JP3074574B2 - 半導体受光素子の製造方法 - Google Patents
半導体受光素子の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体受光素子の製造
方法に関し、特にアバランシェ・フォトダイオード(A
PD)のガードリング形成方法の改良に関する。光ファ
イバを用いる光通信の受光素子として、APDは益々多
用されているが、伝送速度の高速化など、通信技術の高
度化に伴って高速動作可能なAPDが求められている。
方法に関し、特にアバランシェ・フォトダイオード(A
PD)のガードリング形成方法の改良に関する。光ファ
イバを用いる光通信の受光素子として、APDは益々多
用されているが、伝送速度の高速化など、通信技術の高
度化に伴って高速動作可能なAPDが求められている。
【0002】通常、光通信に使用されるAPDでは、選
択拡散によるプレーナ構造が用いられる。しかし、プレ
ーナ構造の場合、ブレークダウンが拡散領域中央部より
も先に拡散領域周辺部でおきる「エッジ・ブレークダウ
ン」が生ずる。エッジ・ブレークダウンは、拡散領域周
辺部の曲率半径が小さい程、また不純物濃度勾配が大き
い程生じやすい。エッジ・ブレークダウンが生ずると、
電圧を増加させても電流が流れるだけで、拡散領域中央
部にある受光部pn接合の逆方向電圧はほとんど増加し
ないため、APDとしての機能を発揮することができな
い。そこで、拡散領域周辺部のブレークダウン電圧を拡
散領域中央の平坦部(受光部)のブレークダウン電圧よ
り高くするために、拡散領域周辺部にガードリングが設
けられる。拡散領域周辺部と中央部のブレークダウン電
圧の差が、その素子の信頼性を直接左右するため、良好
なガードリングを形成できる製造方法が必要になる。
択拡散によるプレーナ構造が用いられる。しかし、プレ
ーナ構造の場合、ブレークダウンが拡散領域中央部より
も先に拡散領域周辺部でおきる「エッジ・ブレークダウ
ン」が生ずる。エッジ・ブレークダウンは、拡散領域周
辺部の曲率半径が小さい程、また不純物濃度勾配が大き
い程生じやすい。エッジ・ブレークダウンが生ずると、
電圧を増加させても電流が流れるだけで、拡散領域中央
部にある受光部pn接合の逆方向電圧はほとんど増加し
ないため、APDとしての機能を発揮することができな
い。そこで、拡散領域周辺部のブレークダウン電圧を拡
散領域中央の平坦部(受光部)のブレークダウン電圧よ
り高くするために、拡散領域周辺部にガードリングが設
けられる。拡散領域周辺部と中央部のブレークダウン電
圧の差が、その素子の信頼性を直接左右するため、良好
なガードリングを形成できる製造方法が必要になる。
【0003】
【従来の技術】図3を参照して、従来行われているIn
P/InGaAs−APDの製造方法を説明する。同図
(a)は、基板上にAPDを形成するための各種の半導
体層が積層形成された状態を示すもので、面方位(10
0)のn+InP基板301上に、n+ InPバッファ
層302、n- InGaAs光吸収層303、n- In
GaAsPヘテロ緩和層304、n+ InP電界降下層
305、n- InP窓層306、InGaAsキャップ
層307をこの順にエピタキシャル成長したものであ
る。通常、成長方法としては、各層の厚さおよび濃度の
制御の高度化のため、また薄膜化のためMOVPEのよ
うな気相成長法が用いられる。
P/InGaAs−APDの製造方法を説明する。同図
(a)は、基板上にAPDを形成するための各種の半導
体層が積層形成された状態を示すもので、面方位(10
0)のn+InP基板301上に、n+ InPバッファ
層302、n- InGaAs光吸収層303、n- In
GaAsPヘテロ緩和層304、n+ InP電界降下層
305、n- InP窓層306、InGaAsキャップ
層307をこの順にエピタキシャル成長したものであ
る。通常、成長方法としては、各層の厚さおよび濃度の
制御の高度化のため、また薄膜化のためMOVPEのよ
うな気相成長法が用いられる。
【0004】上記積層構造の上に、フォトレジスト30
8を塗布し、必要なパターンを残す(同図(b))。レ
ジスト・パターン308をマスクとし、イオン注入によ
りBe等のp型不純物を注入する(領域309)(同図
(c))。レジスト308を除去し、700℃以上の温
度で熱処理し拡散によりn+ InP電界降下層305ま
で押し込みp- のガードリング310を形成する(同図
(d))。
8を塗布し、必要なパターンを残す(同図(b))。レ
ジスト・パターン308をマスクとし、イオン注入によ
りBe等のp型不純物を注入する(領域309)(同図
(c))。レジスト308を除去し、700℃以上の温
度で熱処理し拡散によりn+ InP電界降下層305ま
で押し込みp- のガードリング310を形成する(同図
(d))。
【0005】InGaAsキャップ層308を選択エッ
チングにより除去し、SiN膜311をマスクとしてn
- InP窓層306にCd等のp型不純物を選択拡散し
p+ 領域312を形成する。この拡散により生じたpn
接合部313と、n+ InP電界降下層305との間の
n- InP層306がキャリア増倍層314となる。更
に、無反射膜であるSiN膜315と環状の電極(Au
/Zn)316を形成し、基板裏面にも電極(AuG
e)317を形成し、APDが完成する(同図
(e))。
チングにより除去し、SiN膜311をマスクとしてn
- InP窓層306にCd等のp型不純物を選択拡散し
p+ 領域312を形成する。この拡散により生じたpn
接合部313と、n+ InP電界降下層305との間の
n- InP層306がキャリア増倍層314となる。更
に、無反射膜であるSiN膜315と環状の電極(Au
/Zn)316を形成し、基板裏面にも電極(AuG
e)317を形成し、APDが完成する(同図
(e))。
【0006】この構造の場合、n+ InP電界降下層3
05の濃度をp型不純物であるBeによってどれだけ低
減できるかによってガードリング310のブレークダウ
ン電圧が決定される。もう一つの従来のAPDの製造方
法を、図4を参照して説明する。同図(a)は、基板上
にAPDを形成するための各種の半導体層が積層形成さ
れた状態を示すもので、面方位(100)のn+ InP
基板401上に、n+ InPバッファ層402、n- I
nGaAs光吸収層403、n- InGaAsPヘテロ
緩和層404、n+ InP電界降下層405、InGa
Asキャップ層406をこの順にエピタキシャル成長し
たものである。
05の濃度をp型不純物であるBeによってどれだけ低
減できるかによってガードリング310のブレークダウ
ン電圧が決定される。もう一つの従来のAPDの製造方
法を、図4を参照して説明する。同図(a)は、基板上
にAPDを形成するための各種の半導体層が積層形成さ
れた状態を示すもので、面方位(100)のn+ InP
基板401上に、n+ InPバッファ層402、n- I
nGaAs光吸収層403、n- InGaAsPヘテロ
緩和層404、n+ InP電界降下層405、InGa
Asキャップ層406をこの順にエピタキシャル成長し
たものである。
【0007】上記積層構造の上に、フォトレジスト40
7を塗布し、必要なパターンを残し、このレジスト・パ
ターン407をマスクとしてInGaAsキャップ層4
06を選択エッチングする。(同図(b))。レジスト
407を除去し、その下のInGaAsキャップ層40
6をマスクとしてn+ InP電界降下層405をメサエ
ッチングし、InGaAsキャップ層406を選択エッ
チングにより除去する(同図(c))。
7を塗布し、必要なパターンを残し、このレジスト・パ
ターン407をマスクとしてInGaAsキャップ層4
06を選択エッチングする。(同図(b))。レジスト
407を除去し、その下のInGaAsキャップ層40
6をマスクとしてn+ InP電界降下層405をメサエ
ッチングし、InGaAsキャップ層406を選択エッ
チングにより除去する(同図(c))。
【0008】この上から、n+ InP電界降下層のメサ
405を埋め込むようにn- InP窓層408を成長さ
せ、その上にInGaAsキャップ層409を形成する
(同図(d))。以下、図3の場合と同様に、SiN膜
410をマスクとしてCdを拡散し(領域411)、S
iN無反射膜412、電極(Au/Zn)413および
(AuGe)414を形成して、埋め込み型のAPDを
完成する(同図(e))。
405を埋め込むようにn- InP窓層408を成長さ
せ、その上にInGaAsキャップ層409を形成する
(同図(d))。以下、図3の場合と同様に、SiN膜
410をマスクとしてCdを拡散し(領域411)、S
iN無反射膜412、電極(Au/Zn)413および
(AuGe)414を形成して、埋め込み型のAPDを
完成する(同図(e))。
【0009】この埋め込み型構造のAPDの場合、Cd
拡散領域411の周辺部下方の高濃度層が無くなるた
め、周辺部のブレークダウン電圧は高くなり、ガードリ
ング310を形成した図3の場合と同様な効果が得られ
る。
拡散領域411の周辺部下方の高濃度層が無くなるた
め、周辺部のブレークダウン電圧は高くなり、ガードリ
ング310を形成した図3の場合と同様な効果が得られ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】APDを高速動作させ
るためには、キャリア増倍層にはできるだけ高電界を、
また光吸収層には低電界をかけることが必要である。そ
のためにはn+ InP層の濃度を高くし、この層中での
電界降下量をできるだけ大きくしなければならない。各
層の濃度および厚さを最適化した場合、例えばGB積1
00GHzを得ようとすると、厚さ数百Åのn+ InP
で6×105 V/cm以上の電界降下量が必要である
(図5を参照)。
るためには、キャリア増倍層にはできるだけ高電界を、
また光吸収層には低電界をかけることが必要である。そ
のためにはn+ InP層の濃度を高くし、この層中での
電界降下量をできるだけ大きくしなければならない。各
層の濃度および厚さを最適化した場合、例えばGB積1
00GHzを得ようとすると、厚さ数百Åのn+ InP
で6×105 V/cm以上の電界降下量が必要である
(図5を参照)。
【0011】図5は、n+ −InP層での電界降下量パ
ラメータとしたときのGB積と受光部のブレークダウン
電圧(VB ) およびガードリング部のブレークダウン電
圧(VBG) とを計算により求めた結果を示す。例えば、
電界降下量を5×105 V/cmとした場合、受光部の
ブレークダウンは33V(図中A)である。この時、ガ
ードリング部の電界降下量を7.5×104 V/cm低
くして4.25×10 5 V/cmとすれば、ガードリン
グ部のブレークダウン電圧は受光部より10V高い43
Vとなり(図中A’)、充分なガードリング効果が得ら
れる。同様に、受光部、ガードリング部の電界降下量を
それぞれ6×105 V/cm、5.25×105 V/c
mとすると、ブレークダウン電圧はそれぞれ26V(図
中B)、28V(図中B’)となって電位差は2Vと小
さくなり、更に受光部の電界降下量を6.2×105 V
/cmとすると受光部とガードリング部のブレークダウ
ン電圧間に電位差はなくなり、ガードリング効果は得ら
れないことがわかる。
ラメータとしたときのGB積と受光部のブレークダウン
電圧(VB ) およびガードリング部のブレークダウン電
圧(VBG) とを計算により求めた結果を示す。例えば、
電界降下量を5×105 V/cmとした場合、受光部の
ブレークダウンは33V(図中A)である。この時、ガ
ードリング部の電界降下量を7.5×104 V/cm低
くして4.25×10 5 V/cmとすれば、ガードリン
グ部のブレークダウン電圧は受光部より10V高い43
Vとなり(図中A’)、充分なガードリング効果が得ら
れる。同様に、受光部、ガードリング部の電界降下量を
それぞれ6×105 V/cm、5.25×105 V/c
mとすると、ブレークダウン電圧はそれぞれ26V(図
中B)、28V(図中B’)となって電位差は2Vと小
さくなり、更に受光部の電界降下量を6.2×105 V
/cmとすると受光部とガードリング部のブレークダウ
ン電圧間に電位差はなくなり、ガードリング効果は得ら
れないことがわかる。
【0012】このように、n+ −InP層を高濃度にし
た場合、ガードリングの形成が困難になる。すなわち図
3の場合は、p型不純物のBeでn+ 層の濃度を下げて
ガードリング効果を得る構造となっており、注入後アニ
ールによる拡散でBeを内部まで押し込んでいるため、
n+ 層付近のBe濃度は低くなってしまう。そのためn
+ 層濃度を高くするとBeによるn+ 層濃度の低減は期
待できず、良好なガードリングは得られない。n+ 層濃
度を大きく低減するために注入量を増しBe濃度を高く
した場合、n- InP層中のガードリング部がp+ とな
りガードリングの役割を果たさなくなってしまう。現状
では電界降下量6.2×105 V/cmが、ガードリン
グ効果の得られる限界である。
た場合、ガードリングの形成が困難になる。すなわち図
3の場合は、p型不純物のBeでn+ 層の濃度を下げて
ガードリング効果を得る構造となっており、注入後アニ
ールによる拡散でBeを内部まで押し込んでいるため、
n+ 層付近のBe濃度は低くなってしまう。そのためn
+ 層濃度を高くするとBeによるn+ 層濃度の低減は期
待できず、良好なガードリングは得られない。n+ 層濃
度を大きく低減するために注入量を増しBe濃度を高く
した場合、n- InP層中のガードリング部がp+ とな
りガードリングの役割を果たさなくなってしまう。現状
では電界降下量6.2×105 V/cmが、ガードリン
グ効果の得られる限界である。
【0013】図4の例の場合は2回成長によるメサ埋め
込み型APDであるが、この構造はLPE(Liquid Pha
se Epitaxy:液相エピタキシャル成長法)では実績があ
るが、MOVPEでは成功していない。メサ形状が円形
であるため種々の面方位が露出しており、成長界面で異
常成長が生じてしまう。そのため、素子に逆方向電圧を
加えていくと、空乏層が成長界面に達した時点で暗電流
が急激に増大してしまう(図6を参照)。
込み型APDであるが、この構造はLPE(Liquid Pha
se Epitaxy:液相エピタキシャル成長法)では実績があ
るが、MOVPEでは成功していない。メサ形状が円形
であるため種々の面方位が露出しており、成長界面で異
常成長が生じてしまう。そのため、素子に逆方向電圧を
加えていくと、空乏層が成長界面に達した時点で暗電流
が急激に増大してしまう(図6を参照)。
【0014】図6は、素子の暗電流−電圧特性の一例を
示すグラフである。図中(a)はメサ形状上に2回成長
を行ったもの、(b)は平面上に2回成長を行ったもの
である。メサ形状上に2回目を成長した(a)では、空
乏層が成長界面に到達した約30V付近より暗電流は急
激に増大しているのに対し、平面上に2回目を成長した
(b)では、暗電流の界面での増大は観察されていな
い。このことより、メサ形状上への成長は、素子の低暗
電流化に不向きであることが分かる。
示すグラフである。図中(a)はメサ形状上に2回成長
を行ったもの、(b)は平面上に2回成長を行ったもの
である。メサ形状上に2回目を成長した(a)では、空
乏層が成長界面に到達した約30V付近より暗電流は急
激に増大しているのに対し、平面上に2回目を成長した
(b)では、暗電流の界面での増大は観察されていな
い。このことより、メサ形状上への成長は、素子の低暗
電流化に不向きであることが分かる。
【0015】このように、超高速APDを作製しようと
した場合、ガードリングの形成が非常に困難であるとい
う問題があった。本発明は、超高速のAPDでも良好な
ガードリングを形成することができる半導体受光素子の
製造方法を提供することを目的とする。
した場合、ガードリングの形成が非常に困難であるとい
う問題があった。本発明は、超高速のAPDでも良好な
ガードリングを形成することができる半導体受光素子の
製造方法を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の半導体受光素子の製造方法は、基板上
に、光吸収層、電界降下層、および窓層が下からこの順
に配置され、該窓層内に形成された受光部の周囲をガー
ドリングが取り囲んだ構造を有する半導体受光素子を製
造する方法において、半導体基板上に、バンドギャップ
の狭い一導電型低濃度の光吸収層用半導体層を形成する
工程、該光吸収層用半導体層上にこれよりもバンドギャ
ップが広く且つ一導電型低濃度のヘテロ緩和層用半導体
層を形成する工程、該ヘテロ緩和層用半導体層上に、こ
れよりもバンドギャップが広く且つ一導電型高濃度の電
界降下層用半導体層を形成する工程、該電界降下層用半
導体層の、該ガードリングに対応する位置に逆導電型の
不純物を導入する工程、および該逆導電型不純物の導入
後、該電界降下層用半導体層上に、これと同じバンドギ
ャップで且つ該低濃度である一導電型の窓層用半導体層
を形成する工程を含むことを特徴とする。
めに、本発明の半導体受光素子の製造方法は、基板上
に、光吸収層、電界降下層、および窓層が下からこの順
に配置され、該窓層内に形成された受光部の周囲をガー
ドリングが取り囲んだ構造を有する半導体受光素子を製
造する方法において、半導体基板上に、バンドギャップ
の狭い一導電型低濃度の光吸収層用半導体層を形成する
工程、該光吸収層用半導体層上にこれよりもバンドギャ
ップが広く且つ一導電型低濃度のヘテロ緩和層用半導体
層を形成する工程、該ヘテロ緩和層用半導体層上に、こ
れよりもバンドギャップが広く且つ一導電型高濃度の電
界降下層用半導体層を形成する工程、該電界降下層用半
導体層の、該ガードリングに対応する位置に逆導電型の
不純物を導入する工程、および該逆導電型不純物の導入
後、該電界降下層用半導体層上に、これと同じバンドギ
ャップで且つ該低濃度である一導電型の窓層用半導体層
を形成する工程を含むことを特徴とする。
【0017】
【作用】本発明の半導体受光素子の製造方法によれば、
電界降下層に直接不純物を注入できるので、この部分の
不純物濃度を高くすることによって電界降下層の濃度を
大きく低減でき、従来の埋め込み型APDと同様なガー
ドリング効果が得られる。
電界降下層に直接不純物を注入できるので、この部分の
不純物濃度を高くすることによって電界降下層の濃度を
大きく低減でき、従来の埋め込み型APDと同様なガー
ドリング効果が得られる。
【0018】更に、2回目の成長を平面のウェハ上に行
うことができるので、成長界面の暗電流の増加を防止す
ることができる。以下に、実施例によって本発明を更に
詳細に説明する。
うことができるので、成長界面の暗電流の増加を防止す
ることができる。以下に、実施例によって本発明を更に
詳細に説明する。
【0019】
【実施例】〔実施例1〕図1を参照して、本発明に従っ
た半導体受光素子の製造方法の工程の一例を説明する。
同図(a)は、基板上にAPDを形成するための各種の
半導体層が積層形成された状態を示すもので、面方位
(100)のn+ InP基板101上に、n+ InPバ
ッファ層102、n- InGaAs光吸収層103、n
- InGaAsPヘテロ緩和層104、n+ InP電界
降下層105、InGaAsキャップ層106をこの順
にエピタキシャル成長したものである。通常、成長方法
としては、各層の厚さおよび濃度の制御の高度化のた
め、また薄膜化のためMOVPEのような気相成長法が
用いられる。
た半導体受光素子の製造方法の工程の一例を説明する。
同図(a)は、基板上にAPDを形成するための各種の
半導体層が積層形成された状態を示すもので、面方位
(100)のn+ InP基板101上に、n+ InPバ
ッファ層102、n- InGaAs光吸収層103、n
- InGaAsPヘテロ緩和層104、n+ InP電界
降下層105、InGaAsキャップ層106をこの順
にエピタキシャル成長したものである。通常、成長方法
としては、各層の厚さおよび濃度の制御の高度化のた
め、また薄膜化のためMOVPEのような気相成長法が
用いられる。
【0020】上記積層構造の上に、フォトレジスト10
7を塗布し、必要なパターンを残す(同図(b))。レ
ジスト・パターン107をマスクとし、イオン注入によ
りBe等のp型不純物を注入する(領域108)(同図
(c))。レジスト107を除去し、700℃以上の温
度で熱処理する。この場合、Beを過度に拡散させず、
拡散後のBe濃度ピークがn+ InP電界降下層105
中にくるようにするのが好ましい。(同図(d))。
7を塗布し、必要なパターンを残す(同図(b))。レ
ジスト・パターン107をマスクとし、イオン注入によ
りBe等のp型不純物を注入する(領域108)(同図
(c))。レジスト107を除去し、700℃以上の温
度で熱処理する。この場合、Beを過度に拡散させず、
拡散後のBe濃度ピークがn+ InP電界降下層105
中にくるようにするのが好ましい。(同図(d))。
【0021】InGaAsキャップ層106を選択エッ
チングにより除去し、MOVPEによりn- InP窓層
109およびInGaAsキャップ層110を成長する
(同図(e))。InGaAsキャップ層110を選択
エッチングにより除去し、SiN膜111をマスクとし
てn- InP窓層109にCd等のp型不純物を選択拡
散しp+ 領域112を形成する。更に、無反射膜である
SiN膜113と環状の電極(Au/Zn)114を形
成し、基板裏面にも電極(AuGe)115を形成し
て、APDを完成する(同図(f))。 〔実施例2〕実施例1と工程(e)までは同様に行う。
チングにより除去し、MOVPEによりn- InP窓層
109およびInGaAsキャップ層110を成長する
(同図(e))。InGaAsキャップ層110を選択
エッチングにより除去し、SiN膜111をマスクとし
てn- InP窓層109にCd等のp型不純物を選択拡
散しp+ 領域112を形成する。更に、無反射膜である
SiN膜113と環状の電極(Au/Zn)114を形
成し、基板裏面にも電極(AuGe)115を形成し
て、APDを完成する(同図(f))。 〔実施例2〕実施例1と工程(e)までは同様に行う。
【0022】この構造上に、フォトレジスト201でパ
ターンを形成し、このレジスト・パターン201をマス
クとして再度Be等のp型不純物イオン注入を行い(領
域202)、その後レジスト201を除去し、熱処理を
行ってガードリング202を形成する(同図(f))。
以下は実施例1と同様の手順により、InGaAsキャ
ップ層110を除去し、SiN膜203をマスクとして
n-InP層103にCdを選択拡散してp+ 領域20
4を形成する。更に、無反射膜であるSiN膜205と
環状の電極(Au/Zn)206を形成し、基板裏面に
も電極(AuGe)207を形成して、APDを完成す
る(同図(g))。
ターンを形成し、このレジスト・パターン201をマス
クとして再度Be等のp型不純物イオン注入を行い(領
域202)、その後レジスト201を除去し、熱処理を
行ってガードリング202を形成する(同図(f))。
以下は実施例1と同様の手順により、InGaAsキャ
ップ層110を除去し、SiN膜203をマスクとして
n-InP層103にCdを選択拡散してp+ 領域20
4を形成する。更に、無反射膜であるSiN膜205と
環状の電極(Au/Zn)206を形成し、基板裏面に
も電極(AuGe)207を形成して、APDを完成す
る(同図(g))。
【0023】本実施例では、拡散領域204の周辺部の
濃度勾配を小さくできるので、ガードリング効果を更に
高めることができる。
濃度勾配を小さくできるので、ガードリング効果を更に
高めることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超高速光通信用APDのガードリングでも容易に形成す
ることが可能となり、APDの性能を著しく向上させる
ことができる。
超高速光通信用APDのガードリングでも容易に形成す
ることが可能となり、APDの性能を著しく向上させる
ことができる。
【図1】本発明に従ってAPDを製造する手順の一例を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図2】本発明に従ってAPDを製造する手順の他の例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図3】従来のAPD製造工程の一つの典型例を示す断
面図である。
面図である。
【図4】従来のAPD製造工程の他の典型例を示す断面
図である。
図である。
【図5】GB積と、受光部およびガードリング部のブレ
ークダウン電圧とを、それぞれ電界降下量の関数として
示すグラフである。
ークダウン電圧とを、それぞれ電界降下量の関数として
示すグラフである。
【図6】暗電流と逆バイアス電圧との関係を示すグラフ
である。
である。
101…面方位(100)のn+ InP基板 102…n+ InPバッファ層 103…n- InGaAs光吸収層 104…n- InGaAsPヘテロ緩和層 105…n+ InP電界降下層 106…InGaAsキャップ層 107…フォトレジスト(レジスト・パターン) 108…イオン注入によりBe等のp型不純物を注入し
た領域 109…n- InP窓層 110…InGaAsキャップ層 111…SiN膜 112…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 113…SiN無反射膜 114…環状電極(Au/Zn) 115…基板裏面電極(AuGe) 201…フォトレジスト(レジスト・パターン) 202…再度Be等のp型不純物イオン注入を行った領
域(ガードリング) 203…SiN膜(マスク) 204…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 205…SiN無反射膜 206…環状電極(Au/Zn) 207…基板裏面電極(AuGe) 301…面方位(100)のn+ InP基板 302…n+ InPバッファ層 303…n- InGaAs光吸収層 304…n- InGaAsPヘテロ緩和層 305…n+ InP電界降下層 306…n- InP窓層 307…InGaAsキャップ層 308…フォトレジスト(レジスト・パターン) 309…イオン注入によりBe等のp型不純物を注入し
た領域 310…ガードリング 311…SiN膜(マスク) 312…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 313…pn接合部 314…キャリア増倍層 315…SiN無反射膜 316…環状電極(Au/Zn) 317…基板裏面電極(AuGe) 401…面方位(100)のn+ InP基板 402…n+ InPバッファ層 403…n- InGaAs光吸収層 404…n- InGaAsPヘテロ緩和層 405…n+ InP電界降下層 406…InGaAsキャップ層 407…フォトレジスト(レジスト・パターン) 408…n- InP窓層 409…InGaAsキャップ層 410…SiN膜(マスク) 411…Cd等のp型不純物を拡散した領域 412…SiN無反射膜 413…環状電極(Au/Zn) 414…基板裏面電極(AuGe)
た領域 109…n- InP窓層 110…InGaAsキャップ層 111…SiN膜 112…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 113…SiN無反射膜 114…環状電極(Au/Zn) 115…基板裏面電極(AuGe) 201…フォトレジスト(レジスト・パターン) 202…再度Be等のp型不純物イオン注入を行った領
域(ガードリング) 203…SiN膜(マスク) 204…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 205…SiN無反射膜 206…環状電極(Au/Zn) 207…基板裏面電極(AuGe) 301…面方位(100)のn+ InP基板 302…n+ InPバッファ層 303…n- InGaAs光吸収層 304…n- InGaAsPヘテロ緩和層 305…n+ InP電界降下層 306…n- InP窓層 307…InGaAsキャップ層 308…フォトレジスト(レジスト・パターン) 309…イオン注入によりBe等のp型不純物を注入し
た領域 310…ガードリング 311…SiN膜(マスク) 312…Cd等のp型不純物を選択拡散して形成したp
+ 領域 313…pn接合部 314…キャリア増倍層 315…SiN無反射膜 316…環状電極(Au/Zn) 317…基板裏面電極(AuGe) 401…面方位(100)のn+ InP基板 402…n+ InPバッファ層 403…n- InGaAs光吸収層 404…n- InGaAsPヘテロ緩和層 405…n+ InP電界降下層 406…InGaAsキャップ層 407…フォトレジスト(レジスト・パターン) 408…n- InP窓層 409…InGaAsキャップ層 410…SiN膜(マスク) 411…Cd等のp型不純物を拡散した領域 412…SiN無反射膜 413…環状電極(Au/Zn) 414…基板裏面電極(AuGe)
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−202071(JP,A) 特開 平1−292870(JP,A) 特開 平3−126268(JP,A) 特開 昭58−108778(JP,A) 特開 平3−108775(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/10 - 31/119
Claims (2)
- 【請求項1】 基板上に、光吸収層、電界降下層、およ
び窓層が下からこの順に配置され、該窓層内に形成され
た受光部の周囲をガードリングが取り囲んだ構造を有す
る半導体受光素子を製造する方法において、 半導体基板上に、バンドギャップの狭い一導電型低濃度
の光吸収層用半導体層を形成する工程、 該光吸収層用半導体層上にこれよりもバンドギャップが
広く且つ一導電型低濃度のヘテロ緩和層用半導体層を形
成する工程、 該ヘテロ緩和層用半導体層上に、これよりもバンドギャ
ップが広く且つ一導電型高濃度の電界降下層用半導体層
を形成する工程、 該電界降下層用半導体層の、該ガードリングに対応する
位置に逆導電型の不純物を導入する工程、および該逆導
電型不純物の導入後、該電界降下層用半導体層上に、こ
れと同じバンドギャップで且つ該低濃度である一導電型
の窓層用半導体層を形成する工程を含むことを特徴とす
る半導体受光素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記窓層用半導体層の、該ガードリング
に対応する位置に、前記逆導電型の不純物を導入する工
程を更に含むことを特徴とする請求項1記載の半導体受
光素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03205827A JP3074574B2 (ja) | 1991-08-16 | 1991-08-16 | 半導体受光素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03205827A JP3074574B2 (ja) | 1991-08-16 | 1991-08-16 | 半導体受光素子の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0548143A JPH0548143A (ja) | 1993-02-26 |
| JP3074574B2 true JP3074574B2 (ja) | 2000-08-07 |
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ID=16513370
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03205827A Expired - Fee Related JP3074574B2 (ja) | 1991-08-16 | 1991-08-16 | 半導体受光素子の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3074574B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| RU2732694C1 (ru) * | 2019-03-12 | 2020-09-21 | Общество С Ограниченной Ответственностью "Детектор Фотонный Аналоговый" (Ооо "Дефан") | Лавинный фотодетектор (варианты) и способ его изготовления (варианты) |
| CN114093981B (zh) * | 2021-10-15 | 2025-03-28 | 北京英孚瑞半导体科技有限公司 | 一种基于二次外延的InAlAs雪崩光电探测器的制备方法 |
-
1991
- 1991-08-16 JP JP03205827A patent/JP3074574B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH0548143A (ja) | 1993-02-26 |
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