JP3080785U

JP3080785U - 携帯電話用電磁波吸収減衰構造体

Info

Publication number: JP3080785U
Application number: JP2001002830U
Authority: JP
Inventors: 弘今村
Original assignee: 株式会社日本ハネック
Priority date: 2001-04-02
Filing date: 2001-04-02
Publication date: 2001-10-05
Anticipated expiration: 2007-04-02

Abstract

(57)【要約】【課題】本考案は、簡単な構造手段にて電磁波を吸収減
衰する事が出来る。つまり、携帯電話の受信、発信（通
話時）の人体に対する有害電磁波を携帯電話の裏側（背
面）のアンテナ部に装着する事により、通話に支障なく
電磁波を減衰させる構造体であり、アンテナ部分の側面
に装着しても良い。【解決手段】電磁波吸収減衰体（１）の基本構成とな
る、導電体（３）の研究によりこれを利用して、電磁波
吸収減衰体（１）を適度に湾曲形状にして、表面に両面
テープ（２）を装着してなる、携帯電話用電磁波吸収減
衰構造体。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、携帯電話から出る電磁波を吸収減衰させる技術に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

現在、携帯電話が発生している強力な電磁波を無害レベル迄減衰する事が大きな課題である。従来、使用者側の頭部の耳覆いを付けて、電磁波を遮蔽する手段（特開平８−７８８７４）や（特開平９−４６７５６および特開平１０−６５７８３）および携帯電話ケースにシールド素材をもちいて、電話全体を包み込んでシールドするもの（特開平１０−３０８５９５および特開平１１−３１２８９１）等あるが、減衰効果も遮蔽効果も定かではなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

これは次のような問題点があった。携帯電話は電源を入れている場合に常時電磁波を発生しており、また通話中は一段と強くなる。しかし一番強力な電磁波が発生するのは、電話着信時である。だから呼出し中の音発信時、バイブレータ作動時、が特に強烈な電磁波が流れる、つまり電界も磁界も強く出る。これは社会問題にまで、取り上げられている。実際、心臓病患者のペースメーカーや精密機器に誤動作を起こす事は公知の事実である。この電磁波を吸収減衰する方法に、シンプルで効果的なものがなかった。本考案は、これらの問題点を除くためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、常時手元に置いたり身につけたりするので、電磁波を整流による減衰効果と共に、取り扱い面に於いても、装着利用する面に於いても、シンプルで手軽さを提供することを目的としている。また本考案は本出願人の先行技術である、特開平１１−２４４４００のプレートや、実登録第３０７４５４６の電磁波減衰遮蔽携帯電話ケース、そして実願２０００−８８７４の携帯電話電磁波減衰吸収カード等の関連技術であり、特に携帯電話の発生する強力な電磁波を整流して減衰させる目的を達成する為に、本考案においては、電磁波減衰吸収体（１）を携帯電話のアンテナ基部（５）の背面および側面に両面テープ（２）等で、またワンタッチ取付け等の方法でアンテナ頭部に接触するように装着する事である。本考案は、以上のような構成よりなる携帯電話電磁波吸収減衰構造体である。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案に於いては、電磁波吸収減衰体（１）の技術を以下説明する。１．パーマロイ板を直接にプレート状あるいは、棒状にしたものを使用。又は、パーマロイ板を樹脂材やゴム材でサンドイッチにしたものを使用。２．銅やアルミ材、ニッケル、真鍮類、その他の導電材、またはこれらを金属メッシュにしたものをベースにして、樹脂材やゴム材でサンドイッチにしたものを使用。３．この、１．２．で構成された、それぞれの電磁波吸収減衰体（１）を湾曲形状に形成し、その表面に両面テープ（２）を装着したものを使用する。

【０００６】電磁波吸収減衰体（１）に使用している導電材について、再度説明する。１．アルミ、銅、ニッケル、黄銅、金、銀、その他の導電性物質等を使用。２．これらの物質を粉末化して、インクまたは塗料にして樹脂プレート等に塗布する。あるいは、プリント印刷にしても良い。３．また、これら粉末等を合成樹脂、合成ゴム、あるいは天然樹脂、天然ゴム、等に含有成形しても良い。４．携帯電話の四方周囲の電磁波を捕らえる事が目的であるが、特に強力な電磁波を放射してるアンテナ部分は、電磁波吸収減衰体（１）とアンテナ先端部の接触が重要であり（３ｍ／ｍの隙間までは許容範囲）その為に電磁波吸収減衰体（１）を適当なる湾曲形状にしている事が特徴である。

【０００７】つまり、特に強力な電磁波を放出しているアンテナ低位部分に並立させた形状に設ける点が重要である。また、携帯電話パネル側の表側に電磁波（磁場と電場）が放射されているとして、各メーカーは対策を取っているが、実際は四方に放射されている。また本考案は、携帯電話パネル側の反対の裏側に装着して、放射電磁波を吸収減衰させる（整流による減衰効果と考えられる）、大きな特徴を持っている。以下、電磁波吸収減衰体（１）の実験テストから得られた結果は次のごとくである。１．携帯電話のアンテナ頭部（６）に対して、並立接触距離（１２）は０が最適であり、３ｍ／ｍ迄が効果範囲である。（参考図・・図４）２．アンテナ頭部（６）の頂点の高さを０基準として見ると電磁波吸収減衰体（１）の先端の高さは、−３ｍ／ｍ〜＋５ｍ／ｍが良く、最適な高さ範囲（１３）は８ｍ／ｍである。（参考図・・図４）３．１・２の範囲距離を超えると、電磁波の減衰効果は落ちていく。４．吸収減衰率は非常に高いので、通話障害が出るかどうかのテストを長期間行う。Ａ．海外・・台湾高雄市内〜日本へ１５回通話テストするも、異状無し。Ｂ．日本・・携帯（８００ＭＺ）〜携帯（１５００ＭＺ）・・・１００回異常無し。携帯（８００ＭＺ）〜携帯（８００ＭＺ）・・・１２０回異状無し。携帯（８００ＭＺ）〜一般電話・・・２３０回異状無し。

【０００８】図５のごとく電磁波測定器のトリフィールドメーターと携帯電話（ＮＴＴ２０７）を１５センチ以内の距離に置いて、携帯電話を呼び出し、通話状態にして測定を行った。以下、携帯電話外部放出電磁波の減衰特性を説明する。測定条件として、測定に使用した携帯電話・・・ＮＴＴドコモＰ２０７。電磁波測定器は・・・Ｗ．Ｂ．Ｌｅｅ社製トリフィールドメーター。測定室は一般事務所内に於いて行い、室内の機器類は全てＯＦＦにする。測定環境は温度１７℃、湿度４３％の中で行った。

【０００９】

【表１】

【００１０】

【表２】

【００１１】表１、表２、の前方向以外にも測定したが同様な減衰を示した。他の測定方向は、右方向、左方向、後ろ方向、上方向、下方向である。

【００１２】表１および表２から分かるように、本考案を装着することにより電磁波の磁場電場が効果的に減衰していることが判明した。

【００１３】

【実施例】

本考案は以上のような構造であり、これを使用するときは電磁波吸収減衰体（１）の両面テープ（２）のフィルムを剥がして、図１、図２のごとく携帯電話のアンテナ基部（５）の背面あるいは側面に貼る。あるいは、ワンタッチで取付ける装着方法も良い。または図３に示すごとく、アンテナ頭部（６）に、電磁波吸収減衰体（１）のキャップ（７）を被せて装着する。次に携帯電話の機種により電磁波の放出特性が異なる物もあるので、電磁波吸収減衰体（１）の湾曲形状を手で曲げて、アンテナ頭部（６）とのクリアランスを少し変えることも出来る。（このクリアランスは０が最高であり、３ｍ／ｍ迄は許容範囲とする）このように簡単に装着するだけで良い。本考案の特徴は、電磁波は四方に放射されるが、整流による減衰効果のために、背面に装着しても吸収されて、減衰が容易なのである。

【００１４】

【考案の効果】

電磁波の磁場、電場を強力に吸収減衰（整流による減衰効果と考えられる）させるので、人や精密機器に影響せず、安心して何処でも電話が出来るようになる。さらに、今まで電話に雑音が入る時があったが、本考案を装着すると、そのノイズ類を１／５に減衰させる能力があることが、テスト結果で新効果として発見された。また、通話感度にはなんら影響しないのである。取り扱いが簡単であり、構造がシンプルなので生産が容易である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプレート状タイプの装着実施図であ
る。

【図２】本考案の棒状タイプの装着実施図である。

【図３】本考案のキャプ状タイプの装着実施図である。

【図４】本考案のクリアランスの説明断面図である。

【図５】本考案の測定説明図である。

【図６】本考案の電磁波吸収減衰の説明図である。

【符号の説明】

１電磁波吸収減衰体２両面テープ３導電材４被覆材５アンテナ基部６アンテナ頭部７キャップ８測定距離９木製測定台１０電磁波１１減衰電磁波１２並立接触距離１３高さ範囲

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】導電材（３）を中心に入れて、これに樹
脂材およびゴム材、およびその他の絶縁材で被覆した被
覆材（４）を設けた、電磁波吸収減衰体（１）の表面に
両面テープ（２）を接着して設け、これを携帯電話のア
ンテナ基部（５）の背面および側面に湾曲形状で装着さ
れてなる携帯電話用電磁波吸収減衰構造体。
【請求項２】導電材（３）を粉末にして、これを塗料
化又はインク化して、導電材塗料として、樹脂材等に塗
布印刷して設けてなる請求項１記載の携帯電話用電磁波
吸収減衰構造体。
【請求項３】導電材（３）を粉末化したものを、樹脂
材またはゴム材等に、含有して、成形して設けてなる請
求項１記載の携帯電話用電磁波吸収減衰構造体。
【請求項４】携帯電話のアンテナ基部（５）から出てい
る、アンテナ頭部（６）に適当なるクリアランスを保持
するために、またアンテナ部分に接触させるために、湾
曲形状を変えられる樹脂材を設けてなる請求項１記載の
携帯電話用電磁波吸収減衰構造体。
【請求項５】アンテナ頭部（６）に樹脂材又はゴム材
のキャップ（７）で装着する請求項１、請求項２、請求
項３記載の携帯電話用電磁波吸収減衰構造体。
【請求項６】導電性金属体をそのまま直接に電磁波吸
収減衰体（１）として設けてなる、請求項１記載の携帯
電話用電磁波吸収減衰構造体。