JP3075659B2 - 次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤 - Google Patents
次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤Info
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- JP3075659B2 JP3075659B2 JP05278901A JP27890193A JP3075659B2 JP 3075659 B2 JP3075659 B2 JP 3075659B2 JP 05278901 A JP05278901 A JP 05278901A JP 27890193 A JP27890193 A JP 27890193A JP 3075659 B2 JP3075659 B2 JP 3075659B2
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- salt
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01B—NON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
- C01B11/00—Oxides or oxyacids of halogens; Salts thereof
- C01B11/04—Hypochlorous acid
- C01B11/06—Hypochlorites
- C01B11/068—Stabilisation by additives other than oxides, hydroxides, carbonates of alkali or alkaline-earth metals; Coating of particles; Shaping; Granulation
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- Detergent Compositions (AREA)
- Anti-Oxidant Or Stabilizer Compositions (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、次亜塩素酸塩水溶液の
安定化剤に関するものである。次亜塩素酸塩は、繊維品
の漂白剤、紙パルプの漂白剤、各種酸化剤として、巾広
く使用されている。
安定化剤に関するものである。次亜塩素酸塩は、繊維品
の漂白剤、紙パルプの漂白剤、各種酸化剤として、巾広
く使用されている。
【０００２】
【従来の技術】次亜塩素酸塩は、光、熱、重金属等の作
用によって分解する事が知られている。従って、冷暗所
に保存する事が提唱されているが、漂白等の、実際に使
用される工程においては、重金属の共存は避けられず、
必ずある程度の分解を起こしているのが現実である。か
かる重金属による触媒的分解作用を防止するため、キレ
ート剤の使用が考えられ、今までも試みられて来たが、
未だ満足の行くキレート剤は見出されていない。
用によって分解する事が知られている。従って、冷暗所
に保存する事が提唱されているが、漂白等の、実際に使
用される工程においては、重金属の共存は避けられず、
必ずある程度の分解を起こしているのが現実である。か
かる重金属による触媒的分解作用を防止するため、キレ
ート剤の使用が考えられ、今までも試みられて来たが、
未だ満足の行くキレート剤は見出されていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、次亜塩素酸塩水溶液の重金属による触媒的
分解を防止する事の出来る安定化剤を見出す事にある。
する課題は、次亜塩素酸塩水溶液の重金属による触媒的
分解を防止する事の出来る安定化剤を見出す事にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、次亜塩素
酸塩水溶液を安定化する際に、ポリ−α−ヒドロキシア
クリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリラクトン
（該重合体の酸官能基とアルコール官能基との反応によ
って得られる分子内及び／または分子間エステルであ
る。）、または、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−
ジホスホン酸、もしくはその塩が優れた安定化性能を持
っている事を見い出し、本発明を完成するに至った。
酸塩水溶液を安定化する際に、ポリ−α−ヒドロキシア
クリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリラクトン
（該重合体の酸官能基とアルコール官能基との反応によ
って得られる分子内及び／または分子間エステルであ
る。）、または、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−
ジホスホン酸、もしくはその塩が優れた安定化性能を持
っている事を見い出し、本発明を完成するに至った。
【０００５】即ち、本発明は、ポリ−α−ヒドロキシア
クリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリラクト
ン、または、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジホ
スホン酸、もしくはその塩から選ばれた少なくとも一種
の化合物を有効成分とする次亜塩素酸塩水溶液の安定化
剤に関するものである。
クリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリラクト
ン、または、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジホ
スホン酸、もしくはその塩から選ばれた少なくとも一種
の化合物を有効成分とする次亜塩素酸塩水溶液の安定化
剤に関するものである。
【０００６】次亜塩素酸塩は、種々の重金属によって分
解するが、特にＮｉ、Ｃｕイオンの存在が大きな問題で
あり、本発明は、この２種の重金属の封鎖を主たる目標
としている。
解するが、特にＮｉ、Ｃｕイオンの存在が大きな問題で
あり、本発明は、この２種の重金属の封鎖を主たる目標
としている。
【０００７】本発明において使用されるポリ−α−ヒド
ロキシアクリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリ
ラクトン（以下、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸塩類
と書く場合、そのフリー酸も含む。）は、広い範囲の分
子量のものが有効であるが、特には３０００〜５００，
０００、さらには、１０，０００〜１００，０００のも
のが良い。
ロキシアクリル酸、もしくはその塩、あるいはそのポリ
ラクトン（以下、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸塩類
と書く場合、そのフリー酸も含む。）は、広い範囲の分
子量のものが有効であるが、特には３０００〜５００，
０００、さらには、１０，０００〜１００，０００のも
のが良い。
【０００８】 これらの安定化剤は、ナトリウム塩、カリ
ウム塩、アンモニウム塩等が使用出来るが、ナトリウム
塩を使用するのが一般的である。これらの安定化剤は、
通常、予めナトリウム塩（あるいは、その他の塩）の形
にしたものを使用するが、フリーの形の酸を添加する事
も当然可能であり、次亜塩素酸塩の使用条件におけるｐ
Ｈを満足出来るように、ｐＨ調製を行えば何ら差し支え
は無い。
ウム塩、アンモニウム塩等が使用出来るが、ナトリウム
塩を使用するのが一般的である。これらの安定化剤は、
通常、予めナトリウム塩（あるいは、その他の塩）の形
にしたものを使用するが、フリーの形の酸を添加する事
も当然可能であり、次亜塩素酸塩の使用条件におけるｐ
Ｈを満足出来るように、ｐＨ調製を行えば何ら差し支え
は無い。
【０００９】 安定化剤の使用量は、その使用条件によっ
て、大きく変化するので、一概には言えないが、重金属
イオンに対して、１０〜１０００倍重量程度を使用する
のが一般的である。
て、大きく変化するので、一概には言えないが、重金属
イオンに対して、１０〜１０００倍重量程度を使用する
のが一般的である。
【００１０】 本発明における安定化剤は、単独でも効果
的であるが、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸塩類、あ
るいはそのポリラクトンと、１−ヒドロキシエチリデン
−１，１−ジホスホン酸、もしくはその塩の両者を共存
させた方が相乗効果が得られ、さらに安定度を高める事
が出来る。
的であるが、ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸塩類、あ
るいはそのポリラクトンと、１−ヒドロキシエチリデン
−１，１−ジホスホン酸、もしくはその塩の両者を共存
させた方が相乗効果が得られ、さらに安定度を高める事
が出来る。
【００１１】
【作用】本発明の作用機構については、明らかではない
が、次のように推定される。「重金属をキレート剤で封
鎖する事によって触媒の持つ分解性能を抑える事は可能
であり、一般的キレート剤でも基本的には安定化作用を
持っているが、これらのキレート剤は、必ず構造の中に
窒素原子を有しているため、次亜塩素酸のような酸化力
の強い酸化剤の共存下においては、窒素が酸化され易
く、キレート性能を保つ事が出来ない。しかし、ポリ−
α−ヒドロキシアクリル酸塩、１−ヒドロキシエチリデ
ン−１，１−ジホスホン酸等は、その構造の中に窒素原
子を持っていないため、酸化に対する耐久性が強く重金
属の封鎖作用を持続する事が可能である。」
が、次のように推定される。「重金属をキレート剤で封
鎖する事によって触媒の持つ分解性能を抑える事は可能
であり、一般的キレート剤でも基本的には安定化作用を
持っているが、これらのキレート剤は、必ず構造の中に
窒素原子を有しているため、次亜塩素酸のような酸化力
の強い酸化剤の共存下においては、窒素が酸化され易
く、キレート性能を保つ事が出来ない。しかし、ポリ−
α−ヒドロキシアクリル酸塩、１−ヒドロキシエチリデ
ン−１，１−ジホスホン酸等は、その構造の中に窒素原
子を持っていないため、酸化に対する耐久性が強く重金
属の封鎖作用を持続する事が可能である。」
【００１２】
【発明の効果】本発明に従えば、漂白等の工程におけ
る、重金属による分解を抑制する事が可能であり、次亜
塩素酸塩を有効に作用させる事が可能となる。本発明が
もたらす工業的意義は大きなものがある。
る、重金属による分解を抑制する事が可能であり、次亜
塩素酸塩を有効に作用させる事が可能となる。本発明が
もたらす工業的意義は大きなものがある。
【００１３】
【実施例】実施例１〜１０及び比較例１〜２１ 所定量の重金属イオン、マグネシウムイオン、次亜塩素
酸ソーダ、安定化剤を１００ｍｌ容量の三角フラスコに
取り、ｐＨをＮａＯＨ水、あるいは硫酸で、所定の値に
調整した後、液量を５０ｍｌに調整する。マグネシウム
イオン濃度、重金属イオンの濃度は共に２ｍｇ／ｌ、次
亜塩素酸ソーダの濃度は、１．０ｇ／ｌである。この溶
液を、所定の条件下に加熱し、所定の時間の経過後、取
り出して冷却し、ヨードメトリー法で次亜塩素酸ソーダ
の濃度を滴定して求める。テスト前の次亜塩素酸ソーダ
の濃度をＡ、テスト後の濃度をＢとした時、Ｂ／Ａ×１
００（％）を安定度として計算する。
酸ソーダ、安定化剤を１００ｍｌ容量の三角フラスコに
取り、ｐＨをＮａＯＨ水、あるいは硫酸で、所定の値に
調整した後、液量を５０ｍｌに調整する。マグネシウム
イオン濃度、重金属イオンの濃度は共に２ｍｇ／ｌ、次
亜塩素酸ソーダの濃度は、１．０ｇ／ｌである。この溶
液を、所定の条件下に加熱し、所定の時間の経過後、取
り出して冷却し、ヨードメトリー法で次亜塩素酸ソーダ
の濃度を滴定して求める。テスト前の次亜塩素酸ソーダ
の濃度をＡ、テスト後の濃度をＢとした時、Ｂ／Ａ×１
００（％）を安定度として計算する。
【００１４】 得られた結果を表１に示す。なお、表中の
略号の意味を次に示す。 〔安定剤〕 ＰＨＡＳ ： ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸ソーダ ＨＥＤＰ ： １−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジホスホン酸 ＤＴＰＡ ： ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム ＥＤＴＡ ： エチレンジアミン四酢酸ナトリウム ＤＴＰＰ ： ジエチレントリアミンペンタホスホン酸ナトリウム ＮＴＰ ： アミノトリ（メチレンホスホン酸） ＮＴＡ ： ニトリロトリ酢酸 ＳＰＡ ： ポリアクリル酸ソーダ PHAS+HEDP ： ＰＨＡＳとＨＥＤＰの５０：５０の混合組成物
略号の意味を次に示す。 〔安定剤〕 ＰＨＡＳ ： ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸ソーダ ＨＥＤＰ ： １−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジホスホン酸 ＤＴＰＡ ： ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム ＥＤＴＡ ： エチレンジアミン四酢酸ナトリウム ＤＴＰＰ ： ジエチレントリアミンペンタホスホン酸ナトリウム ＮＴＰ ： アミノトリ（メチレンホスホン酸） ＮＴＡ ： ニトリロトリ酢酸 ＳＰＡ ： ポリアクリル酸ソーダ PHAS+HEDP ： ＰＨＡＳとＨＥＤＰの５０：５０の混合組成物
【００１５】
【表１】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C01B 11/06 C11D 7/54 D06L 3/06 D21C 9/12
Claims (2)
- 【請求項１】 ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、もし
くはその塩、あるいはそのポリラクトン、または、１−
ヒドロキシエチリデン−１，１−ジホスホン酸、もしく
はその塩から選ばれた少なくとも一種の化合物を有効成
分とする次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤。 - 【請求項２】 ポリ−α−ヒドロキシアクリル酸、もし
くはその塩と、１−ヒドロキシエチリデン−１，１−ジ
ホスホン酸、もしくはその塩とを含有する請求項１記載
の安定化剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05278901A JP3075659B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05278901A JP3075659B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07109107A JPH07109107A (ja) | 1995-04-25 |
| JP3075659B2 true JP3075659B2 (ja) | 2000-08-14 |
Family
ID=17603680
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05278901A Expired - Fee Related JP3075659B2 (ja) | 1993-10-13 | 1993-10-13 | 次亜塩素酸塩水溶液の安定化剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3075659B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0743279A1 (en) * | 1995-05-16 | 1996-11-20 | The Procter & Gamble Company | Process for the manufacture of hypochlorite bleaching compositions |
| EP0905226A1 (en) * | 1997-09-19 | 1999-03-31 | The Procter & Gamble Company | The use of phosphonate compounds in hypochlorite bleaching compositions for treating textiles, for fabric whiteness and safety |
| DE19904230A1 (de) * | 1999-02-04 | 2000-08-10 | Henkel Kgaa | Verwendung von phosphonsäure-modifizierten Polyacrylaten als Sequestriermittel |
| WO2007121785A1 (en) * | 2006-04-24 | 2007-11-01 | Ecolab Inc. | Composition for stabilizing chlorine-containing alkaline solutions |
| JP2013199390A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Kurita Water Ind Ltd | 次亜塩素酸ナトリウムの保存方法 |
| JP2014167101A (ja) * | 2013-01-29 | 2014-09-11 | Sanyo Chem Ind Ltd | 液体漂白洗浄剤組成物 |
-
1993
- 1993-10-13 JP JP05278901A patent/JP3075659B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07109107A (ja) | 1995-04-25 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |