JP3075493B2 - 粉末キトサンの製造方法 - Google Patents

粉末キトサンの製造方法

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JP3075493B2 JP04103923A JP10392392A JP3075493B2 JP 3075493 B2 JP3075493 B2 JP 3075493B2 JP 04103923 A JP04103923 A JP 04103923A JP 10392392 A JP10392392 A JP 10392392A JP 3075493 B2 JP3075493 B2 JP 3075493B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は粉末キトサンの製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粉末状キトサンの製造方法としては、一
般に蟹殻及び海老殻等のキチン質原料を0.5−3cm
程度のフレークにしてから脱蛋白、脱カルシウム及び脱
アセチル化反応をしてフレーク状キトサンを得た後、凍
結粉砕機又はマスコロイダー等の粉砕機を用いる方法、
又、キトサンを一度溶解した後にスプレードライヤー等
で再乾燥する方法等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】キトサンは、例えばコ
レステロール低下作用等の生理作用を有し、近年、注目
されている特定保健食品の候補の一つにあげられている
ものである。このキトサンは、分子量や粘性の低いもの
は生理作用が弱いと言われていること、通常水に溶けな
いため粉末としての使用が予定されていることから、特
定保健食品として使用するキトサンは分子量や粘性の高
い粉末状のものが好ましい。しかしながら、キトサンは
繊維状構造を有すために従来の技術では粉末状に成りに
くいため、特に微粉末にするには多くの費用と時間が必
要であり、その結果、収率が悪く、又得られる微粉末は
分子量や粘性の低下が著しく、一層の改善が望まれてい
た。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは種
々検討した結果、蟹殻及び海老殻等のキチン質原料はキ
チン質とカルシウム質が一体であり容易に粉末状に粉砕
でき、この粉末状のキチン質原料を使用すると、分子量
や粘性の高い粉末キトサンが容易に得られることを見出
した。本発明は上記知見に基づいて完成されたものであ
る。即ち、本発明は (1)粒径48メッシュ以下のキチン質原料の粉末を使
用することを特徴とする、粉末キトサンの製造方法 (2)キチン質原料の粉末を脱蛋白、脱カルシウム、脱
アセチル化することを特徴とする、(1)記載の製造方
法、に関する。
【0005】本発明で使用するキチン質原料としては、
例えば蟹殻や海老殻等があげられる。その粒径は、48
メッシュ(タイラー)以下の粉末状であれば良いが、好
ましくは60メッシュ以下、より好ましくは80メッシ
ュ以下、さらに好ましくは100メッシュ以下のものが
良い。このような粉末状のキチン質原料は蟹殻や海老殻
等を常法により細かく粉砕することにより得られる。
【0006】本発明において、キトサン粉末は48メッ
シュ以下の粉末状のキチン質を原料とし、脱蛋白、脱カ
ルシウム、脱アセチル化をこの順序で行うことにより得
られる。得られたキトサン粉末の粒径は、原料の粒径よ
りさらに細かくなる。又、キトサン粉末の分子量や粘性
は、例えば粘性でいうと80cps(0.5%酢酸水溶
液にキトサン粉末を0.5%濃度に溶解し、回転式B型
粘度計により20℃で測定した値)以上の高いものが得
られる。特定保健食品用の場合は100cps以上のも
のが好ましい。
【0007】本発明の脱蛋白は、反応釜中に3〜5%の
アルカリ、例えば水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを
キチン質原料の4〜10倍容、好ましくは5倍容程度を
加え、90〜100℃で15〜60分、好ましくは30
分程度反応させれば良い。
【0008】本発明の脱カルシウムは、脱蛋白を終了し
たものに4〜10倍容、好ましくは5倍容程度の水を加
え、カルシウム含量に対し1〜1. 5当量、好ましくは
1.1〜1. 2当量の濃塩酸(35%)を室温で徐々に
滴下した後、15〜60分、好ましくはグルコシド鎖が
切れないように15〜30分程度の短時間反応させれば
良い。
【0009】本発明の脱アセチル化は、脱カルシウムを
終了したキチンに5〜10倍容、好ましくは6〜8倍容
のアルカリ、例えば50%水酸化ナトリウム溶液や50
%水酸化カリウム溶液を加え、90〜140℃、好まし
くは100〜120℃で10〜60分、好ましくは15
〜30分反応させれば良い。
【0010】反応終了後、アルコール洗浄する事によっ
て容易に脱色及び乾燥でき、高品質の粉末キトサンが得
られる。洗浄用アルコールとしては、メチルアルコー
ル、エチルアルコール、ブチルアルコール等何れでもよ
いが乾燥効率、食品等に使用する際の安全性からエチル
アルコールが好ましい。
【0011】本発明で用いられる各反応工程での濾過は
如何なる濾過機を用いてもよいが水洗が容易な高速遠心
濾過機が好ましい。又、キトサンの乾燥は如何なる乾燥
機を用いてもよいが粒子をほぐす効果のあるコニカル乾
燥機が好ましい。
【0012】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 実施例1 キチン質含量26. 2%のベニズワイ蟹の殻を粉砕した
100メッシュ(147μ)全通の粉末100kgを用
いて、3%水酸化ナトリウム溶液500kgを加え90
℃で1時間反応して脱蛋白した後、遠心濾過、水洗、脱
水した殻を水500kgに分散し35%塩酸100kg
を滴下し15分撹拌して脱カルシウムした。得られたキ
チンを遠心濾過、水洗、脱水して取り出し、含水のまま
50%水酸化ナトリウム溶液600kg中に入れ120
℃で15分反応して脱アセチル化した。得られたキトサ
ンを遠心濾過、水洗し、エチルアルコール50kgで2
回洗浄して取り出し、40℃のコニカル乾燥機で減圧乾
燥し、115メッシュ(124μ)全通の微粉末キトサ
ン20. 1kgを得た。得られた微粉末キトサンは脱ア
セチル化度が95%、0. 5%溶液粘度が240cps
であった。
【0013】実施例2 キチン質含量31. 6%のしば海老の殻を粉砕した10
0メッシュ(147μ)全通の粉末50kgを用いて、
5%水酸化ナトリウム溶液300kgを加え100℃で
30分反応して脱蛋白した後、遠心濾過、水洗、脱水し
た殻を水200kgに分散し35%塩酸40kgを滴下
し15分撹拌して脱カルシウムした。得られたキチンを
遠心濾過、水洗、脱水して取り出し、含水のまま50%
水酸化ナトリウム溶液300kg中に入れ120℃で1
5分反応して脱アセチル化した。得られたキトサンを遠
心濾過、水洗し、エチルアルコール50kgで2回洗浄
して取り出し、40℃のコニカル乾燥機で減圧乾燥し、
115メッシュ(124μ)全通の微粉末キトサン1
1. 8kgを得た。得られた微粉末キトサンは脱アセチ
ル化度が92%、0. 5%溶液粘度が300cpsであ
った。
【0014】実施例3 キチン質含量26. 2%のベニズワイ蟹の殻を粉砕した
200メッシュ(74μ)全通の微粉末50kgを用い
て、4%水酸化ナトリウム溶液200kgを加え90℃
で1時間反応して脱蛋白した後、遠心濾過、水洗、脱水
した殻を水200kgに分散し35%塩酸50kgを滴
下し30分撹拌して脱カルシウムした。得られたキチン
を遠心濾過、水洗、脱水して取り出し、含水のまま50
%水酸化ナトリウム溶液250kg中に入れ110℃で
30分反応して脱アセチル化した。得られたキトサンを
遠心濾過、水洗し、エチルアルコール100kgで洗浄
して取り出し、40℃の真空乾燥機で減圧乾燥し、25
0メッシュ(61μ)全通の微粉末キトサン19. 4k
gを得た。得られた微粉末キトサンは脱アセチル化度が
98%、0. 5%溶液粘度が110cpsであった。
【0015】
【発明の効果】本発明方法によると、従来の方法に比較
して各反応工程での薬剤の使用量を減少させることがで
き、又多くの費用と時間を要するキトサンの粉砕工程を
経ることなく、かつ短時間に高収率で(原料中のキチン
質含量に対して90%以上)粉末キトサンが得られる。
又、本発明方法ではキトサンの粉砕工程を要しないの
で、その工程で生ずる分子量や粘性の低下はなく、分子
量や粘性の高いキトサンが得られる。更に、本発明方法
により得られるキトサンは微粉末なので、アルコール洗
浄する事によって容易に脱色及び乾燥でき、高品質の粉
末キトサンが得られる。以上から明らかなように本発明
の製造方法は、高品質の粉末キトサンが得られるので、
特に特定保健食品等の食品用の粉末キトサンの製造方法
として実用性の高いものである。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒径80メッシュ以下のキチン質原料の粉
    末を使用し、脱アセチル化を10〜60分間行うことを
    特徴とする、粘性が80cps以上の粉末キトサンの製
    造方法。
  2. 【請求項2】粒径80メッシュ以下のキチン質原料の粉
    末を使用し、脱カルシウムを15〜60分間、脱アセチ
    ル化を10〜60分間行うことを特徴とする、請求項1
    に記載の製造方法。
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