JP3076047U

JP3076047U - ハトメ

Info

Publication number: JP3076047U
Application number: JP2000006344U
Authority: JP
Inventors: 弘之佑大西
Original assignee: 大西商工株式会社
Priority date: 2000-09-01
Filing date: 2000-09-01
Publication date: 2001-03-16
Anticipated expiration: 2006-09-01

Abstract

(57)【要約】【課題】専用の工具が不要で単にハンマーなどで雄体
を雌体に対し打ち込むだけで簡単に取り付けることがで
き、また、ハトメの被取付部材の厚さが様々であっても
１種類だけでそれに対応できるハトメを提供する。【解決手段】プラスチック製で鍔部２の内面側に筒部
３を突設した雄体１と、同じくプラスチック製で鍔部７
の内面側に上記の雄体１の筒部３を挿入可能な筒部８を
突設した雌体６とから成るハトメにおいて、雄体１の筒
部３の外周面における軸線方向の異なる位置にそれぞれ
弾性変形可能な複数の係止フィン４…を突設するととも
に、その雄体１の筒部３を雌体６の筒部８に挿入したと
きに複数の係止フィン４…のどれかが任意に係止可能な
係止顎部１０を雌体６の筒部８の内面部に設けたことを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案はハトメに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ハトメは紙や革などの任意の部材に設けた孔に取り付けて、その孔の縁を体裁良く覆ったり補強する等の目的に使用される。そして、従来の一般的なハトメは金属製で、雄体と雌体とによって構成されている。しかしながら、金属製のハトメは取り付ける場合に専用の工具を使用する必要があり、作業が面倒であるという不満がある。そのため、もっと手軽に取り付けられるハトメが要望されている。また、ハトメを取り付ける部材の厚さは様々であり、その厚さに応じて様々なサイズのハトメを備えなければならず面倒であるという不満もある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、上記の不満を解消すること、すなわち、専用の工具が不要で単にハンマーなどで雄体を雌体に対し打ち込むだけで簡単に取り付けることができ、また、ハトメの被取付部材の厚さが様々であっても１種類だけでそれに対応できるハトメの提供を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために本考案のハトメは、プラスチック製で鍔部２の内面側に筒部３を突設した雄体１と、同じくプラスチック製で鍔部７の内面側に上記の雄体１の筒部３を挿入可能な筒部８を突設した雌体６とから成るハトメにおいて、雄体１の筒部３の外周面における軸線方向の異なる位置にそれぞれ弾性変形可能な複数の係止フィン４…を突設するとともに、その雄体１の筒部３を雌体６の筒部８に挿入したときに複数の係止フィン４…のどれかが任意に係止可能な係止顎部１０を雌体６の筒部８の内面部に設けたことを特徴とする、という構成を採るものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

以下、図を用いて本考案の実施の形態について説明する。まず、図１に示すように、本発明のハトメも雄体１と雌体６とによって構成されている。そして、雄体１と雌体６はともにＰＰ等の適宜なプラスチックにより成形されている。

【０００６】雄体１は鍔部２の内面側の中心部に筒部３を突設している。この筒部３は中心孔５を有して、その中心孔５に紐などを貫通させることが可能である。筒部３の外周面には複数の係止フィン４…を突設している。これら複数の係止フィン４… は筒部３の軸線方向へ一定間隔で配置している。なお、図では鍔部２に近い箇所には係止フィン４…を設けていないが、鍔部２のもっと近くまで係止フィン４… を設けることは可能である。これら複数の係止フィン４…はそれぞれ周縁部が弾性変形可能である。

【０００７】雌体６も鍔部７の内面側の中心部に筒部８を突設している。この筒部８は先端部に中心方向へ環状に突出したリブ９を形成することによりその内側に係止顎部１０を設けている。この筒部８も中心孔１１を有して、その中心孔１１に紐などを貫通させることが可能である。この中心孔１１の内径は、リブ９を設けた筒部８の先端部の入り口１２を除き、上記の雄体１における筒部３の外径より大きくし、又、その筒部８の先端部の入り口１２における内径は、雄体１の筒部３の外周面に設けた係止フィン４…の外径より少し小さくしている。したがって、雄体１の筒部３を雌体６の筒部８の中心孔１１に挿入する場合、雄体１の筒部３の外周面に設けた係止フィン４…は、雌体６の筒部８の入り口１２を通過するときに弾性変形して圧入することになる。なお、そのように雄体１の筒部３を雌体６の筒部７の中心孔１１に圧入するには、雄体１の頭部をハンマーなどで叩けばよいが、指で強く押しても圧入させることは可能である。雄体１の筒部３が雌体６の筒部７の中心孔１１に圧入すると、係止フィン４…の任意の一つが係止顎部１０に係合するので、雄体１の筒部３は雌体６の筒部７から抜け止めされる。

【０００８】図２及び図３は本考案のハトメの取付状態を示したものである。すなわち、被取付部材１３（素材は紙や革など任意である）に、本発明のハトメを構成する雌体６の筒部８の外径よりその内径が大きい孔１４をあけて、その孔１４に一方から雌体６の筒部８を挿入するとともに、他方から雄体１の筒部３を挿入し、かつ、孔１４の内部で、雌体６の筒部８に雄体１の筒部３を上記のように圧入すれば、取付状態が完成する。

【０００９】この場合、被取付部材１３の厚さが大きい場合は、図２に示すように、雌体６の筒部８に対し雄体１の筒部３を浅く挿入して、筒部３の先端部に近い係止フィンを係止顎部１０に係合させ、又、被取付部材１３の厚さが小さい場合は、図３に示すように、雌体６の筒部８に対し雄体１の筒部３を深く挿入して、筒部３の先端部から遠い係止フィンを係止顎部１０に係合させることによって、被取付部材１３の厚さの大小に応じて調整することができる。換言すれば、雄体１の鍔部２から雌体６の鍔部７までの距離を変えられるようにして、被取付部材１３の厚さの違いに対応できるようにしている。

【００１０】

【考案の効果】

本考案のハトメは、上記のように、ハンマーなどで雄体１の頭部を叩いて、その雄体１の筒部３を雌体６の筒部８に圧入するだけで簡単に取り付けることができるので、専用の工具が不要で、取付作業が容易であるというメリットがある。また、被取付部材１３の厚さが様々であっても、雌体６の筒部８に対する雄体１の筒部３の挿入深さを変えるだけで、つまり、雌体６の係止顎部１０に係合させる係止フィンを異なる位置の係止フィンに変えるだけで対応することができるので、異なるサイズのものを複数種類備える必要がなく１種類だけで足りるというメリットがある。

【図面の簡単な説明】

【図１】雄体と雌体の分離した状態の断面図である。

【図２】雄体と雌体を組み付けて厚い被取付部材に取り
付けた状態の断面図である。

【図３】雄体と雌体を組み付けて薄い被取付部材に取り
付けた状態の断面図である。

【符号の説明】

１雄体２鍔部３筒部４係止フィン５中心孔６雌体７鍔部８筒部９リブ１０係止顎部１１中心孔１２入り口１３被取付部材１４孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】プラスチック製で鍔部２の内面側に筒部
３を突設した雄体１と、同じくプラスチック製で鍔部７
の内面側に上記の雄体１の筒部３を挿入可能な筒部８を
突設した雌体６とから成るハトメにおいて、雄体１の筒
部３の外周面における軸線方向の異なる位置にそれぞれ
弾性変形可能な複数の係止フィン４…を突設するととも
に、その雄体１の筒部３を雌体６の筒部８に挿入したと
きに複数の係止フィン４…のどれかが任意に係止可能な
係止顎部１０を雌体６の筒部８の内面部に設けたことを
特徴とするハトメ。