地と、その順番と、到着予定時刻に関す
るデータが入力されており、これをカードリーダーライ
ター２を介してメモリーカード３に読み込ませ、運転者
に渡す。

【００２２】作業指示として前記メモリーカード３を受
け取った運転者はこれを自己の車両のカードリーダー12
にかけ、カーナビゲーション装置４および業務用ユニッ
ト11を始動する。

【００２３】カーナビゲーション装置４では図２に示す
ようにモニター８に現在位置（三角印）を表示する地図
情報が表示されるが、前記メモリーカード３からの情報
はこの地図情報に重ねて、コース指示された目的地への
ルートが前記順番毎にライン指示13で表示される。な
お、各目的地はその横に到着予定時刻14も表示される。

【００２４】次にこの巡回コース指示装置を巡回コース
確認装置として使用する場合について説明すると、この
場合は前記業務用ユニット11のカードリーダーはこれを
カードリーダーライター12′として業務用ユニット11側
からの書き込みも可能なものとした。

【００２５】業務用ユニット11はカーナビゲーション装
置４の本体ユニット６との情報交換が可能で、本体ユニ
ット６から刻々変化する現在位置情報を得て実際に車両
が移動した地図上の軌跡とその時刻を記憶する手段を有
する。

【００２６】このようにして、メモリーカード３に実際
に巡回した目的地と、その順番および時刻を記録させ、
業務終了後、運転者はこのメモリーカード３を事務所に
返還する。

【００２７】事務所ではこのメモリーカード３をパーソ
ナルコンピュータ１に接続するカードリーダーライター
２で読み取り、先に巡回コース指示したルートおよび時
間と対比して出力する。

【００２８】かかる対比の出力は図示は省略するが、図
２のモニター８に表示された目的地へのルートが前記順
番毎にライン指示13および到着予定時刻14に重ねて実際
に巡回したルートおよび到着時刻を表示する。

【００２９】さらに、この情報を用いてパーソナルコン
ピュータ１で図４に示すような運行予定実績表を内容と
する運転日報を作成する。

【００３０】

【発明の効果】以上述べたように本発明の巡回コース指
示および確認装置は、地理を熟知していない者に対して
も簡単かつわかり易く巡回指示を行うことができ、ま
た、指示した内容に対する実施結果を簡単かつ正確に得
て、理想的な管理ができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の巡回コース指示および確認装置の１実
施形態を示す説明図である。

【図２】本発明の巡回コース指示および確認装置の１実
施形態を示す車両搭載装置部分の斜視図である。

【図３】巡回コース指示を与えるデータ内容の正面図で
ある。

【図４】運転日報の１例を示す正面図である。

【符号の説明】

１…パーソナルコンピュータ ２…カードリー
ダーライター ３…メモリーカード ４…カーナビゲ
ーション ５…地図ディスク ６…本体ユニッ
ト ７…テレビチューナー ８…モニター ９…ＧＳＰアンテナ 10…ジャイロセ
ンサー 11…業務用ユニット 12…カードリー
ダー 12′…カードリーダーライター 13…ライン指示 14…到着予定時
刻 15…リモートコントローラ 16…シガーライ
ター 17…変圧器 18…取り出しボ
タン

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G07C 1/00 - 15/00 G06F 15/21 - 15/21 360 G06F 15/24 - 15/28 G01C 21/00 - 21/24 G01C 23/00 - 25/00 G08G 1/00 - 9/02

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 事務所等に設置するパーソナルコンピュ
   ータに接続するカードリーダーライターで、メモリーカ
   ードに複数の目的地と、その順番とを記録させ、このメ
   モリーカードを車両搭載のカーナビゲーション装置に付
   設する業務用ユニットのカードリーダーにかけ、メモリ
   ーカードの記録内容である複数の目的地と、その順番と
   をカーナビゲーション装置のモニターに現在位置を表示
   する地図情報に重ねて、目的地へのルートを前記順番毎
   にライン指示で表示するようにした巡回コース指示装置
   において、前記業務用ユニットはカーナビゲーション装
   置の本体ユニットとの情報交換が可能で、本体ユニット
   から刻々変化する現在位置情報を得て実際に車両が移動
   した地図上の軌跡とその時刻を記憶する手段を有するも
   ので、また、この業務用ユニットのカードリーダーはラ
   イターも可能なカードリーダーライターであり、このカ
   ードリーダーライターにかけるメモリーカードに実際に
   巡回した目的地と、その順番および到着時刻を記録さ
   せ、該メモリーカードの記録内容を事務所等に設置する
   パーソナルコンピュータに接続するカードリーダーライ
   ターで読み取り、前記モニターに表示された目的地への
   ルートが前記順番毎にライン指示および到着予定時刻に
   重ねて実際に巡回したルートおよび到着時刻を表示し、
   また、目的地、到着時刻、到着予定時刻を記載した運行
   予定実績表を内容とする運転日報を作成することを特徴
   とした巡回コース指示および確認装置。
2. 【請求項２】 目的地の脇に到着予定時間を表示する請
   求項１記載の巡回コース指示および確認装置。