JP3082777B2 - 物体の表面加工方法 - Google Patents

物体の表面加工方法

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JP3082777B2 JP02400410A JP40041090A JP3082777B2 JP 3082777 B2 JP3082777 B2 JP 3082777B2 JP 02400410 A JP02400410 A JP 02400410A JP 40041090 A JP40041090 A JP 40041090A JP 3082777 B2 JP3082777 B2 JP 3082777B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体の表面加工方法に係
り、とくに被加工物に対して遊離微粒子を噴射して被加
工物の表面の加工を行なうようにした物体の表面加工方
法であって、遊離微粒子高速噴射装置による物体の表面
加工に用いて好適な物体の表面加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】物体の表面を加工する装置として、例え
ば、従来技術ではサンドブラスト装置がある。しかし、
従来のサンドブラスト装置では、マスクをして遊離砥粒
径50〜200μmの固気混合噴流を物体の表面に噴射
しているが、この場合マスクはその噴射エネルギーを単
に遮断するだけのサンドブサスト処理をするに過ぎず、
表面構造、表面性状が良質な物体の表面処理加工ができ
なかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】それ故、この発明は、
マイクロエレクトロメカニクスに使用されるような極小
の機械要素でも、加工処理された物体の表面構造、表面
性状を良好に仕上げようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、被加工物に対
して遊離微粒子を噴射して被加工物の表面の加工を行な
うようにした物体の表面加工方法において、被加工物の
表面に同一のパターンのマスクを複数個所定の配列で施
し、前記被加工の表面であってマスクが欠如された領域
を遊離微粒子によって選択的にエッチング加工するとと
もに、前記被加工物の表面に配置された複数のマスクを
包含する領域から成る最大構成要素形成面よりも大きな
噴射孔を有する噴射ノズルによって少なくとも前記複数
のマスクが包含される最大構成要素形成面の全領域に遊
離微粒子を同時に噴射し、前記マスクパターンの形状に
応じた物品を前記被加工物からエッチングによって複数
個同時に製作することを特徴とする物体の表面加工方法
に関するものである。
【0005】
【作用】従って複数のマスクを包含する領域から成る最
大構成要素形成面よりも大きな噴射孔を有する噴射ノズ
ルによってマスクの最大構成要素形成面の全領域に遊離
微粒子を同時に噴射することによって、同一のパターン
のマスクが複数個所定の配列で施された被加工物の表面
であってマスクが欠如された領域が遊離微粒子によって
選択的にエッチング加工される。
【0006】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面と共に詳述す
る。図1乃至図3はこの発明の物体の表面加工装置と被
加工物及び該被加工物上のマスクとの関係を示した説明
図であって、図1はその平面図、図2は図1のX1 −X
2 線上における断面図、そして図3は図1のY1 −Y2
線上における断面図である。
【0007】1は加工物装着台で、X、Y、Z軸の三次
元方向に移動可能に構成されている。この加工物装着台
1に被加工物2を載せ、ワックスで固定する。被加工物
2の材料としては、例えば厚み50μm程度のAl2O3TiC
を使用した。
【0008】次に、被加工物2の加工面にマスク3を被
せる。このマスク3の形状は、図4に示したような、例
えば、マイクロエレクトロニクスに使用する、大きさ
が、例えば、その一辺が1000μm以下の立方体をし
た歯車、レバー、軸受などの機械要素を製作できるよう
にパターニングされていて、この実施例では、血液循環
用ポンプのプレートファンを6個形成したポジティブパ
ターンのマスク3を例示した。これらのマスク3は、材
料として感光性ポリウレタン樹脂を使用し、厚さ50μ
m程度にスピンコートし、プレートファンのパターンが
形成されるように紫外線照射して作成することができ
る。
【0009】プレートファンのマスク3の個々の寸法及
びマスク間隔は次の通りである。 プレートファンの翼幅A 10〜100μm プレートファンの翼直径B 500〜1000μm プレートファンの中心穴径C 50〜100μm マスク3の間隔D 1,200μm プレートファンの翼幅Aが小なる場合は、図6に示した
ようなボス部7を施して補強した形状にマスク3を形成
すると良い。
【0010】次に、このようなマスク3上から噴射ノズ
ル4を使用して、例えば、粒径1μm程度のSiC を含む
固気2相混合噴流6を被加工物2の表面に向かって高速
噴射する。そうするとマスク3に覆われていない被加工
面はエッチングされ、その後マスク3を外すとプレート
ファンが得られる。
【0011】前記の固気2相混合噴流6を生成する方法
及びその装置は、本発明者が発明し、本出願人が平成2
年9月25日に出願した特許願(2)、特願平2−25
2013「均一な固気2相混合流生成方法及び粉体供給
輸送装置」に開示した技術を用いるのが好ましい。この
先願発明は、高圧気体の平行流を流す粉体供給輸送管内
に、この粉体供給輸送管に垂直に、固気2相流吹き出し
口を有する粉体供給円筒ノズルを設け、このノズルの表
面で前記平行流が加速される加速領域を形成し、この加
速領域で固気2相流吹き出し口より固気2相流を吹き出
させ、粉体を高圧気体で高速加速攪拌すると共に、前記
ノズルの下流域になるにしたがって粉体を攪拌分散させ
て、粉体が均一に攪拌された固気2相混合流を生成する
方法及びその装置が開示されている。
【0012】この先願発明の装置に、この実施例の噴射
ノズル4を装着して固気2相混合噴流6を噴射孔5から
噴射させるとよい。この実施例の噴射ノズル4は断面が
長方形の噴射孔5になっており、この噴射孔5とマスク
3との寸法関係は次の表1のようになっている。即ち、
数式1の条件を満足させる関係を保つようにする。な
お、ここで言う「マスク又はマスク群の最大構成要素形
成面の寸法」とは、マスク3が一枚の場合、その最大構
成要素形成面の寸法は符号Bを指し、マスク3が複数の
マスク3群から構成されている場合、その最大構成要素
形成面の寸法は符号EとBを指す。
【0013】
【数1】 噴射ノズル4の噴射孔5の > マスク又はマスク群の 投影面の寸法 = 最大構成要素形成面の寸法
【0014】
【表1】
【0015】このような関係を保つことにより、図7に
示した噴射圧力分布の均一なΗ−I−J−Kで囲んだ部
分の噴射圧力の固気2相混合噴流6で噴射加工すること
ができる。この図7は被加工面の圧力分布特性を3次元
で示したものである。また、この部分Η−I−J−Kに
おける混合噴流6は、噴射圧力分布が均一なだけでな
く、混合噴流6そのものが図2及び図3で点線で示した
ように平行流になっている。従って、プレートファンの
表面構造及び性状が均一に仕上がり、またマスク3に噴
射圧力が均一に当たるため、マスク3の傷みが従来より
少なく、寿命を長く保つことができる。
【0016】図4はプレートファンを製作するためのポ
ジティブパターンのマスク3であるが、図5に示したネ
ガティブパターンのマスク3aによっても、この発明の
原理を適用することにより被加工物2に噴射加工を行う
ことができる。そしてまた前述の実施例では、被加工物
2の表面を混合噴流6によりエッチングする場合につい
て記したが、超微粉体を含む混合噴流を高速噴射するこ
とによりディポジションすることもできる。
【0017】この実施例では、噴射ノズルの噴射孔の断
面が長方形の噴射ノズルを例示したが、その断面が他の
形状、例えば円形であってもよく、マスクの形状に応じ
て、また被加工物の加工面の面積に応じて種々変更する
ことができる。
【発明の効果】以上のように本発明は、被加工物に対し
て遊離微粒子を噴射して被加工物の表面の加工を行なう
ようにした物体の表面加工方法において、被加工物の表
面に同一のパターンのマスクを複数個所定の配列で施
し、被加工の表面であってマスクが欠如された領域を遊
離微粒子によって選択的にエッチング加工するととも
に、被加工物の表面に配置された複数のマスクを包含す
る領域から成る最大構成要素形成面よりも大きな噴射孔
を有する噴射ノズルによって少なくとも複数のマスクが
包含される最大構成要素形成面の全領域に遊離微粒子を
同時に噴射し、マスクパターンの形状に応じた物品を被
加工物からエッチングによって複数個同時に製作するよ
うにしたものである。従ってこのような構成によれば、
複数のマスクを包含する領域から成る最大構成要素形成
面よりも大きな噴射孔を有する噴射ノズルによってマス
クの最大構成要素形成面の全領域に遊離微粒子を同時に
噴射することが可能になり、これによってマスクを施し
た被加工物の表面であってマスクが欠如された領域を遊
離微粒子によって同時にかつ選択的にエッチング加工す
ることが可能になる。とくにここで、被加工物の表面に
は同一のパターンのマスクが複数個所定の配列で施され
ているために、マスクの形状に応じた任意の領域の加工
を行なうことが可能になるとともに、同時に複数のマス
クの領域の加工が可能になる。よってマイクロエレクト
ロメカニクス分野のような微小なパーツデバイスの複数
個同時の微細加工に適用することが可能になる。しかも
マスクが欠如された全領域を同時にかつ均一に遊離微粒
子によってエッチング加工するようにしているために、
同時に製作される複数の物品間の品質のバラツキをなす
くことが可能になる。またマスクの表面に遊離微粒子が
均一に混じった平行な、しかも噴射圧力が均一な混合噴
流が当るために、マスクの傷みが従来よりも少なく、こ
れによってマスクの長寿命化が図られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物体の表面加工装置と被加工物及び
該被加工物上のマスクとの関係を示した説明図であっ
て、これはその平面図である。
【図2】図1のX1 −X2 線上における断面図である。
【図3】図1のY1 −Y2 線上における断面図である。
【図4】この発明に用いるポジティブパターンのマスク
の実施例である。
【図5】この発明に用いることができるネガティブパタ
ーンのマスクの実施例である。
【図6】この発明に用いることができるポジティブパタ
ーンのマスクの他の実施例である。
【図7】この発明の被加工物の被加工面に対する混合噴
流の圧力分布特性である。
【符号の説明】
1 被加工物装着台 2 被加工物 3,3a マスク 4 噴射ノズル 5 噴射孔 6 混合噴流 7 ボス部 A プレートファンの翼巾 B プレートファンの翼直径 C プレートファンの中心穴径 D マスク3の間隔 E マスクの最大構成要素形成面の長さ F 噴射孔の長径 G 噴射孔の短径

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物に対して遊離微粒子を噴射して被
    加工物の表面の加工を行なうようにした物体の表面加工
    方法において、 被加工物の表面に同一のパターンのマスクを複数個所定
    の配列で施し、前記被加工の表面であってマスクが欠如
    された領域を遊離微粒子によって選択的にエッチング加
    工するとともに、 前記被加工物の表面に配置された複数のマスクを包含す
    る領域から成る最大構成要素形成面よりも大きな噴射孔
    を有する噴射ノズルによって少なくとも前記複数のマス
    クが包含される最大構成要素形成面の全領域に遊離微粒
    子を同時に噴射し、 前記マスクパターンの形状に応じた物品を前記被加工物
    からエッチングによって複数個同時に製作することを特
    徴とする物体の表面加工方法。
  2. 【請求項2】前記複数のマスクが被加工物の長さ方向に
    沿ってほぼ等間隔で一列に配列されていることを特徴と
    する請求項1に記載の物体の表面加工方法。
  3. 【請求項3】噴射孔の形状が長方形であって、前記被加
    工物の長さ方向が長辺と平行になるようにして遊離微粒
    子を噴射することを特徴とする請求項1に記載の物体の
    表面加工方法。
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