JP3076723U - 平らな荷受け用パレット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 脚部材と、天板部材（根太部材）をスポット
溶接により一体に固定した軽量で、ガタ付きのない剛
性、耐久性に富み、均一な機械的強度が得られ、捩じ
れ、変形を防止し得る平らな荷受け用パレットを提供す
る。 【解決手段】 両側面部１ａの垂下縁の下端部を内方に
ほぼ直角に折曲して水平折曲片部１ｃとなすと共に垂下
縁の上端部をアール面となし、さらに両側面部間におい
て、所要数の凹凸条を長手方向に平行に一体成形して面
一の頂面部および底面部を設けた天板部材２（根太部
材）と、両側面部を有すると共に、この両側面部の上縁
端部１ｂから外方にほぼ直角に折曲形成した水平折曲片
部１ｃを有し、かつその内部がフォーク５挿通孔１ｄと
なり得る断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材とよりなり、
前記一対の脚部材を所要の距離を隔てて両側にそれぞれ
配設し、これら脚部材１の水平折曲片部１ｃと、天板部
材の底面部をスポット溶接により一体に固定して平面ほ
ぼ四角形の平らなパレットを構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、例えば、フォークリフトを用いて荷物の搬送を行う平らな荷受け用 パレットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より荷受け用パレットとして、例えば、特開昭５４−１８５６１号公報、 実開昭５６５−１４２４２８号公報、特開昭６３−２７２６６１号公報、特公平 １−１５３３０号公報、実公平４−１１２０号公報の如く、全体を合成樹脂材や 金属材などの板体より一体に形成し、脚部を積載面より下方へ突出形成したパレ ットが提案されている。 また、例えば特開平１１−２０８６６０号公報、特開平１１−２０８６６１号 公報の如く、脚部材（桟木受部材）と桟木を組合せた形式の荷受け用パレットも 提案されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来例の前者の荷受け用のパレットは、複雑な構造であり、製造法 も面倒であり、コストが高くなるなどの問題点があった。 また、後者の荷受け用のパレットは脚部材にすり割りを設け、このすり割りに 桟木を挿入し、これを桟木取付杆で一体に固定するものであるため、ガタが生じ 易く、強度的にも弱く、構造も複雑で安定した状態で使用ができないという問題 点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の平らな荷受け用パレットは、上記課題を解決することを目的とし、両 側面部の垂下縁の下端部を内方にほぼ直角に折曲して水平折曲片部となすと共に 前記垂下縁の上端部をアール面となし、さらに前記両側面部間において、所要数 の凹凸条を長手方向に平行に一体成形して面一の頂面部および底面部を設けた天 板部材（根太部材）と、両側面部を有すると共に、この両側面部の上縁端部から 外方にほぼ直角に折曲形成した水平折曲片部を有し、かつその内部がフォーク挿 通孔となり得る断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材とよりなり、前記一対の脚部材 を所要の距離を隔てて両側にそれぞれ配設し、これら脚部材の水平折曲片部と、 前記天板部材の底面部をスポット溶接により一体に固定して平面ほぼ四角形の平 らなパレットを構成したことを特徴とする。

【０００５】 また、本考案の平らな荷受け用パレットにおける脚部材は、断面ほぼＵ字状形 状となすと共に、両側面部および底面部に、外面から内面に突出する所要巾から なる凸部を長手方向に沿って形成したことを特徴とする。

【０００６】

【考案の実施の形態】

以下、本考案の平らな荷受け用パレットの具体的形態について図面を参照して 説明する。 図１は本考案に係る平らな荷受け用パレットの一実施例の全体を示す平面図で あり、図２は同正面図、図３は同側面図、図４は脚部材の断面詳細図、図５は天 板部材（根太部材）の断面詳細図、図６（ａ），（ｂ）はスポット溶接の各一例 を示す一部拡大平面図である。図７は脚部材の形状を変えた他の実施例の全体を 示す平面図であり、図８は同正面図、図９は同側面図、図１０は脚部材の断面詳 細図、図１１は天板部材（根太部材）の断面詳細図、図１２（ａ），（ｂ）はス ポット溶接の各一例を示す一部拡大平面図である。

【０００７】 図１乃至図６において、１は、例えば鋼板などの金属板からなる脚部となり得 、かつその内部がフレコン用フォーク挿通孔１ｄとなり得る断面ほぼＵ字状逆台 形状の脚部材であり、所要の距離を隔てて両側に配設されている。このフレコン 用フォーク挿通孔１ｄは、フォークリフトのフォークが挿入できる程度の広さの 空間である。この断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材１は、両側面部１ａを有する と共に、この両側面部１ａの上縁端部１ｂから外方（本実施例では、図１，２お よび図４に示すとおり）にほぼ直角に折曲形成した水平折曲片部１ｃを有してい る。このように、前記脚部材１を断面ほぼＵ字状逆台形状としたので、機械的強 度を、高くすることができる。

【０００８】 なお、前記断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材１は、図１および図３に示すよう に全体に縦長状であることが望ましいが、これに限定されるものでない。

【０００９】 ２は、前記断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材１にそれぞれ掛け渡される複数個 の天板部材（根太部材）である。この天板部材（根太部材）２は、両側面部２ｂ と、この両側面部２ｂの垂下縁の下端部２ｃから内方（本実施例では、図５に示 すとおり）に直角に折曲形成した水平折曲片部２ｄとを有し、かつ前記両側面部 ２ｂ間において、所要数の凹凸条２ｅを長手方向に平行に一体成形して面一の頂 面部２ａおよび底面部２ａ′を有している。このように、この天板部材（根太部 材）２に、内方の水平折曲片部２ｄと所要数の凹凸条２ｅとを形成することによ って天板部材（根太部材）２自体は、著しく補強される。２ｆは前記垂下縁の上 端部に形成したアール面であって、このようにすることにより荷物の引掛りを防 止し、かつ強度を補強している。２ｇは立上端部である。

【００１０】 ３は、本考案に係る平らな荷受け用パレット本体であり、前記一対の脚部とな る脚部材１の水平折曲片部１ｃと複数個の天板部材（根太部材）２の底面部２ａ ′を適宜スポット溶接４とすることにより平面ほぼ四角形の平らな荷受け用パレ ットが構成される。 なお、上記スポット溶接手段は周知のものであるので、その説明は省略する。

【００１１】 ５は前記断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材１のフォーク挿通孔１ｄに挿入して 、主として液体状や粉体状のごとき変形可能とする内容物が袋体に収納されたフ レコン荷物が積載された平らな荷受け用パレットを搬送するフォークである。ま た、フレコン荷物が積載されていないで、それ以外の荷物が積載されている場合 は、通常どおり一対の脚部材１間に一対のフォーク５を挿入して平らな荷受け用 パレットを搬送することができることは勿論である。

【００１２】 このように構成した本考案に係る平らな荷受け用パレットによれば、フォーク ５を、脚部となり得、かつその内部がフレコン用フォーク挿通孔１ｄとなり得る 断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部材１に挿入したり、また一対の脚部材１間に挿入 したりして使用することができ、また前記脚部材１と天板部材（根太部材）２は スポット溶接により一体に固定されているので、剛性に優れ、撓まず、変形が防 止される。このような構造によれば、耐久性に富み、均一な機械的強度が得られ 、捩じれを防止することができる。しかも、前記断面ほぼＵ字状逆台形状の脚部 材１は、両側に一対設けただけであるため、軽量であり、機械的強度も高くなり 、コスト低廉となり、作業上の取扱いが容易、安全である。

【００１３】 また、本考案においては図７乃至図１２に示すように、脚部材１を断面ほぼＵ 字状形状となし、その両側面部１ａ′および底面部１ｄ′に、外面から内面に突 出する所要巾からなる凸部１ｅ′を長手方向に沿って形成したものとすることに より脚部材１の強度をさらに向上することもできるものであり、特に底面部１ｄ ′においては凸部１ｅ′の反対側の凹部１ｅ″内に荷締用のバンドを位置させる ことにより、脚部材底部の安定を計ることができ得るものであり、また前記脚部 材１の本数もパレットの大，小により任意に変更することも可能である。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の請求項１に係る平らな荷受け用パレットは、脚部材と天板部材（根太 部材）がスポット溶接により一体に固定されているので、ガタが生ぜず、剛性、 耐久性に富み、均一な機械的強度が得られ、捩じれを防止することができると共 に、スポット溶接であるため溶接作業が容易であり、しかも溶接個所が天板部材 （根太部材）の凹凸条２ｅの底面部２ａ′で行われるため、該部が荷物に引掛か るような惧れもなく、また溶接の仕上りがきれいであるため、商品価値の高いも のが得られる等の効果がある。

【００１５】 また、本考案の請求項２に係る平らな荷受け用パレットは、脚部材の両側面部 および底面部に、外面から内面に突出する所要巾からなる凸部を長手方向に沿っ て形成したものであるから、特に脚部材の強度が強く、低重量のものはもとより 、かなり高重量のものにも使用することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る平らな荷受け用パレットの一実施
例の全体を示す平面図である。

【図２】同正面図である。

【図３】同側面図である。

【図４】脚部材の断面詳細図である。

【図５】天板部材（根太部材）の断面詳細図である。

【図６】（ａ），（ｂ）はスポット溶接の各一例を示す
一部拡大平面図である。

【図７】脚部材の形状を変えた他の実施例の全体を示す
平面図である。

【図８】同正面図である。

【図９】同側面図である。

【図１０】脚部材の断面詳細図である。

【図１１】天板部材（根太部材）の断面詳細図である。

【図１２】（ａ），（ｂ）はスポット溶接の各一例を示
す一部拡大平面図である。

【符号の説明】

１ 脚部材 １ａ 両側面部 １ａ′両側面部 １ｂ 上縁端部 １ｃ 水平折曲片部 １ｄ フレコン用フォーク挿通孔 １ｄ′底面部 １ｅ′凸部 ２ 天板部材（根太部材） ２ａ 頂面部 ２ａ′底面部 ２ｂ 両側面部 ２ｃ 下端部 ２ｄ 水平折曲片部 ２ｅ 凹凸条 ２ｆ アール面 ２ｇ 立上端部 ３ パレット本体 ４ スポット溶接 ５ フォーク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 稲垣 進 東京都中央区日本橋３丁目12番２号 東邦 シートフレーム株式会社内 (72)考案者 瀬川 勤弘 東京都中央区日本橋３丁目12番２号 東邦 シートフレーム株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側面部の垂下縁の下端部を内方にほぼ
   直角に折曲して水平折曲片部となすと共に前記垂下縁の
   上端部をアール面となし、さらに前記両側面部間におい
   て、所要数の凹凸条を長手方向に平行に一体成形して面
   一の頂面部および底面部を設けた天板部材（根太部材）
   と、両側面部を有すると共に、この両側面部の上縁端部
   から外方にほぼ直角に折曲形成した水平折曲片部を有
   し、かつその内部がフォーク挿通孔となり得る断面ほぼ
   Ｕ字状逆台形状の脚部材とよりなり、前記一対の脚部材
   を所要の距離を隔てて両側にそれぞれ配設し、これら脚
   部材の水平折曲片部と、前記天板部材の底面部をスポッ
   ト溶接により一体に固定して平面ほぼ四角形の平らなパ
   レットを構成したことを特徴とする平らな荷受け用パレ
   ット。
2. 【請求項２】 請求項１に記載の平らな荷受け用パレッ
   トにおける脚部材は、断面ほぼＵ字状形状となすと共
   に、両側面部および底面部に、外面から内面に突出する
   所要巾からなる凸部を長手方向に沿って形成したことを
   特徴とする平らな荷受け用パレット。