JP3083105U - 調整用ホック - Google Patents
調整用ホックInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 人体のウエスト部の曲線に整合した自動調整
を可能とし、且つ、調整時や縫製時の手間なく自動調整
の範囲を容易に拡張する。 【解決手段】 雄ホック1が、バネ収納用溝20および摺
動レール21を形成した装着体2と、折り返して形成した
鉤片32を具備して摺動レール21に対するガイド手段とな
るレール覆縁33によりスライドする雄ホック主体3と、
これらの間に介装する圧縮コイルバネ4とからなり、且
つ、装着体2および雄ホック主体3がウエストに沿って
湾曲形成され、レール覆縁33には摺動レール21に当接す
る突起31が形成されている。また、雌ホック5が、鉤片
32との相互の掛止を行う受止体62を有した雌ホック主体
6と、雌ホック主体6に回動可能にして取り付けられて
回動に際してウエスト帯8の厚みに食い込む係止爪片71
を有した固定板7とからなり、固定板7の回動にてウエ
スト帯8への取り付け位置が可変する。
を可能とし、且つ、調整時や縫製時の手間なく自動調整
の範囲を容易に拡張する。 【解決手段】 雄ホック1が、バネ収納用溝20および摺
動レール21を形成した装着体2と、折り返して形成した
鉤片32を具備して摺動レール21に対するガイド手段とな
るレール覆縁33によりスライドする雄ホック主体3と、
これらの間に介装する圧縮コイルバネ4とからなり、且
つ、装着体2および雄ホック主体3がウエストに沿って
湾曲形成され、レール覆縁33には摺動レール21に当接す
る突起31が形成されている。また、雌ホック5が、鉤片
32との相互の掛止を行う受止体62を有した雌ホック主体
6と、雌ホック主体6に回動可能にして取り付けられて
回動に際してウエスト帯8の厚みに食い込む係止爪片71
を有した固定板7とからなり、固定板7の回動にてウエ
スト帯8への取り付け位置が可変する。
Description
【0001】
本考案は、主としてズボンやスカートなどにウエストサイズ調整用としてウエ スト帯に取り付けて使用され、ウエストサイズを自動的に調整可能とする調整用 ホックに関するものである。
【0002】
従来、ズボンやスカートなどのウエスト部は、着脱の便宜のために、ウエスト 帯の打合せ部で開閉するようになっている。そして、打合せ部には、多くの場合 、折り返し形成した舌状の鉤片を有する鉤ホック体と、鉤片を掛止する門形の受 止体を取り付け、これら相互の掛止により打合せ部を掛止して所定のウエストサ イズを形成するようになっている。
【0003】 しかし、このような構成では、衣服の着用枚数や身体の肥痩、あるいは食事後 の腹部の膨れ度合いによって変化する腰回りサイズにウエストサイズが対応しな いことがある。このことから、打合せ部の周方向に所定のピッチで複数の受止体 を列設した構成として、これら受止体の選択した一つに、鉤ホック体を掛止する 、または掛止する受止体を変更することにより、ウエストサイズを一定範囲にお いて調整できるようにしたものが知られている。
【0004】
しかし、上記一個の鉤ホック体と列設した受止体とから構成したウエストサイ ズ調整手段によれば、受止体を列設するピッチを一定範囲以下にすることが縫製 上も、受止体へのスムーズな掛止操作の確保からも困難であり、結局ピッチ間隔 が大きくなること、また受止体への鉤片の差込位置と実際に掛止される位置とが 、鉤片の折り返し長さ(約8〜10mm)分だけ異なることから、適切、且つ、 細かいウエストサイズ調整ができなかった。
【0005】 また、食事後などの腹部膨満状態や腹部に力を入れた際には腹圧が強まり、ウ エストサイズが適合しなくなって腹部に苦痛を感じる場合がある。この場合、ホ ックを緩めたり、外すことで対応していたが、このような作業は手数を要して面 倒であるだけでなく、行儀が悪い上に衣服などに乱れを生じて自他ともに不快感 を抱くものであった。
【0006】 さらに、衣服などの縫製において多数の受止体を取り付ける場合は、受止体が 所定のピッチで列設されるように個別にウエスト帯に沿って縫着するか予め受止 体を縫着したウエスト帯を縫着しなければならず、いずれも縫製効率が低く、縫 製コストの高騰を招くものであった。
【0007】 そこで本考案出願人は、単一または両側に形成した打合せ部のウエスト帯に、 腹圧などのウエストサイズ変化に応じて作用するようにしたサイズ調整機能付き のホック(特開2000−50913)を開示している。このホックは、それぞ れ単一の雄ホック(上記鉤ホック体に相当)と雌ホック(上記受止体に相当)か ら構成されている。雄ホックは、雄ホック基体と、雄ホック主体と、弾性体を有 している。雄ホック基体は弾性体を収装する溝を長手方向に形成している。雄ホ ック主体は、雄ホック基体がガイド部材となり、且つ、雄ホック基体との間に弾 性体収装空間を確保し、雌ホックに掛止する掛止手段を具備している。弾性体は 、雄ホック基体の溝に収装され、雄ホック基体に対する雄ホック主体の摺動を弾 性的に制御する。そして、弾性体により衣服などの開放端部を緩める方向に常に 弾性力が作用して、着用者の最適サイズとなるように自動的に無段階に調整され る。
【0008】 しかしながら、上記サイズ調整機能付きのホックは、前記従来の受止体を列設 する構成とした場合の機能的、縫製的問題点を解消し、自動的にウエストサイズ の変化に対応すること、および縫製コストを低減できる点においてきわめて有用 、且つ、実用的に優れたものであるが、特に全体が長手方向に直板状に形成して いることが起因して、人体のウエスト部の曲線と僅かではあるが整合せずに違和 感を与える場合がある。
【0009】 また、上記サイズ調整機能付きのホックは、調整される範囲が、雄ホック基体 に対する雄ホック主体の摺動する範囲内のみに限定されてしまう。この調整の範 囲は、約1.5cm程度である。即ち、雌ホック(受止体)を列設すると、機能 的,縫製的に問題が生じ、雄ホックに自動調整を付与すると、調整範囲に問題が 生じる。
【0010】 そこで本考案は、上記課題を解消するために、人体のウエスト部の曲線に整合 した自動調整を可能とし、且つ、調整時や縫製時の手間なく自動調整の範囲を容 易に拡張することができる調整用ホックを提供することを目的としている。
【0011】
上記目的を達成するため本考案による請求項1記載の調整用ホックは、 スカート、ズボンなどのウエストサイズが自動調整できるようにウエスト帯の 一方の端部に取り付けられた雄ホックと、前記ウエスト帯の他方の端部に取り付 けられた雌ホックとを有し、前記雄ホックと雌ホックの相互の掛止によって所定 のウエストサイズを調整可能にして形成する調整用ホックであって、 前記雄ホックが、弾性体収納空間および摺動レールを形成した装着体と、掛け 用隙間を確保して折り返して形成した鉤片を具備し前記摺動レールに対するガイ ド手段となるレール覆縁によりスライドする雄ホック主体と、これらの間となる 前記弾性体収納空間に介装する弾性体とからなり、且つ、前記装着体および前記 雄ホック主体がウエストに沿って湾曲形成されるとともに、前記レール覆縁には 、前記摺動レールに当接する突起が形成され、 前記雌ホックが、前記鉤片との相互の掛止を行う受止体を有した雌ホック主体 と、該雌ホック主体に回動可能にして取り付けられて前記回動に際して前記ウエ スト帯の他方の端部の厚みに食い込む係止爪片を有した固定板とからなり、該固 定板の回動によって前記ウエスト帯への取り付け位置を可変されることを特徴と する。
【0012】 請求項2記載の調整用ホックは、請求項1記載の調整用ホックにおいて、 前記雄ホックが、前記レール覆縁の長手中央部を切り欠いたことを特徴とする 。
【0013】 請求項3記載の調整用ホックは、請求項1あるいは請求項2記載の調整用ホッ クにおいて、 前記雄ホックが、前記弾性体にバネを使用するとともに、該バネを軸方向に内 通するバネガイド片を形成したことを特徴とする。
【0014】 請求項4記載の調整用ホックは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の調整用 ホックにおいて、 前記雄ホックが、突起をプレスによる打ち出しによって成形してなるものとし たことを特徴とする。
【0015】
以下、本考案の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。 図1は本考案の調整用ホックの雄ホックにかかる分解斜視図、図2は同雄ホッ クの組立て斜視図、図3は雄ホック主体の底面図、図4は図3におけるA−A断 面図、図5は雄ホックの側面図、図6は他の構成の雄ホック主体の底面図、図7 は他の構成の雄ホック主体を用いた雄ホックの側面図、図8は更に他の構成の雄 ホック主体の底面図、図9は図8におけるB−B断面図、図10(a)は本考案 の調整用ホックの雌ホックにかかる平面図、図10(b)は同雌ホックの正面図 、図10(c)は同雌ホックの側面図、図10(d)は同雌ホックの底面図、図 10(e)は同雌ホックの動作図、図11は同雌ホックの斜視図、図12は調整 用ホックの使用状態を示す側断面図である。
【0016】 調整用ホックは、雄ホック1と雌ホック5とを有してなる。 まず、雄ホック1について説明する。 図1に示すように、雄ホック1は、装着体2のバネガイド片22に対して弾性 体としての圧縮コイルバネ4の一端部を係止し、次いで装着体2の摺動レール2 1の一端となる折曲端部24から、レール覆縁33を摺動レール21にガイドさ せて雄ホック主体3をスライドさせ、この雄ホック主体3を完全に装着体2に嵌 め込んだ後、図2に示すように折曲端部24を折曲することにより、組立てられ るものである。
【0017】 装着体2は、図1に示すように、厚さ略0.6mmの真鍮板を抜き打ちおよび プレス加工手段により、ウエストに沿う長手方向に、取り付け面側が凸となる半 径略65mmに湾曲形成するとともに、長手方向直角断面において、幅略6.0 mm、深さ略2mmの凹型のバネ収納用溝20と、その開口部両端に沿って庇状 の摺動レール21を形成して、幅略11.5mm、溝深さ略2.5mm、後記突 刺脚23を除いた厚さ略3mm、全長略30mmの外形輪郭形状とし、前記バネ 収納用溝20の底部の両端に二股の突刺脚23を延設形成するとともに、バネ収 納用溝20の底内面の一端部には圧縮コイルバネ4を係止、ガイドさせるための フック状のバネガイド片22をプレス成形によって形成した構成としている。
【0018】 雄ホック主体3は、図1乃至図5に示すように、厚さ略0.6mmの真鍮板を 打ち抜き、プレスおよび折り曲げ加工手段により製作して、装着体2の長手方向 に湾曲に符合するように湾曲させたものであり、装着体2のバネ収納用溝20上 を覆う基板34の両側に摺動レール21を包持する形のレール覆縁33を一体に 形成し、基板34のスライド方向の一端部に、基板34の表面側に掛け用隙間3 6を確保して折り返して鉤片32を形成するとともに、その反対側に、装着体2 のバネ収納用溝20内に設けた圧縮コイルバネ4の他端側と当接する突片35を 形成している。
【0019】 雄ホック主体3は、その両側端を折り返し湾曲して摺動レール21を覆うレー ル覆縁33を形成する。レール覆縁33は、長手中央部を切り欠いた形状とする 。左右のレール覆縁33には、摺動レール21に対してプレスによる打ち出しに よって突起31がそれぞれ一個ずつ形成されている。突起31は、その先端が摺 動レール21と当接する。
【0020】 圧縮コイルバネ4は、装着体2のバネ収納用溝20の深さと幅に対応し、サイ ズ調整に最適の弾性を保有させるべく、円形螺旋の圧縮コイルバネ素材を矩形螺 旋の偏平形態としてバネ性を具備させたものであり、前述したように雄ホック主 体3の突片35に一端を当接するとともに、他端を装着体2のバネガイド片22 に対して軸方向に内通するようにして嵌合、係止して設けられる。すなわち、バ ネ収納用溝20は、圧縮コイルバネ4を収納する弾性体収納空間をなす。
【0021】 なお、雄ホック主体3の左右のレール覆縁33にある突起31は、図6および 図7に示すように、左右のレール覆縁33のそれぞれに二個ずつなどとして設け てもよい。また、突起31は、プレスによる打ち出しによって形成されるものに 限らず、例えば図8および図9に示すように、レール覆縁33の一部に二本の切 り込みを設け、この切り込みによって形成される舌片37を摺動レール21に対 して垂直となるように折曲して突起形状として起立形成することもできるし、あ るいは別部材とした突起をレール覆縁33に取り付けることもできる。即ち、本 考案においては、レール覆縁33に設けた接触面積の小さい突起31(37)と 、摺動レール21とが当接、スライドする関係を有するものであればよい趣旨で ある。
【0022】 また、弾性体は、上述した圧縮コイルバネ4に限られるものでなく、他の板バ ネなどの圧縮バネであっても同様の作用効果を得ることができ、また、種々の伸 縮バネを用い、設計事項の範囲で弾性体の位置を決定し、スライドを行うものと することがもできる。
【0023】 次に、雌ホック5について説明する。 図10(a)〜(e)および図11に示すように、雌ホック5は、雌ホック主 体6と、固定板7とからなる。
【0024】 雌ホック主体6は、厚さ略0.6mmの真鍮板を打ち抜き、プレスおよび折り 曲げ加工手段により製作して、左右側部にそれぞれ支持片61を起立形成すると ともに、平面側に門形の受止体62を突出形成している。各支持片61には、対 向して同軸の支持穴63が形成されている。
【0025】 固定板7は、厚さ略0.6mmの真鍮板を打ち抜き、プレスおよび折り曲げ加 工手段により製作して、雄ホック主体6に向かって折曲された複数(三つ)の係 止爪片71と、係止爪片71の左右側部に形成されて雌ホック主体6に形成した 支持片61の支持穴63にそれぞれ挿通支持される軸片72と、係止爪片71の 相反する側に延出形成された把持片73と、把持片73の左右側部にて雄ホック 主体6に向かって折曲された各当接爪片74とを有している。
【0026】 このように構成された調整用ホックにおいて、雄ホック1は、図12に示すよ うに、スカート、ズボンなどの開閉する打合せ部をなすウエスト帯8の一方の端 部8aに突刺脚23を刺して折曲することにより固定される。この際、ウエスト 帯8の一方の端部8aに突刺脚23が刺し通され、装着体2の長手方向の湾曲に 符合するように湾曲された裏当板(不図示)を用い、この裏当板と装着体2との 間でウエスト帯8の一方の端部8aを挟むようにしてもよい。
【0027】 雌ホック5は、図12に示すように、打合せ部をなすウエスト帯8の他方の端 部8bに取り付けられる。この際、雌ホック5は、固定板7を図10(e)のよ うに把持片73を持って軸片72を中心にして回動し、受止体62が、上記の如 く固定された雄ホック1の鉤片32に対向するように、ウエスト帯8の他方の端 部8bを雌ホック主体6と固定板7の間に挿通する。そして、固定板7を元に回 動することにより、係止爪片71がウエスト帯8の厚みに食い込んで、係止爪片 71および当接爪片74と、雌ホック主体6との間にてウエスト帯8を挟むよう にして雌ホック5がウエスト帯8の他方の端部8bに取り付けられることとなる 。
【0028】 このようにウエスト帯8の一方の端部8aに雄ホック1、他方の端部8bに雌 ホック5が取り付けられ、雄ホック1の鉤片32と、雌ホック6の受止体62と を掛け用隙間36を介して相互に掛止することにより、打合せ部が閉められて所 定のウエストサイズが形成される。
【0029】 そして、衣服の着用枚数や身体の肥痩、あるいは食事後の腹部の膨れ度合いに よって腰回りサイズが変化した場合には、雄ホック1において、圧縮コイルバネ 4が圧縮されて雄ホック主体3が装着体2の長手方向に沿って移動し、鉤片32 が受止体62に掛止したままの状態で、打合せ部を緩める方向に作用して、ウエ ストサイズが、着用者の最適サイズとなるように自動的に無段階に調整される。
【0030】 この際、本考案の調整用ホックでは、雄ホック主体3が、レール覆縁33に設 けた突起31(37)が摺動レール21に当接して装着体2の長手方向の湾曲に 沿ってスライドするので、レール覆縁33、摺動レール21相互を抑え込む負荷 が大幅に軽減され、レール覆縁33、摺動レール21間の摩擦抵抗を抑えること ができる。その結果、雄ホック主体3のスライドを極めてスムーズなものとし、 人体のウエスト部の曲線と整合した違和感のない雄ホック主体3の移動が可能と なる。この突起31(37)は、先端の角を落とした形状、特に先端を半球状と することにより、摺動レール21への接触時における金属材同士の摩擦によって 発生する異音を、飛脚的に軽減することができる。また、突起31をプレスによ る打ち出しで成形した場合には、製造工程の増加、ひいては製造コストの高騰を 招来しない点において優れている。
【0031】 また、本考案の調整用ホックは、レール覆縁33の長手中央部を切り欠いたこ とによって、レール覆縁33自体の湾曲による歪みの発生を防止することができ 、これによって、歪みによる摺動レール21への接触面積の増大を防止すること ができる。
【0032】 さらに、本考案の調整用ホックは、圧縮コイルバネ4の軸方向に内通するバネ ガイド片22を形成したことによって、圧縮コイルバネ4のズレを防止すること ができ、操作性および耐久性に優れている。
【0033】 また、本考案の調整用ホックは、上記雄ホック主体3の自動調整の範囲におい て、衣服の着用枚数や身体の肥痩、あるいは食事後の腹部の膨れ度合いによって 変化した腰回りサイズに対応できない場合、把持片73を持って固定板7を回動 させてウエスト帯8の他方の端部8aに対する雌ホック5の取り付けを解除し、 適宜ウエスト帯8に沿って雌ホック5を移動させて固定板7を元に回動させてウ エスト帯8に雌ホック5を再度固定する。これにより、雄ホック1の鉤片32と 、雌ホック6の受止体62との相互の掛止位置が可変されて、雄ホック主体3が 移動する上記自動調整の範囲を変化した腰回りサイズに応じて拡張することが可 能となる。
【0034】
以上説明したように本考案による調整用ホックは、衣服の着用枚数や身体の肥 痩、あるいは食事後の腹部の膨れ度合いによって腰回りサイズが変化した場合に は、雄ホック主体が装着体の長手方向に沿って移動して打合せ部を緩める方向に 作用して、ウエストサイズが着用者の最適サイズとなるように自動的に無段階に 調整される。この際、雄ホック主体は、レール覆縁に設けた突起が摺動レールに 当接して装着体の長手方向の湾曲に沿ってスライドするので、レール覆縁と摺動 レール間の摩擦抵抗を抑え、雄ホック主体のスライドを極めてスムーズなものと し、人体のウエスト部の曲線と整合した違和感のない雄ホック主体の移動が可能 となる。
【0035】 さらに、雌ホックが、固定板を回動させてウエスト帯に対する取り付けを解除 し、適宜ウエスト帯に沿って雌ホックを移動させて固定板を元に回動させてウエ スト帯に雌ホックを再度固定することで、雄ホックの鉤片と雌ホックの受止体と の相互の掛止位置が可変されるので、雄ホック主体が移動する自動調整の範囲を 、変化した腰回りサイズに応じて拡張することができる。
【0036】 また、雄ホックが、レール覆縁の長手中央部を切り欠いたことによって、レー ル覆縁自体の湾曲による歪みの発生を防止することができる。これにより歪みに よる摺動レールへの接触面積の増大を防止することができる。
【0037】 また、雄ホックが、弾性体にバネを使用し、このバネを軸方向に内通するバネ ガイド片を形成したことによって、バネのズレを防止することができ、操作性お よび耐久性に優れた効果を奏する。
【0038】 また、雄ホックが、突起をプレスによる打ち出しで成形したことにより、製造 工程の増加、ひいては製造コストの高騰を招来しない点において優れた効果を奏 する。
【図1】本考案の調整用ホックの雄ホックにかかる分解
斜視図。
斜視図。
【図2】同雄ホックの組立て斜視図。
【図3】雄ホック主体の底面図。
【図4】図3におけるA−A断面図。
【図5】雄ホックの側面図。
【図6】他の構成の雄ホック主体の底面図。
【図7】他の構成の雄ホック主体を用いた雄ホックの側
面図。
面図。
【図8】更に他の構成の雄ホック主体の底面図。
【図9】図8におけるB−B断面図。
【図10】(a)本考案の調整用ホックの雌ホックにか
かる平面図。(b)同雌ホックの正面図。(c)同雌ホ
ックの側面図。(d)同雌ホックの底面図。(e)同雌
ホックの動作図。
かる平面図。(b)同雌ホックの正面図。(c)同雌ホ
ックの側面図。(d)同雌ホックの底面図。(e)同雌
ホックの動作図。
【図11】同雌ホックの斜視図。
【図12】調整用ホックの使用状態を示す側断面図。
1…雄ホック、2…装着体、3…雄ホック主体、4…圧
縮コイルバネ(弾性体)、5…雌ホック、6…雌ホック
主体、7…固定板、8…ウエスト帯、8a…一方の端
部、8b…他方の端部9…裏当板、20…バネ収納用溝
(弾性体収納空間)21…摺動レール、22…バネガイ
ド片、23…突刺脚、24…折曲端部、31…突起、3
2…鉤片、33…レール覆縁、34…基板、35…突
片、36…掛け用隙間、37…舌片(突起)、61…支
持片、62…受止体、63…支持穴、71…係止爪片、
72…軸片、73…把持片、74…当接爪片。
縮コイルバネ(弾性体)、5…雌ホック、6…雌ホック
主体、7…固定板、8…ウエスト帯、8a…一方の端
部、8b…他方の端部9…裏当板、20…バネ収納用溝
(弾性体収納空間)21…摺動レール、22…バネガイ
ド片、23…突刺脚、24…折曲端部、31…突起、3
2…鉤片、33…レール覆縁、34…基板、35…突
片、36…掛け用隙間、37…舌片(突起)、61…支
持片、62…受止体、63…支持穴、71…係止爪片、
72…軸片、73…把持片、74…当接爪片。
Claims (4)
- 【請求項1】 スカート、ズボンなどのウエストサイズ
が自動調整できるようにウエスト帯の一方の端部に取り
付けられた雄ホックと、前記ウエスト帯の他方の端部に
取り付けられた雌ホックとを有し、前記雄ホックと雌ホ
ックの相互の掛止によって所定のウエストサイズを調整
可能にして形成する調整用ホックであって、 前記雄ホックが、弾性体収納空間および摺動レールを形
成した装着体と、掛け用隙間を確保して折り返して形成
した鉤片を具備し前記摺動レールに対するガイド手段と
なるレール覆縁によりスライドする雄ホック主体と、こ
れらの間となる前記弾性体収納空間に介装する弾性体と
からなり、且つ、前記装着体および前記雄ホック主体が
ウエストに沿って湾曲形成されるとともに、前記レール
覆縁には、前記摺動レールに当接する突起が形成され、 前記雌ホックが、前記鉤片との相互の掛止を行う受止体
を有した雌ホック主体と、該雌ホック主体に回動可能に
して取り付けられて前記回動に際して前記ウエスト帯の
他方の端部の厚みに食い込む係止爪片を有した固定板と
からなり、該固定板の回動によって前記ウエスト帯への
取り付け位置を可変されることを特徴とする調整用ホッ
ク。 - 【請求項2】 前記雄ホックが、前記レール覆縁の長手
中央部を切り欠いたことを特徴とする請求項1記載の調
整用ホック。 - 【請求項3】 前記雄ホックが、前記弾性体にバネを使
用するとともに、該バネを軸方向に内通するバネガイド
片を形成したことを特徴とする請求項1あるいは請求項
2記載の調整用ホック。 - 【請求項4】 前記雄ホックが、突起をプレスによる打
ち出しによって成形してなるものとしたことを特徴とす
る請求項1〜請求項3の何れかに記載の調整用ホック。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012036545A (ja) * | 2010-08-11 | 2012-02-23 | Morito Co Ltd | 衣服のウエストサイズ調節具及びそのウエストサイズ調節具を備えた衣服 |
JP2014511216A (ja) * | 2011-02-03 | 2014-05-15 | ワークショップ エックスアイ,インク. | 改良型連結システム |
KR102571706B1 (ko) * | 2022-11-07 | 2023-08-28 | 김정범 | 의류용 후크 |
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2001
- 2001-07-02 JP JP2001004334U patent/JP3083105U/ja not_active Expired - Fee Related
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