JP3081638U - 二段式駐車装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】シリンダーの内部リークによるパレット自然降
下を防止できる新規な二段式駐車装置を提供する。 【解決手段】基台にその一端が軸支されたパレットを設
け、基台適所にその一端が軸支されるとともに他端にロ
ーラーを有するアームを設け、アーム適所と基台間に位
置するシリンダーを設け、シリンダーロッド端をアーム
適所に軸支し、以上の構成によりシリンダーロッドの伸
縮に応じてローラーがパレット下面に接して移動するこ
とによってパレットを昇降させる二段式駐車装置におい
て、シリンダーロッド伸長時のパレット自重によるパレ
ット自然降下を防止する手段を有することを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、油圧駆動型の二段式駐車装置における油の内部リークによるパレ ットの自然降下を防止した駐車装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、油圧シリンダーを用いてパレットを昇降させるタイプの二段式駐車 装置があるが、本案にて示すように、シリンダーの内部リークを防止する機能を 有するものは見当たらない。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の油圧式二段式駐車装置では、油圧シリンダーでパレットを上昇させたと き、このパレット自重は直に油圧シリンダーにかかるため、シリンダー内の内部 リークによって徐々にパレットが下降する。これを防ぐため、柱などにストッパ ーを設けて強制的に加工を防ぐ方法を採っており、コスト高になるという問題が ある。 本案はこれに対し、油圧シリンダーにかかる負荷を機構的に排除する新規なる 方式を提供するべく考案されたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

課題を解決する手段として本案は、シリンダーロッド伸長時のパレット自重に よるシリンダーへの負荷を防止する手段を設けてその主要部を構成した。 すなわち、基台にその一端が軸支されたパレットを設け、基台適所にその一端 が軸支されるとともに他端にローラーを有するアームを設け、アーム適所と基台 間に位置するシリンダーを設け、シリンダーロッド端をアーム適所に軸支し、以 上の構成によりシリンダーロッドの伸縮に応じてローラーがパレット下面に接し て移動することによってパレットを昇降させる二段式駐車装置において、シリン ダーロッド伸長時のパレット自重によるパレット自然降下を防止する手段を設け る。本案は以上の構成よりなる二段式駐車装置である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本案を使用する場合、まずシリンダーロッドを縮めてアームを反時計方向に回 動させ、パレットを最下位置にする。このパレット上に車を位置させた後、シリ ンダーロッドを伸長させるとローラーがパレット下面に押圧接触しながら回転し てアームは時計方向に回動し、パレットは最上位置へと達する。このときローラ ーはストッパーに当接している。 パレット下面とアーム間の角度をＡとしたとき、Ａ＞９０度のときはパレット 荷重によりアームを反時計方向に回そうとする力が働き、Ａ＝９０度のときはア ーム方向にのみ荷重が加わってアーム回動の力は発生しない。 Ａ＜９０度のときはアームを時計方向に回そうとする力が働く。しかし、スト ッパーにローラーが当接するため、ここでアーム回動は停止となる。 つまり、本案はこのＡ＜９０度になる位置にストッパーを設けているため、パ レット最上位置ではシリンダーに力が加わることがなくなり、内部リークが起こ らず、パレットの自然降下を防止することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本案の実施例について説明する。 図において、１は基台で、側面視Ｌ形の金属構造体である。２はパレットで、 その一端は基台上部に回動可能に軸支される。３はアームで、その一端は適宜支 持部材にてパレット側面に軸支され、他端にはローラー４が軸支される。 ５は油圧式のシリンダーで、その一端は基台側面に軸支され、シリンダーロッ ド先端はアーム中間部に軸支される。従って、シリンダーロッドの伸縮に対応し てアーム端のローラーはパレット側部近傍下面に接してパレット下面を移動し、 これによりパレットは基台への軸支部分を回動中心として回動つまり昇降する仕 組みである。 ６はパレット下面中間位置に固着されるストッパーである。なお、アームとシ リンダーによるパレット昇降機構およびストッパーは、パレット両側近傍に各々 設けられる。 以上が本案の一実施例である。 本例ではストッパーの位置が重要である。図４は本案におけるアーム回動とパ レット回動の関係を示したものである。パレット最下位置ではアームとパレット 間の角度は鈍角であるが、アーム回動起立とともにパレットは回動してパレット 右方は上昇する。やがてアームとパレット間は９０度となるが、さらにアームは 回動してこの角度は９０度よりやや大きくなってアーム端のローラーがストッパ ーに当たって停止する。 パレット荷重はアーム角度が鈍角のときはアームを反時計方向すなわちパレッ ト降下方向への力となるが、鋭角のときはアームを時計方向へ回そうとする力と なるが、ストッパーがあるためアーム回動は阻止され、従ってシリンダーに対す る押圧力が作用せず、内部リークを防止することができる。

【０００７】 図５〜図８は本案の他の実施例を示すものである。 前例が１本のアームに対し１個のストッパーを設けてアーム回動位置を規制し たが、本例は２本一組のアームを用いてストッパーなしでも同様の効果を得られ るよう構成したものである。 図７〜図８にて示すように、上部アーム１０の先端にローラーが軸支され、該 アーム下方近傍は下部アーム１１の先端に軸支されている。また上部アームと下 部アームは同一平面上にあるが、上部アームの突出部分は少し張り出して下部ア ームに軸支されている。従って、アーム回動位置は上部アーム下端が下部アーム 上端に接触する位置までとなり、アーム回動範囲を規制することとなって前例と 同様の効果を得ることができる。 以上のごとく、本案によってアーム回動規制ができ、従ってシリンダーの内部 リークによるパレット自然降下を防止することができる。

【０００８】

【考案の効果】

本案によれば、パレットとアーム間の角度が９０度以下にてストップするよう 構成されているので、パレット最上位置におけるシリンダーへの加圧をなくする ことができ、従ってシリンダーの内部リークを防いでパレットの自然降下を防止 することのできる有用なる装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の平面図

【図２】本考案の正面図（パレット最上位置）

【図３】本考案の正面図（パレット最下位置）

【図４】本考案の原理説明図

【図５】本考案の他例の正面図（パレット最上位置）

【図６】本考案の他例の正面図（パレット最下位置）

【図７】本考案の要部説明図

【図８】本考案の要部説明図

【符号の説明】

１ 基台 ２ パレット ３ アーム ４ ローラー ５ シリンダー ６ ストッパー １０ 上部アーム １１ 下部アーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】基台にその一端が軸支されたパレットを設
   け、基台適所にその一端が軸支されるとともに他端にロ
   ーラーを有するアームを設け、アーム適所と基台間に位
   置するシリンダーを設け、シリンダーロッド端をアーム
   適所に軸支し、以上の構成によりシリンダーロッドの伸
   縮に応じてローラーがパレット下面に接して移動するこ
   とによってパレットを昇降させる二段式駐車装置におい
   て、シリンダーロッド伸長時のパレット自重によるパレ
   ット自然降下を防止する手段を有することを特徴とする
   二段式駐車装置。