JP3018603B2 - 反射型液晶表示素子 - Google Patents
反射型液晶表示素子Info
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Description
モードを用いた液晶表示素子(LCD)は、明るい白/
黒表示が可能であるため、時計、電卓、計測機、電話
機、家電製品等に広く採用されている。しかしながらこ
のTN―LCDはその電気光学特性のしきい値特性が急
峻でないため、表示容量が増大するとコントラストが悪
くなるという本質的な問題があった。
ードの90度よりも大きな180度から270度とした
スーパーツイステッドネマチック(STN)モードが提
案され、大表示容量でも高いコントラストが得られるよ
うになった。しかしながら、このSTN−LCDは液晶
の複屈折効果を利用しているために、黄/黒表示あるい
は青/白表示といった表示の着色が避けられず、人間工
学的認識性からみて好ましくなかった。
示されているように、2枚目の液晶セルあるいは高分子
フィルムを用いて着色を補償する手段が工夫され、ニュ
ートラライズドツイステッドネマチック(NTN)モー
ドと呼ばれている。NTNーLCDは、ノートパソコン
やワードプロセッサ等に広く用いられている。しかしな
がらこうした複雑な構造は、工程数や材料費が増すた
め、コスト高になりやすい。
に開示されているように、STNセルに偏光板を1枚だ
け用いた反射型液晶モードが提案されている。このモー
ドをシングル・ポーラライザー・ディスプレイ(SP
D)モードと呼ぶことにする。このモードを用いれば、
従来のNTN−LCDのような色補償用の液晶セルや高
分子フィルムを用いること無しに、白/黒の明るい表示
が可能になる。
いるように、同じSPDモードでも0度以上70度以下
の低ツイスト配向をした液晶セルに偏光板を1枚だけ用
いたモードでは、前記高ツイストSPDのような大容量
表示こそできないが、TNモードよりも明るい白/黒表
示が可能である。
PDモードを利用した液晶表示素子には、TN−LCD
あるいはNTN−LCDに比べてコントラストが低いと
いう課題があった。またその表示色についても、確かに
白/黒表示ではあるが若干緑色がかっているという点で
不満があった。
で、その目的とするところは、液晶のΔnの波長分散を
小さくすることによって、高コントラストで、かつ白/
黒性の良い液晶表示素子を提供するところにある。
素子は、一対の基板間に0度以上70度以下のツイスト
角を有する液晶を挟持してなる液晶セルと偏光板とが配
置されてなる反射型液晶表示素子において、前記液晶の
複屈折率△nの波長分散値が1.05より小さいことを
特徴とする。なお、ここで液晶の△nとセルギャップd
の積であるリターデーション△n×dの値が0.2μm
以上0.7μm以下であり、偏光板の偏光軸(吸収軸あ
るいは透過軸)方向が液晶セルの偏光板側基板における
液晶配向方向となす角度θが、液晶のツイスト方向を正
として、35度以上115度以下であることが、明るい
白/黒表示を得る上で望ましい。より好ましくはツイス
ト角が30度以上70度以下であり、△n×d値が0.
25μm以上0.64μm以下であり、角度θが58度
以上111度以下であることが望ましい。
度以下のツイスト角を有する液晶を挟持してなる液晶セ
ルと、偏光板とが配置されてなる反射型液晶表示素子に
おいて、前記液晶は、450nmの光に対する複屈折率
と590nmの光に対する複屈折率とで定義される複屈
折率の波長分散値を有しており、前記液晶の複屈折率△
nの波長分散値が1.1より小さいことを特徴とする。
また、前記液晶の複屈折率が0.11より小さいことを
特徴とする。なお、ここで、△n×d値は0.4μm以
上1.0μm以下であることが望ましい。より好ましく
はツイスト角が175度以上210度以下であり、△n
×d値が0.51μm以上0.75μm以下であり、角
度θが42度以上71度以下であるか、あるいはツイス
ト角が250度以上265度以下であり、△n×d値が
0.55μm以上0.96μm以下であり、角度θが−
2度以上30度以下であることが望ましい。
値、角度θについては、特願平2−074149号にそ
の理由が開示されている。液晶の△nとその波長分散値
νの数値限定については、以下の項においてその根拠を
詳述するが、波長分散値νは、前記液晶が、450nm
の光に対する複屈折率と590nmの光に対する複屈折
率とで定義される複屈折率の波長分散値を有しているこ
とにより定義される。
の光路長差Δn×d/λで決定される。この式の中に光
の波長λが入っているために、液晶表示素子は色によっ
て特性が異なり、表示が色付いたりコントラストが低下
したりする。一方Δnの値も光の波長によって変化する
が、ここでΔnの波長分散値νを、波長450nmの光
に対するΔn値と波長590nmの光に対するΔn値を
用いて、次式で定義する。
のν値は、正の値を有するため、液晶表示素子は、色に
よって特性が異なってくる。そうであるならば、ν値は
可能な限り小さい方が色つきやコントラストの面で有利
である。
子の表示コントラストが、ν値によってどの様に変化す
るかを示した。31はツイスト角55度、Δn×d=
0.41μm、θ=86度の場合であり、また32はツ
イスト角260度、Δn×d=0.76μm、θ=16
度の場合である。いずれの場合にもν値が小さくなると
ともに、急激にコントラストの改善がみられる。従来の
70度以下の低ツイスト配向のSPDモードを利用した
液晶表示素子では、通常ν値が1.08から1.14程
度のTN用液晶が用いられていたが、ν値が1.05以
下の液晶を用いることによって、TNと同等の1:50
以上のコントラストが得られる。また170度以上の高
ツイスト配向のSPDモードを利用した液晶表示素子で
は、通常ν値が1.12から1.18程度のSTN用液
晶が用いられていたが、ν値が1.1以下の液晶を用い
ることによって、NTNと同等の1:30以上のコント
ラストが得られる。
さくできるだろうか。本発明人は、多くの液晶サンプル
を測定し分析した結果、液晶のΔn値とν値との間に強
い正の相関関係を見出した。図5に示した測定結果によ
れば、ν値を小さくするためには、Δnを小さくすれば
良いことがわかる。ν値を1.05以下にするためには
Δnが0.07以下の液晶を、またν値を1.1以下に
するためにはΔnが0.11以下の液晶を用いれば良
い。このようにΔnの小さい液晶は、従来前記のような
表示特性上のメリットが見出されていなかった上に、大
きなセルギャップを必要として応答特性上不利となるた
め、従来積極的には用いられていなかったものである。
示素子の断面図である。図中、1は偏光板、2は液晶セ
ル、3は反射板である。また、4は液晶セルの上基板、
5は下基板、6は透明電極、7は液晶である。3の反射
板を液晶セル内に設ける構成も可能である。液晶セルに
はメルク社製の液晶ZLI−2359(Δn=0.05
12、ν=1.018)を用い、セルギャップdが8.
0μmのセルにツイスト配向させた。そのリターデーシ
ョンΔn×dは0.41μmである。
各軸の関係図である。ここで、上側偏光板の偏光軸方向
11が上基板のラビング方向12となす角度21即ちθ
を左86度、12と下基板のラビング方向13により決
まる液晶のツイスト角22を左55度とした。
分光特性を示す図である。41が実効値2.3Vの非選
択電圧印加時、42が実効値3.4Vの選択電圧印加時
の特性である。表示コントラストは1:63で、背景の
色はCIE1931XYZ表色系の色度座標上でx=
0.302、y=0.315と白色に極めて近い。
造は、図1に示したように実施例1と同様である。ただ
し、液晶セルにはメルク社製の液晶ZLI−4171
(Δn=0.0971、ν=1.088)を用い、セル
ギャップdが7.8μmのセルにスーパーツイスト配向
させた。そのリターデーションΔn×dは0.76μm
である。
各軸の関係図である。ここで、上側偏光板の偏光軸方向
11が上基板のラビング方向12となす角度21即ちθ
を左16度、12と下基板のラビング方向13により決
まる液晶のツイスト角22を左260度とした。
分光特性を示す図である。41が実効値2.68Vの非
選択電圧印加時、42が実効値2.86Vの選択電圧印
加時の特性である。表示コントラストは1:31で、背
景の色は前記色度座標上でx=0.303、y=0.3
21と白色に極めて近い。
にメルク社製の液晶ZLI−2977(Δn=0.13
19、ν=1.121)を用い、セルギャップdが3.
1μmのセルにツイスト配向させた他は実施例1と同様
にした。
分光特性を示す図である。41が実効値2.5Vの非選
択電圧印加時、42が実効値3.6Vの選択電圧印加時
の特性である。表示コントラストは1:39で、背景の
色は前記色度座標上でx=0.298、y=0.316
であった。
トラスト、色ともに従来のTN−LCDに比べて満足の
いくものではない。
にメルク社製の液晶ZLI−4873(Δn=0.17
17、ν=1.153)を用い、セルギャップdが4.
4μmのセルにスーパーツイスト配向させた他は実施例
2と同様にした。
分光特性を示す図である。41が実効値2.5Vの非選
択電圧印加時、42が実効値3.6Vの選択電圧印加時
の特性である。表示コントラストは1:24で、背景の
色は前記色度座標上でx=0.308、y=0.340
と緑っぽい色であった。
トラスト、色ともに不十分である。
のΔnの波長分散を小さくすることによって、高コント
ラストで、かつ白/黒性の良い液晶表示素子を提供する
ことができる。
子の断面図である。
示素子の各軸の関係図である。
示素子の各軸の関係図である。
のν値と表示コントラストとの関係を示す図である。
特性を示す図である。
特性を示す図である。
す図である。
す図である。
12となす角度θ 22 液晶7のツイスト角 31 55度ツイストSPD−LCDのν値と表示コン
トラストとの関係 32 260度ツイストSPD−LCDのν値と表示コ
ントラストとの関係 41 非選択電圧印加時の分光特性 42 選択電圧印加時の分光特性
Claims (4)
- 【請求項1】一対の基板間に0度以上70度以下のツイ
スト角を有する液晶を挟持してなる液晶セルと偏光板と
が配置されてなる反射型液晶表示素子において、前記液
晶は、450nmの光に対する複屈折率と590nmの
光に対する複屈折率とで定義される複屈折率の波長分散
値を有しており、前記液晶の複屈折率△nの波長分散値
が1.05より小さいことを特徴とする反射型液晶表示
素子。 - 【請求項2】前記液晶の複屈折率が0.07より小さい
ことを特徴とする請求項1記載の反射型液晶表示素子。 - 【請求項3】一対の基板間に170度以上270度以下
のツイスト角を有する液晶を挟持してなる液晶セルと偏
光板とが配置されてなる反射型液晶表示素子において、 前記液晶は、450nmの光に対する複屈折率と590
nmの光に対する複屈折率とで定義される複屈折率の波
長分散値を有しており、前記液晶の複屈折率△nの波長
分散値が1.1より小さいことを特徴とする反射型液晶
表示素子。 - 【請求項4】前記液晶の複屈折率が0.11より小さい
ことを特徴とする請求項3記載の反射型液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3172116A JP3018603B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 反射型液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3172116A JP3018603B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 反射型液晶表示素子 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29552399A Division JP2000098430A (ja) | 1999-10-18 | 1999-10-18 | 液晶表示素子 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0519304A JPH0519304A (ja) | 1993-01-29 |
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Family
ID=15935853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3172116A Expired - Lifetime JP3018603B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 反射型液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
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Families Citing this family (6)
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CN1128381C (zh) * | 1994-10-26 | 2003-11-19 | 精工爱普生株式会社 | 液晶装置和使用该液晶装置的电子设备 |
TW470858B (en) * | 1995-04-04 | 2002-01-01 | Hitachi Ltd | Reflective liquid crystal display device |
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JP3452755B2 (ja) | 1997-04-07 | 2003-09-29 | シャープ株式会社 | 液晶表示装置 |
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-
1991
- 1991-07-12 JP JP3172116A patent/JP3018603B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0519304A (ja) | 1993-01-29 |
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