JP2004074371A - バリ取り用工具 - Google Patents

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永原 峰明
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Abstract

【課題】工具で工作物のバリを削り取る場合、工具の刃が必要以上に工作物を削り込むのを防止するバリ取り用工具を提供する。
【解決手段】工具11は、保持部12、加工部13とで構成され、保持部12と加工部13は、工具11の軸方向を軸とする丸棒状から一体に形成されている。加工部13は、所望の幅の非削部を同一面上に適宜間隔をおいて形成された複数個の規制面17と、この規制面17間に形成されて削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝15とからなり、規制面17と溝15の側面18とで形成される角部19を切刃14として構成されている。これにより、工具11を用いて工作物のバリ取り作業を行えば、規制面17が工作物の輪郭形状に沿って接触することにより、角部19は、輪郭形状の内側となる部分の削り込みを規制するため、バリだけを効率良く削り取る。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作物のバリ等を削り取るためのバリ取り用工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
工作物の加工後、バリやカエリ等(以下、「バリ」と総称する。)が、工作物の加工箇所に生じる場合がある。バリは、加工箇所ごとに異なる形状、向き、大きさで、所望とする工作物の輪郭形状に沿って形成される。このバリを削り取る作業では、一般にヤスリ等が用いられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、既存のヤスリを用いてバリ取り作業を行うと、バリ取り作業時に切刃がバリを削り落とした後も作業を継続し、工作物の所望とする輪郭形状の内側、すなわち工作物の削り取ってはいけない部分までを削ってしまうことがある。
このような部分まで切刃が工作物を削り取ってしまうと、工作物は不良品となって無駄なコスト等が発生する。
本発明は、このような問題点を解決するために創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、工具を用いて工作物のバリを削り取る際、工具の刃が必要以上に工作物に削り込むのを防止することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するための本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりのバリ取り用工具である。
請求項1に記載のバリ取り用工具では、工作物の輪郭形状の外側に形成されたバリを削り取る場合には、当該バリ取り用工具をバリに向けて押圧し、工作物の輪郭形状に沿った位置に規制面を配置した状態で、工作物に対し当該バリ取り用工具全体を相対動作させる。
これにより、当該バリ取り用工具の相対動作中、バリは、規制面と溝部との角部に形成された切刃により剪断されて、工作物から削り取られる。この削り取られたバリは、各溝部内にそのまま位置されて排除される。
【0005】
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりのバリ取り用工具である。
請求項2に記載のバリ取り用工具では、工作物の輪郭形状の外側に形成されているバリを削り取る際には、当該バリ取り用工具をバリに向けて押圧し、工作物の輪郭形状に沿って規制部材の上面を配置して、工作物に対し当該バリ取り用工具全体を相対動作させる。
バリが所定の状態で形成されている場合、バリ取り作業では、切刃の先端刃先と規制部材の上面とが同一面上に位置するように構成されているバリ取り用工具を用いる。
これにより、当該バリ取り用工具の相対動作中、規制部材の上面が工作物の輪郭形状に沿って接触することにより刃先の工作物に対する削り込みが規制された状態で、バリは、切刃の刃先により剪断されて工作物から削り取られる。この削り取られたバリは、各溝部内にそのまま位置されて排除される。
また、バリが所定の状態で形成されていない場合には、バリ取り作業は、はじめに、切刃の先端刃先が規制部材の上面より若干上位に位置するように構成されたバリ取り用工具を用いてある程度の状態になるまでバリを削り取り、この後、切刃の先端刃先と規制部材の上面とが同一面上に位置するバリ取り用工具を用いて、残っているバリを切刃の刃先で剪断して工作物から削り取る。
このため、工作物の輪郭形状に沿って形成されたバリだけを効率良く剪断し削り取ることができる。
【0006】
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりのバリ取り用工具である。
請求項4に記載のバリ取り用工具では、当該バリ取り用工具は、耐摩耗性を有する材料によって形成されている。
これにより、バリの材質より耐摩耗性を有する材料で当該バリ取り用工具を形成すれば、当該バリ取り用工具の寿命は長くなる。
【0007】
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりのバリ取り用工具である。
請求項4に記載のバリ取り用工具では、当該バリ取り用工具には、耐摩耗性材料がコーティングされている。
これにより、例えば、TiN、セラミックス系等の耐摩耗性材料を当該バリ取り用工具にコーティングすれば、当該バリ取り用工具の寿命は長くなる。
また、当該バリ取り用工具が摩耗した場合、古い耐摩耗性材料を剥離した後、当該バリ取り用工具に新たな耐摩耗性材料をコーティングすることが可能となり、当該バリ取り用工具にかかるコストは安価になる。
【0008】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態は、既知の多関節ロボットのアームに本発明のバリ取り用工具(以下、「工具」という。)を取り付けたバリ取り装置を用いて、バリ取り加工を行う場合について示す。
なお、「バリ取り加工」の概念は、工作物に形成されたバリを工具で削り取る加工をいう。
【0009】
以下に、本発明の第1の実施の形態を、図1〜図5を用いて詳述する。
図1は、バリ取り装置1の概略を示す斜視図である。図2は、工具11の概略を示す斜視図である。図3は、図2の矢視C−C線の断面で示す工具11の拡大図である。なお、本実施の形態の工具11では、工具11の長手方向を「軸方向」とし、同軸方向に対して直交する方向を「径方向」とする(図2参照)。
【0010】
はじめに、バリ取り装置1の概略について、図1を用いて簡単に説明する。
バリ取り装置1は、図1に示すように、ロボット2、駆動手段(図示省略)、ホルダ8、工具11等で構成されている。本実施の形態におけるロボット2の基本構成は、一般的に知られている多関節ロボットの既知なる構成と同様である。すなわち、ロボット2は、図1に示すように、ベース部3、第1のアーム4、第2のアーム5、第3のアーム6を有している。ベース部3、第1のアーム4、第2のアーム5、第3のアーム6は、それぞれ関節7を介して連結され、所定の方向に対して回動可能に設けられる共に、それぞれ独立した動作を可能としている。
【0011】
第3のアーム6の先端箇所には、駆動手段(図示省略)が配設されている。ホルダ8は、駆動手段によって回転方向(図1の矢印A方向)の回転動作と、ストローク方向(図1の矢印B方向)に対するストロークS1の往復動作を可能として設けられている。ホルダ8は、後述する工具11の保持部12を着脱自在に保持できるようになっている。
これにより、バリ取り装置1は、ロボット2の各アーム4、5、6を自在に動作させることにより、工作物25に形成されたバリ28の箇所に、ホルダ8に取り付けられた工具11の加工部13を配置することができるようになっている(図5(a)等参照))。すなわち、バリ取り加工は、一定の位置に工作物25を配置した状態で、バリ取り装置1の動作によって行なわれる。
【0012】
次に、工具11について図2及び図3を用いて説明する。
本実施の形態では、工具11は、図2に示すように、保持部12、加工部13で構成されている。保持部12と加工部13は、共に工具11の軸方向を軸とする丸棒状から一体に形成されている。保持部12は、前述したように、当該工具11をホルダ8に保持させる部分である。工具11の加工部13の表面全体には、例えば、TiN等の耐摩耗性材料がコーティングされている。
加工部13は、図2及び図3に示すように、所望の幅の非削部を同一面上に適宜間隔をおいて形成された複数個の規制面17と、この規制面17間に形成されて削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝15とからなり、規制面17と溝15の側面18とで形成される角部19を切刃14として構成され、当該加工部13の先端部に逃し面16が形成されている。逃し面16は、バリ取り加工時に工具11の先端部が工作物の一部と緩衝し難くするため、曲面形状で形成されている(図3参照)。
なお、図3に示すように、距離X1、距離Y1、距離Z1は、バリの大きさ、バリの形状、バリの向きや、バリが形成されている箇所の工作物の輪郭形状等に対応させながら適宜設定される大きさである。
また、本実施の形態の溝15では、図3に示すように、溝底面20は、工具11の軸方向に対し隣り合う切刃14の対向する両側面18を繋ぐ面として円周面状に設けたが、図3の断面図における溝底面20の軸方向の形状は、一直線状に限定するものでなく種々変更可能である。例えば、軸方向に対する溝底面の形状は、曲線状や、直線と曲線を組合わせた形状等であっても良い。軸方向に対する溝底面の形状を曲線状等で形成すると、バリ取り加工時おいて、工作物と工具との相対動作によってバリの向きが溝底面に沿って変化する場合がある。このような場合、角部19が、バリの付け根部分に接触し易くなる状態となって、バリを削り取り易くなることがある。
【0013】
次に、バリ取り加工時における工具11の作用について、図4〜図6を用いて説明する。
図4は、一例としてバリ28が形成された状態の工作物25を示す斜視図である。図5(a)は、工作物25の溝部26の縁に対してバリ取り加工を行う際の工具11の一例による動作を示すイメージ図である。図5(b)は、工作物25の穴部27の縁に対してバリ取り加工を行う際の工具11の一例による動作を示すイメージ図である。図5(c)は、工作物25の外周縁に対してバリ取り加工を行う際の工具11の一例による動作を示すイメージ図である。図6は、図5(b)に示すバリ取り加工をモデルにした工具11の作用を説明するイメージ図である。
【0014】
工作物25は、図4に示すように、その輪郭形状を曲面形状に形成した鋳造物であり、溝部26、穴部27を備えると共に、当該工作物25の外周縁、溝部26の縁や穴部27の縁にバリ28を有している。
このような工作物25のバリ取り加工では、バリ取り装置1は、例えば、図5(a)〜図5(c)に示すように、回転方向とストローク方向に対して工具11を駆動させながら、バリ28に対して工具11の加工部13を押圧した状態で、黒色の矢印方向に工具11を移動させる。
すなわち、工作物25の縁に形成されたバリ28は、図6に示すように、規制面17が工作物25の輪郭形状に沿って接触するまで加工部13を工作物25に押圧させた状態で工具11をストロークS1範囲内の往復動作させることによって任意箇所の溝15内に入る。そして、この溝15に隣接する切刃14の角部19が、溝15内に入ったバリ28を工作物25の縁付近となるバリ28の付け根29から剪断して削り取る。この時、規制面17は、工作物25の輪郭形状に沿って接触することにより、この輪郭形状より内側の部分への角部19の削り込みを規制している。削り取られたバリ28は、溝15内にそのまま位置されて排除される。
このため、角部19は、工作物25の輪郭形状の内側となる部分まで削り取ることなくバリ28だけを削り取ることができる。
また、角部19は、加工部13の軸方向に対し相反する向きの両向きに設けられているため、工具11の往復動作に対し両方向の相対移動によってバリ28を効率良く削り取ることができ、バリ取り加工の時間を短縮することができる。
したがって、バリ取り加工に起因する工作物25の不良品の発生を低減し、無駄なコストの発生を抑制することできる。
なお、バリ28を完全に削り取るために、加工部13の向きを変化させながらバリ取り加工を行う場合もある。
【0015】
次に、本発明の第2の実施の形態を、図7及び図8を用いて説明する。
第1の実施の形態では、加工部13を丸棒状に形成した工具11について説明したが、第2の実施の形態では、加工部32を平板状に形成した工具31について説明する。図7は、第2の実施の形態による工具31の概略を示す斜視図である。図8は、工具31の作用について説明するイメージ図である。以下では、第1の実施の形態と同一の構成部分については、同一符号を付し説明を省略する。
【0016】
本実施の形態では、工具31は、図7に示すように、外形状が略平型の(平ヤスリの形状に相当する形態)の加工部32と保持部(図示省略)とが一体で構成され、例えば、熱処理された工具鋼、ハイス鋼、超硬等の耐摩耗性材料によって形成されている。
第2の実施の形態のバリ取り装置では、ホルダは、駆動手段(図示省略)によってストローク方向に対するストロークS2の往復動作を可能として設けられ、工具31の保持部(図示省略)を保持するようになっている(図1及び図8参照)。
【0017】
加工部32は、図7に示すように、所望の幅の非削部を同一面上に適宜間隔をおいて形成された複数個の規制部材37と、この規制部材37間に形成されて削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝41とからなり、この溝41内には、先端を尖らせた切刃33を形成すると共に、この切刃33先端の刃先36が規制部材37の上面38と同一面上に位置するように構成されている。
加工部32には、工具31の軸方向(図7の左右方向)による往復動作に対し、一方側への相対移動時にバリ54の削り取りが可能となる向きで配置されている切刃33と、この向きと反対向きでバリ54の削り取りが可能に配置されている切刃33とが、交互に複数設けられている。隣り合う切刃33の間には規制部材37が配設されている(図7及び図8参照)。
【0018】
また、図8に示すように、切刃33先端の刃先36が、工具31の高さ方向に対し規制部材37の上面45より所定の距離Δhだけ高く配置される場合もある。この場合、刃先36と上面45との高低差(所定の距離Δh)は、バリの形状、バリの向き、バリの大きさで、バリの材質等に対応させながら適宜設定される。
【0019】
次に、バリ取り加工時の工具31の作用について、図8を用いて説明する。
図8に示すように、工作物51の両縁52、53に形成されたバリ54に対してバリ取り加工を行う場合、バリ取り装置は、ストロークS2範囲内で工具31を往復動作させながら、規制部材37の上面38が工作物51の輪郭形状に沿って接触するまで工具31の加工部32を工作物51に押圧する。
すると、工具31が工作物51に対して往復動作している間にバリ54が、任意箇所の溝41の中に入り込み、規制部材37の上面38が工作物51の輪郭形状に沿って接触することにより刃先36の切り込みを規制した状態で、バリ54が入った溝41に近接する切刃33の刃先36が、工作物51の縁付近となるバリ54の付け根55からバリ54を削り取る。
すなわち、工具31が一方側(図8の右側から左側)に向けて相対移動した時、工作物51の左縁52に形成されたバリ54は、このバリ54が入った溝41に近接する切刃33の刃先36によってバリ54の付け根55から剪断され削り取られる。この削り取られたバリは、溝41内にそのまま位置されて排除される。
一方、工具31が他方側(図8の左側から右側)に向けて相対移動した時、工作物51の右縁53に形成されたバリ54は、このバリ54が入った溝41に近接する切刃33の刃先36によってバリ54の付け根55から剪断され削り取られる。この削り取られたバリ54は、溝41内にそのまま位置されて排除される。
【0020】
なお、▲1▼工作物にバリが比較的少ない場合、▲2▼バリが比較的小さい場合、▲3▼バリが細かな状態(ヒゲ状等)で工作物に形成されている場合、▲4▼バリの材質が比較的軟らかい場合等の比較的削り取り易い状態のバリについてのバリ取り加工では、刃先36と規制部材37の上面38とが同一面上に位置するように構成した工具31を用いることが好ましい。
このようなバリについてのバリ取り加工の場合、規制部材37の上面38が工作物の輪郭形状に沿って摺接しながら、刃先36が、バリをさらうようにして工作物の縁付近となるバリの付け根からバリを削り取る(図8参照)。
【0021】
一方、▲1▼工作物にバリが比較的多い場合、▲2▼バリが比較的大きい場合、▲3▼バリが強固な状態で工作物に形成されている場合、▲4▼バリの材質が比較的硬い場合等の比較的削り取り難い状態のバリについてのバリ取り加工では、刃先36と規制部材37の上面45との間に高低差Δhを設けた工具と、高低差Δhを設けない工具31とを併用することが好ましい(図8参照)。
このようなバリについてのバリ取り加工の場合、はじめに、いわゆるバリ取り加工の粗工程として、工具31の高さ方向に対して刃先36が規制部材37の上面45より所定の距離Δhだけ高い工具を用いてバリ取り加工を行う(図8の二点鎖線参照)。
すなわち、刃先36が、規制部材37の上面45が刃先36の切り込みを規制しないまま、ある程度の状態になるまで削り取り難い状態のバリを削り取り、この後、いわゆるバリ取り加工の仕上げ工程として、工具31を用いて残っているバリについてのバリ取り加工を継続する。すると、規制部材37の上面38が工作物の輪郭形状に沿って摺接しながら、刃先36は、削り取り易くなった状態のバリを工作物の縁付近となるバリの付け根から剪断して、バリを工作物から削り取ることができる。バリ取り加工の仕上げ工程では、規制部材37の上面38は、前述したように、工作物の輪郭形状に沿って接触することにより刃先36の切り込みを規制する。
【0022】
以上により、工具31を用いたバリ取り加工では、刃先36は、工作物51の輪郭形状の内側となる部分までを削り取ることはなく、工作物51の輪郭形状に沿って形成されたバリ54だけを効率良く削り取ることができる。このため、バリ取り加工に起因する工作物51の不良品の発生が低減し、無駄なコストの発生を抑制することできる。
また、工具31には、軸方向の両側に対し刃先36の向きが互いに異なるように切刃33が配設されているため、工具31の往復動作に対し両方向の相対移動によってバリ54を削り取ることが可能となり、バリ取り加工の時間を短縮することができる。
【0023】
本発明は、上述した両実施の形態において工具11を丸棒状、工具31を平板状としたが、これらに替えて、例えば、バリ取り用工具における加工部を半円形状、多角形状等で形成しても良い。
【0024】
また、工具31を超鋼等の耐摩耗性材料で形成したが、例えば、この工具31の表面にさらにTiN、Al2O3、窒化けい素ミックス、硬質クロムメッキ等の耐摩耗性材料をコーティングしても良い。
【0025】
また、工具11、31をロボット2に装設したが、ロボット2に替わって、例えば、バリ取り用工具の保持部を保持するホルダを駆動可能とするハンディタイプのバリ取り装置に取付けたり、作業者が直にバリ取り用工具を保持し、手作業によって工作物に形成されたバリを削り取っても良い。
【0026】
また、第2の実施の形態おいて、規制部材の上面の両端部をC面取りまたはR面で形成したり、上面全体を曲面形状で形成しても良い。
【0027】
さらに、第2の実施の形態において、バリ取り用工具の加工部を、すなわち図9に示すように、複数個の突出部群74aによりヤスリの鬼目に相当する形態で形成された加工部71は、非削部として同一面上に適宜間隔をおいて所望の径で略半球状の複数個の規制部材74と、この複数個の規制部材74を一群とする突出部群74aを形成すると共に削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝73を形成し、この溝73内には、先端を尖らせた切刃72を形成すると共に、この切刃72先端の刃先75が規制部材74の最も高い部位であるところの頂部位76と同一面上に位置するように構成されている。切刃72は、加工部71の軸方向(左右方向)の両側に対して刃先75の向きが一方側にあるものと、その反対側に向いているものとが交互に配設されている。
このように構成した加工部71を有したバリ取り用工具を用いて、ゴムや樹脂等のような撓み易い材料で形成された工作物に対してのバリ取り加工を行うと、そのバリ取り加工の作業が易くなる場合がある。
このようなバリ取り加工の場合、バリ取り加工時に工作物が変形しようとしても、規制部材74の球面上のどこかに接触することにより、規制部材74と接触する面からの反力によって工作物の変形が規制され、工作物とバリ取り用工具とが保持された状態でバリ取り加工を行うことができるようになる。このため、バリ取り加工時における工作物の変形等に起因して、工作物の輪郭形状より内側の部分まで刃先75が切り込むのを抑制することができ、バリを削り取る際の作業性は向上する。
【0028】
また、図10に示す加工部81は、隣り合う規制部材82の間に複数による切刃83を鼓形状に配設して構成されている場合を示し、図11に示す加工部85は、隣り合う規制部材82の間に複数による切刃86を竹の子状に配設して構成されている場合を示し、図12に示す加工部87は、隣り合う規制部材82の間にテーパ形状に形成された単数の切刃88を配設して構成されている場合を示すもので、上記第1及び第2の実施と同様の作用効果を享受する。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によるバリ取り用工具を用いれば、工作物の輪郭形状に沿って形成されたバリを削り取る場合、請求項1の発明によるバリ取り用工具の角部や、請求項2の発明によるバリ取り用工具の切刃は、工作物の輪郭形状の内側となる部分までを削り取ることなく、バリだけを効率良く剪断し削り取ることが可能になる。
したがって、バリ取り加工の対象となる工作物について、バリ取り加工に起因する不良品の発生が低減されるため、工作物にかかる無駄なコストの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バリ取り装置の概略を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態の工具の概略を示す斜視図である。
【図3】図2に示す工具の拡大断面図である。
【図4】バリが形成された工作物の概略を示す斜視図である。
【図5】図5(a)〜図5(c)は、バリ取り加工時における工具の動作を示すイメージ図である。
【図6】工具の作用を説明するイメージ図である。
【図7】第2の実施の形態の工具の概略を示す斜視図である。
【図8】工具の作用について説明するイメージ図である。
【図9】加工部の変更例を示す斜視図である。
【図10】加工部の変更例を示す斜視図である。
【図11】加工部の変更例を示す斜視図である。
【図12】加工部の変更例を示す斜視図である。
【符号の説明】
11、31…工具(バリ取り用工具)
14、33、72、83、86、88…切刃
15、41、73…溝
17…規制面
18…側面
19…角部
25、51…工作物
28、54…バリ
36、75…刃先
37、74、82…規制部材
38、45…上面

Claims (4)

  1. 工作物の加工輪郭に沿って生起されたバリを削り取るためのバリ取り用工具であって、
    所望の幅の非削部を同一面上に適宜間隔をおいて形成された複数個の規制面と、この規制面間に形成されて削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝部とからなり、
    前記規制面の上面と前記溝部の側面とで形成される角部を切刃として構成したことを特徴とするバリ取り用工具。
  2. 工作物の加工輪郭に沿って生起されたバリを削り取るためのバリ取り用工具であって、
    所望の幅の非削部を同一面上に適宜間隔をおいて形成された複数個の規制部材と、この規制部材間に形成されて削り取ったバリを位置せしめる複数個の溝部とからなり、
    この溝部内には、先端を尖らせた切刃を形成すると共に、この先端刃先を前記規制部材の上面と同一面上若しくは若干上位に位置したことを特徴とするバリ取り用工具。
  3. 請求項1または2に記載のバリ取り用工具であって、
    当該バリ取り用工具は、耐摩耗性を有する材料によって形成されている、ことを特徴とするバリ取り用工具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のバリ取り用工具であって、当該バリ取り用工具には、耐摩耗性材料がコーティングされている、ことを特徴とするバリ取り用工具。
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