JP3074591B2 - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP3074591B2
JP3074591B2 JP06243331A JP24333194A JP3074591B2 JP 3074591 B2 JP3074591 B2 JP 3074591B2 JP 06243331 A JP06243331 A JP 06243331A JP 24333194 A JP24333194 A JP 24333194A JP 3074591 B2 JP3074591 B2 JP 3074591B2
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公夫 板谷
崇 大矢知
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ヴィーヴィック化粧品株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、保湿成分として、純米
酒を配合することにより、皮膚に対し高い保湿性効果と
べたつきのない優れた使用性、官能特性を持つ皮膚化粧
料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より皮膚改善効果、保湿効果を期待
する化粧料は数多く市販されている。皮膚における水分
保持は、皮膚を健やかに保つために不可欠な要因であ
り、保湿に関する物質の研究も盛んに行われ、種々の保
湿剤が提供されている。例えば、水溶性多価アルコール
類は保湿性、吸湿性に優れていることより、多くの化粧
料に汎用されている。しかし、グリセリンやソルビトー
ル等は、皮膚改善効果、保湿効果は優れているものの使
用時にべたつき感が強く、官能面で好ましくなかった。
また、プロピレングリコールや、1,3−ブチレングリ
コールは使用時のべたつき感は少ないが皮膚改善効果、
保湿効果が不足し、持続性に欠けるなど満足できるもの
ではなかった。
【0003】一方、日本酒を化粧料に応用する例として
は、特開昭63−154607がある。ここで開示され
ている日本酒は純米酒ではなく吟醸酒であり、しかもそ
の目的は化粧料に配合するエチルアルコール特有の匂い
を無くし、保存安定性等である。
【0004】さらに、清酒が肌に良いということは、昔
から言われていたが、清酒をそのまま皮膚に塗布した場
合アルコール分が多く刺激があり、匂いも強く、又、べ
たつき感が強いという欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな事情に鑑み上記の欠点を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、化粧料処方中にある特定の保湿成分を配合する
ことにより、皮膚に対して優れた保湿効果とべたつき感
の少ない優れた使用性を持つ化粧料が得られることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決する為の手段】すなわち、本発明は化粧料
処方中に保湿成分として電子をチャージ処理した純米酒
を配合する事を特徴とし、保湿効果、ウエット感付与効
果を有し、その効果は長時間持続し、且つべたつき感の
少ない使用性に優れた皮膚化粧料に関するものである。
以下本発明の構成について詳細に説明する。
【0007】本発明に用いられる純米酒は精米歩合70
%以下の米、米麹を原料として造った清酒であり、その
特徴としては濃厚な味わいが魅力である。冷や、ぬるま
湯で飲むと美味しいと言われている。又、吟醸酒は精米
歩合60%以下まで磨き、フルーティーな吟醸香が特徴
であり10℃以下に冷やして飲むと美味しいと言われて
いる。さらに、普通酒は現在一般に最も多く市販されて
いるお酒で、米、米麹、醸造アルコール、またはこれら
に糖類を添加した酒で、アルコール分が15〜16%に
調整されており、熱燗、ぬる湯、冷や、いずれも好みで
良いと言われている。このように本発明に用いられる純
米酒と他の清酒とは全く異なるものである。
【0008】さらに、入浴剤によく用いられる米発酵エ
キスは、ヌカ、胚芽及び米を磨いたクズを発酵させたも
のであり、その部分には、タンパク質、脂肪、無機質等
が多く含まれており、これらの成分が酒の中に入り込む
と日本酒の香味や色調を劣化させるものであり、純米酒
とは全く異なるものである。
【0009】本発明に用いられる電子チャージ処理した
純米酒の配合量は特に限定されないが、好ましくは2〜
5重量%、さらに好ましくは、5〜40重量%、最も好
ましくは15〜35重量%である。2重量%未満では十
分な効果が望めず、50重量%を越える配合では製剤化
が困難である。
【0010】本発明に用いられる電子チャージ処理した
純米酒の製造方法は、米国宇宙開発局(NASA)で開
発された、水に直接電子をチャージする水処理法、例え
ばハイドロトリーター(HYDROTREAT,IN
C.)で処理する。すなわち、ハイドロトリーター処理
純米酒とは、出来上がった純米酒に100V、0.45
Aの電流を2時間以上通電させたものである。
【0011】本発明の化粧料は、保湿成分として純米酒
を有効成分とするものであるが、本発明の目的を達成す
る範囲内での他の公知の保湿成分を含有してもよい。公
知の保湿成分としては、例えばポリエチレングリコール
やポリプロピレングリコール等のポリエーテル類、グリ
セリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリ
コール、ソルビトール等の多価アルコール類、さらには
アミノ酸類、ピロリドンカルボン酸類、乳酸塩、尿素等
のNMF成分やムコ多糖類、タンパク質等が挙げられ
る。また、本発明の皮膚化粧料には所望に応じ、従来よ
り化粧料に慣用されている各種成分、例えば油分、低級
アルコール、界面活性剤、防腐防菌剤、色素、紫外線吸
収剤、皮膚賦活剤、水等を配合することができる。
【0012】本発明の皮膚化粧料は、前記保湿成分及び
これらの任意成分を適当に配合することにより例えば、
化粧水、クリーム、乳液、パック、ファンデーション等
種々の製品形態として用いることができる。また、本発
明に用いられる純米酒は、毛髪に対してウエット感付与
効果を求める化粧料、例えば整髪料、シャンプー、リン
ス等の頭皮、頭髪用の化粧料に応用することができる。
以下本発明を実施例、比較例、応用例を挙げて詳細に説
明する。
【0013】[使用性試験] 実験例1〜17のように表1〜5記載の配合組成よりな
るクリームを調製し、その保湿性、使用性を調べた。す
なわち、女性パネラー20名による使用テストを行い、
「しっとり感」、「べたつき感」及び「しっとり感の持
続」の項目について「適度なしっとり感がある」、「べ
たつき感が少ない」及び「しっとり感が持続する」と答
えた人数を示した。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】
【0020】使用試験結果を表6に示した。この結果か
らも明らかなように、ハイドロトリーター処理した純米
酒を配合した化粧料は、ハイドロトリーター処理した純
米酒が少量でも、又、大量でも他の酒や多価アルコール
よりしっとり感、べたつき感しっとり感の持続があり、
全てにおいて優れた性能を示した。なお、実験例14〜
17のハイドロトリーター処理は、純米酒に100V、
0.45Aの電流を3時間通電したものである。
【0021】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に
説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものでは
ない。なお、実施例に示す量の%は重量%を示す。
【実施例】
【0022】[実施例1]クリーム ミツロウ 2.0% ステアリルアルコール 5.0 ステアリン酸 8.0 スクワラン 10.0 モノステアリン酸グリセリン 2.7 POE(20)ソルビタンモノオレエート 1.3 トリエタノールアミン 1.0 エチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.1 1,3−ブチレングリコール 2.0 ハイドロトリーター処理純米酒 10.0 精製水にて全量を100とする常法によりクリームを調
製する。
【0023】[実施例2]クリーム ミツロウ 2.0% ステアリルアルコール 5.0 ステアリン酸 8.0 スクワラン 10.0 モノステアリン酸グリセリン 2.7 POE(20)ソルビタンモノオレエート 1.3 トリエタノールアミン 1.0 エチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.1 1,3−ブチレングリコール 2.0 ハイドロトリーター処理純米酒 20.0 精製水にて全量を100とする常法によりクリームを調
製する。
【0024】[実施例3]乳液 ステアリン酸 2.0% セチルアルコール 1.5 ラノリン 3.0 スクワラン 2.0 流動パラフィン 10.0 POE(10)モノオレエート 2.0 トリエタノールアミン 1.0 エチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 8.0 精製水にて全量を100とする常法により乳液を調製す
る。
【0025】[実施例4]乳液 ステアリン酸 2.0% セチルアルコール 1.5 ラノリン 3.0 スクワラン 2.0 流動パラフィン 10.0 POE(10)モノオレエート 2.0 トリエタノールアミン 1.0 エチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 16.0 精製水にて全量を100とする常法により乳液を調製す
る。
【0026】[実施例5]乳液 ステアリン酸 2.0% セチルアルコール 1.5 ラノリン 3.0 スクワラン 2.0 流動パラフィン 10.0 POE(10)モノオレエート 2.0 トリエタノールアミン 1.0 エチルパラベン 0.1 ブチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 24.0 精製水にて全量を100とする常法により乳液を調製す
る。
【0027】実施例1〜5までのクリーム及び乳液すべ
てにおいて良好な保湿効果の持続性、べたつきのない良
好な使用性を示した。
【0028】[実施例6]スキンローション エチルアルコール 8.0% グリセリン 7.0 メチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 10.0 精製水にて全量を100とする常法によりスキンローシ
ョンを調製する。
【0029】[実施例7]スキンローション エチルアルコール 8.0% グリセリン 7.0 メチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 20.0 精製水にて全量を100とする常法によりスキンローシ
ョンを調製する。
【0030】[実施例8]スキンローション エチルアルコール 8.0% グリセリン 7.0 メチルパラベン 0.1 ハイドロトリーター処理純米酒 30.0 精製水にて全量を100とする常法によりスキンローシ
ョンを調製する。
【0031】実施例6〜8までのスキンローションはす
べて保湿効果の持続性に優れ、べたつきのない良好な使
用性を示した。
【0032】[実施例9]パック 酢酸ビニル樹脂エマルジョン 15.0% ポリビニルアルコール 10.0 オリーブ油 3.0 亜鉛華 8.0 カオリン 7.0 エチルアルコール 5.0 メチルパラベン 0.1 香料 適 量 ハイドロトリーター処理純米酒 15.0 精製水にて全量を100とする常法によりパックを調製
する。
【0033】実施例9のパックは保湿効果の持続性に優
れ、べたつきのない良好な使用性を示した。
【0034】[実施例10]ヘアリンス 塩化セチルトリメチルアンモニウム 2.0% セチルアルコール 3.0 流動パラフィン 3.0 メチルパラベン 0.2 POE(60)グリセリルモノイソステアリルエーテル 0.7 モノオレイン酸グリセリン 0.5 香料 適 量 ハイドロトリーター処理純米酒 20.0 精製水にて全量を100とする常法によりヘアリンスを
調製する。
【0035】実施例10のヘアリンスは保湿効果の持続
性に優れ、べたつきのない良好な使用性を示した。
【0036】
【発明の効果】以上、本発明の保湿成分としてハイドロ
トリータ処理をした純米酒を配合した皮膚化粧料は、べ
たつきのない十分な保湿効果 を有し、その効果は長時
間持続し、優れた使用性を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−82137(JP,A) 特開 平3−127722(JP,A) 特開 昭59−164711(JP,A) 特開 昭61−187777(JP,A) 特開 平6−172124(JP,A) 特開 昭63−154607(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/48 A61K 7/00 A61K 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイドロトリーター処理をした純米酒を
    配合することを特徴とする化粧料。
JP06243331A 1994-09-12 1994-09-12 化粧料 Expired - Lifetime JP3074591B2 (ja)

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