JP3086377B2 - トルクコンバータのステータ構造 - Google Patents

トルクコンバータのステータ構造

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JP3086377B2
JP3086377B2 JP06159443A JP15944394A JP3086377B2 JP 3086377 B2 JP3086377 B2 JP 3086377B2 JP 06159443 A JP06159443 A JP 06159443A JP 15944394 A JP15944394 A JP 15944394A JP 3086377 B2 JP3086377 B2 JP 3086377B2
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浩也 安部
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Honda Motor Co Ltd
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    • F16H45/00Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
    • F16H45/02Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
    • F16H2045/0273Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
    • F16H2045/0294Single disk type lock-up clutch, i.e. using a single disc engaged between friction members

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Fluid Gearings (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特に車両用の自動変速
機に用いられるトルクコンバータのステータ構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用の自動変速機に用いられる
トルクコンバータのステータのブレードにおいて、製造
工数などを減らして製造コストを削減するために、例え
ば実開平3−35359号公報に開示されているよう
に、ステータのブレードとコアリング及びシェルを一体
鋳造したものがある。そのものでは、鋳型をステータの
回転軸の軸線方向に2分割し、型を軸線方向に抜き取り
可能にするため、ステータブレードの隣り合うもの同士
が軸線回りに互いにオーバラップしないように配置され
ており、コアリング及びシェルの流路側の形状が、ステ
ータの軸線方向に直線状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】トルクコンバータにあ
っては、通常、速度比e(タービン回転数/ポンプ回転
数)=0のストール状態において、中を循環する流体が
速く、かつステータブレード(図6の21)に対する流
体の流入角が図6の矢印Bに示されるように大きく、さ
らに図7の想像線で示した三次元的な流体の流れに注目
すると、コアリング22を巻き込むように流れる。ここ
で、流体の流入角は、速度比の増加に連れて徐々に図6
に示す矢印Cの向きから流入するようになり、やがてス
テータブレード21の背面側から流入するようになり、
この状態ではトルク増幅作用が得られなくなる。このよ
うな流入角の広範囲な変化において極力損失を減らすた
めに、ステータを、ポンプやタービンに用いられるベー
ス曲線に一様に肉付けした薄肉翼型とは異なる厚肉翼型
にしたものがある。
【0004】しかしながら、コアリング22の内周面
が、ポンプやタービンのように滑らかにステータの軸線
方向に弧を描くように形成されておらず、前述したよう
に軸線方向に直線状になっているため、巻き込むように
流入してきた流体が、コアリング22内周面で図8の矢
印に示されるように剥離するような流れを起こしてしま
い、損失が大きくなってしまう。従って、流速の速いス
トール点近傍においては、特にトルク比の低下が生じて
しまうという問題があった。
【0005】このような従来技術の問題点に鑑み、本発
明の主な目的は、トルクコンバータの製造コストを低廉
化し、かつストール時のトルク比を向上して車両に用い
た場合の発進加速性を向上し得るトルクコンバータのス
テータ構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、ポンプインペラ(3)とタービン(4)
ステータ(8)とを有し、前記ステータが、そのブレー
(9)とコアリング(11)とシェル(10)とを前
記ステータの軸線方向に抜き取り可能な型により一体成
形されたトルクコンバータのステータ構造であって、前
記コアリングの内周面における前記ブレードの圧力面側
に、前記タービン側端部から前記ステータの軸心に向か
って徐々に張り出す部分球面状部(13a)と、前記部
分球面状部に連続して前記ブレードの圧力面に連なる部
分円柱面状部(13b)とからなる隆起部(13)を設
けたことを特徴とするトルクコンバータのステータ構造
を提供することにより達成される。
【0007】
【作用】このようにすれば、コアリングの内周面におけ
るブレードの圧力面側に設けた隆起部により、トルクコ
ンバータ内を環状に循環する流体を、その環状の流れに
沿った曲線状に流すことができ、しかも隆起部を部分半
球面状部と部分円柱面状部とにより形成したことから、
ステータの軸線方向に2分割した型を用いてステータを
形成することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
【0009】図1は、本発明が適用された自動車用トル
クコンバータの部分縦断面図である。図1において、図
示されないエンジンの出力軸に連結されたドライブプレ
ート1と一体化されたトルクコンバータカバー2内にポ
ンプインペラ3が形成されており、ポンプインペラ3に
対向してタービン4のタービンブレード4aが設けられ
ている。トルクコンバータのメインシャフト5にはステ
ータシャフト6が同心的に回転自在に遊嵌されており、
そのステータシャフト6に一方向クラッチ7を介して連
結されたステータ8のブレード9が、ポンプインペラ3
とタービンブレード4aとの間に配設されている。ま
た、本トルクコンバータにあっては、タービン4側にロ
ックアップ機構12が設けられており、作動流体のオイ
ルが図の矢印Aに示される向きに流れる。
【0010】次に、本発明に基づくステータ8について
図2乃至図4を参照して以下に示す。本実施例のステー
タ8は、上記した一方向クラッチ7を外囲する環状のシ
ェル10と、シェル10の外周面に例えば図1の矢印II
線から(タービン4側から)見た図である図2に示され
るように14枚の放射状に配設されたブレード9と、シ
ェル10を同心的に外囲するように各ブレード9を介し
てシェル10と一体化されたコアリング11とを有し、
従来例と同様にステータ8の軸線方向に2分割される図
示されない型により成形される。従って、図3に示され
るように、隣り合うブレード9同士が、ステータ8の軸
線方向から見た場合に互いに重なり合わないように周方
向に隙間sをあけて配設されている。なお、この2分割
可能な型による一体成形としては、鋳造、鍛造、または
樹脂成形がある。
【0011】本ステータ8のコアリング11内周面に
は、各ブレード9の各圧力面9a側に、半径方向内向き
に突出する隆起部13が設けられている。隆起部13
は、シェル10側からシェル10を除いてコアリング1
1内周面を臨んで見た図4に示されるように、コアリン
グ11内周面の図における上側のタービン4側端縁部か
らブレード9のポンプ側部分に至るまで設けられてい
る。また隆起部13は、円柱体の軸線方向端面に半球体
を同軸的に載せて一体化したものを、その軸心からずれ
た平行線に沿って切断した大小2つの部分の小さい方の
切断面側をコアリング11内周面に沿わせ、その半球体
側をタービン4側に臨ませ、円柱体部分の外周面をブレ
ード9の圧力面9aに交差させるように形成されてい
る。
【0012】従って、隆起部13の半球体の一部からな
る部分球面状部13aが、コアリング11内周面のター
ビン4側端部からステータ8の軸心に向かい徐々に張り
出し、その部分球面状部13aに連続しかつ円柱体の一
部からなる部分円柱面状部13bが、ブレード9の圧力
面9aに連なっている。なお、部分球面状部13a及び
部分円柱面状部13bは、型の製作性などから球面や円
柱面にしたが、滑らかな曲面を形成する面であれば良
く、特に、オイルの環状流れに沿う面であると良い。
【0013】このようにして構成されたトルクコンバー
タにあっては、隆起部13の球面や円柱面により、ステ
ータ8のブレード9を通過するオイルの環状流れに沿う
滑らかな連続曲面部が形成されており、オイルがコアリ
ング11内周面近傍を滑らかに通過することができ、従
来例のような損失が低減される。図5に、本発明が適用
されたトルクコンバータと従来のものとを測定して比較
した特性を示す。なお、ポンプ及びタービンは同一のも
のを使用した。図において、横軸を速度比eとして、速
度比eに対する容量係数(ポンプ吸収トルク係数τ)、
効率η、トルク比κをそれぞれ本発明を実線で、従来を
二点鎖線で表している。図5に示されるように、本発明
によれば、ストール時におけるトルク比が約10%向上
しており、車両において発進加速性が向上することにな
る。
【0014】
【発明の効果】このように本発明によれば、トルクコン
バータ内を環状に循環する流体がステータを通過する際
には、コアリングの内周面にてブレードの圧力面側に設
けられた隆起部の曲面により、環状の流れに沿って流体
が流れ得るため、従来の2分割の型を用いて成形したス
テータの直線状部分における流れの剥離による損失が生
じるこがとなく、効率を向上し得ると共に、特にストー
ル時におけるトルク比が向上して、車両に用いた場合に
発進加速性が向上し得る。また、隆起部を部分半球面状
部と部分円柱面状部とにより形成することにより、上記
環状流れに沿う曲面を容易に形成できると共に、2分割
にて抜き取り可能な型の製作を容易に行うことができ、
製造コストの増大を防止し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された自動車用トルクコンバータ
の部分縦断面図。
【図2】図1のII線から見たステータを示す全体図。
【図3】図2のIII−III線に沿って見た要部拡大断面
図。
【図4】図2の矢印IV線から見た部分拡大斜視図。
【図5】トルクコンバータの本発明と従来との特性比較
図。
【図6】ステータブレードへの流体の流れを示す説明
図。
【図7】ステータにおける流体の流れを示す部分斜視
図。
【図8】従来のステータにおける流体の流れを示す部分
縦断面図。
【符号の説明】
1 ドライブプレート 2 トルクコンバータカバー 3 ポンプインペラ 4 タービン 4a タービンブレード 5 メインシャフト 6 ステータシャフト 7 一方向クラッチ 8 ステータ 9 ブレード 9a 圧力面 10 シェル 11 コアリング 12 ロックアップ機構 13 隆起部 13a 部分球面状部 13b 部分円柱面状部 21 ステータブレード 22 コアリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−73452(JP,A) 特開 昭50−78756(JP,A) 特開 平5−231494(JP,A) 特開 平1−234652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 41/24 - 41/28

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポンプインペラとタービンとステータと
    を有し、前記ステータが、そのブレードとコアリングと
    シェルとを前記ステータの軸線方向に抜き取り可能な型
    により一体成形されたトルクコンバータのステータ構造
    であって、 前記コアリングの内周面における前記ブレードの圧力面
    側に、前記タービン側端部から前記ステータの軸心に向
    かって徐々に張り出す部分球面状部と、前記部分球面状
    部に連続して前記ブレードの圧力面に連なる部分円柱面
    状部とからなる隆起部を設けたことを特徴とするトルク
    コンバータのステータ構造。
JP06159443A 1994-06-16 1994-06-16 トルクコンバータのステータ構造 Expired - Lifetime JP3086377B2 (ja)

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