JP3077286B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP3077286B2
JP3077286B2 JP03210996A JP21099691A JP3077286B2 JP 3077286 B2 JP3077286 B2 JP 3077286B2 JP 03210996 A JP03210996 A JP 03210996A JP 21099691 A JP21099691 A JP 21099691A JP 3077286 B2 JP3077286 B2 JP 3077286B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のツイステッドネマチック(TN)
モードを用いた液晶表示素子(LCD)は、明るい白/
黒表示が可能であるため、時計、電卓、計測機、電話
機、家電製品等に広く採用されている。しかしながらT
N―LCDには、電気光学特性のしきい値特性が急峻で
ないために、表示容量が増大するとコントラストが悪く
なるという本質的な問題があった。
【0003】この対策として、液晶のツイスト角をTN
モードよりも大きくしたスーパーツイステッドネマチッ
ク(STN)モードが提案され、大表示容量でも高いコ
ントラストが得られるようになった。しかしながら、こ
のSTN−LCDは液晶の複屈折効果を利用しているた
めに、黄/黒あるいは青/白といった表示の着色が避け
られず、人間工学的認識性からみて好ましくなかった。
【0004】この対策として、位相差フィルムを用いて
STNモードの着色を補償する手段が工夫するされ、F
TNモード、FSTNモード等と呼ばれている。FTN
ーLCDは、近年ノートパソコン等の個人向け情報機器
に広く採用されつつある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のF
TNモードを利用した液晶表示素子は、コントラスト、
着色といった表示性能の面で必ずしも十分ではなかっ
た。特に高速タイプの液晶を用いたときに、非選択時の
黒が青味がかるという問題があった。
【0006】本発明はこのような課題を解決するもの
で、その目的とするところは、位相差フィルムのΔnの
波長分散を最適化することによって、高コントラスト
で、かつ白/黒性の良い液晶表示素子を提供するところ
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の液晶表示素子
は、ツイスト配向した液晶と複数の位相差フィルムとを
有してなり、該位相差フィルムが一軸延伸フィルムであ
る液晶表示素子において、前記液晶及び前記複数の位相
差フィルムは、450nmの光に対する複屈折率と59
0nmの光に対する複屈折率とで定義される複屈折率の
波長分散値を有しており、前記複数の位相差フィルムの
複屈折率の波長分散値の平均値が、前記液晶の複屈折率
の波長分散値より0.01から0.05小さいことを特
徴とする。
【0008】
【0009】
【作用】複屈折を利用する通常の液晶表示素子の光学特
性は、常光と異常光の光路長差Δn×d/λで決定され
る。この式の中に光の波長λが入っているために、液晶
表示素子は光の色によって特性が異なり、表示が色付い
たりコントラストが低下したりする。一方Δnの値も光
の波長によって変化するが、ここでΔnの波長分散値ν
を、波長450nmの光に対するΔn値と波長590n
mの光に対するΔn値を用いて、次式で定義する。
【0010】ν≡Δn(450nm)/Δn(590nm) さて2枚のフィルムで補償を行うFTNモードを考えて
みる。液晶のν値を1.12として、2枚の位相差フィ
ルムのν値をそれぞれ1.0から1.2まで独立に変化
させて透過率特性を調べ、図7、図8の結果を得た。図
7は選択電圧印加時の透過率、図8は非選択電圧印加時
の透過率である。
【0011】これらの等透過率曲線の形状から、表示特
性に影響しているのは、2枚の位相差フィルムのν値の
平均であると考えられる。これは、現在位相差フィルム
を作る高分子材料の種類が限られており、そのν値を自
由に選択できないという状況を考えると、複数のフィル
ムを組み合わせて望みのν値が得られるということで、
実用上極めて重要な結果である。
【0012】また図7、図8から、選択時の透過率は位
相差フィルムのν値の平均が小さいほど高く、非選択時
の透過率は位相差フィルムのν値の平均が液晶のν値よ
りも0.01から0.05小さいとき、さらに望ましく
は液晶のν値よりも約0.03小さいときに最も小さく
なることも明らかになった。以上の結果は液晶のν値が
どのような値であっても同様である。
【0013】一方、2枚の位相差フィルムのν値の平均
を1.0から1.2まで変化させたときの表示色の移り
変わりを図9、図10に示す。図9は選択電圧印加時の
表示色を、また図10は非選択電圧印加時の表示色を、
CIE1931XYZ表色系の色度座標上に示したもの
である。選択電圧印加時の表示色はν値の平均が小さい
ほど白色に近く、非選択電圧印加時の表示色はν値の平
均が液晶のν値よりも0.01から0.05小さいとき
に白色に近いことが明らかになった。これらの結果も、
液晶のν値にかかわらず常に成り立つことが確かめられ
ている。
【0014】従って、高コントラストで、かつ白/黒性
の良い表示を得るためには、液晶のν値よりも0.01
から0.05、望ましくは約0.03小さいν値を有す
る位相差フィルムを採用すればよい。但し単一のフィル
ムで前記ν値を得られない場合には、複数の種類のフィ
ルムを組み合わせてその平均が上記ν値になればほぼ同
様の効果が得られる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明の実施例1における液晶表
示素子の断面図である。図中、1は上側偏光板、2は第
一の位相差フィルム、3は液晶セル、4は第二の位相差
フィルム、5は下側偏光板である。また、6は液晶セル
の上基板、7は下基板、8は透明電極、9は液晶であ
る。
【0016】液晶セルにはメルク社製の液晶ZLI−2
293(Δn=0.1322、ν=1.119)を用
い、セルギャップdが6.9μmのセルにツイスト配向
させた。第一の位相差フィルムにはポリビニルアルコー
ル(PVA)の一軸延伸フィルムを、第二の位相差フィ
ルムにはポリエステルナフタレート(PEN)の一軸延
伸フィルムを用いた。リターデーションはそれぞれ0.
42μmである。また位相差フィルムのν値は、PVA
が1.014、PENが1.152で、平均値が1.0
83、液晶のν値との差が0.036である。
【0017】図2は、実施例1における液晶表示素子の
各軸の関係図である。ここで、上側偏光板の偏光軸方向
11が第一の位相差フィルムの延伸方向12となす角度
21を右60度、12が上基板のラビング方向13とな
す角度22を左100度、13と下基板のラビング方向
14により決まる液晶のツイスト角23を左240度、
第二の位相差フィルムの延伸方向15が14となす角度
24を左80度、下側偏光板の偏光軸方向16が15と
なす角度25を右30度とした。
【0018】図3は、実施例1における液晶表示素子の
分光特性を示す図である。31が実効値1.96Vの非
選択電圧印加時、32が実効値2.20Vの選択電圧印
加時の特性である。表示コントラストは1:116で、
背景の表示色は前記色度座標上でx=0.351、y=
0.312と無彩色に極めて近い。
【0019】(実施例2)実施例2の液晶表示素子の構
造および軸関係は、実施例1と同様である。ただし、液
晶セルにはメルク社製の液晶ZLI−4151−100
(Δn=0.1804、ν=1.161)を用い、セル
ギャップdが5.0μmのセルにツイスト配向させた。
高速応答タイプの液晶は、△nが大きいためν値も大き
くなりやすい。ところがこのような液晶に適するν=
1.13程度の分散値を持つ実用的なフィルムは手に入
りにくかった。そこで2種類の高分子を用いてそのν値
の平均値が適当な値になるように調整する。実施例2に
おいては、第一の位相差フィルムにポリカーボネート
(PC)の一軸延伸フィルムを、第二の位相差フィルム
にPENの一軸延伸フィルムを用いた。リターデーショ
ンはそれぞれ0.42μmである。またν値は、PCが
1.094、PENが1.152で、平均値が1.12
3、液晶のν値との差が0.038である。
【0020】図4は、実施例2における液晶表示素子の
分光特性を示す図である。31が実効値2.04Vの非
選択電圧印加時、32が実効値2.25Vの選択電圧印
加時の特性である。表示コントラストは1:83で、背
景の表示色は前記色度座標上でx=0.346、y=
0.303と無彩色に比較的近い。
【0021】(実施例3)第一の位相差フィルムと第二
の位相差フィルムには、もちろん同一の高分子材料を用
いても良い。実施例3の液晶表示素子の構造、軸関係お
よび液晶は、実施例1と同様である。ただし、第一の位
相差フィルム、第二の位相差フィルムにはいずれもリタ
ーデーションはそれぞれ0.42μmのPCの一軸延伸
フィルムを用いた。そのν値は1.094で、平均値も
もちろん1.094、液晶のν値との差が0.025で
ある。
【0022】図5は、実施例3における液晶表示素子の
分光特性を示す図である。31が実効値1.96Vの非
選択電圧印加時、32が実効値2.20Vの選択電圧印
加時の特性である。表示コントラストは1:105で、
背景の表示色は前記色度座標上でx=0.356、y=
0.384と無彩色に極めて近い。
【0023】(比較例1)実施例3において、液晶セル
にメルク社製の液晶ZLI−4151−100(Δn=
0.1804、ν=1.161)を用い、セルギャップ
dが5.0μmのセルにツイスト配向させた他は、実施
例3と同様にした。位相差フィルムの材質はPCである
から、液晶のν値との差は0.067と大きい。
【0024】図6は、比較例1における液晶表示素子の
分光特性を示す図である。31が実効値2.04Vの非
選択電圧印加時、32が実効値2.25Vの選択電圧印
加時の特性である。表示コントラストは1:37で、背
景の表示色は前記色度座標上でx=0.283、y=
0.170と青っぽい色付きを示す。
【0025】これは本発明の請求の範囲外であり、コン
トラスト、色、明るさともに本発明の液晶表示素子に比
べて満足できるものではない。
【0026】なお以上の実施例においては、2枚の位相
差フィルムをセルの両側におく配置についてのみ記した
が、本発明は上記構成にとらわれず、位相差フィルムの
枚数、配置には関係なく効果がある。
【0027】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明は、ツイ
スト配向した液晶と複数の位相差フィルムとを有してな
り、該位相差フィルムが一軸延伸フィルムである液晶表
示素子において、前記液晶及び前記複数の位相差フィル
ムは、450nmの光に対する複屈折率と590nmの
光に対する複屈折率とで定義される複屈折率の波長分散
値を有しており、前記複数の位相差フィルムの複屈折率
の波長分散値の平均値が、前記液晶の複屈折率の波長分
散値より0.01から0.05小さいことを特徴とする
ので、液晶への選択電圧印加時及び非選択電圧印加時の
両方で無彩色に近い表示色を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例及び比較例における液晶表示素
子の断面図である。
【図2】本発明の実施例及び比較例における液晶表示素
子の各軸の関係図である。
【図3】本発明の実施例1における液晶表示素子の分光
特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例2における液晶表示素子の分光
特性を示す図である。
【図5】本発明の実施例3における液晶表示素子の分光
特性を示す図である。
【図6】比較例における液晶表示素子の分光特性を示す
図である。
【図7】2枚の位相差フィルムのν値が、選択電圧印加
時の透過率に及ぼす影響を示す図である。
【図8】2枚の位相差フィルムのν値が、非選択電圧印
加時の透過率に及ぼす影響を示す図である。
【図9】2枚の位相差フィルムのν値の平均が、選択電
圧印加時の表示色に及ぼす影響を示す図である。
【図10】2枚の位相差フィルムのν値の平均が、非選
択電圧印加時の表示色に及ぼす影響を示す図である。
【符号の説明】
1 上側偏光板 2 第一の位相差フィルム 3 液晶セル 4 第二の位相差フィルム 5 下側偏光板 6 液晶セル3の上基板 7 液晶セル3の下基板 8 透明電極 9 液晶 11 上側偏光板1の偏光軸方向 12 第一の位相差フィルム2の延伸方向 13 液晶セルの上基板6のラビング方向 14 液晶セルの下基板7のラビング方向 15 第二の位相差フィルム4の延伸方向 16 下側偏光板5の偏光軸方向 21 11が12となす角度 22 12が13となす角度 23 液晶9のツイスト角 24 15が14となす角度 25 16が15となす角度 31 非選択電圧印加時の分光特性 32 選択電圧印加時の分光特性

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ツイスト配向した液晶と複数の位相差フィ
    ルムとを有してなり、該位相差フィルムが一軸延伸フィ
    ルムである液晶表示素子において、 前記液晶及び前記複数の位相差フィルムは、450nm
    の光に対する複屈折率と590nmの光に対する複屈折
    率とで定義される複屈折率の波長分散値を有しており、 前記複数の位相差フィルムの複屈折率の波長分散値の平
    均値が、前記液晶の複屈折率の波長分散値より0.01
    から0.05小さいことを特徴とする液晶表示素子。
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