JP3073527U - 返信機能付き通信体用紙 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来の封筒と同様に使用することができ、容
易に再利用することができ、紙面を有効に利用すること
ができる封筒を製作する用紙を提供する。 【構成】 おおむね長方形の紙片Ａの３辺に台形ののり
しろ１、２および３を付設し、紙片Ａにはのりしろ３と
平行に１本から数本までの折り線４を有するようにした
返信機能付き封筒製作用紙。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は通信体製作用紙（換言すれば返信機能付き封筒用紙）に関するもの である。さらに詳しくいえば、この考案は封筒としての役割をいったん終了した 後の封筒を利用して、発信人あての返信を発信する時に使用することができる封 筒を製作することができるような用紙に関するものである。 したがってこの考案は、紙を所定の形状に裁断する事業、封筒用紙に差出人の 住所・氏名等を印刷する事業、通信体に加工する事業等に関係するものである。

【０００２】

【従来の技術】

商品の小売り数量を拡大するためには、商品の流通経路を短縮することが有効 な手段と考えられ、それを実現するための手段として大規模な商店から消費者へ 向けて商品のカタログ等を郵便によって直送することが盛大に行われている。こ のような方法によって商品を宣伝するときには、消費者が注文書を郵便によって 商店へ返送することができるように、返信用の封筒を同封することも普通に実行 されている。 上記のような手段を採用するときには、往信用の封筒は消費者によって廃棄さ れて資源の浪費及び廃品処理の難問題拡大の原因となっている。 上記の問題を解決するための手段として、往信のために使用するためだけでな く、返信にも使用することができるように製作されたものはなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

この考案の目的は、従来の封筒と同様に使用することができて、しかも再利用 することができること、また、封筒の中面にも印刷することによって紙面を有効 利用することができるような封筒用紙を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の課題は、次のような手段によって解決された。 （１）基本的な解決手段 この考案の基本的な思想は、おおむね長方形の紙片Ａの３辺に台形ののりしろ １、２および３を付設し、紙片Ａにはのりしろ３と平行に１本から数本までの折 り線４を有するようにした返信機能付き通信体用紙である。 （２）発展的な解決手段の１ この考案の発展的な解決手段の第１は、基本的な解決手段に加えてのりしろ１ 、２および３が疑似接着剤によって剥離可能にしてある返信機能付き通信体用紙 である。 （３）発展的な解決手段の２ この考案の発展的な解決手段の第２は、基本的な解決手段に加えてのりしろ１ および２は剥離可能で、のりしろ３が強接着されていて、のりしろ３に開封のた めの切り取り部が設けられ、のりしろ３を切り取った後の残留部分が返信封筒の フラップとして機能する幅を有するようにした返信機能付き通信体用紙である。 （４）発展的な解決手段の３ この考案の発展的な解決手段の第３は、長方形の紙片Ａの最左側の折り線４の 左側の区域ａ又は最左側の折り線４の右側の区域ｂの一方に返信用の宛名が表示 されているようにした返信機能付き通信体用紙である。

【０００５】

【実施例】

（第１例） もっとも簡単な実施例を図１ａおよび図１ｂに示す。図１ａはこの考案の通信 体用紙の裏面を示し、図１ｂはこの考案の通信体用紙の表面を示す。 図１ａにおいて紙片Ａのほぼ中央より左の部分には、その上端、下端および左 端にそれぞれ台形ののりしろ１、２及び３が設けられている。のりしろ１、２及 び３と紙片Ａとの境界には、普通の封筒のフラップと本体との境界に設けられて いる折り線と同様に、折り線を設ければ封筒を形成する時に作業が容易になるが 、これらの折り線はこの考案の通信体用紙に必須のものではない。

【０００６】 図１ａにおいて紙片Ａの中央または中央より少し右寄りの位置に縦方向に折り 線４を設ける。折り線４は、通常の封筒の本体とフラップとの境界に設けられる 折り線と同様の方法によって設けられ、着色されない。そして折り線４は、紙片 Ａを折り線４に沿って谷折りにする時に折り曲げの位置を容易に認知することを 助ける作用をする。

【０００７】 折り線４の左側の区域ａは、この考案の通信体用紙を使用して往信用封筒を製 作するときに往信用封筒の中面となる区域である。 折り線４の右側の区域ｂは、この考案の通信体用紙を使用して往信用封筒を製 作するときに往信用封筒の中面となる区域である。 区域ｂの上辺と下辺は図１ａと図１ｂに示されるように、区域ａの上辺と下辺 をそれぞれ直線的に延長した形状にすることができるが、そのようにしたときに は、封筒を形成する時に区域ｂの上辺と下辺がのりしろと区域ａとの間で折返る ことがないように注意しなければならない。このような不便を回避するためには 、区域ｂの右辺の長さを左辺の長さより少し短くして、上辺と下辺に緩やかなテ ーパーを付けておけばよい。

【０００８】 （使用方法） 図１ａおよび図１ｂ に示される実施例について、この考案の通信体用紙の使用方法を説明する。 図１ａに示される区域ａには、差出人の住所、郵便番号および氏名等を印刷す る。差出人の住所、郵便番号および氏名等は区域ａに表示する代わりに区域ｂに 表示してもよい。これらの情報は、この考案の通信体用紙を返信用封筒の材料と する時に宛名情報となるものである。 区域ａに隣接するのりしろ１、２および３の片面には、疑似接着剤（いったん 接着した後に容易に剥離することができて、剥離した後には接着力を持たない接 着剤）を塗布、乾燥しておく。

【０００９】 図１ｂは、この考案の用紙の表面を示す。 折り線４の右側の区域ｃは、この考案の用紙で往信用の封筒を製作した場合に 封筒の表面となる面である。折り線４の左側の区域ｄは、この考案の用紙で往信 用の封筒を製作した場合に封筒の裏面となる面である。

【００１０】 この考案の用紙を使用して往信用の封筒を製作する場合には、下記の諸工程を 経る。 区域ａに返信用のあて名（すなわち、往信の差出人の住所、氏名等）を記入す る。 区域ｄ（または区域ｃの下部）に往信の差出人の住所、氏名等を記入する。 図１ａの状態にある用紙を折り線４に沿って谷折りして、区域ａと区域ｂとを 向かい合わせにする。 のりしろ１とのりしろ２とを折り線に沿って谷折りして、区域ｄの上辺と下辺 に重ね合わせ、軽く圧接する。この作業によってのりしろ１とのりしろ２が区域 ｄに疑似接着の状態（すなわち、容易に剥離することができる状態）となり、未 使用の往信用封筒が完成する。図２は、未使用の往信用封筒の裏面を示す。

【００１１】 この考案の用紙を使用して製作した未使用の封筒を往信用の封筒として使用す る差出人は、封入物を未使用の封筒に入れ、それが図２の状態にある時にのりし ろ３を折り線に沿って谷折りし、のりしろ３を区域ｄに軽く圧接する。この作業 によってのりしろ３が区域ｄに疑似接着の状態（すなわち、容易に剥離すること ができる状態）となる。 なお、のりしろ３にその長さ方向ミシン目を施しておけば、のりしろ３には疑 似接着剤の代わりとして普通の接着剤を塗布しておくこともできる。 上記の状態となれば、差出人は区域ｃに受取人の住所、氏名等を記入し、郵便 切手を貼付して郵便物として差し出すことができる。

【００１２】 上記の郵便物を受け取った受取人が、のりしろ１、２および３のうちのどれか 一つを剥離すれば内容物を取り出すことができる。しかも受取人が３個ののりし ろ全部を剥離すれば、使用済みの封筒は展開されて図１ａおよび図１ｂに示す状 態に戻る。 受取人がそれを裏返しにして区域ｃと区域ｄとを向かい合わせにして、のりし ろ１とのりしろ２の疑似接着剤が塗布されていない面に接着剤を塗布して、のり しろ１とのりしろ２を区域ｂの上辺と下辺に貼り合わせれば、返信用の封筒が形 成される。受取人がこれを返信用の封筒として再利用すれば、返信の受取人の住 所、氏名等はすでに所定の面に記入されているから、受取人は手間を省くことが できる。

【００１３】 （第２例） 図３は第２番目の実施例を示す。 実施例２は、実施例１における区域ｂを外側へ延長して延長区域ｅを形成した ものである。 延長区域ｅは、往信用封筒を形成するときには区域ａと区域ｂとの間に挟み込 まれ、返信用封筒を形成するときには区域ｃと区域ｄとの間に挟み込まれるもの である。したがって、延長区域ｅおよびその裏面は、通信文を記入するために利 用することができる。 延長区域の横幅は、この考案の観点に立てば制限されないが、横幅が長くなれ ばこの考案の用紙の重量が増大するから、郵便料金が増嵩することは避けられな い。

【００１４】

【考案の効果】

この考案の通信体用紙は、次のような効果をもたらす。 １．返信先の住所、氏名等を用紙の中面にあらかじめ記入しておけば、この用紙 を使用して形成した封筒を返信用封筒としてとして利用する時に、返信の発信 人が相手方の住所、氏名等を記入する手間を省くことができる。 ２．一つの組織体（たとえば会社や地方公共団体等）などの内部で使用する封筒 を再利用するためにこの考案の用紙を使用すれば、封筒を調達するための費用 を節約することができ、また、封筒の表面にあて先の住所、氏名等を記入する 手間を節約することができる。 ３．ダイレクトメールの発信人は、返信用封筒を往信用封筒に封入する手間を省 くことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１ａ】もっとも簡単な実施例の裏面を示す平面図

【図１ｂ】図１ａに示す実施例の表面を示す平面図

【図２】実施例１を使用して形成した往信用封筒の裏面
を示す平面図

【図３】実施例１を利用して、封筒の中に通信文等を記
入することができるようにした応用例の裏面を示す平面
図

【符号の説明】

Ａ…長方形または長方形に近い形の紙片 １、２、３…のりしろ ４…折り線 ａ、ｂ、ｅ…往信の時の封筒の中面になる区域 ｃ、ｄ…往信の時の封筒の外面になる区域

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【手続補正書】

【提出日】平成１２年７月１０日（２０００．７．１
０）

【手続補正１】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】全図

【補正方法】変更

【補正内容】

【図 ２】

【図 ３】

【図 １】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 おおむね長方形の紙片Ａの３辺に台形の
   のりしろ１、２および３を付設し、紙片Ａにはのりしろ
   ３と平行に１本から数本までの折り線４を有するように
   した返信機能付き通信体用紙。
2. 【請求項２】 のりしろ１、２および３が疑似接着剤に
   よって剥離可能にしてあることを特徴とする請求項１に
   記載の返信機能付き通信体用紙。
3. 【請求項３】 のりしろ１および２は剥離可能で、のり
   しろ３が強接着されていて、のりしろ３に開封のための
   切り取り部が設けられ、切り取り後の辺が返信封筒のフ
   ラップの長さを有することを特徴とする請求項１に記載
   の返信機能付き通信体用紙。
4. 【請求項４】 長方形の紙片Ａの折り線４の左側の区域
   ａ又は折り線４の右側の区域ｂの一方に返信用の宛名が
   表示されていることを特徴とする請求項１に記載の返信
   機能付き通信体用紙。