JP3075245U - 耐溶剤性及びガスバリアー性二重手袋 - Google Patents

耐溶剤性及びガスバリアー性二重手袋

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JP3075245U JP2000005412U JP2000005412U JP3075245U JP 3075245 U JP3075245 U JP 3075245U JP 2000005412 U JP2000005412 U JP 2000005412U JP 2000005412 U JP2000005412 U JP 2000005412U JP 3075245 U JP3075245 U JP 3075245U
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正彦 石綿
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エチレン−ビニルアルコール共重合体フィル
ムをポリエチレンフィルムでサンドイッチした3層構造
のフィルムから構成される手袋は、ごわごわして着用感
が悪く、使い勝手も悪いという欠点が改良された、耐溶
剤性及びガスバリアー性に優れた手袋を提供すること。 【解決手段】 外手袋と内手袋とからなる二重手袋にお
いて、外手袋と内手袋とは袖口で一体化され、内手袋は
ポリエチレンフィルムと織布又は不織布との間にエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体フィルムが挿入された3
層構造のフィルムで形成され、外手袋はポリウレタン又
はシリコーン系ポリマーで形成されていることを特徴と
する耐溶剤性及びガスバリアー性二重手袋。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、耐溶剤性及びガスバリアー性を有する二重手袋に関し、更に詳しく は各種有機溶剤の取扱において、手袋着用作業者が有機溶剤の蒸気と接触するこ とが防止された耐溶剤性及びガスバリアー性を有する二重手袋に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、精密電子部品関連の研究所や製造工場、あるいは病院等の各種医療機関 においては、作業者の安全を守り、更には製品の汚染を防止する目的で、又、医 師及び患者の安全衛生等の観点から、ポリエチレン、ポリプロピレンやポリウレ タンフィルム等のポリマーフィルムを重ねて手形に溶断する等の方法で製造され た各種の作業用手袋が用いられている。
【0003】 ところが、これらのポリマーフィルム製の手袋では、有機溶剤の蒸気を遮断す ることはできず、ガスバリアー性に優れたエチレン−ビニルアルコール共重合体 樹脂(以下ではEVOHと略称する)の使用が提案された。しかしながら、EV OHは、ガスバリヤー性は優れているが、耐水性に劣り、そのフィルムは硬くて 脆く、伸縮性が不十分で、引き裂き強度が不十分であることから、EVOHフィ ルム単独で手袋を構成することは困難であった。
【0004】 EVOHフィルムの上記の欠点を改良するために、ガスバリアー性は劣るが、 上記のその他の特性に優れたポリエチレンフィルムでEVOHフィルムをサンド イッチした3層構造のフィルムで手袋を構成することが提案され、有機溶剤の蒸 気を遮断することには効果があることが確認された。 しかしながら、3層構造とすることにより手袋がごわごわして着用感が悪く、 更に使い勝手も悪く、これらのフィルムの厚みを薄くすると使い勝手は改善され るが、強度が低下する問題があり、改善が要望されている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
従って、本考案の目的はEVOHフィルムをサンドイッチした3層構造のフィ ルムから構成される手袋の上記の欠点が改良された、耐溶剤性及びガスバリアー 性に優れた手袋を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本考案によって達せられる。即ち、本考案は、外手袋と内 手袋とからなる二重手袋において、外手袋と内手袋とは袖口で一体化され、内手 袋はポリエチレンフィルムと織布又は不織布との間にEVOHフィルムが挿入さ れた3層構造のフィルムで形成され、外手袋はポリウレタン又はシリコーン系ポ リマーで形成されていることを特徴とする耐溶剤性及びガスバリアー性二重手袋 である。
【0007】
【考案の実施の形態】
次に好ましい考案の実施態様を挙げて本考案を更に詳細に説明する。 図1に本考案の二重手袋を説明するための概略図を示す。Aは外手袋を、Bは 内手袋を示す図である。図2は、内手袋Bを外手袋Aに挿入し、袖口全周を一体 化して出来上がった二重手袋を示す図である。図2のX−X′矢視断面の一部拡 大図を図3に示すが、内手袋Bは、3層構造のフィルムから構成され、外手袋A の内面と接触する側2は、ポリエチレンフィルム、内手袋Bの内面側4は、織布 又は不織布であり、これらの間にガスバリアー性のEVOHフィルム3が挿入さ れた3層構造である。1は外手袋Aを構成するポリウレタン被膜である。
【0008】 内手袋Bの形成に使用する上記の3層構造のフィルムは、各層間は適当な接着 剤で接着されていてもよいし、又接着されていなくても構わない。内手袋Bは、 3層構造のフィルムを重ね、手形に溶断することで形成されるが、これ以外の方 法を用いて形成してもよい。各フィルム及び織布又は不織布の厚みは、特に限定 されないが、ガスバリアー性、強度、着用感あるいは使い勝手を考慮すると、通 常、0.001〜0.5mm程度である。
【0009】 一方、外手袋Aは、ポリウレタン製であるが、ポリウレタンとしては、耐溶剤 性及び可撓性を有するポリウレタンの使用が好ましい。 外手袋は、通常、アルミニウム等の金属製や陶器製の手型を、ポリウレタンの 溶液あるいは水性分散液(エマルジョン)等に浸漬し、引き上げ、乾燥や凝固等 によりポリウレタン被膜を形成させ、手型から剥離することで形成される。ポリ ウレタン被膜の厚さは、通常、0.2〜0.5mm程度である。尚、必要により 、上記手形に繊維製等の任意の素材の薄手の手袋を被せ、その上にポリウレタン 被膜を形成させることもできる。
【0010】 このようにして作製した内手袋Bと外手袋Aを用い、外手袋Aに内手袋Bを挿 入することで本考案の二重手袋が構成される。その際、内手袋Bの各指部の少な くとも先端部に適当な接着剤を塗布し、外手袋Aの当該部分と接着させることが 好ましい。こうすることによって、本考案の二重手袋から手を抜くときに内手袋 Bが外手袋Aから引き出されることが防止される。次いで内外手袋の袖口の一部 又は全周を一体化する。一体化の方法は、特に制限されず、例えば、接着、融着 あるいは縫合等いずれの方法であってもよい。意匠上、袖口全周部を合成皮革、 その他の材料で縁取りすることができる(図2参照)。 以上のように、本考案の二重手袋は、袖口以外は内手袋Bと外手袋Aとはフリ ーの状態に形成されている。図3における外手袋Aと内手袋Bの間は密着してい てもよいが、密着していない方が手袋全体として柔軟である。
【0011】 内手袋を構成する前記の3層構造のフィルム形成材料は、手が挿入される側が 各種繊維からなる織布又は不織布であり、皮膚に対する感触を良好にするととも に全体の強度を向上させる。好ましい材料はポリエチレン又はポリプロピレンの 短繊維を融着により結合させて形成した不織布、バインダー樹脂で結合させて形 成した不織布等がある。一方、外手袋の内面と接触する側は、低密度あるいは高 密度ポリエチレンのフィルムであり、ポリエチレンには炭酸カルシウム等の充填 剤等の添加剤を適宜添加することができる。又、ポリエチレンフィルムとして表 面をコロナ放電処理、化学薬品処理等の従来公知の方法で粗面化処理したフィル ムを使用すると、内手袋の指部の少なくとも先端部と外手袋内面の当該箇所を接 着剤等で接着させると強固に接着させることができるので好ましい。
【0012】 上記の織布又は不織布とポリエチレンフィルムとの間に挿入されるEVOHフ ィルムは、エチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸化物のフィルムであり、EVOH としては、エチレン含有量が20〜60モル%で、残部が酢酸ビニル単位の鹸化 物で、酢酸ビニル単位の鹸化度が80%以上のものが好ましく、更に好ましい鹸 化度は90%以上である。このようなEVOHは、例えば、クラレ社製のエバー ルEP−F101、EP−H101、EP−E105、EP−G110等の樹脂 として、あるいは各種グレードのフィルムとして入手可能である。又、3層構造 のフィルムを、EVOHフィルムとポリエチレンフィルム及び織布又は不織布と がそれぞれ接着した3層の積層フィルムとする場合には、三井石油化学社製のA DMER、三菱化学社製のMODIC等の接着性樹脂を用い、共押出等によって 積層フィルムを得ることができる。
【0013】 外手袋を形成するポリウレタンは、耐溶剤を有し、可撓性に優れたポリウレタ ンであればいずれも使用可能であり、特に限定されない。例えば、大日精化工業 社製のレザミン等と称されるポリウレタンの溶液等が入手でき、使用できる。 又、本考案の手袋が、DMF等のポリウレタンの良溶剤に浸漬して使用される 場合には、ポリウレタンでは耐溶剤性に問題があり、このような場合には外手袋 はシリコーン系ポリマーで形成される。シリコーン系ポリマーとしては、従来か ら医療用手袋等の製造に使用されているものが使用でき、特に限定されない。シ リコーン系ポリマー皮膜の厚さはポリウレタンの場合と同じである。
【0014】 以上の如き本考案の二重手袋は、EVOHフィルムがポリエチレンフィルム及 び織布又は不織布でサンドイッチされた3層構造のフィルムから構成される手袋 の、ごわごわして使い勝手が悪い等の欠点が改善された、可撓性、耐溶剤性及び ガスバリアー性に優れた手袋である。
【0015】
【実施例】
次に実施例を挙げて本考案更に具体的に説明する。 実施例1 内手袋として市販の、ポリエチレンフィルム/EVOHフィルム/ポリエチレ ン不織布の3層構造フィルム(全厚み0.1mm)を重ねて手形に溶断して腕の 半分まで挿入可能な手袋を用意した。 一方、ポリウレタン溶液としてレザミンCu−4210(大日精化工業社製: 固形分30重量%)を用い、これに陶器製手型を浸漬及び引き上げ、乾燥して膜 厚さ約0.2mmの腕の半分まで挿入可能な外手袋を作製した。 指部の先端に接着剤(セメダイン社製セメダインスーパーX)を塗布した上記 の内手袋をポリウレタン製外手袋に挿入し、両者の指部を接着させた。内手袋と 外手袋の袖口を揃え、ポリウレタン製合成皮革の帯状片で袖口全周を縁取りし、 ミシンで縫い合わせて一体化し、本考案の二重手袋を得た。
【0016】 上記の二重手袋を実際に着用し、常温で、トルエン中に30秒間浸漬し、引き 上げて5分間放置する操作を10回繰り返して手を引き抜き、手の臭気からガス バリアー性を確認したが、トルエン蒸気の浸透は認められなかった。又、種々の 容量のポリエチレン製ビーカーを掴んで移動させる操作を繰り返したが、取り扱 い上全く問題はなかった。着用感も上記内手袋を着用した場合に比べ、全厚みが 増加したとはいえ、良好であった。
【0017】
【考案の効果】
以上の本考案によれば、EVOHフィルムをポリエチレンフィルム及び織布又 は不織布でサンドイッチした3層構造フィルム製手袋の問題点である物品把持性 等が著しく改善され、耐溶剤性及びガスバリアー性に優れた二重手袋が提供され る。 本考案の二重手袋は、有機溶剤を使用する精密電子部品関連製造所・研究所や 病院等の各種医療機関等における手袋着用時に、手が有機溶剤蒸気と接触するこ とを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の二重手袋を説明する概略図。
【図2】 本考案の二重手袋の斜視図。
【図3】 図2のX−X′矢視一部拡大断面図。
【符号の説明】
A:外手袋 B:内手袋 1:ポリウレタン被膜 2:ポリエチレンフィルム 3:EVOHフィルム 4:織布又は不織布

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外手袋と内手袋とからなる二重手袋にお
    いて、外手袋と内手袋とは袖口で一体化され、内手袋は
    ポリエチレンフィルムと織布又は不織布との間にエチレ
    ン−ビニルアルコール共重合体フィルムが挿入された3
    層構造のフィルムで形成され、外手袋はポリウレタン又
    はシリコーン系ポリマーで形成されていることを特徴と
    する耐溶剤性及びガスバリアー性二重手袋。
  2. 【請求項2】 内手袋は、内面側がポリエチレン製又は
    ポリプロピレン製不織布であり、外面側がポリエチレン
    フィルムである請求項1に記載の耐溶剤性及びガスバリ
    アー性二重手袋。
  3. 【請求項3】 外手袋は、ディッピング法で形成されて
    いる請求項1又は2に記載の耐溶剤性及びガスバリアー
    性二重手袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011080190A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Wacker Chemie Ag 高純度シリコンを包装及び選別する際に使用するための通気性手袋

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