JP3083847U - コンパクトディスク収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトディスクと略同じ厚さで質感もあ
るので写真アルバムや雑誌、書籍に違和感なく一体的に
組み付けて使用することができるし、コンパクトディス
クの格納と取出しが容易で、しかも衝撃から保護するこ
とができる。 【解決手段】 薄板からなる基板１の上面側に嵌合凹部
２が設けてある。嵌合凹部２に水平方向にスライド可能
に嵌合した薄板からなるディスク格納体３にはコンパク
トディスクＡを格納するディスク格納部５が形成してあ
る。ディスク格納体３は基板１との間に設けた係脱機構
７によって所定の位置に選択的に保持される。ディスク
格納体３を覆って基板１に固着した薄板状のカバー１０
には略円形のディスク挿脱口１１が形成してあり、口縁
１１Ａの一部は径方向内向きに膨出して複数のディスク
係止部１１Ｂ、１１Ｂ、・・になっている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、磁気や光学等の記録手段により音楽や映像データ等を記録したコン パクトディスクを取出し自在に格納するケースに関し、特に薄型なので写真アル バムや書籍・雑誌等と一体化して使用することができるコンパクトディスク収納 ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、コンパクトディスク（以下ディスクと略称する。）の収納ケースには、 ディスクを上方から嵌脱可能に格納するケース本体と、該ケース本体に開閉可能 に枢支した蓋とを合成樹脂材により成型したハードケースや、不織布等の軟質素 材により袋状に形成した簡易ケースが用いられている。そして、ハードケースは 強度性があることから音楽を記録したＣＤやパーソナルコンピュータ用ソフトウ エアを記録したＣＤを格納するケースとして用いられており、簡易ケースは製造 費が安価であることから音楽試聴用或はソフト試用等に作成されたＣＤを書籍の 付録として付ける場合等に用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述した従来技術のうち、ハードケースは厚さと硬さがあることから写真アル バムや雑誌、書籍に組み付けて一体化することには無理があるという欠点がある 。また、簡易ケースは柔らかさがあるので雑誌や書籍に組み付けることは可能で あるが、ケースというよりは袋であり質感が劣るという欠点と、強度性が殆ど無 いことからコンパクトディスクの保護に欠けるという欠点がある。

【０００４】 本考案は上述した従来技術の諸欠点に鑑みなされたもので、コンパクトディス クの厚さと略同じ厚さであるし質感もあるの写真アルバムや雑誌、書籍に違和感 なく一体的に組み付けて使用することができ、またコンパクトディスクの格納と 取出しが容易で、しかも衝撃等から保護することができるコンパクトディスク収 納ケースを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述した課題を解決するために構成された本考案の手段は、薄板からなり、上 面側に嵌合凹部が形成してある基板と、ディスク格納部を設けた薄板からなり、 該基板の嵌合凹部に水平方向にスライド可能に嵌合したディスク格納体と、コン パクトディスクを挿脱可能なディスク挿脱口を有し、該ディスク格納体を覆った 状態で前記基板に固着された薄板状のカバーとからなり、前記ディスク格納体に はディスク格納部を画成する周縁の一部が外側に膨出した形状の指先差し込み部 が形成してあり、前記カバーはディスク挿脱口の口縁の一部が径方向内向きに膨 張したディスク係止部に形成したものからなる。

【０００６】 そして、前記基板とディスク格納体には、該ディスク格納体を所定の変位した 位置に保持するため係脱機構を設けるとよい。

【０００７】 更に、前記ディスク格納体とカバーには、ディスク格納体を所定の位置に変位 させた状態を目視できる状態確認機構を設けるとよい。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施の形態を図面に基づき詳述する。図において、１は基板を 示し、該基板１は薄手の厚紙を略正方形に裁断した下側シート部１Ａと、コンパ クトディスクＡと略同等の厚さを有する厚手の厚紙を該下側シート部１Ａと同じ 外形に裁断した上側枠部１Ｂとを貼着した２層から構成してある。２は前記基板 １の上面側に形成した嵌合凹部を示し、該嵌合凹部２は上側枠部１Ｂの内側に形 成した上下のガイド辺２Ａ、２Ａと、該ガイド辺２Ａ、２Ａの両端に斜めに連結 した四辺の傾斜辺２Ｂ、２Ｂ、・・と、該傾斜辺２Ｂ、２Ｂ間に連結した左当接 辺２Ｃ及び右当接辺２Ｄとから略八角形に打ち抜いた形状からなっている。

【０００９】 ３はコンパクトディスクＡと略同等の厚さを有する厚紙によって薄板に形成し 、基板１の嵌合凹部２内に矢示イ、ロ方向の水平方向にスライド可能に嵌合した ディスク格納体を示す。４は該ディスク格納体３を構成する可動板部で、該可動 板部４は嵌合凹部２のガイド辺２Ａ、２Ａより長さを短く設定した上下のスライ ド縁４Ａ、４Ａと、該スライド縁４Ａ、４Ａの両端に斜めに連結した四辺の傾斜 縁４Ｂ、４Ｂ、・・と、該傾斜縁４Ｂ、４Ｂ間に連結した左当接縁４Ｃ及び右当 接縁４Ｄとから略八角形の外形に形成してあり、嵌合凹部２内で矢示イ、ロ方向 にスライド可能なように嵌合凹部２より幅狭に形成してある。５は前記可動板部 ４内にコンパクトディスクＡを嵌脱可能に収納する略円形のディスク格納部で、 該ディスク格納部５を画成する周縁５Ａの一部を外側に膨出させることにより指 先差し込み部５Ｂが形成してある。そして、可動板部４の下面には不織布等の軟 質材からなるディスク保護シート６がディスク格納部５を塞ぐように貼着してあ る。

【００１０】 また、７、７は前記ディスク格納体３を所定の位置に選択的に保持するための 一対の係脱機構で、該係脱機構７、７は基板１の一側傾斜辺２Ｂ、２Ｂから横方 向に連設され、先端側に係止突起８Ａが突出した横長の凹状作動部８と、ディス ク格納体３の傾斜縁４Ｂから横方向に突出形成され、先端側が略Ｃ字状に湾曲し た係合部９Ａになり、前記係止突起８Ａに係脱自在に係合する係合突片９とから 構成してあり、係合突片９はディスク格納体３のスライドに伴って凹状作動部８ 内を進退し、撓むことにより係合部９Ａが係止突起８Ａに係脱するようになって いる。

【００１１】 また、１０はディスク格納体３を覆った状態で基板１の上面に貼着した薄板状 の紙製の或は合成樹脂製フィルムからなるカバーを示し、該カバー１０は基板１ と同形に形成され、中央にはコンパクトディスクＡを挿脱可能なディスク挿脱口 １１が開口形成してある。ここで、該ディスク挿脱口１１はコンパクトディスク Ａの挿脱方向に直交する方向の開口径ＬはコンパクトディスクＡを出し入れ可能 な寸法に設定してあるが、口縁１１Ａの一部、実施の形態では周方向に離間した ４か所の部位は径方向内向きに膨出してコンパクトディスクＡの周縁Ａ₁ に係止 するディスク係止部１１Ｂ、１１Ｂ、・・になっている。

【００１２】 更に、１２はディスク格納体３を所定の格納位置にスライドさせた状態を目視 できるようにした状態確認機構としての格納確認機構を示し、該格納確認機構１ ２はディスク格納体３の表面の上側位置に表わした黒点状の格納標識１２Ａと、 カバー１０の上部側の位置に形成され、格納状態で格納標識１２Ａと衝合する目 視用穴１２Ｂとから構成してある。また、１３はディスク格納体３を所定の取出 し位置にスライドさせた状態を目視できるようにした他の状態確認機構としての 取出し確認機構を示し、該取出し確認機構１３はディスク格納体３の表面の下側 位置に表わした黒点状の取出し標識１３Ａと、カバー１０の下部側の位置に形成 され、取出す状態で取出し標識１３Ａと衝合する目視用穴１３Ｂとから構成して ある。

【００１３】 本実施の形態に係るコンパクトディスク収納ケースは上述の構成からなり、例 えば写真アルバムの表紙裏面や土台に貼着して使用することや、土台を基板１に 形成することにより写真アルバムの一部を構成した形態で使用することもできる 。また、基板１の一側縁寄りの位置にバインダー用穴を設けてバインダーに使用 してもよい。そして、コンパクトディスクＡを収納する場合は、ディスク格納体 ３を図４に示すように矢示イ方向に押動して基板１の左当接辺２Ｃにディスク格 納体３の左当接縁４Ｃを当てた状態にする。この状態で、係脱機構７の係合突片 ９は係合突起８Ａから離脱した状態にあり、取出し確認機構１３の目視用穴１３ Ｂからは取出し標識１３Ａが表われている。

【００１４】 そこで、コンパクトディスクＡをディスク挿脱口１１からディスク格納部５内 に挿入する。ディスク挿脱口１１に対してディスク格納部５は左側に変位してい るから、コンパクトディスクＡは周縁Ａ₁ から内側部分にかけてディスク格納部 ５内に挿入することができ、ディスク挿脱口１１の他のディスク係止部１１Ｂに 阻止されることなくディスク格納部５内に完全に嵌合することができる。しかる 後、コンパクトディスクＡに矢示ロ方向の力を軽く加えてディスク格納体３を右 方向にスライドさせることにより、コンパクトディスクＡの周縁Ａ₁ には４か所 のディスク係止部１１Ｂ、１１Ｂ、・・が被さった状態になりディスク格納部５ から脱落することなく保持される。

【００１５】 そして、係脱機構７の係合突片９は係止突起８Ａに係合した状態になり、ディ スク格納体３は矢示ロ方向に変位した状態に保持される。また、格納確認機構１ ２の目視用穴１２Ｂには格納標識１２Ａが表われている。

【００１６】 かくして、コンパクトディスク収納ケースは可及的に薄型に構成することがで き、しかも携帯時における強度性も備えているから、写真アルバムの台紙に貼着 して写真アルバムと一体化したコンパクトディスク収納ケースとして使用するこ とができるし、雑誌や書籍の裏表紙面等に貼着して一体化して使用することもで きる。コンパクトディスクＡを収納ケースから取出す場合は上述した操作と逆の 操作を行なうが、ディスク格納部５の周縁５Ａの一部に外側に膨出した指先差込 み部５Ｂを形成してあるから、指先を差込んでコンパクトディスクＡの周縁Ａ₁ を起すことによりコンパクトディスクＡはディスク格納部５から容易に取出すこ とができる。

【００１７】 なお、本実施の形態に係るコンパクトディスク収納ケースは全体の厚さを２， ５ｍｍとしたが、基板１の上側枠部１Ｂ及びディスク格納体３の厚さをコンパク トディスクＡを格納できる厚さに設定すれば、他の構成部材である基体１の下側 シート部１Ａ及びカバー１０を薄い素材を用いることにより、更に薄型に構成す ることもできる。

【００１８】 また、本実施の形態では格納確認機構１２と取出し確認機構１３に構成したが 、ディスク格納体３に変位方向に格納標識と取出し標識を列設し、１個の目視穴 で格納状態と取出し状態を選択的に確認できる構成にしてもよい。

【００１９】 図８は係脱機構の変形例を示す。図において、２１、２１は係脱機構、２２は 該係脱機構２１、２１を構成する凹状作動部で、該凹状作動部２２は基板１の各 ガイド辺２Ａ、２Ａの外側に横長に形成されており、外縁には係止突起２２Ａが 突出形成してある。２３は係合突片で、該係合突片２３はディスク格納体３のス ライド縁４Ａから凹状作動部２２内に略Ｌ字状に突出形成されており、先端側は 略Ｃ字状に湾曲して前記係止突起２２Ａに係脱自在に係合する係合部２３Ａにな っている。

【００２０】 上述の構成からなる係脱機構２２、２２によれば、実線と破線で示すように係 合突片２３はディスク格納体３のスライドに伴って凹状作動部２２内を進退し、 撓むことにより係合部２３Ａが係止突起２２Ａに係脱してディスク格納体３を所 定の位置に保持するようになっている。

【００２１】 図９は他の変形例を示す。図において、２４は係脱機構、２５は該係脱機構２ ４を構成する凹状作動部で、該凹状作動部２５は基板１の左当接辺２Ｃから横方 向外側に横長矩形状に形成してあり、下側辺には２個の半円状の係止突起２５Ａ 、２５Ｂが突出している。２６はディスク格納体３の左当接縁４Ｃから左方向に 突出形成した係合突片で、該係合突片２６の下側縁には前記係止突起２５Ａ、２ ５Ｂに係脱する半円状の係合凹部２６Ａと、同形の逃げ部２６Ｂが形成してある 。

【００２２】 上述の構成からなる係脱機構２４によれば、実線と破線で示すように係合突片 ２６はディスク格納体４のスライドに伴って凹状作動部２５内を進退し、撓むこ とにより係合凹部２６Ａが係止突起２５Ａ又は２５Ｂに選択的に係脱してディス ク格納体３を所定の格納位置又は取出し位置に保持するようになっている。

【００２３】 なお、本考案の収納ケースが対象とするコンパクトディスクには、所謂ミニデ ィスクを含むものである。

【００２４】

【考案の効果】 本考案は以上詳述した如く構成したから、下記の諸効果を奏する。 （１）コンパクトディスクの厚さと略同じ厚さであるし質感もあるの写真アルバ ムや雑誌、書籍に違和感なく一体的に組み付けて使用することができる。 （２）コンパクトディスクの格納と取出しが容易で、しかも衝撃等から保護する ことができるから、実用性に優れている。 （３）基板とディスク格納体には、ディスク格納体を所定の変位した位置に選択 的に保持するため係脱機構を設けてあるから、携帯時に振動等でディスク格納体 が格納状態から取出し状態に変位することがない。 （４）ディスク格納体とカバーには、ディスク格納体が格納状態と取出し状態に あることを目視できる状態確認機構を設けてあるから、コンパクトディスクを確 実に格納状態に操作できるし、使用上の安心感を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の形態に係るコンパクトディスク
収納ケースを構成する基板の平面図である。

【図２】コンパクトディスク収納ケースを構成するディ
スク格納体の平面図である。

【図３】コンパクトディスク収納ケースを構成する基体
の平面図である。

【図４】コンパクトディスク収納ケースを構成するディ
スク格納体の平面図である。

【図５】コンパクトディスク収納ケースを構成するカバ
ーの平面図である。

【図６】図５中のＶＩ−ＶＩ矢示方向断面図である。

【図７】図５中のＶＩＩ−ＶＩＩ矢示方向断面図であ
る。

【図８】本実施の形態の変形例に係る係脱機構を備えた
コンパクトディスク収納ケースの平面図である。

【図９】本実施の形態の他の変形例に係る係脱機構を備
えたコンパクトディスク収納ケースの平面図である。

【符号の説明】

１ 基板 ２ 嵌合凹部 ３ ディスク格納体 ５ ディスク格納部 ５Ａ 周縁 ５Ｂ 指先差込み部 ７、２１、２４ 係脱機構 １０ カバー １１ ディスク挿脱口 １１Ｂ ディスク係止部 １２ 格納確認機構 １３ 取出し確認機構 Ａ コンパクトディスク

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 薄板からなり、上面側に嵌合凹部が形成
   してある基板と、ディスク格納部を設けた薄板からな
   り、該基板の嵌合凹部に水平方向にスライド可能に嵌合
   したディスク格納体と、コンパクトディスクを挿脱可能
   なディスク挿脱口を有し、該ディスク格納体を覆った状
   態で前記基板に固着された薄板状のカバーとからなり、
   前記ディスク格納体にはディスク格納部を画成する周縁
   の一部が外側に膨出した形状の指先差し込み部が形成し
   てあり、前記カバーはディスク挿脱口の口縁の一部が径
   方向内向きに膨張したディスク係止部になっているコン
   パクトディスク収納ケース。
2. 【請求項２】 前記基板とディスク格納体には、該ディ
   スク格納体を所定の変位した位置に保持するための係脱
   機構を設けてあることを特徴とする請求項１記載のコン
   パクトディスク収納ケース。
3. 【請求項３】 前記ディスク格納体とカバーには、ディ
   スク格納体を所定の位置に変位させた状態を目視できる
   状態確認機構を設けてあることを特徴とする請求項１記
   載のコンパクトディスク収納ケース。