JP3076893B2 - 液面検出装置及び圧力検出装置 - Google Patents

液面検出装置及び圧力検出装置

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JP3076893B2
JP3076893B2 JP06104450A JP10445094A JP3076893B2 JP 3076893 B2 JP3076893 B2 JP 3076893B2 JP 06104450 A JP06104450 A JP 06104450A JP 10445094 A JP10445094 A JP 10445094A JP 3076893 B2 JP3076893 B2 JP 3076893B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、管を用いて液面レベ
ル又は気体圧力レベルを検出する検出装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、液面を検出する方法としては、
光の透過または反射を利用する光学的液面検出方法がよ
く知られている。光学的液面検出方法は、基本的には光
センサで検出装置を構成できるため簡易な方法ではある
が、不透明な液体や濁っている液体等で光が液の中を透
過できない場合、あるいは薬液等で光センサを液中また
は液面付近に配設できない場合などには使用できないと
きがある。
【0003】そのような不透明な液体、濁っている液体
あるいは薬液等の液面を検出するのに有効な方法とし
て、液体中の所定位置(深さ)での圧力を測定し、その
圧力測定値から液面を検出する方法が知られている。こ
の方法は、液体中に管の先端部を沈め、液面上の気圧よ
りも高い圧力を有する気体例えば圧縮空気または不活性
ガスを管の先端口まで充満するように管内に供給する。
そうすると、管内の気体の圧力は、管の先端口が液体か
ら受ける圧力に等しく、管先端口の液面からの距離(深
さ)に比例するという関係が成立する。したがって、管
の先端口の位置を所定位置 (既知の値)に設定してお
き、管内の圧力を圧力センサによって検出することで、
その圧力測定値から管先端口の深さを測定し、ひいては
液面を検出することができる。
【0004】上記のような液面検出方法では、任意の液
面に対して、常に管の先端口まで気体が充満するよう
に、換言すれば液体が管内に入り込まないように、わず
かな流量で管内に気体を流し続けるようにしている。こ
のため、管の先端口からは気泡(バブル)が断続的また
は周期的に出ることから、管内の気体の圧力が変動し、
正確な液面検出ができなくなるという問題があった。
【0005】そこで本出願人は、先願の液面検出装置と
して、液面を検出されるべき液体の中に先端部が沈めら
れる管と、上記液体の液面上の気圧よりも高い圧力を有
する所定の気体を上記管の先端口まで充満するように上
記管内に供給する気体供給手段と、上記管内の気体の圧
力を検出する圧力検出手段とを具備する液面検出装置に
おいて、圧力検出手段の出力端子にローパス・フィルタ
を接続し、このロ−パス・フィルタの出力信号を通した
後の検出信号を比較回路に導き、その比較結果に基づい
て液体の液面を検出することを提案している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
おいては、(1)LEDの点滅によってそのレベルの設
定を決めるため、タンクに液を入れなければ調整ができ
ない、(2)また、設定値を一定量例えば10mm変更
しようとしてもやはりそのレベルに液体を入れなければ
調整できない、(3)更に、中の見えない容器(例えば
金属のタンク等でレベル合わせをするとき、横にゲージ
用のパイプを設けなければレベルがわからない、といっ
た問題があった。
【0007】この発明は、かかる問題点に鑑みてなされ
たもので、液面レベル又は圧力レベルの検出設定値を定
量的に電圧で知ることができ、より正確に、早く調整が
できる液面検出装置及び圧力検出装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では次のように構成する。
【0009】請求項1の発明の液面検出装置では、液面
を検出されるべき液体に先端部が沈められる検出管と、
上記液体の液面上の気圧よりも高い圧力を有する所定の
気体を上記検出管の先端口まで充満するように上記検出
管内に供給する気体供給手段と、上記検出管内の気体の
圧力に応じた電気信号を出力する圧力検出手段と、上記
圧力検出手段の出力端子に増幅器を介して接続された比
較回路であって、入力信号を予め所定液面レベルに対応
した値に設定したスレッショルド電圧と比較して上記所
定液面レベルを検出する比較回路と、上記スレッショル
ド電圧を液面レベルの高低にリニアに加減しうるスレッ
ショルド電圧設定回路と、上記スレッショルド電圧設定
回路で加減される比較回路のスレッショルド電圧を外部
出力するチェック端子とを具備した構成とする。
【0010】請求項2の発明の液面検出装置では、請求
項1記載の液面検出装置において、上記比較回路のスレ
ッショルド電圧のチェック端子は、演算増幅器を通して
コネクタにて外部出力する。
【0011】請求項3の発明の液面検出装置では、請求
項1記載の液面検出装置において、上記増幅器にゼロ点
調整回路を設け、このゼロ点調整回路より、上記比較回
路の出力電圧との電圧差がゼロのとき液面レベルがゼロ
となるような基準電圧を外部出力する。
【0012】請求項4の発明の圧力検出装置では、圧力
を検出されるべき媒体に先端部が沈められる検出管と、
上記媒体よりも高い圧力を有する所定の気体を上記検出
管内に供給する気体供給手段と、上記検出管内の気体の
圧力に応じた電気信号を出力する圧力検出手段と、上記
圧力検出手段の出力端子に増幅器を介して接続された比
較回路であって、入力信号を予め所定圧力レベルに対応
した値に設定したスレッショルド電圧と比較して上記所
定圧力レベルを検出する比較回路と、上記スレッショル
ド電圧を圧力レベルの高低にリニアに加減しうるスレッ
ショルド電圧設定回路と、上記スレッショルド電圧設定
回路で加減される比較回路のスレッショルド電圧を外部
出力するチェック端子とを具備した構成とする。
【0013】
【作用】請求項1の発明の液面検出装置によれば、検出
管内の気体の圧力に応じた電気信号が圧力検出手段から
を出力され、増幅器で増幅された後に比較回路に入力と
なる。比較回路は、この入力信号を、予め所定液面レベ
ルに対応した値に設定したスレッショルド電圧と比較し
て、上記所定液面レベルを検出する。この比較回路にお
ける上記スレッショルド電圧は、スレッショルド電圧設
定回路により液面レベルの高低にリニアに加減しうる構
成となっており、かつ、チェック端子より外部出力され
ている。したがって、このチェック端子の電圧を計測す
ることにより、上記スレッショルド電圧設定回路で加減
される比較回路のスレッショルド電圧を簡単に所望のレ
ベル対応値に設定することができる。
【0014】請求項2の発明の液面検出装置によれば、
比較回路のスレッショルド電圧のチェック端子が、演算
増幅器を通してから、コネクタで外部出力しているの
で、外乱ノイズの影響を無くすことができる。
【0015】請求項3の発明の液面検出装置によれば、
増幅器のゼロ点調整回路より、比較回路の出力電圧との
電圧差がゼロのとき液面レベルがゼロとなるような基準
電圧を外部出力することができ、これにより比較回路の
スレッショルド電圧を正しく校正することができる。
【0016】請求項4の発明の圧力検出装置によれば、
液面を検出されるべき液体に先端部が沈められる検出管
の代わりに、圧力を検出されるべき媒体に先端部が沈め
られる検出管を有し、この検出管内の気体圧力に応じた
電気信号が圧力検出手段で取り出され、増幅器をされて
比較回路に入力される。この入力信号が、予め所定圧力
レベルに対応した値に設定したスレッショルド電圧と比
較される。このスレッショルド電圧は、圧力レベルの高
低にリニアに加減しうるスレッショルド電圧設定回路で
加減でき、かつ、チェック端子より外部出力される。し
たがって、このチェック端子の電圧を計測しつつ、上記
スレッショルド電圧設定回路で加減することにより、比
較回路のスレッショルド電圧を簡単に所望のレベル対応
値に設定することができる。
【0017】
【実施例】以下、図1〜図6を参照してこの発明の実施
例を説明する。
【0018】図1及び図2はこの発明の一実施例による
液面検出装置の構成を示す。
【0019】図1及び図2において、槽10は例えば半
導体ウエハ洗浄工程で使用される薬品処理槽であって、
槽10内には所定の薬液12が入っており、薬液12の
液面は大気に接している。14は後述する電気回路部2
3と共に液面検出装置を構成する検出管(以下センサ管
という)であり、この薬液12の液面を検出するための
センサ管14は、その先端口14aが薬液12の通常の
液面よりも低い所定の高さに位置するように、槽10内
で垂直に配設される。
【0020】センサ管14は、フィルタ16、ニードル
弁20及びレギュレータ22を介して気体供給源例えば
コンプレッサ(図示せず)に通じている。これにより、
気体供給源からの所定の圧力を有する気体例えば圧縮空
気またはN2 等の不活性ガスGSが、レギュレータ2
2、ニードル弁20、フィルタ16を通って管先端口1
4aまで供給されるようになっている。センサ管14内
を流れる気体の圧力は、レギュレータ22及びニードル
弁20によって制御される。上記フィルタ16、ニード
ル弁20、レギュレータ22及び気体供給源は、液体の
液面上の気圧よりも高い圧力を有する所定の気体を、セ
ンサ管14の先端口14aまで充満するようにセンサ管
14内に供給する気体供給手段を構成する。
【0021】24はセンサ管14内の圧力Pを検出する
ための圧力検出手段である圧力センサ本体であり、この
圧力センサ本体24は、フィルタ16から管先端口14
aまでの間の流路位置に、コネクタ26及び引き込み管
27を介して設けられる。この圧力センサ本体24は、
ケーシング18内に、気体の圧力に応じて変位するダイ
ヤフラムと、このダイヤフラム変位による圧力を電気信
号に変換するストレンゲージとを有し、ストレンゲージ
を含むブリッジ回路に電流を流して発振出力を変化させ
る通常の圧力トランスデューサから成り、センサ管14
内の圧力Pを表わす電気信号(圧力検出信号)PSを一
対の出力端子から出力する構成となっている。
【0022】圧力センサ本体24より出力された圧力検
出信号PSは、作動増幅器から成る一次増幅器28及び
ゼロ点調整トリマ29を有する二次増幅器30で増幅さ
れたのちローパス・フィルタ32に入力される。V0 は
ゼロ点調整トリマ29によりゼロ点調整される基準電圧
を示す。ローパス・フィルタ32は、圧力検出信号PS
に含まれる高周波成分または変動成分を除去する機能を
有し、また、ローパス・フィルタ32のフィルタ出力信
号PSF は、4つの比較回路34A、34B…のそれぞ
れの一方の入力端子に、入力電圧V1として与えられ
る。
【0023】これら比較回路34A、34B…のそれぞ
れの他方の入力端子には、抵抗35,36および可変抵
抗器37A、37B…37Dから成る加減可能な分圧回
路で構成されたスレッショルド電圧設定回路により、ス
レッショルド電圧設定値J1、J2…J4が与えられ
る。これらの設定値J1、J2…は液槽10における第
1〜第4の液面設定値に対応しており、比較結果が設定
液面レベルと合致したときは、この比較回路の出力端子
に接続したLEDから成る表示灯38A、38B…38
Dが点灯し、また出力トランジスタ39がオンするよう
になっている。
【0024】これら各比較回路のスレッショルド電圧設
定値J1、J2…J4は、そのスレッショルド電圧を外
部出力するチェック端子、つまり設定/モニター用コネ
クタ33のそぞれ独立した出力端子33A、33B…3
3Dへと引き出されている。この場合、スレッショルド
電圧設定値J1、J2…J4を定めている各可変抵抗器
37A、37B…37Dの出力点と、各出力端子33
A、33B…33Dとの間には、図3に示すように、1
対1の入出力比を持つ演算増幅器40が挿入され、出力
信号が途中で外来ノイズの影響を受けないようになって
いる。
【0025】 圧力センサ本体24のケーシング18
(図2)には、上記の4つの表示灯38A、38B…3
8Dと、上記4つの可変抵抗器37A、37B…37D
とが1対1で配置されている。また、ケーシング18に
は、設定モニター用コネクタ33が設けてあり、この設
定モニター用コネクタ33からケーブル41により、上
記各スレッショルド電圧設定値J1、J2…J4が引き
出され、外部の設定/モニター用のターミナル基板42
それぞれ独立した出力チェック端子42A、42B…
42Dへと引き出されている。更に、この設定モニター
用コネクタ33には、上記ゼロ点調整の基準電圧V0 の
出力端子33E及び上記二次増幅器30の出力端子33
Fが設けられており、この基準電圧V0 及び二次増幅器
出力PS’も同様にケーブル41により引き出され、外
部ターミナル基板42の出力チェック端子42E,42
Fへと引き出されている。この出力チェック端子42
E,42F間の電圧については、図3に示すように、A
/D変換器45を通した後、ホストコンピュータ46へ
送られ、レベルとして遠隔的にモニタされる。
【0026】このように設定モニター用の外部ターミナ
ル基板42の端子A〜D,E,Fには、スレッショルド
電圧設定値J1、J2…J4と、ゼロ点調整の基準電圧
V0と、二次増幅器出力PS’とが引き出されているの
で、図2に示すように、例えばディジタルテスター44
により、基準電圧V0 に対するスレッショルド電圧設定
値J1、J2…J4の大きさを計測することができる。
【0027】次に設定の仕方について説明する。
【0028】まず、ゼロ点調整トリマ29により基準電
圧V0 のゼロ点調整を行う。すなわち、比較回路34の出
力電圧との電圧差がゼロのとき液面レベルがゼロとなる
ような基準電圧V0 を設定し、これを出力端子33Eよ
り外部出力する。液面レベルがゼロとは、具体的には、
検出液面がチューブ先端A(管先端口14a)に在ると
きである。
【0029】次に、上記ゼロ点調整された基準電圧V0
に対するスレッショルド電圧設定値J1、J2…J4の
1V当りが、液面レベルが10cmのレートでモニター
できるように、上記スレッショルド電圧設定回路の分圧
回路(抵抗35,36及び可変抵抗器37A、37B…
37D)を構成しておく。
【0030】このように構成しておくと、例えば、10
cmの深さが−1Vのレンジで出るように構成した場
合、30cmの深さに対する設定をするためには、基準
電圧V0 に対するスレッショルド電圧設定値J1、J2
…J4を図2に示すようにデジタルテスター44を用い
て計測し、それが−3Vになるように調整すればよいこ
とになる。
【0031】 次に、具体的な調整設定の例を示す。
今、調整は図2に示す液面レベル検出位置「2」を管先
端口のAから18cmの所に設定したいものとする。こ
の場合は、対応する可変抵抗器37Bのトリーマを廻し
て、対するスレッショルド電圧設定値J2がデジタルテ
スター44の計測値で1.8Vになるように調整すれば
よい。同様に、図2に示す他の液面レベル検出位置
「1」〜「4」についても、デジタルテスター44の計
測値が所望の液面レベルに対応する電圧値になるように
可変抵抗器37Bのトリマを廻して調整すればよく、実
際にそれらの液面レベルまで液を入れる必要なしに、極
めて容易にスレッショルド電圧設定値J1、J2…J4
を設定することができる。
【0032】次に、図4につき本実施例の液面検出装置
における電気回路部23の作用を説明する。一例とし
て、薬液処理槽10内に薬液供給管(図示せず)を介し
て薬液供給部(図示せず)より薬液12を供給し、液面
が所定の高さ、例えば第1液面設定値に達した時点でこ
の薬液供給管に挿設されている開閉弁(図示せず)を閉
じて薬液供給を止める場合の動作について説明する。
【0033】この場合、薬液12の液面が管先端口14
aよりも高くなり、管先端口14aの液面からの距離
(深さ)が増大するにつれて、センサ管14内の圧力P
は上昇し、その圧力上昇に対応して圧力センサ本体24
より出力される圧力検出信号Pのレベルも上昇する(図
4の(A))。薬液12の液面が第1液面設定値まで上
昇すると、ローパス・フィルタ32の出力信号PSF が
設定値J1に達し(図4(C))、この時点tS で比較回
路34Aの出力信号が“L”から“H”に変わり(図4
の(D))、これに応動して薬液供給が停止される。
【0034】なお、(図4の(B))は、二次増幅器30
で増幅された圧力検出信号PS’をローパス・フィルタ
32に通さないで比較回路34Aに入力した場合の比較
回路34Aの出力信号を参考例として示す。この場合は
バブリングによる変動成分が信号処理に影響してチャタ
リングが発生するため、液面が第1液面設定値に達した
時点(tS )を正確に判断することとができなくなる。
【0035】次に、この発明の液面検出装置を半導体ウ
エハの洗浄装置に適用した応用例について説明する。
【0036】図5に示す洗浄装置は、例えば純水等の洗
浄処理液51を収容する内槽52と、この内槽52の上
部外周に設けられて内槽52からオーバーフローする処
理液51を受け止める外槽53とを有する処理槽54
と、この処理槽54の内槽52の底部に設けられた処理
液供給口55と外槽53の底部に設けられた排液口56
に接続される循環管路57と、循環管路57に直列に液
流路を形成する如く、順次配設される送液用の往復動ポ
ンプ65、液流の脈動緩衝手段であるダンパ70及びフ
ィルタ58とを具備してなる。この処理槽54の内槽5
2には、ウエハ保持部材59が配設されており、このウ
エハ保持部材59にて立設保持される複数の被処理体で
ある例えば半導体ウエハW(以下にウエハという)が内
槽52内の処理液51中に浸漬され、処理液供給口55
から流入した上方へ向かって移動する処理液51によっ
て洗浄されるようになっている。
【0037】上記往復動ポンプ65に加圧空気を交互に
供給する手段が、図5に示すように、圧縮空気源60と
往復動ポンプ65の加圧空気給排ポート64a,64b
とに接続する3ポート2位置切換電磁弁63にて形成さ
れている。そして、この電磁弁63の切換操作によって
往復動ポンプ65の各加圧室に交互に圧縮空気が供給さ
れると共に、排気されるようになっている。
【0038】一方、この往復動ポンプ65の下流側に接
続されたダンパ70は、往復動ポンプ65の吐出口側に
接続する供給ポート71と処理槽54の処理液供給口5
5側に接続する吐出ポート72とを有するダンパ室73
と、このダンパ室73内に処理液部74と背圧部75と
に区画するように配設されて往復動ポンプ65によって
送液される際に生じる処理液51の脈動に追従して可動
する弾性率を有する部材で構成される脈動緩衝体76例
えばベローズとで構成されており、かつ、背圧部75に
は脈動を打ち消すための背圧を脈動緩衝体76に付与す
べく切換電磁弁66を介して圧縮空気源60が接続され
ている。
【0039】この場合、切換電磁弁66は3ポート2位
置切換電磁弁63からの信号を受けて同期的に作動する
ようになっており、往復動ポンプ65によって生じる脈
動波形と対称の波形の背圧を切換電磁弁66に付与して
脈動を吸収し、往復動ポンプ65からの処理槽54の供
給口55に圧送される処理液51を層流とすることがで
きるようになっている。なお、図5において、符号61
は圧縮空気供給管路、62はダンパ70の背圧を脈動に
対応させて調整するための流量調整弁である。
【0040】処理槽54の内槽52内に収容された処理
液51である純水中にウエハWを浸漬して洗浄を行なう
際に、処理液51の液面部は内槽52からオーバーフロ
ーして外槽53内に流れ込むが、外槽53内に流れ込ん
だ処理液51は、3ポート2位置切換電磁弁63の切換
動作によって予め定められた周期で吐出作用を間欠的に
駆動する往復動ポンプ65により、循環管路57を流れ
てフィルタ58により清浄化された後、再び処理槽54
の供給口55から処理槽54内に供給される。
【0041】この際、往復動ポンプ65により吐出され
た処理液は脈動を生じた状態でダンパ70の処理液部7
4内に流れるが、ダンパ70の背圧部75には切換電磁
弁66により圧縮空気源60から脈動を打ち消す背圧が
付与されるため、脈動は脈動緩衝体76によって吸収さ
れ、層流状態となってフィルタ58側へ送り出される。
すなわち、往復動ポンプ65から処理液51が勢いよく
吐出される状態の時には、ダンパ70の脈動緩衝体76
の容積を増加させて処理液51の一部を一時的に貯留す
る。逆に往復動ポンプ65が送液休止状態の時には、脈
動緩衝体76の容積を減少させて、貯留していた処理液
51を吐出させる。したがってフィルタ58に向かって
送液される循環管路57中の処理液51は脈動が抑制さ
れ安定した層流状態で流れる。
【0042】上記構成の洗浄装置において、内槽52と
外槽53内には、それぞれ、図1で説明した圧縮空気ま
たは不活性ガス等を所定の圧力で導入するセンサ管14
が、その先端口14aを槽内の所定の最低液面レベルL
に一致させて位置されており、図1の電気回路部23と
協働して、それぞれ主液面センサ77,副液面センサ7
8を構成している。そして、これらの検出出力、正確に
は主液面センサ77の最低液面レベルL0の出力端子
と、副液面センサ78の最低液面レベルL、それより順
次上位の中位液面レベルP1,上位液面レベルP2の出
力端子とは、それぞれ制御装置たるホストコンピュータ
79に入力されている。
【0043】ホストコンピュータ79は、これらの液面
レベルL0,L,P1,P2の信号を受けて、次のよう
に制御する。すなわち、初期状態として内槽52内の洗
浄処理液が少くて最低液面レベルL0に割っているとき
は、供給タンク67からの供給路中68に設けた電磁弁
69を開き、内槽52内の液を加える。次に、内槽52
内の液がオーバーフローして、周囲の外槽53内のレベ
ルが所定レベル、例えばP2まで上昇したときは、外槽
53内の液が過剰であるので、往復動ポンプ65を運転
して過剰の液を循環管路57より処理液供給口55を経
て、内槽52へ戻す。そして、外槽53内のレベルが所
定の最低液面レベルLまで下降したときは、外槽53内
に十分な余裕ができたので、往復動ポンプ65の運転を
停止させる。
【0044】 このような洗浄装置はユニットして多
数設けられるのが通常であるため、上記レベルL0,
L,P1,P2の設定はユニットの数に応じて増加し、
非常に多数箇所に渡る。しかし、この発明の液面検出装
置によれば、実際に洗浄処理液51を対応するレベルま
で入れなくても、図2のデジタルテスター44の値を見
ながら、トリマ37A〜37Dを廻して調整すること
で、その検出レベルの設定、正確にはその比較基準値
(J1〜J4)の設定ができる。しかも、内部をのぞい
て見ることが困難な状況下であっても、この検出レベル
の設定を行うことができる。
【0045】次に、図6及び図7を用いて、この発明の
他の実施例について説明する。これは、上記のように液
面センサとして構成するのではなく、排気圧センサーと
して構成するようにした例である。図6は上記半導体ウ
エハの洗浄装置を組み込んだ洗浄処理システムの概要を
示したもので、未処理の被処理体であるウエハWを収容
する搬入部1と、ウエハWの洗浄処理を行なう洗浄処理
部2と洗浄後のウエハWを収容する搬出部3とで主要部
が構成されている。
【0046】搬入部1は、洗浄処理前の所定枚数例えば
25枚のウエハWを収容するキャリア4を待機させる待
機部5と、キャリア4からのウエハWの取り出し、オリ
フラ合わせ及びウエハWの枚数検出等を行なうローダ部
6と、外部から搬送ロボットなどによって搬入されるキ
ャリア4の待機部5への移送及びこの待機部5とローダ
6との間でキャリア4の移送を行なうためのキャリア搬
送アーム7とを具備してなる。
【0047】 洗浄処理部2には、搬入部1から搬出部
3に向かって直線上に順に、ウエハチャック112を洗
浄・乾燥する第1のチャック洗浄・乾燥処理室8a、ウ
エハW表面の有機汚染物、金属不純物、パーティクル等
の不純物質を薬液によって洗浄処理する第1の薬液処理
室8b、第1の薬液処理室8bで洗浄されたウエハWを
例えば純水によって洗浄する2つの水洗処理装置8c,
8d、第1の薬液処理室8bの薬液とは異なる薬液で洗
浄する第2の薬液処理室8e、第2の薬液処理室8eで
洗浄されたウエハWを例えば純水によって洗浄する2つ
の水洗処理装置8f,8g、ウエハチャック112を洗
浄・乾燥する第2のチャック洗浄・乾燥処理室8h及び
上記不純物質が除去されたウエハWを例えばIPA(イ
ソプロピルアルコール)等で蒸気乾燥させるためのウエ
ハ乾燥処理室8iが配設されている。これら各洗浄処理
室(以下、単に処理室という)8a〜8i内には、それ
ぞれ処理槽9が配設されている。
【0048】また、洗浄処理部2の側方には、各処理室
8a〜8iに沿って配設された案内部110と、この案
内部110に装着されて水平(X方向)及び垂直方向
(Z方向)に移動自在な3基のウエハ搬送ブロック11
1とで構成されている搬送手段であるウエハ搬送装置1
5が設けられている。ウエハ搬送ブロック111には、
複数枚のウエハWを適宜間隔をおいて列設保持するウエ
ハチャック112が設けられており、ウエハチャック1
12にて保持されるウエハWが各処理室8a〜8iに搬
送され、各処理室8a〜8iにおいてウエハチャック1
12からウエハ保持手段であるウエハボートにウエハW
が受け渡されるようになっている。
【0049】なお、洗浄処理部2の上方には、空キャリ
ア及び満杯キャリアを搬送するキャリア搬送部113が
設けられている。また、洗浄処理部2の背面側には薬液
等の処理液を収容するタンクや配管群を含む処理液・配
管収容室が設けられている。115はウエハ搬送装置を
示す。
【0050】図7において、処理槽9の上方にはフィル
タ114が設けられ、また、処理槽9の下方には、排気
ブロワ116により吸引される排気管117の排気口1
18が開口されている。この排気管117の途中には、
気液分離器119と弁装置120とが設けられている。
弁装置120は、排気管117に位置された弁体121
と、この弁体121の開度をギアヘッド122を介して
制御するステッピングモータ123とから構成され、こ
のステッピングモータはCPUを主体として構成された
パルス発生制御部124から発生されるパルスにより、
モータドライバ125を介して回転角度制御されるよう
になっている。
【0051】更に、排気管117には、気液分離器11
9と弁装置120との間において、図1のセンサ管14
に相当する検出管126が差し込まれており、これに圧
力センサ本体24を含む電気回路部23が接続されて圧
力センサ127が構成され、この圧力センサにより排気
管117内の圧力が検出できるようになっている。電気
回路部23で検出された管内圧力は、電気信号としてパ
ルス発生制御部124に入力されている。
【0052】パルス発生制御部124は、圧力センサ1
27の電気回路部23から入力される管内圧力が、図8
に斜線部で示す適正な排気圧K0である限り、弁体12
1を閉じている。また、この適正な領域を若干越えたと
きは、これを修正して適正な圧力に戻すような弁開度の
信号を弁装置120に与え、管内圧力を適正値に維持す
る制御を行っている。しかし、圧力センサ127で検出
される管内圧力が適正な排気圧K0(斜線部)を大きく
外れて、その値が上限値K1及び下限値K2を割ったと
きは、パルス発生制御部124は異常信号を発生して、
その旨をアラーム等で報せる。
【0053】かかる管内圧力の検出設定値K0,K1,
K2に対しても、実際に排気管117を異常圧力状態と
することなしに、その異常圧力を検出する比較基準電圧
(スレッショルド電圧)を定めることができる。
【0054】なお、上記実施例では、この発明の液面検
出装置及び圧力検出装置を半導体ウエハの洗浄装置、洗
浄処理システムに適用した場合について説明したが、勿
論その他の液面レベルの検出や気圧の圧力レベルの検出
にも適用できるものである。
【0055】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明によれば上
記のように構成されているので、以下のような優れた効
果が得られる。
【0056】1)請求項1の発明の液面検出装置によれ
ば、このチェック端子の電圧を計測することにより、ス
レッショルド電圧設定回路で加減される比較回路のスレ
ッショルド電圧を簡単に所望のレベル対応値に設定する
ことができるので、実際にそれらの液面レベルまで液を
入れる必要なしに、極めて容易にスレッショルド電圧設
定値を設定することができる。したがって、槽内を目視
することのできない環境下であっても、正確かつ容易
に、比較回路の検出レベル設定を行うことができる。
【0057】2)請求項2の発明の液面検出装置によれ
ば、比較回路のスレッショルド電圧のチェック端子が、
演算増幅器を通してから、コネクタで外部出力されるの
で、外乱ノイズの影響を除去でき、正確な液面検出を行
うことができる。
【0058】3)請求項3の発明の液面検出装置によれ
ば、増幅器のゼロ点調整回路より、比較回路の出力電圧
との電圧差がゼロのとき液面レベルがゼロとなるような
基準電圧を外部出力するので、これにより比較回路のス
レッショルド電圧を正しく校正することができる。
【0059】4)請求項4の発明の圧力検出装置によれ
ば、請求項1の場合と同様に、チェック端子の電圧を計
測しつつ、スレッショルド電圧設定回路で加減すること
により、比較回路のスレッショルド電圧を簡単に所望の
レベル対応値に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による液面レベルセンサの
構成を示す回路図である。
【図2】この発明の一実施例による液面レベルセンサの
構成を示す模式図である。
【図3】この発明の液面レベルセンサを遠隔的に利用す
る場合の構成を示す回路図である。
【図4】図1の液面レベルセンサの作用を説明するため
の信号波形図である。
【図5】この発明の液面検出装置を適用した洗浄処理装
置の概要を示す図である。
【図6】この発明を適用可能な洗浄処理システムの概要
を示す斜視図である。
【図7】この発明の圧力検出装置を図6の排気圧コント
ローラに適用した構成を示す図である。
【図8】図7の動作の説明図である。
【符号の説明】
10 液槽 12 薬液 14 センサ管(検出管) 14a 管先端口 23 電気回路部 24 圧力センサ本体(圧力検出手段) 29 ゼロ点調整トリマ 33 設定/モニター用コネクタ 33A,33B…33D スレッショルド電圧設定値の
出力端子 33E 基準電圧の出力端子 33F 検出モニタ用の出力端子 34A,34B… 比較回路 35,36 抵抗(分圧回路) 37A,37B… 可変抵抗器 40 演算増幅器 42A,42B,42C,42E,42F 出力チェッ
ク端子 77 主液面センサ 78 副液面センサ 126センサ管(検出管) 127 圧力センサ(圧力検出装置) J1,J2… スレッショルド電圧設定値 V0 ゼロ点調整の基準電圧

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液面を検出されるべき液体に先端部が沈
    められる検出管と、 上記液体の液面上の気圧よりも高い圧力を有する所定の
    気体を前記検出管の先端口まで充満するように上記検出
    管内に供給する気体供給手段と、 上記検出管内の気体の圧力に応じた電気信号を出力する
    圧力検出手段と、 上記圧力検出手段の出力端子に増幅器を介して接続され
    た比較回路であって、入力信号を予め所定液面レベルに
    対応した値に設定したスレッショルド電圧と比較して前
    記所定液面レベルを検出する比較回路と、 上記スレッショルド電圧を液面レベルの高低にリニアに
    加減しうるスレッショルド電圧設定回路と、 上記スレッショルド電圧設定回路で加減される比較回路
    のスレッショルド電圧を外部出力するチェック端子と、
    を具備したことを特徴とする液面検出装置。
  2. 【請求項2】 上記比較回路のスレッショルド電圧のチ
    ェック端子は、演算増幅器を通してコネクタにて外部出
    力することを特徴とする請求項1記載の液面検出装置。
  3. 【請求項3】 上記増幅器にゼロ点調整回路を設け、こ
    のゼロ点調整回路より、上記比較回路の出力電圧との電
    圧差がゼロのとき液面レベルがゼロとなるような基準電
    圧を外部出力することを特徴とする請求項1記載の液面
    検出装置。
  4. 【請求項4】 圧力を検出されるべき媒体に先端部が沈
    められる検出管と、 上記媒体よりも高い圧力を有する所定の気体を上記検出
    管内に供給する気体供給手段と、 上記検出管内の気体の圧力に応じた電気信号を出力する
    圧力検出手段と、 上記圧力検出手段の出力端子に増幅器を介して接続され
    た比較回路であって、入力信号を予め所定圧力レベルに
    対応した値に設定したスレッショルド電圧と比較して上
    記所定圧力レベルを検出する比較回路と、 上記スレッショルド電圧を圧力レベルの高低にリニアに
    加減しうるスレッショルド電圧設定回路と、 上記スレッショルド電圧設定回路で加減される比較回路
    のスレッショルド電圧を外部出力するチェック端子と、
    を具備したことを特徴とする圧力検出装置。
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