JP3077279B2 - アクティブ・マトリクス用ネマチック液晶組成物 - Google Patents
アクティブ・マトリクス用ネマチック液晶組成物Info
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- JP3077279B2 JP3077279B2 JP03196597A JP19659791A JP3077279B2 JP 3077279 B2 JP3077279 B2 JP 3077279B2 JP 03196597 A JP03196597 A JP 03196597A JP 19659791 A JP19659791 A JP 19659791A JP 3077279 B2 JP3077279 B2 JP 3077279B2
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- crystal composition
- nematic liquid
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学的表示材料と
して有用なネマチック液晶組成物及び該組成物を用いた
液晶表示装置に関する。
して有用なネマチック液晶組成物及び該組成物を用いた
液晶表示装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】アクティブ・マトリクス形液晶表示装置
は、その表示品質が優れていることから、大面積平面テ
レビやコンピュータのディスプレイ等の応用分野におい
て、将来最も有力なものとして注目されており、現在４
〜６インチの小型カラーテレビとして市場に出されてい
る。
は、その表示品質が優れていることから、大面積平面テ
レビやコンピュータのディスプレイ等の応用分野におい
て、将来最も有力なものとして注目されており、現在４
〜６インチの小型カラーテレビとして市場に出されてい
る。
【０００３】アクティブ・マトリクス形液晶表示装置
は、各画素ごとに、スイッチング素子を用いて駆動させ
ており、そのスイッチング素子には、ＴＦＴ（薄膜トラ
ンジスタ）あるいはＭＩＭ（メタル・インシュレータ・
メタル）などが使われている。表示品質の面から見る
と、特にＴＦＴをスイッチング素子として用いた液晶表
示装置（以下、ＴＦＴ−ＬＣＤという。）が優れてい
る。
は、各画素ごとに、スイッチング素子を用いて駆動させ
ており、そのスイッチング素子には、ＴＦＴ（薄膜トラ
ンジスタ）あるいはＭＩＭ（メタル・インシュレータ・
メタル）などが使われている。表示品質の面から見る
と、特にＴＦＴをスイッチング素子として用いた液晶表
示装置（以下、ＴＦＴ−ＬＣＤという。）が優れてい
る。
【０００４】ＴＦＴ−ＬＣＤにおいて、均一で高コント
ラストな高品位な表示を得るには、液晶部においてフレ
ーム周期間中の蓄積電荷を保持しなければならない。即
ち、「もれ電流」の小さな、高い電圧保持特性を持つこ
とが必要である。この電圧保持特性に影響を与える要因
としては、液晶部を構成する（１）液晶材料、（２）配
向膜、（３）シール材、（４）スペーサー等が挙げられ
る。
ラストな高品位な表示を得るには、液晶部においてフレ
ーム周期間中の蓄積電荷を保持しなければならない。即
ち、「もれ電流」の小さな、高い電圧保持特性を持つこ
とが必要である。この電圧保持特性に影響を与える要因
としては、液晶部を構成する（１）液晶材料、（２）配
向膜、（３）シール材、（４）スペーサー等が挙げられ
る。
【０００５】一方、ＴＦＴ素子の高精細化による基板表
面の凹凸や高い動作温度によるプレチルト角の低下が液
晶分子配向にリバースチルト等の乱れの発生の原因とな
り、高品位なＴＦＴ−ＬＣＤを得るには、これを抑制す
る必要があるとして、新しい問題が提起された（第16回
液晶討論会予稿集第２１２頁）。基板表面の凹凸には、
信号電圧波形の補正による改良が、また、プレチルト角
の低下には配向膜技術の見直しによる改良が夫々提案さ
れているが、いずれにせよ、プレチルト角を２度以上に
する必要があるとしている。
面の凹凸や高い動作温度によるプレチルト角の低下が液
晶分子配向にリバースチルト等の乱れの発生の原因とな
り、高品位なＴＦＴ−ＬＣＤを得るには、これを抑制す
る必要があるとして、新しい問題が提起された（第16回
液晶討論会予稿集第２１２頁）。基板表面の凹凸には、
信号電圧波形の補正による改良が、また、プレチルト角
の低下には配向膜技術の見直しによる改良が夫々提案さ
れているが、いずれにせよ、プレチルト角を２度以上に
する必要があるとしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、８０℃と高い温度で動作可能で、アクティ
ブ・マトリクス駆動に必要な２．０Ｖ以下のしきい値電
圧を有し、かつ、充分に高い電圧保持率を有するネマチ
ック液晶組成物を提供し、また、「もれ電流」によるフ
リッカが発生しないＴＦＴ−ＬＣＤを提供することにあ
る。
する課題は、８０℃と高い温度で動作可能で、アクティ
ブ・マトリクス駆動に必要な２．０Ｖ以下のしきい値電
圧を有し、かつ、充分に高い電圧保持率を有するネマチ
ック液晶組成物を提供し、また、「もれ電流」によるフ
リッカが発生しないＴＦＴ−ＬＣＤを提供することにあ
る。
【０００７】更に本発明が解決しようとする課題は、例
えば、日立化成社製「ＰＩＸ−５４００」の如き有機膜
をラビングすることによって形成可能なプレチルト角に
対し、液晶材料の側から２度以上のより高いプレチルト
角を形成することにより、リバースチルトの発生を防止
し、高品位なＴＦＴ−ＬＣＤを得ることが可能なネマチ
ック液晶組成物を提供することにある。
えば、日立化成社製「ＰＩＸ−５４００」の如き有機膜
をラビングすることによって形成可能なプレチルト角に
対し、液晶材料の側から２度以上のより高いプレチルト
角を形成することにより、リバースチルトの発生を防止
し、高品位なＴＦＴ−ＬＣＤを得ることが可能なネマチ
ック液晶組成物を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、 （１）一般式
するために、 （１）一般式
【０００９】
【化３】
【００１０】（式中、Ｒ1は炭素原子数１〜５の直鎖状
アルキル基を表わし、ｎは１〜６の整数を表わし、Ｘ1
はＨ又はＦを表わす。）で表わされる化合物及び （２）一般式
アルキル基を表わし、ｎは１〜６の整数を表わし、Ｘ1
はＨ又はＦを表わす。）で表わされる化合物及び （２）一般式
【００１１】
【化４】
【００１２】（式中、Ｒ2は炭素原子数１〜５の直鎖状
アルキル基を表わし、ｍは２〜６の整数を表わし、ｐは
０又は１を表わし、Ｘ2はＨ又はＦを表わす。）で表わ
される化合物を含有することを特徴とするネマチック液
晶組成物及び該ネマチック液晶組成物を用いたアクティ
ブ・マトリクス形液晶表示装置を提供する。
アルキル基を表わし、ｍは２〜６の整数を表わし、ｐは
０又は１を表わし、Ｘ2はＨ又はＦを表わす。）で表わ
される化合物を含有することを特徴とするネマチック液
晶組成物及び該ネマチック液晶組成物を用いたアクティ
ブ・マトリクス形液晶表示装置を提供する。
【００１３】本発明で使用する各液晶化合物は、蒸留、
カラム生成、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、
充分に精製したものを使用するものとする。
カラム生成、再結晶等の方法を用いて不純物を除去し、
充分に精製したものを使用するものとする。
【００１４】本発明で使用する一般式（Ｉ）及び一般式
（II）で表わされる化合物の代表的なものとその誘電率
の異方性（△ε）の値を第１表及び第２表に示した。
（II）で表わされる化合物の代表的なものとその誘電率
の異方性（△ε）の値を第１表及び第２表に示した。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【表２】
【００１７】本発明の液晶組成物において、一般式
（Ｉ）及び一般式（II）で表わされる化合物と共に任意
に混合して使用できる化合物を以下に掲げる。
（Ｉ）及び一般式（II）で表わされる化合物と共に任意
に混合して使用できる化合物を以下に掲げる。
【００１８】
【化５】
【００１９】
【化６】
【００２０】（式中、Ｒは炭素原子数１〜７の直鎖状ア
ルキル基またはトランス−アルケニル基を表わし、ｎは
１又は２を表わし、ＸはＨ又はＦを表わす。）以下、本
発明の有意性を説明する。
ルキル基またはトランス−アルケニル基を表わし、ｎは
１又は２を表わし、ＸはＨ又はＦを表わす。）以下、本
発明の有意性を説明する。
【００２１】
【化７】
【００２２】
【化８】
【００２３】の化合物から成るネマチック液晶組成物N
o.17の物性と、電圧保持率は次の通りである。
o.17の物性と、電圧保持率は次の通りである。
【００２４】Ｎ−Ｉ点 ９０．１℃ しきい値電圧 １．６０Ｖ △ε ６．８ △ｎ ０．０９９ 比抵抗 ３．０×１０13Ω・cm 電圧保持率 ９９．５％
【００２５】ネマチック液晶組成物No.17と同じ混合比
で、本発明で使用する一般式（II）で表わされる化合物
のみから成る、即ち、
で、本発明で使用する一般式（II）で表わされる化合物
のみから成る、即ち、
【００２６】
【化９】
【００２７】
【化１０】
【００２８】の化合物から成るネマチック液晶組成物
（ａ）の物性は、次の通りである。
（ａ）の物性は、次の通りである。
【００２９】Ｎ−Ｉ点 ９０．７℃ しきい値電圧 ２．０５Ｖ △ε ４．６ △ｎ ０．０７５ 比抵抗 ３．１×１０13Ω・cm 電圧保持率 ９９．５％
【００３０】ネマチック液晶組成物No.17とネマチック
液晶組成物（ａ）との比較から、本発明に係わるネマチ
ック液晶組成物No.17が、しきい値電圧が低く優れてい
ることが明確である。
液晶組成物（ａ）との比較から、本発明に係わるネマチ
ック液晶組成物No.17が、しきい値電圧が低く優れてい
ることが明確である。
【００３１】ネマチック液晶組成物（ａ）において、本
発明で使用する一般式（II）で表わされる化合物の内、
ｐが０である化合物の割合を増加させた
発明で使用する一般式（II）で表わされる化合物の内、
ｐが０である化合物の割合を増加させた
【００３２】
【化１１】
【００３３】の化合物から成るネマチック液晶組成物
（ｂ）の物性は次の通りであった。
（ｂ）の物性は次の通りであった。
【００３４】Ｎ−Ｉ点 ６８．０℃ しきい値電圧 １．５５Ｖ △ε ６．５ △ｎ ０．０７１ 比抵抗 ３．０×１０13Ω・cm 電圧保持率 ９９．５％
【００３５】ネマチック液晶組成物（ｂ）は、本発明の
ネマチック液晶組成物No.17とほぼ同じしきい値電圧を
有するが、Ｎ−Ｉ点が低いため、動作温度の上昇により
リバースチルトの発生が見られた。
ネマチック液晶組成物No.17とほぼ同じしきい値電圧を
有するが、Ｎ−Ｉ点が低いため、動作温度の上昇により
リバースチルトの発生が見られた。
【００３６】日立化成社製「ＰＩＸ−５４００」を用い
て形成した配向膜を有するセルを作製し、前述のネマチ
ック液晶組成物No.17及び（ａ）のプレチルト角を測定
した結果、ネマチック液晶組成物No.17のプレチルト角
は、２．３度であり、ネマチック液晶組成物（ａ）のプ
レチルト角は、１．６度であった。
て形成した配向膜を有するセルを作製し、前述のネマチ
ック液晶組成物No.17及び（ａ）のプレチルト角を測定
した結果、ネマチック液晶組成物No.17のプレチルト角
は、２．３度であり、ネマチック液晶組成物（ａ）のプ
レチルト角は、１．６度であった。
【００３７】この結果から、本発明のネマチック液晶組
成物は、レバースチルトの発生を防止することが可能な
ことが期待される。本発明で使用する一般式（Ｉ）及び
一般式（II）で表わされる化合物と類似構造を有する
成物は、レバースチルトの発生を防止することが可能な
ことが期待される。本発明で使用する一般式（Ｉ）及び
一般式（II）で表わされる化合物と類似構造を有する
【００３８】
【化１２】
【００３９】（式中、Ｒはアルキル基を表わし、ＸはＨ
又はＦを表わし、ｑは０又は１を表わす。）で表わされ
る化合物から成る組成物のプレチルト角は、１．１〜
１．６と更に小さいものであった。
又はＦを表わし、ｑは０又は１を表わす。）で表わされ
る化合物から成る組成物のプレチルト角は、１．１〜
１．６と更に小さいものであった。
【００４０】更に、本発明に係わるネマチック液晶組成
物を含有するＴＦＴ−ＬＣＤを製作したところ、「もれ
電流」が小さく、フリッカの発生しない優れたものであ
ることが確認できた。
物を含有するＴＦＴ−ＬＣＤを製作したところ、「もれ
電流」が小さく、フリッカの発生しない優れたものであ
ることが確認できた。
【００４１】
（実施例１）
【００４２】
【化１３】
【００４３】
【化１４】
【００４４】の化合物から成るネマチック液晶組成物を
作製し、その物性と電圧保持率を測定したところ、次の
通りであった。
作製し、その物性と電圧保持率を測定したところ、次の
通りであった。
【００４５】Ｎ−Ｉ点 ９０．１℃ しきい値電圧 １．６０Ｖ △ε ６．８ △ｎ ０．０９９ 比抵抗 ３．０×１０13Ω・cm 電圧保持率 ９９．５％ プレチルト角 ２．３度 （実施例２）
【００４６】
【化１５】
【００４７】の化合物から成るネマチック液晶組成物を
作製し、その物性と電圧保持率を測定したところ、次の
通りであった。
作製し、その物性と電圧保持率を測定したところ、次の
通りであった。
【００４８】Ｎ−Ｉ点 ８５．１℃ しきい値電圧 １．５０Ｖ △ε ６．７ △ｎ ０．０８８ 比抵抗 ４．０×１０13Ω・cm 電圧保持率 ９９．５％ プレチルト角 ２．２度
【００４９】
【発明の効果】本発明のネマチック液晶組成物は、一般
式（Ｉ）及び一般式（II）で表わされる化合物を含有す
ることにより、８０℃と高い温度で動作可能で、アクテ
ィブ・マトリクス駆動に必要な充分に低いしきい値電圧
を有し、充分に高い電圧保持率を有する。
式（Ｉ）及び一般式（II）で表わされる化合物を含有す
ることにより、８０℃と高い温度で動作可能で、アクテ
ィブ・マトリクス駆動に必要な充分に低いしきい値電圧
を有し、充分に高い電圧保持率を有する。
【００５０】本発明のネマチック液晶組成物を用いた本
発明に係わるアクティブ・マトリクス形液晶表示装置
は、フリッカのないものであり、また、高いプレチルト
角によりリバースチルトの発生を抑制した高精細なＴＦ
Ｔ−ＬＣＤとして優れたものである。
発明に係わるアクティブ・マトリクス形液晶表示装置
は、フリッカのないものであり、また、高いプレチルト
角によりリバースチルトの発生を抑制した高精細なＴＦ
Ｔ−ＬＣＤとして優れたものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−225147（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−300144（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−134431（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−43877（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−32971（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−139294（ＪＰ，Ａ) 特表 平４−501273（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09K 19/30,19/42
Claims (2)
- 【請求項１】 （１）一般式 【化１】 （式中、Ｒ1は炭素原子数１〜５の直鎖状アルキル基を
表わし、ｎは１〜６の整数を表わし、Ｘ1はＨ又はＦを
表わす。）で表わされる化合物及び （２）一般式 【化２】 （式中、Ｒ2は炭素原子数１〜５の直鎖状アルキル基を
表わし、ｍは２〜６の整数を表わし、ｐは０又は１を表
わし、Ｘ2はＨ又はＦを表わす。）で表わされる化合物
を含有することを特徴とするネマチック液晶組成物。 - 【請求項２】 請求項１記載のネマチック液晶組成物を
用いたアクティブ・マトリクス形液晶表示装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03196597A JP3077279B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | アクティブ・マトリクス用ネマチック液晶組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03196597A JP3077279B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | アクティブ・マトリクス用ネマチック液晶組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0539481A JPH0539481A (ja) | 1993-02-19 |
| JP3077279B2 true JP3077279B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=16360392
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03196597A Expired - Fee Related JP3077279B2 (ja) | 1991-08-06 | 1991-08-06 | アクティブ・マトリクス用ネマチック液晶組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3077279B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5431850A (en) * | 1993-08-09 | 1995-07-11 | Merck Patent Gensellschaft Mit Beschrankter Haftung | Nematic liquid-crystal composition for active matrix application |
-
1991
- 1991-08-06 JP JP03196597A patent/JP3077279B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0539481A (ja) | 1993-02-19 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090616 Year of fee payment: 9 |
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