JP3082471U - 動作人形 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】腕部と脚部を動作させることができる動作人形
を提供する。 【解決手段】胴体部１に腕部２と脚部３とを左右に回動
可能に設け、胴体部１内に内蔵される１つのゼンマイに
より動作する、以下の要件を備えたこと。 (イ)上記ゼンマイの回転軸は、上記胴体部１の前後に突
出して設けられ、上記回転軸の両端にはそれぞれ回転板
６が偏心位置で固定されていること (ロ)上記腕部２と脚部３とは上記前後の回転板６にそれ
ぞれ係合可能で、回転板６ａ、６ｂの回転に応じて左右
に揺動可能に設けられていること

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は腕部と脚部を動作させる動作人形に関する。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

一般に、ミニカーなどのようにゼンマイを駆動源とする玩具は従来から親しま れており、安価で手軽なおもちゃとして消費者に認知されている。

【０００３】 ところで、ゼンマイは主に回転軸を回転させるだけの機能を有するものにすぎ ず、ミニカーなどの走行玩具のように、車輪を回転させるための駆動源として最 も適しているが、ただ直進走行するだけであるから、動きが単調となり、長期に わたって興味を維持させることはできない。

【０００４】 一方で、ゼンマイには低コストであるという長所があり、この長所を生かして 走行玩具だけでなく、もっと別の動作をする玩具の提案が望まれている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は上記問題点を解消し、腕部と脚部を動作させることができる動作人形 を提供することをその課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

前記課題を解決するため、本考案に係る動作人形は、胴体部に腕部と脚部とを 左右に回動可能に設け、胴体部内に内蔵される１つのゼンマイにより動作する、 以下の要件を備えたことを特徴とする。 (イ)上記ゼンマイの回転軸は、上記胴体部の前後に突出して設けられ、上記回転 軸の両端にはそれぞれ回転板が偏心位置で固定されていること (ロ)上記腕部と脚部とは上記前後の回転板にそれぞれ係合可能で、回転板の回転 に応じて左右に揺動可能に設けられていること

【０００７】

【考案の実施の形態】

図１は動作人形の正面図で、同図において符号１は胴体部、２は腕部、３は脚 部を示す。図２は図１のＸ−Ｘ線上の断面図である。

【０００８】 胴体部１の内部にはゼンマイユニット４が配置されている。ゼンマイユニット ４のゼンマイの一端は胴体部１に係止され、他端には回転軸５が取り付けられて いる。上記ゼンマイの回転軸５は、上記胴体部１の前後に突出して設けられ、上 記回転軸５の両端にはそれぞれ円形の回転板６ａ、６ｂが偏心位置で固定されて いる。なお、７はゼンマイの巻き上げ軸である。

【０００９】 次に、図３に示されるように、胴体部１の背面側には揺動体８が配置されてい る。揺動体８の下端は胴体部１下部中央の軸に揺動自在に取りつけられている。 そして、揺動体８の中央部には縦に長い長孔９が形成され、その上部は二股に分 岐して二股部１０が形成されている。上記長孔９の内部には後部回転板６ｂが係 合している。

【００１０】 これに対し、上記腕部２と脚部３とは上記前後の回転板６ａ、６ｂにそれぞれ 係合可能に設けられている。

【００１１】 すなわち、図１及び図４に示されるように、胴体部１の上部から左右両側にコ 字形の肩部１２が張り出し形成され、また各肩部１２の下方には、前方に突出す る凸部１３が形成されている。そして、上記肩部１２に設けた軸１４には腕部２ が水平方向に回動自在に軸支されている。

【００１２】 腕部２は上腕部２ａと前腕部２ｂとを連結軸１５を介して水平に回動可能に連 結してなり、上腕部２ａの中間は上記胴体部１の肩部１２の軸に水平方向に回動 自在に軸支されている。上腕部２ａの後部には延長部１６が形成され、延長部１ ６は胴体部１の背面よりも後方に伸びている。また、前腕部２ｂには、上腕部２ ａとの連結軸１５よりも後方に折り曲げ部１７が形成され、この折り曲げ部１７ の先端の軸２３と上記凸部１３に設けられた軸２４とには作動リンク１８が水平 方向に回動できるように連結されている。なお、上記肩部１２の軸には弦巻バネ １９が取り付けられ、これによって上腕部２ａの延長部１６は常時揺動体８の二 股部１０に係合するように付勢されている。

【００１３】 次に、図１及び図２に示されるように、脚部３はくの字形に屈曲し、足部３ａ は全体を立ち状態に保持できるように、前後に長く形成されている。脚部３の基 部には筒部２０が形成され、筒部２０は胴体部１の前部の下部両側に設けられた 軸受け部２１に左右に回動自在に取り付けられている。そして、筒部２０から胴 体部１の前面に作動軸２２が一体に突出形成されている。作動軸２２は引っ張り バネ２５により互いに引き寄せられているとともに、作動軸２２間には胴体部１ の前側の回転板６ａが係合している。

【００１４】 上記構成において、ゼンマイを巻き上げて解放すると、回転軸５が回転するの で、前後の回転板６ａ、６ｂも回転する。後部の回転板６ｂが回転すると、揺動 体８が左右に揺動するので、両腕部２の後方延長部１６は揺動体８の二股部１０ で左右に動かされるから、図５に示されるように、上腕部２ａが左右に揺動する 。そのときに作動リンク１８が回動するので、前腕部２ｂは作動リンク１８によ って内外側に回動する。このようにして、腕部２は水平方向に揺動するので、上 腕部２ａは左右に振られるが、前腕部２ｂの振り角度が大きい。このため、リア ルな動きになる。

【００１５】 また、前部の回転板６ａが回転すると、脚部３の作動軸２２が左右に動かされ るので、脚部３も左右に揺動し、胴体部１は左右に動く。

【００１６】 このように、ゼンマイの動力によって脚部３と腕部２とが動くので、全体とし て現在流行しているパラパラダンスのような踊りを踊っているような動きとなる 。したがって、ゼンマイという低コストの動力源を生かして、走行玩具とは別の 遊びを楽しむことができる。

【００１７】 なお、回転板６ａ、６ｂは必ずしも円形でなくてもよい。多角形や長円形など であってもよい。

【００１８】

【考案の効果】

請求項１に係る考案によれば、ゼンマイによって胴体部の前後の回転板が偏心 軸を中心に回転すると、これに係合している腕部と脚部とが左右に揺動するので 、人形が踊りを踊っているように見え、走行遊びとは異なるロボット遊びを楽し むことができる。しかも、１つのゼンマイによって腕部と脚部とを動かすことが できるので、コストも低く抑えることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る動作人形の正面図

【図２】図１のＸ−Ｘ線上の断面図

【図３】上記動作人形の要部の背面図

【図４】上記動作人形の腕部の要部の平面図

【図５】上記動作人形の腕部部分の動作態様説明図

【符号の説明】

１ 胴体部 ２ 腕部 ３ 脚部 ４ ゼンマイユニット ６ａ、６ｂ 回転板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 胴体部に腕部と脚部とを左右に回動可能
   に設け、胴体部内に内蔵される１つのゼンマイにより動
   作する、以下の要件を備えたことを特徴とする動作人
   形。 (イ)上記ゼンマイの回転軸は、上記胴体部の前後に突出
   して設けられ、上記回転軸の両端にはそれぞれ円形の回
   転板が偏心位置で固定されていること (ロ)上記腕部と脚部とは上記前後の回転板にそれぞれ係
   合可能で、回転板の回転に応じて左右に揺動可能に設け
   られていること