JP3075364U - 複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキンヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】全体に複数色の毛髪を植毛してなるかつらとす
る。 【解決手段】人体頭部に着脱自在に取りつけ可能な人毛
や人工毛の毛髪２を植毛したかつらまたはマネキンヘッ
ドにおいて、このかつらまたはマネキンヘッドベース１
の表面に色彩の相違する複数の着色した毛髪２を備えた
構成で、頂部から下方の首部にかけて植毛領域を段階的
に層状にして色または色濃度を異にする毛髪を植毛して
なるかつら及びマネキンヘッドの構成である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、人体頭部に着脱するか、またはマネキン人形の頭部を形成する複 数色の毛髪を備えたかつらに関する。特に、理容・美容技術の習得のための練習 用の複数色の毛髪を備えたマネキンヘッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の頭部に着脱するかつらや人形の頭部等に植毛する人毛や人工毛等の毛髪 は一般的に頭部全体が単色の毛髪で植毛されて構成されている。また、自毛にス プレー等によって表面を染色するのと同様にして部分的に染色すること等が行な われている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このように頭部全体が一色で構成されているため色彩感がなく、装飾的でなか った。また、毛髪をスプレー等で染色したものは短時間に退色し、着色かつらの 目的が達成できなく、かつ、毛髪の先端部分のみ染色されることになり好ましい ものではなかった また、理容・美容師のカット練習用に使用される植毛したかつらの場合、毛髪 が単色であるとカット中にどの部分の毛髪がどの位カットされているか判断し難 いためカットし過ぎたり、全体をバランス良くカットすることが簡易にできなか った。

【０００４】 この考案の課題は、従来の単色の毛髪の植毛による問題点を解決するもので、 頭部に複数の色彩の毛髪を植毛して装飾感を与える複数色の毛髪を備えたかつら を提供することである。 また、この考案の他の課題は、カット練習用のかつらとして、頂部から下部に 到るカット状態が全体的に判別することができる複数色の毛髪を備えたマネキン ヘッドを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

以上の課題を達成するために、この考案に係るかつらは、人体の頭部に着脱自 在に取りつけ可能な人毛や人工毛の毛髪を植毛したかつらまたはマネキンヘッド において、このかつらベースの表面に色彩の相違する複数の着色した前記毛髪を 植毛した複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキンヘッドの構成である。

【０００６】 また、頂部に植毛した毛髪の色彩が一番明彩色で濃度が薄く、首部に近接した 再下部には最も濃度が濃い彩色である毛髪を植毛するか、または頂部の毛髪が最 も色彩が濃く、首部に近接した再下部には最も濃度が薄い彩色の毛髪を植毛する 複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキンヘッドの構成によって達成できる。

【０００７】 前記複数色の毛髪を備えたマネキンヘッドが、理容・美容師のカット練習用の マネキンヘッドとして使用する構成である。

【０００８】 この考案のかつらまたはマネキンヘッドは、かつらベースまたはマネキンヘッ ド全体が複数色の毛髪を植毛してあるから装飾的であり、自毛に対して形成する かつらが一色ではなく複数の色合いの毛髪を植毛してあるので長期間に色彩を楽 しむことができる。かつ、着色した人毛等の毛髪で形成されているから毛根から 先端まで同一色になっている。そのため美容師等が練習用として使用し、毛髪を カット中にもどの部分の植毛した毛髪であるか一目で判別できるので全体のカッ ト状態がバランスよく判別できる。

【０００９】 この考案のかつらまたはマネキンヘッドは、頂部から下部の首近傍にかけて層 状に段階的に植毛する毛髪の色または色濃度を変更させてあるので、頂部とその 他の場所との色違いを簡易に判断することができるから、植毛に際して容易に間 違わずに所定の場所で植毛することができる。

【００１０】

【考案の実施の形態】 以下、この考案に係る複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキンヘッドについ て図面を参照して詳述する。 図１は、この考案の植毛前の頭部の境界ラインを描いたマネキンヘッドの側面 図である。図２は、図１の頭部に複数色の毛髪を植毛した状態を示す側面図であ る。

【００１１】 図面においてかつらベース１の頂部から下方に向かって段階的に層状の点線に よる境界線３を描き、図面に示す実施の形態では６層にして色彩の相違する毛髪 を植毛してあるが、この層構成はこれに限定されることなく４層でもよい、また 横線によって境界線３を描いてあるがこれに限らず斜線にして層分けしてもよい 。

【００１２】 このように境界線３を境にして頂部領域Ａにブラウンがかった人毛を手作業等 で植え付け、ついでＢ領域のダークブラウンの人毛を植え付ける。同様にして最 下部の領域Ｆには真黒色の人毛を植え付けて図２に示すように形成する。 この図２では黒色の濃度差による毛髪の植毛を実施したが、黒色に限らず、種 々の色彩の濃度差のある毛髪を植えることができる。図２において濃度差を毛髪 の密度によって表しているが、人毛の毛髪の植え付ける密度は均等に植え付けて ある。 また、この実施の形態ではマネキンヘッドの頂部から首部にかけて頂部を薄く 、下部を濃くしてあるが、この逆で、頂部に濃い毛髪を植え、段々薄くしながら 最下部を最も薄い毛髪を植え付けることもできる。

【００１３】 この考案に使用する毛髪としては、練習用としては人毛が適しているが、合成 の人工毛であってもよく、染色度合いの付け易い毛髪が適している。最近では再 生コラーゲン繊維等が人毛の性質に近く加工がし易いので利用されている。

【００１４】

【考案の効果】

この考案に係るかつら又はマネキンヘッドは、複数の色を植毛してあるので装 飾感にあふれているばかりではなく、理容・美容師のカット練習用としてカット 状態のバランスを簡易に色の確認をしながらカットすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の植毛前頭部の境界線を描いたマネキ
ンヘッドの側面図である。

【図２】図１の頭部に複数色の毛髪を植毛した状態を示
す側面図である。

【符号の説明】

１ かつらベース ２ 毛髪 ３ 境界線

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】人体の頭部に着脱自在に取りつけ可能な人
   毛や人工毛の毛髪を植毛したかつらまたはマネキンヘッ
   ドにおいて、 このかつらベース及びマネキンヘッドの表面に色彩の相
   違する複数の着色した毛髪を植毛したことを特徴とする
   複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキンヘッド。
2. 【請求項２】かつら本体またはマネキンヘッドの頂部か
   ら下方の首部にかけて植毛領域を段階的に層状にして色
   彩濃度を異なる毛髪を植毛してなることを特徴とする請
   求項１に記載の複数色の毛髪を備えたかつら及びマネキ
   ンヘッド。
3. 【請求項３】頂部に植毛した毛髪の色彩が一番明彩色で
   濃度が薄く、首部に近接した再下部には最も濃度が濃い
   彩色である毛髪を植毛するか、または頂部の毛髪が最も
   色彩が濃く、首部に近接した再下部には最も濃度が薄い
   彩色の毛髪を植毛することを特徴とする請求項１または
   請求項２に記載の複数色の毛髪を備えたかつら及びマネ
   キンヘッド。
4. 【請求項４】前記複数色の毛髪を備えたマネキンヘッド
   が理容・美容師のカット練習用であることを特徴とする
   請求項１乃至請求項３に記載の複数色の毛髪を備えたマ
   ネキンヘッド。