JP3086756U - アルミニウム鋳造物の鋳バリ除去刃物 - Google Patents

アルミニウム鋳造物の鋳バリ除去刃物

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Abstract

(57)【要約】 [課題]アルミニウム鋳造物の鋳型接合部に発生する鋳
バリを、目づまりすることなく除去可能な刃物を提供す
る。 [解決手段]円筒軸曲面上に、らせん状台形溝を有する
刃物を、軸芯方向へ往復直線運動させ、らせん溝にて形
成される凹凸により鋳バリを微細かつ連続的に破砕しつ
つ、往復直線運動方向に対し直角方向に移動させて鋳バ
リを除去する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】 [考案の属する技術分野] 本考案はアルミニウム鋳造物の鋳型接合部に発生する鋳バリを除去する刃物 に係わるものである。
【0002】 [従来の技術] 従来、図2に示す、円筒軸曲面上に軸芯と同心であるリング状矩形溝を多条 に有する刃物を、軸芯方向へ往復直線運動させ、多条溝にて形成される凹凸によ り、鋳バリを微細かつ連続的に破砕しつつ、往復直線方向に対し直角方向に移動 させて鋳バリを除去する。
【0003】 [考案が解決しようとする課題] 従来技術では、破砕された鋳バリの微細な切り屑は、往復直線運動方向へ飛 散するため、アルミニウム鋳造物と刃物の接触部に残留し、その結果、刃物に溶 着して、刃物の目づまりを誘発する。
【0004】 本考案は、破砕された鋳バリの微細な切り屑が、アルミニウム鋳造物と刃物の接 触部に残留せず、その結果、刃物に溶着して、刃物の目づまりを誘発する事の無 い刃物を提供しようとするものである。
【0005】 [課題を解決するための手段] 円筒軸曲面上に、らせん状台形溝を有する刃物を、軸芯方向へ往復直線運動 させ、らせん状溝にて形成される凹凸により鋳バリを除去する。
【0006】 [考案実施の形態] 円筒軸曲面上に、らせん状台形溝を有する刃物を、振幅5〜11mmで、毎 分3500〜7000回の往復直線運動を発生する電動あるいは空圧工具に、刃 物の軸芯を当該工具の往復直線運動方向と一致するよう装着し、らせん状溝にて 形成される凹凸により鋳バリを微細かつ連続的に破砕しつつ、往復直線運動方向 に対し直角方向に移動させて鋳バリを除去する。
【0007】 円筒軸曲面上に設ける、らせん状溝のリード角は、鋳造物素材であるアルミニウ ム材と刃物素材である鉄鋼材との摩擦係数に従い、鋳バリと台形溝の側面との間 でスベリ現象が発生し、刃物が往復直線運動方向に対し、直角方向へ振動する事 の無い角度に設定する。
【0008】 アルミニウム材と鉄鋼材との摩擦係数の最小値は約0.15であり、従って、ら せん状溝のリード角は8.53度以下に設定すれば、刃物が往復直線運動方向に 対し直角方向へ振動する事は無い。
【0009】 一方破砕された鋳バリの微細な切り屑は、アルミニウム鋳造物と刃物の接触部に 於いて、刃物の往復直線運動方向に対し、リード角度分傾斜する方向へ飛散し、 アルミニウム鋳造物と刃物の接触部に残留せず、その結果、刃物に溶着して刃物 の目づまりを誘発する事が解消される。
【0010】 刃物の目づまり防止効果は、リード角が大である程有効であり、従って実施形態 に於ける円筒軸曲面上のらせん状溝のリード角は、5〜8度で設定し実施する。
【0011】 又、溝の形状は、台形以外に矩形であっても実施可能であるが、らせん状溝にて 形成される凹凸により鋳バリを破砕する際に、刃物に加わる軸芯方向への衝撃を 緩和するために、溝の形状は台形である方が良好である。
【0012】 [考案の効果] 円筒軸曲面上に設ける、らせん状台形溝により形成する凹凸によって破砕 された微細な鋳バリの切り屑は、アルミニウム鋳造物と刃物の接触部に於いて、 刃物の往復直線運動方向に対し、リード角度分傾斜する方向へ飛散し、アルミニ ウム鋳造物と刃物の接触部に残留せず、その結果、刃物に溶着して刃物の目づま りを誘発する事が解消される。
【図面の簡単な説明】
【図1】アルミニウム鋳造物の鋳バリ除去刃物の要部図
である。
【図2】従来の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】 A アルミニウム鋳造物 B 軸芯 C 鋳バリ 1 往復直線運動方向に対する直角方向 2 往復直線運動方向 D 台形溝の側面 E リード角

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒軸曲面上に、らせん状台形溝を有する
    事を特徴とするアルミニウム鋳造物の鋳バリ除去刃物。
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