JP3080187U - 保持装置を具えたコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 全体構造が簡素化されると共に、その保持装
置による良好な保持を達成したコネクタの提供。 【解決手段】 絶縁本体、絶縁本体中に収容された複数
の導電端子、絶縁本体に組み合わされたシールド手段及
び少なくとも一つの保持装置を具え、該絶縁本体に第
１、第２及び第３位置決め溝が設けられ、シールド手段
が雄ネジを具えた螺設部を具え、保持装置は部分的に絶
縁本体中に収容されてコネクタを基板上に位置決めし、
相互に平行且つそれぞれ第１、第２位置決め溝内に収容
された第１、第２位置決め部を具え、各位置決め部が絶
縁本体と接合される複数の突起を具え、第１位置決め部
よりさらに雌ネジを具えた第３位置決め部が延伸されて
前述の雄ネジを具えた螺設部と螺合される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種のコネクタに係り、特に、一種の、保持装置を具えたコネクタに 関する。

【０００２】

【従来の技術】

本考案に関する周知のコネクタには、米国パテント第４，８７４，３３６号、 ５，第７０９，５５６号、及び台湾パテント出願第８１２１２３６４号、８３２ ００２５４号に記載のものがある。これらの周知のコネクタは、通常、保持装置 により基板に位置決めされる。コネクタを保持して良好に固定するため、コネク タの保持装置には余分に一つのナットを組合せ、並びに外接のネジにより保持装 置を挟み並びにコネクタに固定する必要がある。このような組合せ方式は、コネ クタ全体の構成素子の数を増加させ、製造と組立のコストダウンに不利であった 。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の目的は、全体構造が簡素化されると共に、その保持装置による良好な 保持を達成したコネクタを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、 少なくとも一つの位置決め溝が円弧形内表面を具えた複数の位置決め溝を具え た絶縁本体と、 該絶縁本体内に収容される複数の導電端子と、 基板への接合用の弾性アームと、円弧形外側面を具えた位置決め部を具え、該 位置決め部の延伸方向が弾性アームの延伸方向に対して垂直であり、且つ該位置 決め部が該絶縁本体の円弧形内表面を具えた位置決め溝内に挿入並びに位置決め される保持装置と、 を具えたことを特徴とする、保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項２の考案は、前記保持装置が連接部を具え、該連接部の両側より二つの 平行な第１、第２位置決め部が延伸され、該保持装置の位置決め部と弾性アーム がそれぞれ第１、第２位置決め部に設けられ、絶縁本体に該第１、第２位置決め 部に対応しこれら位置決め部を収容する第１、第２位置決め溝が形成されたこと を特徴とする、請求項１に記載の保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項３の考案は、前記保持装置の弾性アームが第２位置決め部の連接部より 離れた一端より一体に延伸形成され、位置決め部が第１位置決め部の中部より第 ２位置決め部のある平面に対して垂直な方向に延伸されたことを特徴とする、請 求項２に記載の保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項４の考案は、前記第１位置決め部と第２位置決め部の両側にそれぞれ複 数の突起が設けられて対応する第１、第２位置決め溝の内側面と相互に接合され ることを特徴とする、請求項２に記載の保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項５の考案は、前記コネクタが、少なくとも絶縁本体の一側面を被覆する シールド手段を具え、該シールド手段の両側にそれぞれ一つの貫通孔が設けられ たことを特徴とする、請求項３に記載の保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項６の考案は、前記保持装置にその位置決め部と第１位置決め部を共に貫 通する貫通孔が設けられたことを特徴とする、請求項５に記載の保持装置を具え たコネクタとしている。 請求項７の考案は、前記コネクタが螺合部を具えた案内装置を具え、該螺合部 がシールド手段の貫通孔と保持装置の貫通孔を貫通して保持装置の位置決め部と 螺合し一体とされたことを特徴とする、請求項６に記載の保持装置を具えたコネ クタとしている。 請求項８の考案は、前記案内装置の螺合部に雄ネジが設けられ、保持装置の位 置決め部に該雄ネジと螺合する雌ネジが設けられたことを特徴とする、請求項７ に記載の保持装置を具えたコネクタとしている。 請求項９の考案は、 対接部を具えて対接コネクタと相互に対接される絶縁本体と、 該絶縁本体内に収容される複数の導電端子と、 該絶縁本体内に嵌設され、基板への接合用の弾性アームと、雌ネジを具えた位 置決め部を具えた少なくとも一つの保持装置と、 該保持装置の位置決め部のある平面方向に対して垂直に、保持装置の位置決め 部に組み付けられ、螺合部を具えた案内装置と、 を具えたことを特徴とする、コネクタとしている。 請求項１０の考案は、前記案内装置が両側に取り付けられたシールド手段を具 えたことを特徴とする、請求項９に記載のコネクタとしている。 請求項１１の考案は、前記絶縁本体に円弧形の位置決め溝が設けられ、保持装 置の位置決め部の外表面が該円弧形の位置決め溝とマッチする円弧面とされたこ とを特徴とする、請求項９に記載のコネクタとしている。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案の保持装置を具えたコネクタは、絶縁本体、絶縁本体中に収容された複 数の導電端子、絶縁本体に組み合わされたシールド手段及び少なくとも一つの保 持装置を具え、該絶縁本体に第１、第２及び第３位置決め溝が設けられ、シール ド手段が雄ネジを具えた螺設部を具え、保持装置は部分的に絶縁本体中に収容さ れてコネクタを基板上に位置決めし、相互に平行且つそれぞれ第１、第２位置決 め溝内に収容された第１、第２位置決め部を具え、各位置決め部が絶縁本体と接 合される複数の突起を具え、第１位置決め部よりさらに雌ネジを具えた第３位置 決め部が延伸されて前述の雄ネジを具えた螺設部と螺合される。

【０００６】

【実施例】

図１に示されるように、本考案のコネクタ１は、絶縁本体１０、絶縁本体１０ 内に保持された複数の導電端子２０及び絶縁本体１０の一部の外側面を被覆する シールド手段３０を具えている。絶縁本体１０の両端にそれぞれＵ形の保持装置 ４０が嵌設され、案内装置５０が保持装置４０に対応してシールド手段３０の両 端に組み合わされている。

【０００７】 さらに図２から図４に示されるように、絶縁本体１０は、対接面１２ａを具え た縦長のベース部１２を具え、該ベース部１２の対接面１２ａより延伸された対 接部１４及びベース部１２の両端よりそれぞれ延伸された翼部１６を具えている 。絶縁本体１０内に、ベース部１２と対接部１４を貫通するように複数の端子収 容溝１８が設けられている。各一つの翼部１６に対向する上側面１２ｂと下側面 （符号なし）を貫通し且つ相互に平行な第１、第２位置決め溝１６ａ、１６ｂが 設けられ、Ｕ形の保持装置４０の両側の側翼がそのなかに挿入される。これら第 １、第２位置決め溝１６ａ、１６ｂの延伸方向と絶縁本体１０の対接面１２ａは 平行である。第１位置決め溝１６ａは対接面１２ａと第２位置決め溝１６ｂの間 に位置する。第１位置決め溝１６ａの対接面１２ａより離れた内側面１７にさら に半円形の内表面を具えた第３位置決め溝１６ｃが凹設されている。該第３位置 決め溝１６ｃの上部は絶縁本体１０の上側面１２ｂに貫通する。別に、絶縁本体 １０の対接面１２ａに第１位置決め溝１６ａと連通する貫通孔１９が設けられ、 その孔径は第３位置決め溝１６ｃの半円形部分の内径より小さく且つ両者の中心 線が整合している。

【０００８】 複数の導電端子２０が対応する端子収容溝１８中に収容され、該ど、絶縁本体 １０の対接部１４内に位置し対接されるコネクタの端子（図示せず）と相互に対 接される端子対接部２０ａと、垂直に折り曲げられた後に基板に半田付ける端子 接合部２０ｂとを具え、これにより対接コネクタ（図示せず）と基板（図示せず ）の間の電気的連接を建立する。これら導電端子２０は二つの位置決め体２２、 ２４により一体に組み合わされる。

【０００９】 Ｕ形の保持装置４０は金属材質とされ、板状の連接部４２、該連接部４２の両 側縁より垂直に延伸され且つ相互に平行な第１位置決め部４４と第２位置決め部 ４６とを具えている。これら第１、第２位置決め部４４、４６の両側縁にそれぞ れ複数の突起４４ａ、４６ａが設けられ、且つ第２位置決め部４６の末端に相互 に分け開かれた二つの弾性アーム４９が設けられている。第１位置決め部４４の 内側面（符号なし）より円柱形外表面を具えた第３位置決め部４８が延伸され、 雌ネジを具えたネジ孔４８ａが第１位置決め部４４と第３位置決め部４８を貫通 して設けられ、且つ該ネジ孔４８ａの中心線が、貫通孔１９及び貫通孔３２ａ（ 後述する）の中心線と整合している。注意すべきは、第３位置決め部４８の外径 が絶縁本体１０の第３位置決め溝１６ｃの半円孔形部分の内径以上とされている ことである。

【００１０】 シールド手段３０は緊密に絶縁本体１０の対接面１２ａに当接する当接部３２ と、該当接部３２より垂直に延伸された遮蔽部３４とを具え、該遮蔽部３４が絶 縁本体１０の対接部１４にしっかりと套設され、端子対接部２０ａに対する電磁 シールドの作用を提供する。また、シールド手段３０の遮蔽部３４の両端にそれ ぞれ絶縁本体１０に設けられた貫通孔１９と対応する貫通孔３２ａが設けられて いる。

【００１１】 案内装置５０は金属材質とされ、円柱形の主体部５２、主体部５２の両端に位 置する駆動部５４と、外径が主体部５２より小さく且つ雄ネジ５６ａを具えた螺 合部５６とを具えている。該雄ネジ５６ａはちょうど保持装置４０の第３位置決 め部４８のネジ孔４８ａと螺合する。主体部５２の下方に螺旋状に螺合部５６を 囲むスプリング５８が設けられ、該スプリング５８は圧迫された後に変形してそ の一端がシールド手段３０の当接部３２に圧接する。該案内装置５０はコネクタ １と対接コネクタとの対接と用い、対接後の保持装置４０との電気的連接を案内 して、シールド手段３０にある電荷を基板に送る。

【００１２】 図１、２、５を参照されたい。組立時には、端子２０が端子収容溝１８内に取 り付けられ、さらに保持装置４０の第１、第２位置決め部４４、４６が絶縁本体 １０の上側面１２ｂよりそれぞれ絶縁本体１０の第１、第２位置決め溝１６ａ、 １６ｂ内に挿入され、これにより該保持装置４０が絶縁本体１０の上側面１２ｂ に平行な方向に沿って移動して第１、第２位置決め溝１６ａ、１６ｂの制限を受 け、保持装置４０の第３位置決め部４８の柱状外側面が第３位置決め溝１６ｃの 孔状内表面と緊密に接合し、これにより保持装置４０の絶縁本体１０の対接面１ ２ａに平行な方向に沿った移動が制限される。また、保持装置４０の第１、第２ 位置決め部４４、４６の両側の突起４４ａ、４６ａは第１、第２位置決め溝１６ ａ、１６ｂの対応する内側面と干渉し（図６及び図７参照）、これによりさらに 保持装置４０の絶縁本体１０の対接面１２ａに平行な方向に沿った移動が制限さ れる。その後、シールド手段３０が絶縁本体１０の対接面１２ａに平行な方向に 沿って絶縁本体１０の対接部１４に套設される。そのうちシールド手段３０の貫 通孔３２ａと絶縁本体１０の対接面１２ａに設けられた貫通孔１９が整合する。 最後に案内装置５０の螺合部５６が順にシールド手段３０の貫通孔３２ａ及び絶 縁本体１０の貫通孔１９を通り、第３位置決め部４８の雌ネジ４８ａと螺合し、 このような螺合の方向によっても、保持装置４０の各方向にあっての移動が制限 される。こうして、コネクタ１が導電端子２０の接合部２０ｂと弾性アーム４９ により他の素子例えば基板に接合され、対接コネクタと基板の間の電気的連接を 達成する。

【００１３】

【考案の効果】

本考案の長所の一つは、保持装置４０の第３位置決め部４８がその円柱状の外 側面と絶縁本体１０の第３位置決め溝１６ｃの孔状内表面とを接合されると同時 に、保持装置４０の第１、第２位置決め部４４、４６の突起４４ａ、４６ａと絶 縁本体１０の対応する位置決め溝１６ａ、１６ｂの内側面との間の干渉により、 保持装置４０の絶縁本体１０内での各方向に沿っての移動が制限されることであ る。本考案のもう一つの長所は、保持装置４０が周知のコネクタに固有の案内装 置５０が直接保持装置４０に螺設されることによりしっかりとコネクタ内に固定 されることであり、これにより周知の設計における雄ネジを具えた案内装置が固 定時に必要とするナットを省略でき、これにより製造と組立コストダウンを達成 できる。

【００１４】 以上の説明は本考案の好ましい実施例に係るものであって、本考案の請求範囲 を限定するものではなく、本考案に基づきなしうる細部の修飾或いは改変は、い ずれも本考案の請求範囲に属するものとする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の保持装置を具えたコネクタの分解斜視
図である。

【図２】図１中のコネクタの絶縁本体の別の角度から見
た斜視図であり、一部の構造は断面表示され内部の構造
を示している。

【図３】図１中のコネクタの組合せ後の別角度から見た
斜視図である。

【図４】図１中のコネクタの組合せ後の平面図である。

【図５】図４のＶ−Ｖ断面図である。

【図６】図４のＶＩ−ＶＩ断面図である。

【図７】図４のＶII−ＶII断面図である。

【符号の説明】

１ コネクタ １０ 絶縁本体 １２ ベース部 １２ａ 対接面 １２ｂ 上側面 １４ 対接部 １６ 翼部 １６ａ、１６ｂ、１６ｃ 位置決め溝 １７ 内側
面 １８ 端子収容溝 １９ 貫通孔 ２０ 導電端子 ２０ａ 端子対接部 ２０ｂ 端子接合部 ２２、２４ 位置決め体 ３０ シールド手段 ３２ 当接部 ３２ａ 貫通孔 ３４ 遮蔽部 ４０ 保持装置 ４２ 連接部 ４４ 第１位置決め部 ４６ 第２位置決め部 ４４ａ、４６ａ 突起 ４８ 第３位置決め部 ４８ａ ネジ孔 ４９ 弾性アーム ５０ 案内装置 ５２ 主体部 ５４ 駆動部 ５６ 螺合部 ５６ａ 雄ネジ ５８ スプリング

Claims (11)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも一つの位置決め溝が円弧形内
   表面を具えた複数の位置決め溝を具えた絶縁本体と、 該絶縁本体内に収容される複数の導電端子と、 基板への接合用の弾性アームと、円弧形外側面を具えた
   位置決め部を具え、該位置決め部の延伸方向が弾性アー
   ムの延伸方向に対して垂直であり、且つ該位置決め部が
   該絶縁本体の円弧形内表面を具えた位置決め溝内に挿入
   並びに位置決めされる保持装置と、 を具えたことを特徴とする、保持装置を具えたコネク
   タ。
2. 【請求項２】 前記保持装置が連接部を具え、該連接部
   の両側より二つの平行な第１、第２位置決め部が延伸さ
   れ、該保持装置の位置決め部と弾性アームがそれぞれ第
   １、第２位置決め部に設けられ、絶縁本体に該第１、第
   ２位置決め部に対応しこれら位置決め部を収容する第
   １、第２位置決め溝が形成されたことを特徴とする、請
   求項１に記載の保持装置を具えたコネクタ。
3. 【請求項３】 前記保持装置の弾性アームが第２位置決
   め部の連接部より離れた一端より一体に延伸形成され、
   位置決め部が第１位置決め部の中部より第２位置決め部
   のある平面に対して垂直な方向に延伸されたことを特徴
   とする、請求項２に記載の保持装置を具えたコネクタ。
4. 【請求項４】 前記第１位置決め部と第２位置決め部の
   両側にそれぞれ複数の突起が設けられて対応する第１、
   第２位置決め溝の内側面と相互に接合されることを特徴
   とする、請求項２に記載の保持装置を具えたコネクタ。
5. 【請求項５】 前記コネクタが、少なくとも絶縁本体の
   一側面を被覆するシールド手段を具え、該シールド手段
   の両側にそれぞれ一つの貫通孔が設けられたことを特徴
   とする、請求項３に記載の保持装置を具えたコネクタ。
6. 【請求項６】 前記保持装置にその位置決め部と第１位
   置決め部を共に貫通する貫通孔が設けられたことを特徴
   とする、請求項５に記載の保持装置を具えたコネクタ。
7. 【請求項７】 前記コネクタが螺合部を具えた案内装置
   を具え、該螺合部がシールド手段の貫通孔と保持装置の
   貫通孔を貫通して保持装置の位置決め部と螺合し一体と
   されたことを特徴とする、請求項６に記載の保持装置を
   具えたコネクタ。
8. 【請求項８】 前記案内装置の螺合部に雄ネジが設けら
   れ、保持装置の位置決め部に該雄ネジと螺合する雌ネジ
   が設けられたことを特徴とする、請求項７に記載の保持
   装置を具えたコネクタ。
9. 【請求項９】 対接部を具えて対接コネクタと相互に対
   接される絶縁本体と、 該絶縁本体内に収容される複数の導電端子と、 該絶縁本体内に嵌設され、基板への接合用の弾性アーム
   と、雌ネジを具えた位置決め部を具えた少なくとも一つ
   の保持装置と、 該保持装置の位置決め部のある平面方向に対して垂直
   に、保持装置の位置決め部に組み付けられ、螺合部を具
   えた案内装置と、 を具えたことを特徴とする、コネクタ。
10. 【請求項１０】 前記案内装置が両側に取り付けられた
    シールド手段を具えたことを特徴とする、請求項９に記
    載のコネクタ。
11. 【請求項１１】 前記絶縁本体に円弧形の位置決め溝が
    設けられ、保持装置の位置決め部の外表面が該円弧形の
    位置決め溝とマッチする円弧面とされたことを特徴とす
    る、請求項９に記載のコネクタ。