JP3079454B2 - クラッチ - Google Patents

クラッチ

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JP3079454B2
JP3079454B2 JP03299948A JP29994891A JP3079454B2 JP 3079454 B2 JP3079454 B2 JP 3079454B2 JP 03299948 A JP03299948 A JP 03299948A JP 29994891 A JP29994891 A JP 29994891A JP 3079454 B2 JP3079454 B2 JP 3079454B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速で回転する原動軸
と、停止している従動軸を定位置で衝撃無く連結させ、
又連結状態で高速で回転する原動軸と従動軸を離脱させ
従動軸を定位置に衝撃無く停止させるクラッチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来は原動軸から従動軸への動力の伝達
の制御には既に公知の従来例1として連結部に摩擦板を
用いた摩擦クラッチが用いられていた。 又、従来例2と
して連結面に歯を設けた噛み合いクラッチを用いてい
た。 更に、従来例3として従動側の回転体と原動側の軸
との間に回転キーを設けてその回転キーの向きを変える
ことにより連結と離脱を行うクラッチ等が用いられてい
た。
【0003】
【発明が解決しようする課題】従来例1の摩擦クラッチ
で連結の際、常に定位置で原動軸と従動軸を連結するこ
とは摩擦力による連紡の為不可能であり、原動軸と従動
軸の相対速度が大きくなればなるほどその連結位置の誤
差は大きく、又従動軸は連結と同時に急激に加速され急
激な加速度の変化の為衝撃が発生する。 更に、摩擦ブレ
ーキを用い従動軸を停止させる際、常に定位置に停止さ
せることは摩擦力による制動の為不可能であり、原動軸
と従動軸の相対速度が大きくなればなるほどその停止位
置の誤差は大きくなり、又従動軸は停止の際急激に減速
され急激な加速度の変化の為衝撃が発生する。 次に従来
例2の場合、噛み合いクラッチは定位置での連結は一部
のクラッチのみ原動軸と従動軸の相対速度が100rp
m以下では可能であるが、歯の噛み合いによる連結の
為、噛み合いと同時に従動軸の回転速度は原動軸の回転
速度に急激に加速され急激な加速度の変化の為連結時に
大きな衝撃が発生する。 又、噛み合いブレーキは定位置
での停止は可能であるが、歯の噛み合いによる停止の
為、噛み合いと同時に従動軸は停止状態になり急激な加
速度の変化の為停止時に大きな衝撃が発生する。 次に従
来例3の場合、原動側に設けられた回転キーが従動側に
設けられたキー溝にはまり込むことにより、原動側と従
動側が連結され従動側が回転を開始する際、連結と同時
に従動側の回転速度は原動側の回転速度に加速され急激
な加速度の変化の為連結時に大きな衝撃が発生する。
又、停止の際は連結が解除されると 同時に従動側の回転
を位置決めする部品で強制的に止める。したがって従動
側は急激な加速度の変化の為衝撃を伴い急停止する。
上のように従来の方法では原動軸と停止している従動軸
を定位置で連結する際、従来例2及び3の場合、その連
結時に従動軸が停止状態から原動軸の回転速度まで瞬時
に急激に加速が行われ急激な加速度の変化の為、大きな
衝撃の発生は避けられないものであり、更に従動軸を定
位置で停止させる際も同様に、従動側は急激な加速度の
変化の為、大きな衝撃の発生は避けられないものであっ
た。 更にこの衝撃の為高速での使用は不可能であった。
【0004】
【問題を解決するための手段】常時回転する原動軸に固
定され原動軸と共に回転する回転カムと、その回転カム
に対向する位置に常時停止している固定カムと、原動軸
と対向し軸心が一致するように設けられた従動軸と、そ
の従動軸と固定カムの外周の間を移動し、且つ回転カム
の面に対し平行移動する回転部材を有する慴動機構と、
その回転部材に取り付けられ従動軸の軸心方向、又は回
転カムの外周方向に回転カムにより位置を規制されなが
ら移動する回転体と、更に固定カムにより位置を規制さ
れながら移動する回転体を設け、その回転カムのカム面
に回転体を拘束する拘束部位と、従動軸の軸心から一定
の距離で回転体が従動軸を中心とする回転を許容する回
転許容部位と、その回転許容部位と拘束部位を回転体が
移動する為の往路と復路を設け、更に固定カムのカム面
にも回転体を拘束する拘束部位と、従動軸の軸心から一
定の距離で回転体が従動軸を中心とする回転を許容する
回転許容部位と、その回転許容部位と拘束部位を回転体
が移動する為の往路と復路を設けて構成する尚、回転
許容部位は従動軸の軸心から一定の距離にある円形状の
溝で構成する場合と、両端が往路と復路に接続された従
動軸の軸心から一定の距離にある円弧状の溝で構成する
場合がある。回転許容部位を円形状の溝で構成する場合
には制御機構を組み合わせて設ける。 又、更に往路と復
路及び拘束部位は複数組設ける場合もある。 又、更に2
つの回転体が拘束部位と回転許容部位の間の移動を開始
する際、回 転部材の移動方向を制御する制御機構を設け
て構成する場合もある。
【0005】
【作用】従動軸が停止状熊を保つ時は、固定カム側の回
転体が固定カムの拘束部位で固定カムに拘束され、その
為回転体が取り付けられた回転部材及びその慴動機構及
び従動軸は固定カムに拘束された状態で停止状態とな
る。その時回転カム側の回転体は回転カムの回転許容部
位に位置し従動軸の回転方向には拘束されない状態とな
る。 又、従動軸が原動軸と共に回転状態にある時は、回
転カム側の回転体が拘束部位で拘束され、その為回転体
が取り付けられた回転部材及びその慴動機構及び従動軸
は回転カムに拘束された状態で回転カムと共に回転す
る。その時固定カム側の回転体が固定カムの回転許容部
位に位置し拘束されない状態となる。 次に従動軸が停止
状態から加速し原動軸と同速度で回転を開始するときに
は、固定カム側の回転体が固定カムの拘束部位から往路
を通って移動を開始し、それと同時に回転カム側の回転
体が回転カムの回転許容部位から往路を通って移動を開
始する。その際2つの回転体が取り付けられている回転
部材は、2つの回転体が移動する固定カムの往路と回転
カムの往路により動作を規制されて慴動機構に沿って移
動を開始する。その為従動軸の回転は回転部位の移動と
共に円滑に加速し、回転カムの回転速度と従動軸の回転
速度が同速度になった時点で、固定カム側の回転体が固
定カムの回転許容部位に、回転カム側の回転体が回転カ
ムの拘束部位に位置し、従動軸は回転カム及び原動軸と
共に回転を開始する。この従動軸が停止状態から加速す
る際には、従動軸の加速時の回転速度と加速度が、変形
台形曲線や変形正弦曲線等のカム特性と一致するように
固定カムの往路と回転カムの注路の曲線で回転体の動き
を規制するよう構成する。尚、どちらのカムの往路の曲
線を任意にするかは自由である。 次に従動軸が原動軸と
同速度で回転状態から減速し停止するときには、固定カ
ム側の回転体が固定カムの回転許容部位から復路を通っ
て移動を開始し、それと同時に回転カム側の回転体が回
転カムの拘束部位から復路を通って移動を開始する。そ
の為、2つの回転体が取り付けられている回転部材は慴
動機構により移動 を開始する。2つの回転体は移動する
固定カムの復路と回転カムの復路により回転部材の動作
を規制されて円滑に減速し、従動軸の回転速度がゼロに
なった時点で、固定カム側の回転体が固定カムの拘束部
位に、回転カム側の回転体が回転カムの回転許容部位に
位置し、従動軸は固定カムに拘束されて停止する。従っ
て、従動軸の減速停止時の回転速度と加速度が、変形台
形曲線や変形正弦曲線等のカム特性と一致するように固
定カムの復路と回転カムの復路の曲線で回転体の動きを
規制するよう構成する。尚、どちらのカムの復路の曲線
を任意にするかは自由である。 このように固定カム側及
び回転カム側の2つの回転体が拘束部位と回転許容部位
の間を移動するのに1つの経路でなく、往路と復路とを
別個に設けている次に回転許容部位の構成の仕方に2
種類ある。 1つは回転許容部位の両端が往路と復路に接
続された従動軸の軸心から一定の距離にある円弧状の溝
で構成する場合がある。この機構の場合は回転カム側と
固定カム側の2つの回転体は原動軸及び回転カムの回転
と共に、それぞれ回転許容部位から往路へ、往路から拘
束部位へ、拘束部立から復路へ、復路から回転許容部位
へと移動し回転カム及び固定カムの拘束部位でそれぞれ
一旦停止を繰り返す。その為従動軸は定位置で停止する
間欠回転機構として利用できる。 もう1つは回転許容部
位が従動軸の軸心から一定の距離にある円形状の溝で、
その回転許容部位に接続する往路と復路、その往路と復
路の接続点の拘束部位で構成された機構の場合には、回
転体が取り付けてある回転部材を慴動機構の移動可能方
向に力を加える制御機構が設けてあり、動作切換時にそ
の制御機構が固定カムの拘束部位又は回転カムの拘束部
位に位置する回転体を、対向する拘束部位側へ移動させ
る為にその対向する拘束部位側に力を加え回転許容部位
や拘束部位から往路又は復路へ回転体を強制的に移動さ
せる。その動作は、回転体が拘束部位にある状態のと
き、回転体が取り付けてある回転部材に対し対向する拘
束部位側へ制御機構で力を加える。その状態で回転カム
の回転により固定カムの往路と回転カムの往路の入口、
又は復路の入口が重なり合うと回転体は往路又は復路を
移動可能となり回転体は移動を開始する。この制御機構
は必要に応じて働かせ原動軸と従動軸を定位置で連結さ
せて回転させたり、原動軸と従動軸の連結を離脱 させ従
動軸を定位置で停止させる動力伝達機構として使用す
る。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。第1の実施例 図1は本発明のクラッチの断面図を示す。このクラッチ
は原動軸1に固定され原動軸1と共に回転する回転カム
2と、常時停止している固定カム6と、従動軸4に固定
され、その従動軸4の軸心と固定カム6の外周を結ぶ直
線上を移動し、且つ回転カム2の面に対し平行移動する
回転部材3を有する慴動機構31と、その回転部材3に
取り付けられ回転カム2のカム溝に嵌り動作を規制され
る回転体32と、固定カム6のカム溝に嵌り動作を規制
される回転体33と、回転体32と33に外力を加える
エアーシリンダ51からなる制御機構5で構成される。
この機構は定位置で停止している従動軸4を円滑に加速
し、一定速度で回転する原動軸1の定位置に、従動軸4
の定位置を一致させて連結して回転させたり、原動軸1
と従動軸4が連結して回転している状態から従動軸4を
円滑に減速して定位置に停止するもので、その切換動作
が制御機構5のエアーシリンダ51の働きで行う。 図2
は、回転体33の動作を規制する固定カム6の円形伏の
回転許容部位61と拘束部位64と往路62と復路63
で待成されるカム溝を示す。rとRは回転体33の移動
限界位置を示す。回転許容部位61は従動軸4の軸心を
中心とする半径Rの溝で構成される。拘束部位64は軸
心からrの距離に位置する。その拘束部位64と回転許
容部位61を往路62と復路63で接続するよう構成す
る。 図3は、回転体32の動作を規制する回転カム2の
円形状の回転許容部位21と拘束部位24と往路22と
復路23で構成されるカム溝を示す。rとRは回転体3
3の移動限界位置を示す。回転許容部位21は従動軸4
の軸心を中心とする半径rの溝で構成される。拘束部位
24は軸心からRの距離に位置する。その拘束部位24
と回転許容部位21を往路22と復路23で接続するよ
う構成する。 図2の固定カム6と図3の回転カム2で図
1の機構のように構成されると、従動軸4が回転状態の
時と停止状態の時、回転体32と回転体33は次のよう
な状 態になる。 原動軸1が回転し従動軸4が停止状態の
ときには、回転カム2側の回転体32は回転許容部位2
1に位置し回転方向には拘束されず、固定カム6側の回
転体33は拘束部位64に位置し回転方向の動きを拘束
される。従って回転カム2の回転には影響されず従動軸
4は停止状態を保つ。 原動軸1と従動軸4が連結され回
転状態のときには固定カム6側の回転体33は回転許容
部位61に位置し回転方向には拘束されず、回転カム2
側の回転体32は、拘束部位24に回転方向の動きを拘
束されて回転カム2と共に回転を続ける。
【0007】図4、図5、図6に基づいて前記のクラッ
チの動作を説明する。 図4、図5、図6の破線は固定カ
ム6のカム溝を表し、実線は回転カム2のカム溝と回転
体32と33を表し、原動軸1の方向から見た状態を表
す。これらの平面図では回転体32と33は重なり合う
位置にあり、回転カム2は矢印の方向に回転を続ける。
図4について説明すると、回転体33は固定カム6の往
路62と復路63からなるV字状のカム溝の先端の拘束
部位64に位置し、回転体32は回転カム2の円状のカ
ム溝の回転許容部位21に位置する。この時回転体32
と33は2つのカムの中心に向かって制御機構5である
エアーシリンダ51により加圧されている。従って回転
カム2は原動軸1と共に回転を続けるが回転体32が回
転許容部位21の中にあり、回転体32は回転カム2に
拘束されない為原動軸1の回転を回転体32の取り付け
てある従動軸4に伝えることができない。その時、他方
の回転体33は固定カム6の拘束部位64に位置しエア
ーシリンダ51により固定カム6の中心に向かって加圧
されている為、回転体33は拘束部位64の溝壁に押し
付けられ固定された状態になっている。従って回転体3
3の取り付けてある回転部材3と慴動機構31と従動軸
4は固定状態で定位置で停止している。 尚、この時回転
体32は回転許容部位21のカム溝の外周側の壁により
カム外周方向への移動を規制されている為、エアーシリ
ンダ51の加圧は必ずしも必要のものではない。
【0008】次に図5について説明すると回転カム2が
回転し、固定カム6との位置関係が図5のようになる直
前で回転体32と33に加えられている制御機構5から
の加圧の方向により従動軸4が停止状態を保つか又は回
転を開始するが決まる。それは回転体32と33に働く
エアーシリンダ51の出力がカムの中心に向かって働い
ている場合は、回転体32は回転カム2の回転許容部位
21の中にあり、回転体33は固定カム6の拘束部位6
4に位置し固定カム6に拘束され、その為回転体32、
33が取り付けてある従動軸4は停止状態を維持する。
次に図4の状態でエアーシリンダ51の出力がカムの外
周方向に向かっている場合は、回転体32は回転カム2
の外周方向へ多動しようとして回転許容部位21の外壁
に添って移動する。しかし図5の状態になるまでは回転
体32、33はカムの外周方向には移動できない。更に
回転カム2が回転し図5の状態になり、停止している回
転体32の位置にV字状の往路22の入口が合うと、回
転体32は回転カム2の往路22を、回転体33は固定
カム6の往路62を手動を開始する。移動を開始した回
転体32と33は、図6のように回転カム2の回転と共
にその往路22と固定カム6の往路62の交差する位置
を、回転体32は回転カム2の往路22に、又回転体3
3は固定カム6の往路62に規制されながらカムの外周
方向で且つ回転カム2の回転方向に移動する。その移動
により従動軸4は回転を開始する。 従って回転カム2の
回転角に対し、回転カム2の回転により変化する往路2
2と往路62の交差する位置の関係を、特定の条件で構
成することにより従動軸4は円滑に回転を開始する。
の特定の条件とは従動軸4が回転を開始し、回転カム2
と同速になるまでの間、その従動軸4の回転開始時の速
度及び加速度の運動特性が、理想とするカム曲線の運動
特性と一致するように往路22と往路62の曲線を構成
する。それにより従動軸4が回転を開始し原動軸1と同
速度で回転するまでの間の動きをカム曲線に用いられて
いる運動特性で行うことができる。
【0009】次に図7について説明すると、回転体32
は回転カム2の往路22に、回転体 33は固定カム6の
往路62に規制されながら往路22と往路62での規制
された移動を完了し図7の状態になる。この時点の従動
軸4の回転速度は回転カム2の速度と一致し、回転体3
2は回転カム2の拘束部位24に位置し、回転体33は
固定カム6の回転許容部位61に位置する。その為回転
体32の取り付けてある従動軸4は回転カム2の取り付
けてある原動軸1と一体となり回転を開始する。つまり
従動軸4は原動軸1の定位置に連結された状態で回転を
開始する。
【0010】次に図8について説明すると回転カム2が
回転し、固定カム6との位置関係が図8のようになる時
点で回転体32と33に加えらている制御機構5の加圧
の方向により従動軸4が回転状態を保つか又は回転を停
止するが決まる。それは回転体32と33に働くエアー
シリンダ51の出力がカムの外周に向かって働いている
場合は、回転体33は固定カム6の回転許容部位61の
中を移動しようとし、又、回転体32は図8のように回
転カム2の拘束部位24に位置したまま回転を続ける。
従って、従動軸4は原動軸1と共に回転を続ける。 次に
図8のようになる直前で回転体32と33に働くエアー
シリンダ51の出力がカムの中心方向に向かっている場
合は、回転体33は固定カム6の中心方向へ移動しよう
とし、回転体33の位置にV字状の復路63の入口が合
うとその復路63の方向に移動を開始する。その時回転
体32は回転カム2の拘束部位24から移動を開始しす
る。従って回転体32は回転カム2の復路23に、回転
体33は固定カム6の復路63に規制されながら移動を
開始する。移動を開始した回転体32と33は、回転カ
ム2の回転と共にその復路23と固定カム6の復路63
の交差する位置を、回転体32は回転カム2の復路23
に又回転体33は固定カム6の復路63に規制されなが
らカムの軸芯方向で且つ回転カム2の回転方向に多動す
る。その移動により従動軸4は減速を開始する。 従って
回転カム2の回転角に対し、回転カム2の回転により変
化する復路23と復路63の交差する位置の関係を、特
定の条件で構成することにより従動軸4は円滑に減速を
開始する。 その特定の条件とは従動軸4が減速を開始し
停止するまでの間、その従動軸4の回転停止時の速度及
び加速度の運動特性が、理想とするカム曲線の運動特性
一致するように復路23と復路63の曲線を構成す
る。それにより従動軸4が減速を開始し停止するまでの
間の動きをカム曲線に用いられている運動特性で行うこ
とができる。 以上のように2つの往路22と往路62、
又は復路23と復路63が重なり合う前に制御機構5の
加圧の方向を切り換え、回転体32と33を往路22と
往路62、又は復路23と復路63を移動させ、回転体
32を回転カム2の拘束部位24に固定させて従動軸4
を原動軸1と共に回転させるか、又は回転体33を固定
カム6の拘束部位64に固定させて従動軸4を停止させ
る。 制御機構5は押圧を発生させるエアーシリンダ51
以外にソレノイドやスプリングやモーター等でも同様の
働きをさせることができる。 回転カム2の回転許容部位
21部は必ずしも溝である必要は無く溝の外側の壁だけ
でも良く、又固定カム6の回転許容部位61部は必ずし
も溝である必要は無く溝の内側の壁だけでも良い。図2
の回転カム2と図3の固定カム6のカム溝の形状を相互
に変更しても同様の効果が得られる。
【0011】第2の実施例 回転体32と33の移動方向を切り換える為に図9のよ
うに制御機構5である切換片52を外部から制御する。
これは回転カム2の回転許容部位21を通過中の回転体
32を図9のように切換片52を働かせ往路22の方向
に移動方向を切り換える。これは固定カム6にも同様の
切換片52を設け外部から制御する。このように制御機
構5の切換片52で回転体32と33を往路22、6
2、又は復路23、63へ多動させ従動軸4の回転を開
始したり停止したりする事もできる。
【0012】第3の実施例 回転体32と33を図10のように軸芯方向に移動可能
で上下2箇所で位置決め保持される機構とし、更に回転
体32と33をカムの中心方向にスプリング等で押圧し
ておく。又カム溝を図11のようにa,b,c,d間は
深く、e間は浅 く構成し、カムの外周に設けた制御機構
5によりローラー34を上下させる。 回転体32又は3
3を通常の状態を維持すると、回転体32又は33はa
からcの方向に移動する。 次に回転体32又は33をカ
ム溝に深く入れると、回転体32又は33はaからbの
方向に移動し往路を通過する。 以上のようにカム溝の深
さを利用して制御し回転体32と33を往路22、6
2、又は復路23、63へ移動させ従動軸4の回転を開
始したり停止したりする事もできる。
【0013】第4の実施例 図12に示すように円筒カムで構成もできる。これは原
動軸1に固定した円筒の外周にカム溝を有する回転カム
2と、円筒の内面にカム溝を有する固定カム6と、回転
カム2と固定カム6の間の空間を従動軸4に固定され従
動軸4と共に回転する慴動機構31と、その慴動機構3
1により移動可能に組みつけられ回転カム2のカム溝に
嵌り動作を規制される回転体32と、固定カム6のカム
溝に嵌り動作を規制される回転体33と、回転体32と
33に外力を加えるエアーシリンダ51からなる制御機
構5で構成される。制御機構5はエアーシリンダ51以
外にソレノイドやスプリングやモーター等でも同様の働
きをさせることができる。
【0014】その他の実施例次に制御機構5を設けたクラッチの応用例を説明する。
図13はカムの軸心から半径Rの位置に設けた円形状の
回転許容部位と、カムの軸心から半径rの位置に設けた
4箇所の拘束部位と、その回転許容部位と4箇所の拘束
部位をそれぞれ接続する往路と復路から構成される。
14はカムの軸心から半径rの位置に設けた円形状の回
転許容部位と、カムの軸心から半径Rの位置に設けた4
箇所の拘束部位と、その回転許容部位と4箇所の拘束部
位をそれぞれ接続する往路と復路から構成される。図1
の機構で固定カム6側を図13のカム溝とし、回転カム
2側を図3のカム溝で構成した場合、 原動軸1を連続回
転させ、制御機構5を動作させることにより原動軸1が
1回転するごとに1回、従動軸4が4分の1回転、4分
の数回転と自由に割り出しを行うことができる。 更に原
動軸1が数回連続回転した後に従動軸4が1分割又は数
分割と割り出しを自由に行うこともできる。 又、図1の
機構で固定カム6側を図14のカム溝とし、回転カム2
側を図2のカム溝で構成した場合も前記の機構と同様の
動きを構成できる。
【0015】次に制御機構5を必要としないクラッチの
応用例を説明すると、図1の機構から制御機構5のエア
ーシリンダ51を取り除いた機構となり、この場合回転
カム2と固定カム6のカム溝の回転許容部位は円弧状を
特徴とする。組み合わせを図15と図16のように構成
する。この機構は原動軸1を連続回転させると従動軸4
は原動軸1と共に1回転した後、次の1回転は停止を繰
り返す機構となる。 次に回転カム2と固定カム6のカム
溝の組み合わせを図15と図18又は図16と図17の
ように構成することにより、原動軸1を連続回転させる
とその1回転ごとに従動軸4が4分の1回転と割り出し
を行う。 次に回転カム2と固定カム6のカム溝の組み合
わせを図17と図18のように構成することにより、原
動軸1を連続回転させるとその4分の1回転毎に従動軸
4が4分の1回転と割り出しを行う。
【0016】尚、回転カム2と従動軸4の間を摩擦力又
は磁力を利用して連結し、回転カム2から従動軸4に回
転力を伝えることにより往路と復路のV字状の先端の拘
束部位に位置する回転体32、33には復路側に移動し
ようとする力を働かせ往路側に逆戻りするのを防止する
場合もある。 又、慴動機構31の回転部材3は回転カム
6の面に対し平行移動する必要はあるが、回転カム6の
面に平行の面上であれば回転部材3の手動軌跡が円弧描
くような慴動機構31でもよい。 又、回転体32、33
は各平面図で示すように回転体32と33の中心が必ず
しも重なり合う位置にある必要もない。例えば回転体3
2と33を従動軸4を中 心に180度離れた位置で同一
部材に取り付ける。従って回転体32と33の移動は同
時に行われ回転体32がカム軸心側からカム外周側に移
動するときは回転体33はカム外周側からカム軸心側に
移動する。その為回転カム2と固定カム6の往路と復路
からならV字状のカム溝は共に図2又は図3のような形
状になる。尚、回転体32と33は一体にして構成する
ことも可能で同様の効果が得られる。又この部品は必ず
しも回転する構造である必要はない。
【0017】
【発明の効果】本発明のクラッチは従動軸と原動軸を定
位置連結する従来のクラッチで問題となっていたクラッ
チの従動軸4が回転を開始する際の連結時の衝撃、及び
回転停止時に定位置へ停止する際の衝撃が無くなり、従
来のクラッチに無い高速での着脱が可能となり、本クラ
ッチを用いることにより種々の装置の高速化が可能とな
った。 本クラッチは固定カム6と回転カム2の往路22
と62のの曲線の組み合わせ、及び復路23と63の曲
線の組み合わせにより、回転体32と33の動作及び回
転部材3を規制して従動軸4の動作を規制し、従動軸4
の回転開始及び回転停止の動作時の速度及び加速度の運
動特性を、変形台形曲線や変形正弦曲線等のカム曲線が
持つ理想的な条件になるように自由に構成でき、且つ動
作させることが可能な為、従来のクラッチにない従動軸
4の回転開始時の円滑な加速、及び回転停止時の円滑な
減速により回転開始時及び回転停止時における衝撃の発
生が無く、その為高速での使用も可能となった。 例えば
フィルム等を回転により送り出すローラー等の駆動部
に、本クラッチを組付け、ローラーを回転や停止を繰り
返しフィルムを高速で送り出したり停止させたりする場
合にも回転開始時には円滑な加速、又回転停止時には円
滑な減速が行われる為、フィルムに無理な張力が加わら
ない為フィルムの破れや送りミス等の問題は発生しな
い。 又、原動軸1と従動軸4の連結時の定位置の位置決
め精度は、回転体32が回転カム2の拘束部位24によ
り位置決めされる精度で決まるが、この精度は加工精度
で容易に得られる為、連結位置精度の良い連結が容易に
可能であり、又、従 動軸4の停止時の定位置の位置決め
精度は、回転体33が固定カム6の拘束部位64により
位置決めされる精度で決まるが、この精度は加工精度で
容易に得られる為、停止精度の良い連結が容易に可能と
なる。 又、制御機構5を設けたクラッチの回転開始及び
回転停止の動作切換信号の入力タイミングは、往路22
と62が回転により重なり合う区間を除けば入力は可能
であり、制御機構5の動作遅れ分を考慮しても広範囲に
おいて動作の為の切換入力が可能であり操作も容易に行
うことができる。 以上のように従動軸と原動軸の高速で
の定位置連結と、高速での離脱後の従動軸の定位置停止
が衝撃が無く行われるクラッチとして使用できる。
に、複数の往路と復路の組み合わせにより、インデック
スユニットにも応用ができ、更に例えば原動軸1の連続
回転により回転従動軸4の割り出し角度を例えば90度
回転した後停止し、次に80度回転した後停止し、45
度回転した後停止するというような複雑な割り出しの動
作をする構成も可能であり、又入力軸の回転に対する割
り出し数を複数にすることも可能である。回転体の位置
決め部のみ精度を要求精度に応じて精度の高い加工を必
要とする場合があるが、他の部分は比較的精度の低い簡
単な加工により製作が可能で構造が簡単な為、安価で割
り出し精度の良いインデックスユニットを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のクラッチの断面図。
【図2】固定カム6の平面図。
【図3】回転カム2の平面図。
【図4】回転カム2と固定カム6と回転体32と33の
動作を表す平面図。
【図5】回転カム2と固定カム6と回転体32と33の
動作を表す平面図。
【図6】回転カム2と固定カム6と回転体32と33の
動作を表す平面図。
【図7】回転カム2と固定カム6と回転体32と33の
動作を表す平面図。
【図8】回転カム2と固定カム6と回転体32と33の
動作を表す平面図。
【図9】カム溝と回転体32と33と切換片52の平面
図。
【図10】回転体32と33の断面図。
【図11】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図12】円筒カムを用いたクラッチの断面図。
【図13】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図14】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図15】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図16】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図17】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【図18】回転カム2又は固定カム6の平面図。
【符号の説明】
1 原動軸 2 回転カム 31 慴動機構 32、33 回転体 4 従動軸 5 制御機構 51 エアーシリンダ 52 切換片 6 固定カム7

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原動軸(1)に固定され原動軸(1)と
    共に回転する回転カム(2)と、その回転カム(2)の
    回転面に対向する固定面を有し常時停止している固定カ
    ム(6)と、原動軸(1)と対向するように設けられた
    従動軸(4)と、その従動軸(4)と固定カム(6)の
    外周の間を移動し、且つ回転カム(2)の面に対し平行
    移動する回転部材(3)を有する慴動機構(31)と、
    その回転部材(3)に取り付けられ従動軸(4)の軸心
    方向、又は回転カム(2)の外周方向に回転カム(2)
    により位置を規制されながら移動する回転体(32)
    と、固定カム(6)により位置を規制されながら移動す
    る回転体(33)と、上記の回転カム(2)のカム面に
    は回転体(32)を拘束する拘束部位(24)と、従動
    軸(4)の軸心から一定の距離で回転体(32)が従動
    軸(4)を中心とする回転を許容する回転許容部位(2
    1)と、その回転許容部位(21)と拘束部位(24)
    を回転体(32)が移動する為の往路(22)と復路
    (23)を設け、固定カム(6)のカム面には回転体
    (33)を拘束する拘束部位(64)と、従動軸(4)
    の軸心から一定の距離で回転体(33)が従動軸(4)
    を中心とする回転を許容する回転許容部位(61)と、
    その回転許容部位(61)と拘束部位(64)を回転体
    (33)が移動する為の往路(62)と復路(63)を
    設けたことを特徴とするクラッチ
  2. 【請求項2】 回転体(32)と(33)が拘束部位
    (24)、(64)と回転許容部位(21)、(61)
    の間の移動を開始する際、回転部材(3)の移動方向を
    制御する制御機構(5)を設けたことを特徴とする請求
    項1のクラッチ
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