JP3076565B2 - 金属箔、金属箔片の製造装置および製造方法 - Google Patents

金属箔、金属箔片の製造装置および製造方法

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JP3076565B2 JP11182777A JP18277799A JP3076565B2 JP 3076565 B2 JP3076565 B2 JP 3076565B2 JP 11182777 A JP11182777 A JP 11182777A JP 18277799 A JP18277799 A JP 18277799A JP 3076565 B2 JP3076565 B2 JP 3076565B2
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克弘 中村
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TEIKOKU ION CO., LTD.
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、銅箔、貴金属箔等
の金属箔並びに金属箔を鱗片状に分断した金属箔片を連
続的に製造することができる金属箔、金属箔片の製造装
置および製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金属箔は電子部品、電極部品、触媒、そ
の他各種部材の機能用あるいは装飾用素材として多方面
で使用されている。従来、金属箔は圧延により製造され
ていたが、圧延による金属箔の厚さは30μm 程度が限
度であり、また材質によっては、Mo系合金のように圧
延が困難なものもある。近年、金属箔についても、コス
ト面、性能面等からより薄いものが要求されるようにな
っており、かかる要求に対して、電気めっきを利用した
金属箔の製造装置、方法が提案されている。
【0003】図13は電気めっきを利用した金属箔の連
続製造装置の一例を示しており、めっき浴101の浴面
を規制する仕切り板102を備えためっき浴槽103
と、めっき浴101中に上部が露出した状態で浸漬され
るとともに回転自在に支持された回転ドラム105と、
めっき浴101内で回転ドラム105の外周部に分割し
て配置された正電極部材106を備えている。前記回転
ドラム105は正電極部材106に対して電気的に負電
位とされ、その外周面は負電極面を構成している。ま
た、めっき浴101中では回転ドラム105の外周部に
設けられた複数の噴射ノズル107から回転ドラム10
5の外周面に向かってめっき液が均等に噴射されてい
る。
【0004】前記回転ドラム105を回転させながら、
電極に通電すると、回転ドラム105の外周面に回転ド
ラム105の回転に従ってめっき皮膜が電解析出し、こ
れが成長して所定厚さの金属箔110が形成される。回
転ドラム105の上部には剥離ローラ108が付設され
ており、金属箔110は剥離ローラ108を介して回転
ドラム105の外周面から剥離され、後工程の水洗工
程、乾燥工程へと搬送され、巻き取られる。
【0005】一方、鱗片状に偏平加工された金属粉末
は、そのままの状態で美術工芸品の装飾素材として使用
されたり、あるいは塗料に混合されて導電塗料やメタリ
ック塗料等として使用される。このような鱗片状金属粉
末としては、塗着性および特に貴金属では経済性の観点
からできるだけ薄いものが要求される。
【0006】従来、鱗片状金属粉末は、素材金属粉末を
ボールミルにより分断しつつ、鱗片状に偏平加工した
り、貴金属の場合には素材金属を圧延によりできるだけ
薄く引き延ばした後、さらに圧延された薄板をたたい
て、より薄く引き延ばしつつ、微細片に分断させる加工
方法が採られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電気めっきを利用した金属箔の製造装置、製造方法で
は、回転ドラムを収容する大きなめっき浴槽が必要であ
り、さらに回転ドラムから剥離した金属箔を後の水洗工
程、乾燥工程に搬送するための搬送設備や、これらの処
理工程を実施する水洗装置や乾燥装置が必要となり、装
置構成が大型になり、引いては大きな設置スペースが必
要で、設備コストも高くなるという問題がある。
【0008】また、めっき種にもよるが、金属箔の剥離
には20μm 程度の厚さが必要であり、10μm 程度に
なると剥離の際に破れたり、しわが寄ったりする。ま
た、その後の水洗工程、乾燥工程においても、連続処理
を行うには、金属箔に破れやしわが生じないように搬送
設備を回転ドラムの回転と高精度に同期させることを要
し、大がかりで高価な高精度搬送設備が必要になる。金
属箔が薄膜になるほど、その取り扱いや工程間の移動が
デリケートな作業となるため、この傾向は顕著になる。
【0009】また、従来の金属箔の製造装置、製造方法
では、回転ドラムの表面の酸化や不動態皮膜の形成のた
め、電解析出の初期においてめっき皮膜の析出が不安定
で均一に析出し難く、特に数μm 程度の薄膜では、めっ
き金属がデントライト状に電解析出し、外観が不均一と
なり、またピットや無数のピンホールが生じ、膜厚も不
均一になりやすく、品質が劣化するという問題がある。
【0010】一方、従来の鱗片状金属粉末の製造方法に
おいて、金属粉末を鱗片状に加工する方法では、金属粉
末を製造するために溶融金属を噴霧化する等の大がかり
な設備が必要である。また、圧延によって得られた薄板
をたたき延ばす手法では、生産性に劣り、製造コストが
高くなるという問題がある。また、金属箔を分断するこ
とで、鱗片状金属粉末と同等の金属箔片が得られるが、
先に述べたように、比較的薄い金属箔を得ること自体が
難しいため、薄膜状の金属箔片が得られにくいという問
題がある。
【0011】本発明はかかる問題に鑑みなされたもの
で、設置スペースが少なくてすみ、簡単な装置構成で薄
膜状の金属箔を連続的に製造することができる金属箔の
製造装置および製造方法を提供するものである。また、
金属箔が薄膜の場合においても、高品質の金属箔を簡単
な設備で安定的に連続的に製造することができる金属箔
の製造装置および製造方法を提供するものである。ま
た、薄膜状の金属箔片を簡単な設備で安定的に連続的に
製造することができる金属箔片の製造装置および製造方
法を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した金属
箔の製造装置は、回転自在に支持され、外周面が負電極
面とされた回転ドラムと、前記回転ドラムの外周面にめ
っき液を供給するめっき液供給手段と該めっき液供給手
段から供給されためっき液を介して前記回転ドラムの外
周面と電気的に導通し前記回転ドラムの外周面に金属箔
を電解析出させる正電極部材とを備えためっき手段と、
前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき手段の
下流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析出
した金属箔に付着しためっき液を洗浄するめっき液洗浄
手段と、前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっ
き液洗浄手段の下流側に設けられ、前記回転ドラムの外
周面に電解析出した金属箔を乾燥する乾燥手段と、前記
回転ドラムの回転方向に対して、前記乾燥手段の下流側
に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析出した金
属箔を前記外周面から剥離する剥離手段とを有し、前記
めっき液供給手段は前記回転ドラムの外周面に当接し、
めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供給す
るめっき液保持部材を備え、前記めっき液保持部材の少
なくとも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線より
も上方に配置されたものである。この製造装置による
と、めっき手段によって回転ドラムの外周面に電解析出
した金属箔は回転ドラムの外周面に付着したまま保持さ
れるので、回転ドラムの回転に従って、めっき液洗浄手
段によって洗浄され、乾燥手段によって乾燥される際
に、たとえ金属箔が薄膜であっても、金属箔に破れやし
わが生じにくく、高品質の金属箔を連続的かつ安定的に
製造することができる。また、本発明の製造装置による
と、従来必要とされた、回転ドラムの収容可能な大容量
のめっき浴槽や、金属箔を洗浄工程や乾燥工程へ搬送す
る搬送設備や、洗浄設備および乾燥設備は不要であり、
装置構成も回転ドラムの外周部にめっき手段等が付設さ
れたものであるため、簡単で、設置スペースも少なくて
すみ、設備コストも低廉ですむ。
【0013】また、回転ドラムの外周面とめっき液保持
部材とは当接しており、めっき液はめっき液保持部材に
保持されて存在するため、正電極部材はめっき液保持部
材と接触するだけで回転ドラムの外周面に電気的に確実
に導通するようになり、少ないめっき液量で安定的に電
解析出を行うことができる。また、前記めっき液保持部
材の少なくとも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平
線よりも上方に配置されているため、その上方に配置さ
れためっき液保持部材の一部にめっき液を供給すること
により、供給されためっき液は重力に逆らうことなくめ
っき液保持部材を介して回転ドラムの外周面側に流れや
すくなり、めっき液保持部材と回転ドラムの外周面との
当接部にめっき液をより安定的に供給することができ、
めっき皮膜の安定的な電解析出を促進することができ
る。
【0014】また、請求項2に記載した金属箔の製造装
置は、請求項1に記載の製造装置において、前記めっき
液保持部材は前記回転ドラムの回転に応じてその外周面
に当接した状態で回転しながら、めっき液を保持しつつ
前記回転ドラムの外周面に供給するめっき液保持層が外
周部に設けられた1又は2以上のめっきローラにより構
成されたものである。この製造装置によると、めっきロ
ーラの外周面と回転ドラムの外周面との当接部、好適に
は複数のめっきローラの当接部間にもめっき液が溜まり
やすく、回転ドラムの回転に応じて回転ドラムの外周面
に、めっき液をより安定的に供給することができ、めっ
き皮膜をより安定的に電解析出させることができる。ま
た、めっきローラを交換することにより、めっき液保持
部材を交換することができるため、メンテナンス性が良
好である。
【0015】また、請求項3に記載した金属箔の製造装
置は、請求項1又は2に記載の製造装置において、前記
めっき液保持部材は前記回転ドラムの外周面に押圧摺動
状態で当接するように設けられたものである。この製造
装置によると、金属箔をめっき手段により回転ドラムの
外周面に電解析出させる際、めっき液保持部材が回転ド
ラムの外周面を押圧摺動して摩擦するため、前記回転ド
ラムの外周面がたえず洗浄され、電解析出しためっき皮
膜に異物が巻き込まれるのを防止することができ、また
電解析出するめっき皮膜の金属結晶組織が緻密になるた
め、薄膜でも欠陥のない高品質の金属箔を生成すること
ができる。
【0016】
【0017】また、請求項4に記載した金属箔の製造装
置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の製造装置
において、前記回転ドラムは金属箔を電解析出させる外
周面の一部に絶縁材が表面に露呈するように埋設された
非めっき部が形成されたものである。この製造装置によ
ると、回転ドラムの外周面に形成された非めっき部には
めっき皮膜が電解析出されないため、非めっき部に対応
した部分に穴が開いた金属箔、例えば基板パタ−ンのよ
うな特定の平面形状を有する金属箔をプレス等による形
状切断加工を行うことなく、連続的に製造することがで
きる。
【0018】また、請求項5に記載した金属箔の製造装
置は、請求項1から4のいずれか1項に記載の製造装置
において、前記剥離手段は一方の面に粘着層が形成され
た搬送支持材と、該搬送支持材の粘着層を前記回転ドラ
ムの外周面に電解析出した金属箔に押圧する圧着ローラ
と、金属箔が付着した搬送支持材を前記回転ドラムの径
外方向に移動させる移動手段とを備えるものである。こ
の製造装置によると、圧着ローラによって金属箔が付着
された搬送支持材は移動手段により回転ドラムの径外方
向に移動されるので、金属箔には剥離のための張力が直
接作用することなく、搬送支持材の移動により金属箔は
回転ドラムの外周面から容易に剥離される。このため、
金属箔が薄膜の場合でも、回転ドラムの外周面から安定
的に剥離することができる。また、剥離後の取り扱いに
ついても、金属箔は搬送支持材に付着されているため、
金属箔に外力を直接作用させることなく取り扱うことで
き、薄膜の場合でも取り扱い性に優れ、取り扱いの際の
損傷を有効に防止することができる。
【0019】
【0020】
【0021】請求項6に記載した金属箔の製造方法は、
回転ドラムの外周面に当接し、少なくとも一部は回転ド
ラムの回転中心を通る水平線よりも上方に配置され、め
っき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供給する
めっき液保持部材を備えためっき液供給手段を設け、前
記めっき液供給手段によって前記回転ドラムの外周面に
めっき液を供給しつつ、負極とされた前記回転ドラムの
外周面と正電極部材とを前記めっき液を介して通電し、
前記回転ドラムの外周面に金属箔を電解析出させるめっ
き工程と、前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属
箔に付着しためっき液を洗浄する洗浄工程と、前記回転
ドラムの外周面に電解析出した金属箔を洗浄後に乾燥す
る乾燥工程と、前記回転ドラムの外周面に電解析出した
金属箔を乾燥後に前記回転ドラムの外周面から剥離する
剥離工程とを有する。この製造方法によると、めっき工
程によって回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔
は、回転ドラムの外周面に付着したまま保持されるた
め、回転ドラムの回転に従ってめっき液洗浄工程によっ
て洗浄され、乾燥工程によって乾燥される際に、金属箔
が薄膜であっても、破れやしわが生じにくく、簡単な製
造装置により高品質の金属箔を安定的に連続製造するこ
とができる。また、めっき液供給手段には少なくとも一
部が回転ドラムの回転中心を通る水平線よりも上方に配
置され、回転ドラムの外周面に当接するめっき液保持部
材を備えるため、少ないめっき液量で、めっき液保持部
材と回転ドラムの外周面との当接部にめっき液をより安
定的に供給することができ、めっき皮膜のより安定的な
電解析出を促進することができる。
【0022】また、請求項7に記載した金属箔の製造方
法は、請求項6に記載の製造方法において、前記めっき
液保持部材を前記回転ドラムの外周面に押圧摺動状態で
当接するようにしたものである。この製造方法による
と、電解析出の際、めっき液保持部材が回転ドラムの外
周面を押圧摺動して摩擦するため、回転ドラムの外周面
がたえず洗浄され、電解析出しためっき皮膜に異物が巻
き込まれるのを防止することができ、また電解析出する
めっき皮膜の金属結晶組織が緻密になるため、薄膜でも
欠陥のない高品質の金属箔を生成することができる。
【0023】また、請求項8に記載した金属箔の製造方
法は、請求項6又は7に記載の製造方法において、前記
剥離工程は搬送支持材の一方の面に形成された粘着層を
前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔に付着さ
せ、金属箔が付着した搬送支持材を前記回転ドラムの径
外方向に移動させることにより金属箔を前記回転ドラム
の外周面から剥離するものである。この製造方法による
と、搬送支持材に金属箔を付着させ、金属箔が付着した
搬送支持材を回転ドラムの径外方向に移動させるため、
金属箔には剥離のための張力が直接作用することなく、
搬送支持材の移動により金属箔は回転ドラムの外周面か
ら容易に剥離される。このため、金属箔が薄膜の場合で
も、回転ドラムの外周面から安定的に剥離することがで
きる。また、剥離後の取り扱いについても、金属箔は搬
送支持材に付着されているため、金属箔に外力を直接作
用させることなく取り扱うことでき、薄膜の場合でも取
り扱い性に優れ、取り扱いの際の損傷を有効に防止する
ことができる。
【0024】請求項9に記載した金属箔片の製造装置
は、回転自在に支持され、外周面が負電極面とされた回
転ドラムと、前記回転ドラムの外周面にめっき液を供給
するめっき液供給手段と該めっき液供給手段から供給さ
れためっき液を介して前記回転ドラムの外周面と電気的
に導通し前記回転ドラムの外周面に金属箔を電解析出さ
せる正電極部材とを備えためっき手段と、前記回転ドラ
ムの回転方向に対して、前記めっき手段の下流側に設け
られ、前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔に
付着しためっき液を洗浄するめっき液洗浄手段と、前記
回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき液洗浄手段
の下流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析
出した金属箔を乾燥する乾燥手段と、前記回転ドラムの
回転方向に対して、前記乾燥手段の下流側に設けられ、
前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を前記外
周面から分断しつつ剥離する分断剥離手段とを有し、前
記めっき液供給手段は前記回転ドラムの外周面に当接
し、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
給するめっき液保持部材を備え、前記めっき液保持部材
の少なくとも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線
よりも上方に配置されたものである。 前記めっき液保持
部材は、請求項10に記載したように、前記回転ドラム
の回転に応じてその外周面に当接した状態で回転しなが
ら、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
給するめっき液保持層が外周部に設けられた1又は2以
上のめっきローラにより構成することができる。また、
前記めっき液保持部材は、請求項11に記載したよう
に、前記回転ドラムの外周面に押圧摺動状態で当接する
ようにすることができる。前記請求項9、10又は11
に記載した金属箔片の製造装置によると、請求項1、2
又は3に記載した発明の所定の構成に基づく既述の作
用、効果を奏するほか、回転ドラムの外周面に形成され
た金属箔が分断剥離手段によって分断されながら剥離さ
れるので、簡単な製造装置により薄膜の場合でも一定膜
厚の金属箔片を連続的かつ安定的に簡単に製造すること
ができる。
【0025】また、請求項12に記載した金属箔片の製
造装置は、請求項9から11のいずれか1項に記載した
金属箔片の製造装置において、前記回転ドラムは金属箔
を電解析出させる外周面に多数の細溝部が形成されたも
のである。この金属箔片の製造装置によると、回転ドラ
ムの外周面には多数の細溝部が形成されており、この細
溝部は回転ドラムの外表面に比してめっきされにくいの
で、細溝部に対応した金属箔の部分は厚さが薄くなり、
あるいは著しい場合には非めっき部となる。このため、
この金属箔を分断剥離する際、金属箔を細溝部に沿って
容易に細片に分断することができ、細溝部の溝幅、配置
間隔を適宜設定することで、分断剥離される金属箔片の
平面的サイズを容易に調整することができる。
【0026】請求項13に記載した金属箔片の製造方法
は、回転ドラムの外周面に当接し、少なくとも一部は回
転ドラムの回転中心を通る水平線よりも上方に配置さ
れ、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
給するめっき液保持部材を備えためっき液供給手段を設
け、前記めっき液供給手段によって前記回転ドラムの外
周面にめっき液を供給しつつ、負極とされた前記回転ド
ラムの外周面と正電極部材とを前記めっき液を介して通
電し、前記回転ドラムの外周面に金属箔を電解析出させ
るめっき工程と、前記回転ドラムの外周面に電解析出し
た金属箔に付着しためっき液を洗浄する洗浄工程と、前
回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を洗浄後に
乾燥する乾燥工程と、前記回転ドラムの外周面に電解析
出した金属箔を乾燥後に前記回転ドラムの外周面から分
断しつつ剥離する分断剥離工程を設けたものである。前
めっき液保持部材は、請求項14に記載したように、
前記回転ドラムの外周面に押圧摺動状態で当接するよう
にすることができる。 前記請求項13又は14に記載し
た金属箔片の製造方法によると、請求項6又は7に記載
した発明の所定の工程に基づく既述の作用、効果を奏す
るほか、分断剥離工程により回転ドラムの外周面に形成
された金属箔が分断されながら剥離されるので、簡単な
製造装置により薄膜の場合でも一定膜厚の金属箔片を連
続的かつ安定的に簡単に製造することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施形態にかかる
金属箔の製造装置の全体構成図を示しており、回転自在
に支持された円筒状の回転ドラム1を備え、該回転ドラ
ム1の回転方向に沿って、鉛直方向上端からめっき手段
2、めっき液回収手段3、めっき液洗浄手段4、洗浄液
除去手段5、乾燥手段6、剥離手段7が同順序で付設さ
れている。
【0028】前記回転ドラム1は、図2に示すように、
円筒状外周部11が左右一対の端板12によって回転軸
13に取り付けられており、その外周面が鏡面に加工さ
れて金属箔の電解析出面とされている。回転ドラム1の
材質は、めっき液に対して耐食性があり、特に外周面は
電解析出した金属箔が剥離しやすいように不動態皮膜を
形成する材料、例えばステンレス鋼、チタンで形成され
る。回転ドラム1の全体をステンレス鋼で形成し、さら
に外周部11の外周面にクロムめっき層を形成してもよ
い。また、端板12や回転軸13をステンレス鋼で形成
し、外周部11のみをチタンで形成してもよい。また、
回転ドラム1はめっき電源の負極に接続され、その外周
面が負電極面とされる。
【0029】前記めっき手段2は、回転ドラム1の外周
部に周方向に並列して配置され、回転ドラム1の外周面
に押圧摺動状態で当接する複数のめっきローラ21を備
え、該めっきローラを介して前記外周面にめっき液を供
給するめっき液供給手段20を有している。該めっき液
供給手段20は、各めっきローラ21にめっき液を噴射
ないし噴霧する複数の噴射ノズル22が設けられためっ
き液供給ボックス23を備えている。該めっき液供給ボ
ックス23にはめっき液供給管39が接続され、図示省
略しためっき液収容タンクから開閉弁および流量調整弁
を介して前記めっき液供給管39にめっき液が供給され
る。
【0030】前記めっきローラ21およびめっき液供給
ボックス23は支持板24に支持され、前記支持板24
は図示省略した加圧調整機構によって駆動される伸縮コ
ラム25を介して取り付けられている。前記加圧調整機
構としては、例えば流体圧シリンダ、モータシリンダ等
を用いることができる。なお、前記支持板24は、伸縮
コラム25を介することなく、加圧調整機構の伸縮部材
(例えば、ピストンロッド)に直接取り付けるようにし
てもよい。
【0031】前記伸縮コラム25の伸縮により、各めっ
きローラ21は回転ドラム1の外周面に適度の圧力で押
圧される。この圧力は10〜100g/cm2 程度が好ま
しい。めっきローラ21の回転を抑制する制動力にもよ
るが、圧力が弱過ぎるとめっきローラ21の回転ドラム
1の外周面に対する摺動による摩擦効果が過少となり、
一方、圧力が高すぎると電解析出しためっき皮膜が除去
されるようになる。また、回転ドラム1の外周面の両端
部には、めっき液の流出防止用の液溜めリング15が付
設されており、この液溜めリング15の内側に前記めっ
きローラ21が嵌合状に設置されている。なお、前記め
っきローラ21は本発明のめっき液保持部材に相当する
ものである。
【0032】前記めっきローラ21は、図2に示すよう
に、回転ドラム1の軸方向と平行に配置された回転軸2
7を備え、その回りにめっき液を吸収排出自在に保持す
るめっき液保持層28が設けられている。前記回転軸2
7はめっき液に対して耐食性のある金属材、例えばステ
ンレス鋼で形成されており、その外周部には鉛層からな
る正電極部材29が設けられている。前記めっき液保持
層28としては、めっき液に腐食されず、めっき液を毛
細管現象により吸収排出自在に保持することができ、適
度な弾力性を有する、例えば合成樹脂スポンジ、繊維や
毛を束ねたもの、フェルト、不織布などを用いることが
できる。なお、前記回転軸27および正電極部材29
は、銅めっきにより銅箔を製造する場合の構成であり、
例えば貴金属箔を製造する場合には回転軸をチタンで形
成し、正電極部材を白金層(例えばめっき皮膜)で形成
すればよい。また、Ni箔を製造する場合は回転軸自体
をNiで形成し、正電極部材を兼ねるようにすればよ
い。銅箔の場合も、回転軸自体を銅で形成し、正電極部
材を兼ねるようにすることもできる。
【0033】前記めっきローラ21は、図2に示すよう
に、回転軸27の両端部が支持板24の前端部および後
端部に取り付けられた一対の側板31に軸受32を介し
て回転自在に支持されており、前記側板31に設けられ
た制動機構33によってめっきローラ21の回転が制動
される。制動機構33は、複数のめっきローラ21の回
転軸27の軸端上部に架設された摺動部材34と、該摺
動部材34を各軸端側に付勢するスプリング35と、該
スプリング35の上部を収容保持する保持部材36と、
該保持部材36に取り付けられ、前記スプリング35の
弾発力を押さえ板を介して調整するねじ部材37とで構
成されている。回転ドラム1の外周面に押圧されためっ
きローラ21は、回転ドラム1の回転により摩擦力によ
って従動回転するが、この際、前記制動機構33によっ
て回転軸27に当接する摺動部材34の押圧力を調整す
ることで、回転軸27と摺動部材34との接触部に生じ
た摩擦力によりめっきローラ21の回転が制動される。
これにより、めっきローラ21の外周部に設けられため
っき液保持層28は回転ドラム1の外周面上で押圧状態
で摺動しながら回動する。前記摺動部材34は各めっき
ローラ21の回転軸27に付設された正電極部材29へ
の給電ブラシとしても機能するものであり、各摺動部材
34は電気的に接続され、めっき電源の正極に接続され
る。
【0034】前記めっきローラ21は、回転ドラム1の
回転方向に沿って、鉛直方向上端から10度以上の角度
から配置するのがよい。これにより、液切り部材を用い
ることなく、めっき液が剥離手段7側に流出するのを防
止することができる。また、最下部のめっきローラ21
は回転ドラム1の鉛直方向上端から回転方向に測って1
35度程度までの間に配置するのがよく、少なくとも最
上部のめっきローラ21は回転ドラム1の回転中心を通
る水平線(図1中、H−H線)より上方に配置するのが
よい。また、該最上部のめっきローラ21にめっき液が
十分供給されるように、めっき液供給管39のめっき液
供給ボックス23への接続口も回転ドラム1の回転中心
を通る水平線よりも上方に設けるのがよい。これによ
り、最上部のめっきローラ21に供給されためっき液は
重力の作用を受けて回転ドラム1の外周面側に流動して
外周面に沿って流れるようになり、回転ドラム1の外周
面での電解析出が安定化する。なお、前記めっき液供給
管39は、めっき液供給ボックス23の上部に接続され
るものを複数本設けてもよく、さらにそれより下方に接
続されるものを複数本設けてもよい。
【0035】前記めっき液回収手段3は、回転ドラム1
の外周面に当接して回転ドラム1の回転に従って従動回
転する吸液ローラ41を備えており、該吸液ローラ41
によりめっき手段2から排出され、回転ドラム1の外周
面を伝わってきためっき液を吸収し、回収する。めっき
液回収手段3は特に高コストの貴金属電解析出用めっき
液を使用する場合には有効である。前記吸液ローラ41
は、回転自在に支持された回転軸42の回りに前記めっ
き液保持層28と同材質からなる吸液層43が円筒状に
付設されている。前記回転軸42は多孔管で構成されて
おり、軸端には真空ポンプ等の吸液装置に接続された回
収管44が取り付けられている。吸液ローラ41はばね
等の適宜の付勢手段により金属箔が剥離しない程度の圧
力で回転ドラム1の外周面に当接しており、回転ドラム
1の回転により従動回転しながら、吸液層43が回転ド
ラム1の外周面を伝わって流れてきためっき液を吸収す
る。吸液層43に吸収されためっき液は、回転軸42、
回収管44を介して回収され、再利用される。
【0036】前記めっき液洗浄手段4は、回転ドラム1
の外周面に沿って配設された多数の噴射ノズル46を備
えた洗浄液供給管47を備えており、回転ドラム1の外
周面にめっき手段2によって電解析出した金属箔に付着
しためっき液を噴射ノズル46から回転ドラム1の外周
面に向けて噴射した洗浄液で洗浄する。通常、洗浄液と
して水が使用される。
【0037】前記めっき液洗浄手段4の下流側には、前
記吸液ローラ41と同様の構造を有する吸液ローラ41
を備えた洗浄液除去手段5が回転ドラム1の外周面に付
設されており、回転ドラム1の外周面を伝わってくる洗
浄後の洗浄液を吸い取り、除去して、金属箔の表面を乾
燥されやすくしている。なお、洗浄液除去手段として
は、前記吸液ローラ41に限らず、例えばエアーブロ
ー、ゴム板等で形成された液切り部材を用いてもよい。
【0038】前記乾燥手段6は、金属箔の洗浄後、回転
ドラム1の外周面に付着したまま金属箔を乾燥させるも
のであり、赤外線ヒータや温風送風機等が用いられる。
なお、乾燥手段6は単なる送風機でもよく、必ずしも加
熱乾燥を行うものであることを要しないが、赤外線ヒー
タ等の加熱乾燥機器を使用する場合、回転ドラム1の外
周面に電解析出した金属箔を急速に加熱することがで
き、金属箔と回転ドラム1の外周部11との熱膨張係数
の違いに起因した熱膨張量の相違により、回転ドラム1
の外周面から金属箔が剥離しやすくなる利点がある。
【0039】前記剥離手段7は、巻戻し軸51に送り出
し自在に巻き取られ、一方の面に粘着層が形成された搬
送支持材52と、該搬送支持材52が巻掛けられ、搬送
支持材52の粘着層を回転ドラム1の外周面に電解析出
した金属箔に搬送支持材52を介して押圧して付着させ
る圧着ローラ53と、金属箔が付着した搬送支持材52
が巻掛けられ、これを回転ドラム1の径外方向に送り出
すことにより金属箔を回転ドラム1から剥離する剥離ロ
ーラ54とを備えている。
【0040】前記圧着ローラ53および剥離ローラ54
は、外周部がウレタンゴム、シリコンゴム、その他の合
成ゴム、これらの発泡ゴム等の摩擦係数の比較的高い可
撓性弾性材によって形成されており、回転ドラム1の外
周面に搬送支持材52を介して押圧状態で当接し、回転
ドラム1の周速と同期して回転駆動されている。なお、
前記剥離ローラ54は本発明の移動手段に相当するもの
である。また、前記圧着ローラ53を省略して、金属箔
への粘着層の付着と、金属箔の剥離とを当該剥離ローラ
54のみで行うこともできる。
【0041】前記剥離ローラ54によって径外方向に送
り出された搬送支持材52は、これに付着した金属箔ご
と回収手段8によって回収される。前記回収手段8とし
ては、図例では、搬送支持材52を巻取る巻取軸55を
備えた巻取装置が用いられているが、単に回収箱に収容
するようにしてもよい。
【0042】前記搬送支持材52としては、樹脂テー
プ、紙テープ、布テープ、金属テープなどが使用され
る。搬送支持材52の材質は、金属箔の材質、厚さによ
って適宜選択されるが、特に金属箔の厚さが薄くなれば
なるほど、強度の高いものを使用するのがよく、簡単に
伸び縮みするような材料は金属箔に損傷が生じ易くなる
ので好ましくない。なお、搬送支持材52を支持材本体
に離型剤が塗布された剥離テープとし、離型層の上に粘
着層を形成することで、搬送支持材52から粘着層が付
着した金属箔を容易に剥離することができる。また、粘
着層の付着のない金属箔を得るには、搬送支持材や粘着
剤として水溶性のもの、例えばセルロース系のフィルム
や粘着剤を使用し、これらを熱水により溶解除去すれば
よい。
【0043】次に、上記製造装置を用いた金属箔の製造
方法について説明する。金属箔を連続製造するには、ま
ず、めっき工程によって回転ドラム1の外周面に金属箔
を連続的に電解析出させる。すなわち、回転ドラム1を
回転させ、めっき液供給手段20からめっき液を定量供
給し、回転ドラム1およびめっきローラ21の正電極部
材29にめっき電圧を印加する。めっき液収容タンクか
ら供給されためっき液は、めっき液供給ボックス23、
噴射ノズル22を介してめっきローラ21に噴射ないし
噴霧され、めっきローラ21の外周部に設けられためっ
き液保持層28に毛細管現象により吸収保持されるとと
もに回転ドラム1の外周面に供給される。これによっ
て、めっきローラ21の回転軸27に付設された正電極
部材29と回転ドラム1の外周面とが導通状態になり、
回転ドラム1の外周面にめっき皮膜が電解析出する。め
っき皮膜は次々にめっきローラ21を通過する間に成長
し、金属箔が連続的に生成する。めっき皮膜の電解析出
の際には、めっきローラ21の外周部に設けられためっ
き液保持層28が回転ドラム1の外周面を押圧摺動し、
摩擦するため、回転ドラム1の外周面がたえず洗浄さ
れ、電解析出しためっき皮膜への異物の巻き込みが防止
され、また電解析出するめっき皮膜の金属結晶組織が緻
密になるため、薄膜でも欠陥のない高品質、高性能の金
属箔を生成することができる。
【0044】前記めっき工程によって回転ドラム1の外
周面に電解析出した金属箔は、次に、洗浄工程および乾
燥工程によって、金属箔の表面に付着しためっき液が洗
浄され、除去される。すなわち、回転ドラム1の回転に
従って、めっき液洗浄手段4により洗浄され、洗浄液除
去手段5により金属箔表面の洗浄液が概ね除去され、乾
燥手段6により乾燥される。これらの一連の処理は、金
属箔が回転ドラム1の外周面に付着したままの状態で行
われるため、金属箔が薄膜であっても、破損、損傷が生
じにくく、安定的に各処理を行うことができる。
【0045】回転ドラム1の外周面に付着したまま乾燥
された金属箔は、剥離工程によって回転ドラム1の表面
から剥離され、回収工程にて回収される。すなわち、回
転ドラム1の回転に従って、剥離手段7により、搬送支
持材52に支持された状態で連続的に剥離され、搬送支
持材52とともに巻取軸55に巻き取られて回収され
る。この剥離の際、金属箔には剥離のための張力が直接
作用しないため、金属箔が薄膜の場合でも回転ドラムの
外周面から安定的に剥離することができる。また、剥
離、回収後の取り扱いについても、金属箔は搬送支持材
に付着されているため、金属箔に外力を直接作用させる
ことなく取り扱うことでき、取り扱い性に優れる。
【0046】上記実施形態では、回転ドラム1の外周面
のめっき領域を平坦な鏡面に形成したが、図3に示すよ
うに、めっき領域に艶消し部や球面凹部等の凹凸加工を
行うことにより、種々の模様(図例(A) では市松模様)
や機能(図例(B) では乱反射性)を有する金属箔を製造
することができる。また、図4に示すように、めっき皮
膜の電解析出面が周方向に対して直角に分断されないよ
うに、その一部に絶縁材が表面に露呈するように埋設さ
れた非めっき部(図例では六角形部)57を形成するこ
とで、非めっき部57に相当する部分が貫通した金属箔
を連続的に製造することができる。なお、非めっき部5
7の絶縁材が埋設される凹部は、レーザ加工、エッチン
グ加工等の精密加工により微細かつ正確な加工が可能で
ある。
【0047】また、上記実施形態では、全てのめっきロ
ーラ21を支持板24に設けた前後一対の側板31に回
転自在に支持し、支持板24を伸縮コラム25に取り付
けて、伸縮コラム25の移動により全てのめっきローラ
21を回転ドラム1の外周面に押圧するようにしたが、
めっきローラ21をグループ分けし、各グループ毎に回
転ドラム1側に押圧するようにしてもよい。このように
すれば、めっきローラ21の数が多い場合でも、各めっ
きローラ21の押圧力の調整が容易になる。
【0048】また、上記実施形態では、全てのめっきロ
ーラ21の正電極部材29を電気的に接続し、これらの
全体に対してめっき電流の制御を行ったが、めっきロー
ラ21をグループ分けし、各グループ毎にめっき電流の
制御を行うようにしてもよい。
【0049】また、上記実施形態では、めっき液供給ボ
ックス23に多数の噴射ノズル22を設け、これらの噴
射ノズル22から各めっきローラ21にめっき液を散布
するようにめっき液供給手段20を設けたが、図5に示
すように、めっきローラ21ごとに、あるいは隣接する
めっきローラ21の間に並設されためっき液供給管58
を複数本設け、該めっき液供給管58にめっきローラ2
1に指向した複数の噴射ノズル22を列設し、各めっき
液供給管58の噴射ノズル22から各めっきローラ21
にめっき液を散布するようにしてもよい。この場合、各
めっき液供給管58に供給するめっき液の流量、圧力を
制御することで、各めっきローラ21に散布するめっき
液の流量制御が容易になる。
【0050】また、上記実施形態では、比較的小径のめ
っきローラ21を複数個設けたが、少なくとも1個のめ
っきローラを設ければよい。この場合、めっきローラの
外径を大きくして回転ドラム1の外周面との当接面積を
大きくし、まためっきローラと回転ドラム1の外周面と
の当接時間を長くし、めっき皮膜の電解析出を促進する
ように回転ドラム1の周速を調整することが好ましい。
また、上記実施形態では、めっき液回収手段3、洗浄液
回収手段5として、おのおの1個の吸液ローラ41を使
用したが、回転ドラム1や吸液ローラ41のサイズに応
じて、適宜数の吸液ローラを付設してもよいことは勿論
である。
【0051】また、図6に示すように、めっき液洗浄手
段4の下流側にエッチング手段61を付設することによ
り、マスキングテープ62に開設された適宜のパタン部
を通して金属箔をエッチングすることができる。前記エ
ッチング手段61の上流側にはゴム板等で形成された液
切り部材65が付設され、エッチング手段61の下流側
には、液切り部材66、エッチング液洗浄手段67、洗
浄液除去手段68がこの順序で付設されている。前記エ
ッチング手段61は、マスキングテープ62を回転ドラ
ム1の外周面に密着させながら搬送する一対の押さえロ
ーラ63,63と、該押さえローラ63,63の間に設
けられ、回転ドラム1の外周面側にエッチング液を噴射
する噴射ノズルを有するエッチング液供給管64とを備
えている。前記マスキングテープ62を回転ドラム1の
外周面に密着させながら搬送し、エッチング液供給管6
4からマスキングテープ62に向けてエッチング液を噴
射供給することで、マスキングテープ62に開設された
パタン部を通して、該パタン部に露出した金属箔部分を
エッチングすることができる。なお、同図において、図
1と同じ部材は同符号で示しており、剥離ローラ54は
圧着ローラを兼ねている。
【0052】また、図7に示すように、乾燥手段6の下
流側に印刷手段71を付設することにより、所望の印刷
がなされた金属箔を連続製造することもできる。前記印
刷手段71は、回転ドラム1の外周面に付着した金属箔
に押圧状態で当接し、金属箔の移動に従って従動回転し
つつその表面に印刷を行う印刷ローラ72と、必要に応
じて設けられる加熱ヒータ等のインキ定着器73とを備
える。この印刷には、エッチング阻止用のマスクパタン
の印刷が含まれる。なお、図6と同様、同図において、
図1と同じ部材は同符号で示しており、剥離ローラ54
は圧着ローラを兼ねている。
【0053】図8は本発明の金属箔の製造装置の他の実
施形態を示しており、図1と同じ部材は同符号で示し、
その説明を省略する。この実施形態では、めっき手段2
Aは、回転ドラム1の外周面に押圧摺動状態で当接する
円弧層状のめっき液保持帯78を備え、該めっき液保持
帯78を介して回転ドラム1の外周面にめっき液を供給
するめっき液供給手段20Aと、前記めっき液保持帯7
8と回転ドラム1の外周面との当接部に対向して配置さ
れた円弧板状の正電極部材29Aとを有しており、前記
めっき液保持帯78および正電極部材29Aは支持板2
4Aに支持されている。前記めっき液供給手段20Aは
前記めっき液保持帯78の上部に開口しためっき液供給
管39Aを備えており、図示省略しためっき液収容タン
クから開閉弁および流量調整弁を介して前記めっき液供
給管39Aを通してめっき液が供給される。前記支持板
24Aは加圧調整機構(図示省略)に伸縮コラム25を
介して取り付けられており、伸縮コラム25の伸縮によ
り、めっき液保持帯78は回転ドラム1の外周面に適度
の圧力で押圧される。前記めっき液保持帯78は、図1
の実施形態で説明しためっきローラ21の外周部を形成
するめっき液保持層28と同様の材料で形成されてい
る。なお、めっき液保持帯78は本発明のめっき液保持
部材に相当するものである。
【0054】また、めっき液回収手段3Aおよび洗浄液
除去手段5Aは、回転ドラム1の外周面に当接した吸液
層43Aと、該吸液層43Aを支持する支持板45A
と、該支持板45Aに設けられ、前記吸液層43Aに連
通した回収管44Aとを備えている。前記吸液層43A
は、前記めっき液保持帯78と同様の材料で形成されて
いる。前記洗浄液除去手段5Aとしては、図例のものに
限らず、エアーブローを用いてもよく、また、ゴム板等
で形成された液切り部材を用いてもよい。なお、めっき
液回収手段3Aおよび洗浄液除去手段5Aとして、図1
の実施形態で用いた吸液ローラ41を用いることもでき
る。
【0055】前記めっき液保持帯78が回転ドラム1の
外周面に押圧する圧力は、前記図1の実施形態と同様、
10〜100g/cm2 程度が好ましい。また、その配
置領域についても、前記実施形態と同様、めっき液が剥
離手段7側に流れないように、回転ドラム1の回転方向
に沿って、鉛直方向上端から10度以上の角度から配置
するのがよい。また、めっき液保持帯78に供給された
めっき液が回転ドラム1の外周面側に速やかに浸透する
ように、めっき液保持帯78の最下部が回転ドラム1の
鉛直方向上端から回転方向に測って135度程度までの
間に配置するのがよく、少なくともめっき液保持帯78
の最上部は回転ドラム1の回転中心を通る水平線(図8
中、H−H線)より上方に配置するのがよい。また、め
っき液保持帯78は回転ドラム1の周方向に分割構造と
してもよく、この場合、各分割部分ごとに押圧するよう
にしてもよい。なお、めっき液保持帯78の最上部にめ
っき液が十分供給されるように、めっき液供給管39A
のめっき液保持帯78への供給口も回転ドラム1の回転
中心を通る水平線よりも上方に設けるのがよい。また、
前記めっき液供給管39Aは、供給口がめっき液保持帯
78の上部に位置するものを複数本設けてもよく、さら
にそれより下方に供給口を有するものを複数本設けても
よい。
【0056】また、図例では前記正電極部材29Aとし
て円弧板状のものを示したが、棒状電極を回転ドラム1
の回転軸方向に、あるいは周方向に複数本設けるように
してもよい。これらは電気的に一体的に接続してもよ
く、またグループ分けして各グループ毎にめっき電流を
制御してもよい。また、正電極部材は、めっき液保持帯
78の中に埋設するようにしてもよい。
【0057】この製造装置によっても、金属箔をめっき
手段3Aにより回転ドラム1の外周面に電解析出させる
際、めっき液保持帯78が回転ドラムの外周面を押圧摺
動して摩擦するため、薄膜でも欠陥のない高品質の金属
箔を生成することができる。また、めっき手段3Aによ
って回転ドラム1の外周面に電解析出した金属箔は、回
転ドラム1の外周面に付着したまま、めっき液が洗浄さ
れ、その後乾燥されるため、金属箔が薄膜であっても、
破れやしわの発生が抑制される。
【0058】この実施形態にかかる製造装置の場合も、
図1の装置と同様、図3に示すように回転ドラム1の外
周面に適宜の凹凸加工を施してもよく、また図4に示す
ように非めっき部を形成してもよい。また、支持板24
Aとめっき液保持帯78との間に図1に示すめっき液供
給ボックス23や図5に示すめっき液供給管58を設け
て、これらからめっき液をめっき液保持帯78に供給す
るようにしてもよい。また、図6や図7に示すようにエ
ッチング手段61や印刷手段71を付設してもよい。
【0059】図9は本発明の金属箔の製造装置の他の実
施形態を示しており、図1あるいは図8と同じ部材は同
符号で示し、その説明を省略する。この実施形態では、
めっき液供給手段20Aのめっき液保持帯78の中に回
転ドラム1の周方向に沿って埋設された外部磁石81
と、回転ドラム1の中に前記外部磁石81と対向するよ
うに内部磁石82が設けられている。前記外部磁石81
には多数の孔が開設されており、この孔によってめっき
液供給管39Aから供給されためっき液は回転ドラム1
の外周面側に浸透することができる。前記内部磁石82
は、回転軸13に回動自在に設けられたリング部83に
設けられたアーム部材34の外周部に取り付けられてい
る。一方、前記リング部83にはバランスウエイト85
が取り付けられており、このバランスウエイト85によ
り、回転ドラム1の回転の有無にかかわらず、前記内部
磁石82が外部磁石81と対向する位置に常に保持され
る。このため、前記外部磁石81と内部磁石82との間
には磁束密度がほぼ等しい磁界が形成される。なお、前
記外部磁石81、内部磁石82等は磁界形成手段を構成
している。また、上記実施形態では、磁界形成手段の構
成部材として外部磁石81、内部磁石82を用いたが、
永久磁石の代わりに電磁石を用いてもよい。
【0060】前記磁界が形成された状態で、回転ドラム
1の外周面に強磁性合金からなる金属箔を電解析出する
と、磁界の作用で電解析出する金属結晶が特定の方向を
向くようになり、高品質の磁性薄膜からなる金属箔を連
続的に製造することができる。なお、保磁力(Hc)が
100エルステッド以上の硬質磁性膜にはCo−P、C
o−Ni、Co−Ni−P系合金薄膜が磁気ドラム、磁
気ディスク、磁気テープなどとして、また保磁力が数エ
ルステッド以下の軟質磁性膜としては80%Ni−20
%Fe(パーマロイ組成)およびこれにCo、Mo、P
などを添加したものが主に電子計算機用記憶素子として
利用される。
【0061】次に、本発明の金属箔片の製造装置の実施
形態を、図10に示した全体構成図を参照して説明する
が、この製造装置は図1に示した金属箔の製造装置にお
いて、剥離部が異なるだけであるので、図1と同じ部材
は同符合で示し、その説明を省略する。
【0062】この実施形態では、乾燥手段6の下流側
に、回転ドラム1の外周面に電解析出した金属箔を鱗片
状に分断しつつ剥離する分断剥離手段91が設けられ、
さらに、この分断剥離手段91によって分断剥離された
金属箔片を回収する回収手段92が設けられている。
【0063】前記分断剥離手段91として、図例ではブ
ラシローラ93が設けられており、その外周先端部が回
転ドラム1の外周面に当接するように回転自在に配置さ
れている。前記ブラシローラ93は、回転ドラム1の外
周面に接触しても疵が付かないように、軟質金属例えば
純銅あるいは銅合金、純ニッケルあるいはニッケル合金
等の細線や、硬質あるいは軟質樹脂からなるテグス、細
線が外周部に密に植設されたものである。
【0064】前記ブラシローラ93とめっき手段2との
間には、前記ブラシローラ93の出側付近の回転ドラム
1の外周面に向けてエアジェットを噴射するジェトノズ
ル94が設けられている。このジェットノズル94から
噴射されるエアジェットによって、金属箔の分断剥離が
促進され、金属箔片のめっき手段2側への流入が防止さ
れる。
【0065】前記回収手段92は、前記ブラシローラ9
3を前記ジェットノズル94付近まで覆うカバーを備え
た吸引ケース96を備え、この吸引ケース96の後端部
には、吸気管97が接続されている。
【0066】この金属箔片の製造装置によると、回転ド
ラム1の外周面に金属箔を電解析出し、乾燥した後、分
断剥離工程にて、ブラシローラ93を回転させて、回転
ドラム1の外周面に付着した金属箔を分断しつつ、剥離
させる。この際、ブラシローラ93の回転数を調整する
ことで、分断状に剥離される金属箔片の平面的サイズを
容易に調整することができる。金属箔片の厚さは、回転
ドラム1に電解析出しためっき皮膜の厚さであり、本発
明の製造装置では、0.1〜10μm 程度に容易に制御
することができる。また、金属箔片の材質も、めっきが
可能な金属であればいずれの種類でも製造可能である。
分断剥離された金属箔片は、回収工程にて、吸引ケース
96から空気とともに吸引され、吸気管97を通って、
回収容器に収容される。
【0067】上記実施形態では、分断剥離手段91とし
ては、ブラシローラ93を用いたが、分断剥離用ローラ
としては、ブラシローラ93に限らず、例えば、バフを
外周部に付設したバフローラでもよく、あるいは例えば
シリコンゴム、ウレタンゴム等の可撓材で形成された外
周部を備え、その外周面に多数の線状溝が回転軸方向あ
るいは回転軸に対して斜め方向に形成された歯車状の溝
付きローラでもよい。また、分断剥離用ローラの回転方
向も、図例のように乾燥手段6側への回転に限らず、め
っき手段2側へ回転するようにしてもよい。この場合、
分断剥離用ローラの周速は、回転ドラム1の周速より高
速にすればよい。さらにまた、分断剥離手段としては、
分断剥離用ローラに限らず、金属箔を回転ドラム1の外
周面から引き破りながら剥離させる高圧エアジェットを
噴射するジェット噴射装置を用いてもよい。
【0068】また、金属箔の分断、剥離を促進すると共
に分断サイズを制御するために、回転ドラム1の外周面
のめっき領域(めっき皮膜の電解析出面)に、図11に
示すように、(A) ドラム周方向に平行に、あるいはドラ
ム周方向に対して斜め方向に平行に、あるいは(B) 斜め
格子状に多数の細溝部98を形成しておくとよい。細溝
部98の溝幅の大きさ、配置間隔を適宜設定すること
で、金属箔片の平面的サイズを容易に制御することがで
きる。前記細溝部98は、レーザ加工、エッチング加工
等の精密加工のほか、ローレットによって凹設してもよ
い。細溝部98にはめっき皮膜が形成されにくいので、
細溝部98を溝状に形成したままでもよいが、その中に
絶縁材を充填して、完全な非めっき部としてもよい。ま
た、この実施形態においても、めっき手段2、めっき液
回収手段3、洗浄液除去手段5として、図8に示したタ
イプの構成としてもよいことは勿論である。
【0069】なお、本発明の金属箔片の製造装置、製造
方法により製造された金属箔片は、必要に応じてさらに
ボールミル等により微細化してもよい。この場合、金属
箔片の厚さは本発明により十分に薄くできるので、平面
サイズを小さくするだけでよいため、微細化が容易であ
る。
【0070】上記図1、図8および図9並びに図10に
示した実施形態にかかる金属箔並びに金属箔片の製造装
置においては、めっき液はめっき液保持部材であるめっ
きローラ21やめっき液保持帯78を介して回転ドラム
1の外周面に供給されているが、めっき液保持部材を介
することなく、めっき液供給ボックス23やめっき液供
給管58から回転ドラム1の外周面に直接供給するよう
にしてもよい。この場合、例えば円弧板状の正電極部材
を回転ドラム1の外周面に対向して近接配置すること
で、回転ドラム1の外周面と正電極部材との間を流れる
めっき液を介して両者が導通し、回転ドラム1の外周面
に金属箔を電解析出させることができる。また、前記め
っき液保持部材を設ける場合においても、めっき液保持
部材を押圧当接状態で回転ドラム1の外周面に当接させ
ることなく、単に当接するように設けるだけで、少ない
めっき液量で回転ドラム1の外周面に金属箔を電解析出
させることができ、しかも回転ドラム1の外周面に当接
するめっき液保持部材により、回転ドラム1の外周面た
えず洗浄され、電解析出しためっき皮膜に異物が巻き込
まれるのを防止することができる。
【0071】
【実施例】図1の製造装置を用いて、銅箔を連続的に製
造した。回転ドラム1はチタン製であり、外形φ500
×幅500mmである。また、めっきローラ21は、外径
φ15×幅(外周部幅)400mm、軸径φ5mmであり、
回転軸の外周部には正電極部材29として鉛層を被覆し
た。また、めっき液保持層28はポリプロピレンからな
る不織布で形成した。使用しためっきローラ21は10
本で、回転ドラム1の鉛直方向の上端から回転方向に1
0〜45度の範囲に連続的に配置し、平均50g/cm2
の圧力で回転ドラム1の外周面に押圧した。これらの
10本のめっきローラ21の上からめっき液(CuSO
4 :250g/l、H2 SO4 :50g/l、温度:3
0℃)のシャワーを1l/分の液量で噴霧し、回転ドラ
ム1の周速が15cm/分となるように回転速度を調整
し、10A/dm2 の電流密度でめっきを行った。
【0072】回転ドラム1の外周面をめっき手段2側か
ら下流側に流れ出ためっき液は、めっき液回収手段3に
設けられた吸液ローラ41にて回収し、再利用した。使
用した吸液ローラ41は、外周部の吸液層43がポリプ
ロピレンからなる不織布で形成されており、外径はφ1
00mmである。
【0073】めっき手段2によって回転ドラム1の外周
面に電解析出した銅箔は、めっき液洗浄手段4によって
シャワー水洗し、表面に残留した洗浄水を洗浄液除去手
段5に設けられた吸液ローラ41によって大部分除去し
た後、乾燥手段6に設けられた遠赤外線ヒータにより乾
燥した。
【0074】剥離手段7として、一面に水溶性粘着剤を
塗布したセルロース系フィルムを搬送支持材52とし、
圧着ローラを兼用した剥離ローラ54を用いた。剥離ロ
ーラ54は、外径がφ200mmのウレタンスポンジを外
周部に設けたもので、回転ドラム1の外周面に100g
/cm2 で押圧した。搬送支持材52の粘着層が回転ド
ラム1側となるようにして、搬送支持材52を回転ドラ
ム1の外周面と剥離ローラとの当接部に通して、回転ド
ラム1の外周面に電解析出した厚さ2.8μmの銅箔に
粘着層を付着させるとともに搬送支持材52を剥離ロー
ラ54の回転に従ってその外周に沿って移動させて、銅
箔を回転ドラム1の外周面から連続的に剥離し、巻き取
った。
【0075】その後、銅箔を付着した搬送支持材を、テ
フロン(商品名)が外周面に被覆されたテフロンローラ
(外径φ500mm)に銅箔側をローラ外周面側として巻
き掛け、巻き掛けた搬送支持材に熱水シャワーを施して
セルロース系フィルム、粘着層を溶解除去し、ローラ外
周面に保持された銅箔に温風を吹き付けて乾燥し、2.
8μm の連続銅箔を得た。
【0076】比較のため、従来の方法によっても銅箔を
製造した。この製造に用いた装置は、図12に示すもの
であり、図13の従来装置に比して、回転ドラム105
Aをめっき液に完全に浸漬したものである。なお、図1
3と同部材は同符合を付している。
【0077】回転ドラム105Aは、外径φ100×幅
200mmのチタン製ドラムであり、その外周面は鏡面に
加工されている。この回転ドラム105Aを周速15cm
/分で回転させながら、めっき液の噴流を5l/分で回
転ドラム105Aの外周面(めっき面)に当たるように
して、電流密度を10A/dm2 、めっき時間2分として
回転ドラム105Aの外周面に銅箔を電解析出した。め
っき後、回転ドラム105Aをめっき浴槽103から取
り出して、水洗、乾燥した後、前記搬送支持材を用いて
回転ドラム105Aの外周面から銅箔を剥離し、搬送支
持材を溶解したところ、厚さ3.2μm の銅箔が得られ
た。
【0078】本発明によって製造した銅箔と従来法によ
り製造した銅箔とを比較した。外観について目視観察し
たところ、銅箔の回転ドラム外周面側では、本発明によ
るものでは均一な光沢が得られたが、従来法によるもの
では光沢にむらがあった。また、その反対面側(めっき
手段側あるいはめっき液の噴流側)では、本発明による
ものでは半光沢であり、他方、従来法によるものでは無
光沢で表面粗度も粗いものであった。また、外観を40
0倍で光学顕微鏡観察したところ、銅箔の回転ドラム外
周面側では、本発明によるものでは欠陥が皆無であった
が、従来法によるものでは所々にピットが認められた。
また、その反対面側では、本発明によるものでは微細な
結晶粒が認められたが、従来法によるものではデントラ
イト状結晶となっていた。
【0079】また、機械的性質を調べたところ、本発明
によるものでは引張強さ0.8kgf/mm2 、伸び32%
であったが、従来法によるものでは引張強さ0.1kgf
/mm 2 、伸び6%であり、本発明では引張強さ、伸びと
もに優れている。
【0080】また、本発明による銅箔の長さ方向、幅方
向の厚さ分布を調べた。銅箔の製造開始端から回転ドラ
ム1の1周分の長さを隔てた位置を基準にして、長さ方
向に沿った所定の位置で、箔の幅方向の一端部(側端か
ら約40mm隔てた位置)、中央部、他端部(他の側端か
ら約40mm隔てた位置)につき箔の厚さを蛍光X線測定
により測定した。各測定点のサンプル数は3とし、その
平均を求めた。その結果を表1に示す。表1より、本発
明によって連続的に製造した銅箔は、長さ方向、幅方向
とも均一な厚さを有しており、箔全体が安定した品質、
性能を有していることがわかる。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の金属箔の
製造装置、製造方法によれば、回転ドラムの外周面に電
解析出した金属箔は、回転ドラムの外周面に付着したま
ま、洗浄、乾燥が行われるので、金属箔が薄膜の場合で
も、これらの工程間で損傷が生じにくく、高品質の金属
箔を連続的かつ安定的に製造することができ、生産性に
優れる。また、回転ドラムの収容可能な大容量のめっき
浴槽や、洗浄装置や乾燥装置を単体で設ける必要がな
く、さらに洗浄、乾燥の際に金属箔を単独で搬送する必
要がないので、取り扱いの困難な金属箔の搬送設備も不
要であり、簡単な装置で金属箔を連続的に製造すること
ができる。また、少なくとも一部が回転ドラムの回転中
心を通る水平線よりも上方に配置されためっき液保持部
材が回転ドラムの外周面に当接した状態で回転ドラムの
外周面に金属箔を電解析出させることで、高品質で、し
かも薄膜からなる金属箔を連続的かつ安定的に簡単に製
造することができる。また、本発明の金属箔片の製造装
置、製造方法によれば、上記金属箔の製造の利点を生か
した金属箔を製造することができ、最終工程にてこの金
属箔を分断しつつ剥離するだけで、薄膜の場合であって
も、均一厚さの金属箔片を簡単な製造装置で連続的かつ
安定的に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態にかかる金属箔の製造装置の全体構成
図である。
【図2】図1のA−A線における要部拡大断面図であ
る。
【図3】回転ドラムの外周面のめっき領域の展開平面図
であり、市松模様(A) および多数の球面凹部(B) が形成
されためっき領域を示す。
【図4】回転ドラムの外周面の展開平面図(A) およびB
−B線断面図(B) であり、めっき領域に非めっき部が形
成されたものを示す。
【図5】めっきローラへのめっき液散布手段の他例を示
す要部断面図である。
【図6】エッチング手段を備えた金属箔の製造装置の全
体構成図を示す。
【図7】印刷手段を備えた金属箔の製造装置の全体構成
図を示す。
【図8】めっき手段におけるめっき液保持部材が別形態
である他の実施形態にかかる金属箔製造装置の全体構成
図である。
【図9】磁界形成手段を備えた金属箔の製造装置の全体
構成図である。
【図10】実施形態にかかる金属箔片の製造装置の全体
構成図である。
【図11】回転ドラムの外周面の展開平面図であり、金
属箔の分断促進、平面サイズ制御のための細溝部の平面
配置例(A) 、(B) を示す。
【図12】実施例において従来の金属箔の製造に使用し
た金属箔の製造装置の全体構成図である。
【図13】従来の金属箔の製造装置の全体構成図であ
る。
【符号の説明】
1 回転ドラム 2,2A めっき手段 3,3A めっき液回収手段 4 めっき液洗浄手段 5,5A 洗浄液除去手段 6 乾燥手段 7 剥離手段 8 回収手段 20,20A めっき液供給手段 21 めっきローラ(めっき液保持部材) 28 めっき液保持層 29,29A 正電極部材 52 搬送支持材 53 圧着ローラ 54 剥離ローラ(移動手段) 57 非めっき部 78 めっき液保持帯(めっき液保持部材) 81 外部磁石(磁界形成手段) 82 内部磁石(磁界形成手段) 91 分断剥離手段 92 回収手段 93 ブラシローラ 96 吸引ケース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 克弘 大阪府東大阪市柏田西1丁目12番26号 帝国イオン株式会社内 (72)発明者 仁里 圭一 大阪府大阪市城東区諏訪3丁目12番33号 有限会社昭和電鍍工業所内 (56)参考文献 特開 昭62−23995(JP,A) 特開 平5−132795(JP,A) 特開 昭61−99690(JP,A) 特開 昭55−128598(JP,A) 特開 平4−176894(JP,A) 特開 平5−106080(JP,A) 特開 平5−78885(JP,A) 特開 昭53−100138(JP,A) 特開 昭53−95135(JP,A) 特開 昭53−81435(JP,A) 特開 昭53−89836(JP,A) 特許2689160(JP,B2) 特公 昭60−56796(JP,B2) 特公 平4−35560(JP,B2) 特公 昭59−15997(JP,B2) 特公 昭35−13458(JP,B1) 特表 平4−503532(JP,A) 特表 平10−510883(JP,A) 国際公開97/39166(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 1/00 - 7/12

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転自在に支持され、外周面が負電極面
    とされた回転ドラムと、 前記回転ドラムの外周面にめっき液を供給するめっき液
    供給手段と、該めっき液供給手段から供給されためっき
    液を介して前記回転ドラムの外周面と電気的に導通し前
    記回転ドラムの外周面に金属箔を電解析出させる正電極
    部材とを備えためっき手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき手段の
    下流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析出
    した金属箔に付着しためっき液を洗浄するめっき液洗浄
    手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき液洗浄
    手段の下流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電
    解析出した金属箔を乾燥する乾燥手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記乾燥手段の下
    流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析出し
    た金属箔を前記外周面から剥離する剥離手段とを有し、 前記めっき液供給手段は前記回転ドラムの外周面に当接
    し、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
    給するめっき液保持部材を備え、前記めっき液保持部材
    の少なくとも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線
    よりも上方に配置された 金属箔の製造装置。
  2. 【請求項2】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラム
    の回転に応じてその外周面に当接した状態で回転しなが
    ら、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
    給するめっき液保持層が外周部に設けられた1又は2以
    上のめっきローラにより構成される請求項1に記載した
    金属箔の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラム
    の外周面に押圧摺動状態で当接する請求項1又は2に記
    載した金属箔の製造装置。
  4. 【請求項4】 前記回転ドラムは金属箔を電解析出させ
    る外周面の一部に絶縁材が表面に露呈するように埋設さ
    れた非めっき部が形成された請求項1から3のいずれか
    1項に記載した金属箔の製造装置。
  5. 【請求項5】 前記剥離手段は一方の面に粘着層が形成
    された搬送支持材と 、該搬送支持材の粘着層を前記回転
    ドラムの外周面に電解析出した金属箔に押圧する圧着ロ
    ーラと、金属箔が付着した搬送支持材を前記回転ドラム
    の径外方向に移動させる移動手段とを備える請求項1か
    ら4のいずれか1項に記載した金属箔の製造装置。
  6. 【請求項6】 回転ドラムの外周面に当接し、少なくと
    も一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線よりも上方
    に配置され、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外
    周面に供給するめっき液保持部材を備えためっき液供給
    手段を設け、前記めっき液供給手段によって前記回転ド
    ラムの外周面にめっき液を供給しつつ、負極とされた前
    記回転ドラムの外周面と正電極部材とを前記めっき液を
    介して通電し、前記回転ドラムの外周面に金属箔を電解
    析出させるめっき工程と、 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔に付着し
    ためっき液を洗浄する洗浄工程と、 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を洗浄後
    に乾燥する乾燥工程と、 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を乾燥後
    に前記回転ドラムの外周面から剥離する剥離工程とを有
    する金属箔の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラム
    の外周面に押圧摺動状態で当接する請求項6に記載した
    金属箔の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記剥離工程は搬送支持材の一方の面に
    形成された粘着層を前記回転ドラムの外周面に電解析出
    した金属箔に付着させ、金属箔が付着した搬送支持材を
    前記回転ドラムの径外方向に移動させることにより金属
    箔を前記回転ドラムの外周面から剥離する請求項6又は
    7に記載した金属箔の製造方法。
  9. 【請求項9】 回転自在に支持され、外周面が負電極面
    とされた回転ドラムと、 前記回転ドラムの外周面にめっき液を供給するめっき液
    供給手段と、該めっき液供給手段から供給されためっき
    液を介して前記回転ドラムの外周面と電気的に導通し前
    記回転ドラムの外周面に金属箔を電解析出させる正電極
    部材とを備えためっき手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき手段の
    下流側に設けられ、前 記回転ドラムの外周面に電解析出
    した金属箔に付着しためっき液を洗浄するめっき液洗浄
    手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記めっき液洗浄
    手段の下流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電
    解析出した金属箔を乾燥する乾燥手段と、 前記回転ドラムの回転方向に対して、前記乾燥手段の下
    流側に設けられ、前記回転ドラムの外周面に電解析出し
    た金属箔を前記外周面から分断しつつ剥離する分断剥離
    手段とを有し、 前記めっき液供給手段は前記回転ドラムの外周面に当接
    し、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に供
    給するめっき液保持部材を備え、前記めっき液保持部材
    の少なくとも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線
    よりも上方に配置された金属箔片の製造装置。
  10. 【請求項10】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラ
    ムの回転に応じてその外周面に当接した状態で回転しな
    がら、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの外周面に
    供給するめっき液保持層が外周部に設けられた1又は2
    以上のめっきローラにより構成される請求項9に記載し
    た金属箔片の製造装置。
  11. 【請求項11】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラ
    ムの外周面に押圧摺動状態で当接する請求項9又は10
    に記載した金属箔片の製造装置。
  12. 【請求項12】 前記回転ドラムは金属箔を電解析出さ
    せる外周面に多数の細溝部が形成された請求項9から1
    1のいずれか1項に記載した金属箔片の製造装置。
  13. 【請求項13】 回転ドラムの外周面に当接し、少なく
    とも一部は回転ドラムの回転中心を通る水平線よりも上
    方に配置され、めっき液を保持しつつ前記回転ドラムの
    外周面に供給するめっき液保持部材を備えためっき液供
    給手段を設け、前記めっき液供給手段によって前記回転
    ドラムの外周面にめっき液を供給しつつ、負極とされた
    前記回転ドラムの外周面と正電極部材とを前記めっき液
    を介して通電し、前記回転ドラムの外周面に金属箔を電
    解析出させるめっき工程と、 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔に付着し
    ためっき液を洗浄する洗浄工程と、 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を洗浄後
    に乾燥する乾燥工程と 前記回転ドラムの外周面に電解析出した金属箔を乾燥後
    に前記回転ドラムの外周面から分断しつつ剥離する分断
    剥離工程を設けた金属箔片の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記めっき液保持部材は前記回転ドラ
    ムの外周面に押圧摺動状態で当接する請求項13に記載
    した金属箔片の製造方法。
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