JP3084305U

JP3084305U - 保護用フード

Info

Publication number: JP3084305U
Application number: JP2001005633U
Authority: JP
Inventors: ハイランドロルフ
Original assignee: ハインリッヒハイランドゲーエムベーハー
Priority date: 2001-01-23
Filing date: 2001-08-27
Publication date: 2002-03-22
Anticipated expiration: 2007-08-27
Also published as: US20020137413A1; DE20101155U1

Abstract

(57)【要約】（修正有）凝結水及び外的影響、特に超微細埃に対して最適な保護
を提供する、改良された保護用フードを提供する。【解決手段】不織ポリプロピレンの支持材及び熱可塑
性共重合体の被覆材を有する複合材から成る保護用フー
ド１、特に自動車、機械等のための保護用フード１であ
って、前記被覆材がエチレンブチルアクリレート共重合
体から成り、また、押し出し被覆により前記支持材上に
導かれることを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、不織ポリプロピレンの支持材及び熱可塑性共重合体の被覆材を有する複合材から成る保護用フード（protective hood）、特に自動車、機械等の保護用フードに関する。

【０００２】

【従来の技術】

自動車、自動車部品、機械部品等用のこの種の保護用フードは、ドイツ実用新案２９９０７８５７．４により知られている。そのような保護用フードは、‘引っかき傷’（scratching）や‘擦り傷’（abrasion）の様な物理的損傷はもちろん、例えば埃、汚れ及び水の（作用の）様な、被包摂体（enveloped object）上の外的作用を防止し、被包摂体上に水分の凝結や堰き止めの形成を抑える。このタイプの保護用フードは、内側からの光、湿気及び空気に対して透過性であり、外部に対しては、赤外線及びアルカリに対して安定であり、水や埃が貫通できず、その上に印刷可能な材料から成る。この材料は、複合材、即ち、不織材を含み、この不織材は、接着剤を用いて綴じられた箔材と一枚に結合されている。不織材は、このようにして、保護用フードの内側を形成し、プラスチックは外側を形成する。このタイプの保護用フードは、このようにして、呼吸することができ、その結果、凝結水は、被包摂体、例えば自動車の上に沈積することはできず、また、同時に被覆された物体は外的作用から保護される。

【０００３】このタイプの保護用フードに使用される不織材は、化学繊維又は天然繊維から成り、また、箔材は、熱可塑性共重合体から成る。使用される接着剤は、アクリルベースの低温硬化又は高温硬化の接着剤、低温硬化又は高温硬化の単一構成要素又は二構成要素の接着剤又は高温硬化反応性接着剤を含む。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このタイプの保護用フードの材料は、凝結水及び外的影響に対して最適な保護を提供しないということが判明した。特に、非常に細かな埃は、被包摂体上に定置するということで決着が付いている。この超微細な埃は、研磨紙の様に自動車のラッカー表面に作用する、即ち超微細引っかき傷が形成される。

【０００５】したがって、本考案の目的は、凝結水及び外的影響、特に超微細埃に対して最適な保護を提供する、改良された保護用フードを使用できるようにすることにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記課題は、請求項１の特徴を備えた保護用フードにより解決される。本考案によれば、被覆材は、エチル−ブチルアクリレート共重合体から成り、また、押し出し被覆により支持材上に導かれる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

本考案による保護用フード１は、最適温度、紫外線及び化学的安定性はもちろん、優れた物理的強度により特徴付けられる。保護用フード１は、埃に対して気密で密封されている。超微細な埃は、被包摂体上に止まらない。本考案の保護用フードは、また、外からの水に対して不透過性であるが、しかし、両方向に十分透過性を有し、かくして、呼吸することができ、その結果、凝結水は、被包摂体上に沈積することができず、または、不織材又は自動車ボディーａの部分上に塗型錆（モールド・ステイン）の形成がない。

【０００８】被覆材が支持材上に綴じられていないことは重要である。この様にして、水圧に対して特に高安定性（縫製された複合材の場合の２５ｍｂａｒに比べて、１００ｃｍ²当たり０．５ｂａｒ以上）が達成される。接着剤無しで済ますことができるので、製造中一行程が省略できるため、本考案の保護用フードは、特に経済的な方法で製造することができる。さらに、本考案の保護用フードは、使用される複合材が接着剤を含まないという事実により、溶剤は不要である。

【０００９】押し出し被覆による製造は、‘フォイル・ラミネーション’とは全く異なり、一つの作業工程が、フィルムを直接適用することにより節約され、それにより、本考案の保護用フードが全体でより経済的な方法で製造できるという利点を有している。このタイプの製造により、また、環境保護の面から異議のない、溶剤不要の材料が使用できるようになる。被覆層はまた、良安定性及び長寿命を達成するために使用される不織材を十分保護する。

【００１０】請求項から更に有利な向上が、得られる。

【００１１】好ましくは、熱接着を有するフィラメント不織材を含む、不織材の基準重量（ basis weight）は、１２〜２００ｇ／ｍ²であり、好ましくは５０〜９０ｇ／ｍ² であるが、それは、これらの数値が物理的及び経済的に最適だからである。被覆材は、好ましくは、１７重量％のブチルアクリレート含有量を有し、それにより特に良好に処理することができる。被覆材の被覆重量は、１０〜１５０ｇ／ｍ² の間であっても良く、好ましくは２０〜４０ｇ／ｍ²の間である。被覆は、薄くすることも厚くすることもでき、それは、保護用フードが、静止した保護用フードとして用いられるか、または、輸送に使用されるかによる。

【００１２】不織材及び／又は被覆材の繊維は、着色することができ、または、例えば紫外線安定剤又は防炎剤のような添加剤を含んでいても良い。それは、被覆剤が溶剤及び可塑剤が不要な場合に、特に有利である。そのため食料品と共に使用することも許され、また、健康に関して害が無く、完全にリサイクル可能である。燃焼させても、環境に対して有害である副産物は形成されない。

【００１３】

【実施例】

以下に、本考案の一実施例を、より詳細に説明する。

【００１４】本考案の保護用フードは、２つの材料、即ち支持材及び被覆材から成る。支持材は、基準重量９０ｇ／ｍ²のポリプロピレンフィラメント不織材であり、天然（natural）である。フィラメント不織材は着色可能である。適したフィラメント不織材は、例えば、Freudenberg Co.， nonwoven material KG 製の Lutrasil LS 3450 の名称で提供される。それは、厚さ０．４３ｍｍ（ＥＮ（欧州標準）２９０７３，第１部による）で、長さ方向１４１Ｎ／５ｃｍ及び横方向７５Ｎ／５ｃｍ（ＥＮ２９０７３，第３部による）の最大引っ張り強さ(tensile str ength force)、長さ方向１０２％及び横方向９７％（ＥＮ２９０７３，第３部による）の最大引っ張り伸び（tensile elongation）、並びに長さ方向１５％及び横方向１５％（ＤＩＮ（独国工業基準）５３８５９，シート３による）の引き裂き強度（tear strength）を有している。

【００１５】被覆材は、１７％のブチルアクリレート・フラクションを有するエチレン−ブチルアクリレート共重合体である。それは、添加剤を含まない。その材料は、低温時にも高可撓性及び良安定性を有しているため、特に押し出し被覆に適している。適した材料は、例えば、Borealis Holding A/S製商品名 Boreflex EBA OE64 17 により提供される。この材料は、１９０℃で７ｇ／１０ｍｉｎ及び２．１６ｋｇ（ＩＳＯ１１３３による）のフローインデックス、９２４ｋｇ／ｍ³(ＩＳＯ１１８３による)の密度、６ｇ／ｍ²の最小被覆重量（ＢＴＭ００１１７による）、５５０ｍ／ｍｉｎの最大被覆重量（ＢＴＭ００１６による）、５５℃ のビカー軟化点（１０Ｎ；ＩＳＯ３０６による）、８９／３１のショア硬度（Ａ／Ｄ）（ＩＳＯ８６８による）、４０ＭＰａの引っ張り係数及び６０ｍｍの押し出し縁表面流去を有する。その材料は可塑剤及び溶剤は不要である。

【００１６】支持材及び被覆材の複合材は、周知の方法で、不織材の押し出し成形被覆により製造される。この目的のため、前記エチレン−ブチルアクリレート共重合体は、およそ１３０barsまでの圧力で且つ２７０℃の質量温度（mass temperature）で押し出し成形機内で溶解するポリマーに液化され、スリット−ダイ具に導入され、例えば、１５０．５ｃｍの適切な仕上巾にされる。溶解した液体（liquid m elt）は、冷却ローラー間で、２０bars、１０℃で周知の方法で圧縮されて不織材にされ、その結果、それはフィルムへと凝固し、不織材との永久的な結合へと入る。その層の重量は好ましくは、３０ｇ／ｍ²となる。しかしながら、それは、適用の要求によって変わる。

【００１７】前記複合材は材料試験を受ける。この試験結果は、以下の表１に示される。

【００１８】

【表１】

【００１９】

【考案の効果】

仕上複合材は、自動車用の保護用フードへと加工される。この保護用フードは、被覆材が添加剤を含んでいないにも拘わらず、外的影響、紫外線放射に対してさえ安定であり、優れた水−蒸気透過性を示した。その結果、車上に凝結水が沈積しなかった。５００時間の間（中央ヨーロッパの天候の半年分に相当）風化試験（外気に晒す試験）は、特に記すに値する変化は示さなかった。合成材は、食料品用にも差し支えなく、また、健康にも問題は無く、十分リサイクル可能である。燃焼しても環境に危険な副産物を形成しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の保護用フードを適用した自動車の斜
視図。

【符号の説明】

ａ…自動車ボディー１…保護用フード

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】不織ポリプロピレンの支持材及び熱可塑
性共重合体の被覆材を有する複合材から成る保護用フー
ド、特に自動車、機械等のための保護用フードであっ
て、前記被覆材がエチレン−ブチルアクリレート共重合
体から成り、また、押し出し被覆により前記支持材上に
導かれることを特徴とする、保護用フード。
【請求項２】エチレン−ブチルアクリレート共重合体
が、１７重量％のブチルアクリレート含有量を有するこ
とを特徴とする、請求項１に記載の保護用フード。
【請求項３】支持材がフィラメント不織材であり、こ
の不織材が熱接着により接着されることを特徴とする、
請求項１又は２のいずれか１項に記載の保護用フード。
【請求項４】支持材の基準重量が、１２〜２００ｇ／
ｃｍ²、好ましくは５０〜９０ｇ／ｃｍ²であることを特
徴とする、請求項１〜３のいずれか１項に記載の保護用
フード。
【請求項５】被覆材の被覆重量が、１０〜１５０ｇ／
ｃｍ²、好ましくは２０〜４０ｇ／ｃｍ²であることを特
徴とする、請求項１〜４のいずれか１項に記載の保護用
フード。