JP3084026B1 - 縦型撹拌乾燥装置 - Google Patents

縦型撹拌乾燥装置

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JP3084026B1
JP3084026B1 JP11371930A JP37193099A JP3084026B1 JP 3084026 B1 JP3084026 B1 JP 3084026B1 JP 11371930 A JP11371930 A JP 11371930A JP 37193099 A JP37193099 A JP 37193099A JP 3084026 B1 JP3084026 B1 JP 3084026B1
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Abstract

【要約】 【課題】 処理物の細分化および粒径の均一化を図るこ
とにより、乾燥効率および後工程での処理効率の向上を
図る。 【解決手段】 処理物を収容する容器1と、この容器1
内に底部から乾燥ガスを供給するガス供給手段と、容器
1の上部に設けられて乾燥ガスと乾燥した処理物とを排
出する排気口8Aと、容器1内の底部に設けられて縦方
向に延びる軸線O回りに回転可能なアジテータ15とを
備え、容器1の内壁に、横方向に延びる軸線M回りに回
転可能なチョッパー20を、縦方向においてアジテータ
15の上方に間隔をあけ、かつ排気口8Aの下方に設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、縦型の容器内に収
容された処理物を、回転する撹拌羽根のようなアジテー
タで撹拌しつつ該容器内に供給される乾燥ガスによって
乾燥する縦型撹拌乾燥装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】凝集性のあるペースト状の処理物や低粘
性の処理物、あるいは汚泥などの乾燥には、従来より直
熱式回転乾燥機や伝導受熱溝型撹拌乾燥機などが用いら
れていた。ところが、これらの乾燥機は一般に横型であ
るため単位処理量当たりの装置の設置面積が大きくなる
ことが避けられず、また駆動部分が多くてメインテナン
スの手間や費用がかさみ、さらに乾燥された処理物の粒
度や水分のばらつきが大きくてその後の工程に支障を来
すなどの問題があった。
【0003】そこで、例えば特開平7−63481号公
報などに、縦型に配置された円筒状の容器の底部に分散
板を設けて容器内に高温の乾燥ガスを供給するととも
に、該容器内にはその中心軸に沿って鉛直方向に回転軸
を設け、この回転軸に水平に延びる撹拌羽根を取り付け
た縦型撹拌乾燥装置が提案されている。しかるに、この
ような縦型撹拌乾燥装置によれば、まず処理物を収容す
る容器が縦型であるので装置の設置面積を抑えることが
でき、また底部の分散板から供給される乾燥ガスにより
処理物が吹き上げられて流動しながら乾燥させられるた
め機械的駆動部分が少なくて済むとともに、こうして流
動させられる処理物が水平方向に回転する撹拌羽根によ
って撹拌されることにより、乾燥された処理物の粒度や
水分にばらつきが生じるのを防ぐことが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
縦型撹拌乾燥装置に限らず、容器内に供給された乾燥ガ
スを処理物に直接当てて乾燥する方式の乾燥装置におい
て、その乾燥効率を向上させるには、乾燥によって粉粒
状化する処理物をできるだけ細かく分散してその比表面
積を大きくし、より多くの乾燥ガスが処理物の表面に当
たるようにする必要がある。また、当該乾燥装置による
乾燥工程以降の工程における処理を円滑かつ効率的に行
うには、乾燥された処理物の粒径はできるだけ均一であ
ることが望ましい。
【0005】しかしながら、上記従来の縦型撹拌乾燥装
置では、専ら水平方向に回転する撹拌羽根が衝突する際
の衝撃によって処理物は分散させられるだけであるた
め、処理物を細分させたり粒径の均一化を図ったりする
にも自ずと限度があった。その一方で、例えば撹拌羽根
の回転速度を速くして処理物に大きな衝撃が与えられる
ようにしたり、あるいは回転軸により多くの撹拌羽根を
設けたりして処理物の分散や粒径の均一化を図ろうとし
た場合には、乾燥ガスによって流動する処理物の容器内
における流動状態が著しく乱されてしまい、上述のよう
な撹拌羽根による撹拌にも拘わらず、容器内において処
理物の乾燥状態に部分的な偏りが生じて却って乾燥効率
を損なう結果となる。
【0006】また、同じ乾燥装置であっても、容器に乾
燥ガスを供給することなく真空ポンプを接続して処理物
から水分を蒸発させることにより乾燥を行う真空乾燥装
置においては、例えば特開平9−14838号公報に、
やはり容器内に鉛直方向に延びる回転軸を設けてこれに
水平に延びる撹拌羽根を取り付けるとともに、容器の内
壁には、この撹拌羽根の回動面の直上に、容器の中心側
に向かう軸回りに回転するチョッパーを設け、このチョ
ッパーによって処理物を破砕することにより乾燥効率の
向上を図ったものも提案されている。しかしながら、こ
のような乾燥装置では、容器の底部に堆積した処理物が
撹拌羽根の回転によって容器の外周側に押しやられてチ
ョッパーにより破砕されるだけであるので、粒径の大き
な処理物が容器の中央に残って破砕されなかったり、既
に破砕された処理物がさらにチョッパーによって破砕さ
れて細分化されたりするおそれがあり、やはり粒径を均
一に細分化して乾燥効率の向上を図るのは困難であっ
た。
【0007】本発明は、このような背景の下になされた
もので、処理物の細分化および粒径の均一化を図ること
により、乾燥効率および後工程での処理効率の向上を図
ることができる縦型撹拌乾燥装置を提供することを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、処理物を収
容する容器と、この容器内に底部から乾燥ガスを供給す
るガス供給手段と、上記容器の上部に設けられて上記乾
燥ガスと乾燥した上記処理物とを排出する排気口と、上
記容器内の底部に設けられて縦方向に延びる軸線(以
下、縦軸線と称する。)回りに回転可能なアジテータと
を備え、上記容器の内壁に、横方向に延びる軸線(以
下、第1の横軸線と称する。)回りに回転可能なチョッ
パー(以下、第1のチョッパーと称する。)を、縦方向
において上記アジテータの上方に間隔をあけ、かつ上記
排気口の下方に設けたことを特徴とする。従って、容器
内に収容された処理物は、容器底部から供給される乾燥
ガスとアジテータの回転とによって流動しながら撹拌さ
れて粒状化されるとともに、上記縦軸線回りにアジテー
タの回転方向に回転しつつ上方に吹き上がる旋回流を生
じつつ、容器上部の排気口から乾燥ガスとともに排出さ
れる。そして、この容器の上部では、粒径が大きくて重
い処理物の粒子が、この旋回流による遠心力によって容
器内壁周辺に集められ、この容器内壁に設けられた第1
のチョッパーによって破砕されるので、上記構成の縦型
撹拌乾燥装置によれば、粒径の大きな処理物だけを確実
に細分化して粒径の均一化を図ることができる。
【0009】ここで、上記容器の内壁に、容器内面に向
け延在し、かつ中央部が開口した邪魔板を上記排気口の
下方に設け、上記第1のチョッパーをこの邪魔板の直下
に設けるようにすれば、上記旋回流による遠心力によっ
て容器内壁側に集められた粒径の大きな処理物は、邪魔
板によって遮られてそれ以上上昇することができなくな
り、内壁に沿って回転しながらこの邪魔板直下に設けら
れた第1のチョッパーによってさらに確実に破砕され
る。なお、粒径の大きな処理物の上昇をより確実に遮る
とともに、邪魔板の直下での処理物の必要以上の滞留を
防ぐには、この邪魔板は、少なくともその下面が全体的
に内周側に向けて下方に下がらないように水平に配置さ
れるのが望ましい。また、この邪魔板の上面に処理物が
堆積したりするのを防ぐには、この邪魔板の上面に内周
側に向かうに従い下方に傾斜する傾斜板を設ければよ
く、さらに粒径の大きな処理物の上昇を確実に遮るに
は、邪魔板中央部の開口縁に、下方に延びる筒状壁部を
設けてもよい。
【0010】一方、上記アジテータにおいては、まず第
一に、上記縦軸線に略平行な平板状とされた撹拌羽根を
備えることにより、上記旋回流のうちの回転方向の成分
を増大させて粒径の大きな処理物を確実に容器内壁側に
集めることが可能となり、また第2に、上記容器の底部
側に、該アジテータの回転方向側に向けて下向きに傾斜
する撹拌羽根を備えることにより、この旋回流のうちの
上昇方向の成分を増大させて粒径の大きな処理物を確実
に第1のチョッパーの位置まで上昇させることができ
る。従って、アジテータにこれらのような撹拌羽根を備
えてその回転数を適宜制御したり、あるいはこれに合わ
せてガス供給手段からの乾燥ガスの供給量も適宜制御し
たりすることにより、容器内に形成される旋回流の大き
さや強さを適当に調整することができ、所定の粒径を上
回る処理物を第1のチョッパーによって破砕して、それ
以下の粒径の処理物だけを確実に排気口から排出するこ
とが可能となる。
【0011】また、上記アジテータに、縦方向にずらさ
れたこのような複数の撹拌羽根を備えるとともに、上記
容器の内壁には、横方向に延びる第2の軸線(以下、第
2の横軸線と称する。)回りに回転可能な第2のチョッ
パーを、縦方向において上記ずらされた撹拌羽根の間に
設けることにより、該アジテータが設けられた容器底部
において滞留する処理物を上記第2のチョッパーで破砕
することができて、一層の乾燥効率の向上を図ることが
できる。さらに、この場合においては、上記容器の内壁
に、該容器内に上記処理物を供給する供給口を、縦方向
において上記ずらされた撹拌羽根の間に設けるととも
に、上記第2のチョッパーを、縦方向においてこの供給
口の下方で、かつ周方向に該供給口の直下から上記アジ
テータの回転方向側に隣接した範囲に設けることによ
り、供給された処理物を第2のチョッパーによって即座
に破砕して撹拌乾燥することができる。また、この供給
口を、上記容器の内壁から該容器内に出没可能としてお
けば、処理物の性状に合わせて該処理物をさらに確実に
第2のチョッパーによって破砕して撹拌乾燥することが
可能となる。さらにまた、上記容器の底部外周に、該容
器を覆うようにジャケットを設けて、上記ガス供給手段
の乾燥ガスの加圧室を形成するとともに、該容器の底部
内壁には上記加圧室に連通する多数の噴射孔を形成し
て、上記ガス供給手段の分散板を形成すれば、この容器
の底部における内径を大きく確保して、アジテータの撹
拌羽根の長さを長くしたりすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1ないし図6は本発明の第1の
実施形態を示すものであって、これらの図において符号
1で示すのは、その中心軸線Oを垂直にして基台2に固
定された円筒状の容器であり、この軸線Oが本実施形態
における縦軸線とされる。そして、この容器1の外壁部
には、縦方向略中央部に第1の処理物の供給管3が、ま
た容器1の下方には第2の処理物の供給管4が、それぞ
れ図示されないスクリューフィーダ等の処理物の供給手
段を備えて上記軸線Oに対する径方向に延びるように取
り付けられており、これらの供給管3,4が容器1の内
壁に開口することによって第1、第2の処理物の供給口
3A,4Aが形成されている。なお、円筒状の容器1の
上端は、内周側に向かうに従い上方に向けて傾斜する円
錐板状の蓋体5によって閉塞されており、この蓋体5の
中央部と、容器1の円筒状胴部の第1の供給口3Aと略
同じ高さで軸線Oを挟んで反対側の位置とには、それぞ
れ円形の覗き窓6,7が設けられている。
【0013】また、容器1の胴部において上記蓋体5に
近接した上端部の外壁には、排気管8が、その中心線を
水平かつ図2に示すように軸線Oを中心とする円の接線
方向に延びるようにして取り付けられており、この排気
管8が容器1の内壁に開口することによって容器1上部
に排気口8Aが形成されている。なお、この排気口8A
は、図2に示すように後述する回転方向Rに対向するよ
うに開口させられており、また排気管8の上記中心線を
含んで軸線Oに直交する断面において、この排気管8の
軸線Oに対する外周側の部分は容器1の外壁に滑らかに
接するようにされている。
【0014】一方、容器1の底部には、下方に向かうに
従い内周側に向かう上記軸線Oを中心とした円錐面状の
傾斜部9Aと、この傾斜部9Aの下端に設けられた軸線
Oを中心とした円板状の水平部9Bとからなる分散板9
が設けられており、この分散板9には多数の円形の噴出
孔が穿設されるとともに、上記第2の供給口4Aはこの
うちの上記傾斜部9Aに開口させられている。また、こ
の分散板9の傾斜部9Aの周りと水平部9Bの下とには
互いに連通した加圧室10が形成され、この加圧室10
には水平部9Bの下側に熱風等の乾燥ガスの供給管11
が連結されていて、これら分散板9、加圧室10、およ
び供給管11によって本実施形態における乾燥ガスの供
給手段が構成されている。なお、本実施形態では、上記
供給管11は水平方向に幅広な断面長方形状に形成され
ていて、その幅は容器1の直径よりも若干小さい程度と
されており、容器1の中心軸線Oに対する径方向に延び
て加圧室10に連結されるように配置されている。
【0015】さらにこの容器1の底部中央には、上記軸
線Oに沿って分散板9の水平部9Bから垂直上向きに突
き出すように回転軸12が設けられて、図示されない連
結機構を介してモータ等の駆動装置13により軸線O回
りに所定の回転方向(本実施形態では上側から見た平面
視に反時計回り方向)Rに回転可能とされており、この
回転軸12には撹拌羽根14…が一体に回転可能に取り
付けられていて、これら回転軸12、駆動装置13、お
よび撹拌羽根14…等により本実施形態におけるアジテ
ータ15が構成されている。なお、容器1の上部の上記
排気口8Aは、回転軸12の上記回転方向Rに対向する
ように開口させられている。
【0016】このアジテータ15において、上記回転軸
12には複数の撹拌羽根14…が縦方向にずらされて取
り付けられていて、特に本実施形態では、1群につき4
枚ずつの上記撹拌羽根14…が軸線O方向に間隔をおい
て3群取り付けられており、従って合計12枚の撹拌羽
根14…が設けられている。これらの撹拌羽根14…
は、各群内において周方向に等間隔に配設されて、それ
ぞれ軸線Oに対する半径方向に放射状に延びているとと
もに、各群同士の間では、軸線O方向に隣接する撹拌羽
根14,14同士の位置が周方向に一致するように配設
されており、言い換えれば軸線O方向に沿って並んだ3
枚の撹拌羽根14…よりなる列が周方向に等間隔に4列
設けられた配列とされている。ただし、回転軸12の上
端側に設けられる第1群の撹拌羽根14A…に対し、残
りの第2、第3群の撹拌羽根14B…,14C…は容器
1底部側の上記分散板9の水平部9Bの直上に互いに近
接して配置されており、これにより第1群の撹拌羽根1
4A…と第2群の撹拌羽根14B…との間には、第2、
第3群の撹拌羽根14B…,14C…間よりも十分大き
な間隔があけられている。
【0017】これらの撹拌羽根14…のうち、回転軸1
2上端側の第1群の撹拌羽根14A…は、図4に示すよ
うに軸線Oに平行とされた長方形の平板状をなすもので
あって、それぞれ軸線O側の厚肉の内周板部14aの回
転方向R側の外周縁部に薄肉の外周板部14bが接合さ
れた構成とされており、縦方向において、その上端縁1
4cの位置が分散板9の上記傾斜部9Aの上端縁の位置
と略等しくされるとともに、下端縁14dの位置は上記
第2の供給口4Aの上端縁の位置よりも僅かに上方に配
置されている。一方、第2、第3群の撹拌羽根14B
…,14C…は互いに同形同大の長方形平板状をなすも
のであるが、その幅および長さは第1の撹拌羽根14A
よりも小さく形成され、特にその軸線Oからの長さは分
散板9の円板状の水平部9Bの半径よりも僅かに小さく
されていて、図5に示すように回転方向R側に向けて下
向きに傾斜させられており、その上端縁14eは断面半
円状に形成されるとともに、下端縁14fは水平に切り
欠かれて断面鋭角のエッジ状に形成されている。
【0018】さらに、縦方向において、上記第2群の撹
拌羽根14B…の上端縁14eと上記第2の供給口4A
の下端縁との間にはなお間隔があけられており、この部
分には、容器1内に水平に配設された横軸線(第2の横
軸線)Lの回りに回転可能なチョッパー(第2のチョッ
パー)16が設けられている。この第2のチョッパー1
6は、容器1の外壁部にモータ等の駆動装置17が取り
付けられて、この駆動装置17の回転軸18が容器1の
壁部と分散板9の上記傾斜部9Aとを貫通して水平かつ
上記軸線Oに対する径方向に傾斜部9A内周に突き出さ
れ、この突き出された回転軸18の先端に破砕羽根19
が取り付けられた構成とされている。この破砕羽根19
は、図6に示すように緩やかに湾曲するS字型の平板状
をなしていて、その中央の取付部19aには上記回転軸
18が嵌挿されるキー溝付きの取付孔19bが形成さ
れ、この取付孔19bの中心を上記第2の横軸線Lと一
致させて該横軸線Lに垂直に取り付けられて、上記駆動
装置17により回転軸18と一体に図6に符号Tで示す
正転方向に第2の横軸線L回りに回転させられる。
【0019】また、この破砕羽根19の上記取付部19
aから外周側に延びる一対の羽根部19b,19bは上
記横軸線Lに対して回転対称となるように形成されて、
それぞれ外周側に向かうに従い幅狭となる台形状に形成
され、その上記正転方向T側を向く側縁19cは、外周
側を向く側縁19dに鈍角に交差して取付部19aの外
周に滑らかに接するように延びる一方、正転方向Tとは
反対側を向く側縁19eは、上記側縁19dに直交する
とともに取付部19aの外周に凹曲部19fを介して接
するように延びて、上記側縁19cに比べて正転方向T
側に凹むように形成されている。なお、本実施形態では
このような破砕羽根19が第2の横軸線L方向に間隔を
あけて回転軸18に複数枚取り付けられており、これら
の破砕羽根19…間では羽根部19bの大きさや周方向
における取付位置が異なるようにされている。ただし、
これらの破砕羽根19…は、その第2の横軸線L回りの
回転軌跡が、上記第2群の撹拌羽根14B…の上端縁1
4eの軸線O回りの回転軌跡よりも僅かに上側にあっ
て、この撹拌羽根14B…や分散板9の傾斜部9Aとは
干渉しないようになされている。
【0020】さらに、この第2のチョッパー16は、そ
の破砕羽根19…の第2の横軸線L回りの上記回転軌跡
の上縁部が、上記第2の供給口4Aの下端縁と縦方向に
略同じ位置にあって、すなわちこの縦方向に該第2の供
給口4Aの直下に配置されるとともに、周方向において
は図3に示すように、上記第2の横軸線Lが上記第2の
供給管4の中心線Cに対して軸線Oを中心に鋭角の角度
θ(本実施形態では45°)をもって上記回転方向R側
に位置するように配設され、すなわち第2の供給口4A
に対して上記回転方向R側に隣接するように配置されて
いる。なお、本実施形態においてこの第2の供給管4は
水平方向に僅かに長い断面長方形状をなしていて、これ
に伴い上記供給口4Aも長方形状とされるとともに、こ
の供給口4A側において供給管4は、容器1に接合され
て上記傾斜部9Aまで貫通する外管4aの内側に内管4
bが出没可能に嵌挿された二重管構造とされており、こ
の内管4bの出没に伴って上記供給口4Aも上記傾斜部
9Aから内周側、すなわち軸線O側に向けて出没可能と
されている。ただし、この供給口4Aの出没も、第2の
チョッパー16の回転やアジテータ15の第1群の撹拌
羽根14A…の回転には干渉しないようになされてい
る。
【0021】そして、さらに本実施形態では、容器1上
部の縦方向において上記第1の供給口3Aと排気口8A
との間の略中央に、上記第2のチョッパー16とは異な
る他のチョッパー、すなわち第1のチョッパー20が、
容器1内に水平に配設されたやはり上記第2の横軸線L
とは異なる他の横軸線、すなわち第1の横軸線M回りに
回転可能に、該容器1の内壁側に設けられている。ここ
で、この第1のチョッパー20もまた、上記第2のチョ
ッパー16と同様に、容器1の外壁部にモータ等の駆動
装置21が取り付けられ、この駆動装置21の回転軸2
2が容器1の壁部を貫通して水平かつ上記軸線Oに対す
る径方向に容器1内に突き出され、この突き出された回
転軸22の先端に複数の破砕羽根23…が上記第1の横
軸線M方向に間隔をあけて取り付けられた構成とされて
いる。
【0022】また、この破砕羽根23も、図6に示した
第2のチョッパー16の破砕羽根19と同じように緩や
かに湾曲するS字型の平板状をなすものであるので、該
破砕羽根19と共通する部分には図6において同じ添字
を付けて説明を省略する。ただし、本実施形態の第1の
チョッパー20では、同形同大の破砕羽根23…が第1
の横軸線M方向に等間隔に、かつ該横軸線M回りに90
°ずつ周方向にずらされて軸線Mに垂直に回転軸22に
取り付けられており、その横軸線Mからの外径は上記第
2のチョッパー16のそれよりも僅かに大きくされてい
る。なお、この回転軸22を回転駆動するモータ等の上
記駆動装置21は、上記第2のチョッパー16の駆動装
置17よりも小さなものが用いられている。
【0023】なお、図1においては、上記第1、第2の
チョッパー20,16や第1の供給口3A、排気口8A
が軸線Oに対する一方の側(図1において左側)に並べ
られており、また供給管11や覗き窓7はその反対側
に、また第2の供給口4Aはそれらの間に配置されてい
るが、この図1はこれらの縦方向における配置を説明す
るものであって、特に第2の供給口4Aと第2のチョッ
パー16との周方向における位置関係は、上述のように
図3に示す通りである。また、これら第1、第2のチョ
ッパー20,16の回転数、すなわち上記駆動装置2
1,17による回転軸22,18の回転数は、これら駆
動装置21,17への動力供給を変動させたりすること
によって適宜調整可能であるが、処理物の撹拌乾燥時に
は、アジテータ15の回転数の回転数よりも高い状態が
維持されるのが望ましい。
【0024】さらにまた、容器1の上部における内壁に
は、縦方向においてこの第1のチョッパー20と上記排
気口8Aとの間に、外周部が容器1内壁に接合されて、
該内壁、すなわち容器1の内面に向けて延在し、かつ中
央部が円形に開口した邪魔板24が設けられている。こ
の邪魔板24は、本実施形態では軸線Oに対する径方向
の幅、つまり容器1内壁からの突出幅が一定とされた円
環形の平板状をなすものであって、軸線Oに同軸かつ垂
直となるように、すなわち水平に取り付けられており、
その容器1内壁からの上記突出幅は、第1のチョッパー
20の回転軸22の容器1内壁からの突出量と略等し
く、従って上記破砕羽根23…がすべてこの邪魔板24
の中央開口部よりも外周側に位置するようにされてい
る。そして、この邪魔板24に対して上記第1のチョッ
パー20は、その破砕羽根23…の回転軌跡の上縁部が
該邪魔板24の下面との間に極小さな隙間をあけるよう
に、縦方向において邪魔板24の直下に配設されてお
り、また軸線Oに対する径方向においては、邪魔板24
の内周縁よりも若干外周側に引っ込むように配設されて
いる。
【0025】このように構成された縦型撹拌乾燥装置に
おいて、上記第1または第2の供給管3,4から供給口
3A,4Aを通って容器1内に供給された処理物は、ま
ず容器1底部に落下してアジテータ15の撹拌羽根14
…(特に第2、第3の撹拌羽根14B…,14C…)に
より撹拌されるとともに、第2のチョッパー16の破砕
羽根19…によって破砕されて細かく分断され、さらに
供給管11から加圧室10を介して分散板9から噴出さ
せられる熱風等の乾燥ガスにより乾燥される。そして、
このように撹拌、破砕されて粒状とされるとともにある
程度乾燥させられて水分が除去された処理物は、上記乾
燥ガスと上記第2、第3の撹拌羽根14B…,14C…
の傾斜とによる上昇気流によって吹き上げられ、さらに
乾燥されながら容器1内を上昇させられるが、このとき
の上昇気流は、アジテータ15の撹拌羽根14…(特に
第1の撹拌羽根14A…)の回転により、上方に向かう
に従い上記回転方向Rに向かう螺旋状の旋回流となる。
【0026】従って、このような旋回流によって吹き上
げられた粒状の処理物は、その質量に比例した遠心力を
受けることとなり、概ね粒径の小さいものが内周側の軸
線Oの延長線上周辺に沿って上昇する一方、粒径の大き
いものは外周の容器1内壁側に押し付けられるようにし
て該内壁に沿って周回しながら上昇させられる。しかる
に、この容器1内壁の上部には、第1の横軸線M回りに
回転可能な第1のチョッパー20が、縦方向においてア
ジテータ15の上方に間隔をあけ、かつ上記排気口8A
の下方に設けられているので、容器1の内壁に沿って周
回しながら吹き上げられた粒径の大きな処理物は、この
第1のチョッパー20の回転する破砕羽根23…によっ
て破砕されて細分化されることとなり、こうして細分化
された処理物は上記粒径の小さいものとともにさらに上
昇させられて、乾燥ガスとともに上記排気口8Aから排
出される。このため、上記構成の縦型撹拌乾燥装置によ
れば、こうして粒径の大きな処理物が細分化されること
により、その内部に残っていた水分が乾燥ガスに晒され
て除去されるので、乾燥効率の向上を図ることができる
とともに、粒状とされる処理物の粒径を均一に揃えて後
工程での処理を容易にすることが可能となる。
【0027】しかも、本実施形態では、縦方向において
上記排気口8Aの下方に、中央部が開口した邪魔板24
が容器1の内壁に設けられており、上記第1のチョッパ
ー20はこの邪魔板24の直下に設けられているので、
旋回流により容器1内壁に沿って周回しながら上昇した
上記粒径の大きい処理物は、この邪魔板24によってそ
れ以上の上昇が邪魔されて該邪魔板24の下面に滞留さ
せられつつ周回することとなる。従って、こうして周回
するうちに該粒径の大きな処理物は必ず第1のチョッパ
ー20を通って破砕されることとなるので、本実施形態
によれば、かかる粒径の大きな処理物がそのまま排気口
8Aから排出されたりするのを防いで、より確実に処理
物の粒径の細分化および均一化を促すことが可能とな
る。また、特に本実施形態ではこの邪魔板24が、上記
旋回流の中心となる軸線Oに対して垂直、すなわち水平
に配置されているので、上述のように粒径の大きな処理
物の上昇を確実に拘束しながらも、破砕されて粒径が小
さくなった処理物は容易に中央の開口部から上部に送り
出して排気口8Aから排出することができ、例えば邪魔
板24が全体的に内周側に向かうに従い下方に傾斜して
いる場合などに対し、この邪魔板24の下方に必要以上
の処理物が滞留したりするのを防ぐことが可能となる。
【0028】なお、本実施形態ではこのように邪魔板2
4全体を水平な円環平板状に形成しているが、その下方
での処理物の必要以上の滞留を防ぐには、少なくとも下
面だけが水平であればよく、逆に上面も水平であるとそ
の上に処理物が堆積してしまったりするおそれがある。
そこで、そのような問題が生じた場合に、これを解消す
るには、例えば図7に示すように邪魔板24の上面に内
周側に向かうに従い下方に傾斜する傾斜板24Aを設け
るのがよい。また、上記粒径の大きな処理物の上昇をさ
らに確実に防ぐには、この邪魔板24の中央部の開口縁
に、例えば図8に示すような軸線Oに平行に下方に延び
る円筒状等の筒状壁部24Bを設けるようにすればよ
く、これにより、邪魔板24の下面に遮られて一旦上昇
が拘束された粒径の大きな処理物が、第1のチョッパー
20によって破砕される前に他の処理物に押し出される
などして、上記開口縁を通って吹き上げられてしまった
りするのを、抑制することができる。ただし、この場合
には、邪魔板24の下面に入り込んだ粒径の小さい処理
物や粒径の大きな処理物を破砕した処理物も排出され難
くなるので、その場合には、上記筒状壁部24Bに所定
の粒径の処理物だけが通過可能なスリットを形成したり
してもよい。また、上記筒状壁部24Bとしては、その
邪魔板24との交差稜線部分が例えば断面円弧状をなす
ような、下方に向けて内径が漸次縮径するようなもので
あってもよい。
【0029】さらに、上記第1のチョッパー20の縦方
向における位置については、上述のようにアジテータ1
5の上方に間隔をあけ、かつ縦方向において排気口8A
の下方に配置されていればよいのであるが、この第1の
チョッパー20がアジテータ15に近接し過ぎている
と、アジテータ15によって形成される旋回流によって
粒径の大きな処理物が十分に容器1の内壁側に集められ
ないうちに第1のチョッパー20の位置を通り過ぎて上
昇させられてしまうおそれがある。また、その一方で、
逆に第1のチョッパー20が縦方向において排気口8A
に近すぎると、この第1のチョッパー20によって十分
に破砕されていない粒径の大きな処理物が排気口8Aか
ら排出されてしまうおそれがあるため、上記第1のチョ
ッパー20は、縦方向においてその第1の横軸線Mが、
アジテータ15の最上端の第1群の撹拌羽根14Aの上
端縁14cから排気口8Aの下端縁までの距離Nに対
し、上端縁14cから上方に向けて0.5〜0.9×N
の範囲に配置されるのが望ましい。また、本実施形態で
は、この第1のチョッパー20が容器1の内壁に1つ設
けられているだけであるが、容器1の大きさなどによっ
ては、例えば上記邪魔板24の直下に複数の第1のチョ
ッパー20…を周方向に間隔をあけて配設するようにし
てもよく、さらにはこれら周方向に間隔をあけた複数の
第1のチョッパー20…を縦方向に互いにずらして配設
したりしてもよい。
【0030】一方、本実施形態における上記アジテータ
15は、上述のように軸線Oに平行とされた長方形平板
状の第1群の撹拌羽根14A…と、この第1群の撹拌羽
根14Aよりも小さく、かつ回転方向R側に向けて下方
に傾斜する第2、第3群の撹拌羽根14B…,14C…
とを備えている。従って、まず第1に、もともとの面積
が大きくて、しかも軸線Oと平行とされているために回
転方向R側からみた投影面積も大きな第1群の撹拌羽根
14Aの回転により、上記旋回流のうちこの回転方向R
に向けての成分を大きくすることができ、粒径が大きく
て質量の多い処理物を、より確実に遠心力によって容器
1の内壁周辺に集めて第1のチョッパー20で効率的に
破砕することが可能となる。なお、本実施形態ではこの
ように第1群の撹拌羽根14Aが軸線Oに平行とされて
いるが、この第1群の撹拌羽根14A…は厳密に軸線O
に平行でなくても、大きな回転方向Rに向けての成分を
得ることができるので、この第1群の撹拌羽根14A
は、軸線Oに対する径方向外周側からみて図4に示すよ
うに軸線Oに対する傾斜角αが±30°以内となるよう
に設定されていればよい。
【0031】また、これらに対して回転方向R側に向け
て下方に傾斜した第2、第3群の撹拌羽根14B…,1
4C…によれば、その回転によって回転方向Rのほか
に、旋回流の縦方向上向きの成分、すなわち上昇方向の
成分を大きくすることができるるので、この旋回流と分
散板9から噴出させられる乾燥ガスとにより粒径の大き
な処理物でも確実に第1のチョッパー20の位置まで上
昇させて、やはりこの第1のチョッパー20により効率
的に破砕することが可能となる。しかも、本実施形態で
は、これら第2、第3群の撹拌羽根14B…,14C…
の回転方向R側に位置する下端縁14fが水平に切り欠
かれて断面鋭角のエッジ状に形成されているので、これ
ら第2、第3群の撹拌羽根14B…,14C…によって
も処理物を破砕してより細かく細分化することができる
とともに、特に分散板9の水平部9B直上に位置する第
3群の撹拌羽根14C…の下端縁14fにより、この水
平部9Bに付着した処理物を摺り取って分散板9に詰ま
りなどが生じるのを防ぐことができるという効果も得ら
れる。なお、図5に示すように傾斜したこれら第2、第
3群の撹拌羽根14B…,14C…が水平方向に対して
なす傾斜角βは、これが大きすぎても小さすぎても上記
旋回流の上昇方向の成分を大きくすることができなくな
ってしまうので、10〜45°の範囲に設定されるのが
望ましい。
【0032】さらに、本実施形態では、旋回流の上昇方
向の成分を強める第2、第3群の撹拌羽根14B…,1
4C…が第1群の撹拌羽根14A…の下方にあって、容
器1底部の分散板9の水平部9Bの直上に配設されてい
るので、容器1内に供給された処理物がこの底部に滞留
したりするのを防いで、噴出した乾燥ガスとともに該処
理物を確実に上昇させ、かつその上の第1群の撹拌羽根
14A…による強力な回転方向Rへの成分によって容器
1内壁に確実に集めることが可能となる。しかも、アジ
テータ15がこのような第1〜3群の撹拌羽根14A〜
14Cを備えているため、本実施形態によれば、これら
撹拌羽根14A〜14Cの大きさや傾斜角度を適当に設
定しておいて該アジテータ15の回転数を適宜制御した
りすることにより、容器1内に形成される旋回流の大き
さや強さを調整することが可能となり、例えば上記邪魔
板24がなかったとしても、所定の粒径を上回る処理物
を確実に第1のチョッパー20の周りに集中させて破砕
する一方、これ以下の粒径の処理物や破砕されて粒径が
小さくなった処理物をさらに上昇させて排気口8Aから
円滑に排出することが可能となる。
【0033】さらにまた、本実施形態においては、こう
してアジテータ15に縦方向にずらされた第1〜3群の
撹拌羽根14A〜14Cが備えられているのに対し、容
器1の内壁には、縦方向において大きな間隔をあけた第
1、第2群の撹拌羽根14A…,14B…の間に、分散
板9の上記傾斜部9Aから突出するように、第2の横軸
線L回りに回転可能な第2のチョッパー16が設けられ
ており、この第2のチョッパー16の回転する破砕羽根
19…によっても、供給された処理物の破砕、細分化を
図ることができるので、一層効率的な乾燥を促すことが
可能となるとともに、容器1底部での処理物の滞留を抑
制することが可能となる。しかも、本実施形態ではこの
第2のチョッパー16の破砕羽根19や上記第1のチョ
ッパー20の破砕羽根23が平板状とされていて、軸線
Oに対する径方向に水平に延びる第1、第2の横軸線
M,L回りに回転可能とされているので、これら第1、
第2のチョッパー20,16の回転によって上記旋回流
が大きく乱されるようなことがなく、このため破砕され
た処理物の粒径に偏りが生じたり、粒径の大きな処理物
までが排気口8Aから排出されたりするのを、より確実
に防止することが可能となる。
【0034】さらに、このような第2のチョッパー16
を備えた本実施形態の縦型撹拌乾燥装置において、処理
物を上記第2の供給口4Aから供給した場合には、この
第2の供給口4Aに対して第2のチョッパー16が、縦
方向において下方で、かつ上記回転方向R側に隣接して
設けられているので、この第2の供給口4Aから供給さ
れた処理物は、自重で落下するとともにアジテータ15
の回転によって回転方向R側に流されて、ちょうど第2
のチョッパー16に向けて投入されることとなる。この
ため、本実施形態によれば、この供給された処理物を、
まず第2のチョッパー16によって即座に破砕して細分
化した上で、アジテータ15によって撹拌するとともに
乾燥ガスによって乾燥させることができ、さらなる乾燥
効率の向上を図ることが可能となる。なお、本実施形態
では、この第2の供給口4Aの中心線、すなわち上記第
2の供給管4の中心線Cに対して上記第2の横軸線L
が、軸線Oを中心に周方向に鋭角の角度θをもって上記
回転方向R側に位置するように配設されているが、この
角度θは、処理物の性状やアジテータ15の回転数等に
もよるが、大きすぎると第2のチョッパー16に向けて
確実に処理物を投入することができなくなるおそれがあ
るので、0〜60°程度に設定されるのが望ましい。
【0035】さらにまた、本実施形態では、この第2の
供給管4の供給口4A側が二重管構造とされていて、こ
の供給口4Aが、容器1の内壁とされる分散板9の傾斜
部9Aから該容器1内に出没可能とされているので、こ
の供給口4Aの出没位置を処理物の性状等に合わせて適
宜調整することにより、さらに確実に処理物を第2のチ
ョッパー16に向けて直接的に投入することが可能とな
る。すなわち、例えば含水率や粘性が高くて供給口4A
から投入されても回転方向Rに流され難い処理物に対し
ては、この供給口4Aを大きく突き出して第2のチョッ
パー16の直上付近に配置し、逆にもともと含水率が低
くて流され易い粉粒状の処理物などに対しては、供給口
4Aを後退させるようにすればよい。しかるに、本実施
形態においては、この供給口4Aがアジテータ15の第
1群の撹拌羽根14A…の下端縁14dよりも下方で、
かつ第2のチョッパー16の破砕羽根19…の回転軌跡
の上縁部よりも上方に位置するように配置されているの
で、このように供給口4Aを出没させてもアジテータ1
5や第2のチョッパー16の回転に干渉することはな
い。
【0036】ところで、本実施形態では上記第1、第2
のチョッパー20,16を、その破砕羽根23,19が
図6に示す正転方向Tに回転するようにしていて、破砕
羽根23,19の上記横軸線L,Mを中心とする径方向
に対して大きく傾斜した側縁23c,19cによって処
理物を破砕するようにしており、鋭い切れ味で処理物を
効率的に細分化できるとともに、処理物が付着したりす
るのも防ぐことができるが、この正転方向Tとは逆方向
に破砕羽根23,19を回転させたり、正転とこの逆転
とを間欠的に繰り返したりするようにしてもよい。ま
た、本実施形態では、アジテータ15の回転軸線となる
上記縦軸線が容器1の中心軸線Oに一致させられて鉛直
方向に配設されるとともに、第1、第2のチョッパー2
0,16の回転軸線となる第1、第2の横軸線M,Lが
この軸線Oに直交する水平方向に配設されているが、こ
れらの軸線O,M,Lが厳密に鉛直あるいは水平に配設
されていなくてもよく、例えば横軸線Lは水平面に対し
て僅かに傾斜して配設されていてもよい。
【0037】また一方、本実施形態では、容器1の上部
に設けられた乾燥ガスの排気口8Aが乾燥された処理物
の排出口も兼ねており、乾燥された処理物は通常はこの
排気口8Aから排出される。従って、容器1内に収容さ
れた処理物は、容器の底部に排出口が設けられた上記従
来の縦型撹拌乾燥装置のように分散されない未乾燥のま
ま排出されるようなことはなく、乾燥ガスの排気ととも
に排出可能な程度にまで乾燥させられ、かつアジテータ
15や第1、第2のチョッパー20,16によって撹
拌、破砕されて細分化されてからでなければ排出されな
いので、本実施形態によれば、乾燥状態に偏りが無く十
分に乾燥され、しかも細かく粉砕されて粒径の揃った処
理物のみを、特別な分別手段などを要することなく抜き
出すことが可能となり、その後の工程における処理物の
取り扱いを一層容易とすることができる。
【0038】なお、この排気口8Aから排出される処理
物の乾燥状態や粒径は、上述のようにアジテータ15の
回転数を制御するほかに、例えば分散板9から噴出させ
られる乾燥ガスの噴出量を適当に設定したりすることに
よっても、所定の範囲や分布に調整することが可能であ
り、これらを合わせて制御することにより、一層確実に
所望の粒径および乾燥状態の処理物を得ることが可能と
なる。また、供給された処理物が分散させられて流動す
る容器1の下部と、上記排気口8Aが設けられる容器1
の上部との間には、ある程度乾燥させられるとともに破
砕されて細かな粒子となった処理物が浮遊しながら流動
するフリーボード部が形成されるので、例えばこのフリ
ーボード部が形成される部分において容器1の直径を下
部よりも大きくすることにより容器1内の空塔速度を小
さくして整流したり、あるいは逆にこのフリーボード部
にオリフィス板を設置して局所的に空塔速度を大きくし
たりすることにより、容器1内における分級性能を変化
させて、排出される処理物の乾燥状態や粒径分布を調整
することも可能である。
【0039】さらにまた、本実施形態では、上述のよう
にアジテータ15の回転によって容器1内に回転方向R
に回転する乾燥ガスの旋回流が形成されるが、これに対
して本実施形態の容器1の上部に設けられた排気口8A
は、図2に示すようにこの回転方向Rに対向するように
開口させられ、かつこの排気口8Aに連通する排気管8
がアジテータ15の回転軸線となる容器1の軸線Oを中
心とする円の上記回転方向R側に延びる接線方向に配設
されている。すなわち、本実施形態では、上記乾燥ガス
によって形成される旋回流の向きに対向して排気口8A
が開口し、しかもこの排気口8Aから排出される乾燥ガ
スの流れの向きに沿って排気管8が配設されているの
で、容器1の上部に達した旋回流をなす乾燥ガスを、こ
の旋回流を乱すことなく、また該旋回流に逆らわずに円
滑に排出することができ、従って乾燥された処理物も、
容器1の上部に滞留したりすることなく、この乾燥ガス
とともに確実かつ効率的に排出させることが可能とな
る。
【0040】なお、本実施形態では、上述のようにアジ
テータ15の各4枚ずつの第1〜第3群の撹拌羽根14
A…〜14C…が軸線O方向に隣接するもの同士で周方
向の位置が一致するように配設されているが、軸線O方
向に隣接する撹拌羽根14…同士で位相を例えば45°
ずつずらしたりして、周方向に位置が一致していないよ
うにしてもよく、またこれら第1〜第3群の撹拌羽根1
4A〜14Cの枚数を変えて位相をずらすようにしても
よい。また、本実施形態の第1群の撹拌羽根14Aは、
厚肉の内周板部14aの外周に薄肉の外周板部14bが
接合された構成とされているが、これを均一な厚さの1
枚の板によって形成しても、勿論構わない。さらに、本
実施形態ではこの第1群の撹拌羽根14Aの上端縁14
cの位置が分散板9の傾斜部9Aの上端縁の位置と略等
しくされているが、例えばこの第1群の撹拌羽根14A
を回転軸12から外周側に延びたところで上方にも延び
る幅広L字形に形成したりして、その上端縁が分散板9
の上端縁よりも上方に位置するようにしてもよい。
【0041】一方、この第1群の撹拌羽根14Aの下端
縁14dの位置についても、本実施形態では上記第2の
供給口4Aから供給される処理物やこの第2の供給口の
出没に第1群の撹拌羽根14Aが干渉しないように、第
2の供給口4Aの上端縁よりも上方に上記下端縁14d
が位置していればよく、例えば第2の供給口4Aの上端
縁に対して第1群の撹拌羽根14Aの下端縁14dが縦
方向上方に大きく離間していても構わない。さらにま
た、本実施形態では、上記第2の供給管4が断面長方形
とされるのに伴い、この第2の供給口4Aも長方形状と
されているが、この第2の供給口4Aや上記第1の供給
口3Aの形状も、供給管3,4に備えられるフィーダの
形式等によって適宜変更可能であり、例えば次述する本
発明の第2の実施形態のように円形のものであってもよ
い。
【0042】次に、図9ないし図12は、本発明の第2
の実施形態を示すものであり、図1ないし図8に示した
第1の実施形態と共通する部分には同一の符号を配して
説明を省略する。本実施形態においては、まず第1に、
分散板9が第1の実施形態のような傾斜部9Aを備えて
おらず、多数の噴出孔が形成された円板状の水平部が円
筒状の容器1の底部全面に敷設されているだけであり、
加圧室10はこの分散板9の下にのみ形成されている。
なお、この加圧室10は、その底面が内周側に向かうに
従い上向きに傾斜する円錐板状に形成されていて、この
底面から分散板9までの高さが中心軸線O側に向かうに
従い漸次小さくなるようにされている。また、容器1の
外壁には、上記第1の供給管3の上方に第3の供給管3
1が取り付けられていて、この第3の供給管31は容器
1を貫通してその内壁から突き出した後に下方の曲折さ
せられ、その端部に第3の供給口31Aが容器1内に下
向きに開口させられている。さらに、第2の供給口4A
は第2のチョッパー16と周方向にずらされて略同じ高
さに設けられる一方、第1の供給口3Aには複数枚の分
断板32…が図12に示すように互いに直交するように
格子状に組み合わされて取り付けられ、これらの分断板
32…によって第1の供給口3Aは複数の区画に分割さ
れている。
【0043】また、この第2の実施形態におけるアジテ
ータ33は、回転軸34に、1群につき4枚ずつの撹拌
羽根35…が4群、それぞれその外周端が容器1の内壁
に近接した位置に達するように、かつ縦方向に間隔をお
いて取り付けられており、このうち上端側の第1〜3群
の撹拌羽根35A…,35B…,35C…は縦方向に略
等しい間隔に配置されているのに対し、下端側の第4の
群の撹拌羽根35D…は第3の群の撹拌羽根35C…と
の間に上記間隔よりも大きな間隔をあけて配置されてい
る。本実施形態の第1群の撹拌羽根35A…は、長手方
向に直交する断面が長円形をなす長方形平板状に形成さ
れていて、縦方向において上記第1の供給口3Aの下縁
部近傍の位置に、その表裏の長方形面を上下方向に向け
て軸線Oに対して垂直となるように回転軸34に取り付
けられている。さらに、各撹拌羽根35A…の外周端に
は、平板状の第1の撹拌羽根35Aに対して垂直に、す
なわち軸線Oに平行に延びるように、断面が偏平した二
等辺三角形状をなす長板状のカッタ36が、この二等辺
三角形の底辺がなす平面部分を外周側に向けてそれぞれ
軸線Oからの距離が等しくなるように、かつこの平面部
分が軸線O回りになす回転軌跡が上記第1の供給口3A
の直ぐ内周側を周方向に横切るように、撹拌羽根35A
の上側に長く下側に短く突き出されて取り付けられてい
る。
【0044】また、第2、第3群の撹拌羽根35B…,
35C…も断面長円形の長方形平板状をなし、その表裏
の長方形面を上下方向に向けて回転軸34に取り付けら
れているが、第1群の撹拌羽根35Aとは異なり、軸線
Oに対する径方向外周側から見て上記回転方向R側に向
かうに従い上側に向かうように、水平面に対して僅かに
傾けられている。なお、この第2、第3群の撹拌羽根3
5B,35Cが水平面に対してなす傾斜角γは10°〜
45°の範囲に設定されるのが望ましく、本実施形態で
は15°に設定されている。さらに、第4群の撹拌羽根
35D…は縦方向に上記分散板9の直上に位置して、第
2、第3群の撹拌羽根35B,35Cとは逆に、軸線O
に対する径方向外周側から見て回転方向R側に向かうに
従い下側に向かうように傾けられており、その傾斜角δ
は上記傾斜角γよりも大きく、10°〜45°の範囲に
設定されるのが望ましい。また、この第4群の撹拌羽根
35Dの断面形状は、第1の実施形態の第2、第3群の
撹拌羽根14B,14Cと同様、上縁部が長円状に形成
される一方、下縁部が水平面によって切り欠かれて鋭角
のエッジ状に形成されている。
【0045】そして、本実施形態においても、容器1の
内壁には、このアジテータ33上端の第1群の撹拌羽根
35Aの上端縁から上方に間隔をあけ、かつ容器1上部
の排気口8Aの下方に、第1の横軸線M回りに回転可能
な第1のチョッパー20が設けられており、また容器1
の内壁には、中央部が開口した水平な邪魔板24が上記
排気口8Aの下方に設けられて、第1のチョッパー20
はこの邪魔板24の直下に設けられている。一方、本実
施形態における第2のチョッパー16は、縦方向におい
て上記アジテータ33の大きな間隔をあけられた第3群
の撹拌羽根35C…と第4群の撹拌羽根35D…との間
に、横軸線L回りに回転可能に設けられている。ただ
し、本実施形態においても、この第2のチョッパー16
の回転がアジテータ33の回転に干渉することはない。
【0046】このように構成された第2の実施形態にお
いても、第1の実施形態と共通する部分については、こ
れと同様の効果を得ることができ、すなわち容器1内に
形成される旋回流によって螺旋状に吹き上げられた処理
物のうち粒径が大きいものを上記第1のチョッパー20
によって破砕して、乾燥効率の向上および排気口8Aか
ら排出される処理物の粒径の均一化を図ることができ、
さらに上記邪魔板24によって粒径の大きな処理物を確
実に破砕することが可能となる。そして、これらに加え
て、本実施形態では、アジテータ33の撹拌羽根35…
のうち、回転軸34の上側に配置される第2、第3群の
撹拌羽根35B…,35C…が回転方向R側に向かうに
従い上向きに傾斜しているのに対し、下側の第4群の撹
拌羽根35D…は逆に回転方向R側に向けて下向きに傾
斜しており、これら第2、第3群の撹拌羽根35B…,
35C…と第4群の撹拌羽根35D…との間には、撹拌
羽根35B…,35C…の回転によって下向きの乾燥ガ
スの流れが形成されるとともに、撹拌羽根35D…の回
転と分散板9からの噴出とによって上向きの乾燥ガスの
流れが形成されることになる。
【0047】このため、本実施形態によれば、これらの
乾燥ガスの流れによる対流により、撹拌羽根35…によ
って撹拌されて分散された処理物を、これら第2〜第4
群の撹拌羽根35B〜35Dの間で滞留させつつ流動さ
せることが可能となるので、例えば撹拌羽根35B〜3
5Dの上記傾斜角γ,δや大きさ、形状、枚数、あるい
は回転軸34の回転速度や分散板9からの乾燥ガスの噴
出量等を適当に設定することにより、上記第2〜第4群
の撹拌羽根35B〜35Dの間における処理物の滞留時
間や流動状態を処理物の性状や供給量などに応じて最適
な条件に調整することが可能となり、より一層効率的か
つ確実な撹拌乾燥を図ることが可能となる。しかも、本
実施形態では、下向きの流れを生じる第2、第3群の撹
拌羽根35B…,35C…と上向きの流れを生じる第4
群の撹拌羽根35D…との間に第2のチョッパー16が
配設されているため、これらの撹拌羽根35B〜35D
の間で滞留する処理物を、より効率的に破砕して分散さ
せることができる。また、第1〜第3群の撹拌羽根35
A〜35Cは断面長円状であるため、撹拌羽根35A〜
35Cの回転によって処理物に確実に衝撃を与えてその
分散を促すことができるとともに、特に第2、第3群の
撹拌羽根35B,35Cでは、例えばこれを断面方形と
した場合などに比べて、その下端縁においても確実に下
向きの流れを形成することができる。
【0048】一方、本実施形態では、容器1内への処理
物の第1の供給口3Aに、この供給口3Aを複数の区画
に分割するように格子状に組み合わされた分断板32…
が取り付けられており、従ってこの分断板32…を通過
した処理物は、上記区画に合わせてその断面が予め格子
状に分断された状態で供給口3Aから容器1内に供給さ
れる。しかも、この第1の供給口3Aの直ぐ内周側に
は、上記第1群の撹拌羽根35A…の外周部に取り付け
られたカッタ36の回転軌跡が、該供給口3Aを横切っ
て通過するように配設されており、上述のように格子状
に分断されて供給された処理物は、撹拌羽根35A…の
回転に伴ってカッタ36が供給口3Aを横切るごとに掻
き取られるようにして分断され、結果的に賽の目状にな
って容器1内に投入されるので、本実施形態によれば、
一層効率的な乾燥と処理物の粒径の均一化を図ることが
できる。なお、本実施形態では処理物の供給方向に沿う
ように配設された分断板32…を格子状に組み合わせて
いるが、例えば1または複数枚の分断板32を供給口3
Aに水平あるいは垂直に並べて配置したり、複数の分断
板32を放射状に配置したりしてもよく、また処理物の
性状などによっては、例えば多数の穴があけられた板を
分断板として供給口3Aに取り付けたり、金属線等を網
目状に組んで分断板としたりしてもよい。
【0049】さらに、図13は、上記第1の実施形態を
基本とした本発明の第3の実施形態を示すものであり、
この第1の実施形態と共通する部分にはやはり同一の符
号を配して説明を省略する。この第3の実施形態におい
ても、第2の実施形態と同様に分散板9は第1の実施形
態のような傾斜部9Aを備えておらず、これに代えて容
器1の底部内壁に分散板9の円筒部9Cが形成されてい
ることを特徴とする。すなわち、本実施形態でも容器1
内の底部は上部から連続する円筒状をなすように形成さ
れていて、多数の噴出孔が形成された円板状の水平部9
Bがこの円筒状の容器1の底面全面に敷設されていると
ともに、その下方には加圧室10が設けられている。な
お、これによって容器1内底部の内径が大きくなるのに
伴い、アジテータ15の第2、第3群の撹拌羽根14
B,14Cはそれぞれその軸線Oに対する径方向の長さ
が第1の実施形態よりも長くされており、特に本実施形
態においては第1群の撹拌羽根14Aよりも長くされて
いる。
【0050】その一方で、この第3の実施形態では、軸
線Oを含む断面において内周側に開口する「コ」字状を
なすジャケット41が、縦方向において上記水平部9B
からアジテータ15の第1群の撹拌羽根14Aの上端縁
14cの位置までを覆うように、かつ周方向において容
器1を全周に亙って取り囲むように、容器1の底部外壁
に接合されて取り付けられている。そして、このジャケ
ット41内の容器1外壁との間に画成される断面縦長の
長方形の円筒状空間は、図示されない熱風等の乾燥ガス
の供給管に連結されて加圧室42を形成するとともに、
このジャケット41に覆われた部分の容器1の壁部には
多数の噴出孔が貫設されていて、これにより、容器1内
の底部において上記水平部9Bの上方に、加圧室42か
ら乾燥ガスを噴出する分散板9の上記円筒部9Cが形成
されている。
【0051】しかして、このように構成された第3の実
施形態においても、上記第1の実施形態と共通する部分
においては、この第1の実施形態と同様の効果を得るこ
とができる。また、この第3の実施形態では、容器1内
に形成される旋回流の上昇方向の成分を増大させるアジ
テータ15の第2、第3群の撹拌羽根14B,14Cの
長さを上述のように長くすることができるので、粒径の
大きな処理物をさらに確実に上記第1のチョッパー20
の位置まで上昇させて破砕することができる。しかも、
その上、容器1の底部内壁には、その全周に亙って分散
板9の円筒部9Cが形成されているので、例えばジャケ
ット41に連結される乾燥ガスの供給管を軸線Oを中心
とする円の接線方向に上記回転方向Rに向けて接続した
りして、上記加圧室42内の乾燥ガスもこの回転方向R
に旋回しながら容器1内に噴出するようにすれば、容器
1内の旋回流の回転方向の成分もさらに増大させること
ができ、第1のチョッパー20による処理物の破砕を一
層確実とすることが可能となる。なお、同様の構成を第
1の実施形態の傾斜部9A外周の加圧室10に適用して
もよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
容器内に供給されてアジテータにより撹拌された処理物
は、容器底部から供給される乾燥ガスとアジテータの回
転とによって容器内に形成される旋回流により、粒径の
大きなものが遠心力によって容器内壁側に集められ、ア
ジテータの上方に間隔をあけて容器内壁に設けられた第
1のチョッパーによって破砕されるので、粒径の大きな
処理物を確実に細分化して乾燥効率の向上を促すことが
でき、また処理物の粒径の均一化を図って後工程での処
理を容易にすることが可能となる。また、容器の内壁
に、中央部が開口した邪魔板を排気口の下方に設け、第
1のチョッパーをこの邪魔板の直下に設けることによ
り、粒径の大きな処理物の上昇を阻止して第1のチョッ
パーにより一層確実な破砕を図ることができ、さらにこ
の邪魔板の少なくとも下面を水平にしたり、上面に内周
側に向けて下方に延びる傾斜板を設けたり、中央部の開
口縁に下方に延びる筒状壁部を設けたりすることによ
り、粒径の大きな処理物の上昇をより一層確実に阻止し
たり、邪魔板の上に処理物が堆積するのを防いだりする
ことができる。
【0053】一方、アジテータにおいては、その回転軸
線となる縦軸線に略平行な平板状の撹拌羽根を備えるこ
とにより、旋回流のうちの回転方向の成分を増大させる
ことができ、また容器の底部側にアジテータの回転方向
側に向けて下向きに傾斜する撹拌羽根を備えることによ
り、旋回流のうちの上昇方向の成分を増大させることが
できて、粒径の大きな処理物を確実に容器内壁側に押し
やって第1のチョッパーの位置まで上昇させることがで
きる。さらに、アジテータにこのような縦方向にずらさ
れた複数の撹拌羽根を備えるとともに、容器の内壁には
その間に第2のチョッパーを設けることにより、容器底
部において滞留する処理物をも確実に破砕することがで
きて、一層の乾燥効率の向上を図ることができる。ま
た、容器内に処理物を供給する供給口を、上記ずらされ
た撹拌羽根の間に設けるとともに、第2のチョッパー
を、縦方向においてこの供給口の下方で、かつアジテー
タの回転方向側に隣接して設けることにより、供給され
た処理物を第2のチョッパーによって即座に破砕して撹
拌乾燥することができ、さらにこの供給口を容器内に出
没可能としておけば、処理物をその性状に合わせてさら
に確実に破砕することが可能となる。さらにまた、容器
の底部外周に、該容器を覆うようにジャケットを設け
て、上記ガス供給手段の乾燥ガスの加圧室を形成すると
ともに、該容器の底部内壁には上記加圧室に連通する多
数の噴射孔を形成して、上記ガス供給手段の分散板を形
成すれば、アジテータの撹拌羽根の長さを長くして、容
器内に形成される旋回流を一層強めることができ、粒径
の大きな処理物をさらに確実に第1のチョッパーによっ
て破砕することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す側断面図であ
る。
【図2】 第1の実施形態の平面図である。
【図3】 図1におけるXX断面図である(ただし、第
1群の撹拌羽根14A…は図示が略されている。)。
【図4】 第1の実施形態におけるアジテータ15の第
1群の撹拌羽根14A…の(イ)平面図、(ロ)側面図
である。
【図5】 第1の実施形態におけるアジテータ15の第
2、第3群の撹拌羽根14B…,14C…の(イ)平面
図、(ロ)側面図である。
【図6】 第1の実施形態における第1、第2のチョッ
パー20,16の破砕羽根23,19の平面図である。
【図7】 第1の実施形態における邪魔板24の変形例
を示す容器1上部の側断面図である。
【図8】 第1の実施形態における邪魔板24の他の変
形例を示す容器1上部の側断面図である。
【図9】 本発明の第2の実施形態を示す側断面図であ
る。
【図10】 第2の実施形態のアジテータ33部分の拡
大側断面図である。
【図11】 図10におけるY方向視の平面図である。
【図12】 第2の実施形態の第1の供給口3Aを示
す、図10におけるZ方向視の図である。
【図13】 本発明の第3の実施形態を示す側断面図で
ある。
【符号の説明】
1 容器 3A,4A,31A 処理物の供給口 8A 排気口 9 分散板 14(14A〜14C),35(35A〜35D) 撹
拌羽根 15,33 アジテータ 16 第2のチョッパー 20 チョッパー(第1のチョッパー) 24 邪魔板 24A 邪魔板24の傾斜板 24B 邪魔板24の筒状壁部 O 容器1の中心軸線(縦軸線) L 横方向に延びる第2の軸線(第2の横軸線) M 横方向に延びる軸線(第1の横軸線) R アジテータ15,33の回転方向 T チョッパー16,20の正転方向
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−33169(JP,A) 特開 平9−14838(JP,A) 特開 昭58−236(JP,A) 特開 平10−99671(JP,A) 特開 平6−210268(JP,A) 特開 昭53−47061(JP,A) 特開 平9−215999(JP,A) 実開 昭62−72136(JP,U) 実開 平5−85498(JP,U) 特表 平4−500637(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F26B 17/12 - 17/16 F26B 11/12 - 11/16 F26B 25/04 B02C 18/40 B09B 3/00 - 5/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理物を収容する容器と、この容器内に
    底部から乾燥ガスを供給するガス供給手段と、上記容器
    の上部に設けられて上記乾燥ガスと乾燥した上記処理物
    とを排出する排気口と、上記容器内の底部に設けられて
    縦方向に延びる軸線回りに回転可能なアジテータとを備
    えるとともに、上記容器の内壁には、横方向に延びる軸
    線回りに回転可能なチョッパーが、縦方向において上記
    アジテータの上方に間隔をあけ、かつ上記排気口の下方
    に設けられていることを特徴とする縦型撹拌乾燥装置。
  2. 【請求項2】 上記容器の内壁には、容器内面に向け延
    在し、かつ中央部が開口した邪魔板が上記排気口の下方
    に設けられており、上記チョッパーはこの邪魔板の直下
    に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の縦
    型撹拌乾燥装置。
  3. 【請求項3】 上記邪魔板は、少なくともその下面が水
    平に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の
    縦型撹拌乾燥装置。
  4. 【請求項4】 上記邪魔板の上面には、内周側に向かう
    に従い下方に傾斜する傾斜板が設けられていることを特
    徴とする請求項2または請求項3に記載の縦型撹拌乾燥
    装置。
  5. 【請求項5】 上記邪魔板中央部の開口縁には、下方に
    延びる筒状壁部が設けられていることを特徴とする請求
    項2ないし請求項4のいずれかに記載の縦型撹拌乾燥装
    置。
  6. 【請求項6】 上記アジテータは、縦方向に延びる上記
    軸線に略平行な平板状とされた撹拌羽根を備えているこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の縦型撹拌乾燥装置。
  7. 【請求項7】 上記アジテータは、上記容器の底部側
    に、該アジテータの回転方向側に向けて下向きに傾斜す
    る撹拌羽根を備えていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項6のいずれかに記載の縦型撹拌乾燥装置。
  8. 【請求項8】 上記アジテータは、縦方向にずらされた
    複数の撹拌羽根を備えているとともに、上記容器の内壁
    には、横方向に延びる第2の軸線回りに回転可能な第2
    のチョッパーが、縦方向において上記ずらされた撹拌羽
    根の間に設けられていることを特徴とする請求項1ない
    し請求項7のいずれかに記載の縦型撹拌乾燥装置。
  9. 【請求項9】 上記容器の内壁には、該容器内に上記処
    理物を供給する供給口が、縦方向において上記ずらされ
    た撹拌羽根の間に設けられているとともに、上記第2の
    チョッパーは、縦方向においてこの供給口の直下で、か
    つ周方向に該供給口の直下から上記アジテータの回転方
    向側に隣接した範囲に設けられていることを特徴とする
    請求項8に記載の縦型撹拌乾燥装置。
  10. 【請求項10】 上記供給口は、上記容器の内壁から該
    容器内に出没可能とされていることを特徴とする請求項
    9に記載の縦型撹拌乾燥装置。
  11. 【請求項11】 上記容器の底部外周には、該容器を覆
    うようにジャケットが設けられて、上記ガス供給手段の
    乾燥ガスの加圧室が形成されるとともに、該容器の底部
    内壁には上記加圧室に連通する多数の噴射孔が形成され
    て、上記ガス供給手段の分散板が形成されていることを
    特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載
    の縦型撹拌乾燥装置。
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