JP3085284B2 - 電源電流のスペクトル観測方法及びその観測装置 - Google Patents
電源電流のスペクトル観測方法及びその観測装置Info
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- JP3085284B2 JP3085284B2 JP10217318A JP21731898A JP3085284B2 JP 3085284 B2 JP3085284 B2 JP 3085284B2 JP 10217318 A JP10217318 A JP 10217318A JP 21731898 A JP21731898 A JP 21731898A JP 3085284 B2 JP3085284 B2 JP 3085284B2
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Description
置の試験装置及び方法に関し、特に、電源電流のスペク
トル観測方法及びその観測装置に関する。
電源電流の周波数解析を行なうことで実行する方法とし
て、本願発明者による特開平09−211088号公報の記載が
参照される。同公報には、集積回路の故障を検出するた
めに、集積回路に故障が存在したときに流れる異常電源
電流のパワースペクトルを観測することにより集積回路
の故障を検出する方法及び装置が提案されている。異常
電源電流の観測方法は、被試験集積回路に一連のテスト
信号を連続的に間断なく繰返し印加し、その時に被試験
集積回路に流れる電源電流の周波数スペクトルを観測
し、予め定められた周波数スペクトルとの比較によっ
て、被試験集積回路に流れる異常電源電流、ひいては被
試験集積回路の故障を検出している。
がTのときに周波数1/Tに着目し、そのときのスペク
トル値すなわち、電源電流の周波数1/T成分の大きさ
に着目して故障の検出を行う。
故障検出、すなわちテストは、そのテストコストの低減
を図るために、可能な限り短時間で行なう必要があり、
さらにその装置構成も出来るだけ簡易にする必要があ
る。
て集積回路の故障検出を実行するためには、周波数解析
を短時間で、かつ簡便な装置で実行することが求められ
る。
ザを使用して実行した場合、その観測時間が長くなる、
という問題がある。
掃引型スペクトルアナライザでは、特定の周波数帯域の
みを通過させるフィルタを用意し、掃引周波数を順次可
変させ、フィルタの通過帯域特性を徐々に変化させてい
くことで、観測対象の周波数領域全体に渡る周波数スペ
クトルを観測しているためである。
解析を行なう場合、その観測時間はFFTアナライザの
特性から比較的短時間で済むが、装置構成は比較的複雑
である。
故障検出においては、その周波数解析はテスト信号の繰
返し印加周期をTとしたときに、基本周波数1/T近
傍、及びその高調波近傍のみについて解析すればよく、
広い周波数領域全体に対して周波数解析を実行する必要
はない。この点、スペクトルアナライザやFFTアナラ
イザでは不必要な観測を実施しているともいえ、余計な
装置構成となっている。
周波数解析ユニットとして、バンドパスフィルタを用い
ており、その構成は簡易であるが、テスト信号の印加周
期Tは対象とする集積回路や、使用するテストパタン、
テスト条件によって千差万別であり、このため、各周期
Tについて装置構成を変更する必要がある。
てなされたものであって、その目的は、テストパタンや
テスト条件の変化、被測定集積回路の相違等による観測
対象とする周波数の変化についても、柔軟に対応可能で
あり、スペクトル解析の高速化を達成し、簡易な構成の
スペクトル観測方法及びその観測装置を提供することに
ある。
明は、一連のテスト信号を被試験集積回路に連続的に繰
返し印加しながら前記被試験集積回路に流れる電源電流
の周波数スペクトルを解析することで、前記被試験集積
回路の故障検査を行う装置における周波数スペクトル観
測装置であって、前記テスト信号の印加周期毎にタイミ
ング信号を発生するタイミング発生手段と、前記タイミ
ング発生手段からのタイミング信号を受け、測定の開始
と終了、及び演算の開始を指示する制御手段と、前記電
源電流の電流観測信号を、前記測定の開始指示により一
定の間隔でサンプリングを開始し、前記測定の終了指示
によりサンプリングを終了するサンプリング手段と、前
記サンプリング手段で取得された前記電源電流の情報を
記憶保持するデータ格納手段と、前記制御手段による演
算の開始指示により、前記データ格納手段に格納された
データから離散フーリエ演算を行い前記電源電流の周波
数スペクトルを出力する演算手段と、を備える。
回路に連続的に繰返し印加しながら前記被試験集積回路
に流れる電源電流の周波数スペクトルを解析すること
で、集積回路の故障検査を行う装置における周波数スペ
クトルの観測方法であって、(a)前記テスト信号の印
加周期毎にタイミング信号を発生するステップと、前記
タイミング信号により、前記電源電流の値のサンプリン
グを開始するステップと、(b)前記タイミング信号に
より前記電源電流の値のサンプリングを停止するステッ
プと、(c)取得した前記サンプリング結果から離散フ
ーリエ変換演算により前記電源電流に含まれる前記テス
ト信号の印加周期に対する周波数及びその高調波成分の
大きさを算出するステップと、(d)前記電源電流の各
周波数成分の大きさを結果として出力するステップと、
を含む。
する。本発明は、被測定集積回路の電源電流の特定の周
波数、及びその高調波成分の大きさを高速に求めるため
の観測装置を提供するものであり、一定の周期ごとにタ
イミング信号を発生するタイミング発生手段(図1の
2)と、前タイミング信号に基づき前期電源電流の電流
観測信号のデータのサンプリングを開始し、同じく前記
タイミング信号に基づき前記電流観測信号のサンプリン
グを終了するサンプリング手段(図1の3)と、サンプ
リングデータを記憶保存するデータ格納手段(図1の
5)と、サンプリングデータを元に特定の周波数及びそ
の高調波の大きさを求める離散フーリエ変換(DFT;
Discrete Fourier Transform)、もしくは高速フー
リエ変換(FFT;First Fourier Transform)演算
を実行する演算手段(図1の4)と、装置全体の動作制
御を司る制御手段(図1の1)と、を備えて構成されて
いる。
周期毎にタイミング信号を発生するステップ(図3のS
1)と、タイミング信号により、前記電源電流の電流観
測信号のサンプリングを開始するステップ(図3のS
2)と、同じく前記タイミング信号により前記電源電流
のサンプリングを停止するステップ(図3のS3)と、
得られたサンプリング結果から高速フーリエ変換演算に
より特定の周波数及びその高調波の大きさを算出するス
テップ(図3のS4)と、結果を出力するステップ(図
3のS5)と、を含む。本発明において、上記各ステッ
プは、コンピュータ上で実行されるプログラム制御によ
りその機能を実現するように構成してもよく、この場
合、上記各ステップを実行するプログラムを予め記憶媒
体に記録しておき、コンピュータでこれらプログラムを
ロードして実行することで、本発明を実施するようにし
てもよい。すなわち、本発明は上記プログラムを記録し
た記録媒体を含む。
動作させると電源電流が流れる。このとき故障のない集
積回路にテスト信号を印加し流れる電源電流と、故障の
ある集積回路に同じテスト信号を印加したときに流れる
電源電流とは異なる。これは、故障の存在により、回路
動作が異なったり、回路状態によって異常な電流が流れ
たり、トランジスタの動作タイミングが変化したりする
ことによるものである。そのため、故障が無い集積回路
に対する電源電流を予め知っておくことにより、電源電
流の違いを用いて集積回路の故障の有無を検査すること
が可能となる。
回路の故障検査を行なう手法として、一連のテスト信号
を繰返し連続的に印加しながら電源電流の周波数解析を
行ない、そのパワースペクトルの違いから集積回路の故
障検査を行なう方法がある。
る。被試験集積回路に印加する一連のテスト信号の印加
時間をTとする。テスト信号を印加すると集積回路は動
作し電源電流が流れる。
ト信号を繰返し連続的に集積回路に印加することを考え
る。
が流れるが、同一のテスト信号が周期Tで繰返し印加さ
れるために、集積回路に流れる電源電流も図4(b)の
ように周期性を持ち、その周期はTである。この為、こ
の電源電流の周波数スペクトルは1/Tを基本周波数と
する高調波からなる(図4(d))。
号を印加すると、図4(c)に示すように異常な電源電
流が流れる。
号を周期Tで繰返し印加すると、電源電流も周期Tで流
れるが、そのときの電源電流の周波数スペクトルは、異
常電源電流の影響により、故障の無い集積回路に流れる
電源電流の周波数スペクトルとは異なった周波数スペク
トルを示す(図4(e))。
繰返し被試験集積回路に印加しながら、そのときに被試
験集積回路に流れる電源電流の周波数解析を行なうこと
で集積回路の故障検査を行なうことが可能である。
方法は、上記集積回路の故障検査の為に、短時間で電源
電流の周波数解析を実行する。周波数解析で必要となる
のは、一連のテスト信号の印加周期Tに対する、電源電
流の周波数1/T、及びその高調波成分の大きさであ
り、その他の周波数成分に関する情報は不必要である。
ところで、離散フーリエ変換の原理から、周期Tの周期
信号を一定の間隔で一周期Tの間サンプリングしN個の
サンプリングデータを得たときに、このN個のデータを
フーリエ変換すると、周期Tをもつ周期関数の0次から
N/2次までの各周波数成分の大きさが求められる。
周期Tの値を知る必要はなく、何らかの手段によって、
印加周期一周期分のサンプリングデータさえ準備できれ
ば、周波数解析の目的である周波数1/T及びその高調
波成分の大きさが求められ、周波数解析の目的は達成で
きる。
応して、タイミング信号を生成し、このタイミング信号
に基づき電流観測信号のサンプリング開始と停止を制御
している。
積回路の繰返し連続的に印加したときに被試験集積回路
に流れる電源電流の周波数解析が、具体的にテスト信号
の印加周期Tを知ること無しに常に、前記電源電流の周
波数1/T及びその高調波成分の大きさを求めることが
でき、別のテスト信号を用いたり、テスト条件を変更し
たりしてテスト信号の印加周期Tが変っても特段の変更
作業無しに常にテスト信号の印加周期Tに対する電源電
流の周波数1/T及びその高調波成分の大きさを求める
ことが可能である。
に説明する。
の観測装置の構成を示すブロック図である。図1を参照
すると、本発明の一実施例は、制御手段1、タイミング
発生手段2、サンプリング手段3、演算手段4、及びデ
ータ格納手段5を含む。
ごとにタイミング信号を発生する、タイミング発生手段
2には制御手段1が接続され、タイミング発生手段2で
生成されたタイミング信号が送られる。
き、電流観測信号のサンプリング開始合図と終了合図を
生成する。
され、制御手段1で決定された電流観測信号のサンプリ
ング開始合図により、電流観測信号を一定の間隔でサン
プリングを開始し、サンプリングしたデータを、データ
格納手段5に順次格納する。そしてサンプリング手段3
は、制御手段1からのサンプリングの終了合図により電
流観測信号のサンプリングを終了する。
ング終了合図に続いて、演算開始命令を制御手段1に接
続された演算手段4に送る。
始命令によって、電流観測信号のサンプリングデータを
演算手段4に接続したデータ格納手段5から読み出し、
離散フーリエ変換演算を実行し、演算結果を出力する。
る。図2は、本発明の一実施例のタイミング信号発生手
段1の動作を説明するためのタイミング図である。
(テスト信号)は、不図示の被試験集積回路に印加され
る。この一連のテストパタン101は、連続的に繰返し
被試験集積回路に印加され、その印加周期はTである。
101の印加周期開始毎にタイミング信号103を発生
する。すなわち、このタイミング信号103はテストパ
タン101の周期T毎に生成される。タイミング発生手
段2で生成されたタイミング信号103は、制御手段1
に送られる。
基づき、電流観測信号のサンプリング開始合図と終了合
図を生成する。サンプリング開始及び終了の合図の生成
は、予め定められており、例えば10回タイミング信号
103を受信したら、サンプリング開始合図を発生さ
せ、次のタイミング信号103の受信とともにサンプリ
ング終了合図を生成する。
始合図と終了合図は、サンプリング手段3に送付され
る。
常時受信しており、制御手段1からのサンプリング開始
合図とともに、電流観測信号をサンプリングする。サン
プリング手段3におけるサンプリング間隔は、予め設定
される。
ータは、逐次、データ格納手段5に送付され、データ格
納手段5は送られたサンプリングデータを保持記憶す
る。
サンプリング終了合図とともに電流観測信号のサンプリ
ングを終了する。
生成のあと演算開始命令を演算手段4に送信する。
って、データ格納手段5から電流観測信号のサンプリン
グデータを読み出し、離散フーリエ変換演算を行なう。
電源電流の各周波数スペクトルの大きさに相当し、この
結果を出力する。
の観測装置を実装した、集積回路の故障検査装置の構成
を示す図である。
テストパタン格納ユニット7とプログラム格納ユニット
8が接続されている。テストパタン格納ユニット7には
被試験集積回路11に印加するテスト信号の情報が格納
され、プログラム格納ユニット8には前記テスト信号を
作成するためにLSIテスタ6を操作する情報が記憶さ
れている。LSIテスタ6には、被試験集積回路11が
接続され被試験集積回路11にテスト信号を印加できる
ようになっている。
ユニット10を介して接続され、被試験集積回路11の
動作に必要な電源電流が供給されている。電流検出ユニ
ット10は、電源電流を観測し、その情報を電流観測信
号としてサンプリングユニット14に送っている。
Iテスタ6に接続され、テスト信号の印加情報を受けて
タイミング信号を生成している。
ユニット13に接続され、タイミング信号を受け取り、
サンプリングユニット14にサンプリング開始と終了を
知らせている。
ト12に接続され、サンプリング開始合図及び終了合図
に従って電流観測信号のサンプリングを行う。
したデータはデータ格納ユニット16に送られ記憶保持
される。
データ格納ユニット16に接続しており、制御ユニット
12からの演算命令によってデータ格納ユニット16か
らサンプリングデータを読み出し、離散フーリエ変換演
算を実行する。
続され、離散フーリエ変換演算を実行した結果が、LS
Iテスタ6に送られる。
らの演算結果から、被試験集積回路11の故障の有無を
判定する。
係る電源電流のスペクトル観測装置の動作について説明
する。
に印加するテスト信号を生成する。テスト信号はテスト
パタン格納ユニット7に格納されたテストパタンの情報
と、プログラム格納ユニット8に格納されたLSIテス
タのプログラム情報から、一連の適当な電圧や、速さの
電気信号として生成される。
テスト信号を一回被試験集積回路に印加することにより
テストを実行しているが、本発明の一実施例では、この
一連のテスト信号を、プログラム情報に基づき、連続的
に繰返して、被試験集積回路11に印加する。繰返しの
回数は1回以上である。
が設けられており、被試験集積回路11に供給される電
源電流は電流検出ユニット10により観測され、観測さ
れた電源電流の情報は、電流観測信号としてサンプリン
グユニット14に送られる。
のテスト信号を生成し生成したテスト信号を繰返し被試
験集積回路11に印加するが、繰返し毎に、その繰返し
情報を、タイミング信号生成ユニット13に送る。
SIテスタ6から送られた繰返し情報を基に、テスト信
号の周期に同期したタイミング信号を生成する。例えば
テスト信号の周期に同期してパルス信号を生成する。タ
イミング信号は制御ユニット12に送られ、電流観測信
号のサンプリング開始合図と終了合図を生成する。
測信号のサンプリング開始合図と終了合図の生成につい
て説明するためのタイミング図である。
号103を予め決められた数だけ受信することにより生
成される(図6(a))。
後の最初のタイミング信号103を受信することにより
生成される(図6(c))。
リング開始合図が生成された後の最初のタイミング信号
103を受信することにより生成される(図6
(a))。
た後、予め定められた一定の数のタイミング信号103
を受信することで生成される(図6(b))。
グ開始合図とともに、電流観測信号のサンプリングを開
始する。サンプリングユニット14におけるサンプリン
グ間隔は、予め定められている。サンプリングしたデー
タは逐次データ格納ユニット16に送られ記憶保持され
る。電流観測信号のサンプリングはサンプリング終了合
図を受けるまで続けられる。
合図を生成した後、演算命令を演算ユニット15に送付
する。演算ユニット15では、演算命令によってデータ
格納ユニット16からサンプリングデータを読み出し、
離散フーリエ変換演算を実行する。
印加周期の1周期分ではなく2周期分以上のデータであ
れば、平均化処理をして1周期分のデータとするととも
に測定ノイズを減らしてもよい。
次、1次、2次…の各周波数成分の大きさであり、この
結果は、LSIテスタ6に送られる。
さを、予め定められた規定値に基づき判定し、被試験集
積回路11の故障の有無を判定する。
測の処理フローを説明するためのフローチャートであ
る。図1及び図3を参照して、本発明の一実施例の電源
電流のスペクトル観測方法について説明する。
なわちテスト信号の印加周期でタイミング信号を生成す
る(図3のステップS1)。
流の電流観測信号のサンプリングの開始合図を生成す
る。この生成方法は一定の数のタイミング信号の受信後
にサンプリングの開始合図を生成する、あるいは一定時
間経過後にサンプリングの開始合図を生成するなどの方
法がある。サンプリングの開始合図によってサンプリン
グ手段3は電流観測信号のサンプリングを開始する。サ
ンプリングは予め定められた一定の間隔で行ない、サン
プリングしたデータは逐次データ格納手段5に送られ記
憶保持される(図3のステップS2)。
ングの終了合図を生成する。これはサンプリングの開始
合図を生成した後の最初タイミング信号の受信によって
生成、あるいはサンプリングの開始合図を生成した後、
定められた回数だけタイミング信号を受信してサンプリ
ングの終了合図を生成するなどの方法がある。サンプリ
ングの終了合図によりサンプリング手段3は電流観測信
号のサンプリングを終了する(図3のステップS3)。
成したあと、演算命令を演算手段4に送る。演算手段4
では電流観測信号をサンプリングしたデータをデータ格
納手段5から読み出し、離散フーリエ変換演算を実行す
る(図3のステップS4)。
観測信号をテスト信号印加周期の二周期以上サンプリン
グした場合、平均化処理を実行して、一周期分のデータ
を作成するようにしてもよい。
周波数成分の大きさであり、これを結果として出力する
(図3のステップS5)。
詳細に説明する。
の1周期分の適当な数のサンプリングデータがあれば周
波数解析は可能である。しかし現実的には周期信号とは
いえ、何らかのノイズが重畳していることも考えられ、
サンプリングデータを平均化することが望ましい場合が
ある。
リングした結果を、D(1,1)、D(2,1)、D
(3,1)、…、D(N,1)とする。本来なら、この
N個のサンプリングデータを離散フーリエ変換すること
で、電流観測信号の周波数解析は可能である。しかし、
ノイズ等の存在により周波数解析において誤差が大きく
なることがある。そこでサンプリングを一周期ではな
く、さらに長い間続けるとする。
果、D(1,1)、D(2,1)、…、D(N,1)、
D(1,2)、D(2,2)、…、D(N,M)が得ら
れたとする。これらのサンプリングデータから一周期分
のサンプリングデータを平均化により求める。D(i,
j)はj周期のi番目のデータを意味している。
j)/Mと加算平均することで1周期分のデータに変換
する。
(1,M))/M、 (D(2,1)+D(2,2)+…+D(2,M))/
M、…、 (D(N,1)+D(N,2)+…+D(N,M))/
M
することでノイズ分が相殺され、誤差の小さな周波数解
析結果が得られる。
データにおいて平均化処理を実行したが、各周期につい
て周波数解析を実行し、その結果を平均化処理してもよ
い。
る。
サンプリングデータは、電源電流の一周期分である。電
源電流が完全な周期信号であれば、電源電流に含まれる
周波数成分はその周期をTとして、0、1/T、2/
T、…以外には含まれることはなくサンプリングデータ
は一周期分準備できれば十分である。
っては、前記周波数以外の周波数成分が含まれる可能性
がある。例えば被試験集積回路に流れる電源電流の周期
は、被試験集積回路に印加されるテスト信号の周期と等
しいはずであるが、故障モードによっては、電源電流が
テスト信号の周期とは異なる周期を持つ可能性がある。
流のサンプリング区間を一周期分ではなく、M周期分サ
ンプリングする。すなわち一周期の長さをTとしたとき
MTの間についてサンプリングを実行する。そして、こ
の結果を、離散フーリエ変換することで、0、1/M
T、2/MT、…の周波数成分の大きさを得ることが可
能となる。
コンピュータで実行されるプログラム制御により実現す
るようにしてもよく、このプログラムは、フロッピィデ
ィスクやハードディスクなどの記録媒体に記録してお
き、コンピュータがこれをロードすることでその機能を
実現することができる。
集積回路の故障検査を行なうにあたり、テスト信号を被
試験集積回路に繰返し印加したときの電源電流の周波数
スペクトルの違いによって被試験集積回路の故障検査を
行うように構成したため、電源電流の周波数解析方法及
び装置を短時間で実現でき、装置構成を簡易化する、と
いう効果を奏する。
積回路に対するテスト信号の繰返し周期に対するタイミ
ング信号を発生し、電源電流の一周期分のデータをサン
プリングし、そのデータを離散フーリエ変換することに
より周波数スペクトルを得るように構成したことによ
る。
は、データ格納手段に格納されたN個のデータを離散フ
ーリエ変換することで、DC成分から(N/2−1)
(1/T)の周波数成分までの周波数スペクトルを求め
るため、テスト信号の印加周期Tを知ること無しに、電
源電流の周波数1/T及びその高調波成分の大きさを求
めることができ、別のテスト信号を用いたり、テスト条
件を変更したりしてテスト信号の印加周期Tが変って
も、特段の変更作業無しに常にテスト信号の印加周期T
に対する電源電流の周波数1/T及びその高調波成分の
大きさを求めることが可能である。
ック図である。
生の仕方を説明するためのタイミング図である。
ャートである。
用いた集積回路の故障検出を説明するための図である。
置の構成の一例を示すブロック図である。
図及び終了合図の生成を説明するためのタイミング図で
ある。
Claims (14)
- 【請求項1】一連のテスト信号を被試験集積回路に連続
的に繰返し印加しながら前記被試験集積回路に流れる電
源電流の周波数スペクトルを解析することで、前記被試
験集積回路の故障検査を行う装置における周波数スペク
トル観測装置であって、 前記テスト信号の印加周期毎にタイミング信号を発生す
るタイミング発生手段と、 前記タイミング発生手段からのタイミング信号を受け、
前記タイミング信号に基づき、測定の開始と終了、及び
演算の開始を指示する制御手段と、 前記電源電流の電流観測信号を、前記測定の開始指示に
より所定の間隔でサンプリングを開始し、前記測定の終
了指示によりサンプリングを終了するサンプリング手段
と、 前記サンプリング手段で取得された前記電源電流の情報
を記憶保持するデータ格納手段と、 前記制御手段による演算の開始指示により、前記データ
格納手段に格納されたデータから離散フーリエ変換演算
を行い前記電源電流の周波数スペクトルを出力する演算
手段と、 を備えたことを特徴とする観測装置。 - 【請求項2】前記制御手段が、前記タイミング信号を予
め定められた回数受信した際に、測定開始の指示を出力
し、 後続する前記タイミング信号の受信により測定終了の指
示を出力する、ことを特徴とする請求項1記載の観測装
置。 - 【請求項3】前記制御手段が、前記タイミング信号を予
め定められた回数受信した際に、測定開始の指示を出力
し、 続く前記タイミング信号を予め定められた回数受信した
際に測定終了の指示を出力する、ことを特徴とする請求
項1記載の観測装置。 - 【請求項4】前記制御手段が、タイミング信号を受けた
後予め定められた時間経過した後の最初のタイミング信
号の受信により測定開始の指示を出力し、 続くタイミング信号を予め定められた回数受信すること
により測定終了の指示を出力する、ことを特徴とする請
求項1記載の観測装置。 - 【請求項5】複数の周期分のサンプリングデータを加算
平均化する手段を備え、前記平均化したデータについて
離散フーリエ変換を行う、ことを特徴とする請求項1記
載の観測装置。 - 【請求項6】一連のテスト信号を被試験集積回路に連続
的に繰返し印加しながら前記被試験集積回路に流れる電
源電流の周波数スペクトルを解析することで、前記被試
験集積回路の故障検査を行う装置における周波数スペク
トルの観測装置であって、 LSIテスタが生成するテスト信号の印加周期毎にタイ
ミング信号を発生するタイミング信号生成ユニットと、 前記タイミング信号生成ユニットからのタイミング信号
を受け、予め定められた方法により測定開始信号と測定
終了信号、及びフーリエ変換の演算開始信号を生成する
制御ユニットと、 前記被試験集積回路に流れる電源電流の大きさを前記測
定開始信号の受信により一定の間隔でサンプリングを開
始し、前記測定終了信号の受信によりサンプリングを終
了するサンプリングユニットと、 前記サンプリングユニットで取得された前記電源電流の
値のサンプリングデータを記憶保持するデータ格納ユニ
ットと、 前記制御ユニットによる前記演算開始信号により、前記
データ格納ユニットに格納された前記サンプリングデー
タから離散フーリエ変換演算を施し、前記電源電流の各
周波数成分の大きさを出力する演算ユニットと、 を有することを特徴とする観測装置。 - 【請求項7】請求項6記載の観測装置を具備し、前記演
算ユニットからの出力に基づき被試験集積回路のテスト
を行う、ことを特徴とするLSIテスタ。 - 【請求項8】一連のテスト信号を被試験集積回路に連続
的に繰返し印加しながら前記被試験集積回路に流れる電
源電流の周波数スペクトルを解析することで、集積回路
の故障検査を行う装置における周波数スペクトルの観測
方法であって、 (a)前記テスト信号の印加周期毎にタイミング信号を
発生するステップと、 前記タイミング信号により、前記電源電流の値のサンプ
リングを開始するステップと、 (b)前記タイミング信号により前記電源電流の値のサ
ンプリングを停止するステップと、 (c)取得した前記サンプリング結果から離散フーリエ
変換演算により前記電源電流に含まれる前記テスト信号
の印加周期に対する周波数及びその高調波成分の大きさ
を算出するステップと、 (d)前記電源電流の各周波数成分の大きさを結果とし
て出力するステップと、を含むことを特徴とする観測方
法。 - 【請求項9】前記サンプリングを開始するステップ
(a)において、前記タイミング信号を予め定められた
回数受信することにより、サンプリングを開始し、 前記サンプリングを終了するステップ(b)において、
続く前記タイミング信号の受信により、サンプリングを
終了する、ことを特徴とする請求項8記載の観測方法。 - 【請求項10】前記サンプリングを開始するステップ
(a)において、前記タイミング信号を予め定められた
回数受信することによりサンプリングを開始し、 前記サンプリングを終了するステップ(b)において、
続く前記タイミング信号を予め定められた回数受信する
ことによりサンプリングを終了する、ことを特徴とする
請求項8記載の観測方法。 - 【請求項11】前記サンプリングを開始するステップ
(a)において、予め定められた時間経過した後の最初
のタイミング信号の受信によりサンプリングを開始し、 前記サンプリングを終了するステップ(b)において、
続く前記タイミング信号を予め定められた回数受信する
ことによりサンプリングを終了する、ことを特徴とする
請求項8記載の観測方法。 - 【請求項12】前記離散フーリエ変換演算により前記テ
スト信号の印加周期に対する周波数及びその高調波成分
の大きさを算出するステップ(c)において、複数周期
のサンプリングデータを平均化する、ことを特徴とする
請求項8記載の観測方法。 - 【請求項13】一連のテスト信号を被試験集積回路に連
続的に繰返し印加しながら前記被試験集積回路に流れる
電源電流の周波数スペクトルを解析することで、前記被
試験集積回路の故障検査を行う装置において、 (a)前記テスト信号の印加周期毎にタイミング信号を
発生させるように制御する処理、 (b)前記タイミング信号により、前記電源電流の値の
サンプリングを開始させるよう制御する処理、 (c)前記タイミング信号により前記電源電流のサンプ
リングを停止させる処理、 (d)取得した前記サンプリング結果から離散フーリエ
変換演算により前記電源電流に含まれるテスト信号の印
加周期に対する周波数及びその高調波成分の大きさを算
出する処理、及び、 (e)前記電源電流の各周波数成分の大きさを結果とし
て出力する処理、を前記装置を構成するコンピュータ上
で実行させるためのプログラムを記録した記録媒体。 - 【請求項14】前記離散フーリエ変換演算を高速フーリ
エ変換を用いて行うことを特徴とする請求項1乃至6記
載の観測装置。
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