JP3074953U - 靴 下 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 靴下は、歩行中に靴の中で靴下が前後に移動
しても、踵は、常にパイル編み部分からはみ出ないで踵
のクッション性を損なわないことを解決する。 【解決手段】爪先部１２と、踵部１３と、足部１４と、
足首部１５と、脹けい部１６とを綿やナイロン等の繊維
糸を編込んで作られる靴下１０である。靴の中で靴下が
移動しても常に体重のかかっている足の踵がパイル部に
載るようにパイル編み部２２、２４、２６を設けてな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、パイル編みを編成してなる靴下に関する。

【０００２】

【従来の技術】

パイル編み部分を靴下に編成してなる靴下は、既に知られている。例えば、こ の種の靴下の例として、特開平９−４１２０２号がある。該特許において、靴下 は、丸編み機により編成される靴下の口ゴム部から足首部までを編みシリンダー の一方回転により編成し、踵部や爪先部を編みシリンダーの一回転づつ正逆方向 に往復回転することにより編成される。このように編まれる靴下は、踵部や爪先 部にパイル編み部分を設け、接地側のクッション性を高めている。

【０００３】 また、ナイロンや綿の地糸にパイル糸を添え糸として、シンカーループを拡大 したパイル編み部分及びシンカーループをパイルジャックでさらに拡大したパイ ル編み部分を備えたパイル編み靴下は、例えば実公平３−３６５５０に開示され ている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上述した靴下は、靴下の踵部や爪先部にパイル編み部分を編成して作られてい て接地側のクッション性を高めるのに役にたっている。しかし、歩行中に靴の中 で靴下が前後に移動すると、踵は、特に体の重心がかかっている踵部のパイル編 み部分から踵がはみ出して踵のクッション性が損なわれる欠点があった。

【０００５】 本考案の目的は、歩行中に靴の中で靴下が前後に移動しても、踵は、常にパイ ル編み部分からはみ出ないで踵のクッション性を損なわない靴下で提供すること を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 請求項１に係る靴下は、爪先部と、踵部と、足部と、足首部と、脹けい部とを 綿やナイロン等の繊維糸を編込んで作られる靴下であって、靴の中で靴下が移動 しても常に体重のかかっている足の踵がパイル部に載るようにパイル編み部を設 けてなる。

【０００７】 請求項２に係る靴下は、前記パイル編み部が、パイル編み本体部とパイル編み はみ出し防止部とを備え、該本体部と該はみ出し防止部とは、一体に編み込まれ る。

【０００８】 請求項３に係る靴下は、前記パイルはみ出し防止部が、前記パイル編み本体部 から靴下底部の前方に所定の長さにわたって編み込まれた第１パイル編みはみ出 し防止部及び又は前記パイル編み本体部から足首部の上方に所定の長さにわたっ て編み込まれた第２パイル編みはみ出し防止部とを備える。

【０００９】 請求項４に係る靴下は、前記第１パイル編みはみ出し防止部の長さが、パイル 編み本体部から踵が爪先部の方へ移動したとしても踵がパイル編みからはみ出さ ないように前記パイル編み本体部から約３ｃｍ〜約８ｃｍである。

【００１０】 請求項５に係る靴下は、前記第２パイル編みはみ出し防止部が、前記パイル編 み本体部から踵が歩行に際して爪先部の方へ移動したとしても踵がパイル編みか らはみ出さないように前記パイル編み本体部から約２ｃｍ〜約５ｃｍである靴下 。

【００１１】 請求項６に係る靴下は、前記パイル編み部分が、ダブルシリンダーを使用して 編成される。

【００１２】

【考案の実施の形態】

以下、添付図面を参照して本考案の靴下の一実施例を詳述する。

【００１３】 図１は、本発明に係る靴下１０の概略図である。該図において、該靴下１０は 、爪先部１２と、踵部１３と、足部１４と、足首部１５と、脹けい部１６とから なる編体１７とを備える。脹けい部１６の上方に開口１８が形成されている。

【００１４】 パイル編み編成した靴下は、足にクッション性を与えるために特にスポーツ用 ソックスやカジュアルソックスに利用される。スポーツ用ソックスやカジュアル ソックスにおいて、靴の中で足の動きが頻繁に行われる。それに伴って、靴下も 履いた状態からずれる。かくして、特に、足に重心がかかる踵にパイル編み部分 を有するように靴下が編成されているが、足の動きに相応して踵がパイル編み部 分からはみ出すことが生じる。

【００１５】 前記靴下は、例えばケージ２４Ｇで針数１３２本の４インチの編みシリンダー の丸編み機で機械編して作られる。ここで、靴下は、地糸に４０／７０ＦＴＹ、 パイル糸にアクリルとコットンの混紡糸を用いて編成される。パイル編み部分は 、ダブルシリンダーを使用して編成されるが、シングルシリンダーを使用して編 成してもよい。パイル編み部分は、ドラム及びカムの位置を制御することにより 任意に設定することができる。パイル編み部分は、編みシリンダの正方向回転及 び編みシリンダの逆方向回転を行なって編成される。

【００１６】 なお、パイル編み部分のパイル密度やパイルの高さは、使用条件に応じて適宜 選定される。例えば、ゴルフ用の靴下において、パイル密度を５０〜２００／ｃ ｍ 、パイルの高さ１〜３ｍｍ程度にすることが好ましい。パイルは、ループパ イルであってもカットパイルであってもよいが、ループパイルの方が、弾力性を 保持できる。

【００１７】 そこで、靴の中で足の移動に伴なって靴下が動いても体重のかかっている足の 踵が、常にパイル編み部分に載るようにパイル編み部２０を設けてなる。すなわ ち、上述の図１において示されるように、靴下１０のパイル編み部２０は、パイ ル編み本体部２２とパイル編みはみ出し防止部２４とを備え、該本体部と該はみ 出し防止部とは、一体に編み込まれる。

【００１８】 前記パイル編みはみ出し防止部２４は、前記パイル編み本体部２０から靴下底 部の前方に所定の長さにわたって編み込まれた第１パイル編みはみ出し防止部２ ６及び又は前記パイル編み本体部から足首部の上方に所定の長さにわたって編み 込まれた第２パイル編みはみ出し防止部２８とを備える。

【００１９】 前記第１パイル編みはみ出し防止部の長さは、パイル編み本体部から踵が歩行 に際して爪先部の方へ移動したとしても踵がパイル編みからはみ出さないように 前記パイル編み本体部から約３ｃｍ〜約８ｃｍである。

【００２０】 前記第２パイル編みはみ出し防止部は、図２に示されているように、前記パイ ル編み本体部から踵が歩行に際して爪先部の方へ移動したとしても踵がパイル編 みからはみ出さないように前記パイル編み本体部から約２ｃｍ〜約５ｃｍである 。

【００２１】

【考案の効果】

本考案に係る靴下によれば、歩行中に靴の中で靴下が前後に移動しても、踵は 、常にパイル編み部分からはみ出ないで踵のクッション性を損なわない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案に係る靴下の編成体にパイル編み
部分を編み込んだ状態を示す概略図である。

【図２】図２は本考案に係る靴下の編成体にパイル編み
部分を編み込んだ他の実施状態を示す概略図である。

【符号の説明】

１０；靴下 １２；爪先部 １３；踵部 １４；足部 １５；足首部 １６；けい部 １７；編成体 １８；開口 ２０；靴下のパイル編み部 ２２；パイル編み本体部２２ ２４；パイル編みはみ出し防止部 ２６；パイル編みはみ出し防止部

Claims (6)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 爪先部と、踵部と、足部と、足首部と、
   脹けい部とを綿やナイロン等の繊維糸を編込んで作られ
   る靴下であって、靴の中で靴下が移動しても常に体重の
   かかっている足の踵がパイル部に載るようにパイル編み
   部を設けてなる靴下。
2. 【請求項２】 前記パイル編み部は、パイル編み本体部
   とパイル編みはみ出し防止部とを備え、該本体部と該は
   み出し防止部とは、一体に編み込まれることを特徴とす
   る請求項１記載の靴下。
3. 【請求項３】 前記パイル編みはみ出し防止部は、前記
   パイル編み本体部から靴下底部の前方に所定の長さにわ
   たって編み込まれた第１パイル編みはみ出し防止部及び
   又は前記パイル編み本体部から足首部の上方に所定の長
   さにわたって編み込まれた第２パイル編みはみ出し防止
   部とを備えることを特徴とする請求項２記載の靴下。
4. 【請求項４】 前記第１パイル編みはみ出し防止部の長
   さは、パイル編み本体部から踵が爪先部の方へ移動した
   としても踵がパイル編みからはみ出さないように前記パ
   イル編み本体部から約３ｃｍ〜約８ｃｍであることを特
   徴とする請求項３記載の靴下。
5. 【請求項５】 前記第２パイル編みはみ出し防止部は、
   前記パイル編み本体部から踵が歩行に際して爪先部の方
   へ移動したとしても踵がパイル編みからはみ出さないよ
   うに前記パイル編み本体部から約２ｃｍ〜約５ｃｍであ
   ることを特徴とする請求項３記載の靴下。
6. 【請求項６】 前記パイル編み部分は、ダブルシリンダ
   ーを使用して編成されることを特徴とする請求項１記載
   の靴下。