JP3086412B2 - 半導体集積回路装置及びその信号処理方法 - Google Patents

半導体集積回路装置及びその信号処理方法

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JP3086412B2
JP3086412B2 JP08039664A JP3966496A JP3086412B2 JP 3086412 B2 JP3086412 B2 JP 3086412B2 JP 08039664 A JP08039664 A JP 08039664A JP 3966496 A JP3966496 A JP 3966496A JP 3086412 B2 JP3086412 B2 JP 3086412B2
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ひろみ 土田
政則 徳永
圭一 藤井
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VTR等のFMオ
ーディオに用いられるバンドパスフィルタ回路を内蔵し
た半導体集積回路装置及びその信号処理方法の改良に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、VTR等のFMオーディオに用い
られるバンドパスフィルタ回路は、集積回路化されてい
る。以下に従来のVTRのFMオーディオ用半導体集積
回路装置の再生信号処理について説明する。
【0003】図8は従来の前記半導体集積回路装置の再
生側のブロック図である。
【0004】図8において、1はLチャンネル側バンド
パスフィルタ回路、2はRチャンネル側バンドパスフィ
ルタ回路であり、この両バンドパスフィルタ回路1,2
には外部入力端子5が接続され、この外部入力端子5か
ら入力される入力信号から周波数成分を両バンドパスフ
ィルタ回路1,2で取り出すようになっている。前記L
チャンネル側バンドパスフィルタ回路1にはLチャンネ
ル側復調回路3が、前記Rチャンネル側バンドパスフィ
ルタ回路2にはRチャンネル側復調回路4がそれぞれ接
続され、前記Lチャンネル側復調回路3にはLチャンネ
ル側復調出力端子6が、前記Rチャンネル側復調回路4
にはRチャンネル側復調出力端子7がそれぞれ接続さ
れ、前記両復調回路3,4でバンドパスフィルタ回路
1,2の出力信号をそれぞれFM復調し、両復調出力端
子6,7から出力するようになっている。
【0005】以上のように構成された半導体集積回路装
置の動作を説明する。
【0006】まず、外部入力端子5にヘッドからの再生
信号、つまりLチャンネル側のFM変調された信号(例
えば、8ミリVTRの場合、1.5MHz±100kH
z)とRチャンネル側のFM変調された信号(例えば、
8ミリVTRの場合、1.7MHz±50kHz)とが
加算された信号が入力されると、Lチャンネル側バンド
パスフィルタ回路1において前記Lチャンネル側の周波
数成分が抽出されるとともに、Rチャンネル側バンドパ
スフィルタ回路2において前記Rチャンネル側の周波数
成分が抽出される。
【0007】次いで、Lチャンネル側復調回路3におい
て、前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1によ
って抽出された信号がFM復調されて音声信号としてL
チャンネル側復調出力端子6へ出力されるとともに、R
チャンネル側復調回路4において、前記Rチャンネル側
バンドパスフィルタ回路2によって抽出された信号がF
M復調されて音声信号としてRチャンネル側復調出力端
子7へ出力される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来の半導体集積回路装置の構成では、バンドパスフィ
ルタ回路1,2を構成している抵抗値と容量値の拡散上
のばらつきにより、バンドパスフィルタ回路1,2の通
過周波数がずれるため、抽出すべき周波数成分を正確に
取り出すことができず、安定した復調出力が得られない
という欠点を有していた。
【0009】本発明は上記の従来の問題点を解決するも
のであり、バンドパスフィルタ回路を構成している抵抗
値と容量値の拡散上のばらつきを抑え、復調出力振幅を
低下させないバンドパスフィルタ回路を内蔵した半導体
集積回路装置及びその信号処理方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、外部制御端子からLチャンネル側及びR
チャンネル側バンドパスフィルタ回路に制御信号を入力
して各々の容量値を連続して可変制御するようにしたこ
とを特徴とする。
【0011】具体的には、本発明は、外部入力端子から
入力される入力信号から第1の周波数成分を取り出す第
1のバンドパスフィルタ回路と、前記外部入力端子から
入力される入力信号から第2の周波数成分を取り出す第
2のバンドパスフィルタ回路と、前記第1のバンドパス
フィルタ回路の出力信号をFM復調して出力する第1の
復調回路と、前記第2のバンドパスフィルタ回路の出力
信号をFM復調して出力する第2の復調回路とを備えた
半導体集積回路装置及びその信号処理方法を対象とし、
次のような解決手段を講じた。
【0012】すなわち、本発明の第1〜3の解決手段
は、前者の半導体集積回路装置に関するものであり、第
1の解決手段は、上述の如き前提において、前記第1及
び第2のバンドパスフィルタ回路に制御信号を入力する
外部制御端子を設ける。さらに、前記外部制御端子から
入力される制御信号によって容量値が可変される第1の
容量回路を前記第1のバンドパスフィルタ回路に設ける
とともに、前記外部制御端子から入力される制御信号に
よって容量値が可変される第2の容量回路を前記第2の
バンドパスフィルタ回路に設ける。また、前記第1のバ
ンドパスフィルタ回路の出力信号を出力する第1の外部
出力端子と、前記第2のバンドパスフィルタ回路の出力
信号を出力する第2の外部出力端子とを設けたことを特
徴とする。
【0013】上記の構成により、第1の解決手段では、
外部制御端子から入力される制御信号によって第1及び
第2のバンドパスフィルタ回路の通過周波数が調整され
るため、両バンドパスフィルタ回路でそれぞれ抽出すべ
き周波数成分が正確に抽出でき、安定した復調出力が得
られる。
【0014】第2の解決手段は、上述の如き前提におい
て、前記第1及び第2のバンドパスフィルタ回路に制御
信号を入力する外部制御端子を設ける。さらに、前記外
部制御端子から入力される制御信号によって容量値が可
変される第1の容量回路を前記第1のバンドパスフィル
タ回路に設けるとともに、前記外部制御端子から入力さ
れる制御信号によって容量値が可変される第2の容量回
路を前記第2のバンドパスフィルタ回路に設ける。ま
た、前記第1及び第2のバンドパスフィルタ回路の出力
信号を出力する共通の外部出力端子を設ける。加えて、
前記第1のバンドパスフィルタ回路の出力信号と第2の
バンドパスフィルタ回路の出力信号とを切り換えて前記
外部出力端子に出力する切換手段を設ける。さらにま
た、前記外部出力端子の電位レベルを基準電圧と比較し
て判別し、この判別信号に基づき前記切換手段を切換え
作動させるレベル判別回路を設けたことを特徴とする。
【0015】上記の構成により、第2の解決手段では、
1個の外部出力端子で第1のバンドパスフィルタ回路の
出力と、第2のバンドパスフィルタ回路の出力とがモニ
タでき、両バンドパスフィルタ回路の通過周波数が調整
されて安定した復調出力が得られる。
【0016】第3の解決手段は、第1又は第2の解決手
段において、外部制御端子と第1及び第2のバンドパス
フィルタ回路との間にツェナーザップ回路又はトリミン
グ回路からなる制御信号発生手段を介設する。さらに、
外部調整端子に印加される調整信号によって前記外部制
御端子の制御信号をレベル調整するように上記前記制御
信号発生手段を構成したことを特徴とする。
【0017】上記の構成により、第3の解決手段では、
調整範囲外に調整電圧がある場合でも、ツェナーザップ
回路等で調整電圧が制御され、両バンドパスフィルタ回
路の通過周波数が調整されて安定した復調出力が得られ
る。
【0018】本発明の第4の解決手段は、後者の半導体
集積回路装置の信号処理方法に関するものであり、第
の解決手段の半導体集積回路装置において、外部出力端
子にその電位レベルに応じたパルスを印加し、このパル
スをモニタしながら外部制御端子に印加する電圧を調整
するようにしていることを特徴とする。
【0019】上記の構成により、第4の解決手段では、
出力の切換えがパルスによって行われ、1回1回切り換
えることなく、効率良く第1のバンドパスフィルタ回路
の出力と第2のバンドパスフィルタ回路の出力との振幅
が等しくなるよう調整できる。つまり、効率良く両バン
ドパスフィルタ回路の通過周波数が調整されて安定した
復調出力の測定値が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づいて説明する。
【0021】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1に係る半導体集積回路装置の再生側のブロック図で
ある。
【0022】図1において、1は第1のバンドパスフィ
ルタ回路としてのLチャンネル側バンドパスフィルタ回
路、2は第2のバンドパスフィルタ回路としてのRチャ
ンネル側バンドパスフィルタ回路であり、この両バンド
パスフィルタ回路1,2には外部入力端子5が接続さ
れ、この外部入力端子5から入力される入力信号から周
波数成分を両バンドパスフィルタ回路1,2で取り出す
ようになっている。
【0023】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の復調回路としてのLチャンネル側復調
回路3が、前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路
2には、第2の復調回路としてのRチャンネル側復調回
路4がそれぞれ接続され、前記Lチャンネル側復調回路
3には、第1の復調出力端子としてのLチャンネル側復
調出力端子6が、前記Rチャンネル側復調回路4には、
第2の復調出力端子としてのRチャンネル側復調出力端
子7がそれぞれ接続され、前記両復調回路3,4でバン
ドパスフィルタ回路1,2の出力信号をそれぞれFM復
調し、復調出力端子6,7から出力するようになってい
る。
【0024】前記Lチャンネル側及びRチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1,2には、共通の外部制御端子
8が接続され、この外部制御端子8から前記両バンドパ
スフィルタ回路1,2に制御信号を入力するようになっ
ている。
【0025】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の容量回路としてのLチャンネル側容量
回路1aが内蔵され、このLチャンネル側容量回路1a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0026】前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回
路2には、第2の容量回路としてのRチャンネル側容量
回路2aが内蔵され、このRチャンネル側容量回路2a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0027】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の外部出力端子としてのLチャンネル側
外部出力端子9が接続され、このLチャンネル側外部出
力端子9は前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路
1の出力信号を出力するようになっている。
【0028】前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回
路2には、第2の外部出力端子としてのRチャンネル側
外部出力端子10が接続され、このRチャンネル側外部
出力端子10は前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ
回路2の出力信号を出力するようになっている。
【0029】図5はバンドパスフィルタ回路1,2の等
化回路図であり、外部制御端子8によって容量値を可変
することにより通過周波数を調整できることを示してい
る。本半導体集積回路装置においてはLチャンネル側と
Rチャンネル側を連動して可変している。
【0030】図6(a)〜(c)にバンドパスフィルタ
回路1,2の入力周波数−出力振幅特性を示す。図6
(a)はクロスポイントが低周波側にずれている場合、
図6(b)は1.625MHzにクロスポイントがある
場合、図6(c)は高周波側にクロスポイントがある場
合であり、外部制御端子8によって特性図を低周波側や
高周波側へシフトすることができる。8ミリVTRの音
声の場合、Lチャンネル側の変調周波数は1.5MHz
±100kHz、Rチャンネル側の変調周波数は1.7
MHz±50kHzであり、変調幅も含めたLチャンネ
ルとRチャンネルの周波数の中心点、つまり1.625
MHzにおいてLチャンネル側バンドパスフィルタ回路
1の特性とRチャンネル側バンドパスフィルタ回路2の
特性とがクロスするようにしなければならない。
【0031】以上のように構成された実施の形態1に係
る半導体集積回路装置の動作を説明する。
【0032】まず、外部入力端子5に適当な周波数(8
ミリVTRの場合、1.625MHz)のサイン波を入
力し、Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1の外部
出力端子9に出力される信号と、Rチャンネル側バンド
パスフィルタ回路2の外部出力端子10に出力される信
号との振幅が等しくなるように外部制御端子8によって
調整する。これにより、Lチャンネル側とRチャンネル
側との両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を
合わせることができる。
【0033】次いで、外部入力端子5にヘッドからの再
生信号、つまりLチャンネル側のFM変調された信号
(例えば、8ミリVTRの場合、1.5MHz±100
kHz)とRチャンネル側のFM変調された信号(例え
ば、8ミリVTRの場合、1.7MHz±50kHz)
とが加算された信号が入力されると、Lチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1において前記Lチャンネル側の
周波数成分が抽出されるとともに、Rチャンネル側バン
ドパスフィルタ回路2において前記Rチャンネル側の周
波数成分が抽出される。この際、外部制御端子8によっ
て両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数が調整
されているため、抽出すべき周波数成分はすべて抽出さ
れる。
【0034】その後、Lチャンネル側復調回路3におい
て、前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1によ
って抽出された信号がFM復調されて音声信号としてL
チャンネル側復調出力端子6へ出力されるとともに、R
チャンネル側復調回路4において、前記Rチャンネル側
バンドパスフィルタ回路2によって抽出された信号がF
M復調されて音声信号としてRチャンネル側復調出力端
子7へ出力される。
【0035】このように、両バンドパスフィルタ回路
1,2の通過周波数を外部制御端子8によって調整して
いることから、安定した復調出力を得ることができる。
【0036】(実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2に係る半導体集積回路装置の再生側のブロック図で
ある。
【0037】図2において、1は第1のバンドパスフィ
ルタ回路としてのLチャンネル側バンドパスフィルタ回
路、2は第2のバンドパスフィルタ回路としてのRチャ
ンネル側バンドパスフィルタ回路であり、この両バンド
パスフィルタ回路1,2には外部入力端子5が接続さ
れ、この外部入力端子5から入力される入力信号から周
波数成分を両バンドパスフィルタ回路1,2で取り出す
ようになっている。
【0038】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の復調回路としてのLチャンネル側復調
回路3が、前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路
2には、第2の復調回路としてのRチャンネル側復調回
路4がそれぞれ接続され、前記Lチャンネル側復調回路
3には、第1の復調出力端子としてのLチャンネル側復
調出力端子6が、Rチャンネル側復調回路4には、第2
の復調出力端子としてのRチャンネル側復調出力端子7
がそれぞれ接続され、前記両復調回路3,4でバンドパ
スフィルタ回路1,2の出力信号をそれぞれFM復調
し、復調出力端子6,7から出力するようになってい
る。
【0039】前記Lチャンネル側及びRチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1,2には、共通の外部制御端子
8が接続され、この外部制御端子8から前記両バンドパ
スフィルタ回路1,2に制御信号を入力するようになっ
ている。
【0040】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の容量回路としてのLチャンネル側容量
回路1aが内蔵され、このLチャンネル側容量回路1a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0041】前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回
路2には、第2の容量回路としてのRチャンネル側容量
回路2aが内蔵され、このRチャンネル側容量回路2a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0042】前記Lチャンネル側及びRチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1,2には、共通の外部出力端子
11が接続され、この外部出力端子11は前記Lチャン
ネル側及びRチャンネル側バンドパスフィルタ回路1,
2の出力信号を出力するようになっている。
【0043】前記Lチャンネル側及びRチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1,2からの出力信号線の下流側
には、レベル判別回路12と切換手段としてのスイッチ
13とが介設され、このスイッチ13の切換え動作によ
って前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1の出
力信号とRチャンネル側バンドパスフィルタ回路2の出
力信号とを切り換えて前記外部出力端子11に出力する
ようになっている。また、前記レベル判別回路12は、
前記外部出力端子11の電位レベルを基準電圧と比較し
て判別し、この判別信号に基づき前記スイッチ13を切
換え作動させるようになっている。
【0044】前記バンドパスフィルタ回路1,2の等化
回路及び入力周波数−出力振幅特性は、実施の形態1の
場合と同様である(図5及び図6参照)。
【0045】以上のように構成された実施の形態2に係
る半導体集積回路装置の動作を説明する。
【0046】まず、外部入力端子5に適当な周波数(8
ミリVTRの場合、1.625MHz)のサイン波を入
力する。
【0047】次いで、外部出力端子11にLOW側0
V、HIGH側Vccの電圧を印加し、レベル判別回路
12からの判別信号に基づきスイッチ13を切換え作動
させ、Lチャンネル側出力信号とRチャンネル側出力信
号とを切り換え外部出力端子11に出力する。このよう
にスイッチ13によって出力信号を切り換えながら、L
チャンネル出力信号とRチャンネル出力信号との振幅が
等しくなるように外部制御端子8によって調整する。こ
れにより、Lチャンネル側とRチャンネル側との両バン
ドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を合わせること
ができる。
【0048】その後、外部入力端子5にヘッドからの再
生信号、つまりLチャンネル側のFM変調された信号
(例えば、8ミリVTRの場合、1.5MHz±100
kHz)とRチャンネル側のFM変調された信号(例え
ば、8ミリVTRの場合、1.7MHz±50kHz)
とが加算された信号が入力されると、Lチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1において前記Lチャンネル側の
周波数成分が抽出されるとともに、Rチャンネル側バン
ドパスフィルタ回路2において前記Rチャンネル側の周
波数成分が抽出される。この際、外部制御端子8によっ
て両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数が調整
されているため、抽出すべき周波数成分はすべて抽出さ
れる。
【0049】しかる後、Lチャンネル側復調回路3にお
いて、前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1に
よって抽出された信号がFM復調されて音声信号として
Lチャンネル側復調出力端子6へ出力されるとともに、
Rチャンネル側復調回路4において、前記Rチャンネル
側バンドパスフィルタ回路2によって抽出された信号が
FM復調されて音声信号としてRチャンネル側復調出力
端子7へ出力される。
【0050】このように、1個の外部出力端子11でL
チャンネル側バンドパスフィルタ回路1の出力と、Rチ
ャンネル側バンドパスフィルタ回路2の出力とをモニタ
して、両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を
調整していることから、安定した復調出力を得ることが
できる。
【0051】(実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3に係る半導体集積回路装置の再生側のブロック図で
ある。
【0052】図3において、1は第1のバンドパスフィ
ルタ回路としてのLチャンネル側バンドパスフィルタ回
路、2は第2のバンドパスフィルタ回路としてのRチャ
ンネル側バンドパスフィルタ回路であり、この両バンド
パスフィルタ回路1,2には外部入力端子5が接続さ
れ、この外部入力端子5から入力される入力信号から周
波数成分を両バンドパスフィルタ回路1,2で取り出す
ようになっている。
【0053】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の復調回路としてのLチャンネル側復調
回路3が、前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路
2には、第2の復調回路としてのRチャンネル側復調回
路4がそれぞれ接続され、前記Lチャンネル側復調回路
3には、第1の復調出力端子としてのLチャンネル側復
調出力端子6が、前記Rチャンネル側復調回路4には、
第2の復調出力端子としてのRチャンネル側復調出力端
子7がそれぞれ接続され、前記両復調回路3,4でバン
ドパスフィルタ回路1,2の出力信号をそれぞれFM復
調し、復調出力端子6,7から出力するようになってい
る。
【0054】前記Lチャンネル側及びRチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1,2には、共通の外部制御端子
8が接続され、この外部制御端子8から前記両バンドパ
スフィルタ回路1,2に制御信号を入力するようになっ
ている。
【0055】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の容量回路としてのLチャンネル側容量
回路1aが内蔵され、このLチャンネル側容量回路1a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0056】前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回
路2には、第2の容量回路としてのRチャンネル側容量
回路2aが内蔵され、このRチャンネル側容量回路2a
は、前記外部制御端子8から入力される制御信号によっ
て容量値が可変されるようになっている。
【0057】前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回
路1には、第1の外部出力端子としてのLチャンネル側
外部出力端子9が接続され、このLチャンネル側外部出
力端子9は前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路
1の出力信号を出力するようになっている。
【0058】前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ回
路2には、第2の外部出力端子としてのRチャンネル側
外部出力端子10が接続され、このRチャンネル側外部
出力端子10は前記Rチャンネル側バンドパスフィルタ
回路2の出力信号を出力するようになっている。
【0059】前記外部制御端子8とLチャンネル側及び
Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路1,2との間に
は、制御信号発生手段としてのツェナーザップ回路14
が介設され、このツェナーザップ回路14には、外部調
整端子としての第1及び第2のザッピング用端子15,
16が接続され、前記ツェナーザップ回路14は、前記
第1及び第2のザッピング用端子15,16に印加され
る調整信号によって外部制御端子8の制御信号をレベル
調整するようになっている。具体的には、外部制御端子
8の調整電圧が調整範囲より低い電圧値になった場合に
は、第1のザッピング用端子15からザップ信号を送っ
てザップし調整電圧を上げる一方、調整電圧が調整範囲
より高い電圧値になった場合には、第2のザッピング用
端子16からザップ信号を送ってザップし調整電圧を下
げるようになっている。
【0060】前記バンドパスフィルタ回路1,2の等化
回路及び入力周波数−出力振幅特性は、実施の形態1の
場合と同様である(図5及び図6参照)。
【0061】以上のように構成された実施の形態3に係
る半導体集積回路装置の動作を説明する。
【0062】まず、外部入力端子5に適当な周波数(8
ミリVTRの場合、1.625MHz)のサイン波を入
力し、Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1の外部
出力端子9に出力される信号と、Rチャンネル側バンド
パスフィルタ回路2の外部出力端子10に出力される信
号との振幅が等しくなるように外部制御端子8によって
調整する。その調整電圧が調整範囲より低い電圧値にな
った場合、第1ザッピング用端子15からザップ信号を
送ってザップし調整電圧を上げる。調整電圧が調整範囲
より高い電圧値になった場合、第2ザッピング用端子1
6よりザップ信号を送ってザップし調整電圧を下げる。
その後、再度、両外部出力端子9,10に出力される信
号の振幅が等しくなるように外部制御端子8によって調
整する。これにより、調整範囲外に調整電圧があるもの
についても、Lチャンネル側とRチャンネル側との両バ
ンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を合わせるこ
とができる。
【0063】次いで、外部入力端子5にヘッドからの再
生信号、つまりLチャンネル側のFM変調された信号
(例えば、8ミリVTRの場合、1.5MHz±100
kHz)とRチャンネル側のFM変調された信号(例え
ば、8ミリVTRの場合、1.7MHz±50kHz)
とが加算された信号が入力されると、Lチャンネル側バ
ンドパスフィルタ回路1において前記Lチャンネル側の
周波数成分が抽出されるとともに、Rチャンネル側バン
ドパスフィルタ回路2において前記Rチャンネル側の周
波数成分が抽出される。この際、外部制御端子8によっ
て両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数が調整
されているため、抽出すべき周波数成分はすべて抽出さ
れる。
【0064】その後、Lチャンネル側復調回路3におい
て、前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1によ
って抽出された信号がFM復調されて音声信号としてL
チャンネル側復調出力端子6へ出力されるとともに、R
チャンネル側復調回路4において、前記Rチャンネル側
バンドパスフィルタ回路2によって抽出された信号がF
M復調されて音声信号としてRチャンネル側復調出力端
子7へ出力される。
【0065】このように、調整範囲外に調整電圧がある
場合でも、ツェナーザップ回路14で調整電圧を制御し
て両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を調整
していることから、安定した復調出力を得ることができ
る。
【0066】なお、この実施の形態3では、2個の外部
出力端子9,10を両バンドパスフィルタ回路1,2に
分けて設けたが、実施の形態2(図2参照)のように、
レベル判別回路12とスイッチ13とを設け、外部出力
端子を1個にしてもよい。また、ツェナーザップ回路1
4をトリミング回路としてもよい。
【0067】(実施の形態4)図4は本発明の実施の形
態4に係る半導体集積回路装置の信号処理方法を示すブ
ロック図である。
【0068】本例の信号処理の対象は、実施の形態2で
挙げた半導体集積回路装置であり、したがって、構成は
実施の形態2の半導体集積回路装置と同じであるので、
同一の構成箇所には同一の符号を付してその詳細な説明
を省略することとする。なお、図4には、信号処理のた
めにパルス発生器17、オシロスコープ18,21、交
流信号発生器19及び直流電圧源20を付加している。
【0069】次に、本例の半導体集積回路装置の信号処
理方法について説明する。
【0070】まず、外部入力端子5に交流信号発生器1
9から適当な周波数(8ミリVTRの場合、1.625
MHz)のサイン波を入力する。
【0071】次いで、パルス発生器17より外部出力端
子11に0VもしくはVccの電圧を印加し、レベル判
別回路12からの判別信号に基づきスイッチ13を切換
え作動させ、Lチャンネル側出力信号とRチャンネル側
出力信号とを切り換え外部出力端子11に出力する。こ
のようにスイッチ13によって出力信号を切り換えなが
ら、Lチャンネル出力信号とRチャンネル出力信号との
振幅が等しくなるようにオシロスコープ18でモニタし
ながら外部制御端子8に直流電圧源20から印加する電
圧を調整する。これにより、Lチャンネル側とRチャン
ネル側との両バンドパスフィルタ回路1,2の通過周波
数を合わせることができる。図7は、オシロスコープ1
8でモニタできる外部出力端子11の波形である。
【0072】その後、外部入力端子5に交流信号発生器
19からヘッドからの再生信号、つまりLチャンネル側
のFM変調された信号(例えば、8ミリVTRの場合、
1.5MHz±100kHz)とRチャンネル側のFM
変調された信号(例えば、8ミリVTRの場合、1.7
MHz±50kHz)とが加算された信号が入力される
と、Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1において
前記Lチャンネル側の周波数成分が抽出されるととも
に、Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路2において
前記Rチャンネル側の周波数成分が抽出される。この
際、外部制御端子8によって両バンドパスフィルタ回路
1,2の通過周波数が調整されているため、抽出すべき
周波数成分はすべて抽出される。
【0073】その後、Lチャンネル側復調回路3におい
て、前記Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路1によ
って抽出された信号がFM復調されて音声信号としてL
チャンネル側復調出力端子6へ出力されるとともに、R
チャンネル側復調回路4において、前記Rチャンネル側
バンドパスフィルタ2によって抽出された信号がFM復
調されて音声信号としてRチャンネル側復調出力端子7
へ出力される。それぞれの出力信号をオシロスコープ2
1で測定する。
【0074】このように、出力切り換えにパルスを用い
ていることから、1回1回切り換えることなく、効率良
くLチャンネル側バンドパスフィルタ回路1の出力とR
チャンネル側バンドパスフィルタ回路2の出力との振幅
が等しくなるよう調整できる。つまり、効率良く両バン
ドパスフィルタ回路1,2の通過周波数を調整すること
ができ、安定した復調出力の測定値を得ることができ
る。
【0075】なお、本例で用いた単体の信号発生器や測
定器の代わりにLSIテスター等を採用して自動化して
もよい。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
第1及び第2のバンドパスフィルタ回路に容量回路を設
け、外部制御端子から入力される制御信号によって前記
容量回路の容量値を連動して制御できるようにしたの
で、両バンドパスフィルタ回路の通過周波数を正確に調
整でき、安定した復調出力を得ることのできる優れた半
導体集積回路装置及びその信号処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る半導体集積回路装
置のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る半導体集積回路装
置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る半導体集積回路装
置のブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係る半導体集積回路装
置の信号処理方法を説明するブロック図である。
【図5】バンドパスフィルタ回路の等化回路図である。
【図6】バンドパスフィルタ回路の入力周波数−出力振
幅特性を示すグラフである。
【図7】外部出力端子の出力波形図である。
【図8】従来例の半導体集積回路装置のブロック図であ
る。
【符号の説明】
1 Lチャンネル側バンドパスフィルタ回路(第
1のバンドパスフィルタ回路) 1a Lチャンネル側容量回路(第1の容量回路) 2 Rチャンネル側バンドパスフィルタ回路(第
2のバンドパスフィルタ回路) 2a Rチャンネル側容量回路(第2の容量回路) 3 Lチャンネル側復調回路(第1の復調回路) 4 Rチャンネル側復調回路(第2の復調回路) 5 外部入力端子 6 Lチャンネル側復調出力端子(第1の復調出
力端子) 7 Rチャンネル側復調出力端子(第2の復調出
力端子) 8 外部制御端子 9 Lチャンネル側外部出力端子(第1の外部出
力端子) 10 Rチャンネル側外部出力端子(第2の外部
出力端子) 11 外部出力端子 12 レベル判別回路 13 スイッチ(切換手段) 14 ツェナーザップ回路(制御信号発生手段) 15 第1のザッピング用端子(外部調整端子) 16 第2のザッピング用端子(外部調整端子) 17 パルス発生器 18,21 オシロスコープ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−180406(JP,A) 特開 平1−258269(JP,A) 特開 平2−254676(JP,A) 実開 昭61−28152(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/06 H04H 5/00 H04N 5/93

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部入力端子から入力される入力信号か
    ら第1の周波数成分を取り出す第1のバンドパスフィル
    タ回路と、 前記外部入力端子から入力される入力信号から第2の周
    波数成分を取り出す第2のバンドパスフィルタ回路と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路の出力信号をFM復
    調して出力する第1の復調回路と、 前記第2のバンドパスフィルタ回路の出力信号をFM復
    調して出力する第2の復調回路とを備えた半導体集積回
    路装置であって、 前記第1及び第2のバンドパスフィルタ回路に制御信号
    を入力する外部制御端子と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路に設けられ、前記外
    部制御端子から入力される制御信号によって容量値が可
    変される第1の容量回路と、 前記第2のバンドパスフィルタ回路に設けられ、前記外
    部制御端子から入力される制御信号によって容量値が可
    変される第2の容量回路と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路の出力信号を出力す
    る第1の外部出力端子と、 前記第2のバンドパスフィルタ回路の出力信号を出力す
    る第2の外部出力端子とを備えたことを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 外部入力端子から入力される入力信号か
    ら第1の周波数成分を取り出す第1のバンドパスフィル
    タ回路と、 前記外部入力端子から入力される入力信号から第2の周
    波数成分を取り出す第2のバンドパスフィルタ回路と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路の出力信号をFM復
    調して出力する第1の復調回路と、 前記第2のバンドパスフィルタ回路の出力信号をFM復
    調して出力する第2の復調回路とを備えた半導体集積回
    路装置であって、 前記第1及び第2のバンドパスフィルタ回路に制御信号
    を入力する外部制御端子と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路に設けられ、前記外
    部制御端子から入力される制御信号によって容量値が可
    変される第1の容量回路と、 前記第2のバンドパスフィルタ回路に設けられ、前記外
    部制御端子から入力される制御信号によって容量値が可
    変される第2の容量回路と、 前記第1及び第2のバンドパスフィルタ回路の両出力信
    号を出力する共通の外部出力端子と、 前記第1のバンドパスフィルタ回路の出力信号と第2の
    バンドパスフィルタ回路の出力信号とを切り換えて前記
    外部出力端子に出力する切換手段と、 前記外部出力端子の電位レベルを基準電圧と比較して判
    別し、この判別信号に基づき前記切換手段を切換え作動
    させるレベル判別回路とを備えたことを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  3. 【請求項3】 外部制御端子と第1及び第2のバンドパ
    スフィルタ回路との間には、ツェナーザップ回路又はト
    リミング回路からなる制御信号発生手段が介設され、 前記制御信号発生手段は、外部調整端子に印加される調
    整信号によって前記外部制御端子の制御信号をレベル調
    整するようになっていることを特徴とする請求項1又は
    2記載の半導体集積回路装置。
  4. 【請求項4】 請求項に記載の半導体集積回路装置に
    おいて、 外部出力端子にその電位レベルに応じたパルスを印加
    し、このパルスをモニタしながら外部制御端子に印加す
    る電圧を調整するようになっていることを特徴とする半
    導体集積回路装置の信号処理方法。
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