JP3076290U - 収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脂取紙、化粧シート、化粧拭取りシート、ば
んそうこう等の薄いシートタイプの物品を収納する収納
ケースに関し、物品の収納がし易く、取り出す場合には
シートの両端の跳ね上がりを防止してスムーズに取り出
すことができるとともに、容易に物品が落下しない収納
ケースの提供。 【解決手段】 上面部Ａと下面部Ｂを着脱可能に嵌合さ
せてなる箱体において、この箱体の一端を開口部１０と
し、上面部Ａは方形の天板１に開口部１０の端縁に平行
して天板１の左右両端縁より内側にヒンジ６を設け、ヒ
ンジ６の左右端部６ａ・６ｂより天板１の左右両端の開
口部１０近傍に至る切込部７・７を設けて台形状の蓋８
を形成する。下面部Ｂは方形の底板１２を開口部１０に
おいて内方向に緩やかな曲面を呈して立ち上げ、この立
ち上がり部１６の端部と蓋８の端部に相互に着脱可能な
係止手段を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は脂取紙、化粧シート、化粧拭取りシート、ばんそうこう等の薄いシー トタイプの物品を収納する収納ケースに関する。

【０００２】

【従来の技術】

この種の物品は六面体の頂部を開放して開口部とし、開口縁部に蓋を延設した 箱に収納されるか、または紙製のシートに設けた切り込みに差し込んで包装する 包装用容器に収納して販促商品として提供されることが多かった。 前者の箱の場合は、蓋を開けて取り出すとき、開口部を下向けると一度に複数 の物品が落下しやすく、また脂取紙、化粧シート、化粧拭取りシートのような薄 い紙は一枚ずつ取り出そうとしても二、三枚が同時に出てくることが多かった。 また、後者の包装用容器の場合は、切込部分に挿入するため、ごく少数にとど める必要があり、切込部の破損も多いなどの不具合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上面部Ａと下面部Ｂを別体に構成し、下面部Ｂに物品を入れて後、 上面部Ａと弾性嵌合させることで容易に箱体を形成して、薄いシート状の物品で も皺を生じることなく整然と収納できるとともに、開口部は物品を一枚ずつ取り 出しやすくした収納ケースを提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案の収納ケースは上記目的を達成するために、以下の構成を有する。 上面部Ａと下面部Ｂを着脱可能に嵌合させてなる箱体において、この箱体の一 端を開口部１０とし、上面部Ａは方形の天板１に開口部１０の端縁に平行したヒ ンジ６を天板１の左右両端縁より内側に設け、ヒンジ６の両端部６ａ・６ｂより 天板１の左右両端の開口部１０近傍に至る切り込み部７・７を設けて台形状の蓋 ８を形成する。下面部Ｂは方形の底板１２を開口部１０において内方向に緩やか な曲面を呈して立ち上げる。この立ち上がり部１６の端部と蓋８の端部に相互に 着脱可能な係止手段を設ける。上記のように構成したことを特徴とする。

【０００５】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について、実施例を図曲を参照して説明する。

【０００６】 本考案の収納ケースは弾性を有する樹脂材を用いる。 図１、図２は本考案の箱体をなす上面部Ａを示す。 上面部Ａは、方形の天板１の三辺に側周面２・２・２を有し、他の一辺５は開 口部１０を形成する。この開口部１０を形成する一辺５に平行して天板１の左右 両端より内側にヒンジ６を設け、ヒンジ６の両端部６ａ・６ｂより天板１の左右 両端の開口部１０近傍に至る切込部７・７を設けて、ヒンジ６により開閉する台 形状の蓋８を形成し、蓋８の端縁には下面に向けた鉤条部９を設ける。図面では 切込部７・７を曲線で設けた場合を例示しているが、この形状に限定するもので はない。 天板１裏面には、図２に例示したように後端縁に僅かな隙間をあけて平行な凸 条部３・３を左右に設け、左右の側周面２・２の裏面には後部と前部にそれぞれ 凹溝４・４・４・４を設ける（図中符号４・４を記載していないが、対向面を含 む）左右の側周面２・２の前端下面Ｃはゆるやかな曲線を呈している。 上記の台形状の蓋８の形成により切欠されて開口部１０が形成され、開口部１ ０の縁部に段部１１を形成し、段部１１は蓋８を受け止めるものである。

【０００７】 図３は下面部Ｂを示し、図４は下面部Ｂの開口部分の拡大断面を示す。 下面部Ｂは、方形の底板１２と三辺の側周面１３・１３・１３を有し、左右の 側周面１３・１３の表面には後部と前部にそれぞれ凸条部１４・１４・１４・１ ４を設ける（図中符号を記載していないが、対向の表面を含む） 底板１２は開口部１０において内方向に緩やかな曲面を呈して立ち上げ、この 立ち上がり部１６の頂部１７の外側に凸条部１８を形成する。

【０００８】 図５は上面部Ａと下面部Ｂとで形成された本考案の収納ケースから物品を取り 出す使用状態を示す斜視図である。 上記の上面部Ａの内側に下面部Ｂを押圧すると、天板１裏面の凸条部３・３と 天板１裏面の後端縁に設けた隙間に下面部Ｂの後部側周面２が嵌め込まれてずれ 防止され、さらに、凹溝４・４・４・４と凸条部１４・１４・１４・１４の嵌合 により、がたつきのない箱体が形成されるものである。上面部Ａと下面部Ｂを容 易に着脱可能にするために、弾性嵌合できる樹脂材の使用が好ましい。

【０００９】 使用にあたって、脂取紙を収納する場合を例示すれば、下面部Ｂに脂取紙を複 数枚重ね入れて上面部Ａを押圧すると、脂取紙は皺にならず整然と箱体内に収納 され、蓋８を押圧すると蓋８の鉤条部９と下面部Ｂの立ち上がり部１６の凸条部 １８が係止し、脂取紙は密閉される。蓋８を開けて脂取紙を取り出すときは、下 面部Ｂの立ち上がり部１６の曲面に指先の腹部分をあてがって手前に引くと、立 ち上がり部１６の曲面に指先の腹部分がフィットすることにより接触面が大きく なり、一枚ずつ取り出しやすくなるという効果が得られる。 また、蓋８を開閉するヒンジ部６が上面部Ａの左右両端に至らず、内側に設定 されているので、薄い脂取紙を取り出す場合に脂取紙の両端の跳ね上がりを防止 し、スムーズに取り出せる。さらに開口部が下向きになった場合でも、ヒンジ端 部６ａ・６ｂの両側の面と下面部Ｂの立ち上がり部１６により、脂取紙は指先で 取り出さないかぎり落ちるようなことがない。勿論、他のシート状物品の場合も 同様の効果が得られる。

【００１０】

【考案の効果】

本考案は上述の構成により、以下の効果を奏する。 上面部Ａと下面部Ｂが別体に形成されているので、上面が開放された下面部Ｂ に複数枚の物品を重ね入れてから上面部Ａと下面部Ｂを嵌合させて箱体にするこ とができるので、物品が整然と収納される。 本考案は弾性を有する樹脂材を使用しているので、上面部Ａと下面部Ｂは弾性 嵌合により着脱が容易にできる。 立ち上がり部１６は指先の腹部分がフィットするように曲面に形成しているの で、指先の腹部分との接触面が大きくなり、一枚ずつ取り出しやすいという効果 が得られる。 ヒンジ６が上面部Ａの左右両端に至らず、内側に設定されているので、薄い物 品を取り出す場合に物品の両端の跳ね上がりを防止し、スムーズに取り出せる。 また、収納した物品はヒンジ端部６ａ・６ｂの両端面と下面部Ｂの立ち上がり 部１６により、開口部が下向きになった場合でも指先で取り出さないかぎり落ち るようなことがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の箱体をなす上面部Ａを示す斜視図であ
る。

【図２】天板１裏面を示す斜視図である。

【図３】本考案の箱体をなす下面部Ｂを示す斜視図であ
る。

【図４】下面部Ｂの開口部分の拡大断面図である。

【図５】上面部Ａと下面部Ｂにより箱体を形成し、収納
したシート状物品を取り出す使用状態を例示した斜視図
である。

【符号の説明】

Ａ 上面部 Ｂ 下面部 Ｃ 左右の側周面２・２の前端下面 １ 天板 ２・２・２ 天板の三辺の側周面 ３・３ 天板１裏面の凸条部 ４・４・４・４ 天板１の左右側周面に設けた凹
溝 ５ 天板１の他の一辺 ６ ヒンジ ６ａ・６ｂ ヒンジの左右端部 ７ 切込部 ８ 蓋 ９ 蓋の端縁に設けた鉤条部 １０ 開口部 １１ 開口部端縁の段部 １２ 底板 １３・１３・１３ 底板の三辺の側周面 １４・１４・１４・１４ 左右側周面１３の凸条部 １５ 底板の他の一辺 １６ 底板の開口部分の立ち上がり
部 １７ 立ち上がり部１６の頂部 １８ 立ち上がり部１６の頂部に設
けた凸条部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】上面部Ａと下面部Ｂを着脱可能に嵌合させ
   てなる箱体において、この箱体の一端を開口部１０と
   し、上面部Ａは方形の天板１に開口部１０の端縁に平行
   したヒンジ６を天板１の左右両端縁より内側に設け、ヒ
   ンジ６の両端部６ａ・６ｂより天板１の左右両端の開口
   部１０近傍に至る切込部７・７を設けて台形状の蓋８を
   形成する。下面部Ｂは方形の底板１２を開口部１０にお
   いて内方向に緩やかな曲面を呈して立ち上げる。この立
   ち上がり部１６の端部と蓋８の端部に相互に着脱可能な
   係止手段を設ける。上記のように構成したことを特徴と
   する収納ケース。