JP3073930B2 - ばね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法 - Google Patents

ばね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ばね用ステンレス
鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法に関
し、特にばね限界値に優れたばね用ステンレス鋼帯ある
いは冷間圧延ステンレス鋼帯を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、ばね用ステンレス鋼帯あるいは
冷間圧延ステンレス鋼帯は、熱間圧延後、冷間圧延と焼
鈍を繰り返す冷間圧延により所望の板厚に仕上げること
で製造している。一方、日本工業規格はばね用ステンレ
ス鋼帯に対して機械的性質として硬さと曲げ性の項目を
満足することを求めており、また、一部顧客は冷間圧延
ステンレス鋼帯に対してその用途に応じた硬さを求めて
いる。これらの硬さの要求を満足するために、仕上げ圧
延の加工度を設定した冷間圧延により製造しているのが
一般的であり、その時の加工度は一般にかなり大きな値
となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】硬さの要求を満足する
ために仕上げ圧延の加工度を設定した冷間圧延により製
造したばね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレ
ス鋼帯であっても、仕上げ圧延の加工度を20%以上と
した場合には、圧延したままの状態ではばね限界値はそ
れほど大きい値ではないため、特に大きなばね限界値が
必要とされる用途に対しては顧客の要求を満足できない
状況にあった。従って、本発明の課題は、ばね用ステン
レス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯に対して仕上
げ圧延の加工度を20%以上とした場合に、ばね限界値
を改善する技術を確立することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に対
して種々検討の結果、特にばね限界値に優れたばね用ス
テンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方
法を開発したものである。本発明者は、ローラーレベラ
ーの使用を想到し、試行の結果、好結果を得た。本発明
は、ばね用ステンレス鋼帯素材あるいは冷間圧延ステン
レス鋼帯素材に加工度20%以上の仕上げ冷間圧延を施
した後、ローラーレベラーをかけることを特徴とする。
ローラーレベラーのロール本数が8〜25本であること
が有益であり、またロール本数に応じて、ローラーレベ
ラーの張力を2〜20kg/mm2の範囲に設定するこ
とが望ましい。従来から、例えば銅系リード材等を対象
として、巻きぐせを取るためにテンションレベラーやロ
ーラーレベレラーが使用されたことはあるが(特公平4
−18027号)、本発明のような使用方法はいまだな
い。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、ばね用ステンレス鋼帯
素材あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯素材を対象とす
る。ばね用ステンレス鋼帯素材の例としては、SUS3
01、SUS304、SUS631等を挙げることがで
き、他方冷間圧延ステンレス鋼帯素材の例としては、S
US301、SUS302、SUS304、SUS63
1等を挙げることができる。
【0006】こうしたステンレス鋼帯素材は、熱間圧延
後、冷間圧延と焼鈍を繰り返し、仕上げ冷間圧延により
所望の板厚に仕上げることで製造される。用途に応じた
一定の硬さ要求を満足するために、仕上げ圧延の加工度
を20%以上に設定した冷間圧延により製造している。
しかしながら、硬さの要求を満足するために仕上げ圧延
の加工度を20%以上とした冷間圧延により製造したば
ね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯
は、圧延したままの状態では表面に引張残留応力が生じ
ているため、ばね限界値はそれほど大きい値ではない。
【0007】すなわち、ばね用ステンレス鋼帯あるは冷
間圧延ステンレス鋼帯のばね限界値は、内部応力分布に
影響されることがわかっており、表面に圧縮残留応力が
あればばね限界値は上昇し、表面に引張残留応力があれ
ばばね限界値は低下する。本発明に従えば、表面の引張
残留応力を低下せしめて、ばね限界値を増加させるため
に、こうしたステンレス鋼帯には、冷間圧延した後ロー
ラーレベラーがかけられる。
【0008】図1は、ローラーレベラーと関連する設備
を示す。ペイオフドラム1から繰り出されたステンレス
鋼帯は、デフレクタロール2を経由してローラーレベラ
ー3に通され、再度デフレクタロール4を通されてテン
ションリールドラム5に巻き取られる。ローラーレベラ
ー3に通されるステンレス鋼帯は、前後のデフレクタロ
ール2、4により水平状態に維持されている。ローラー
レベラー3は、上下に食い違い関係に配置された多数の
小径ロール6を内蔵し、ステンレス鋼帯をそれらの間に
挿通することにより多数の小径ロールによる繰り返し曲
げで材料表皮部を塑性変形させることにより、断面内の
内部応力を低下、細分化させて一様に近づける作用を奏
する。テンションリールドラム5の回転速度を調整する
ことで、ローラーレベラーの張力を設定することができ
る。
【0009】ばね用ステンレス鋼帯素材あるいは冷間圧
延ステンレス鋼帯素材に加工度20%以上の冷間圧延を
施した後、ローラーレベラーをかけることでばね限界値
が上昇する理由は以下によるものと考えられる:すなわ
ち、硬さの要求を満足するために仕上げ圧延の加工度を
20%以上とした冷間圧延により製造したばね用ステン
レス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯は、圧延した
ままの状態では表面に引張残留応力が生じているため、
ばね限界値はそれほど大きい値ではない。しかし、冷間
圧延した後ローラーレベラーをかけることにより、多数
の小径ロールによる繰り返し曲げで材料表皮部を塑性変
形させることにより、断面内の内部応力を低下、細分化
させて一様に近づけ、表面の引張残留応力が低下するの
で、ばね限界値は上昇する。
【0010】また、ローラーレベラーのロール本数を8
本以上とした理由は、ロール本数が8本未満ではロール
本数が少ないために繰り返し曲げの回数が少なく、表面
の引張残留応力の低下が少ないために、上記の効果が得
られないためである。ロール本数の上限は、ローラーレ
ベラーの張力にもよるが、通常25本程度までで十分で
ある。
【0011】さらに、ローラーレベラーの張力を20k
g/mm2 以下としたのは、ローラーレベラーの張力が
20kg/mm2 を超えた場合には、逆に表面に引張残
留応力が生じてしまい、ローラーレベラーの張力による
表面の引張残留応力の低下が少ないために、上記の効果
が得られないためである。ローラーレベラーの繰り返し
曲げ効果を得るには最小限2kg/mm2 の張力が必要
である。例えば、ロール本数16〜20本の場合、6〜
10kg/mm2 の張力の適用が有用である。
【0012】
【実施例】加工度20%以上の冷間圧延を施したSUS
304ステンレス鋼帯に表1に示すローラーレベラー加
工を施し、ばね限界値を調べた。その結果を表2に示
す。ばね限界値は繰返したわみ式試験(JISH313
0りん青銅及び洋白の板および条6.4(1)に記載さ
れている)によって測定した。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表1および表2から明らかなように本発明
法No.1およびNo.2は、何れもそれぞれ対応する
加工度である従来法No.3およびNo.4と比較して
ばね限界値が優れており、ローラーレベラーをかけるこ
との有益性が確認される。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特にばね限界値に優れたばね用ステンレス鋼帯あるいは
冷間圧延ステンレス鋼帯を提供することが可能となり、
工業的価値は極めて大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラーレベラーと関連する設備を示す概略側
面図である。
【符号の説明】
1 ペイオフドラム 2 デフレクタロール 3 ローラーレベラー 4 デフレクタロール 5 テンションリールドラム 6 小径ロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−74703(JP,A) 特開 昭57−98629(JP,A) 特開 平5−269503(JP,A) 特公 平4−18027(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21C 37/02 B21B 3/02 B21D 1/05

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ばね用ステンレス鋼帯素材あるいは冷間
    圧延ステンレス鋼帯素材に加工度20%以上の仕上げ冷
    間圧延を施した後、ローラーレベラーをかけることを特
    徴とするばね限界値に優れたばね用ステンレス鋼帯ある
    いは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】 ローラーレベラーのロール本数が8〜2
    5本であることを特徴とする請求項1記載のばね限界値
    に優れたばね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステン
    レス鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 ローラーレベラーの張力が2〜20kg
    /mm2 であることを特徴とする請求項1および2記載
    のばね限界値に優れたばね用ステンレス鋼帯あるいは冷
    間圧延ステンレス鋼帯の製造方法。
JP08152928A 1996-05-27 1996-05-27 ばね用ステンレス鋼帯あるいは冷間圧延ステンレス鋼帯の製造方法 Expired - Fee Related JP3073930B2 (ja)

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