JP3079162U - 複合装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工作物を旋盤加工後にフライス加工可能な複
合装置を提供する。 【解決手段】 フライス盤６０には機柱６１の底部径方
向に角度を量るための目盛のある廻転盤６１４がボルト
およびナットによって枢設され、廻転盤６１４は更に移
動台６２に取付けられ、移動台６２の正面にはガイドレ
ール５０のありほぞ５６と互いに組付けられるあり溝６
３が設けられ、移動台６２はボルト６４によってガイド
レール５０内のガイドブロック上に取付けられている。
廻転錠４７を廻わすと、制動板は前進して廻転軸に当
り、廻転チャック４２上の工作物の角度が設定され、旋
盤加工される。その後継続的にフライス加工および孔開
加工を行うことが可能となる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、小型旋盤およびフライス盤を有する複合装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

現在、小型旋盤およびフライス盤の両用構造には図１に示すように、主として 旋盤１０、連結台２０およびフライス盤３０が含まれている。旋盤１０の機台１ １後側には複数個のボルト２１によって連結台２０が固定され、その連結台２０ はフライス盤３０の機柱３１の底部を組み込み、更にワャッシャ３２およびナッ ト３３によって締付けられている。図１、図２に示すように、サドル１２上にツ ールポスト１３を組付ければ、旋盤１０によって廻転チャック１４に取付けてあ る工作物に対し旋盤加工を行うことが可能となる。また図２、図３に示すように 、サドル１２上のツールポスト１３を工作台１５に入れ替えれば、フライス盤３ ０により工作台１５上の工作物に対してフライス加工を行うことが可能となる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

フライス盤３０は旋盤１０の機台１１上に取付けてあるので、移動させて廻転 チャック１４に取付けてある工作物をフライス加工することができず、このため 従来の小型旋盤およびフライス盤の両用構造は旋盤加工後の工作物をフライス加 工できない。 したがって、本考案の目的は、工作物を旋盤加工後にフライス加工可能な複合 装置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するために、本考案の請求項１に記載の複合装置は、旋盤、 ガイドレールおよびフライス盤の三つの部分から構成されている。 旋盤の機台後側には２つの連結金具および所定数のボルトによって前記ガイド レールが締付け固定される。ガイドレールの腹室にはリードスクリューが取付け られ、側板を貫通しハンドホイルへ連結される。リードスクリュー前面には案内 ブロックが枢設され、裏面には前記フライス盤と連結させるためのありほぞが設 けられている。

【０００５】 フライス盤の機柱底部径方向には角度を量るための目盛を有する廻転盤が枢設 され、廻転盤は移動台に取付けられ、移動台の移動座の正面には前記ガイドレー ルのありほぞと互いに組付けられるあり溝が設けられ、移動台はボルトによって ガイドレール内のガイドブロック上に取付けられる。 ハンドホイルを廻すことによりリードスクリューが連動されて廻転する。ガイ ドブロックがリードスクリュー上を移動し、移動台がガイドレール上を移動する ことで、旋盤の廻転チャックに対するフライス盤の距離が調整可能となる。

【０００６】 本考案の請求項２に記載の複合装置は、旋盤の廻転チャックの底端外周に角度 を量る目盛が設けられている。廻転チャック上に取付けられている工作物の角度 を設定するために、チャック台の一側上部には標記のある弧形カバーが取付けら れている。 本考案の請求項３に記載の複合装置は、旋盤のチャック台後側に架板がボルト により締め付けられている。架板上には廻転錠が組付けられている弧形制動板が 取付けらる。 廻転錠を廻し込むと制動板が前進して廻転軸に当たり、工作物は旋盤加工から フライス加工および孔開加工へと継続して行われる。廻転錠を制動板から離脱さ せることにより、前記廻転チャックが廻転可能となり、工作物が旋盤加工される 。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図４および図５に示すように、本考案の一実施例による小型旋盤およびフライ ス盤を有する複合装置は旋盤４０、ガイドレール５０およびフライス盤６０の三 つの部分から構成されている。 旋盤４０の構造は従来のものと同様であるが、異なるのは機台４１の後側に二 つの連結金具５１および複数個のボルト５２によってガイドレール５０が締付け 固定されている点である。

【０００８】 ガイドレール５０の腹室にはリードスクリュー５３が取付けられ、それは側板 ５３１を貫通してハンドホイル５４へ連結され、かつリードスクリュー５３には 案内ブロック５５が枢設されている。裏面にはフライス盤６０と連結されるため のありほぞ５６が設けられている。 フライス盤６０の構造は従来のものと同様であるが、異なる点は機柱６１の底 部径方向にボルト６１１およびナット６１２によって角度を量るための目盛のあ る廻転盤６１４が枢設され、廻転盤６１４は更に移動台６２に取付けられ、移動 台６２の正面にはガイドレール５０のありほぞ５６と互いに組付けられるあり溝 ６３が設けられ、移動台６２はボルト６４によってガイドレール５０内のガイド ブロック５５上に取付けられている点である。

【０００９】 本実施例によりハンドホイル５４を廻すとリードスクリュー５３が連動されて 廻転し、つづいてガイドブロック５５が動かされてリードスクリュー５３上を移 動する。移動台６２はガイドレール５０上を移動し、旋盤４０の廻転チャック４ ２に対するフライス盤６０の距離を調整可能とする。廻転チャック４２に取付け られている工作物は旋盤加工された後フライス加工および孔開加工を行うことが 可能となる。

【００１０】 図６、図７に示すように、本実施例による旋盤４０の廻転チャック４２の底端 外周には角度を量る目盛４３が設けられ、チャック台４４の一側上部には廻転チ ャック４２上に取付けられている工作物の角度を設定するためにボルト４５１に よって標記４５２のある弧形カバー４５が取付けられている。架板４６上に廻転 錠４７が組付けられ、弧形制動板４８が取付けられ、ボルト４６１により架板４ ６はチャック台４４の後側に締付けられている。

【００１１】 図８に示すように、本実施例による廻転錠４７を廻すと、制動板４８は前進し て廻転軸４２１に当たり、廻転チャック４２上の工作物の角度が設定され、旋盤 加工される。その後継続的にフライス加工および孔開加工を行うことが可能とな る。 図７に示すように、廻転錠４７を緩め制動板４８を離脱させると、廻転チャッ ク４２は自由に廻転可能となり、工作物は旋盤加工可能となる。このように廻転 チャック４２上に取付けられている工作物に対し、旋盤加工およびフライス加工 の二種類の加工が可能となる。 この他、図５および図９に示すように、旋盤４０のサドル４９上のツールポス ト４９１を取外して工作台４９２に変えることで、フライス切削用としての使用 も可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の小型旋盤およびフライス盤の両用構造の
立体分解図である。

【図２】従来の旋盤のサドル上にツールポストを組付け
た状態を示す図である。

【図３】従来の旋盤のサドル上に工作台を組付けた状態
を示す図である。

【図４】本考案の一実施例による複合装置を示す立体分
解図である。

【図５】本考案の一実施例による複合装置を示す組立断
面図である。

【図６】本考案の一実施例による複合装置の標記および
制動板を旋盤のチャック台に組付けた状態を示す立体分
解図である。

【図７】本考案の一実施例による複合装置において標記
および制動板を旋盤のチャック台に組付けた状態を示す
図である。

【図８】本考案の一実施例による複合装置において制動
板が廻転軸を押して廻転チャックの角度を量っている状
態を示す図である。

【図９】本考案の一実施例による複合装置において旋盤
のサドル上に工作台を組付けた状態を示す図である。

【符号の説明】

４０ 旋盤 ４１ 機台 ４２ 廻転チャック ４３ 目盛 ４４ チャック台 ４５ 弧形カバー ４６ 架板 ４７ 廻転錠 ４８ 弧形制動板 ５０ ガイドレール ５１ 連結金具 ５２ ボルト ５３ リードスクリュー ５４ ハンドホイル ５５ ガイドブロック ５６ ありほぞ ６０ フライス盤 ６２ 移動台 ６３ あり溝 ６４ ボルト ４２１ 廻転軸 ４５１ ボルト ４５２ 標記 ４６１ ボルト ４９１ ツールポスト ４９２ 工作台 ５３１ 側板 ６１１ ボルト ６１２ ナット ６１４ 廻転盤

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 旋盤、ガイドレールおよびフライス盤か
   ら構成され、 前記旋盤の後側には２つの連結金具および所定数のボル
   トによって前記ガイドレールが締付け固定され、 前記ガイドレールの腹室にはリードスクリューが取付け
   られ、側板を貫通しハンドホイルへ連結され、前記リー
   ドスクリューには案内ブロックが枢設され、裏面には前
   記フライス盤と連結させるためのありほぞが設けられ、 前記フライス盤の機柱底部径方向には角度を量るための
   目盛を有する廻転盤が枢設され、前記廻転盤は移動台に
   取付けられ、前記移動台の移動座の正面には前記ガイド
   レールのありほぞと互いに組付けられるあり溝が設けら
   れ、前記移動台はボルトによって前記ガイドレール内の
   ガイドブロック上に取付けられ、 前記ハンドホイルが廻されることにより前記リードスク
   リューが連動して廻転され、前記ガイドブロックが前記
   リードスクリュー上を移動し、前記移動台がガイドレー
   ル上を移動し、前記旋盤の廻転チャックに対する前記フ
   ライス盤の距離が調整可能であること特徴とする複合装
   置。
2. 【請求項２】 前記旋盤の前記廻転チャックの底端外周
   には、角度を量る目盛が設けられ、前記廻転チャック上
   に取付けられている工作物の角度を設定するためにチャ
   ック台の一側上部には標記のある弧形カバーが取付けら
   れていることを特徴とする請求項１記載の複合装置。
3. 【請求項３】 前記旋盤の前記チャック台後側には架板
   がボルトにより締め付けられ、前記架板上には廻転錠が
   組付けられている弧形制動板が取付けられ、 前記廻転錠を廻わし込むと制動板が前進し廻転軸に当た
   り、工作物は旋盤加工からフライス加工および孔開加工
   へと継続して行われ、前記廻転錠を前記制動板を離脱さ
   せることにより、前記廻転チャックが廻転可能となり工
   作物が旋盤加工されることを特徴とする請求項２記載の
   複合装置。