JP3075332B2 - 高電気比抵抗磁性薄膜 - Google Patents
高電気比抵抗磁性薄膜Info
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Description
(アルミニウム)およびO(酸素)からなり、電気比抵
抗が極めて大きく、且つ室温で大きな磁気抵抗効果を有
する磁性薄膜および磁気記録用MRヘッドならびにMR
センサーに関するものである。
磁気記録の高密度化が求められ、垂直磁気記録方式など
の様々な試みがなされている。その中にあって、磁気抵
抗効果(MR)を利用した磁気ヘッド(MRヘッド)
は、高密度磁気記録用ヘッドとして注目され、現在盛ん
に研究されている。またMRセンサはサーボモータやロ
ーターエンコーダの磁界センサとして、すでに広く実用
化されている。このような産業上の要求に呼応するかの
ように、従来の値の10倍以上の巨大な磁気抵抗効果
(GMR)を示す材料が、Fe/Cr系などのいくつか
の金属人工格子膜で見いだされた(M.N.Baibi
ch et al,Phys.Rev.Lett.61
(1988)2472)。ただし、GMRを示す人工格
子膜を得るためには、高価な成膜装置が必要なうえに、
膜界面の制御などの工程がかなり複雑であるなどの問題
があった。
ien等は、独立してCo−Cu系グラニュラー合金が
GMRを示すことを見いだした(A.E.Berkow
itz et al,Phys.Rev.Lett.6
8(1992)3745,J.Q.Xiao et a
l,Phys.Rev.Lett.68(1992)3
749)。その後、グラニュラー構造を有する新たなG
MRを示す合金系が見いだされ、且つその中のいくつか
は液体急冷法などでも作製できることもわかり、多くの
研究者によって盛んに研究されている。しかし、それら
のほとんどの材料はGMRを示す温度が液体He温度で
あり、実用的に重要な室温でのMR値は高々2〜3%
で、既存の材料の磁気抵抗効果と同程度の値しか示さな
い。しかも10kOe以上の大きな磁場においても、M
R値はまだ飽和しない。
膜の磁気構造などの基礎物性を知るための研究手段とし
て、磁気抵抗効果の温度変化を検討しているときに、N
i−Si−OおよびCo−Si−O膜が約2%の磁気抵
抗効果を示すことを見いだした(S.Barzilai
et al,Phys.Rev.B 23(198
1)1809)。しかし、2%ではNiやパーマロイな
どの現在使用されている既存の結果とほぼ同程度であ
り、且つ、その後、系統的な研究もなされず、この分野
での進展は見られなかった。
た材料や発想のユニークさの故に、多くのGMRを示す
グラニュラー合金の研究が基礎、応用の双方で盛んにな
されてきているが、そのほとんどXiaoやBerko
witz等と類似のCo−Cu,Co−AgやNiFe
−Cu等の金属−金属系グラニュラー膜ばかりであるば
かりでなく、彼らの材料学上の問題点は未だに解決して
いない。すなわち、人工格子膜のGMRと比較してグラ
ニュラー合金GMRは、1)小さな磁場では飽和しな
い、2)He温度ではGMRが観察されるが、室温では
小さい、しかも3)GMRを発現させるためには、材料
に熱処理を施さなければならない、4)電気比抵抗値が
100μΩcm以下で小さい、などである。
が100μΩcm以下であるために、MRヘッドなどに
組み込む場合に、十分な出力を得るための磁性層の膜厚
を200〜500Å程度の薄さにしなければならない。
一般に、膜の磁気特性はその膜厚が1000Å以下にな
ると劣化することが知られており、それを避けるために
は基板や膜のトライポロジーを始めとする、様々な事項
について配慮しなければならない。
で、大きな電気比抵抗値を有し、且つ小さな磁場でもM
Rの飽和値に近い値を室温で示す新しい磁性薄膜を提供
することを目的とする。
鑑みて鋭意努力した結果であり、本発明のCo100−
x−yAlxOyで表わされる高電気比抵抗膜は合金タ
ーゲットを反応スパッタ法により作製することが望まし
いが、ターゲット形状に出来る合金組成は限られてしま
う。このために、本発明では合金ターゲットの他にも、
次の2つの方法で作製したターゲットを用いた。1つは
CoもしくはCo−Al合金円板に、所望の組成の膜が
得られるように、5x5mm角以下のAlもしくはAl
−Oチップを貼り付けた複合ターゲットを用いる方法で
ある。もう一つの方法は、CoとAlとの微粉末を所望
の組成比に混合し、ターゲット状にプレス成型し、焼き
固めた焼結体をターゲットとして用いることである。こ
の2つの方法により、合金ターゲットでは不可能な広い
合金組成範囲で、室温で3%以上の磁気抵抗効果を示す
膜を得ることができる。3%以下の磁気抵抗効果しか示
さない膜でも、基板温度を100〜500℃望ましくは
200℃前後に保ちながら成膜することにより、また成
膜後の膜を100〜500℃の温度で熱処理することに
より、3%以上に改善することが出来る。同様の改善効
果が、絶縁物質(例えばAlN等)や非磁性物質(例え
ばCr等)で多層膜化することにより見いだされる。
る。第1発明は、一般式Co100−x−yAlxOy
で表わされ、その組成比xおよびyは、原子比で10<
x<30,20<y<50で、且つ30<x+y<70
である組成と少量の不純物からなり、室温で3%以上の
磁気抵抗効果を有することを特徴とする高電気比抵抗磁
性薄膜。
lxOyで表わされ、その組成比xおよびyは、原子比
で10<x<30,20<y<50,且つ30<x+y
<70である組成と少量の不純物からなる高電気比抵抗
磁性薄膜と、絶縁物あるいは非磁性物質からなる薄膜を
交互に積層して作製された多層膜で、室温で3%以上の
磁気抵抗効果を有する高電気比抵抗磁性薄膜。
4 以上108 μΩcm以下の範囲であることを特徴とす
る、室温で3%以上の磁気抵抗効果を有する第1または
第2発明に係る高電気比抵抗磁性薄膜である。
造になっており、膜中に超常磁性成分が存在しているこ
とを特徴とする第1または第2発明に係る高電気比抵抗
磁性薄膜である。
で、且つ1kOe以上の磁場でも飽和しない形状の磁化
曲線を有することを特徴とする第1または第2発明に係
る高電気比抵抗磁性薄膜である。
無磁場中において、100℃以上500℃以下の温度で
焼鈍したことを特徴とする第1または第2発明に係る高
電気比抵抗磁性薄膜である。
500℃以下の温度に設定して作製することを特徴とす
る第1または第2発明に係る高電気比抵抗磁性薄膜であ
る。
lxOyで表わされ、その組成比xおよびyは、原子比
で10<x<30,20<y<50で、且つ30<x+
y<70である組成と少量の不純物からなり、室温で3
%以上の磁気抵抗効果を有する高電気比抵抗磁性薄膜よ
りなる磁気記録用MRヘッド。
lxOyで表わされ、その組成比xおよびyは、原子比
で10<x<30,20<y<50で、且つ30<x+
y<70である組成と少量の不純物からなり、室温で3
%以上の磁気抵抗効果を有する高電気比抵抗磁性薄膜よ
りなるMRセンサー。
(グラニュール)と、それを囲む非磁性の薄い粒界から
なるグラニュラー構造をとっていることが必要である。
磁気特性はその構造と強く関わっている。すなわち、グ
ラニュラー磁性体のような磁性−非磁性界面を有する不
均一な物質では、界面でのスピン依存不純物散乱が磁気
抵抗に重要な役割を果たしている。グラニュールの粒径
が大きくなり、界面が薄ければ、粒子間の磁気的相互作
用が強くなり、膜は軟磁性を示す。特に、膜の電気比抵
抗値が104μΩcm以下の膜では、電子は金属粒子間
をかなり自由に流れうることを意味し、磁気抵抗効果
(MR)は発現しない。本実施例の磁性薄膜の磁気抵抗
はその電気比抵抗値の大きさから、電子のトンネル効果
が強く寄与していることが考えられる。膜の電気比抵抗
値が108μΩcm以上の膜では、粒径が小さすぎ、且
つ粒界が厚くなり過ぎるために、トンネル伝導が起きな
くなり、また膜全体が超常磁性体になり、MRは生じな
い。
めに、本発明の高電気比抵抗磁性薄膜の磁化曲線の保磁
力は、10Oe以下であることが望ましい。10Oe以
上では、低磁場での磁気抵抗の磁場依存性が小さくな
り、適切でない。上記に述べたように、磁気抵抗効果が
現われる磁性薄膜の形態は、かなりの強磁性金属微粒子
が磁気的に孤立している。また粒子のサイズがナノスケ
ールであるために、超常磁性を示す粒子もかなり含んで
いることが考えられる。そのため、得られる磁化曲線は
1kOe以上の大きさの外部磁場でもまだ飽和しない形
状となる。1kOe以下の低磁場で飽和してしまう磁化
曲線を示す磁性薄膜では、磁性粒子同士が磁気的に強い
相互作用を持っているために、磁気抵抗効果は発現しな
い。
も充分磁気抵抗効果を示すが、他の絶縁物(例えばAl
N等)あるいは非磁性物質(例えばCr等)からなる層
と交互に積層してもよい。積層する中間層の物質や膜厚
の組み合わせによって、膜応力の軽減、柱状構造の発達
の抑制、磁性薄膜間の静磁結合により軟磁性の改善と、
それに基ずく磁気抵抗の磁場依存性の急峻化などの様々
な効果が現われる。同様な特性の改善が熱処理を施すこ
とにより行われる。具体的には500℃以下、好ましく
は100℃以上300℃以下で熱処理することにより、
内部応力の緩和と相分離の促進がおき、特性の改善がな
される。また成膜時の基板温度を500℃以下、好まし
くは100℃以上300℃以下に設定して成膜すると、
熱処理効果と同様の効果が膜に作用し、特性が改善す
る。
ウムを用いた。コバルト80%およびアルミニュウム2
0%の組成比からなる原料をAr雰囲気中で高周波誘導
電気炉で溶解した後、よく攪拌して均質な溶融合金とし
た。ついで、これをアーク溶解炉で、直径約120m
m、高さ約10mmの円盤状に成形し、得られた鋳塊を
切削し直径100mm,厚さ2.5mmのターゲットを
製造した。成膜には、このターゲットを用いてRFマグ
ネトロンスパッタリング装置により、厚さ約2μmの薄
膜を作製した。基板には約0.5mm厚のコーニング社
製#7059ガラスを用いた。成膜時のスパッタ圧力は
1〜10mTorrで、スパッタ電力は200W一定と
した。そのときのアルゴンに対る酸素の流量比を1〜1
0%の範囲で種々選択し、膜中の酸素濃度を変えた。
する電気比抵抗の測定装置を用いて、電気比抵抗値
(ρ)と0〜15kOeの磁場中での磁気抵抗効果(M
R比)を測定した。図1には酸素量を変えて作製した電
気比抵抗の異なる膜のMR比の室温での磁場依存性を示
す。酸素流量比が1.0%以下の膜は電気比抵抗も1,
000μΩcm以下であり、MR比は殆ど観察されな
い。酸素流量比の増加と共に電気比抵抗、MR比ともに
大きくなり、酸素流量比が1.8%で作製された膜の電
気比抵抗値は1.4x105μΩcmとなり、MR比は
室温で4%以上になる。なお、この膜のMR比の磁場依
存性は他のグラニュラーMR膜のそれと比較して小さ
く、約2kOeでMR比=3%が得られる。
より測定した構造の結果を図2に示す。2Θが45度付
近にfcc−Coの(110)面に対応すると思われる
ブロードな回折ピークが観察され、膜は非常に微細な結
晶粒から成り立っていることがわかる。次に、酸素量を
変えて作製したCo−Al−O膜の電子顕微鏡による微
細構造と形態との結果を図3に示す。Oを含まない膜で
は粒界は殆ど見られないが、図から明らかなように、酸
素量の増加と共に膜は微細化し、4%のMR比を示す組
成の膜は粒径が50A前後のグラニュールと、厚さが約
5Aの粒界からなるネットワーク状の組織(グラニュラ
ー構造)からなっていることを見いだした。図から明ら
かなように、粒界がかなりしっかりしていることから、
グラニュールは磁気的にかなり孤立していることが考え
られる。すなわち、超常磁性粒子が多数膜中に存在して
いることを示唆している。さらに酸素が多い膜ではグラ
ニュールの粒径は20〜30Aとさらに小さくなり、膜
は非磁性高電気比抵抗物質となる。
MR比を示した試料の直流磁気特性(B−H曲線)を測
定した結果を図4に示す。得られたB−H曲線から、大
きなMR比を示す膜は5Oe以下の小さなHcを示すと
共に、その磁化は5kOeの磁場でもまだ飽和しない。
このことからも、膜は磁気的に孤立している超常磁性粒
子と磁気的相互作用により軟磁性を示す強磁性粒子群と
が共存していることが明らかである。図5および図6に
は、スパッタ圧力が5mTorrおよびスパッタ電力が
200W一定の条件で成膜した場合の、電気比抵抗ρと
MR比(ΔρΔρ)をそれぞれ示した。
ターゲットを用いて作製した膜の結果を示す。図7には
Co75Al25−O系膜で最大のMR比を示した、ス
パッタガス圧が3mTorr、酸素流量比1.4%の条
件下で作製した膜のMR比の磁場依存性を示す。図1の
結果と同様に零磁場近傍でのMR比の立ち上がりは既知
の組成系グラニュラー膜のそれと比較して急峻であると
ともに、MR比に異方性が見られない。しかもそのとき
のMR比は室温で約8%の大きな値を得ることができ
る。
理を施した場合の、熱処理温度とB−H曲線との関係を
示す。図から明らかなようにB−H曲線は250℃付近
からゼロ磁場付近での立ち上がりが急峻になる。しか
し、300℃を越えると保磁力が大きくなる。一方、M
R比は温度と共に増大し、約300℃で約10%の値を
示したのち減少する。特筆すべきことはMR比の磁場依
存性である。熱処理前の結果と比較すると、MR比の磁
場依存性は熱処理温度の増大と共に急峻になり、改善す
る。その一例として図9には300℃で熱処理した結果
を示す。図8の熱処理なしの結果と比較すると明らかな
ように、最大MR比が大きくなると共に、低磁場でのM
R比の磁場依存性が大きく改善されることがわかる。な
お、MR比が小さくなる300℃以上の温度でも、低磁
場でのMR比の磁場依存性の改善は若干進行する。
とほぼ同じ成膜条件で、膜厚および層数を変えて種々な
CoAlO/AlN多層膜を作製した。CoAlO膜の
ためのターゲットの組成はCo75Al25で、AlN
膜のためのターゲットはAlN焼結体を用いた。なお、
AlN膜はAr+N2混合ガス中で作製した。得られた
結果を表1に示す。
によりMR特性が改善されていることがわかる。なお、
走査電子顕微鏡観察の結果、大きなMR特性を示した多
層膜はいずれもAlN膜により、膜厚方向で分断され、
CoAlO粒子の成長がほとんど観察されなかった。
00〜300℃に設定した結果を示す。図10に示すよ
うに、基板温度の上昇と共にMR値は大きくなり、22
0〜240℃で最大値を示す。MR値の増加に対応して
MRの磁場勾配も大きくなる。これらの変化は成膜後に
熱処理を施した実施例3の結果と類似しており、同様の
原因で向上しているものと思われる。
トでも成膜時のスパッタガス種の混合比、スパッタガス
圧の変化によっても大きく変えることが出来る。具体的
にはスパッタガス中に含まれるOの比率により、軟磁気
特性、電気比抵抗、飽和磁化が変化する。このことを利
用して膜厚方向での組成の変調した構造を有する膜を容
易に得ることができる。すなわち、成膜中のスパッタガ
ス中のOの比率を周期的に変化させることにより電気比
抵抗値の異なる膜が交互に積層した膜を得ることがで
き、磁気抵抗効果の磁場依存性が改善される。
を、Alの原子比率が10%以上30%以下で、Oの原
子比率が20%以上50%以下であって、AlとOの合
計の原子比率が30%以上70%以下と限定した。図面
から明らかなように、Alの原子比率が10%以下では
高い飽和磁化が得られるが、高い電気比抵抗値が得られ
ないため本発明の目的に適切ではない。一方、30%を
越えた場合は、電気比抵抗値は高くなり過ぎ、且つ飽和
磁化が小さく、また保磁力も大きくなるために充分な磁
気抵抗効果を示しえず、本発明の目的に適さない。他
方、本実施例の磁性薄膜はOを含む雰囲気中で成膜する
反応性スパッタ法により作製される。Oの原子比率は2
0%以上50%以下でなければならない。20%未満で
は電気比抵抗値を大きくする効果が小さく、且つ膜は垂
直磁気異方性を示す。逆に50%を越えると飽和磁化が
小さくなりすぎ、且つ電気比抵抗値が大きすぎてしまう
ため適当でないからである。
薄膜およびその多層膜は、グラニュラー構造からなる組
織を形成して、高い電気比抵抗を示し、且つ室温で3%
以上の高い磁気抵抗効果を有するので、高密度磁気記録
用のMRヘッドとして、またサーボモーターやロータリ
ーエンコーダーの磁界センサーとして用いられるMRセ
ンサー等に好適である。
気比抵抗と大きな磁気抵抗効果を併せ持つ軟磁性薄膜
で、且つ磁気抵抗効果の磁場依存性の小さいことを特徴
とする。そのため、小さな電流変化も大きな電圧変化と
して取り出すことができ、且つ材料の障原が多少厚くと
も、大きな電圧出力を得ることができる。さらに、それ
らの特性はターゲット組成や成膜条件を変えることによ
って容易にコントロールすることができるため、高密度
磁気記録用MRヘッドおよびMRセンサ等に好適であ
り、その工業的意義は大きい。
の電気比抵抗および磁気抵抗(MR)比と測定磁場との
関係を示す特性図である。
すX線回折図である。
の微細構造を示す透過電子顕微鏡の明視野像図である。
−H)特性を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
組成との関係を示す特性図である。
よび磁気抵抗(MR)比と測定磁場との関係を示す特性
図である。
変えた場合のB−H特性図である。
処理を施した場合の磁気抵抗(MR)比と測定磁場との
関係を示す特性図である。
18O28膜の磁気抵抗(MR)比と基板温度との関係
を示す特性図である。
Claims (9)
- 【請求項1】 一般式Co100-x-y Alx Oy で表わさ
れ、その組成比xおよびyは、原子比で10<x<3
0,20<y<50で、且つ30<x+y<70である
組成と少量の不純物からなり、室温で3%以上の磁気抵
抗効果を有することを特徴とする高電気比抵抗磁性薄
膜。 - 【請求項2】一般式Co100−x−yAlxOyで表
わされ、その組成比xおよびyは、原子比で10<x<
30,20<y<50,且つ30<x+y<70である
組成と少量の不純物からなる高電気比抵抗磁性薄膜と、
絶縁物あるいは非磁性物質からなる薄膜を交互に積層し
て作製された多層膜で、室温で3%以上の磁気抵抗効果
を有する高電気比抵抗磁性薄膜。 - 【請求項3】 電気比抵抗の大きさが104 以上108
μΩcm以下の範囲であることを特徴とする、室温で3
%以上の磁気抵抗効果を有する請求項1または請求項2
に記載の高電気比抵抗磁性薄膜。 - 【請求項4】 膜の構造がグラニュラー構造になってお
り、膜中に超常磁性成分が存在していることを特徴とす
る、請求項1または請求項2に記載の高電気比抵抗磁性
薄膜。 - 【請求項5】 膜の保磁力が10Oe以下で、且つ1k
Oe以上の磁場でも飽和しない形状の磁化曲線を有する
ことを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高
電気比抵抗磁性薄膜。 - 【請求項6】 磁性薄膜を磁場中もしくは無磁場中にお
いて、100℃以上500℃以下の温度で焼鈍したこと
を特徴とする、請求項1または請求項2に記載の高電気
比抵抗磁性薄膜。 - 【請求項7】 基板の温度を100℃以上500℃以下
の温度に設定して作製することを特徴とする、請求項1
または請求項2に記載の高電気比抵抗磁性薄膜。 - 【請求項8】一般式Co100−x−yAlxOyで表
わされ、その組成比xおよびyは、原子で10<x<3
0,20<y<50で、且つ30<x+y<70である
組成と少量の不純物からなり、室温で3%以上の磁気抵
抗効果を有する高電気比抵抗磁性薄膜よりなる磁気記録
用MRヘッド。 - 【請求項9】一般式Co100−x−yAlxOyで表
わされ、その組成比xおよびyは、原子比で10<x<
30,20<y<50で、且つ30<x+y<70であ
る組成と少量の不純物からなり、室温で3%以上の磁気
抵抗効果を有する高電気比抵抗磁性薄膜よりなるMRセ
ンサー。
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JP07088565A JP3075332B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 高電気比抵抗磁性薄膜 |
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JP07088565A JP3075332B2 (ja) | 1995-03-09 | 1995-03-09 | 高電気比抵抗磁性薄膜 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP5162339B2 (ja) * | 2008-06-09 | 2013-03-13 | アルプス電気株式会社 | 磁性基体及びその製造方法 |
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1995
- 1995-03-09 JP JP07088565A patent/JP3075332B2/ja not_active Expired - Fee Related
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