JP3081334B2 - 吸収冷凍機の抽気装置 - Google Patents

吸収冷凍機の抽気装置

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JP3081334B2
JP3081334B2 JP03356577A JP35657791A JP3081334B2 JP 3081334 B2 JP3081334 B2 JP 3081334B2 JP 03356577 A JP03356577 A JP 03356577A JP 35657791 A JP35657791 A JP 35657791A JP 3081334 B2 JP3081334 B2 JP 3081334B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、冷/暖房運転などに使
用する吸収冷凍機の抽気装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】吸収冷凍機は周知のように再生器、凝縮
器、蒸発器、吸収器などを順次配管接続し、臭化リチウ
ム水溶液などの吸収液により水などの冷媒を吸収させた
り、放出させたりしながら循環させ、熱の授受を行って
冷房運転に供したり、暖房運転に供したりする装置であ
る。
【0003】上記構成の吸収冷凍機においては、再生
器、凝縮器、蒸発器、吸収器、およびこれらを連結する
配管部などが鉄あるいはステンレス鋼によって形成さ
れ、冷媒に水、吸収液に臭化リチウム水溶液などが用い
られていると、吸収液が機器素材の金属と反応し、防食
皮膜を形成する際に水素ガスを発生する。
【0004】特に、運転中は再生器により吸収液が例え
ば160℃にも加熱されて高温蒸気となるため、吸収液
と金属との反応が起こり易く水素ガスの発生も多くな
る。
【0005】また、吸収冷凍機は全体が高真空システム
となっているため、溶接などにより気密性を高めてはい
るが、ピンホールや接続部などからの大気成分の侵入は
不可避であり、時間の経過と共に窒素や酸素などの大気
成分も増加する。
【0006】上記メカニズムで発生した水素ガスや、大
気から侵入した窒素や酸素などは冷凍機における冷却程
度では凝縮することがないし、吸収液への溶解度も極め
て小さいために蒸発器や吸収器の非溶液部に滞留し、次
第にその濃度が高まる。このようにして機内における水
素ガスなどの不凝縮ガス濃度が高まると、冷媒の蒸発が
抑制されて冷凍能力が低下する。
【0007】このため、機内に発生した不凝縮ガスを排
出する技術の提案が特公昭61−25993号公報や実
公昭63−11574号公報などになされている。
【0008】しかし、特公昭61−25993号公報に
提案された抽気装置は、吸収器または凝縮器から流入し
たガス体と吸収器から流入した吸収液から不凝縮ガスを
分離し、この不凝縮ガスを貯留する不凝縮ガスタンクの
圧力を液面リレーによって観察し、圧力が所定圧を超え
たときに弁を開いてポンプによりタンク内の不凝縮ガス
を排出するものであるから、圧力監視手段、排気ポン
プ、開閉用の弁を取り付ける必要があり、装置構成が複
雑となって製造コストが上昇するばかりか、管理も煩雑
になると云った問題点がある。
【0009】一方、実公昭63−11574号公報に提
案された装置は、パラジウムまたはその合金の薄膜は3
00〜500℃に加熱されると水素ガスのみを透過し得
るようになると云った性質を利用して形成された、いわ
ゆるパラジウムセルを用いた水素ガス排出機構の改良で
ある。
【0010】この装置によれば、不凝縮ガスタンクの圧
力を常時監視する必要がないし、排気用にポンプを設置
する必要もないため、構造が簡単になったと云うメリッ
トがある。しかし、温度差を利用した対流によって不凝
縮ガスをパラジウム管24aが設置された排気室Fに流
入させようとする構造に基本的な問題がある。
【0011】すなわち、実公昭63−11574号公報
に提案された技術は、図5に示したように不凝縮ガスタ
ンク23のガス体を上昇させる上昇管24eが、パラジ
ウム管24aを内蔵した排気室Fとパラジウム管24a
とを加熱するヒータ24cと共に保温材24gによって
カバーされ、ガス体の不凝縮ガスタンク23への下降管
24fが大気によって冷却される構成であり、上昇管2
4eおよび排気室Fと下降管24fとの間に温度差を設
け、不凝縮ガスタンク23に存するガス体が上昇管24
eを通って排気室Fに流入し、ここで加熱されたパラジ
ウム管24aに接触して水素ガスのみが機外に排出さ
れ、残余のガス体が冷却されている下降管24fを通っ
て不凝縮ガスタンク23に還流させようとするものであ
る。
【0012】しかし、不凝縮ガスタンク23に貯留され
ているガス体の温度は30〜40℃程度であり、排気室
Fに存するガス体の温度はヒータ24cによって加熱さ
れるため、例えば200〜300℃にも達し、不凝縮ガ
スタンク23のガス体より遥かに高温度となっている。
したがって、下降管24fが大気によって冷却されてい
るとしても、排気室Fで高温になったガス体が、下方に
位置し、温度の低いガス体によって満たされている不凝
縮ガスタンク23に向かって流入する強い対流が生じる
ことはない。
【0013】すなわち、下降管24fが排気室Fに連通
している部位においては、大気により冷却されている下
降管24fの方が排気室Fより温度が低いため、この部
位のみに注目すると確かに排気室Fから下降管24f側
へと低温度のガス体を流そうとする温度勾配が存在す
る。しかし、下降管24fが不凝縮ガスタンク23に連
通している部位では温度の低い不凝縮ガスタンク23か
ら温度の高い下降管24f側にガス体を流出させようと
する逆向きの温度勾配が出来ており、全体的に見ると下
降管24fの中間の何れかの部位で温度勾配がゼロとな
っており、排気室Fに一旦流入したガス体は下降管24
fを介して不凝縮ガスタンク23には容易に還流しない
ので、排気室Fに設けられたパラジウム管24aによる
水素ガスの排出効率も期待した程高くはならないと云う
問題点がある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来ある
吸収冷凍機の抽気装置は上記したように何れも満足の行
くものではないので、本発明は構造が基本的に簡単であ
り、管理が容易であると考えられているパラジウムセル
方式の水素ガス排出機構において、従来方式に比較して
格段に水素排出能力に優れた装置を提供しようとするも
のである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来技術の
課題を解決するためになされたもので、機内で発生した
水素ガスなどを抽気する装置であって、吸収器から吐出
した吸収液の一部を吐出させることによって吸引力を付
与することのできるエジェクター2基と、このエジェク
ター2基に連通した気液分離タンクと、この気液分離タ
ンクで分離されたガス体が流入する不凝縮ガスタンク
と、この不凝縮ガスタンクに設置した水素ガス排出用パ
ラジウムセルとから構成され、前記エジェクターの1基
が吸収器などの非溶液部に存するガス体をエジェクター
効果によって吸引可能に連通し、前記不凝縮ガスタンク
に存するガス体が前記パラジウムセル、残余のエジェク
ターおよび前記気液分離タンクを順次経由して前記不凝
縮ガスタンクに還流可能に前記パラジウムセルと残余の
エジェクターとを連通したことを特徴とする吸収冷凍機
の抽気装置と、
【0016】機内で発生した水素ガスなどを抽気する装
置であって、吸収器などの非溶液部に存するガス体を吸
収器から吐出した吸収液の一部を吐出させることによっ
て吸引力を付与することのできるエジェクターと、この
エジェクターに連通し気液混合流体が流入する気液分離
タンクと、この気液分離タンクで分離されたガス体が流
入する不凝縮ガスタンクと、この不凝縮ガスタンクに設
置した水素ガス排出用パラジウムセルとから構成され、
前記不凝縮ガスタンクに存するガス体が前記パラジウム
セル、前記エジェクターおよび前記気液分離タンクを順
次経由して前記不凝縮ガスタンクに還流可能に、前記パ
ラジウムセルと前記エジェクターとを連通し、かつパラ
ジウムセルからエジェクターを介して吸収器などの非溶
液部に至る不凝縮ガスの流路に開閉弁を設けたことを特
徴とする吸収冷凍機の抽気装置とを提供し、従来技術の
課題を解決するものである。
【0017】
【作用】吸収器から吐出した吸収液の一部を吐出させる
ことによって吸引力が付与されるエジェクターに、不凝
縮ガスタンクに設置した水素ガス排出用のパラジウムセ
ルが連通しているため、不凝縮ガスタンク内に存するガ
ス体はパラジウムセルを通ってエジェクターに吸引さ
れ、さらに気液分離タンクを経由して不凝縮ガスタンク
に還流する循環が行なわれ、パラジウムセル内で水素ガ
スだけが除去されるので、従来技術のように水素ガス濃
度の低下したガス体が何時までもパラジウムセル内に残
留してパラジウムセルの水素ガス分離能力が経時的に低
下すると云ったことがない。
【0018】
【実施例】図1は、本発明になる抽気装置2を組み込ん
だ吸収冷凍機の一構成例であり、図中11は高温再生
器、12は低温再生器、13は凝縮器、14は蒸発器、
15は吸収器、16は高温熱交換器、17は低温熱交換
器であり、この場合の抽気装置2はエジェクター21
a、21b、気液分離タンク22、不凝縮ガスタンク2
3、パラジウムセル24とから構成されている。
【0019】エジェクター21aには、吸収液ポンプP
1によって吸収器15から吸収液(例えば、臭化リチウ
ム水溶液)を高温再生器11に送るための吸収液管31
に連通した吸収液導入管32と、吸収器15において吸
収液が液体(水滴状を除く)として存在することのない
非溶液部Aに連通したガス体導入管33と、気液分離タ
ンク22に連通した気液吐出管34aとが、吸収液ポン
プP1が吐出した吸収液の一部を吸収液導入管32から
エジェクター21aに勢い良く吐出することによって生
じる吸引力(エジェクター効果)によって、吸収器15
の非溶液部Aに存するガス体がガス体導入管33を介し
てエジェクター21aに流入し、下方に設置した気液分
離タンク22に気液吐出管34aを介して気液一体とな
って吐出するように配管接続されている。
【0020】残余のエジェクター21bには、前記吸収
液管31に連通したもう一つの吸収液導入管32と、不
凝縮ガスタンク23に設置したパラジウムセル24に連
通した非水素ガス吐出管37と、気液分離タンク22に
連通した気液吐出管34bとがエジェクター21aの場
合と同様に配管接続されて、吸収液が吸収液導入管32
からエジェクター21bに勢い良く吐出することによっ
て生じる吸引力により、パラジウムセル24に存するガ
ス体が非水素ガス吐出管37を介してエジェクター21
bに流入し、吸収液導入管32から吐出する吸収液と混
合され、気液一体となって下方の気液分離タンク22に
気液吐出管34bを介して吐出するようになっている。
【0021】気液分離タンク22は、邪魔板25により
内部がBとCの二領域に区画され、広い領域Bの底部に
前記気液吐出管34aと34bの吐出口が設けられ、狭
い領域Cの底部は一部が開口し、吸収器15の非溶液部
Aに吸収液戻し管35を介して連通している。また、気
液分離タンク22の天板部は領域Bの方が領域C側より
高くなるように傾斜しており、その最も高い付近に不凝
縮ガス吐出管36が配管接続され、上方に設置した不凝
縮ガスタンク23と連通している。
【0022】不凝縮ガスタンク23の天板部に水素ガス
排出用のパラジウムセル24が不凝縮ガス管24dを介
して設けられている。そして、このパラジウムセル24
と前記エジェクター21bとが非水素ガス吐出管37を
介して連通している。パラジウムセル24を不凝縮ガス
タンク23の上部に取り付けたのは、比重の小さい水素
ガスを効果的に流入させて分離除去するためである。
【0023】なお、パラジウムセル24の構造について
は特に規定するものではないが、図2に例示したように
薄膜の金属パラジウムまたは合金パラジウムによるパラ
ジウム管24aを例えばセル24bの中心部に配置した
ヒータ24cによって300〜500℃に加熱できるよ
うにし、前記不凝縮ガス管24dをセル24b内の空間
Dに連通させ、さらにこの空間Dに前記非水素ガス吐出
管37が連通するような構成にすればよい。
【0024】そして、パラジウム管24aの端部をセル
24bから突出して開口させておくことにより、パラジ
ウム管24aが300〜500℃に加熱され、不凝縮ガ
スタンク23から不凝縮ガス管24dを介してパラジウ
ムセル24の空間Dに流入したガス体に水素ガスが含有
されていると、水素ガスのみがパラジウム管24aの壁
面を透過して内部空間Eに入り、開口端部から機外に排
出される。
【0025】したがって、高温再生器11、低温再生器
12、凝縮器13、蒸発器14、吸収器15、高温熱交
換器16、低温熱交換器17およびこれらを連結する配
管部などが例えば鉄によって形成され、前記したように
冷媒に水、吸収液に臭化リチウム水溶液が用いられてい
ると、運転中、吸収液は高温再生器11において例えば
160℃にも加熱され、高温蒸気となった吸収液などが
装置を構成する鉄と反応して表面に防食皮膜を形成し、
この反応が起こるときに水素ガスが発生する。このよう
にして機内に発生する水素ガスは、冷凍機における冷却
温度範囲では凝縮することがないし、吸収液への溶解度
も極めて小さいため、吸収器15などの非溶液部Aに滞
留し次第にその濃度が高まる。
【0026】しかし、上記吸収冷凍機においては本発明
の抽気装置2が組み込まれているため、吸収液ポンプP
1の駆動により所定の圧力(例えば、2Kgf/cm2 )で吐
出した吸収液の一部が吸収液導入管32を介してエジェ
クター21aと21bとに高速で吐出し、エジェクター
21aにおいては吸収器15の非溶液部Aに一端が連通
しているガス体導入管33のエジェクター21a側開口
部の圧力が著しく低下するので、吸収器15の非溶液部
Aに存する冷媒蒸気、霧状吸収液、水素ガスなどのガス
体がガス体導入管33に引き込まれ、吸収液と共に気液
吐出管34aを介して気液分離タンク22の内部に気液
混合流体として吐出し、エジェクター21bにおいては
パラジウムセル24の空間Dに存するガス体が非水素ガ
ス吐出管37を介して吸引され、これも吸収液と一体と
なった気液混合流体として気液吐出管34bを介し、気
液分離タンク22の内部に吐出する。
【0027】気液吐出管34a、34bをそれぞれに介
して気液分離タンク22の領域B側に吐出した気液の混
合流体は、邪魔板25によって領域C側への流動が遮ら
れて入るため、広い領域Bの側で気液が分離される。す
なわち、水素ガスなどの不凝縮ガスは上記したように吸
収液には実質的に溶解されないため、領域Bに貯留され
ている間に吸収液の中を気泡となって上昇し、天板部に
接続された不凝縮ガス吐出管36を介し、上方に設置さ
れている不凝縮ガスタンク23に流入する。水素ガス等
の不凝縮ガスが分離された吸収液は邪魔板25の上を通
って領域Cの側に流入し、底部に接続された吸収液戻し
管35を介して吸収器15の非溶液部Aに還流する。
【0028】不凝縮ガスタンク23の上部には不凝縮ガ
ス管24dを介してパラジウムセル24が接続されてお
り、しかも非水素ガス吐出管37の内部にはエジェクタ
ー21bの方向への圧力差による吸引力が作用している
ため、不凝縮ガスタンク23に存するガス体は不凝縮ガ
ス管24d、パラジウムセル24、非水素ガス吐出管3
7を経由してエジェクター21bに至り、気液吐出管3
4bを介して気液分離タンク23に流入し、ここで気液
が再び分離されて不凝縮ガスタンク23に還流する。
【0029】そして、ガス体がパラジウムセル24の空
間Dをエジェクター21bの方向へと流動する際に、セ
ル24bの中心部に設置されたパラジウム管24aがヒ
ータ24cによって300〜500℃に加熱されている
ので、このパラジウム管24aと接触したガス体のうち
の水素ガスだけがパラジウム管24aの薄い壁面を透過
して内部空間Eに入り、開口端部から機外に放出され
る。なお、残余のガス体は上記したように非水素ガス吐
出管37を介してエジェクター21bに至り、気液吐出
管34b、気液分離タンク22、不凝縮ガス吐出管36
を経由して不凝縮ガスタンク23に還流する。
【0030】このように、本発明の抽気装置2によれ
は、水素ガスが排出されて水素濃度の低下したガス体が
水素ガス排出用パラジウムセル24の空間Dに長時間滞
留することがないため、パラジウム管24aによる水素
ガスの排出作用効果は常に最大限に発揮され、経時的に
劣化することがない。
【0031】なお、前記不凝縮ガスタンク23には開閉
弁V1を介して排気管38が取り付けられ、パラジウム
セル24によっても除去することのできない水素ガス以
外の不凝縮ガス、例えば配管部や溶接のピンホールなど
から機内に侵入した窒素や酸素などの空気成分が排出で
きる構造になっている。
【0032】上記構成の抽気装置2の場合には、例えば
吸収器15の内部でガスが一時的に多量に発生して内圧
が急上昇し、ガス体導入管33を介してエジェクター2
1aに吸引されるガス体の流量が増加しても、パラジウ
ムセル24は他のエジェクター21bと連通しているた
め、不凝縮ガスタンク23に存するガス体をエジェクタ
ー21aに吸引されるガス体の圧力や流量に影響される
ことなくエジェクター21bに吸引し、気液吐出管34
bを介して気液分離タンク22に吐出させることが可能
になると云ったメリットがある。
【0033】また、不凝縮ガスタンク23の内圧が変動
した場合にも、ガス体導入管33を介してエジェクター
21aに吸引されるガス体の流量には全く影響が現れな
いため、吸収器15に存するガス体は常に一定量が気液
吐出管34aを介して気液分離タンク22に流入するの
で、不凝縮ガスの排出が安定して行われる。
【0034】図3は、抽気装置2を1基のエジェクター
21によって構成した他の一実施例を示している。この
抽気装置2においては、吸収液導入管32と、ガス体導
入管33と、開閉弁(例えば、電磁弁)V2を有する非
水素ガス吐出管37と、気液吐出管34とが、吸収液ポ
ンプP1が吐出した吸収器15からの吸収液の一部を吸
収液導入管32からエジェクター21に勢い良く吐出す
ることによって生じる吸引力により、吸収器15の非溶
液部Aに存するガス体とパラジウムセル24に存するガ
ス体とがそれぞれガス体導入管33と非水素ガス吐出管
37とを介してエジェクター21に吸引され、吸収液導
入管32から流入する吸収液と一緒になって、下方に設
置した気液分離タンク22に気液一体となって流入する
ように、配管接続されており、その他の構成は図1と同
一である。
【0035】前記開閉弁V2は、吸収冷凍機の運転中は
ガス体を流動可能に開放し、吸収液ポンプP1の停止時
または吸収冷凍機の停止時には閉じられて、不凝縮ガス
タンク23から低圧になった吸収器15にガス体が、パ
ラジウムセル24、非水素ガス吐出管37、エジェクタ
ー21、ガス体導入管33を経由して逆流しないように
するものである。したがって、この開閉弁V2はガス体
導入管33の側に設置されても良い。
【0036】上記構成になる抽気装置2においては、吸
収液ポンプP1が吐出した吸収器15からの吸収液の一
部が吸収液導入管32からエジェクター21に勢い良く
吐出することにより、吸収器15の非溶液部Aに存する
ガス体とパラジウムセル24に存するガス体とが一つの
エジェクター21に吸引され、吸収液導入管32から流
入する吸収液と一体となって下方に設置した気液分離タ
ンク22に吐出するので、構成が簡単になると云った特
長がある。なお、気液の分離機構、水素ガスの排出機構
については図1の場合と同様であるので説明は省略す
る。
【0037】ところで、本発明は上記実施例に限定され
るものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨に沿
って各種の変形実施が可能であり、例えば気液分離タン
ク22と不凝縮ガスタンク23とを一体化し、竪長の構
成としても良いし、エジェクター21には吸収器15の
非溶液部Aの他にも凝縮器13の非溶液部とを連通さ
せ、凝縮器13に滞留する不凝縮ガスを気液分離タンク
22に導入するように構成することなども可能である。
【0038】また、パラジウムセル24は図4のように
中央にヒータ24cを設け、このヒータ24cの回りに
複数本(例えば、4本)のパラジウム管24aを配置
し、上部を下部に非水素ガス吐出管37と不凝縮ガス管
24dとをそれぞれ配管接続することも可能である。こ
のような構成のパラジウムセル24においては、不凝縮
ガスタンク23に存するガス体が不凝縮ガス管24dか
ら空間Dに流入して非水素ガス吐出管37に吐出する間
に、ガス体がパラジウム管24aと接触する機会が増す
ため、水素ガスを一層効率良く排出することが可能にな
る。
【0039】
【発明の効果】本発明になる吸収冷凍機の抽気装置は、
不凝縮ガスタンクに設置した水素ガス排出用パラジウム
セルに不凝縮ガスタンク内のガス体をエジェクターによ
る圧力差を利用して流入・流出させる構成であるから、
水素ガスが除去されて水素ガス濃度の低下したガス体が
何時までもパラジウムセル内に滞留し、パラジウムセル
の水素ガス分離排出能力が経時的に低下すると云ったこ
とがない。このため、蒸発器などで冷媒の蒸発が抑制さ
れることがないから、長期に渡る使用においても吸収冷
凍機の冷凍能力が低下することがない、
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例を示す説明図である。
【図2】一実施例に用いたパラジウムセルの説明図であ
る。
【図3】他の一実施例を示す説明図である。
【図4】パラジウムセルの他の構成例を示す説明図であ
る。
【図5】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
11 高温再生器 12 低温再生器 13 凝縮器 14 蒸発器 15 吸収器 16 高温熱交換器 17 低温熱交換器 2 抽気装置 21、21a、21b エジェクター 22 気液分離タンク 23 不凝縮ガスタンク 24 パラジウムセル 24a パラジウム管 24b セル 24c ヒータ 24d 不凝縮ガス管 24e 上昇管 24f 下降管 24g 保温材 25 邪魔板 31 吸収液管 32 吸収液導入管 33 ガス体導入管 34、34a、34b 気液吐出管 35 吸収液戻し管 36 不凝縮ガス吐出管 37 非水素ガス吐出管 A 非溶液部 B、C 領域 D 空間 E 内部空間 F 排気室 V1、V2 開閉弁 P1 吸収液ポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 43/04 F25B 15/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機内で発生した水素ガスなどを抽気する
    装置であって、吸収器から吐出した吸収液の一部を吐出
    させることによって吸引力を付与することのできるエジ
    ェクター2基と、このエジェクター2基に連通した気液
    分離タンクと、この気液分離タンクで分離されたガス体
    が流入する不凝縮ガスタンクと、この不凝縮ガスタンク
    に設置した水素ガス排出用パラジウムセルとから構成さ
    れ、前記エジェクターの1基が吸収器などの非溶液部に
    存するガス体をエジェクター効果によって吸引可能に連
    通し、前記不凝縮ガスタンクに存するガス体が前記パラ
    ジウムセル、残余のエジェクターおよび前記気液分離タ
    ンクを順次経由して前記不凝縮ガスタンクに還流可能に
    前記パラジウムセルと残余のエジェクターとを連通した
    ことを特徴とする吸収冷凍機の抽気装置。
  2. 【請求項2】 機内で発生した水素ガスなどを抽気する
    装置であって、吸収器などの非溶液部に存するガス体を
    吸収器から吐出した吸収液の一部を吐出させることによ
    って吸引力を付与することのできるエジェクターと、こ
    のエジェクターに連通し気液混合流体が流入する気液分
    離タンクと、この気液分離タンクで分離されたガス体が
    流入する不凝縮ガスタンクと、この不凝縮ガスタンクに
    設置した水素ガス排出用パラジウムセルとから構成さ
    れ、前記不凝縮ガスタンクに存するガス体が前記パラジ
    ウムセル、前記エジェクターおよび前記気液分離タンク
    を順次経由して前記不凝縮ガスタンクに還流可能に、前
    記パラジウムセルと前記エジェクターとを連通し、かつ
    パラジウムセルからエジェクターを介して吸収器などの
    非溶液部に至る不凝縮ガスの流路に開閉弁を設けたこと
    を特徴とする吸収冷凍機の抽気装置。
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