JP3086697B2 - X線イメージ管の製造方法 - Google Patents
X線イメージ管の製造方法Info
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- JP3086697B2 JP3086697B2 JP02227994A JP22799490A JP3086697B2 JP 3086697 B2 JP3086697 B2 JP 3086697B2 JP 02227994 A JP02227994 A JP 02227994A JP 22799490 A JP22799490 A JP 22799490A JP 3086697 B2 JP3086697 B2 JP 3086697B2
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- input phosphor
- input
- phosphor layer
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- Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明はX線イメージ管の製造方法に係り、特にそ
の入力面の改良に関する。
の入力面の改良に関する。
(従来の技術) 一般にX線イメージ管は第5図に示すように構成さ
れ、真空外囲器1内の入力側に入力窓1aに対向して入力
面2が、出力側に陽極3及び出力面4がそれぞれ配設さ
れ、更に真空外囲器1の内部の側壁に沿って集束電極5
が設けられている。そして、入力面2は、基板6に入力
蛍光体層7と光電面8が順次積層形成されてなってい
る。
れ、真空外囲器1内の入力側に入力窓1aに対向して入力
面2が、出力側に陽極3及び出力面4がそれぞれ配設さ
れ、更に真空外囲器1の内部の側壁に沿って集束電極5
が設けられている。そして、入力面2は、基板6に入力
蛍光体層7と光電面8が順次積層形成されてなってい
る。
動作時にはX線管9からのX線が被写体10を通り、入
力窓1aと基板6を通過して入力蛍光体層7で光に変換さ
れる。この光は光電面8に達し、電子に変換される。こ
の電子は集束電極5と陽極3により集束・加速され、出
力面4において可視像に変換される。このようにしてX
線像は可視光像に変換されるが、この可視光像はTVカメ
ラ、シネカメラ、スポットカメラ等により記録され、医
療診断が行なわれる。
力窓1aと基板6を通過して入力蛍光体層7で光に変換さ
れる。この光は光電面8に達し、電子に変換される。こ
の電子は集束電極5と陽極3により集束・加速され、出
力面4において可視像に変換される。このようにしてX
線像は可視光像に変換されるが、この可視光像はTVカメ
ラ、シネカメラ、スポットカメラ等により記録され、医
療診断が行なわれる。
ところで、従来の入力面における入力蛍光体層7は第
6図に示されるような沃化セシウムの多数の柱状結晶7a
の集合体により構成されており、入射X線より変換され
た光が基板6と平行な方向へ拡がるのを抑え、ひいては
入射X線像を保ったまま光電面8にその像を伝達させる
構造になっている。
6図に示されるような沃化セシウムの多数の柱状結晶7a
の集合体により構成されており、入射X線より変換され
た光が基板6と平行な方向へ拡がるのを抑え、ひいては
入射X線像を保ったまま光電面8にその像を伝達させる
構造になっている。
さて、近年のX線イメージ管の中には、その構成要素
の1つである入力蛍光体層の膜厚を従来に比べて大幅に
大きくしたものが見られる。即ち、厚さTの入力蛍光体
層に吸収されるX線は、 1−exp(−ψT) と記述することが出来る。但し、ψはX線吸収係数であ
る。第7図に入力蛍光体層の膜厚とX線吸収率の関係を
示すが、入力蛍光体層の材質はCsI、X線のエネルギは6
0KeVである。このように膜厚を大きくすると、X線の吸
収率も大きくなるので、X線を有効に利用することが出
来、医療X線診断において被曝線量の低減、画質の向上
に役立つ。
の1つである入力蛍光体層の膜厚を従来に比べて大幅に
大きくしたものが見られる。即ち、厚さTの入力蛍光体
層に吸収されるX線は、 1−exp(−ψT) と記述することが出来る。但し、ψはX線吸収係数であ
る。第7図に入力蛍光体層の膜厚とX線吸収率の関係を
示すが、入力蛍光体層の材質はCsI、X線のエネルギは6
0KeVである。このように膜厚を大きくすると、X線の吸
収率も大きくなるので、X線を有効に利用することが出
来、医療X線診断において被曝線量の低減、画質の向上
に役立つ。
(発明が解決しようとする課題) ところが、このような入力蛍光体層の厚膜化に伴な
い、X線イメージ管の輝度が出力像の中心から周辺に亙
って均一にするのが困難となり、MTF特性が低下すると
いう2つの問題が生じてくる。この2つの問題を順を追
って以下に説明するが、先ず、第一に輝度均一性につい
て説明する。
い、X線イメージ管の輝度が出力像の中心から周辺に亙
って均一にするのが困難となり、MTF特性が低下すると
いう2つの問題が生じてくる。この2つの問題を順を追
って以下に説明するが、先ず、第一に輝度均一性につい
て説明する。
元々、X線イメージ管は、電子レンズにより周辺部の
像が中心部の像に比べて引き伸ばされる電子レンズの歪
みと称されるものに起因して、出力像の中心から周辺に
向かって輝度が低下する。このような出力輝度分布で
は、撮像後のダイナミックレンジを全面に亙って有効に
使うことが出来ない。
像が中心部の像に比べて引き伸ばされる電子レンズの歪
みと称されるものに起因して、出力像の中心から周辺に
向かって輝度が低下する。このような出力輝度分布で
は、撮像後のダイナミックレンジを全面に亙って有効に
使うことが出来ない。
そこで、このような出力輝度分布を出来るだけフラッ
トにするための方法の1つとして、例えば特開昭53−10
2663号公報に記載されたように、入力蛍光体層の膜厚を
中心から周辺に向かって増やしてやるというものがあ
る。この方法では、中心部より周辺部の方がX線をより
多く吸収発光するため、出力側において周辺部の輝度が
持ち上げられ、出力輝度分布がフラットに近づくのであ
る。
トにするための方法の1つとして、例えば特開昭53−10
2663号公報に記載されたように、入力蛍光体層の膜厚を
中心から周辺に向かって増やしてやるというものがあ
る。この方法では、中心部より周辺部の方がX線をより
多く吸収発光するため、出力側において周辺部の輝度が
持ち上げられ、出力輝度分布がフラットに近づくのであ
る。
しかしながら、前述した近年になって開発された厚膜
の入力蛍光体層を採用してX線イメージ管においては、
この方法は成功しない。その理由について説明する。
の入力蛍光体層を採用してX線イメージ管においては、
この方法は成功しない。その理由について説明する。
先ず、あるエネルギ値(KeV)を持ったX線が入射し
た時、どのくらいの発光が光電面に到達するかを、第8
図のモデルを使って考えてみる。膜厚Tの入力蛍光体層
中、深さtの場所での微小微分dtでのX線から光への変
換量は、その場所まで到達するX線量に比例する。又、
X線より変換された光の半分は基板方向へ、残りの半分
は光電面方向へ向かうから、光電面までの道程は各々T
−t、T+tとなり、光の入力蛍光体層中での減衰係数
をβ、基板反射率をγとすると、結局、 1/2・αe−αt×{e−β(T−1)+γ・e
−β(T+1)}dt となる。尚、αはX線吸収係数である(α>β)。入力
面全体で考えると、積分して、 が光電面に到達する光量(相対値)となる。この定積分
は計算すると、 となり、上記(1)式の( )内の第1項、第2項共e
−βTとの積は、Tについて極大点を持つから、上記
(1)式全体もTについての極大点を持つことになる。
実際に、色々な膜厚の入力蛍光体層を製作し測定する
と、ある膜厚について輝度の極大点が得られた。これを
第9図に示す。
た時、どのくらいの発光が光電面に到達するかを、第8
図のモデルを使って考えてみる。膜厚Tの入力蛍光体層
中、深さtの場所での微小微分dtでのX線から光への変
換量は、その場所まで到達するX線量に比例する。又、
X線より変換された光の半分は基板方向へ、残りの半分
は光電面方向へ向かうから、光電面までの道程は各々T
−t、T+tとなり、光の入力蛍光体層中での減衰係数
をβ、基板反射率をγとすると、結局、 1/2・αe−αt×{e−β(T−1)+γ・e
−β(T+1)}dt となる。尚、αはX線吸収係数である(α>β)。入力
面全体で考えると、積分して、 が光電面に到達する光量(相対値)となる。この定積分
は計算すると、 となり、上記(1)式の( )内の第1項、第2項共e
−βTとの積は、Tについて極大点を持つから、上記
(1)式全体もTについての極大点を持つことになる。
実際に、色々な膜厚の入力蛍光体層を製作し測定する
と、ある膜厚について輝度の極大点が得られた。これを
第9図に示す。
さて、X線有効利用のため、入力蛍光体層の中心部の
膜厚をこの輝度が極大値を示す膜厚に設定すると、前述
した出力輝度分布の補正の方法は使えないことが明らか
である。即ち、周辺部の膜厚を中心部に対して増して
も、輝度は小さくなり、出力輝度分布はかえって強い凸
形になってしまう。従って、入力蛍光体層の膜厚化を行
なった際には、出力輝度分布を有効に補正出来ないとい
うことになるのである。
膜厚をこの輝度が極大値を示す膜厚に設定すると、前述
した出力輝度分布の補正の方法は使えないことが明らか
である。即ち、周辺部の膜厚を中心部に対して増して
も、輝度は小さくなり、出力輝度分布はかえって強い凸
形になってしまう。従って、入力蛍光体層の膜厚化を行
なった際には、出力輝度分布を有効に補正出来ないとい
うことになるのである。
次に、MTF特性に関する問題点について説明する。
入力蛍光体層内でX線より変換された光はX線入射方
向と無関係の方向に発散してしまう。そのため、前述の
ように結晶構造を柱状にし、多くの界面を持たせて横方
向への光を減衰させることにより、光電面へ伝達する光
の拡がりを抑える役割を果たしている。
向と無関係の方向に発散してしまう。そのため、前述の
ように結晶構造を柱状にし、多くの界面を持たせて横方
向への光を減衰させることにより、光電面へ伝達する光
の拡がりを抑える役割を果たしている。
しかし、このような構造をした入力蛍光体層において
も、結局は光電面に伝達するまでに、ある拡がりを持っ
てしまう。この拡がり方は、発光点から光電面までの距
離に比例している。そのため、膜厚が大きくなるほど、
光電面に到達する光の進む距離が長くなってしまい、光
の拡がりが大きくなる訳である。
も、結局は光電面に伝達するまでに、ある拡がりを持っ
てしまう。この拡がり方は、発光点から光電面までの距
離に比例している。そのため、膜厚が大きくなるほど、
光電面に到達する光の進む距離が長くなってしまい、光
の拡がりが大きくなる訳である。
このような光の拡がりが大きいほど、入射X線像を保
つことは困難となり、主にX線イメージ管のMTF特性が
低下するという結果になる。
つことは困難となり、主にX線イメージ管のMTF特性が
低下するという結果になる。
以上のような厚膜による不具合を解決するために、柱
状結晶の径(ピラーサイズ)を小さくする、もしくは特
開平1−258345号公報に開示されるように、柱状結晶の
径を基板の中心から周辺に向かって分布を付けるという
方法がある。柱状結晶の径が細いと、第10図における大
きい角度θを持った光が光電面8に到達するまでに通過
する入力蛍光体層11の柱状結晶11a、11a……の界面12の
数が多くなり、減衰率が大きくなるため、光の拡がりが
抑えられ、MTF特性が向上し、輝度は低下するという影
響がある。従って、柱状結晶の径は、膜厚と独立に制御
出来るため、X線イメージ管の特性を調整する第2のパ
ラメータとして活用出来るというのが上記の発明の主旨
である。
状結晶の径(ピラーサイズ)を小さくする、もしくは特
開平1−258345号公報に開示されるように、柱状結晶の
径を基板の中心から周辺に向かって分布を付けるという
方法がある。柱状結晶の径が細いと、第10図における大
きい角度θを持った光が光電面8に到達するまでに通過
する入力蛍光体層11の柱状結晶11a、11a……の界面12の
数が多くなり、減衰率が大きくなるため、光の拡がりが
抑えられ、MTF特性が向上し、輝度は低下するという影
響がある。従って、柱状結晶の径は、膜厚と独立に制御
出来るため、X線イメージ管の特性を調整する第2のパ
ラメータとして活用出来るというのが上記の発明の主旨
である。
さて、真空蒸着法において、入力蛍光体層が形成され
る場合、柱状結晶の径を決める最大の要因は基板温度で
ある。従って、上記の柱状結晶の径に変化を付けるとい
うことは、主に基板温度に分布を持たせることにより達
成される。実際、このような操作により、求める特性を
得ることは出来る。ところが、基板温度に分布を持たせ
るということは、基板面及び蒸着系に低熱源及び高熱源
が存在することと、必要十分の関係にあることから、必
ず熱の移動が行なわれていることになる。
る場合、柱状結晶の径を決める最大の要因は基板温度で
ある。従って、上記の柱状結晶の径に変化を付けるとい
うことは、主に基板温度に分布を持たせることにより達
成される。実際、このような操作により、求める特性を
得ることは出来る。ところが、基板温度に分布を持たせ
るということは、基板面及び蒸着系に低熱源及び高熱源
が存在することと、必要十分の関係にあることから、必
ず熱の移動が行なわれていることになる。
このような状態で、安定して基板温度を制御すること
には困難が伴ない、実験ではともかく、量産という前提
がある場合には、実現することが難しい。
には困難が伴ない、実験ではともかく、量産という前提
がある場合には、実現することが難しい。
このように、現状の蒸着プロセスにおいて、安定して
意図的に製作可能なものは基板の全面に亙って均一な結
晶状態を持つ入力蛍光体層であるということになる。何
故ならば、このような構造を入力蛍光体層は、蒸着系の
熱的平衡な状態により得られるからである。
意図的に製作可能なものは基板の全面に亙って均一な結
晶状態を持つ入力蛍光体層であるということになる。何
故ならば、このような構造を入力蛍光体層は、蒸着系の
熱的平衡な状態により得られるからである。
ところが、このような熱的均等な蒸着系が容易に得ら
れるかというと、そうはいかない。
れるかというと、そうはいかない。
現在、入力蛍光体層の真空蒸着法においては、沃化セ
シウム(以下CsIと言う)を密閉ボート中で800〜1000℃
程度の高温に加熱することにより沸騰し、それに対向す
る基板上に入力蛍光体層が形成される。又、通常、ボー
トと基板は、50〜300mm程度の短い距離に配置される。
そして、ボートの位置は、入力蛍光体層の膜厚分布を均
一もしくはそれに近い状態にしなければならないという
制約から、基板の自転軸から少し外した所に配置させる
必要がある。このような蒸着系では、基板温度(通常10
0〜200℃程度)より極端に温度が高いボートの存在が、
著しく熱的平衡状態を乱し、基板温度の均一性を乱すこ
とが明白である。
シウム(以下CsIと言う)を密閉ボート中で800〜1000℃
程度の高温に加熱することにより沸騰し、それに対向す
る基板上に入力蛍光体層が形成される。又、通常、ボー
トと基板は、50〜300mm程度の短い距離に配置される。
そして、ボートの位置は、入力蛍光体層の膜厚分布を均
一もしくはそれに近い状態にしなければならないという
制約から、基板の自転軸から少し外した所に配置させる
必要がある。このような蒸着系では、基板温度(通常10
0〜200℃程度)より極端に温度が高いボートの存在が、
著しく熱的平衡状態を乱し、基板温度の均一性を乱すこ
とが明白である。
従来のX線イメージ管は、光電面より発生される電子
の集束・加速に用いられる集束電極及び陽極の増加によ
り、歪みの低減つまり出力輝度分布の不均一さが低減さ
れており、又、同じ入力蛍光体層を用いても、得られる
MTF特性は従来のものより優れている。このような傾向
は、将来益々促進されることが期待されている。而も、
電子レンズ系によって得られる均一性は、輝度のみなら
ずMTF特性にまで及んでいくという実情もあり、このよ
うなX線イメージ管に対して求められる入力蛍光体層と
いうのは、全面に亙って均一な結晶径及び結晶状態を有
したものだということが出来る。つまり、上述した基板
温度を安定・均一にするのに困難があるという問題を解
決することにより、現在もしくは将来に亙ってX線イメ
ージ管の実情に最も適合した入力蛍光体層の供給が可能
だということが出来る。
の集束・加速に用いられる集束電極及び陽極の増加によ
り、歪みの低減つまり出力輝度分布の不均一さが低減さ
れており、又、同じ入力蛍光体層を用いても、得られる
MTF特性は従来のものより優れている。このような傾向
は、将来益々促進されることが期待されている。而も、
電子レンズ系によって得られる均一性は、輝度のみなら
ずMTF特性にまで及んでいくという実情もあり、このよ
うなX線イメージ管に対して求められる入力蛍光体層と
いうのは、全面に亙って均一な結晶径及び結晶状態を有
したものだということが出来る。つまり、上述した基板
温度を安定・均一にするのに困難があるという問題を解
決することにより、現在もしくは将来に亙ってX線イメ
ージ管の実情に最も適合した入力蛍光体層の供給が可能
だということが出来る。
以上説明したように、蒸着系の熱的非平衡な状態にお
いて、安定して基板の中心部から周辺部に亙って結晶状
態に分布を付けることには、実際困難な点が多い。又、
現在もしくは将来に亙って、電子レンズ系の改善が進む
X線イメージ管に適合していると言える均一な膜質の入
力蛍光体層を作ろうとしても、色々な困難がある。
いて、安定して基板の中心部から周辺部に亙って結晶状
態に分布を付けることには、実際困難な点が多い。又、
現在もしくは将来に亙って、電子レンズ系の改善が進む
X線イメージ管に適合していると言える均一な膜質の入
力蛍光体層を作ろうとしても、色々な困難がある。
この発明は、輝度の均一性及び高MTF特性が得られる
X線イメージ管及びその製造方法を提供することを目的
とする。
X線イメージ管及びその製造方法を提供することを目的
とする。
[発明の効果] (課題を解決するための手段) この発明は、上述した問題点に基づきなされたもの
で、容器内に充填した入力蛍光面形成用蒸発材料を飛散
させる開口部を有する蒸発源を、入力蛍光面用基板に対
向配置し、この蒸発源を抵抗加熱して上記基板に上記蒸
発材料を真空蒸着して入力蛍光面を形成するX線イメー
ジ管の製造方法において、上記蒸発源を、開口部を有す
る蓋部材と、この蓋部材により覆われるとともに、内部
に、上記開口部から遠くなるに従い断面積が少なくなる
よう形成されて大きな発熱量を提供可能な複数の中板電
極が設けられた箱状体とからなる蒸発容器とし、上記入
力蛍光面用基板の形状を球面または略球面と近似したと
きの中心軸上あるいはその近傍に位置するように配置し
て上記入力蛍光面の蒸着を行うことを特徴とするX線イ
メージ管の製造方法である。
で、容器内に充填した入力蛍光面形成用蒸発材料を飛散
させる開口部を有する蒸発源を、入力蛍光面用基板に対
向配置し、この蒸発源を抵抗加熱して上記基板に上記蒸
発材料を真空蒸着して入力蛍光面を形成するX線イメー
ジ管の製造方法において、上記蒸発源を、開口部を有す
る蓋部材と、この蓋部材により覆われるとともに、内部
に、上記開口部から遠くなるに従い断面積が少なくなる
よう形成されて大きな発熱量を提供可能な複数の中板電
極が設けられた箱状体とからなる蒸発容器とし、上記入
力蛍光面用基板の形状を球面または略球面と近似したと
きの中心軸上あるいはその近傍に位置するように配置し
て上記入力蛍光面の蒸着を行うことを特徴とするX線イ
メージ管の製造方法である。
(作用) この発明によれば、出力輝度分布が均一にして高MTF
特性が得られ、X線イメージ管の大形化、多電極化に好
適である。
特性が得られ、X線イメージ管の大形化、多電極化に好
適である。
(実施例) 以下、図面を参照して、この発明の一実施例を詳細に
説明する。
説明する。
この発明によるX線イメージ管は、その入力面を構成
する入力蛍光体層を改善したもので入力蛍光体層につい
てのみ述べることにする。
する入力蛍光体層を改善したもので入力蛍光体層につい
てのみ述べることにする。
即ち、この発明のX線イメージ管における入力面は第
1図に示すように構成され、従来例(第6図)と同一箇
所には同一符号を付すと、基板6上には入力蛍光体層13
が形成され、この入力蛍光体層13上には光電面8が形成
されている。入力蛍光体層13は多数の柱状結晶13a、13a
……からなり、この柱状結晶13a、13a……の径は全面に
亙ってほぼ均一に形成され、更にこの入力蛍光体層13の
膜厚は全面に亙って均一かもしくはその周辺部が若干薄
く形成されている。
1図に示すように構成され、従来例(第6図)と同一箇
所には同一符号を付すと、基板6上には入力蛍光体層13
が形成され、この入力蛍光体層13上には光電面8が形成
されている。入力蛍光体層13は多数の柱状結晶13a、13a
……からなり、この柱状結晶13a、13a……の径は全面に
亙ってほぼ均一に形成され、更にこの入力蛍光体層13の
膜厚は全面に亙って均一かもしくはその周辺部が若干薄
く形成されている。
ところで、所望の入力蛍光体層13を得るために、この
発明では真空蒸着法における蒸着系の熱的平衡状態を保
つ次の3つの方法を組合わせて、実施している。
発明では真空蒸着法における蒸着系の熱的平衡状態を保
つ次の3つの方法を組合わせて、実施している。
蒸発源より蒸着系に係る手段・装置類に与えられる
輻射熱を極力減少させる。
輻射熱を極力減少させる。
蒸発源より蒸着系に係る手段・装置類に不可避的に
与えられる輻射熱を基板の全面に亙って均一に放射させ
るようにする。
与えられる輻射熱を基板の全面に亙って均一に放射させ
るようにする。
基板温度と他の蒸着系に係る手段・装置類の温度を
等しくする。
等しくする。
先ず項について説明すると、この発明では製造時に
第3図及び第4図に示すような蒸発源22を使用してい
る。第3図は長手方向に略半分に切断して内部を示す斜
視図、第4図は短手方向に切断して内部を示す断面図で
ある。
第3図及び第4図に示すような蒸発源22を使用してい
る。第3図は長手方向に略半分に切断して内部を示す斜
視図、第4図は短手方向に切断して内部を示す断面図で
ある。
即ち、容器14は有底箱形にして上蓋15で覆われ、この
上蓋15には開口部16が形成されている。更に、この蒸発
源の外側へ発散する熱輻射の比率を小さくするため、容
器14内部には電流方向に沿って複数例えば3枚の中板1
7、18、19が設けられている。これは、容器14内部の表
面積の比率を大きく、且つ全ての容器14内部からの輻射
熱が直接蒸発材料(図示せず)に入射するような構造に
なっている。
上蓋15には開口部16が形成されている。更に、この蒸発
源の外側へ発散する熱輻射の比率を小さくするため、容
器14内部には電流方向に沿って複数例えば3枚の中板1
7、18、19が設けられている。これは、容器14内部の表
面積の比率を大きく、且つ全ての容器14内部からの輻射
熱が直接蒸発材料(図示せず)に入射するような構造に
なっている。
而も、この発明では第3図からも明らかなように、中
板17、18、19の幅(高さ)すなわち断面積が開口部16よ
りも遠くなるに従い狭くなっている。即ち、中板17、1
8、19に流れる電流値が同じだとすると、板の幅が狭い
ほど発熱量が大きいので、このようにすれば端部ほど容
器14内部の温度が高いことになる。それ故、中板17、1
8、19の幅をうまく調整することにより、開口部16付近
は融解のみが起こり、容器14の端部は融解+沸騰が起こ
り、液体になった蒸発材料は容器14内部で対流を起こ
す。
板17、18、19の幅(高さ)すなわち断面積が開口部16よ
りも遠くなるに従い狭くなっている。即ち、中板17、1
8、19に流れる電流値が同じだとすると、板の幅が狭い
ほど発熱量が大きいので、このようにすれば端部ほど容
器14内部の温度が高いことになる。それ故、中板17、1
8、19の幅をうまく調整することにより、開口部16付近
は融解のみが起こり、容器14の端部は融解+沸騰が起こ
り、液体になった蒸発材料は容器14内部で対流を起こ
す。
このような構造の蒸発源によると、端部の沸騰部分に
開口部16周辺の比較的低温の液体蒸発材料が送り込まれ
ることになるので、全体を均一に加熱する方法よりも小
さい熱量で蒸発させることが可能となった。
開口部16周辺の比較的低温の液体蒸発材料が送り込まれ
ることになるので、全体を均一に加熱する方法よりも小
さい熱量で蒸発させることが可能となった。
尚、中板17、18、19はその下端が容器14の底部に触れ
ないように隙間が設けられ、その上端も上蓋15に触れな
いように隙間が設けられ、その両側端が容器14側面に固
着されている。
ないように隙間が設けられ、その上端も上蓋15に触れな
いように隙間が設けられ、その両側端が容器14側面に固
着されている。
更に、第3図では省略されているが、第4図に示すよ
うに容器14を囲むように反射箱20が設けられている。こ
の反射箱20は、通常、ステンレス等の高温中で安定で熱
線の反射率の高い表面が得られる金属が用いられ、輻射
熱の回収の作用を持っている。そして、この反射箱20は
開口部16付近は蒸発物が付着しないよう閉口部16より十
分大きい開口21が必要であり、この開口21の存在により
開口部16周辺の輻射熱は、不可避的に基板方向に発散し
熱状態を起こす。しかし、この発明における幅を変化さ
せた中板17、18、19の構造では、開口部16周辺の輻射熱
の量が極力抑えられ、従来の蒸発材料を全体的に加熱す
る方法と同等の蒸発速度が得られた。
うに容器14を囲むように反射箱20が設けられている。こ
の反射箱20は、通常、ステンレス等の高温中で安定で熱
線の反射率の高い表面が得られる金属が用いられ、輻射
熱の回収の作用を持っている。そして、この反射箱20は
開口部16付近は蒸発物が付着しないよう閉口部16より十
分大きい開口21が必要であり、この開口21の存在により
開口部16周辺の輻射熱は、不可避的に基板方向に発散し
熱状態を起こす。しかし、この発明における幅を変化さ
せた中板17、18、19の構造では、開口部16周辺の輻射熱
の量が極力抑えられ、従来の蒸発材料を全体的に加熱す
る方法と同等の蒸発速度が得られた。
このように、この発明で使用される蒸発源は、抵抗加
熱により生じる輻射熱が容器14内部より発生し、且つこ
の容器14内部より発生する輻射熱の量が窓部の近辺より
も遠方の方が多くなるような分布を持つように、構成さ
れているのである。
熱により生じる輻射熱が容器14内部より発生し、且つこ
の容器14内部より発生する輻射熱の量が窓部の近辺より
も遠方の方が多くなるような分布を持つように、構成さ
れているのである。
次に、項について説明する。
上記の蒸発源を使用して真空蒸着により基板6上に入
力蛍光体層13を形成する訳であるが、第2図に示すよう
に、この発明では蒸発源22を開口部16が基板6が球面も
しくはそれに近似される略球面の中心部あるいはその近
傍に位置するように配置する。
力蛍光体層13を形成する訳であるが、第2図に示すよう
に、この発明では蒸発源22を開口部16が基板6が球面も
しくはそれに近似される略球面の中心部あるいはその近
傍に位置するように配置する。
即ち、蒸発源22の点Qから基板6上のある点Pに与え
る熱量を決める要素は、PQ間の距離|▲▼|と、ベ
クトル▲▼が基板面の法線ベクトルと成す角θ
1と、ベクトル▲▼とZ軸とがなす角θ2の3つで
ある。そこで、基板6が球面もしくはそれに近似される
球面の中心付近に蒸発源22を配置すると、上記3つのフ
ァクターのうち距離|▲▼|とθ1(〜0)は、基
板6の全面に対して等しくすることが出来る。
る熱量を決める要素は、PQ間の距離|▲▼|と、ベ
クトル▲▼が基板面の法線ベクトルと成す角θ
1と、ベクトル▲▼とZ軸とがなす角θ2の3つで
ある。そこで、基板6が球面もしくはそれに近似される
球面の中心付近に蒸発源22を配置すると、上記3つのフ
ァクターのうち距離|▲▼|とθ1(〜0)は、基
板6の全面に対して等しくすることが出来る。
ところが、このような蒸発源22の位置だと、蒸発物の
角度分布がcosnθ2に比例することから、大抵の場合、
基板6の中心の膜厚が周辺部の1.5〜3倍になる。従っ
て、このような膜厚分布の不均一を取り除くためにメッ
シュ状の板23を蒸発源23と基板6との間に配置しなけれ
ばならない。
角度分布がcosnθ2に比例することから、大抵の場合、
基板6の中心の膜厚が周辺部の1.5〜3倍になる。従っ
て、このような膜厚分布の不均一を取り除くためにメッ
シュ状の板23を蒸発源23と基板6との間に配置しなけれ
ばならない。
すると、このメッシュ状板23は基板6の中心部方向か
ら周辺部方向に向かって、蒸発物の透過率が高くなるよ
うな構造をしなければならない。このような構造は、メ
ッシュの開口率を変化させることにより実現されるが、
これは同時に蒸発源22の輻射熱の透過率が基板6の中心
部方向から周辺部方向に向かって高くなるという効果を
持つ。そして、蒸発源22の輻射熱の角度分布と蒸発物の
それは必ずしも一致する訳ではないが、いずれも中心方
向にかたよった分布をしたコサイン分布なので、概ね一
方を均一にするようなメッシュ状板23を間に挿入するこ
とにより、もう一方も均一にすることが出来る。
ら周辺部方向に向かって、蒸発物の透過率が高くなるよ
うな構造をしなければならない。このような構造は、メ
ッシュの開口率を変化させることにより実現されるが、
これは同時に蒸発源22の輻射熱の透過率が基板6の中心
部方向から周辺部方向に向かって高くなるという効果を
持つ。そして、蒸発源22の輻射熱の角度分布と蒸発物の
それは必ずしも一致する訳ではないが、いずれも中心方
向にかたよった分布をしたコサイン分布なので、概ね一
方を均一にするようなメッシュ状板23を間に挿入するこ
とにより、もう一方も均一にすることが出来る。
最後に、項について説明する。
この項については、上記蒸着系内を均一に加熱する
ようなヒータ配置にすることにより、容易に達成出来
る。
ようなヒータ配置にすることにより、容易に達成出来
る。
即ち、基板6を加熱するヒータは、通常、基板6の蒸
着面と反対側に配置するのであるが、これはもう1つ、
蒸着面側にヒータを配置することにより、蒸着面とそれ
に対向する蒸発源22の周辺部の温度を等しくすることが
出来る。従って、蒸着面上における熱の放射・吸収の収
支は零となり、蒸着系の熱的平衡を保つのが容易にな
り、安定して温度分布を均一にすることが可能である。
又、基板6を保持している治具の熱容量が基板6に比べ
て大きい場合は、指向性の強い赤外線ランプを用いて、
治具を重点的に加熱すれば温度分布は均一となる。
着面と反対側に配置するのであるが、これはもう1つ、
蒸着面側にヒータを配置することにより、蒸着面とそれ
に対向する蒸発源22の周辺部の温度を等しくすることが
出来る。従って、蒸着面上における熱の放射・吸収の収
支は零となり、蒸着系の熱的平衡を保つのが容易にな
り、安定して温度分布を均一にすることが可能である。
又、基板6を保持している治具の熱容量が基板6に比べ
て大きい場合は、指向性の強い赤外線ランプを用いて、
治具を重点的に加熱すれば温度分布は均一となる。
この発明では、上記の、、を1つのプロセスに
組込んでいるので、蒸着される基板6の大きさ・膜厚に
よらず、ピラーサイズが均一な入力蛍光体層13が安定し
て得られる。
組込んでいるので、蒸着される基板6の大きさ・膜厚に
よらず、ピラーサイズが均一な入力蛍光体層13が安定し
て得られる。
例えば、直径440mm、曲率半径約350mmの大形基板に対
し、蒸発源22を基板6面から290mm離れた位置から沃化
セシウムを蒸発させたところ、基板6の加熱なしで60℃
の低温で基板温度はほぼ均一に保たれることが出来た
(上記、の効果)。更に、上記の基板加熱によ
り、60℃〜200℃まで基板全面を均一にしたまま安定し
た温度制御が可能となった。
し、蒸発源22を基板6面から290mm離れた位置から沃化
セシウムを蒸発させたところ、基板6の加熱なしで60℃
の低温で基板温度はほぼ均一に保たれることが出来た
(上記、の効果)。更に、上記の基板加熱によ
り、60℃〜200℃まで基板全面を均一にしたまま安定し
た温度制御が可能となった。
このようにして得られた膜厚とピラーサイズが均一な
入力蛍光体層13を多電極のX線イメージ間の入力面に採
用したところ、出力輝度分布は電子サイズの歪みにより
予想された輝度分布とほぼ一致しており、見掛上奇麗な
ものが得られた。そして、第2層の膜厚分布を少々周辺
部で厚くしただけで、数値上殆ど平坦な出力輝度分布曲
線が得られた。
入力蛍光体層13を多電極のX線イメージ間の入力面に採
用したところ、出力輝度分布は電子サイズの歪みにより
予想された輝度分布とほぼ一致しており、見掛上奇麗な
ものが得られた。そして、第2層の膜厚分布を少々周辺
部で厚くしただけで、数値上殆ど平坦な出力輝度分布曲
線が得られた。
又、同じ入力蛍光体層上に高真空中での蒸着層を周辺
部で少し厚くしたものを蒸着したところ、完全に出力輝
度分布曲線が平坦な出力像を観察することが出来た。更
に、MTF特性についても、X線イメージ管特性の要求に
応じてピラーサイズを制御することによって、全面に亘
って高分解能の出力像が得られた。
部で少し厚くしたものを蒸着したところ、完全に出力輝
度分布曲線が平坦な出力像を観察することが出来た。更
に、MTF特性についても、X線イメージ管特性の要求に
応じてピラーサイズを制御することによって、全面に亘
って高分解能の出力像が得られた。
上記のように、この発明で得られた入力蛍光体層13を
入力面に採用したX線イメージ管は、現状の大形・多電
極化によっても、求められる輝度均一性・MTF特性を容
易に得ることが出来る。
入力面に採用したX線イメージ管は、現状の大形・多電
極化によっても、求められる輝度均一性・MTF特性を容
易に得ることが出来る。
尚、この発明のX線イメージ管は、上記の入力面以外
は従来例(第5図)と同一構成ゆえ、詳細な説明は省略
する。
は従来例(第5図)と同一構成ゆえ、詳細な説明は省略
する。
又、蒸発源を加熱する手段は抵抗加熱に限らず、他の
同等手段でも良い。更に、蒸発源及び中板の材質はタン
タル(Ta)、ステンレス鋼等耐熱性材料であれば、いず
れも使用可能である。
同等手段でも良い。更に、蒸発源及び中板の材質はタン
タル(Ta)、ステンレス鋼等耐熱性材料であれば、いず
れも使用可能である。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、出力輝度分布
が均一にして高MTF特性が得られ、X線イメージ管の大
形化、多電極化に好適である。
が均一にして高MTF特性が得られ、X線イメージ管の大
形化、多電極化に好適である。
第1図はこの発明の一実施例に係るX線イメージ管の入
力面を示す断面図、第2図はこの発明の一実施例に係る
X線イメージ管の製造方法を示す構成図、第3図及び第
4図はこの発明のX線イメージ管の製造方法で用いる蒸
発源を示す一部切欠斜視図と断面図、第5図は従来から
使用されている一般的なX線イメージ管を示す断面図、
第6図は従来のX線イメージ管の入力面を示す断面図、
第7図は従来の入力面における入力蛍光体層の膜厚とX
線吸収率との関係を示す特性曲線図、第8図は入力蛍光
体層にX線が入射した時どのくらいの発光が光電面に到
達するかを示す説明図、第9図は従来の入力面における
入力蛍光体層の膜厚と相対発光量との関係を示す特性曲
線図、第10図は従来のX線イメージ管の他の入力面を示
す断面図である。 1……真空外囲器、2……入力面、6……基板、8……
光電面、13……入力蛍光体層、14……容器、22……蒸発
源。
力面を示す断面図、第2図はこの発明の一実施例に係る
X線イメージ管の製造方法を示す構成図、第3図及び第
4図はこの発明のX線イメージ管の製造方法で用いる蒸
発源を示す一部切欠斜視図と断面図、第5図は従来から
使用されている一般的なX線イメージ管を示す断面図、
第6図は従来のX線イメージ管の入力面を示す断面図、
第7図は従来の入力面における入力蛍光体層の膜厚とX
線吸収率との関係を示す特性曲線図、第8図は入力蛍光
体層にX線が入射した時どのくらいの発光が光電面に到
達するかを示す説明図、第9図は従来の入力面における
入力蛍光体層の膜厚と相対発光量との関係を示す特性曲
線図、第10図は従来のX線イメージ管の他の入力面を示
す断面図である。 1……真空外囲器、2……入力面、6……基板、8……
光電面、13……入力蛍光体層、14……容器、22……蒸発
源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭52−20818(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/22
Claims (2)
- 【請求項1】容器内に充填した入力蛍光面形成用蒸発材
料を飛散させる開口部を有する蒸発源を、入力蛍光面用
基板に対向配置し、この蒸発源を抵抗加熱して上記基板
に上記蒸発材料を真空蒸着して入力蛍光面を形成するX
線イメージ管の製造方法において、 上記蒸発源を、開口部を有する蓋部材と、この蓋部材に
より覆われるとともに、内部に、上記開口部から遠くな
るに従い断面積が少なくなるよう形成されて大きな発熱
量を提供可能な複数の中板電極が設けられた箱状体とか
らなる蒸発容器とし、上記入力蛍光面用基板の形状を球
面または略球面と近似したときの中心軸上あるいはその
近傍に位置するように配置して上記入力蛍光面の蒸着を
行うことを特徴とするX線イメージ管の製造方法。 - 【請求項2】上記入力蛍光面用基板と上記蒸発源との間
に、上記中心軸から周辺方向に離れるにつれて蒸発物の
透過率が高くなるよう構成されたメッシュ状体をさらに
有することを特徴とする請求項1記載のX線イメージ管
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02227994A JP3086697B2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | X線イメージ管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02227994A JP3086697B2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | X線イメージ管の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04112431A JPH04112431A (ja) | 1992-04-14 |
JP3086697B2 true JP3086697B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=16869510
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02227994A Expired - Fee Related JP3086697B2 (ja) | 1990-08-31 | 1990-08-31 | X線イメージ管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3086697B2 (ja) |
-
1990
- 1990-08-31 JP JP02227994A patent/JP3086697B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04112431A (ja) | 1992-04-14 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |