JP3080436U - ガイドパイプ付き木工用座堀ドリル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 木造建築で土台の表面に基礎から出ているア
ンカーボルトの頭が現れないことがある。この場合はア
ンカーボルト周囲を座堀をするのに、ノミで掘り込むが
ノミの刃先をアンカーボルトに当てて刃こぼれをおこし
やすく、アンカーボルト回りの座堀は大変な時間と労力
の浪費である。アンカーボルトの入った穴に、座堀を短
時間で正確に掘り下げる座堀ドリル刃先を提供する。 【解決手段】 座堀ドリルの中心軸よりガイドパイプを
突出して設け、このガイドパイプと同径の穴を座掘ドリ
ルに貫通し、この穴にアンカーボルトを填めて案内にし
てアンカーボルト周囲に座金の入る大径の座堀を行う。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は中心軸に案内穴を開けたガイドパイプ付き木工用座掘ドリルに関する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案の座堀ドリルは木造建築で基礎に固定されるアンカーボルトに合わせて 土台にドリルで穴を開けてはめ込むと土台の表面にアンカーボルトの頭が現れな いことがある。土台の表面から雄アンカーボルトが頭を出していない場合は、ア ンカーボルト周囲に座金とナットの入る大穴を開けるいわゆる座堀をおこなうの に、ノミを用いて掘り込むのが通常の工法である。しかしノミの刃先をアンカー ボルトに当てて刃こぼれをおこす危険性がつきまとい、数の多い座堀は時間と労 力の浪費である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

アンカーボルトの入った穴に、座掘ドリルを用いて座堀を短時間で正確に掘り 下げることができる座掘ドリルを提供する。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

従来の座堀ドリルの中心軸にアンカーボルトの入るガイドの筒穴を開け、これ に連続したガイドパイプをドリル先端面より突出して設け、このガイドパイプを アンカーボルト１０に填めて案内にし、アンカーボルトの周囲に座金の入る大径 の座堀をする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の座堀ドリルを図面によって説明する。図１は本考案の座堀ドリルの斜 視図でガイドパイプ１を中心に三方に伸びるベース６の３本の腕の各外周に付け た切り込み刃５と、ベース６の３本の腕の回転方向前面に取り付けられ、座堀を する面を切り込み刃５の円周の内部に沿って削る座堀外刃２と座堀中刃３と座堀 内刃４の三枚の座堀刃よりなる切削部分を備え。座堀ドリルのベース６の中心軸 にアンカーボルト１０に嵌め合わせる穴を開け、同内径のガイドパイプ１を前方 に突出して設ける。座堀ドリルのベース６の中心軸はガイドパイプ１の内径と同 じ内径の穴を貫通する。座堀ドリルの後方へはガイドパイプ１の内径の穴を延長 した内径の穴を持つシャフト７となり、シャフト７の終端にインパクトドリルの チャックに結合するビット８を取り付ける。

【０００６】 本考案の座堀ドリルの使用例を図４の断面図で説明する。基礎１１に土台９を 固定するには、基礎１１に埋め込み固定されたアンカーボルト１０に、土台９の 穴を案内にして落とし込む。穴は現場でアンカーボルト１０の位置に合わせてマ ーキングされてからドリルして開けるのが通常の工法である。基礎１１の工事者 と土台９の工事人は別であり、アンカーボルト１０の位置を土台にマーキングす るのは施工現場でアンカーボルト１０に合わせてなされる。

【０００７】 次に本考案の座堀ドリルの詳細を説明する。木造建築の構造躯体に用いるアン カーボルト１０は通常１２mm径から１５mm径である。従ってガイドパイプ１の内 径は１３mm又は１６mmとなる。１５mmガイドパイプ１を用いて１２mmのアンカー ボルト１０に填めて座堀１２の切削を行うことも可能で別段の不都合はない。ベ ース６とシャフト７の穴径もガイドパイプ１の内径に同じか多少は広い穴を開け る。

【０００８】 本考案の座堀用の外刃２と中刃３と内刃４について説明する。各刃は９mm角厚 さ３mmの刃物鋼で先端を約４５度に形成し、図２に示した約３０度の取り付け角 度でベース６に固定する。外刃２と中刃３と内刃４の各刃は図３の平面図に示し たように、１２０度の間隔で座堀円の外周と座堀円の中間と座堀円の内周を重複 しながら分割して切削する。

【０００９】 切り込み刃５について図３で説明する。座堀１２の円周を削る刃でベース６の 外周に１２０度に等間隔に固定して設ける。

【００１０】

【考案の効果】

本考案の座堀ドリルを用いれば、土台の表面にアンカーボルトの頭が現れない 場合の座堀が１カ所につき数秒で完了する。従来のノミを用いて５分以上の時間 とノミ刃先の欠損を考えるとき大幅な効率化といえる。又外壁と内壁の間隔に施 設を入れ込む設計では土台の表面を平面にするため、当初より土台の厚みよりも 短いアンカーボルトを使用してナット類を沈める設計もあり、現場で原寸合わせ の座堀を行う工事は多い。このように設計当初から座堀を予定する工事にも効率 よく対処できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の座堀ドリルの斜視図である

【図２】本考案の座堀ドリルの側面図である

【図３】本考案の座堀ドリルの平面図である

【図４】本考案の座堀ドリルの使用例の断面側面図であ
る

【符号の説明】

１ ガイドパイプ ２ 外刃 ３ 中刃 ４ 内刃 ５ 切り込み刃 ６ ベース ７ シャフト ８ ビット ９ 土台 １０ アンカーボルト １１ 基礎 １２ 座堀

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 座堀ドリルにおいて、座掘ドリルの中心
   軸からドリル前方へ突出した中空のガイドパイプを設
   け、該ガイドパイプの内径と等しい内径の穴を、座掘ド
   リル軸を貫通して後方のシャフトの内部に連続して開け
   たことを特徴とするガイドパイプ付き木工用座掘ドリ
   ル。