JP3086135B2 - データ信号の観測方法 - Google Patents

データ信号の観測方法

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JP3086135B2
JP3086135B2 JP06193339A JP19333994A JP3086135B2 JP 3086135 B2 JP3086135 B2 JP 3086135B2 JP 06193339 A JP06193339 A JP 06193339A JP 19333994 A JP19333994 A JP 19333994A JP 3086135 B2 JP3086135 B2 JP 3086135B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、マイクロ・プ
ロセッサ、パーソナル・コンピュータ、ワーク・ステー
ション、大型コンピュータ、POS端末及び各種専用端
末等の並列データを処理する装置のデータ信号の観測方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、コンピュータ関連分野におい
ては、マイクロ・プロセッサ等を使用した装置を開発し
たり、マイクロ・プロセッサ等を使用した装置を市販し
た後に故障診断等の解析や故障調査したりすることが行
なわれている。
【0003】そして、このような装置の開発や故障診断
等においては、マイクロ・プロセッサ等の制御装置と記
憶や入出力等のための周辺装置との間で授受される各種
の信号を取り出し、各ロジック回路や各装置等の論理動
作を調査すべく、例えば、ロジック・アナライザ(Logic
Analyzer)を使用して上記各種の信号を観測し解析する
ことが一般的に行なわれている。
【0004】ここで、一般的なマイクロ・プロセッサを
用いた装置を図11に基づいて説明する。
【0005】この装置201は、全体の制御を行なう演
算装置2と、これに接続される記憶装置3、一時記憶装
置4、入力装置5及び出力装置6とからなっている。
【0006】各装置の間は、複数本のデータ信号9、複
数本のアドレス信号10、メモリ・リード信号11、メ
モリ・ライト信号12、I/Oリード信号13、I/O
ライト信号14、記憶装置選択信号15、一時記憶装置
選択信号16、入力装置選択信号17及び出力装置選択
信号18にて接続されている。
【0007】ここで、演算装置2から各装置つまり記憶
装置3、一時記憶装置4、入力装置5又は出力装置6に
アクセスする方法は次の通りである。
【0008】例えば、一時記憶装置4を選択する場合
は、一時記憶装置選択信号16をONにして一時記憶装
置4全体を選択すると同時に、複数本のアドレス信号1
0で一時記憶装置4内の領域選択を行い、メモリ・リー
ド信号11かメモリ・ライト信号12のいずれか一方を
ONにすることによって、データの転送方向と転送を指
示する。これによって、複数本のデータ信号9を使って
演算装置2と一時記憶装置4との間のデータ授受が行わ
れる。
【0009】上記のデータ授受について、図12に示す
タイミングチャートに基づいて説明する。なお、この装
置201では、1サイクル毎に、メモリ・リード、メモ
リ・ライト又はI/Oリード、I/Oライトが行われ
る。また、複数本のデータ信号9及び複数本のアドレス
信号10は、サイクル毎に変化するものとする。さら
に、各サイクルでは、メモリ・リード信号11、メモリ
・ライト信号12、I/Oリード信号13又はI/Oラ
イト信号14の内の1つの信号のみがOFFからON
に、又はONからOFFに変化するものとする。また、
これらの信号のONからOFFへの遷移時点で、データ
のライト又はリードが行われるものとする。また各サイ
クルでは、記憶装置選択信号15、一時記憶装置選択信
号16、入力装置選択信号17又は出力装置選択信号1
8の内、1つの信号のみがOFFからONに又はONか
らOFFに変化するものとする。
【0010】また、例えばタイミングT1は入力装置5
から演算装置2へのデータ読み込みであり、タイミング
T2は記憶装置3から演算装置2へのデータ読み込みで
あり、タイミングT3は演算装置2から出力装置6への
データ書き込みであり、タイミングT4は一時記憶装置
4から演算装置2へのデータ読み込みであり、タイミン
グT5は演算装置2から一時記憶装置4へのデータ書き
込みであり、タイミングT6は入力装置5から演算装置
2へのデータ読み込みである。
【0011】ここで、例えば、タイミングT6における
入力装置5から演算装置2へ読み込まれるデータを観測
したいとする。
【0012】従来の技術では、複数本の信号を同時に観
測できるロジック・アナライザを用いるのが、一般的な
方法である。ここでロジック・アナライザとは、同時に
複数本の信号の経時変化を観測することが可能な装置で
あり、主にデジタル回路系の開発や動作確認のために一
般的に用いられている装置である。またロジック・アナ
ライザへデータや信号を取り込んで表示させるきっかけ
をトリガといい、この条件をトリガ条件、さらにきっか
けを与えた時点をトリガ・ポイントという。
【0013】上記のロジック・アナライザにてデータや
信号を観測するためには、ロジック・アナライザに観測
したいデータや信号を接続する。したがって、ここで
は、図13に示すように、複数本のデータ信号9とI/
Oリード信号13と入力装置選択信号17とをロジック
・アナライザ202に接続する。そして、トリガ条件を
I/Oリード信号13のONと入力装置選択信号17の
ONとの論理積とすれば、入力装置5から演算装置2へ
読み込まれる時点からの信号、すなわち、タイミングT
6からのデータや信号が、トリガ・ポイントPからの信
号としてロジック・アナライザ202の表示部203に
表示される。
【0014】一方、データ信号を観測するための装置と
して、複数のデータ信号を観察するために、同一時点に
おける並列信号を、直列信号にハード的に変換するデー
タモニタ装置が特開平4−294430号公報に開示さ
れている。
【0015】上記公報に開示されたデータモニタ装置3
00によるデータ信号の観測方法では、図14に示すよ
うに、制御装置301の各レジスタにモニタするアドレ
スの下限値、上限値及びリード・ライトモードを設定
し、上記レジスタのデータとアドレスバス上のアドレス
値とを比較判定する。そして、モニタするデータである
と判定したときには、アドレスバスとデータバスとの並
列データをそれぞれアドレスキュー302及びデータキ
ュー303に格納する。次いで、格納された並列データ
を並列直列変換器304にて直列変換してマイコンの外
部に出力する。
【0016】このデータモニタ装置をマイコンに内蔵す
ることにより、CPU305の負担を軽減し、リアルタ
イムで内部のデータ信号の観測が可能になるとしてい
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のデータ信号の観測方法では、複数の装置2・3・4
・5間で授受される並列データを観測するためには、全
ての装置2・3・4・5におけるそれぞれのデータ信号
の並列数と制御信号の数とを加算した数、一般には十数
本から数十本の配線を、観測装置まで引き出す必要があ
り、コスト的に負担がかかり、また接続のためのスペー
スも必要となるという問題点を有している。
【0018】また、データモニタ装置300では、CP
U305から出力されるデータバスの信号を観察するた
めに、制御信号、データバス及びアドレスバスの3つの
並列のデータ信号を直列に変換したとしても、最終的
に、3つの外部出力端子、すなわちシリアルデータ出
力、シリアルクロック及び制御信号が必要となる。ま
た、並列から直列に変換するデータかどうかを識別する
ために、アドレスの上限値と下限値とを比較する回路が
余分に必要であり、このために複数の部分に対する並列
データを同時に観測したい場合には、各部分用にアドレ
スを比較する回路が必要になる。また、複数の装置が有
る場合には、やはりその装置に対応する配線が必要にな
る。したがって、データ信号を観測するために、並列の
データ信号を直列のデータ信号に変換したとしても、や
はり、多数の配線が必要になるという問題点を有してい
る。
【0019】さらに、データモニタ装置300では、マ
イコンという一個のIC内に並列直列変換器304が内
蔵されたものとされており、各装置が独立している場合
の適用が煩雑である。
【0020】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、複数の装置や複数のアド
レスにおけるデータ信号を観察するに際して、観測装置
への出力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペ
ースの縮小化及び省資源化を図り、かつ独立した装置に
も適用し得るデータ信号の観測方法を提供することにあ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のデ
ータ信号の観測方法は、上記課題を解決するために、演
算装置と他の装置とのデータ信号の伝送に際して、演算
装置が、各装置選択信号にて各装置を選択し、アドレス
信号にてアドレスを指定してそのアドレスに該当するデ
ータ信号の伝送を指示し、かつ、リード信号又はライト
信号によりデータ信号の伝送方向を指示する装置におけ
る複数のデータ信号を並列直列変換手段により並列デー
タから直列データに変換して観測するデータ信号の観測
方法において、上記並列直列変換手段は、演算装置から
の各装置選択信号がONの期間中にリード信号又はライ
ト信号がONからOFFに変化した時に、アドレス信号
に基づく複数のデータ信号の取り込みを開始し、その後
に取り込んだデータ信号を演算装置のクロック信号に基
づき並列データから直列データに変換し、シリアル・デ
ータ信号としてシリアル・クロック信号に同期させてコ
ネクタへ出力する一方、このシリアル・データ信号をコ
ネクタに接続した観測装置にて観測することを特徴とし
ている。
【0022】請求項2記載の発明のデータ信号の観測方
法は、上記課題を解決するために、請求項1記載のデー
タ信号の観測方法において、演算装置と他の装置との間
で伝送される並列データ信号を論理和した後に直列デー
タに変換することを特徴としている。
【0023】請求項3記載の発明のデータ信号の観測方
法は、上記課題を解決するために、請求項1記載のデー
タ信号の観測方法において、演算装置と他の装置との間
で伝送される並列データ信号を該当する装置の装置選択
信号及びアドレス信号に対応するものに切り替えた後に
直列データに変換することを特徴としている。
【0024】請求項4記載の発明のデータ信号の観測方
法は、上記課題を解決するために、請求項1記載のデー
タ信号の観測方法において、演算装置及び他の装置をユ
ニット式装置として形成すると共に、各ユニット式装置
に接続可能な並列直列変換手段を設けることを特徴とし
ている。
【0025】
【作用】請求項1の構成によれば、演算装置と他の装置
との間で伝送されたデータ信号を取り出して観測する場
合には、並列直列変換手段は、演算装置からの各装置選
択信号がONの期間中にリード信号又はライト信号がO
NからOFFに変化した時にアドレス信号に基づく複数
のデータ信号の取り込みを開始する。そして、その後に
取り込んだデータ信号を演算装置のクロック信号に基づ
き並列データから直列データに変換し、シリアル・デー
タ信号としてシリアル・クロック信号に同期させてコネ
クタへ出力する。次いで、このシリアル・データ信号を
コネクタに接続した観測装置にて観測する。
【0026】したがって、複数の装置や複数のアドレス
におけるデータ信号を観察するに際しても、演算装置が
本来備える各装置選択信号に基づいて、かつ演算装置が
本来備えるアドレス信号に基づいて複数のデータ信号を
並列直列変換手段に導くことができる。また、並列直列
変換手段は、演算装置に容易に備えることのできるクロ
ック信号に基づき、かつ、各装置選択信号、リード信号
又はライト信号のON・OFFに基づきタイミングを計
りながら、データ信号の経時変化を捕らえることができ
る。さらに、複数の装置や複数のアドレスにおけるデー
タ信号を観察する場合においても、並列直列変換手段か
ら出力されるのは、最終的に、2つの外部出力端子、す
なわちシリアルデータ信号及びシリアル・クロック信号
のみである。さらに、並列直列変換手段は、複数の装置
や複数のアドレスにおけるデータ信号に対して1個を共
用できる。
【0027】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0028】さらに、並列直列変換手段に入力される配
線も少なくすることができるので、各装置が独立してい
る場合においても容易に適用が可能となる。
【0029】また、請求項2の構成によれば、演算装置
と他の装置との間で伝送される並列データ信号を論理和
した後に直列データに変換する。
【0030】すなわち、複数の部分に対する並列データ
を同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレスの
上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、さ
らに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であっ
たが、本発明では、演算装置が本来備える装置選択信号
及びアドレス信号に対応するデータ信号を論理和するこ
とにより目的を達成することができる。そして、この論
理和の回路は、従来の比較回路に比べて簡単な回路で実
現することができる。また、並列直列変換手段は、複数
の装置や複数のアドレスにおけるデータ信号に対して1
個を共用できる。
【0031】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0032】また、請求項3の構成によれば、演算装置
と他の装置との間で伝送される並列データ信号を該当す
る装置の装置選択信号及びアドレス信号に対応するもの
に切り替えた後に直列データに変換する。
【0033】すなわち、複数の部分に対する並列データ
を同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレスの
上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、さ
らに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であっ
たが、本発明では、演算装置が本来備える装置選択信号
及びアドレス信号に対応するデータ信号を切り替えるこ
とにより目的を達成することができる。そして、この切
替のための回路は、従来の比較回路に比べて簡単な回路
で実現することができる。また、並列直列変換手段は、
複数の装置や複数のアドレスにおけるデータ信号に対し
て1個を共用できる。
【0034】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0035】また、請求項4の構成によれば、演算装置
及び他の装置をユニット式装置として形成すると共に、
各ユニット式装置に接続可能な並列直列変換手段を設け
る。
【0036】すなわち、演算装置及び他の装置がユニッ
ト式装置として形成された場合に、従来では、各ユニッ
ト毎に複数の装置や複数のアドレスにおけるデータ信号
の比較回路が必要であった。しかし、本発明では、請求
項1のデータ信号の観測方法を採用するので、並列直列
変換手段を容易に独立したものとすることができる。
【0037】そして、この独立した並列直列変換手段が
各ユニット式装置に接続可能となっているので、独立し
た各ユニット式装置についても容易に適用できる。ま
た、並列直列変換手段は、複数の装置や複数のアドレス
におけるデータ信号に対して1個を共用できる。したが
って、設置スペースの縮小化及び省資源化を図ることが
できる。
【0038】
【実施例】
〔実施例1〕本発明の一実施例を図1ないし図3に基づ
いて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜
上、前記の従来例の図面に示した部材と同一の機能を有
する部材については、同一の符号を付して説明する。
【0039】まず、本実施例のデータ信号の観測方法が
適用される装置1は、例えば、図1に示すように、全体
の制御を行なう演算装置2と、これに接続される記憶装
置3、一時記憶装置4、入力装置5、出力装置6及び並
列直列変換手段としての並列直列変換装置7と、この並
列直列変換装置7に接続されるコネクタ8とからなって
いる。
【0040】上記の演算装置2は、マイクロ・プロセッ
サとすることができるが、必ずしもこれに限らず、例え
ば、パーソナル・コンピュータ、ワーク・ステーション
・大型コンピュータ、POS端末、各種専用端末等に備
えられる通常の大きさのものであっても良い。
【0041】上記演算装置2と各装置3・4・5・6・
7との間は、複数本のデータ信号9、複数本のアドレス
信号10、メモリ・リード信号11、メモリ・ライト信
号12、I/Oリード信号13、I/Oライト信号1
4、記憶装置選択信号15、一時記憶装置選択信号1
6、入力装置選択信号17及び出力装置選択信号18に
て接続されている。すなわち、演算装置2と記憶装置3
との間は、複数本のデータ信号9と複数本のアドレス信
号10とメモリ・リード信号11と記憶装置選択信号1
5とで接続されている。また、演算装置2と一時記憶装
置4との間は、複数本のデータ信号9と複数本のアドレ
ス信号10とメモリ・リード信号11とメモリ・ライト
信号12と一時記憶装置選択信号16とで接続されてい
る。さらに、演算装置2と入力装置5との間は、複数本
のデータ信号9と複数本のアドレス信号10とI/Oリ
ード信号13とI/Oライト信号14と入力装置選択信
号17とで接続されている。演算装置2と出力装置6と
の間は、複数本のデータ信号9と複数本のアドレス信号
10とI/Oリード信号13とI/Oライト信号14と
出力装置選択信号18とで接続されている。また、演算
装置2と並列直列変換装置7との間は、複数本のデータ
信号9とI/Oリード信号13と入力装置選択信号17
とリセット信号19とクロック信号20とで接続されて
いる。
【0042】一方、並列直列変換装置7とコネクタ8と
は、シリアル・クロック信号21とシリアル・データ信
号22とで接続されている。
【0043】ここで、演算装置2から各装置3・4・5
・6にアクセスする方法の一例は次の通りである。例え
ば、一時記憶装置4を選択する場合は、一時記憶装置選
択信号16をONにして一時記憶装置4全体を選択する
と同時に、複数本のアドレス信号10で一時記憶装置4
内の選択を行い、メモリ・リード信号11かメモリ・ラ
イト信号12のいずれか一方をONにすることによっ
て、データの転送方向と転送を指示する。これによっ
て、複数本のデータ信号9を使って演算装置2と一時記
憶装置4との間のデータ授受が行われる。
【0044】次に、上記の装置1において、例えば、入
力装置5から演算装置2に伝送されるデータをロジック
・アナライザにて観測する場合について説明する。
【0045】入力装置5から演算装置2にデータを転送
する場合、まず、演算装置2にてリセット信号19をO
NからOFFに解除しておく。次いで、入力装置選択信
号17をOFFからONにし、I/Oリード信号13を
OFFからONにする。入力装置5は、入力装置選択信
号17及びI/Oリード信号13の両方がONになれば
データを複数本のデータ信号9へ出力する一方、入力装
置選択信号17又はI/Oリード信号13のいずれか一
方がOFFになればデータを複数本のデータ信号9へ出
力するのを中止する。演算装置2は、入力装置5からデ
ータが出力された後にI/Oリード信号13をONから
OFFにし、この時点で複数本のデータ信号9のデータ
を入力装置5からのデータとして取り込む。
【0046】一方、並列直列変換装置7は、演算装置2
からの入力装置選択信号17がONの期間中にI/Oリ
ード信号13がONからOFFに変化すれば、この時点
で複数本のデータ信号9のデータを入力装置5からのデ
ータとして取り込む。その後に、取り込んだデータをク
ロック信号20により並列データから直列データに変換
し、シリアル・データ信号22としてシリアル・クロッ
ク信号21に同期させてコネクタ8へ出力する。そし
て、このコネクタ8にロジック・アナライザ等の観測装
置を接続してデータを観測する。
【0047】ここで、上記並列直列変換装置7について
以下に詳細に説明する。並列直列変換装置7は、図2に
示すように、8bitパラレル入力シリアル出力入力ラ
ッチ付きシフト・レジスタ(以下、「レジスタ」と称す
る)30、Dタイプ・フリップフロップ31・32・3
3、4bitバイナリ・カウンタ(以下、「カウンタ」
と称する)34、論理積回路35・36、論理和回路3
7及び論理反転回路38・39からなっている。
【0048】そして、上記演算装置2のデータ信号9…
は、レジスタ30の入力端子A〜Hに入力される。ま
た、演算装置2のI/Oリード信号13と入力装置選択
信号17は、論理積回路35で論理積を取った後に、レ
ジスタ30の入力端子RCKと、Dタイプ・フリップフ
ロップ31の入力端子CLKに接続される。
【0049】また、演算装置2のクロック信号20は、
Dタイプ・フリップフロップ32・33の各入力端子C
LKに接続され、Dタイプ・フリップフロップ33の出
力端子Rとあわせて論理積回路36で論理積がとられ
る。論理積回路36の出力は、レジスタ30の入力端子
SCK及びカウンタ34の入力端子Jに与えられると共
に、論理反転回路39で論理反転されてシリアル・クロ
ック信号21として出力される。
【0050】一方、演算装置2のリセット信号19は、
レジスタ30の入力端子/SCLR端子に接続されると
共に、カウンタ34の出力端子QD信号を論理反転回路
38で論理反転させた信号と合わせて論理和回路37に
て論理和がとられる。そして、論理和回路37の出力
は、Dタイプ・フリップフロップ31・32・33の各
入力端子/CLR及びカウンタ34の入力端子/CLR
に与えられる。
【0051】また、上記のDタイプ・フリップフロップ
31の入力端子Iは電源Vccに接続されると共に、D
タイプ・フリップフロップ31の出力端子RはDタイプ
・フリップフロップ32の入力端子Iに接続され、Dタ
イプ・フリップフロップ32の出力端子RはDタイプ・
フリップフロップ33の入力端子Iに接続される。
【0052】さらに、Dタイプ・フリップフロップ31
・32・33の入力端子/PREは、電源Vccに接続
される。
【0053】また、レジスタ30の出力端子Qからは、
シリアル・データ信号22が出力される。
【0054】ここで入力装置5から演算装置2へのデー
タ転送が行われたとすると、図2に示すように、まず、
演算装置2の出力端子D0〜D7からの複数のデータ信
号9…がレジスタ30の入力端子A〜Hに並列データと
して与えられる。レジスタ30は、このとき同時に入力
端子RCKに与えられたI/Oリード信号13及び入力
装置選択信号17の論理積信号における「Low」から
「High」への立上がりエッジにて、上記データ信号
9…を内部に取り込む。次いで、これら取り込まれた8
bitの並列データは、入力端子SCKに与えられるク
ロック信号20の論理積信号における「Low」から
「High」への立上がりエッジにて、入力端子Hから
出力端子Q、及び各入力端子GからH、FからG、Eか
らF、DからE、CからD、BからC、AからBへとシ
フトされる。また入力端子/SCLRにリセット信号1
9「Low」が入力されると、出力端子Qの出力は、
「Low」に初期化される。
【0055】一方、Dタイプ・フリップフロップ31・
32・33は、入力端子Iに与えられたデータを入力端
子CLKに与えられたI/Oリード信号13及び入力装
置選択信号17の論理積信号における「Low」から
「High」への立上がりエッジにて、出力端子Rに出
力する。また入力端子/PREが「Low」になれば出
力端子Rを「High」にし、入力端子/CLRが「L
ow」になれば出力端子Rを「Low」にする。
【0056】また、カウンタ34は、その入力端子Jに
与えられた信号の「Low」から「High」への立上
がりエッジで、カウントを行う。そして1カウントで出
力端子QAが「High」になり、2カウントで出力端
子QBが「High」になり、4カウントで出力端子Q
Cが「High」になり、8カウントで出力端子QDが
「High」になる。また、カウンタ34の入力端子/
CLRを「Low」にすれば、出力端子QA・QB・Q
C・QD端子はすべて「Low」になる。
【0057】上記構成の並列直列変換装置7にて、並列
データとして取り込まれた複数本のデータ信号7…を直
列データに変換する方法を上記図2、及び図3に示すタ
イムチャートに基づいて説明する。
【0058】最初に、演算装置2からのリセット信号1
9が「Low」となって、Dタイプ・フリップフロップ
31・32・33をクリアする。これによって、Dタイ
プ・フリップフロップ(D−FF)31・32・33の
各出力、Dタイプ・フリップフロップ31のR出力40
とDタイプ・フリップフロップ32のR出力41とDタ
イプ・フリップフロップ33R出力42とを「Low」
に初期化する。また、同時に、レジスタ30のQ出力、
つまりシリアル・データ信号22も「Low」に初期化
し、さらに、カウンタ34のQD出力も「Low」に初
期化する。なお、クロック信号20は、常に一定周期で
入力されているものとする。
【0059】ここで入力装置5から演算装置2へのデー
タ転送が行われたとする。図3に示すように、まず、演
算装置2により入力装置選択信号17がON「Low」
になり、その後に、同じく演算装置2によりI/Oリー
ド信号13がON「Low」になり、これらによって選
択された入力装置5からデータ信号9…が出力される。
これら出力されたデータ信号9…は、その後に演算装置
2からのI/Oリード信号13がON「Low」からO
FF「High」に変化した時点で、演算装置2に取り
込まれる。
【0060】さらに、その後に演算装置2により入力装
置選択信号17がON「Low」からOFF「Hig
h」に変化することによって、入力装置5からのデータ
信号9は出力されなくなる。
【0061】すなわち、入力装置選択信号17がON
「Low」のときに、I/Oリード信号13がON「L
ow」からOFF「High」に変化すると、複数本の
データ信号9…はレジスタ30に取り込まれる。このと
き同時に、Dタイプ・フリップフロップ31のR出力4
0が「High」になり、以後、クロック信号20の
「Low」から「High」への立上がりによりDタイ
プ・フリップフロップ32のR出力41が「High」
になり、さらに次のクロック信号20の「Low」から
「High」への立上がりによりDタイプ・フリップフ
ロップ33のR出力42が「High」になる。
【0062】そして、Dタイプ・フリップフロップ33
のR出力42が「High」になると、クロック信号2
0はレジスタ30のレジスタ30の入力端子SCKに入
力され、以後、この信号の「Low」から「High」
への立上がり毎にレジスタ30に取り込まれたデータが
並列から直列に変換されて、レジスタ30からシリアル
・データ信号22として出力される。また、レジスタ3
0の入力端子SCKへ入力される信号は反転されてシリ
アル・データ信号22として出力される。
【0063】そして、シリアル・データ信号22「Lo
w」から「High」への立上がり毎にシリアル・デー
タ信号22をサンプリングすることによって、元々並列
データであった複数本のデータ信号9を直列データとし
て観測できる。
【0064】以上は、入力装置5から演算装置2にデー
タを転送する場合であるが、演算装置2から入力装置5
にデータを転送する場合も、記憶装置3から演算装置2
にデータを転送する場合も、一時記憶装置4から演算装
置2にデータを転送する場合も、演算装置2から一時記
憶装置4にデータを転送する場合も、出力装置6から演
算装置2にデータを転送する場合も、演算装置2から出
力装置6にデータを転送する場合も同様である。
【0065】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、演算装置2と他の装置3・4・5・6との間で
伝送されたデータ信号9を取り出して観測する場合に
は、並列直列変換装置7は、演算装置2からの各装置選
択信号15〜18がONの期間中にリード信号11・1
3又はライト信号12・14がONからOFFに変化し
た時にアドレス信号10に基づく複数のデータ信号9の
取り込みを開始する。そして、その後に取り込んだデー
タ信号9を演算装置2のクロック信号19に基づき並列
データから直列データに変換し、シリアル・データ信号
22としてシリアル・クロック信号21に同期させてコ
ネクタ8へ出力する。次いで、このシリアル・データ信
号22をコネクタ8に接続したロジック・アナライザ等
の観測装置にて観測する。
【0066】したがって、複数の装置3〜6や複数のア
ドレスにおけるデータ信号9を観察するに際しても、演
算装置2が本来備える各装置選択信号15〜18に基づ
いて、かつ演算装置2が本来備えるアドレス信号10に
基づいて複数のデータ信号9を並列直列変換装置7に導
くことができる。また、並列直列変換装置7は、演算装
置2に容易に備えることのできるクロック信号20に基
づき、かつ、各装置選択信号15〜18、リード信号1
1・13又はライト信号12・14のON・OFFに基
づきタイミングを計りながら、データ信号9の経時変化
を捕らえることができる。さらに、複数の装置3〜6や
複数のアドレスにおけるデータ信号9を観察する場合に
おいても、並列直列変換装置7から出力されるのは、最
終的に、2つの外部出力端子、すなわちシリアルデータ
信号22及びシリアル・クロック信号21のみである。
さらに、並列直列変換装置7は、複数の装置3〜6や複
数のアドレスにおけるデータ信号9に対して1個を共用
できる。
【0067】この結果、複数の装置3〜6や複数のアド
レスにおけるデータ信号9を観察するに際して、観測装
置への出力端子を低減し、コストダウンを図り、設置ス
ペースの縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0068】さらに、並列直列変換装置7に入力される
配線も少なくすることができるので、各装置3〜6が独
立している場合においても容易に適用が可能となる。
【0069】〔実施例2〕本発明の他の実施例を図4及
び図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。な
お、説明の便宜上、前記の実施例1の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0070】まず、本実施例のデータ信号の観測方法が
適用される装置50は、図4に示すように、前記の実施
例1の装置1に加えて、論理積回路51〜57と論理和
回路58とを備えている。なお、演算装置2と記憶装置
3と一時記憶装置4と入力装置5と出力装置6との間の
接続は、実施例1と同一である。
【0071】一方、演算装置2と並列直列変換装置7と
の間は、複数本のデータ信号9と論理和回路58の出力
とリセット信号19とクロック信号20とで接続されて
いる。
【0072】上記の論理和回路58には、メモリ・リー
ド信号11と記憶装置選択信号15との論理積回路51
による論理積信号と、メモリ・リード信号11と一時記
憶装置選択信号16との論理積回路52による論理積信
号と、メモリ・ライト信号12と一時記憶装置選択信号
16との論理積回路53による論理積信号と、I/Oリ
ード信号13と入力装置選択信号17との論理積回路5
4による論理積信号と、I/Oライト信号14と入力装
置選択信号17との論理積回路55による論理積信号
と、I/Oリード信号13と出力装置選択信号18との
論理積回路56による論理積信号と、I/Oライト信号
14と出力装置選択信号18との論理積回路57による
論理積信号とが入力されている。
【0073】また、並列直列変換装置7とコネクタ8と
は、実施例と同様に、シリアル・クロック信号21とシ
リアル・データ信号22とで接続されている。また、並
列直列変換装置7の構造についても、実施例1の回路と
同一である。
【0074】上記の構成において並列信号を直列信号に
変換する方法を説明する。なお、ここでも、一例として
入力装置5から演算装置2に転送されるデータを観測す
る場合について説明する。
【0075】入力装置5から演算装置2にデータを転送
する場合、まず、演算装置2にてリセット信号19をO
NからOFFに解除しておく。次いで、入力装置選択信
号17をOFFからONにし、I/Oリード信号13を
OFFからONにする。入力装置5は、入力装置選択信
号17及びI/Oリード信号13の両方がONになれば
データを複数本のデータ信号9へ出力する一方、入力装
置選択信号17又はI/Oリード信号13のいずれか一
方がOFFになればデータを複数本のデータ信号9へ出
力するのを中止する。演算装置2は、入力装置5からデ
ータが出力された後にI/Oリード信号13をONから
OFFにし、この時点で複数本のデータ信号9のデータ
を入力装置5からのデータとして取り込む。
【0076】一方、並列直列変換装置7は、演算装置2
からの入力装置選択信号17がONの期間中にI/Oリ
ード信号13がONからOFFに変化すれば、この時点
で複数本のデータ信号9のデータを入力装置5からのデ
ータとして取り込む。その後に、取り込んだデータをク
ロック信号20により並列データから直列データに変換
し、シリアル・データ信号22としてシリアル・クロッ
ク信号21に同期させてコネクタ8へ出力する。そし
て、このコネクタ8にロジック・アナライザ等の観測装
置を接続してデータを観測する。
【0077】以上は、入力装置5から演算装置2に転送
されるデータを観測する場合であるが、他の装置3・4
・6から演算装置2に転送されるデータも論理和回路5
8により同時に観測できる。すなわち、図5に示すよう
に、メモリ・リード信号11と記憶装置選択信号15と
は論理積回路51によって論理積がとられてその出力6
1は論理和回路58へ入力される。また、メモリ・リー
ド信号11と一時記憶装置選択信号16とは論理積回路
52によって論理積がとられてその出力62は論理和回
路58へ入力され、メモリ・ライト信号12と一時記憶
装置選択信号16とは論理積回路53によって論理積が
とられてその出力63は論理和回路58へ入力される。
さらに、I/Oリード信号13と入力装置選択信号17
とは論理積回路54によって論理積がとられてその出力
64は論理和回路58へ入力され、I/Oライト信号1
4と入力装置選択信号17とは論理積回路55によって
論理積がとられてその出力65は論理和回路58へ入力
される。また、I/Oリード信号13と出力装置選択信
号18とは論理積回路56によって論理積がとられてそ
の出力66は論理和回路58へ入力され、I/Oライト
信号14と出力装置選択信号18とは論理積回路57に
よって論理積がとられてその出力67は論理和回路58
へ入力される。そして、論理和回路58の出力68が並
列直列変換装置7へ入力される。
【0078】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、演算装置2と他の装置3〜6との間で伝送され
る並列データ信号を論理和回路58にて論理和した後に
直列データに変換する。
【0079】すなわち、複数の部分に対する並列データ
を同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレスの
上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、さ
らに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であっ
たが、本実施例では、演算装置2が本来備える装置選択
信号15〜18及びアドレス信号10に対応するデータ
信号9等を論理和することにより目的を達成することが
できる。そして、この論理和回路58は、従来の比較回
路に比べて簡単な回路で実現することができる。また、
並列直列変換装置7は、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号に対して1個を共用できる。
【0080】この結果、複数の装置3〜6や複数のアド
レスにおけるデータ信号9を観察するに際して、観測装
置への出力端子を低減し、コストダウンを図り、設置ス
ペースの縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0081】〔実施例3〕本発明の他の実施例を図6及
び図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。な
お、説明の便宜上、前記の実施例1及び実施例2の図面
に示した部材と同一の機能を有する部材については、同
一の符号を付し、その説明を省略する。
【0082】まず、本実施例のデータ信号の観測方法が
適用される装置70は、図6に示すように、前記の実施
例2の装置50における論理和回路58が切替装置77
に置き換えられたものになっている。
【0083】本実施例においても、一例として入力装置
5から演算装置2に転送されるデータを観測する場合に
ついて説明する。
【0084】まず、入力装置5から演算装置2にデータ
を転送する場合は、演算装置2によるリセット信号19
のONからOFFへの解除後に、入力装置選択信号17
をOFFからONにし、次にI/Oリード信号13をO
FFからONにする。入力装置5は、入力装置選択信号
17及びI/Oリード信号13の両方がONになればデ
ータを複数本のデータ信号9へ出力し、入力装置選択信
号17又はI/Oリード信号13のいずれか一方がOF
Fになればデータを複数本のデータ信号9へ出力するの
を中止する。演算装置2は、入力装置5からデータが出
力された後にI/Oリード信号13をONからOFFに
し、この時点で複数本のデータ信号9のデータを入力装
置5からのデータとして取り込む。
【0085】並列直列変換装置7は、演算装置2からの
入力装置選択信号17がONの期間中にI/Oリード信
号13がONからOFFに変化すれば、この時点で複数
本のデータ信号9のデータを入力装置5からのデータと
して取り込む。その後に、取り込んだデータをクロック
信号20により並列データから直列データに変換し、シ
リアル・データ信号22としてシリアル・クロック信号
21に同期させてコネクタ8へ出力する。そして、コネ
クタ8にロジック・アナライザを接続してデータを観測
する。なお、並列直列変換装置7の動作は、前記実施例
1及び実施例2と同一である。
【0086】以上は、入力装置5から演算装置2に転送
されるデータを観測する場合であるが、他の装置3・4
・6から演算装置2に転送されるデータも切替装置77
により切り替えて観測できる。
【0087】すなわち、図7に示すように、メモリ・リ
ード信号11と記憶装置選択信号15とは論理積回路5
1によって論理積がとられてその出力61は切替装置7
7へ入力され、メモリ・リード信号11と一時記憶装置
選択信号16とは論理積回路52によって論理積がとら
れてその出力62は切替装置77へ入力される。また、
メモリ・ライト信号12と一時記憶装置選択信号16と
は論理積回路53によって論理積がとられてその出力6
3は切替装置77へ入力され、I/Oリード信号13と
入力装置選択信号17とは論理積回路54によって論理
積がとられてその出力64は切替装置77へ入力され
る。さらに、I/Oライト信号14と入力装置選択信号
17とは論理積回路55によって論理積がとられてその
出力65は切替装置77へ入力され、I/Oリード信号
13と出力装置選択信号18とは論理積回路56によっ
て論理積がとられてその出力66は切替装置77へ入力
される。また、I/Oライト信号14と出力装置選択信
号18とは論理積回路57によって論理積がとられてそ
の出力67は切替装置77へ入力される。そして、切替
装置77の出力71〜76が並列直列変換装置7へ入力
される。
【0088】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、演算装置2と他の装置3〜6との間で伝送され
る並列データ信号を該当する装置3〜6の装置選択信号
15〜18及びアドレス信号10に対応するものに切替
装置77にて切り替えた後に直列データに変換する。
【0089】すなわち、複数の部分に対する並列データ
を同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレスの
上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、さ
らに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であっ
たが、本実施例では、演算装置2が本来備える装置選択
信号15〜18及びアドレス信号10に対応するデータ
信号を切り替えることにより目的を達成することができ
る。そして、この切替のための切替装置77は、従来の
比較回路に比べて簡単な回路で実現することができる。
並列直列変換装置7は、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号に対して1個を共用できる。
【0090】この結果、複数の装置3〜6や複数のアド
レスにおけるデータ信号9を観察するに際して、観測装
置への出力端子を低減し、コストダウンを図り、設置ス
ペースの縮小化及び省資源化を図ることができる。
【0091】〔実施例4〕本発明の他の実施例を図8に
基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の
便宜上、前記の実施例1〜実施例3の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0092】まず、本実施例のデータ信号の観測方法が
適用される装置81は、図8に示すように、前記の実施
例1の装置1における演算装置2、記憶装置3、一時記
憶装置4、入力装置5、出力装置6がそれぞれ独立した
演算装置ユニット82、記憶装置ユニット83、一時記
憶装置ユニット84、入力装置ユニット85及び出力装
置ユニット86として形成されている。
【0093】上記演算装置ユニット82は、演算装置2
からなっている。また、各装置ユニット83・84・8
5・86は、それぞれの装置3・4・5・6に付加して
デコーダ87と並列直列変換装置接続部88とコネクタ
8とを備えている。
【0094】そして、演算装置ユニット82と各装置ユ
ニット83・84・85・86との間は、複数本のアド
レス信号10と複数本のデータ信号9とメモリ・リード
信号11とメモリ・ライト信号12とI/Oリード信号
13とI/Oライト信号14とリセット信号19とクロ
ック信号20とで接続されている。
【0095】また、記憶装置ユニット83では、演算装
置ユニット82からの複数本のアドレス信号10がデコ
ーダ87及び記憶装置3に接続されており、上記デコー
ダ87からの出力は、記憶装置選択信号15として並列
直列変換装置接続部88と記憶装置3とに接続され、並
列直列変換装置接続部88からの出力であるシリアル・
クロック信号21とシリアル・データ信号22とがコネ
クタ8に接続されている。
【0096】他の各装置ユニット84・85・86につ
いても、同様に、演算装置ユニット82からの複数本の
アドレス信号10がデコーダ87及び各装置4・5・6
に接続され、デコーダ87からの出力が一時記憶装置選
択信号16、入力装置選択信号17又は出力装置選択信
号18として並列直列変換装置接続部88と各装置4・
5・6に接続され、並列直列変換装置接続部88からの
出力であるシリアル・クロック信号21とシリアル・デ
ータ信号22とがコネクタ8に接続されている。
【0097】また、並列直列変換手段としての並列直列
変換装置89は、各装置ユニット83・84・85・8
6の各並列直列変換装置接続部88…のいずれかに装着
可能である。
【0098】なお、並列直列変換装置89の構造は、前
期実施例1〜実施例3で示したように、図2に示す回
路、図2に示す回路に図4の論理積回路51〜57及び
論理和回路58とを付加したもの、又は図2に示す回路
に図6の論理積回路51〜57及び切替装置77を付加
したものと同等である。
【0099】上記の構成の装置81において、入力装置
ユニット85から演算装置ユニット82に転送されるデ
ータを観測する場合について説明する。
【0100】入力装置ユニット85から演算装置ユニッ
ト82にデータを転送する場合は、演算装置ユニット8
2は、リセット信号19のONからOFFへの解除後
に、複数本のアドレス信号10で入力装置ユニット85
内のデコーダ87により入力装置選択信号17をOFF
からONにし、次にI/Oリード信号13ををOFFか
らONにする。入力装置ユニット85は、入力装置選択
信号17とI/Oリード信号13の両方がONになれば
データを複数本のデータ信号9へ出力し、入力装置選択
信号17又はI/Oリード信号13のいずれか一方がO
FFになればデータを複数本のデータ信号9へ出力する
のを中止する。演算装置ユニット82は、入力装置ユニ
ット85からデータが出力された後にI/Oリード信号
13をONからOFFにし、この時点で複数本のデータ
信号9のデータを入力装置ユニット85からのデータと
して取り込む。
【0101】入力装置ユニット85内の並列直列変換装
置接続部88に装着された並列直列変換装置89は、入
力装置選択信号17がONの期間中にI/Oリード信号
13がONからOFFに変化すれば、この時点で複数本
のデータ信号9のデータを入力装置ユニット85からの
データとして取り込む。その後に、取り込んだデータを
クロック信号20により並列データから直列データに変
換し、シリアル・データ信号22としてシリアル・クロ
ック信号21に同期させてコネクタ8へ出力する。そし
て、ロジック・アナライザをコネクタ8に接続すること
によりデータを観測する。ここで、並列直列変換装置8
9の動作は、前記実施例1〜実施例3と同様である。
【0102】以上は、入力装置ユニット85から演算装
置ユニット82にデータを転送する場合であるが、演算
装置ユニット82から入力装置ユニット85にデータを
転送する場合も、記憶装置ユニット83と演算装置ユニ
ット82との間でデータを転送する場合も、一時記憶装
置ユニット84と演算装置ユニット82との間でデータ
を転送する場合も、出力装置ユニット86と演算装置ユ
ニット82との間でデータを転送する場合も同様であ
る。
【0103】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、演算装置2及び他の装置3〜6をユニット式装
置82〜86として形成すると共に、各ユニット式装置
83〜86に接続可能な並列直列変換装置89を設け
る。すなわち、演算装置2及び他の装置3〜6がユニッ
ト式装置82〜86として形成された場合に、従来で
は、各ユニット82〜86毎に複数の装置3〜6や複数
のアドレスにおけるデータ信号の比較回路が必要であっ
た。しかし、本実施例のデータ信号の観測方法を採用す
る場合には、並列直列変換装置89を容易に独立したも
のとすることができる。そして、この独立した並列直列
変換装置89が各ユニット式装置83〜86に接続部で
ある並列直列変換装置接続部88に接続可能となってい
るので、独立した各ユニット式装置83〜86について
も容易に適用できる。また、並列直列変換装置89は、
複数の装置ユニット83〜86や複数のアドレスにおけ
るデータ信号に対して1個を共用できる。したがって、
設置スペースの縮小化及び省資源化を図ることができ
る。
【0104】〔実施例5〕本発明の他の実施例を図9に
基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の
便宜上、前記の実施例1〜実施例4の図面に示した部材
と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付
し、その説明を省略する。
【0105】本実施例のデータ信号の観測方法が適用さ
れる装置91は、図9に示すように、前記の実施例4の
装置81と同様に、演算装置2、記憶装置3、一時記憶
装置4、入力装置5、出力装置6がそれぞれ独立した演
算装置ユニット92、記憶装置ユニット93、一時記憶
装置ユニット94、入力装置ユニット95、出力装置ユ
ニット96として形成されている一方、さらに、並列直
列変換装置89が並列直列変換装置ユニット97として
形成されている。
【0106】上記演算装置ユニット92は、演算装置2
からなっている。また、各装置ユニット93・94・9
5・96は、それぞれの装置3・4・5・6に付加して
デコーダ98とコネクタ99とを備えている。
【0107】そして、演算装置ユニット92と各装置ユ
ニット93・94・95・96との間は、実施例4と同
様に、複数本のアドレス信号10と複数本のデータ信号
9とメモリ・リード信号11とメモリ・ライト信号12
とI/Oリード信号13とI/Oライト信号14とリセ
ット信号19とクロック信号20とで接続されている。
【0108】また、記憶装置ユニット93では、演算装
置ユニット92からの複数本のアドレス信号10がデコ
ーダ98及び記憶装置3に接続されている。デコーダ9
7の出力は、記憶装置選択信号15としてコネクタ99
及び記憶装置3に接続されている。
【0109】他の各装置ユニット94・95・96につ
いても、同様に、演算装置ユニット92からの複数本の
アドレス信号10がデコーダ98及び各装置4・5・6
に接続され、デコーダ98からの出力が一時記憶装置選
択信号16、入力装置選択信号17又は出力装置選択信
号18としてコネクタ99及び各装置4・5・6に接続
されている。
【0110】また、並列直列変換装置ユニット97は、
各装置ユニット93・94・95・96のコネクタ99
のいずれかに装着される。
【0111】並列直列変換装置ユニット97では、並列
直列変換装置89からのシリアル・クロック信号21及
びシリアル・データ信号22が、コネクタ8により外部
へ出力される。なお、並列直列変換装置89の構造は、
上記実施例4と同一である。
【0112】上記の構成の装置91において、入力装置
ユニット95から演算装置ユニット92に転送されるデ
ータを観測する場合について説明する。
【0113】入力装置ユニット95から演算装置ユニッ
ト92にデータを転送する場合は、演算装置ユニット9
2は、リセット信号19のONからOFFへの解除後
に、複数本のアドレス信号10で入力装置ユニット95
内のデコーダ98により入力装置選択信号17をOFF
からONにし、次にI/Oリード信号13をOFFから
ONにする。入力装置ユニット95は、入力装置選択信
号17とI/Oリード信号13の両方がONになればデ
ータを複数本のデータ信号9へ出力し、入力装置選択信
号17又はI/Oリード信号13のいずれか一方がOF
Fになればデータを複数本のデータ信号9へ出力するの
を中止する。演算装置ユニット92は、入力装置ユニッ
ト95からデータが出力された後にI/Oリード信号1
3をONからOFFにし、この時点で複数本のデータ信
号9のデータを入力装置ユニット95からのデータとし
て取り込む。
【0114】入力装置ユニット95内のコネクタ99に
接続された並列直列変換装置ユニット97は、入力装置
選択信号17がONの期間中にI/Oリード信号13が
ONからOFFに変化すれば、この時点で複数本のデー
タ信号9のデータを入力装置ユニット95からのデータ
として取り込む。その後に、取り込んだデータをクロッ
ク信号20により並列データから直列データに変換し、
シリアル・データ信号22として、シリアル・クロック
信号21に同期させてコネクタ8へ出力する。
【0115】そして、コネクタ8にロジック・アナライ
ザを接続することによりデータを観測する。ここで、並
列直列変換装置89の動作は、前記実施例1〜実施例4
と同様である。
【0116】以上は、入力装置ユニット95から演算装
置ユニット92にデータを転送する場合であるが、演算
装置ユニット92から入力装置ユニット95にデータを
転送する場合も、記憶装置ユニット93と演算装置ユニ
ット92との間でデータを転送する場合も、一時記憶装
置ユニット94と演算装置ユニット92との間でデータ
を転送する場合も、出力装置ユニット96と演算装置ユ
ニット92との間でデータを転送する場合も同様であ
る。
【0117】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、並列直列変換装置89を別ユニット式装置とし
ての並列直列変換装置ユニット97として1個形成し、
各ユニット式装置93〜96の外部に設けて何れかの各
ユニット式装置93〜96に随時接続可能となってい
る。
【0118】したがって、独立した複数の装置ユニット
93〜96における装置3〜6や複数のアドレスにおけ
るデータ信号9を観察するに際して、観測装置への出力
端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの縮
小化及び省資源化を図り、かつ独立した装置ユニット9
3〜96にも適用することが可能となっている。
【0119】また、外部から並列直列変換装置ユニット
97を接続できるため、開発段階のみならず、製品とな
ってからにおいても、容易にユニット式装置で伝送され
る並列データを観測することができる。また、並列直列
変換装置ユニット97は、複数の装置ユニット93〜9
6や複数のアドレスにおけるデータ信号に対して1個を
共用できる。したがって、設置スペースの縮小化及び省
資源化を図ることができる。
【0120】〔実施例6〕本発明の他の実施例を図10
に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明
の便宜上、前記の実施例1〜実施例5の図面に示した部
材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を
付し、その説明を省略する。
【0121】本実施例のデータ信号の観測方法が適用さ
れる装置101は、図10に示すように、演算装置2、
記憶装置3、一時記憶装置4、入力装置5、出力装置6
及び並列直列変換装置7がそれぞれ独立した演算装置ユ
ニット102、記憶装置ユニット103、一時記憶装置
ユニット104、入力装置ユニット105、出力装置ユ
ニット106及び並列直列変換装置ユニット107とし
て形成されている。
【0122】上記演算装置ユニット102は、演算装置
2からなっている。また、各装置ユニット103・10
4・105・106は、それぞれの装置3・4・5・6
に付加してデコーダ108を備えている。
【0123】そして、演算装置ユニット102と各装置
ユニット103・104・105・106との間は、実
施例4と同様に、複数本のアドレス信号10と複数本の
データ信号9とメモリ・リード信号11とメモリ・ライ
ト信号12とI/Oリード信号13とI/Oライト信号
14とリセット信号19とクロック信号20とで接続さ
れている。
【0124】一方、本実施例では、演算装置ユニット1
02と各装置ユニット103・104・105・106
との間に、並列直列変換装置ユニット107を接続し得
るようになっている。
【0125】そして、記憶装置ユニット103では、演
算装置ユニット102から直接あるいは並列直列変換装
置ユニット107を経由して供給される複数本のアドレ
ス信号10がデコーダ108に入力され、デコーダ10
8からの出力が記憶装置選択信号15として記憶装置3
に接続されている。
【0126】他の各装置ユニット104・105・10
6についても、同様に、演算装置ユニット102から直
接あるいは並列直列変換装置ユニット107を経由して
供給される複数本のアドレス信号10がデコーダ108
に入力され、デコーダ108からの出力が一時記憶装置
選択信号16、入力装置選択信号17又は出力装置選択
信号18として各装置4・5・6に接続可能となってい
る。
【0127】また、並列直列変換装置ユニット107
は、演算装置ユニット102からの複複数本のデータ信
号9とメモリ・リード信号11とメモリ・ライト信号1
2とI/Oリード信号13とI/Oライト信号14とリ
セット信号19とクロック信号20とを、並列直列変装
置ユニット107に接続される記憶装置ユニット10
3、一時記憶装置ユニット104、入力装置ユニット1
05又は出力装置ユニット106に供給すると同時に、
並列直列変換装置ユニット107内に設けられた並列直
列変換装置89にも供給される。また並列直列変換装置
ユニット107は、演算装置ユニット102からの複数
本のアドレス信号9を、並列直列変換装置ユニット10
7に接続される記憶装置ユニット103、一時記憶装置
ユニット104、入力装置ユニット105又は出力装置
ユニット106に供給すると同時に、並列直列変換装置
ユニット107内に設けられたデコーダ109にも供給
する。
【0128】そして、デコーダ109からの出力が選択
信号110として並列直列変換装置89に入力される。
【0129】また、このデコーダ109にはスイッチ1
11が接続されている。さらに、並列直列変換装置89
から、シリアル・クロック信号21とシリアル・データ
信号22とがコネクタ8に接続される。なお、並列直列
変換装置89の構造は、前記実施例4と同一である。
【0130】上記の構成の装置101において、入力装
置ユニット105から演算装置ユニット102に転送さ
れるデータを観測する場合について説明する。
【0131】入力装置ユニット105から演算装置ユニ
ット102にデータを転送する場合は、演算装置ユニッ
ト102はリセット信号19のONからOFFへの解除
後に、複数本のアドレス信号10で入力装置ユニット1
05内のデコーダ108により入力装置選択信号17を
OFFからONにし、次にI/Oリード信号13をOF
FからONにする。入力装置ユニット105は、入力装
置選択信号17とI/Oリード信号13との両方がON
になればデータを複数本のデータ信号9へ出力し、入力
装置選択信号17又はI/Oリード信号13のいずれか
一方がOFFになれば複数本のデータ信号9へ出力する
のを中止する。演算装置ユニット102は、入力装置ユ
ニット105からデータが出力された後にI/Oリード
信号13をONからOFFにし、この時点で複数本のデ
ータ信号9のデータを入力装置ユニット105からのデ
ータとして取り込む。
【0132】演算装置ユニット102と入力装置ユニッ
ト105との間に接続された並列直列変換装置ユニット
107は、スイッチ111で指定された装置5に対する
選択信号110が出力されれば、デコーダ109より選
択信号110をONにし、この選択信号110がONの
期間中にI/Oリード信号13がONからOFFに変化
すれば、この時点で複数本のデータ信号9のデータを入
力装置ユニット105からのデータとして取り込む。そ
の後に、取り込んだデータをクロック信号20により並
列データから直列データに変換し、シリアル・データ信
号22としてシリアル・クロック信号21に同期させて
コネクタ8へ出力する。そして、コネクタ8にロジック
・アナライザを接続することによりデータを観測する。
ここで並列直列変換装置89の構造は、実施例4及び実
施例5と同一である。
【0133】以上は、入力装置ユニット105から演算
装置ユニット102にデータを転送する場合であるが、
演算装置ユニット102から入力装置ユニット105に
データを転送する場合も、記憶装置ユニット103と演
算装置ユニット102との間でデータを転送する場合
も、一時記憶装置ユニット104と演算装置ユニット1
02との間でデータを転送する場合も、出力装置ユニッ
ト106と演算装置ユニット102との間でデータを転
送する場合も同様である。
【0134】このように、本実施例のデータ信号の観測
方法は、並列直列変換装置89を別ユニット式装置とし
ての並列直列変換装置ユニット107にて形成し、演算
装置ユニット102と各ユニット式装置103〜106
との間に挿入可能になっている。
【0135】したがって、独立した複数の装置ユニット
103〜106における装置3〜6や複数のアドレスに
おけるデータ信号9を観察するに際して、観測装置への
出力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペース
の縮小化及び省資源化を図り、かつ独立した装置ユニッ
ト93〜96にも適用することが可能となっている。
【0136】また、外部から並列直列変換装置ユニット
107を随時、演算装置ユニット102と各装置ユニッ
ト103〜106の間に挿入接続できるため、開発段階
のみならず、製品となってからにおいても、容易にユニ
ット式装置で伝送される並列データを観測することがで
きる。さらに、並列直列変換装置ユニット107は、複
数の装置ユニット103〜106や複数のアドレスにお
けるデータ信号に対して1個を共用できる。したがっ
て、設置スペースの縮小化及び省資源化を図ることがで
きる。
【0137】
【発明の効果】請求項1の発明のデータ信号の観測方法
は、以上のように、並列直列変換手段は、演算装置から
の各装置選択信号がONの期間中にリード信号又はライ
ト信号がONからOFFに変化した時に、アドレス信号
に基づく複数のデータ信号の取り込みを開始し、その後
に取り込んだデータ信号を演算装置のクロック信号に基
づき並列データから直列データに変換し、シリアル・デ
ータ信号としてシリアル・クロック信号に同期させてコ
ネクタへ出力する一方、このシリアル・データ信号をコ
ネクタに接続した観測装置にて観測する方法である。
【0138】これにより、複数の装置や複数のアドレス
におけるデータ信号を観察するに際しても、演算装置が
本来備える各装置選択信号に基づいて、かつ演算装置が
本来備えるアドレス信号に基づいて複数のデータ信号を
並列直列変換手段に導くことができる。また、並列直列
変換手段は、演算装置に容易に備えることのできるクロ
ック信号に基づき、かつ、各装置選択信号、リード信号
又はライト信号のON・OFFに基づきタイミングを計
りながら、データ信号の経時変化を捕らえることができ
る。さらに、複数の装置や複数のアドレスにおけるデー
タ信号を観察する場合においても、並列直列変換手段か
ら出力されるのは、最終的に、2つの外部出力端子、す
なわちシリアルデータ信号及びシリアル・クロック信号
のみである。
【0139】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができるという効果を奏
する。
【0140】さらに、並列直列変換手段に入力される配
線も少なくすることができるので、各装置が独立してい
る場合においても容易に適用が可能となるという効果を
奏する。
【0141】請求項2の発明のデータ信号の観測方法
は、以上のように、請求項1の発明のデータ信号の観測
方法において、演算装置と他の装置との間で伝送される
並列データ信号を論理和した後に直列データに変換する
方法である。
【0142】これにより、複数の部分に対する並列デー
タを同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレス
の上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、
さらに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であ
ったが、本発明では、演算装置が本来備える装置選択信
号及びアドレス信号に対応するデータ信号を論理和する
ことにより目的を達成することができる。そして、この
論理和の回路は、従来の比較回路に比べて簡単な回路で
実現することができる。さらに、並列直列変換手段は、
複数の装置や複数のアドレスにおけるデータ信号に対し
て1個を共用できる。
【0143】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができるという効果を奏
する。
【0144】請求項3の発明のデータ信号の観測方法
は、以上のように、請求項1の発明のデータ信号の観測
方法において、演算装置と他の装置との間で伝送される
並列データ信号を該当する装置の装置選択信号及びアド
レス信号に対応するものに切り替えた後に直列データに
変換する方法である。
【0145】これにより、複数の部分に対する並列デー
タを同時に観測したい場合に、従来であれば、アドレス
の上限値と下限値とを比較する回路が別途必要であり、
さらに、各部分用にアドレスを比較する回路が必要であ
ったが、本発明では、演算装置が本来備える装置選択信
号及びアドレス信号に対応するデータ信号を切り替える
ことにより目的を達成することができる。そして、この
切替のための回路は、従来の比較回路に比べて簡単な回
路で実現することができる。さらに、並列直列変換手段
は、複数の装置や複数のアドレスにおけるデータ信号に
対して1個を共用できる。
【0146】この結果、複数の装置や複数のアドレスに
おけるデータ信号を観察するに際して、観測装置への出
力端子を低減し、コストダウンを図り、設置スペースの
縮小化及び省資源化を図ることができるという効果を奏
する。
【0147】請求項4の発明のデータ信号の観測方法
は、以上のように、請求項1の発明のデータ信号の観測
方法において、演算装置及び他の装置をユニット式装置
として形成すると共に、各ユニット式装置に接続可能な
並列直列変換手段を設ける方法である。
【0148】これにより、演算装置及び他の装置がユニ
ット式装置として形成された場合に、従来では、各ユニ
ット毎に複数の装置や複数のアドレスにおけるデータ信
号の比較回路が必要であったが、本発明では、請求項1
のデータ信号の観測方法を採用するので、並列直列変換
手段を容易に独立したものとすることができる。
【0149】そして、この独立した並列直列変換手段が
各ユニット式装置に接続可能となっているので、独立し
た各ユニット式装置についても容易に適用できる。ま
た、並列直列変換手段は、複数の装置や複数のアドレス
におけるデータ信号に対して1個を共用できる。したが
って、設置スペースの縮小化及び省資源化を図ることが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるデータ信号の観測方
法が適用される装置の構成を示すブロック図である。
【図2】上記の並列直列変換装置の構造を示すブロック
図である。
【図3】上記データ信号の観測方法が適用される装置の
並列直列変換方法を示すタイムチャートである。
【図4】本発明の他の実施例におけるデータ信号の観測
方法が適用される装置の構成を示すブロック図である。
【図5】上記データ信号の観測方法が適用される装置の
並列直列変換方法を示すタイムチャートである。
【図6】本発明のさらに他の実施例におけるデータ信号
の観測方法が適用される装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図7】上記データ信号の観測方法が適用される装置の
並列直列変換方法を示すタイムチャートである。
【図8】本発明のさらに他の実施例におけるデータ信号
の観測方法が適用される装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図9】本発明のさらに他の実施例におけるデータ信号
の観測方法が適用される装置の構成を示すブロック図で
ある。
【図10】本発明のさらに他の実施例におけるデータ信
号の観測方法が適用される装置の構成を示すブロック図
である。
【図11】従来例を示すものであり、マイクロ・プロセ
ッサの構成を示すブロック図である。
【図12】上記マイクロ・プロセッサにおけるアクセス
方法を示すタイムチャートである。
【図13】上記データ信号の観測方法に使用されるロジ
ック・アナライザの構造を示す説明図である。
【図14】他の従来例を示すものであり、データ信号の
観測装置を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 装置 2 演算装置 3 記憶装置 4 一時記憶装置 5 入力装置 6 出力装置 7 並列直列変換装置 8 コネクタ 9 データ信号 10 アドレス信号 11 メモリ・リード信号 12 メモリ・ライト信号 13 I/Oリード信号 14 I/Oライト信号 16 一時記憶装置選択信号 17 入力装置選択信号 20 クロック信号 21 シリアル・クロック信号 22 シリアル・データ信号 58 論理和回路 77 切替装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 11/22 - 11/34 G06F 13/00 G06F 13/38 - 13/42 G06F 15/78

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】演算装置と他の装置とのデータ信号の伝送
    に際して、演算装置が、各装置選択信号にて各装置を選
    択し、アドレス信号にてアドレスを指定してそのアドレ
    スに該当するデータ信号の伝送を指示し、かつ、リード
    信号又はライト信号によりデータ信号の伝送方向を指示
    する装置における複数のデータ信号を並列直列変換手段
    により並列データから直列データに変換して観測するデ
    ータ信号の観測方法において、 上記並列直列変換手段は、演算装置からの各装置選択信
    号がONの期間中にリード信号又はライト信号がONか
    らOFFに変化した時に、アドレス信号に基づく複数の
    データ信号の取り込みを開始し、その後に取り込んだデ
    ータ信号を演算装置のクロック信号に基づき並列データ
    から直列データに変換し、シリアル・データ信号として
    シリアル・クロック信号に同期させてコネクタへ出力す
    る一方、このシリアル・データ信号をコネクタに接続し
    た観測装置にて観測することを特徴とするデータ信号の
    観測方法。
  2. 【請求項2】演算装置と他の装置との間で伝送される並
    列データ信号を論理和した後に直列データに変換するこ
    とを特徴とする請求項1記載のデータ信号の観測方法。
  3. 【請求項3】演算装置と他の装置との間で伝送される並
    列データ信号を該当する装置の装置選択信号及びアドレ
    ス信号に対応するものに切り替えた後に直列データに変
    換することを特徴とする請求項1記載のデータ信号の観
    測方法。
  4. 【請求項4】演算装置及び他の装置をユニット式装置と
    して形成すると共に、各ユニット式装置に接続可能な並
    列直列変換手段を設けることを特徴とする請求項1記載
    のデータ信号の観測方法。
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